JP2006269996A - 熱電変換モジュール及び電子デバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】熱電素子に加わる応力を低減し、絶縁基板ひいては絶縁基板が接合された対象物の反りを低減することができる熱電変換モジュールを提供すること。
【解決手段】冷却側絶縁基板31と放熱側絶縁基板32は、同じ板厚を有し、冷却側絶縁基板31は、それに接合されるマウント24の線膨張係数より小さな線膨張係数を有する材料にて形成され、放熱側絶縁基板32は、それに接合される底板11aの線膨張係数より小さな線膨張係数を有する材料にて形成されている。従って、冷却側絶縁基板31,放熱側絶縁基板32は、マウント24,底板11aに比べて収縮・膨張が少なく、マウント24,底板11aの収縮・膨張を抑制する。
【選択図】 図1
【解決手段】冷却側絶縁基板31と放熱側絶縁基板32は、同じ板厚を有し、冷却側絶縁基板31は、それに接合されるマウント24の線膨張係数より小さな線膨張係数を有する材料にて形成され、放熱側絶縁基板32は、それに接合される底板11aの線膨張係数より小さな線膨張係数を有する材料にて形成されている。従って、冷却側絶縁基板31,放熱側絶縁基板32は、マウント24,底板11aに比べて収縮・膨張が少なく、マウント24,底板11aの収縮・膨張を抑制する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、熱電変換モジュールと、熱電変換モジュールを搭載した電子デバイスに関するものである。
従来、光通信用レーザダイオード(LD)モジュール等の光デバイスは、光部品(LD等)の温度を制御するために熱電変換モジュール、気密性を保つためのパッケージ(筐体)、光部品を搭載するためのマウントを有している。
パッケージ内には熱電変換モジュールが固定され、その熱電変換モジュールの上面に光部品を搭載したマウントが固定されている。マウントには、銅タングステン合金(Cu/W合金)や鉄−ニッケル−コバルト合金(Fe/Ni/Co合金)が用いられる(例えば、特許文献1参照)。
図2に示すように、熱電変換モジュール50は、厚さが等しい2枚の絶縁基板51間に該対向面に沿って配列された複数の熱電素子(P型熱電素子及びN型熱電素子)52を、両対向面に形成された電極に半田付けして形成されている。絶縁基板51にはアルミナが用いられる(例えば、特許文献2,3参照)。
上側の絶縁基板51にはマウント53が半田54により接合され、下側の絶縁基板51はパッケージ55の底板55aに半田56により接合されている。マウント53には、温調されるレーザダイオード(LD)57が載置固定されている。そして、LD57の出力光がパッケージ55の側壁55bに取着された光ファイバ58のコアに図示しないレンズを介して導かれる。従って、光デバイスの組み付け工程において、LD57の高さと傾きを調整して熱電変換モジュール50とマウント53が組み付けられている。
特開2004−301873号公報
特開2004−014995号公報
特許第3588355号明細書
ところで、光部品の温度を制御するために熱電変換モジュールに直流電流を印加する。通常、光部品として例えばLDがマウントに搭載されている場合、LDはレーザ発振により温度が上昇する。このため、熱電変換モジュールは、マウントが接合された絶縁基板を冷却側とし、パッケージの底部に接合された絶縁基板を放熱側とするように電流が印加される。すると、冷却側の絶縁基板とマウントが温度低下によって収縮し、放熱側の絶縁基板とパッケージが温度上昇によって膨張する。この膨張・収縮によって両絶縁基板間に半田付けされている熱電素子に応力が加わる。そして、熱電素子には、マウントにFe/Ni/Co合金,パッケージ底板にCu20/W80合金を用いた場合などのように、熱電変換モジュールの両絶縁基板に接合した部材の線膨張係数の差が大きいほど大きな応力が加わる。このため、熱電素子の接合部にクラックや剥離が発生して冷却能力が低下するという問題があった。
また、図3に示すように、上記の膨張・収縮によってマウント53の長さと底板55aの長さ(詳しくは放熱側の絶縁基板51が接合された部分の長さ)の差によって熱電変換モジュール50、マウント53、底板55aに反りが生じる。その反りによって、マウント53に搭載されたLD57が光ファイバ58に対して相対的に傾き、光ファイバ58の光軸L1に対してLD57の光軸L2が傾くため、光ファイバ58に入射される光量が少なくなり、出力低下の要因となっていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、熱電素子に加わる応力を低減し、絶縁基板ひいては絶縁基板が接合された対象物の反りを低減することができる熱電変換モジュール及び電子デバイスを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、薄板状に形成され対向面に電極が設けられた一対の絶縁基板と、両絶縁基板間に配列され前記電極と金−スズよりなる半田にて接合された複数の熱電素子とを備え、前記両絶縁基板は、それぞれが接合される対象物の線膨張係数よりも小さな線膨張係数を有する材料にて形成されたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の熱電変換モジュールにおいて、前記両絶縁基板のうちの少なくとも一方は、線膨張係数が4.0×10-6/K未満の材料により形成されたことを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の熱電変換モジュールにおいて、前記絶縁基板は、ヤング率が50GPa以上の材料により形成されたことを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちの何れか一項に記載の熱電変換モジュールにおいて、前記絶縁基板のうちの少なくとも一方は、チッ化珪素により形成されたことを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちの何れか一項に記載の熱電変換モジュールにおいて、前記絶縁基板のうちの少なくとも一方は、チッ化珪素により形成されたことを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちの何れか一項に記載の熱電変換モジュールにおいて、前記絶縁基板のうちの少なくとも一方は、炭化珪素により形成されたことを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、パッケージと、温調が必要であり傾きに制約を受ける素子が搭載されたマウントと、請求項1〜請求項5のうちの何れか一項に記載の熱電変換モジュールと、を備えたことを要旨とする。
(作用)
従って、請求項1に記載の発明によれば、対象物よりも小さな線膨張係数を有する材料にて形成された絶縁基板の膨張量・収縮量は、対象物の膨張量・収縮量より小さく、対象物の膨張・収縮を抑制する。更に、絶縁基板に設けられた電極と熱電素子が金−スズよりなる半田にて接合され、電極と熱電素子の接合部の歪みが少なくなる。従って、熱電素子に加わる応力を低減することができる。更に、絶縁基板,対象物の膨張量と収縮量との差が少なくなり、反りを抑制することができる。
従って、請求項1に記載の発明によれば、対象物よりも小さな線膨張係数を有する材料にて形成された絶縁基板の膨張量・収縮量は、対象物の膨張量・収縮量より小さく、対象物の膨張・収縮を抑制する。更に、絶縁基板に設けられた電極と熱電素子が金−スズよりなる半田にて接合され、電極と熱電素子の接合部の歪みが少なくなる。従って、熱電素子に加わる応力を低減することができる。更に、絶縁基板,対象物の膨張量と収縮量との差が少なくなり、反りを抑制することができる。
請求項2に記載の発明によれば、一対の絶縁基板の少なくとも一方を線膨張係数が4.0×10-6/K未満の材料により形成することで、絶縁基板の線膨張係数が対象物の線膨張係数よりも小さくなり、膨張量・収縮量が抑制される。
請求項3に記載の発明によれば、絶縁基板をヤング率が50GPa以上の材料により形成することで、対象物を形成する金属やセラミックよりヤング率を大きくすることができ、膨張・収縮を抑制する働きが好適に発揮される。
請求項4に記載の発明によれば、絶縁基板のうちの少なくとも一方を2.6×10-6/Kの線膨張係数を有するチッ化珪素により形成することで、絶縁基板の線膨張係数が対象物の線膨張係数よりも小さくなり、膨張量・収縮量が抑制される。
請求項5に記載の発明によれば、絶縁基板のうちの少なくとも一方を一般的に用いられるアルミナよりも熱伝導が良い炭化珪素により形成することで、熱電素子の熱を対象物に効率的に伝導することができる。
請求項6に記載の発明によれば、マウント、パッケージ、熱電変換モジュールの反りを抑制することができ、マウントに搭載された素子の傾きを抑えることができる。更に、熱電変換モジュールを構成する電極と熱電素子の接合部の歪みを少なくし、熱電素子に加わる応力を低減することができる。従って、耐久性の低下を抑制することができる。
請求項1〜5に記載の発明によれば、熱電素子に加わる応力を低減し、絶縁基板の反りを低減する熱電変換モジュールを提供することができる。
請求項6に記載の発明によれば、熱電素子に加わる応力を低減し、絶縁基板ひいては絶縁基板が接合された対象物の反りを低減する電子デバイスを提供することができる。
請求項6に記載の発明によれば、熱電素子に加わる応力を低減し、絶縁基板ひいては絶縁基板が接合された対象物の反りを低減する電子デバイスを提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1(a)及び図1(b)に示すように、電子デバイスとしての光デバイス10は、パッケージ11とキャップ12を備えている。パッケージ11は、所定の板厚を有し長方形板状に形成された対象物としての底板11aと、該底板11aの上面に立設され四角形筒状に形成された側壁部11bとから構成されている。側壁部11bの上端は開口しており、該開口は側壁部11bの上端に接合されたキャップ12により閉塞されている。パッケージ11とキャップ12とにより囲まれた空間には乾燥窒素ガスが充填されている。
図1(a)及び図1(b)に示すように、電子デバイスとしての光デバイス10は、パッケージ11とキャップ12を備えている。パッケージ11は、所定の板厚を有し長方形板状に形成された対象物としての底板11aと、該底板11aの上面に立設され四角形筒状に形成された側壁部11bとから構成されている。側壁部11bの上端は開口しており、該開口は側壁部11bの上端に接合されたキャップ12により閉塞されている。パッケージ11とキャップ12とにより囲まれた空間には乾燥窒素ガスが充填されている。
底板11aの上面には、半田21により熱電変換モジュール22が接合されている。熱電変換モジュール22の上面には半田23により対象物としてのマウント24が接合されている。マウント24の上面には、素子としてのレーザダイオード(LD)25と、LD25の背面出力光を受光するフォトダイオード(PD)26が搭載されている。LD25には、側壁部11bに設けられた図示しないリードを介して駆動電流が供給され、LD25は駆動電流に従って発振動作し、レーザ光を照射する。図には、一点鎖線にてLD25から出射されるレーザ光の光軸を示す。レーザ光が出射される側の側壁部11bにはファイバホルダ27が固着され、該ファイバホルダ27には光ファイバ28が固定されている。LD25から出射されたレーザ光は、図示しないレンズを介して光ファイバ28に導入される。
熱電変換モジュール22は、LD25を冷却するように側壁部11bに設けられた図示しないリードを介して駆動電流が供給される。つまり、熱電変換モジュール22には、マウント24が接合された上側を冷却側とし、底板11aに接合された下側を放熱側とするように駆動電流が供給される。
次に、熱電変換モジュール22について詳述する。
熱電変換モジュール22は、マウント24が接合された絶縁基板(冷却側絶縁基板)31と、底板11aに接合された絶縁基板(放熱側絶縁基板)32と、両絶縁基板31,32間に設けられた複数の熱電素子33とを備えている。図2に示すように、冷却側絶縁基板31と放熱側絶縁基板32には、互いに対向する面に電極41,42がそれぞれ設けられている。複数の熱電素子33は、P型熱電素子とN型熱電素子とを含み、両絶縁基板31,32の対向面に沿って配列されている。電極41,42は、P型熱電素子とN型熱電素子を電気的に直列又は並列接続するように形成され、電極41,42と熱電素子33が半田43,44により接合されている。
熱電変換モジュール22は、マウント24が接合された絶縁基板(冷却側絶縁基板)31と、底板11aに接合された絶縁基板(放熱側絶縁基板)32と、両絶縁基板31,32間に設けられた複数の熱電素子33とを備えている。図2に示すように、冷却側絶縁基板31と放熱側絶縁基板32には、互いに対向する面に電極41,42がそれぞれ設けられている。複数の熱電素子33は、P型熱電素子とN型熱電素子とを含み、両絶縁基板31,32の対向面に沿って配列されている。電極41,42は、P型熱電素子とN型熱電素子を電気的に直列又は並列接続するように形成され、電極41,42と熱電素子33が半田43,44により接合されている。
両絶縁基板31,32は、同じ板厚を有し、所定の線膨張係数を有する材料にて形成されている。そして、両絶縁基板31,32の線膨張係数は、それぞれに接合された対象物(マウント24,底板11a)の線膨張係数に基づいて、それらの線膨張係数よりも小さく設定されている。つまり、冷却側絶縁基板31は、それに接合されるマウント24の線膨張係数より小さな線膨張係数を有する材料にて形成され、放熱側絶縁基板32は、それに接合される底板11aの線膨張係数より小さな線膨張係数を有する材料にて形成されている。尚、両絶縁基板31,32のうちの少なくとも一方は、線膨張係数が4.0×10-6/K未満の材料を用いて形成されている。更に、両絶縁基板31,32としてヤング率が50GPa以上の材料を用いて形成されている。
本実施形態では、両絶縁基板31,32は同じ材料(チッ化珪素(Si3N4))により形成されている。チッ化珪素の線膨張係数は(2.6×10-6/K)であり、ヤング率は(290GPa)である。そして、マウント24は鉄−ニッケル−コバルト合金(Fe/Ni/Co合金)により形成され、パッケージ11の底板11aは銅−タングステン合金(Cu20/W80合金)により形成されている。そして、マウント24と冷却側絶縁基板31はビスマス−スズ(Bi/Sn )よりなる半田23にて接合され、底板11aと放熱側絶縁基板32はスズ−銀−銅(Sn/Ag/Cu)よりなる半田21にて接合されている。更に、電極41,42と熱電素子33は、金−スズ(Au80/Sn20)よりなる半田43,44にて接合されている。
マウント24を構成するFe/Ni/Co合金の線膨張係数(K1)は(5.3×10-6/K)であり、底板11aを構成するCu20/W80合金の線膨張係数(K2)は(8.3×10-6/K)である。そして、絶縁基板31,32を構成するチッ化珪素の線膨張係数(K3)は(2.6×10-6/K)である。従って、本実施形態において、これらの材質における線膨張係数K1〜K3は、(K2>K1>K3)の関係にある。従って、冷却側絶縁基板31及び放熱側絶縁基板32は、パッケージ11の底板11a、マウント24と比べて温度変化に対する体積変化率が小さい。
LD25を駆動し、熱電変換モジュール22に通電してLD25の温度を25℃に温調する。この時、底板11aの温度は、放熱によって25℃以上〜80℃程度に上昇する。そして、冷却側絶縁基板31及びマウント24が収縮し、放熱側絶縁基板32及び底板11aが膨張する。この時、冷却側では、冷却側絶縁基板31の線膨張係数K3がマウント24の線膨張係数K1より小さいため、マウント24に比べて冷却側絶縁基板31の収縮が少なく、該絶縁基板31がマウント24の収縮を抑制する。また、放熱側では、放熱側絶縁基板32の線膨張係数K1が底板11aの線膨張係数K2より小さいため、底板11aに比べて放熱側絶縁基板32の膨張が少なく、該絶縁基板32が底板11aの膨張を抑制する。
つまり、冷却側絶縁基板31,放熱側絶縁基板32は、マウント24,底板11aに比べて収縮・膨張が少なく、マウント24,底板11aの収縮・膨張を抑制する。尚、この膨張・収縮を抑制する働きのためには、絶縁基板31,32のヤング率が金属やセラミックのヤング率より大きく、50GPa以上であることが好ましい。
更に、絶縁基板31,32の電極41,42と熱電素子33は、金−スズ(Au80/Sn20)(融点280℃、ヤング率60GPa)の半田43,44にて接合されている。このため、電極41,42と熱電素子33の接合部の歪みが少なくなる。ちなみに、従来用いられるスズ−鉛(Sn63/Pb37)よりなる半田のヤング率は27.3GPaである。そして、上記したように、マウント24の収縮が冷却側絶縁基板31により抑制され、底板11aの膨張が放熱側絶縁基板32により抑制されている。このため、マウント24の長さと底板11aの長さ(放熱側絶縁基板32が接合された部分の長さ)の差が従来例に比べて少なくなり、全体の反りが少なくなる。このため、マウント24に搭載されたLD25の傾きが従来例に比べて少なくなる。従って、LD25の出射光と光ファイバ28の光軸のずれが少なくなり、光ファイバ28への入射光量が多くなり、即ち光出力の低下を抑えることができる。
尚、上記したマウント24,底板11a,絶縁基板31,32の材料、絶縁基板31,32の材料は一例にすぎず、適宜変更しても良い。組み合わせ例を次に示す。
以上、本実施形態によれば、以下のような特徴を得ることができる。
(1)冷却側絶縁基板31と放熱側絶縁基板32は、同じ板厚を有し、冷却側絶縁基板31は、それに接合されるマウント24の線膨張係数より小さな線膨張係数を有する材料にて形成され、放熱側絶縁基板32は、それに接合される底板11aの線膨張係数より小さな線膨張係数を有する材料にて形成されている。従って、冷却側絶縁基板31,放熱側絶縁基板32は、マウント24,底板11aに比べて収縮・膨張が少なく、マウント24,底板11aの収縮・膨張を抑制する。このため、熱電素子33と電極41,42との接合部に加わる応力を低減することができる。更に、マウント24の長さと底板11aの長さ(放熱側絶縁基板32が接合された部分の長さ)の差が従来例に比べて少なくなり、全体の反りが少なくなる。このため、マウント24に搭載されたLD25の傾きが従来例に比べて少なくなる。従って、LD25の出射光と光ファイバ28の光軸のずれが少なくなり、光ファイバ28への入射光量が多くなり、即ち光出力の低下を抑えることができる。
(1)冷却側絶縁基板31と放熱側絶縁基板32は、同じ板厚を有し、冷却側絶縁基板31は、それに接合されるマウント24の線膨張係数より小さな線膨張係数を有する材料にて形成され、放熱側絶縁基板32は、それに接合される底板11aの線膨張係数より小さな線膨張係数を有する材料にて形成されている。従って、冷却側絶縁基板31,放熱側絶縁基板32は、マウント24,底板11aに比べて収縮・膨張が少なく、マウント24,底板11aの収縮・膨張を抑制する。このため、熱電素子33と電極41,42との接合部に加わる応力を低減することができる。更に、マウント24の長さと底板11aの長さ(放熱側絶縁基板32が接合された部分の長さ)の差が従来例に比べて少なくなり、全体の反りが少なくなる。このため、マウント24に搭載されたLD25の傾きが従来例に比べて少なくなる。従って、LD25の出射光と光ファイバ28の光軸のずれが少なくなり、光ファイバ28への入射光量が多くなり、即ち光出力の低下を抑えることができる。
(2)絶縁基板31,32に設けられた電極41,42と熱電素子33を金−スズよりなる半田43,44にて接合した。このため、電極41,42と熱電素子33との接合部の歪みを少なくすることができ、LD25と光ファイバ28との相対的な光軸ずれを低減することができる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態では、マウント24にLD25を搭載した光デバイス10に具体化したが、温度調節が必要な部品を搭載したデバイスであれば良く、例えば半導体増幅器,変調器,受信素子,CCD等の撮像装置、等を搭載したデバイスに具体化しても良い。また、上記各実施形態では、熱電変換モジュールを温度調節に用いたが、熱を電圧に変換する用途に用いても良い。つまり、絶縁基板が半田や接着剤等の接合材料により他の部材に接合される用途に適用可能である。
・上記各実施形態では、マウント24にLD25を搭載した光デバイス10に具体化したが、温度調節が必要な部品を搭載したデバイスであれば良く、例えば半導体増幅器,変調器,受信素子,CCD等の撮像装置、等を搭載したデバイスに具体化しても良い。また、上記各実施形態では、熱電変換モジュールを温度調節に用いたが、熱を電圧に変換する用途に用いても良い。つまり、絶縁基板が半田や接着剤等の接合材料により他の部材に接合される用途に適用可能である。
・上記各実施形態において、パッケージ11の底板11aの線膨張係数と放熱側絶縁基板の線膨張係数が同じとなるようにそれぞれの材料を選択しても良い。又、マウント24の線膨張係数と冷却側絶縁基板の線膨張係数が同じとなるようにそれぞれの材料を選択しても良い。
10…光デバイス、11…パッケージ、11a…底板、21,23…半田、22…熱電変換モジュール、24…マウント、31…冷却側絶縁基板、32…放熱側絶縁基板、33…熱電素子、41,42…電極、43,43…半田、K1〜K3…線膨張係数。
Claims (6)
- 薄板状に形成され対向面に電極が設けられた一対の絶縁基板と、両絶縁基板間に配列され前記電極と金−スズよりなる半田にて接合された複数の熱電素子とを備え、前記両絶縁基板は、それぞれが接合される対象物の線膨張係数よりも小さな線膨張係数を有する材料にて形成されたことを特徴とする熱電変換モジュール。
- 前記両絶縁基板のうちの少なくとも一方は、線膨張係数が4.0×10-6/K未満の材料により形成されたことを特徴とする請求項1記載の熱電変換モジュール。
- 前記絶縁基板は、ヤング率が50GPa以上の材料により形成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の熱電変換モジュール。
- 前記絶縁基板のうちの少なくとも一方は、チッ化珪素により形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のうちの何れか一項に記載の熱電変換モジュール。
- 前記絶縁基板のうちの少なくとも一方は、炭化珪素により形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のうちの何れか一項に記載の熱電変換モジュール。
- パッケージと、
温調が必要であり傾きに制約を受ける素子が搭載されたマウントと、
請求項1〜請求項5のうちの何れか一項に記載の熱電変換モジュールと、
を備えたことを特徴とする電子デバイス。
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