JP2006269005A - 磁気ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気ディスク装置内部の幅広い温湿度範囲において、スライダの最適な浮上量を維持する。
【解決手段】浮上調整量は、スライダ1の常温、常圧での浮上量に使用環境に応じた変化量を増減して計算される浮上量をA、調整後に実現したい所定の浮上量をBとすると、(A−B)によって得られる。Aは出荷前検査で求めたスライダ浮上量に、常温からの環境温度変化による浮上量の増減、環境絶対湿度変化による浮上量の増減(主に減少)、記録コイル通電による浮上量減少(通電無しの場合は考慮不要)を加減した値となる。設計時点で、環境温度変化による浮上量変化についての温度に関する比例定数、環境湿度変化による浮上量変化についての絶対湿度に関する比例係数及び記録コイル通電による浮上量変化についての記録電流に関する係数を求めているため、温湿度センサ31により環境温湿度がわかればAは計算される。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気ディスクと磁気ヘッドの距離を調整する機能を持った浮上量調整スライダを搭載する磁気ディスク装置に係り、特に幅広い温湿度環境において高い信頼性で高記録密度化を実現することのできる磁気ディスク装置に関するものである。
磁気ディスク装置は、回転する磁気ディスクと、記録再生素子を搭載しロードビームによって支持および径方向位置決めされた磁気ヘッドスライダ(単にスライダとも呼ぶ)を有し、スライダが相対的に磁気ディスク上を走行して磁気ディスクに対して磁気情報を読み書きする。前記スライダは空気潤滑軸受として空気のくさび膜効果によって浮上し、磁気ディスクとスライダが直接は固体接触しないようになっている。磁気ディスク装置の高記録密度化と、それによる装置の大容量化あるいは小型化を実現するためには、スライダと磁気ディスクの距離、すなわちスライダ浮上量(単に浮上量とも呼ぶ)を縮め、線記録密度を上げることが有効である。
従来からスライダ浮上量の設計においては、加工ばらつきや使用環境気圧差、使用環境温度差などによる浮上量変動を考慮し、最悪条件でもスライダとディスクが接触しないように浮上量マージンを設けてきた。ヘッド個体毎に、または使用環境に応じて浮上量を調整する機能を設けたスライダを実現すれば上記マージンを廃することができ、スライダとディスクの接触は防ぎつつ記録再生素子の浮上量を大幅に縮めることができる。例えば特許文献1では、薄膜抵抗体から成る加熱装置を記録再生素子近傍に設け、スライダの一部を必要に応じて加熱して熱膨張、突出させ、記録再生素子の浮上量を調整するスライダ構造が提案されている。
これまで、環境の諸因子の中でスライダ浮上量に特に影響を及ぼすのは気圧と温度であり、湿度の影響は低いと考えられていた。一般に、磁気ディスク装置は半密閉構造であり、拡散抵抗の高い流路を持つ呼吸孔を通して筐体外部とつながっているため外気は筐体内部に進入しにくい。その上、水蒸気の流出入による筐体内部の湿度変化を抑制し、又急激な温度低下によって筐体内部が結露することを防ぐ目的で、シリカゲルや活性炭等の吸湿材が筐体内部に設置されている。しかし、長期間に亘り高温高湿環境や乾燥環境におかれると、筐体内部の湿度は極端に高くなったり逆に低くなったりする。筐体内部が高湿になった場合の解決策としては、例えば特許文献2では、磁気ディスク装置筐体内部に温度センサと湿度センサを設置し、所定の湿度を超えた場合にヒータにより筐体を加熱し結露を防止する方法が開示されている。また、特許文献3では、磁気ディスク装置の置かれる温湿度、気圧等の動作環境を各種センサによって検出し、検出値が予め設定された範囲外であると、磁気ディスクの回転数を定格回転数より変化させることで、磁気ヘッドの磁気ディスクからの浮上量を一定値以上に制御するという方法が開示されている。
特開平5−20635号公報 特開2002−245749号公報 特開平10−177774号公報
近年ではPC以外でも携帯機器や車載機器への磁気ディスク装置の応用が進んでいるが、これらの用途にはカー・ナビゲーション・システムに代表されるように幅広い温湿度環境での信頼性が要求されている。そこで本発明者らは広範な温湿度範囲での磁気ディスク装置のビット・エラー・レート(以下BERと略す)を調査した。ここで言うBERとは、あるデータを多数回繰返し読み出したときのビットエラー数を総読み出しビット数で割ったもので、通常その常用対数値で表される。一般に、スライダ浮上量が増大するとBERは劣化する(高くなる)ことがわかっている。調査の結果、筐体内湿度の変化によるBERの変化は温度が常温の際は非常に小さいが、温度が上昇するにつれ大きくなり約50°C以上では無視できないレベルになることがわかった。BERの変化は、筐体内部湿度の低下によって劣化し、逆に、湿度の上昇によって向上する方向に動くが、80°Cではある湿度以上でスライダと磁気ディスクが接触する不具合が生じた。これらの現象は、湿度低下によりスライダ浮上量が増大し、湿度上昇によって逆に浮上量が減少したためであると考えられる。このように、特に高温での信頼性維持のためには、筐体内部の湿度を一定値に維持するか、或いは湿度に応じてヘッド浮上量をコントロールすることが重要な技術的な課題であることが明確になった。また、この現象は、常温付近では顕著には見られないが、今後記録密度の上昇に伴いスライダ浮上量が更に低減されると、より低い温度でも顕在化する可能性がある。
このような課題に対して、特許文献2に開示された方法では、筐体内部が所定の湿度を超えた場合に加熱することで結露を防止することができるが、乾燥しすぎた場合には湿度を上昇させることはできないため解決法として不十分である。また、特許文献3に開示された方法では、磁気ディスク装置の置かれる湿度によって、磁気ディスクの回転数を定格回転数より変化させることでヘッド浮上量をコントロールすることができるが、最近の磁気ディスク装置では内外周の浮上量差を低減するために周速によって浮上量が変動しにくいスライダ設計を採用しているため、実際に実施するためにはかなり回転数を変化させる必要があり、その結果、大きくパフォーマンスが変動するというデメリットがある。
本発明の目的は、筐体内部の幅広い温湿度範囲において、常に最適な浮上量を維持することが出来る磁気ディスク装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の磁気ディスク装置においては、複数の記録トラックを有する磁気ディスクと、該磁気ディスクを支持し回転させるスピンドルモータと、前記磁気ディスクに対してデータの記録及び再生を行う磁気ヘッドを支持し当該磁気ディスクに対する浮上量調整機構を有するスライダと、該スライダを支持し前記磁気ディスクの記録トラックに対して位置決めを行う位置決め機構と、筐体内部の温湿度を測定する温湿度センサと、該温湿度センサからの温度及び湿度に基づいて前記スライダの温度変化による浮上量変化量及び湿度変化による浮上量変化量を求め、該浮上量変化量を常温及び常圧での浮上量に増減して求められる浮上量から目標の浮上量を減算することにより浮上調整量を求め、該浮上調整量に基づいて前記浮上量調整機構を制御する制御装置とを有することを特徴とする。
前記浮上量調整機構は加熱装置で構成される。
前記制御装置は、前記浮上調整量に応じて求められる電流を前記加熱装置に供給する。
前記温度変化による浮上量変化量は、前記温湿度センサからの温度と、予め求めておいた環境温度変化による浮上量変化についての温度に関する比例定数とから求め、前記湿度変化による浮上量変化量は、前記温湿度センサからの湿度と、予め求めておいた環境湿度変化による浮上量変化についての絶対湿度に関する比例係数とから求める。
前記常温及び常圧での浮上量、環境温度変化による浮上量変化についての温度に関する比例定数及び環境湿度変化による浮上量変化についての絶対湿度に関する比例係数は、前記制御装置のメモリに記憶されている。
前記常温及び常圧での浮上量、環境温度変化による浮上量変化についての温度に関する比例定数及び環境湿度変化による浮上量変化についての絶対湿度に関する比例係数は、前記磁気ディスクに記録されていても良い。
上記目的を達成するために、本発明の磁気ディスク装置においては、複数の記録トラックを有する磁気ディスクと、該磁気ディスクを支持し回転させるスピンドルモータと、前記磁気ディスクに対してデータの記録及び再生を行う磁気ヘッドを支持し当該磁気ディスクに対する浮上量調整機構を有するスライダと、該スライダを支持し前記磁気ディスクの記録トラックに対して位置決めを行う位置決め機構と、筐体内部の温湿度を測定する温湿度センサと、該温湿度センサからの温度及び湿度に基づいて前記スライダの温度変化による浮上量変化量及び湿度変化による浮上量変化量を求め、該浮上量変化量及び前記磁気ヘッドの記録コイルへの通電による浮上量変化量を常温及び常圧での浮上量に増減して求められる浮上量から目標の浮上量を減算することにより浮上調整量を求め、該浮上調整量に基づいて前記浮上量調整機構を制御する制御装置とを有することを特徴とする。
前記浮上量調整機構は加熱装置で構成される。
前記制御装置は、前記浮上調整量に応じて求められる電流を前記加熱装置に供給する。
前記温度変化による浮上量変化量は、前記温湿度センサからの温度と、予め求めておいた環境温度変化による浮上量変化についての温度に関する比例定数とから求め、前記湿度変化による浮上量変化量は、前記温湿度センサからの湿度と、予め求めておいた環境湿度変化による浮上量変化についての絶対湿度に関する比例係数とから求め、前記磁気ヘッドの記録コイルへの通電による浮上量変化量は、記録電流と、予め求めておいた記録コイル通電による浮上量変化についての記録電流に関する係数から求める。
前記常温及び常圧での浮上量、環境温度変化による浮上量変化についての温度に関する比例定数、環境湿度変化による浮上量変化についての絶対湿度に関する比例係数及び記録コイル通電による浮上量変化についての記録電流に関する係数は、前記制御装置のメモリに記憶されている。
前記常温及び常圧での浮上量、環境温度変化による浮上量変化についての温度に関する比例定数、環境湿度変化による浮上量変化についての絶対湿度に関する比例係数及び記録コイル通電による浮上量変化についての記録電流に関する係数は、前記磁気ディスクに記録されていても良い。
本発明によれば、磁気ディスク装置内部の幅広い温湿度範囲において、常に最適な浮上量を維持することが出来るため、パフォーマンスの劣化無しに安定したBER及び高い信頼性を実現することが可能となる。
筐体内部の温湿度を測定する手段を備え、且つ浮上量調整機構付きスライダを搭載し、筐体内部の温湿度に応じてヘッド浮上量を調整することができる本発明の磁気ディスク装置を、実施例に基づいて、以下に詳細に説明する。
浮上量調整機構付きスライダには熱アクチュエータ式、圧電アクチュエータ式、静電アクチュエータ式等がありいずれのタイプも有効な方法である。熱アクチュエータ式は、抵抗体から成る加熱装置を記録再生素子近傍に設け、抵抗体が発するジュール熱により記録再生素子を含むスライダの一部を熱膨張、突出させる方法であり、電力に比例して制御できる。また、抵抗体の抵抗値がわかるため、電流=√(電力/加熱装置抵抗)や電圧=√(電力×加熱装置抵抗)によっても制御することができる。圧電アクチュエータ式は、圧電素子をスライダの一部に設置し電圧印加によって伸縮させ、記録再生素子を含むスライダの一部を磁気ディスクに向かって変形させる方法であり、電圧によって制御できる。静電アクチュエータ式は、スライダに搭載した電極間の静電力による局部変形を利用して、あるいはスライダとディスク間の電位差に起因する静電力を利用して浮上量を制御する方式であり、電圧によって制御できる。
温湿度測定は、磁気ディスク装置の内部に設置するため小型である必要がある。温度センサとしては、熱電対、サーミスタ、IC化温度センサ等が好適であるがこれらに限定されるものではない。湿度センサとしては、静電容量型あいは電気抵抗型の高分子膜湿度センサが考えられるがこれらに限定されるものではない。センサの設置場所の環境は、磁気ディスク上にロードしている時のスライダ周囲と極力同じであることが望ましい。温度に関しては筐体外部にセンサを設置しても内部温度をある程度の精度で見積もることができるが、湿度センサは筐体内部に設置しなければ正しい値を得ることはできない。これは、筐体内部の吸湿材が保持している水の量によって内部湿度が決まるためであり、外部湿度と内部湿度は必ずしも一致しないためである。磁気ディスクが回転している状態では、筐体内部は空気の流れがあるためほぼ均一な温湿度分布になると考えられるが、ICチップのような発熱部からは一定の距離をおいてセンサを設置することが好ましい。これは、センサ自体の温度が実際に測りたい環境の温度と異なっていると、湿度測定値が実際の値からずれるためである。
上述のように、湿度がスライダ浮上量に及ぼす影響は、定性的には、湿度上昇によって浮上量が低下する方向に働く。本発明者らが更に詳細に調査したところ、浮上量が変化する割合は絶対湿度の変化量にほぼ比例することがわかった。図2に25°C55°C、85°Cの各温度で筐体内部の湿度を10%RHから60%RHへ上昇させた時の、浮上量の減少量を示した。なお、浮上量減少量はBERの変化から見積もった。図2のように、浮上量は温度に対して指数関数的に低下している。図3は各測定点の絶対湿度変化量を横軸にとりプロットしなおしたものである。この図から、浮上量の変化は絶対湿度の変化にほぼ比例することがわかる。従って、温湿度センサによって筐体内部の絶対湿度の変化量がわかれば、湿度に起因する浮上量変化がわかることになる。浮上量変化の湿度係数はスライダ形状及びスライダを支持するサスペンションの形状及びそれらの取り付け位置等を含むスライダの浮上特性に関わる全ての要素の組合せに固有であり、実測により求めることができる。
実際の浮上量調整には、前記の湿度による浮上量変動以外に、温度起因、記録コイル通電起因の浮上量変動、及びスライダ浮上量の個体分布を考慮する必要がある。温度起因の浮上量変動は、磁気ヘッドを構成する材料間の熱膨張係数の違いにより環境温度の変化によって記録再生素子近傍の形状が変化するため生じ、記録コイル通電起因の浮上量変動は、記録時に通電によるコイル近傍の温度上昇が起こり記録再生素子近傍の形状が変化するため生じる。
図6に磁気ディスク装置の概略構成を示す。磁気ディスク装置13は、磁気情報を格納する複数の記録トラックを有しスピンドルモータ100によって回転する磁気ディスク10と、磁気ヘッド(記録再生素子)を搭載しロードビーム15によって支持および径方向位置決めされたスライダ1を有し、スライダ1が相対的に磁気ディスク10上を走行して磁気ディスク10に対して磁気情報の読み書きを行う。前記スライダ1は空気潤滑軸受として空気のくさび膜効果によって浮上し、磁気ディスク10とスライダ1が直接は固体接触しないようになっている。磁気ディスク装置13の高記録密度化と、それによる装置の大容量化あるいは小型化を実現するためには、スライダ1と磁気ディスク10の距離、すなわちスライダ浮上量を縮め、線記録密度を上げることが有効である。近年、スライダ浮上量は10nm程度あるいは10nm以下まで縮められている。
スライダ1は、板ばね状のロードビーム15に取り付けられており、ロードビーム15によって磁気ディスク面への押し付け荷重を与えられ、ロードビーム15とともにボイスコイルモータ16を含む位置決め機構200によって磁気ディスク10の径方向にシーク動作し、磁気ディスク面全体で記録再生を行う。スライダ1は、装置の停止時あるいは読み書き命令が一定時間無い時に、磁気ディスク10上からランプ14上に待避する。
筐体内部にはIC化温度センサと静電容量型高分子膜湿度センサを組込んだ温湿度センサ31が設置されている。また、図示しないが、カバー呼吸孔にはシリカゲルと活性炭を混合した吸湿材ユニットが装着され拡散流路を介して筐体外部とつながっている。
上記の磁気ディスク装置ではロード・アンロード機構を備えているが、装置停止中はスライダ1が磁気ディスク10のある特定の領域で待機するコンタクト・スタート・ストップ方式の磁気ディスク装置でも本発明の効果は同様に得られる。
図6におけるスライダ1のみを拡大して図7に示す。スライダ1は、アルミナとチタンカーバイドの焼結体(以後アルチックと略す)に代表される材料の基板(ウエハ)部分1aと、薄膜磁気ヘッド部分1bから成る。薄膜磁気ヘッド部分1bは基板1a上に薄膜プロセスで形成された記録再生素子2、記録再生素子2と導通接触して形成された引き出し線となる内部の金属膜3a及び3b、記録再生素子2を外部に電気的に接続するための記録用中継端子4及び再生用中継端子5、スライダ1の一部を加熱して熱膨張、突出させ、記録再生素子2の浮上量を調整するための加熱装置11、加熱装置11と導通接触して形成された引き出し線となる内部の金属膜17、加熱装置11を外部に電気的に接続するための加熱装置用中継端子30から成る。
スライダ1は例えば、長さ1.25mm、幅1.0mm、厚さ0.3mmのほぼ直方体形状をしており、浮上面6、空気流入端面7、空気流出端面8、両側の側面、背面の計6面から構成される。なお、次世代の小型スライダでは質量減による位置決め精度の向上や低コスト化等のため、小型化の方向である。例えば規格では現行の約70パーセントの大きさになり、長さ0.85mm、幅0.7mm、厚さ0.23mmである。浮上面6にはイオンミリングやエッチングなどのプロセスによって微細な段差(ステップ軸受)が設けられており、図示されていないディスクと対向して空気圧力を発生し、背面に負荷される荷重を支える空気軸受の役目を果たしている。
浮上面6には前記のように段差が設けられ、実質的に平行な3種類の面に分類される。最もディスクに近いレール面6a、レール面より約100nm乃至200nm深いステップ軸受面である浅溝面6b、レール面より約1μm深くなっている深溝面6cの3種類である。ディスクが回転することで生じる空気流が、ステップ軸受である浅溝面6bからレール面である6aへ進入する際に、先すぼまりの流路によって圧縮され、正の空気圧力を生じる。一方、レール面6aや浅溝面6bから深溝面6cへ空気流が進入する際には流路の拡大によって、負の空気圧力が生じる。なお、図7は溝の深さを強調して示してある。
スライダ1は空気流入端7側の浮上量が空気流出端側8の浮上量より大きくなるような姿勢で浮上するように設計されている。従って流出端近傍の浮上面がディスクに最も接近する。流出端近傍では、レール面6aが周囲の浅溝面6b、深溝面6cに対して突出しているので、スライダピッチ姿勢およびロール姿勢が一定限度を超えて傾かない限り、レール面6aが最もディスクに近づくことになる。磁気記録再生素子2は、レール面6aの薄膜ヘッド部分1bに属する部分に形成されている。ロードビームから押し付けられる荷重と、浮上面6で生じる正負の空気圧力とがうまくバランスし、磁気記録再生素子2からディスクまでの距離を10nm程度の適切な値に保つよう、浮上面6の形状が設計されている。
なお、上記の例では浮上面6が実質的に平行な3種類の面6a、6b、6cから形成される、二段ステップ軸受浮上面のスライダについて説明したが、4種類以上の平行な面から形成されるステップ軸受浮上面のスライダでも本発明は同様の効果が得られる。
図7に示したスライダ1を空気流出端側から見た図を図8に示し、磁気記録素子2aと磁気再生素子2bが形成された薄膜ヘッド部分1bの断面拡大図として図8のX−X断面図を図9に示す。図7、図8、図9を用いて本実施例に用いた浮上量調整用加熱装置を搭載した薄膜ヘッド構造について製造工程にしたがって説明する。
まず、基板1a上に下地絶縁膜9を形成し、次に下地絶縁膜9上にパーマロイからなる加熱装置11を形成し、アルミナ等からなる加熱装置11の絶縁層12を形成する。さらに、加熱装置11から引き出された内部金属膜17(図7参照)を形成する。加熱装置11については後で詳細に説明する。次に、絶縁層12上に下部シールド膜18、アルミナ等から成る下部ギャップ膜19を形成し、さらに、磁気再生素子である巨大磁気抵抗効果型素子(以下「GMR素子」と呼ぶ)20と、GMR素子20の磁気信号を引き出すための一対の電極(図示せず)を形成する。次に、アルミナ等から成る上部ギャップ膜22、上部シールド膜23を形成し、さらに、アルミナ等から成る上部シールド絶縁膜24を形成する。次に、上部シールド絶縁膜24上に磁気記録用素子2aの下部磁極25を形成する。次いで、アルミナ等から成る磁気ギャップ膜26を形成する。次に、磁界を発生させるための電流を流すコイル28及び、有機絶縁膜29を形成する。次いで磁気記録用素子の上部磁極27を形成する。さらに、GMR素子20に接合した電極から引き出された再生用引き出し線3bと、コイル28から引き出された記録用引き出し線3aを形成する。次に、以上の素子群を保護絶縁するためのアルミナ等からなる硬質保護膜1bを、成膜した素子全体を覆うように形成し、最後に、コイル27へ電流を外部より入力するための記録用中継端子4と、磁気信号を外部へ伝達するための再生用中継端子5と、加熱装置11に電流を供給するための加熱装置用中継端子30を形成する。
記録再生素子2の近傍には、薄膜抵抗体による加熱装置11が薄膜プロセスを用いて形成されている。加熱装置11を、流出端側から見た図(図9のZ−Z断面図)を図10に示す。薄膜抵抗体として本実施例では、材質がパーマロイ、厚さが0.5μm、幅が4.5μmの細線を、奥行き60μm、幅60μmの領域に蛇行させ、間隙はアルミナで埋めて発熱体を形成した。抵抗値は約50Ωである。
次に、浮上量調整について、設計時、出荷前検査時、使用時の三段階に分けて以下に説明する。図1に、上記した温湿度センサおよび浮上量調整機能を備えた磁気ディスク装置13のブロック構成図を示す。ここでは浮上量調整に熱アクチュエータを用いるが、これに限定されるものではなく例えば圧電アクチュエータでも静電アクチュエータでも同様の効果が得られる。図1において、記録再生チャネル40は上位装置のコンピュータからのデータを符号化して記録再生プリアンプ50を介してヘッドの記録素子に供給し、再生素子からの再生信号を記録再生プリアンプ50を介して受信し復号化する。記録再生チャネル40は、復号化したデータからサーボデータを抽出し、制御装置(サーボ・ファームウェア)60に送信する。記録再生チャネル40はまた、浮上量検査回路41を備え、浮上量データをサーボ・ファームウェア60に送信する。温湿度センサ31は、筐体内部の温度、湿度を検出し温湿度データをサーボ・ファームウェア60に送信する。サーボ・ファームウェア60は、デジタル・シグナル・プロセッサ61とメモリ62とゲートアレイ63とを有し、デジタル・シグナル・プロセッサ61は、入力された温湿度データ、浮上量データ及びサーボデータをメモリ62に記憶されたデータを基に処理する。ゲートアレイ63は、デジタル・シグナル・プロセッサ61の処理結果を、それぞれ記録電流レジスタ70及び加熱装置用レジスタ80に出力する。記録電流レジスタ70にセットされた電流値は、記録再生プリアンプ50を介してアクティブな磁気ヘッドの記録素子に印加される。加熱装置用レジスタ80にヘッド番号と共にセットされた供給電力データは、記録再生プリアンプ50を介してヘッド番号で指定された磁気ヘッドの加熱装置11に印加される。メモリ62が揮発性メモリの場合は、メモリ62に記憶されたデータは、磁気ディスク装置の電源オフ時に磁気ディスクの特定の領域に記録しておく。電源投入時には、磁気ディスクからメモリ62に読み出して使用する。
設計時は予想される最高の環境温度、最高の環境湿度、予想される最低の気圧で、連続ライトの時に、ばらつき下限のスライダのみがディスクと接触するよう設計する。すなわち、浮上量調整を伴わない従来のスライダ設計と同様であるが、PC向け、サーバ向け、車載機器向け等、用いられる機器によって設計条件は異なる。また、設計時点で、環境温度変化による浮上量変化についての温度に関する比例定数、記録コイル通電による浮上量変化についての記録電流に関する係数、及び、前述のように湿度変化による浮上量変化についての絶対湿度に関する比例係数を求めておき、メモリ62に記憶しておく。
本実施例では、温度85°C、湿度90%RH、高度3000mで連続ライトする場合に、ばらつき下限のスライダのみがディスクと接触するようスライダの浮上面のレールを設計した。環境温度変化による浮上量変化についての温度に関する比例定数は0.1nm/°Cであり、記録コイル通電時には、1.5nm浮上量が減少する。また、湿度変化による浮上量変化については、水蒸気の分圧(atm)当たりの変化量として16.8nm/atmという絶対湿度係数が事前の評価で実験的に得られており、この値をメモリ62に記憶しておき、フィードフォワード制御する際の計算に用いた。
装置組立後あるいは出荷前の検査時には、個々のスライダ浮上量を浮上量検査回路41にて検査し、常温常圧の浮上量データとしてメモリ62に記憶する。この際の環境条件は、常温(25°C)、常圧(1気圧)である。また、常温では湿度の影響はほとんど無いため筐体内部湿度のコントロールは不要であるが、磁気ディスクの製造を行うクリーンルーム内の湿度は通常50%RH程度を中心としたある範囲内にコントロールされているため筐体内部湿度も同じ湿度になる。熱アクチュエータを用いた浮上量の検査方法を図4に示す。浮上調整量は加熱装置への供給電力に比例するので、まず印加電力をゼロ状態にしておき(ステップ400)、その後スライダとディスクの接触を検出するまで徐々(△Pずつ)に印加電力を増やしていって(ステップ401、402)、スライダとディスクの接触を検知したら印加電力△Pだけ減らし(ステップ403)、その時の印加電力と、浮上調整量と供給電力の間の比例係数から、当該スライダの浮上量を計算する(ステップ404)。スライダとディスクの接触を検知する方法については後述する。なお、スライダ浮上量の個別ばらつきだけでなく、内外周差も同時にメモリ62に記憶すると更に浮上量調整の精度を上げることができる。
使用時は、基本的にはコンピュータなどのクライアント側からリードライト命令を受けた時、セレクトされたアクティブなヘッドの熱アクチュエータ用加熱装置のみに電力を供給し、過不足の無い浮上量を実現する。アイドル状態のヘッドには電力を供給しない。アクティブなヘッドに供給される電力量は、浮上調整量と供給電力の間の比例係数を用いて設定される。浮上調整量は、当該スライダの常温、常圧での浮上量に使用環境に応じた変化量を増減して計算される浮上量をA、調整後に実現したい所定の浮上量をBとすると、(A−B)によって得られる。Aは前記の出荷前検査で求めたスライダ浮上量に、常温からの環境温度変化による浮上量の増減、環境絶対湿度変化による浮上量の増減(主に減少)、記録コイル通電による浮上量減少(通電無しの場合は考慮不要)を加減した値となる。設計時点で、環境温度変化による浮上量変化についての温度に関する比例定数、記録コイル通電による浮上量変化についての記録電流に関する係数、絶対湿度変化による浮上量変化についての絶対湿度に関する比例係数が求められているため、温湿度センサ31により環境温湿度がわかればAは計算される。一方、Bは所望のBERを達成し、且つスライダとディスク間の接触等の不具合が起きることのない最適な浮上量である。(A−B)が負になる場合は、その環境条件での浮上量が所定の浮上量以下になっているため、加熱装置への電力供給は行わない。
環境変化に対応するための最も基本的な制御アルゴリズムを図5に示す。温湿度センサ31の測定データから、予め求められている係数によって常温、常圧での浮上量からの変化量が求まり、目的の浮上量との差を補償するフィードフォワード制御を行う。具体的には、システムの電源を投入し、ディスクを回転し(ステップ500)、温湿度センサ31の測定データである温湿度データをサーボ・ファームウェア60が取得し(ステップ501)、加熱装置に電力を供給しない状態でスライダをディスクにロードし(ステップ502)、スライダを規定の径方向位置へ移動し(ステップ503)、デジタル・シグナル・プロセッサ61が計算した温湿度に応じた電力を加熱装置に供給し(ステップ504)、再生素子がデータを再生できるか記録再生チャネル40がチェックし(ステップ505)、再生できれば次にスライダがディスクに接触するかどうかをチェックし(ステップ506)、接触しなければ通常使用状態となる(ステップ509)。ステップ505において再生できない場合は、再生できるまで加熱装置への供給電力を増加する(ステップ507)。また、ステップ506において接触を検知した場合は接触しなくなるまで加熱装置への供給電力を減少する。
気圧変化に関しても気圧を測るセンサを別途設ける方法があるが、接触や再生エラーを監視してそれらが起こった時だけ加熱装置への入力電力を調整するフィードバック制御の方が簡便である。なお、ロードによる衝撃でヘッド素子が傷つくのを防ぐため、スライダをディスクにロードする時、特に装置起動時は、加熱装置に通電せず浮上量を高くしておくのが有効である。接触の検知方法については後述する。特に使用時の温度差変動が大きい機器に使用される磁気ディスク装置の場合は、規定の時間間隔毎にあるいは使用中常に浮上量変動を補償すると有効である。
接触を検知する方法は、(1)アコースティック・エミッション(AE)センサを用いる方法、(2)接触発熱によって再生信号に表れるノイズであるサーマル・アスペリティを監視する方法、(3)接触摩擦力によってスライダがピボット回りに微小回転しオフトラックが起こるオフトラック信号(ポジション・エラー・シグナル)を監視する方法、などがある。
一方、スライダ浮上量が高すぎる場合に起こる磁気情報の再生エラーについてはBERを監視すればよい。再生エラーと違って記録エラーは監視するのが難しいが、記録時は記録素子のコイル発熱によって素子部が膨張して再生時より浮上量が低いのが一般的であるため、再生エラーが起こらない条件ならば記録エラーが起こる可能性も低い。
上記実施例では、浮上量を低減する方向のみに制御できる熱アクチュエータを用いた場合の浮上量調整について説明したが、浮上量を増減できるタイプのアクチュエータを用いることもできる。その場合は、浮上量を増大させる方向への調整が可能となるため、加熱装置がオフの状態での浮上量をより低く設定することができる。また、上記の浮上量制御アルゴリズムでは、磁気ヘッド個体毎の浮上量分布、筐体内部の温度、筐体内部の湿度、記録時の記録用コイルへの通電の有無、の四つの項目全てを考慮したが、このうちの筐体内部の温度と筐体内部の湿度のみを考慮する方法、あるいは筐体内部の温度と筐体内部の湿度を含む三つの項目を考慮する方法でも本発明の効果は限定的に得られる。
また、浮上量調整に関わる別の方法としては、再生信号の振幅を用いて再生素子と媒体間の距離をその場観測する方法があり、これを応用することもできる。
本発明の効果を確認するために故意に磁気ディスク装置筐体内の吸湿材を除去し、筐体内部の環境が短時間で外部環境と等しくなるような状態にして動作試験を行った。0°Cから85°C、10%RHから90%RHの温湿度範囲でランダムに温湿度を変化させながら図5に示す制御アルゴリズムに従って起動・リードライト・停止を繰返し行ったが500hrの継続評価でエラーは発生せず良好な結果が得られた。
本発明の一実施例による温湿度センサ及び浮上量調整機能を備えた磁気ディスク装置のシステム構成図である。 3種類の温度環境で相対湿度を10%RHから60%RHに増加させた時の各温度での浮上量減少量を示すグラフである。 図2を各温度での絶対湿度増加量でプロットし直し、絶対湿度増加量と浮上量減少量の関係を示したグラフである。 浮上量検査方法を示すフロー図である。 浮上量調整方法を示すフロー図である。 本発明の一実施例による磁気ディスク装置の外観図である。 スライダの斜視図である。 スライダを空気流出端面から見た図である。 図8のX―X線断面図である。 図9のZ―Z線断面図である。
符号の説明
1…スライダ、1a…スライダ基板部分、1b…スライダ薄膜ヘッド部分、2…記録再生素子、2a…磁気記録素子、2b…磁気再生素子、3a…記録用引き出し線、3b…再生用引き出し線、4…記録用中継端子、5…再生用中継端子、6…浮上面、6a…レール面、6b…浅溝面、6c…深溝面、7…空気流入端、8…空気流出端、9…下地絶縁膜、10…磁気ディスク、11…加熱装置、12…絶縁層、13…磁気ディスク装置、14…ランプ、15…ロードビーム、16…ボイスコイルモータ、17…加熱装置11と導通接触している金属膜、18…下部シールド膜、19…下部ギャップ膜、20…巨大磁気抵抗効果型素子、22…上部ギャップ膜、23…上部シールド膜、24…上部シールド絶縁膜、25…下部磁極、26…磁気ギャップ膜、27…上部磁極、28…コイル、29…有機絶縁膜、30…加熱装置用中継端子、31…温湿度センサ、40…記録再生チャネル、41…浮上量検査回路、50…記録再生プリアンプ、60…サーボ・ファームウェア、61…デジタル・シグナル・プロセッサ、62…メモリ、63…ゲートアレイ、70…記録電流レジスタ、80…加熱装置用レジスタ、100…スピンドルモータ、200…位置決め機構。

Claims (12)

  1. 複数の記録トラックを有する磁気ディスクと、該磁気ディスクを支持し回転させるスピンドルモータと、前記磁気ディスクに対してデータの記録及び再生を行う磁気ヘッドを支持し当該磁気ディスクに対する浮上量調整機構を有するスライダと、該スライダを支持し前記磁気ディスクの記録トラックに対して位置決めを行う位置決め機構と、筐体内部の温湿度を測定する温湿度センサと、該温湿度センサからの温度及び湿度に基づいて前記スライダの温度変化による浮上量変化量及び湿度変化による浮上量変化量を求め、該浮上量変化量を常温及び常圧での浮上量に増減して求められる浮上量から目標の浮上量を減算することにより浮上調整量を求め、該浮上調整量に基づいて前記浮上量調整機構を制御する制御装置とを有することを特徴とする磁気ディスク装置。
  2. 前記浮上量調整機構は加熱装置であることを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク装置。
  3. 前記制御装置は、前記浮上調整量に応じて求められる電流を前記加熱装置に供給することを特徴とする請求項2記載の磁気ディスク装置。
  4. 前記温度変化による浮上量変化量は、前記温湿度センサからの温度と、予め求めておいた環境温度変化による浮上量変化についての温度に関する比例定数とから求め、前記湿度変化による浮上量変化量は、前記温湿度センサからの湿度と、予め求めておいた環境湿度変化による浮上量変化についての絶対湿度に関する比例係数とから求めることを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク装置。
  5. 前記常温及び常圧での浮上量、環境温度変化による浮上量変化についての温度に関する比例定数及び環境湿度変化による浮上量変化についての絶対湿度に関する比例係数は、前記制御装置のメモリに記憶されていることを特徴とする請求項4記載の磁気ディスク装置。
  6. 前記常温及び常圧での浮上量、環境温度変化による浮上量変化についての温度に関する比例定数及び環境湿度変化による浮上量変化についての絶対湿度に関する比例係数は、前記磁気ディスクに記録されていることを特徴とする請求項4記載の磁気ディスク装置。
  7. 複数の記録トラックを有する磁気ディスクと、該磁気ディスクを支持し回転させるスピンドルモータと、前記磁気ディスクに対してデータの記録及び再生を行う磁気ヘッドを支持し当該磁気ディスクに対する浮上量調整機構を有するスライダと、該スライダを支持し前記磁気ディスクの記録トラックに対して位置決めを行う位置決め機構と、筐体内部の温湿度を測定する温湿度センサと、該温湿度センサからの温度及び湿度に基づいて前記スライダの温度変化による浮上量変化量及び湿度変化による浮上量変化量を求め、該浮上量変化量及び前記磁気ヘッドの記録コイルへの通電による浮上量変化量を常温及び常圧での浮上量に増減して求められる浮上量から目標の浮上量を減算することにより浮上調整量を求め、該浮上調整量に基づいて前記浮上量調整機構を制御する制御装置とを有することを特徴とする磁気ディスク装置。
  8. 前記浮上量調整機構は加熱装置であることを特徴とする請求項7記載の磁気ディスク装置。
  9. 前記制御装置は、前記浮上調整量に応じて求められる電流を前記加熱装置に供給することを特徴とする請求項8記載の磁気ディスク装置。
  10. 前記温度変化による浮上量変化量は、前記温湿度センサからの温度と、予め求めておいた環境温度変化による浮上量変化についての温度に関する比例定数とから求め、前記湿度変化による浮上量変化量は、前記温湿度センサからの湿度と、予め求めておいた環境湿度変化による浮上量変化についての絶対湿度に関する比例係数とから求め、前記磁気ヘッドの記録コイルへの通電による浮上量変化量は、記録電流と、予め求めておいた記録コイル通電による浮上量変化についての記録電流に関する係数から求めることを特徴とする請求項7記載の磁気ディスク装置。
  11. 前記常温及び常圧での浮上量、環境温度変化による浮上量変化についての温度に関する比例定数、環境湿度変化による浮上量変化についての絶対湿度に関する比例係数及び記録コイル通電による浮上量変化についての記録電流に関する係数は、前記制御装置のメモリに記憶されていることを特徴とする請求項10記載の磁気ディスク装置。
  12. 前記常温及び常圧での浮上量、環境温度変化による浮上量変化についての温度に関する比例定数、環境湿度変化による浮上量変化についての絶対湿度に関する比例係数及び記録コイル通電による浮上量変化についての記録電流に関する係数は、前記磁気ディスクに記録されていることを特徴とする請求項10記載の磁気ディスク装置。
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