JP2006269622A - メンテナンス方法及びそのプログラム並びに露光システム - Google Patents

メンテナンス方法及びそのプログラム並びに露光システム Download PDF

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Abstract

【課題】 露光装置の調整に関する詳しい知識を有しない作業者であっても、誤り無く効率的に調整作業を行うことができるメンテナンス方法及びそのプログラム並びに露光システムを提供する。
【解決手段】 露光装置に設けられた端末装置にチェックシートを表示して露光装置のメンテナンスを行う。このチェックシートの表示欄R21には、露光装置の性能を維持するために必要な調整項目の調整手順に関する情報が表示されており、表示欄R22にはその調整項目に関連して起動すべき計測プログラムが対応づけられたソフト起動ボタンB2が表示されている。このボタンB2を押下すると、対応づけられている計測プログラムが起動し、この計測結果はチェックシートに関連付けて記憶される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、露光装置のメンテナンス方法及びそのプログラム並びに露光システムに関する。
半導体素子、液晶表示素子、撮像装置(CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)等)、薄膜磁気ヘッド等のデバイスの製造工程の一つであるリソグラフィ工程においては、マスクとしてのレチクルのパターンを、投影光学系を介して基板としてのフォトレジストが塗布されたウェハ(又はガラスプレート等)上に転写露光するために、露光装置が使用されている。
この露光装置としては、マスクを保持するマスクステージと基板を保持する基板ステージとを所定の位置関係に位置決めした状態で露光を行うステッパー等の一括露光型(静止露光型)の投影露光装置がある。また、マスクステージと基板ステージとを相対的に同期移動(走査)させながら露光を行うスキャニングステッパー等の走査露光型の投影露光装置(走査型露光装置)等も使用されている。
上記の露光装置は、極めて高い露光精度(解像度、転写忠実度、重ね合わせ精度、線幅誤差等)が要求されるため、その製造時には露光装置の組み立て作業が終了した後で、所期の性能が満たされるように各種計測及び各種調整作業が行われる。また、定期若しくは不定期のメンテナンス時においては、露光装置の性能を維持し、又は悪化した性能を回復するために各種計測及び各種調整作業が行われる。露光装置の調整は多岐に亘るため、作業者が全ての調整項目及び作業手順を覚えるのは困難である。
そこで、従来は、作業者が行うべき作業項目等が記載された作業欄と、作業者が作業結果を記載する結果欄とを有する紙媒体のチェックシートを参照しつつ作業を進めていた。また、作業効率を向上させるため、紙媒体によるチェックシートの内容を電子化してコンピュータ(パーソナルコンピュータ)に予め記憶させておき、作業を行う際に作業者がチェックシートを表示させてチェックシートの作業欄に記載されている作業項目を参照して必要な計測プログラムを起動し、その計測結果をキーボード等を用いて結果欄に入力しつつ調整作業が進められていた。尚、露光装置の保守を効率的に行うためにネットワークを利用するものとして、特許文献1に記載の技術がある。
特開2002−289506号公報
ところで、従来は、上述した通り、作業者が露光装置の調整作業を行うにはチェックシートの作業欄に記載された作業項目を参照し、その作業項目とした挙げられた作業を行う上で必要な計測プログラムを起動する必要があったため、作業者は作業項目と計測プログラムとの関連性を知識として有する必要がある。仮に、この知識を有しない作業者であれば、作業を行う上で必要な計測プログラムを起動させることができず、その結果としてチェックシートに記載された通りの作業を行うことができない。このため、一定レベル以上の知識を有するように作業者の教育を行う必要があり、人材の確保が容易でないという問題があった。
また、上述した従来例においては、作業者が表示されたチェックシートを参照しつつ作業を行う必要があるため、教育を受けた作業者であっても作業手順を間違えたり、操作ミスをする虞がある。更に、従来は、キーボード等を用いて調整作業で得られた計測・調整結果を手作業で結果欄に入力しなければならないため時間を要して効率が悪いという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、露光装置の調整に関する詳しい知識を有しない作業者であっても、誤り無く効率的に調整作業を行うことができるメンテナンス方法及びそのプログラム並びに露光システムを提供することを目的とする。
本発明は、実施の形態に示す各図に対応付けした以下の構成を採用している。但し、各要素に付した括弧付き符号はその要素の例示に過ぎず、各要素を限定するものではない。
上記課題を解決するために、本発明の露光装置のメンテナンス方法は、基板(W)を露光して前記基板上にパターンを形成する露光装置(EX)のメンテナンス方法であって、前記露光装置の性能を維持するために必要な調整項目の調整手順に関する情報と、当該調整項目に関連して前記露光装置の性能を計測する計測プログラムとを互いに関連付けて記録しているチェックシートに基づいて、少なくとも前記調整手順と前記計測プログラムの起動ボタン(B2)とを前記露光装置に接続された端末装置(28)に表示する表示ステップ(S12)と、前記計測プログラムを前記起動ボタンにより起動する起動ステップ(S14)と、前記計測プログラムによる計測結果を前記調整項目と関連付けて記録する記録ステップ(S18)とを含むことを特徴としている。
この発明によると、少なくともチェックシートに関連付けられている調整作業の調整手順と計測プログラムの起動ボタンとが露光装置の端末装置に表示され、起動ボタンが操作されたときにチェックシートに関連付けられている計測プログラムが起動し、その計測結果がチェックシートの調整項目に関連付けて記録される。
上記課題を解決するために、本発明の露光装置のメンテナンスプログラムは、基板(W)を露光して前記基板上にパターンを形成する露光装置(EX)のメンテナンスを実施するメンテナンスプログラムであって、前記露光装置の性能を維持するために必要な調整項目の調整手順に関する情報と、当該調整項目に関連して前記露光装置の性能を計測する計測プログラムと、前記計測プログラムによる計測結果とを互いに関連付けて記録しているチェックシートに基づいて、少なくとも前記調整手順と前記計測プログラムの起動ボタン(B2)とを前記露光装置に接続された端末装置(28)に表示する表示機能と、前記計測プログラムを前記起動ボタンにより起動する起動機能と、前記計測プログラムの計測結果を前記調整項目と関連付けて記録する記録機能とを有することを特徴としている。
この発明によると、表示機能によって少なくともチェックシートに関連付けられている調整作業の調整手順と計測プログラムの起動ボタンとが露光装置の端末装置に表示され、起動機能によって起動ボタンが操作されたときにチェックシートに関連付けられている計測プログラムが起動され、その計測結果が記録機能によってチェックシートの調整項目に関連付けて記録される。
また、本発明の露光システムは、基板(W)を露光して前記基板上にパターンを形成する露光装置(EX)と、ネットワーク(N)を介して前記露光装置に接続されたサーバ装置(SV)とを備える露光システム(50)において、前記サーバ装置は、前記露光装置の性能を維持するために必要な調整項目の調整手順に関する情報と、当該調整項目に関連して前記露光装置の性能を計測する計測プログラムとを互いに関連付けて記録しているチェックシートを記憶する記憶部(51)と、前記調整項目に関連付けられた計測プログラムを、前記ネットワークを介して前記露光装置上で起動させる実行部(53)と、前記計測プログラムによる計測結果を前記露光装置から前記ネットワークを介して収集し、前記調整項目と関連付けて記録する記録部(52)とを備えることを特徴としている。
この発明によると、サーバ装置の記憶部に記憶されたチェックシートがネットワークを介して露光装置に送信されて表示され、オペレータ(作業者)により所定の操作がなされたときにサーバ装置の実行部がネットワークを介して露光装置上で計測プログラムを実行させ、サーバ装置の記録部が計測プログラムの実行結果を調整項目と関連付けて記録する。
本発明によれば、調整作業の調整手順と計測プログラムの起動ボタンとが露光装置の端末装置に表示され、起動ボタンを操作するだけでチェックシートに関連付けられた計測プログラムが起動され、その計測結果が調整項目に関連付けて記録されるため、露光装置の調整に関する詳しい知識を有さない作業者であっても、誤り無く効率的に調整作業を行うことができるという効果がある。また、計測プログラムの計測結果が自動的に調整項目に関連付けて記録されるため、計測結果を入力する手間が省けるとともに、入力ミスが生じる余地はないという効果がある。
また、ネットワークを介して接続されたサーバ装置が、チェックシートを記憶する記憶部と、ネットワークを介して露光装置の計測プログラムを起動させる実行部と、計測プロラウムの計測結果を調整プログラムに関連づけて記録する記録部とを備えているため、露光装置毎に計測プログラムが異なっていてもほぼ同様の手順で作業者は作業を行うことができる。
更に、チェックシートの調整項目に関連付けて計測プログラムの計測結果を記録しているため、露光装置のトラブル発生時に過去のデータを解析して迅速にトラブルを解消することも可能である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態によるメンテナンス方法及びそのプログラム並びに露光システムについて詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態によるメンテナンス方法及びそのプログラムが用いられる露光装置の構成を示す図である。図1に示す露光装置EXは、半導体素子を製造するための露光装置であり、マスクとしてのレチクルRと基板としてのウェハWとを同期移動させつつ、レチクルRに形成されたパターンを逐次ウェハW上に転写するステップ・アンド・スキャン方式の縮小投影型の露光装置である。尚、以下の説明においては、必要であれば図中にXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。このXYZ直交座標系は、XY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上方向に設定される。また、露光時におけるレチクルR及びウェハWの同期移動方向(走査方向)はY方向に設定されているものとする。
図1に示す露光装置11は、レチクルR上のスリット状(矩形状又は円弧状)の照明領域を均一な照度を有する露光光ELで照明する照明光学系10と、レチクルRを保持するレチクルステージRSTと、レチクルRのパターンの像をフォトレジストが塗布されたウェハW上に投影する投影光学系PLと、基板としてのウェハWを保持するウェハステージWSTと、これらの制御系とを含んで構成されている。
照明光学系10は、光源ユニット、オプティカル・インテグレータを含む照度均一化光学系、ビームスプリッタ、集光レンズ系、レチクルブラインド、及び結像レンズ系等(何れも不図示)を含んで構成されている。この照明光学系の構成等については、例えば特開平9−320956に開示されている。上記の光源ユニットは、ArFエキシマレーザ(波長193nm)を備えているものとする。
レチクルステージRSTは、照明光学系の下方(−Z方向)に水平に配置されたレチクル支持台(定盤)11の上面上を走査方向(Y方向)に所定ストロークで移動可能なレチクル走査ステージ12と、このレチクル走査ステージ12上に載置され、レチクル走査ステージ12に対してX方向、Y方向、及びZ軸回りの回転方向(θZ方向)にそれぞれ微小駆動可能なレチクル微動ステージ13とを備えている。このレチクル微動ステージ13上にレチクルRが真空吸着又は静電吸着等により保持される。
上記レチクル微動ステージ13上の一端には移動鏡14が設けられており、レチクル支持台11上にはレーザ干渉計(以下、レチクル干渉計という)15が配置されている。レチクル干渉計15は、レーザ光を移動鏡14の鏡面に照射してその反射光を受光することにより、レチクル微動ステージ13のX方向、Y方向、及びZ軸回りの回転方向(θX,θY,θZ方向)の位置を検出する。レチクル干渉計15により検出されたレチクル微動ステージ13の位置情報は、装置全体の動作を統轄制御する主制御系25に供給される。主制御系25は、レチクル走査ステージ12駆動用のリニアモータ、レチクル微動ステージ13駆動用のボイスコイルモータ等を含むレチクル駆動装置16を介してレチクル走査ステージ12及びレチクル微動ステージ13の動作を制御する。
上述した投影光学系PLは、複数の屈折光学素子(レンズ素子)を含んで構成され、物体面(レチクルR)側と像面(ウェハW)側の両方がテレセントリックで所定の縮小倍率β(βは例えば1/4,1/5等)を有する屈折光学系が使用されている。この投影光学系PLの光軸AXの方向は、XY平面に直交するZ方向とされている。尚、投影光学系PLが備える複数のレンズ素子の硝材は、露光光ELの波長に応じて、例えば石英又は蛍石が用いられる。
ウェハステージWSTは、投影光学系PLの下方(−Z方向)に配置されており、ウェハXY駆動ステージ18、支点19a〜19c、ウェハテーブル20、及びウェハホルダ21を含んで構成されている。ウェハXY駆動ステージ18は、ウェハ支持台(定盤)17の上面(基準平面)上をX方向及びY方向に移動可能に構成されており、このウェハXY駆動ステージ18上にZ方向に伸縮自在であって、ウェハウェハテーブル20の中心に関して各々が互いに120°の角度をなすように配置された3個の支点19a〜19cが設けられている。
ウェハテーブル20は、支点19a〜19c上に載置されており、支点19a〜19cの伸縮量を制御することでZ方向の微動(X軸回りの回転及びY軸回りの回転を含む)が可能である。ウェハテーブル20上に設けられたウェハホルダ21上にウェハWが真空吸着又は静電吸着等により保持される。3個の支点19a〜19cは主制御系25により制御される。支点19a〜19cを均等に伸縮させることにより、ウェハテーブル20のZ方向の位置を調整することができ、3個の支点19a〜19cの伸縮量を個別に調整することにより、ウェハテーブル20のX軸及びY軸の回りの傾斜角を調整することができる。
ウェハテーブル20上の一端には移動鏡22が設けられており、ウェハステージWSTの外部にはレーザ光を移動鏡22の鏡面(反射面)に照射するレーザ干渉計(以下、ウェハ干渉計という)23が設けられている。このウェハ干渉計23は、移動鏡22の鏡面にレーザ光を照射して得られる反射光を受光してウェハテーブル20のX方向及びY方向の位置、並びに姿勢(X軸,Y軸,Z軸周りの回転θX,θY,θZ)を検出する。ウェハ干渉計23の検出結果は主制御系25に供給される。主制御系25は、ウェハ干渉計23の検出結果に基づいてウェハ駆動装置24を介してウェハテーブル20の位置及び姿勢を制御するとともに、装置全体の動作を制御する。尚、主制御系25には、オペレータ(作業者)により操作される端末装置28が接続されている
また、投影光学系PLのY方向の側面部には、ウェハW上に設定された区画領域(以下、ショット領域又はショットという)に付設されたアライメントマーク(ウェハアライメントマーク)を観察するための画像処理方式のオフ・アクシス・アライメントセンサ(以下、ウェハアライメントセンサという)26が配置されている。ウェハアライメントセンサ26の観察結果(計測結果)は、主制御系25に供給される。かかるウェハアライメントセンサ26の詳細な構成は、例えば特開平9−219354号公報及びこれに対応する米国特許第5,859,707号等に開示されている。
更に、本実施形態の露光装置11は、送光系27a及び受光系27bから構成され、投影光学系PLに関してレチクルR上の照明領域と共役なウェハW上の露光スリット領域の内部及びその近傍に設定された複数の検出点でそれぞれウェハWの表面のZ方向(光軸AX方向)の位置を検出する多点AFセンサ27を投影光学系PLの側方に備える。多点AFセンサ27は、投影光学系PLの光軸AX方向におけるウェハWの表面位置及び姿勢(X軸,Y軸周りの回転θX,θY:レベリング)を検出するものである。
次に、主制御系25の構成について説明する。図2は、主制御系25の要部構成を示すブロック図である。図2に示す通り、主制御系25は、チェックシート格納部30、計測プログラム格納部31、計測結果記憶部32、及び実行部33を含んで構成される。チェックシート格納部30は、露光装置EXの性能を維持するために行われるメンテナンス作業時に、オペレータが用いるチェックシートを格納する。
このチェックシートには、露光装置EXの性能を維持するためにオペレータが行うべき調整項目の調整手順を示す情報と、この調整項目に関連して露光装置EXの性能を計測するための計測プログラムを示す情報と、この計測プログラムにより行われた計測結果とが関連付けられる。初期状態においては、チェックシートには調整項目の調整手順を示す情報と、計測プログラム格納部31に格納された計測プログラムの何れか又は複数を特定する情報とが関連付けられており、計測プログラムによる計測が行われると、計測結果記憶部32に記憶された計測結果がチェックシートに関連付けられる。
計測プログラム格納部31は、露光装置EXの性能を計測するための各種計測プログラムを格納する。詳細は後述するが、計測プログラム格納部31に格納される各種計測プログラムは、チェックシート上から起動させることができ、また端末装置28から指示することにより個別に起動させて実行させることもできる。ここで、計測プログラム格納部31に格納される計測プログラムは、例えば、投影光学系PLのフォーカス位置を計測するプログラム、露光時におけるレチクルステージRSTとウェハステージWSTとの同期精度を計測するプログラム等がある。
計測結果記憶部32は、上記各種計測プログラムの計測結果を記憶するとともに、オペレータにより入力された各種情報をチェックシート毎に記憶する。実行部33は、主制御系25に予め記憶されているレシピ(露光手順を指示する情報)に基づいて、露光装置EXの各制御ユニットを制御するとともに、端末装置28から入力された各種指示に基づいて露光装置EXの各制御ユニットを制御する。図2に示す通り、露光装置EXの制御系35は、レチクル駆動装置16及びウェハ駆動装置24を含むステージユニット36、ウェハアライメントセンサ26等のアライメントセンサを制御するアライメント系ユニット37等の複数の制御ユニットを備えている。主制御系25はこれら各制御ユニットに対して制御信号を出力して所定の動作を行わせることにより露光装置EXに所定の処理(露光処理、計測処理等)を行わせ、各ユニットはその処理結果を主制御系25に出力する。
図3は、端末装置28の外観図である。図3に示す通り、端末装置28は、本体部41、キーボード42及びマウス43、並びに液晶表示装置又はCRT(Cathode Ray Tube)等のディスプレイ44を含んで構成される。本体部41は、CPU(中央処理装置)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、通信インターフェイス部、及びハードディスク(これらについては図示を省略)、並びにCD−ROMドライブ又はDVD(登録商標)−ROMドライブ等のドライブ装置45を含んで構成される。本体部41に設けられたハードディスクには、例えばドライブ装置45を介して読み込まれた各種プログラムが記録されている。
端末装置28は、通信インターフェイス部を介して上記の主制御系25と通信を行い、ディスプレイ44に上記のチェックシートを表示する。また、キーボード42又はマウス43を操作してオペレータから入力される操作内容を通信インターフェイス部を介して主制御系25に送信する。オペレータは、ディスプレイ44の表示内容を参照しつつ、キーボード42又はマウス43を操作することにより、メンテナンス時に所定の指示を主制御系25に対して行うことができる。
次に、チェックシートについて説明する。図4は、チェックシートの一例を示す図である。このチェックシートは端末装置28のディスプレイ44に表示される。尚、チェックシートのディスプレイ44への表示形態は任意で良いが、ここではウィンドウによる表示が行われる形態について説明する。図4に示すウィンドウWDには、全調整項目の要約が表示される表示領域R1と、オペレータにより選択された調整項目の詳細が表示される表示領域R2とが設けられている。
図4に示す例において、表示領域R1には、毎日実施すべき調整項目群T1、毎週実施すべき調整項目群T2、及び毎月実施すべき調整項目群T3が表示されている。これらの調整項目群T1〜T3の各々には、より具体的な調整項目が1つ又は複数含まれている。オペレータがマウス43を操作してディスプレイ44に表示されているマウスカーソル(図示省略)を各調整項目群T1〜T3の各々に付随して表示されているアイコンC1〜C3の表示位置に移動させ、例えばダブルクリック操作を行うことにより、その調整項目群に含まれる調整項目がツリー形式で表示される。図4に示す例では、毎日実施すべき調整項目群T1として同期精度調整T11、フォーカス調整T12、及び露光量調整T13が含まれており、これらがツリー形式で表示されている。
ツリー形式で表示された調整項目の何れか一つが選択されると、その選択された調整項目の詳細が表示領域R2に表示される。この表示領域R2の表示内容がチェックシートの内容である。チェックシートは調整項目毎に設けられており、オペレータが表示領域R1に表示されている調整項目を選択することにより、その選択された調整項目のチェックシートが表示領域R2に表示される。図4に示す例では、同期精度調整のチェックシートが表示領域R2に表示されている。
図4に示す通り、表示領域R2には調整作業の手順の詳細が表示される表示領域R21、その調整作業に関連して実施すべき計測に関する情報が表示される表示領域R22、並びに調整作業を行った者の氏名入力欄及び作業を完了させるための完了ボタンが表示される表示領域R23が設けられている。オペレータが表示領域R21の表示内容を参照することにより、実施すべき調整作業の作業手順を知ることができる。尚、調整作業の手順が多い場合には、一度に表示領域R2,R21,R22に表示しきれないことがあるが、かかる場合には、表示領域R2,R21,R22の右側にそれぞれスライダバーSL1〜SL3が表示される。オペレータがマウス43を操作して不図示のマウスカーソルをスライダバーSL1〜SL3の何れかの表示位置に移動させ、そのスライダバーを上下させれば、表示領域R2,R21,R22の表示内容を上下スクロールさせることができる。
図4に示す例では、表示領域R21に、計測を行う上での計測条件が格納されたファイル(計測条件ファイル“SYNC_ALL_300”)と、計測結果を格納するためのファイル(計測結果ファイル“SYNC_ALL_050401”)とが計測条件として表示されている。かかる表示がなされることにより、オペレータは計測条件ファイル及び計測結果ファイルの所在を覚えていなくとも、これらの所在を知ることができる。尚、表示領域B1には、表示領域R1の表示内容よりも詳細な情報(資料)を表示させるボタンB1が付随して設けられており、このボタンを押圧することにより、別ウィンドウにより詳細な情報を表示させることもできる。
表示領域R22には、計測項目名を選択入力する入力欄K1、ソフト起動ボタンB2、計測結果表示欄K2、並びにOKボタンB4及びキャンセルボタンB4が表示される。入力欄K1は、予め設定された複数の計測項目の中からオペレータが計測を実施する項目の1つを選択して入力する欄である。図4に示す例では、「同期精度計測(MSD)」が入力欄K1に選択入力されている。ソフト起動ボタンB2は、入力欄K1に選択入力された計測項目名に関連した計測プログラムを起動するためのボタンである。
また、計測結果表示欄K2は、計測プログラムの実行により得られる計測結果が表示される表示欄である。OKボタンB3は計測結果表示欄K2に表示された計測結果が所定の値以下(規格内)である場合にオペレータにより押下され、キャンセルボタンB4は計測結果表示欄K2に表示された計測結果が所定の値以上(規格外)である場合にオペレータにより押下される。OKボタンB3が押下された場合には、その計測結果が図2に示す計測結果記憶部32に記憶され、キャンセルボタンB4が押下された場合には、その計測結果は計測結果記憶部32には記憶されない。尚、本実施形態では、オペレータが計測結果表示欄K2の表示内容を参照して調整項目の適合・不適合を判定する場合を例に挙げて説明するが、予め適合・不適合を判定するための閾値(管理基準値)を設定しておき、この閾値と計測結果とを比較して調整項目の適合・不適合を判定するようにしても良い。
表示領域R23には調整作業を行った者の氏名を入力する氏名入力欄K3と、現在選択されている調整項目の調整を完了させるための完了ボタンB5が表示される。上述したボタンB1、ソフト起動ボタンB2、OKボタンB3、及びキャンセルボタンB4の何れかを押下しても一連の調整作業は終了しないが、氏名入力欄K3に作業者の氏名を入力し、且つ完了ボタンB5を押することで表示領域R1で選択した調整項目に係る調整作業を終了させることができる。
次に、以上のチェックシートを用いた調整作業の作業手順について説明する。図5は、本発明の第1実施形態によるメンテナンス方法を示すフローチャートである。まず、オペレータが端末装置28に設けられたキーボード42又はマウス43を操作してチェックシートを表示させる旨の指示を行うと(ステップS11)、その指示が端末装置28から主制御系25に出力される。主制御系25は、端末装置28からの指示に基づいてチェックシート格納部30からチェックシートを読み出して端末装置28に出力する。主制御系25からチェックシートが出力されると、端末装置28はディスプレイ44にチェックシートを表示する。これにより、表示領域R1に全調整項目の要約が表示された図4に示すウィンドウWDがディスプレイ44に表示される。
次に、オペレータは、キーボート42又はマウス43を操作してウィンドウWDの表示領域R1に表示されている要約(調整項目群T1〜T3)の各々に付随して表示されているアイコンC1〜C3の表示位置に不図示のマウスカーソルを移動させ、例えばダブルクリック操作を行って、その調整項目群に含まれる調整項目をツリー形式で表示させる。ここで、調整項目群T1に付随して表示されているアイコンC1に対して上記の操作が行われたとすると、図4に示す同期精度調整T11、フォーカス調整T12、及び露光量調整T13がツリー形式で表示される。次いで、オペレータがキーボート42又はマウス43を操作して同期精度調整T11を選択すると、ウィンドウWDの表示領域R2に同期精度調整T11に関するチェックシートが表示される(ステップS12)。
チェックシートが表示されると、オペレータは、表示領域R1の表示内容を参照して作業手順を確認する。作業手順の確認が終了すると、オペレータは表示領域R22に設けられた入力欄K1に、予め設定された複数の計測項目の中から計測を実施する項目の1つを選択して入力する。入力欄K1への入力が終了すると、オペレータはソフト起動ボタンB2を押下する(ステップS13)。
オペレータによりソフト起動ボタンB2が押下されると、入力欄K1に入力された項目を示す情報とソフト起動ボタンB2が押下された旨を示す情報とが端末装置28から主制御系25に出力される。これらの情報が入力されると、主制御系25の実行部33は、チェックシート格納部30に格納されている内容を読み出して入力欄K1に入力された項目に関連付けられている計測プログラムを特定し、この計測プログラムを計測プログラム格納部31から読み出して起動させる(ステップS14)。計測プログラムが起動すると、主制御系25から制御系35に対して各種制御信号が出力されて所定の動作が行われる。
ここでは、入力欄K1に同期精度計測が入力されているため、ステージユニット36(レチクル駆動装置16及びウェハ駆動装置24)がレチクルステージRST及びウェハステージWSTを同期移動させつつレチクル干渉計15及びウェハ干渉計23の検出結果をモニタする処理が行われる。この処理結果は制御系35から主制御系25に出力される。これにより、計測プログラムの計測結果が主制御系25に取得される(ステップS15)。その後、主制御系25は、得られた計測結果を端末装置28に出力してウィンドウWD内の表示領域R22に設けられた計測結果表示欄K2に表示させる。
オペレータは、この計測結果表示欄K2の表示内容を参照して、計測プログラムによる計測結果が所定の値以下(規格内)であるか否かを判断する(ステップS16)。計測結果が所定の値以上(規格外)である場合(判断結果が「NO」の場合)には、オペレータがオペレータがキーボート42又はマウス43を操作してキャンセルボタンB4を押下した上で露光装置EXの調整作業を行う(ステップS17)。この調整作業としては、例えばレチクルステージRST又はウェハステージWSTの同期精度を向上させるための微調整作業が挙げられる。この微調整を行うと、オペレータはソフト起動ボタンB2を押下して(ステップS13)、再び計測プログラムを起動させて計測を行う。計測プログラムの計測プログラムが所定の値以下になるまで、ステップS13〜S17の処理を繰り返す。
一方、計測結果が所定の値以下(規格内)である場合(ステップS17の判断結果が「YES」の場合)には、オペレータはキーボート42又はマウス43を操作してOKボタンB4を押下する。OKボタンB4が押下されると、その旨を示す信号が端末装置28から主制御系25に出力され、主制御系25はその信号に基づいて制御系35から得られた計測結果を、チェックシート(ウィンドウWDの表示領域R2に表示されているチェックシート)の調整項目に関連付けて計測結果記憶部32に記憶する(ステップS18)。以上により、調整項目の1つに対する調整作業が終了する。
1つの調整項目に対する調整作業が調整すると、オペレータは、キーボート42又はマウス43を操作してウィンドウWDの表示領域R1にツリー形式で表示されている他の調整項目を選択して同様の手順により調整作業を行う。尚、ここでは、ツリー形式で表示されている調整項目から任意のものを選択する場合を例に挙げて説明したが、各調整項目を表示順に行うのが望ましい。図4に示す例では、同期精度調整T11、フォーカス調整T12、及び露光量調整T13の順に調整作業を行うのが望ましい。
尚、図5中のステップS16では、オペレータが計測結果表示欄K2の表示内容を参照して、計測プログラムによる計測結果が所定の値以下(規格内)であるか否かを判断してOKボタンB3を押下することにより調整項目を適合と判定し、又はキャンセルボタンB4を押下することにより調整項目を不適合と判定していた。しかしながら、予め適合・不適合を判定するための閾値(管理基準値)を設定しておき、この閾値と計測結果とを比較して調整項目の適合・不適合を判定するようにしても良い。かかる判定を行う場合には、自動的に行われた判定結果を表示領域R22に表示してオペレータに知らせるのが望ましい。
以上説明した本発明の第1実施形態によれば、チェックシートを表示したウィンドウWDの表示領域R21には、計測を行う上での計測条件が格納されたファイルと、計測結果を格納するためのファイルとが計測条件として表示されている。また、表示領域R22に設けられたソフト起動ボタンB2を押下することにより、自動的に入力欄K1に入力された項目に関連付けられた計測プログラムが起動して計測処理が行われる。これにより、オペレータは計測条件ファイル及び計測結果ファイルの所在を覚えておらず、また計測プログラムの関連性を知らなくとも調整作業で必要な計測プログラムを起動させて計測結果をチェックシートの調整項目に関連付けて記憶させることができる。よって、露光装置EXの調整に関する詳しい知識を有しない作業者であっても、誤り無く効率的に調整作業を行うことができる。更に、チェックシートの調整項目に関連付けて計測プログラムの計測結果を記録しているため、露光装置のトラブル発生時に過去のデータを解析して迅速にトラブルを解消することも可能である。
〔第2実施形態〕
図6は、本発明の第2実施形態によるメンテナンス方法及びそのプログラムが用いられる露光システムの全体構成を示すブロック図である。図6に示す通り、本実施形態の露光システム50は、ネットワークNに複数の露光装置EXとサーバ装置SVとが接続された構成である。露光装置EXは、その基本的な構成は図1に示す構成と同様であるが、主制御系25に設けられるチェックシート格納部30及び計測結果記憶部32が省略されている点が相違する。尚、露光装置EXの各々には、図1に示す主制御系25及び端末装置28が設けられており、露光装置EXの各々に設けられる主制御系25は図2に示す計測プログラム格納部31及び実行部33に相当する構成を備えている。
サーバ装置SVは、複数の露光装置EXの各々のメンテナンスに用いるチェックシートを格納するチェックシート格納部51、露光装置EX毎に設けられた計測プログラムの計測結果を露光装置EXのそれぞれに対応づけて記憶する計測結果記憶部52、及びネットワークNを介して露光装置EXの各々に設けられた計測プログラムを起動させる起動部53を含んで構成される。チェックシート格納部51は、露光装置EX各々の性能を維持するために行われるメンテナンス作業時に、オペレータが用いるチェックシートを露光装置EX毎に格納する。
ここで、本実施形態のチェックシートも第1実施形態で用いたチェックシートと同様であり、露光装置EXの性能を維持するためにオペレータが行うべき調整項目の調整手順を示す情報と、この調整項目に関連して露光装置EXの性能を計測するための計測プログラムを示す情報と、この計測プログラムにより行われた計測結果とが関連付けられる。各露光装置EXに設けられた計測プログラムの計測結果はチェックシートに対応づけて計測結果記憶部52に記憶されるが、チェックシートは各露光装置EX毎に設けられるため、計測プログラムの計測結果は露光装置EXのそれぞれに対応づけられて計測結果記憶部52に記憶される。
また、各露光装置EX毎に設けられるチェックシートは、露光装置EXの種類が同一であれば基本的に同一のものであるが、露光装置EXの主制御系25に設けられる計測プログラム格納部31に格納される計測プログラムのバージョンが異なることがあるため、関連付けられる計測プログラムは異なることがある。起動部53は、ネットワークNを介して各露光装置EXの主制御系25に設けられた実行部33に対して起動すべき計測プログラムの指示を行う。
上記構成における露光システム50における各露光装置EXのメンテナンス方法は、前述した第1実施形態と同様の手順で行われる。このため、図4及び図5を参照して本実施形態のメンテナンス方法を説明する。まず、オペレータが露光装置EXの何れか(以下、この露光装置を他の露光装置と区別するために露光装置EX0という)に設けられた端末装置28のキーボード42又はマウス43を操作してチェックシートを表示させる旨の指示を行うと(ステップS11)、その指示が端末装置28から主制御系25に出力される。この指示が入力されると、露光装置EX0に設けられた主制御系25は、予め自機に割り当てられているユニークな識別子及びチェックシートの送信要求をネットワークNを介してサーバ装置SVに送信する。
ネットワークNを介して送信されてきた識別子及びチェックシートの送信要求を受信すると、サーバ装置SVは、その識別子で特定されるチェックシートをチェックシート格納部51から読み出すとともに、その識別子を送信してきた露光装置EX0に対して、計測プログラム格納部31に格納されている計測プログラムの種類を示す情報(計測プログラムのバージョン情報を含む)の送信要求をネットワークNを介して送信する。この送信要求を受けると、主制御系25は計測プログラム格納部31に格納されている計測プログラムの種類を示す情報をネットワークNを介してサーバ装置SVに送信する。
露光装置EX0からの返信があると、サーバ装置SVは返信に含まれる計測プログラムの種類を示す情報に基づいて先に読み出したチェックシートに関連付けられている計測プログラムの種類を確認する。この確認によって、チェックシートに仮に異なる種類の計測プログラムが関連付けられていたならば、チェックシートの関連づけを修正した上で、チェックシートをネットワークNを介して露光装置EX0に送信する。ネットワークを介してチェックシートが送信されてくると、露光装置EX0に設けられた主制御系25はチェックシートを端末装置28に出力する。主制御系25からチェックシートが出力されると、端末装置28はディスプレイ44にチェックシートを表示する。これにより、表示領域R1に全調整項目の要約が表示された図4に示すウィンドウWDがディスプレイ44に表示される。
次に、オペレータは、キーボート42又はマウス43を操作してウィンドウWDの表示領域R1に表示されている要約(調整項目群T1〜T3)の各々に付随して表示されているアイコンC1〜C3の表示位置に不図示のマウスカーソルを移動させ、例えばダブルクリック操作を行って、その調整項目群に含まれる調整項目をツリー形式で表示させる。ここで、調整項目群T1に付随して表示されているアイコンC1に対して上記の操作が行われたとすると、図4に示す同期精度調整T11、フォーカス調整T12、及び露光量調整T13がツリー形式で表示される。次いで、オペレータがキーボート42又はマウス43を操作して同期精度調整T11を選択すると、ウィンドウWDの表示領域R2に同期精度調整T11に関するチェックシートが表示される(ステップS12)。
チェックシートが表示されると、オペレータは、表示領域R1の表示内容を参照して作業手順を確認する。作業手順の確認が終了すると、オペレータは表示領域R22に設けられた入力欄K1に、予め設定された複数の計測項目の中から計測を実施する項目の1つを選択して入力する。入力欄K1への入力が終了すると、オペレータはソフト起動ボタンB2を押下する(ステップS13)。
オペレータによりソフト起動ボタンB2が押下されると、入力欄K1に入力された項目を示す情報とソフト起動ボタンB2が押下された旨を示す情報とが端末装置28から主制御系25に出力される。これらの情報が入力されると、主制御系25は、これらの情報をネットワークNを介してサーバ装置SVに送信する。この情報を受信するとサーバ装置SVの起動部53は、ネットワークNを介して露光装置EX0の主制御系25に設けられた実行部33に対して起動すべき計測プログラムの指示を行う。この指示を受信すると、主制御系25の実行部33は、指示された計測プログラムを計測プログラム格納部31から読み出して起動させる(ステップS14)。計測プログラムが起動すると、主制御系25から制御系35に対して各種制御信号が出力されて所定の動作が行われる。
ここでは、入力欄K1に同期精度計測が入力されているため、ステージユニット36(レチクル駆動装置16及びウェハ駆動装置24)がレチクルステージRST及びウェハステージWSTを同期移動させつつレチクル干渉計15及びウェハ干渉計23の検出結果をモニタする処理が行われる。この処理結果は制御系35から主制御系25に出力される。これにより、計測プログラムの計測結果が主制御系25に取得される(ステップS15)。その後、主制御系25は、得られた計測結果を端末装置28に出力してウィンドウWD内の表示領域R22に設けられた計測結果表示欄K2に表示させる。
オペレータは、この計測結果表示欄K2の表示内容を参照して、計測プログラムによる計測結果が所定の値以下(規格内)であるか否かを判断する(ステップS16)。計測結果が所定の値以上(規格外)である場合(判断結果が「NO」の場合)には、オペレータがオペレータがキーボート42又はマウス43を操作してキャンセルボタンB4を押下した上で露光装置EXの調整作業を行う(ステップS17)。この調整作業としては、例えばレチクルステージRST又はウェハステージWSTの同期精度を向上させるための微調整作業が挙げられる。この微調整を行うと、オペレータはソフト起動ボタンB2を押下して(ステップS13)、再び計測プログラムを起動させて計測を行う。計測プログラムの計測プログラムが所定の値以下になるまで、ステップS13〜S17の処理を繰り返す。
一方、計測結果が所定の値以下(規格内)である場合(ステップS17の判断結果が「YES」の場合)には、オペレータはキーボート42又はマウス43を操作してOKボタンB4を押下する。OKボタンB4が押下されると、その旨を示す信号が端末装置28から主制御系25に出力され、主制御系25はその信号に基づいて制御系35から得られた計測結果をネットワークNを介してサーバ装置SVに送信する。サーバ装置SVはこの計測結果を、露光装置EX0に対応しているチェックシートの調整項目に関連付けて計測結果記憶部52に記憶する(ステップS18)。以上により、調整項目の1つに対する調整作業が終了する。
1つの調整項目に対する調整作業が調整すると、オペレータは、キーボート42又はマウス43を操作してウィンドウWDの表示領域R1にツリー形式で表示されている他の調整項目を選択して同様の手順により調整作業を行う。尚、ここではツリー形式で表示されている調整項目から任意のものを選択する場合を例に挙げて説明したが、第1実施形態と同様に各調整項目を表示順に行うのが望ましい。図4に示す例では、同期精度調整T11、フォーカス調整T12、及び露光量調整T13の順に調整作業を行うのが望ましい。
また、本実施形態でも図5中のステップS16では、オペレータが計測結果表示欄K2の表示内容を参照して、計測プログラムによる計測結果が所定の値以下(規格内)であるか否かを判断してOKボタンB3を押下することにより調整項目を適合と判定し、又はキャンセルボタンB4を押下することにより調整項目を不適合と判定していた。しかしながら、予め適合・不適合を判定するための閾値(管理基準値)を設定しておき、この閾値と計測結果とを比較して調整項目の適合・不適合を判定するようにしても良い。かかる判定を行う場合には、自動的に行われた判定結果を表示領域R22に表示してオペレータに知らせるのが望ましい。
以上説明した本発明の第2実施形態によれば、オペレータは計測条件ファイル及び計測結果ファイルの所在を覚えておらず、また計測プログラムの関連性を知らなくとも、第1実施形態と同様の手順により調整作業で必要な計測プログラムを起動させて計測結果をチェックシートの調整項目に関連付けて記憶させることができる。このため、複数の露光装置EX全てについての調整に関する詳しい知識を有しない作業者であっても、誤り無く効率的に調整作業を行うことができる。更に、チェックシートの調整項目に関連付けて計測プログラムの計測結果を記録しているため、露光装置のトラブル発生時に過去のデータを解析して迅速にトラブルを解消することも可能である。また、調整項目に関連付けられている各露光装置毎の計測結果を集計し、メンテナンス履歴及び計測結果の時間変化等を解析して露光装置の動作状態を常に最適に保つようにしても良い。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されず、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、図5に示したチェックシートを端末装置28のディスプレイ44に表示する機能、計測プログラムを起動させる機能、計測プログラムの計測結果を計測結果記憶部32,52に記憶する機能は等の各種機能は、電子回路によりハードウェア的に構成されていても良く、ソフトウェア的に構成されていても良い。各手段をソフトウェア的に構成する場合には、各手段の機能を規定するプログラムを露光装置EXの主制御系25又はサーバ装置SVに読み込ませ、各々に設けられたCPU(中央処理装置)が実行することにより、各機能が実現される。
また、上記実施形態では、露光装置EXのメンテナンスを行う場合を例に挙げて説明したが、露光装置EXを製造する場合にも本発明を適用することができる。この場合において、上述の通りサーバ装置SVに調整結果を記憶させているため、、製造された装置がユーザに納入された後でも社内の調整データを管理することが可能である。また、調整・制御結果のデータだけでなく、装置状態の管理情報(計測プログラムのバージョンや制御基板の改造履歴等)も同時に管理することができる。
また、上述したチェックシートは、端末装置28を操作して適宜編集することも可能である。例えば、計測条件を固定にするか又はマニュアル入力とするか、調整規格を設定するか又はしないか、規格を満足しなくとも次項目に進めるようにするか又は禁止するか等、必要に応じて適当なチェックシートを作成することができる。更に、上述した実施形態では、オペレータがチェックシートの作業項目を順を追って実行するようにしたが、オペレータの指示を待たずに、全て自動で行うようにしても良い。
尚、上記実施形態の露光装置EXは、ArFエキシマレーザ(波長193nm)を備えるものとしたが、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、Fレーザ光源(波長157nm)、Krレーザ光源(波長146nm)、Arレーザ光源(波長126nm)等の紫外レーザ光源、銅蒸気レーザ光源、YAGレーザの高調波発生光源、固体レーザ(半導体レーザ等)の高調波発生装置、又は水銀ランプ(i線等)等も使用することができる。
また、上記実施形態における露光装置11は、国際公開第99/49504号公報に開示されているような液浸法を用いる露光装置であってもよく、液浸法を用いない露光装置であってもよい。液浸法を用いる露光装置は、投影光学系PLとウェハWとの間を局所的に液体で満たす液浸露光装置、特開平6−124873号公報に開示されているような露光対象の基板を保持したステージを液槽の中で移動させる液浸露光装置、特開平10−303114号公報に開示されているようなステージ上に所定深さの液体槽を形成し、その中に基板を保持する液浸露光装置の何れの露光装置であっても良い。
また、上記の露光装置は、半導体素子の製造に用いられてデバイスパターンを半導体ウェハ上へ転写する露光装置、液晶表示素子(LCD)等を含むディスプレイの製造に用いられてデバイスパターンをガラスプレート上へ転写する露光装置、薄膜磁気ヘッドの製造に用いられてデバイスパターンをセラミックウェハ上へ転写する露光装置、及びCCD等の撮像素子の製造に用いられる露光装置等の何れであっても良い。更には、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置等で使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウェハ等に回路パターンを転写する露光装置であっても良い。
また、本発明が適用される露光装置は、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は、位相パターン・減光パターン)が形成された光透過型マスク、或いは光反射性の基板上に所定の反射パターンが形成された光反射型マスクを用いるものに限られず、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されているような、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、或いは発光パターンを形成する電子マスクを用いる露光装置であっても良い。
本発明の第1実施形態によるメンテナンス方法及びそのプログラムが用いられる露光装置の構成を示す図である。 主制御系25の要部構成を示すブロック図である。 端末装置28の外観図である。 チェックシートの一例を示す図である。 本発明の第1実施形態によるメンテナンス方法を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態によるメンテナンス方法及びそのプログラムが用いられる露光システムの全体構成を示すブロック図である。
符号の説明
28 端末装置
50 露光システム
51 チェックシート格納部(記憶部)
52 計測結果記憶部(記録部)
53 起動部(実行部)
B2 ソフト起動ボタン(起動ボタン)
EX 露光装置
N ネットワーク
SV サーバ装置
W ウェハ(基板)

Claims (10)

  1. 基板を露光して前記基板上にパターンを形成する露光装置のメンテナンス方法であって、
    前記露光装置の性能を維持するために必要な調整項目の調整手順に関する情報と、当該調整項目に関連して前記露光装置の性能を計測する計測プログラムとを互いに関連付けて記録しているチェックシートに基づいて、少なくとも前記調整手順と前記計測プログラムの起動ボタンとを前記露光装置に接続された端末装置に表示する表示ステップと、
    前記計測プログラムを前記起動ボタンにより起動する起動ステップと、
    前記計測プログラムによる計測結果を前記調整項目と関連付けて記録する記録ステップと
    を含むことを特徴とするメンテナンス方法。
  2. 前記起動ステップで起動した前記計測プログラムの計測結果を予め設定された管理基準と比較し、前記調整項目の適合、不適合を判定する判定ステップを含むことを特徴とする請求項1記載のメンテナンス方法。
  3. 前記判定ステップで適合と判定された場合のみ前記記録ステップを行うことを特徴とする請求項2記載のメンテナンス方法。
  4. 前記チェックシートと前記計測結果とは、ネットワークを介して前記露光装置に接続されたサーバ装置に格納されており、前記表示ステップ、前記起動ステップ、及び前記記録ステップのうちの少なくとも一つは、前記ネットワークを介した前記サーバ装置と前記露光装置との間の通信により実行されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のメンテナンス方法。
  5. 基板を露光して前記基板上にパターンを形成する露光装置のメンテナンスを実施するメンテナンスプログラムであって、
    前記露光装置の性能を維持するために必要な調整項目の調整手順に関する情報と、当該調整項目に関連して前記露光装置の性能を計測する計測プログラムとを互いに関連付けて記録しているチェックシートに基づいて、少なくとも前記調整手順と前記計測プログラムの起動ボタンとを前記露光装置に接続された端末装置に表示する表示機能と、
    前記計測プログラムを前記起動ボタンにより起動する起動機能と、
    前記計測プログラムによる計測結果を前記調整項目と関連付けて記録する記録機能と
    を有することを特徴とするメンテナンスプログラム。
  6. 前記起動機能により起動した前記計測プログラムの計測結果を予め設定された管理基準と比較し、前記調整項目の適合、不適合を判定する判定機能を含むことを特徴とする請求項5記載のメンテナンスプログラム。
  7. 前記判定機能の実行により適合と判定された場合のみ前記記録機能を実行することを特徴とする請求項6記載のメンテナンスプログラム。
  8. 前記表示機能と前記起動機能と前記記録機能とのうちの少なくとも一つは、前記露光装置とは異なる制御装置からネットワークを介して実行する機能であることを特徴とする請求項5から請求項7の何れか一項に記載のメンテナンスプログラム。
  9. 基板を露光して前記基板上にパターンを形成する露光装置と、ネットワークを介して前記露光装置に接続されたサーバ装置とを備える露光システムにおいて、
    前記サーバ装置は、前記露光装置の性能を維持するために必要な調整項目の調整手順に関する情報と、当該調整項目に関連して前記露光装置の性能を計測する計測プログラムと、前記計測プログラムによる計測結果とを互いに関連付けて記録しているチェックシートを記憶する記憶部と、
    前記調整項目に関連付けられた計測プログラムを、前記ネットワークを介して前記露光装置上で起動させる実行部と、
    前記計測プログラムの計測結果を前記露光装置から前記ネットワークを介して収集し、前記調整項目と関連付けて記録する記録部と
    を備えることを特徴とする露光システム。
  10. 複数の前記露光装置を備え、
    前記記録部は、前記計測結果を複数の前記露光装置のそれぞれに対応づけて記録することを特徴とする請求項9記載の露光システム。
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