JP2006268060A - 導光板及び導光板用透明熱可塑性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

導光板及び導光板用透明熱可塑性樹脂組成物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006268060A
JP2006268060A JP2006141225A JP2006141225A JP2006268060A JP 2006268060 A JP2006268060 A JP 2006268060A JP 2006141225 A JP2006141225 A JP 2006141225A JP 2006141225 A JP2006141225 A JP 2006141225A JP 2006268060 A JP2006268060 A JP 2006268060A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light guide
light
guide plate
fine particles
thermoplastic resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006141225A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Hirota
悟 廣田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Chemicals Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Chemicals Corp filed Critical Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority to JP2006141225A priority Critical patent/JP2006268060A/ja
Publication of JP2006268060A publication Critical patent/JP2006268060A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Planar Illumination Modules (AREA)
  • Light Guides In General And Applications Therefor (AREA)

Abstract

【課題】板自体の面発光効率を最大限に向上させることにより高輝度化を達成せしめ、パーソナルコンピュータやワードプロセッサ等のオフィスオートメーション機器、及びパネルモニターやテレビモニター等の画像信号を表示する各種モニターに用いられる表示装置、並びに室内外空間の照明装置に使用される表示装置や看板等に適した導光板を提供すること。
【解決手段】透明熱可塑性樹脂及び三酸化アルミニウム微粒子を含み、三酸化アルミニウム微粒子の屈折率及び平均粒子径が、それぞれ1.7〜1.8及び0.01〜1.0μmであり、三酸化アルミニウム微粒子の量が透明熱可塑性樹脂の重量に対して1〜7ppmである、透明熱可塑性樹脂組成物からなる15インチ以上の大型液晶表示装置用導光板。
【選択図】なし

Description

本発明は、パーソナルコンピュータやワードプロセッサ等のオフィスオートメーション機器、及びパネルモニターやテレビモニター等の画像信号を表示する各種モニターに用いられる表示装置、並びに室内外空間の照明装置に使用される表示装置や看板等に適した導光板に関する。
透明熱可塑性樹脂、その中でも特にメタクリル樹脂は、優れた光透過性、機械的特性を有することから、これまでに多くの照明用途に用いられてきた。また、最近では、照明用ランプを備えた表示装置等のバックライト用導光板として使用されるようになってきている。このバックライトの方式としては、導光板を光源と液晶ユニットとの間に挟んだ、いわゆる直下式と、光源を導光板の側面に取り付けるエッジライト方式の2種が通常用いられ、現在はエッジライト方式が主流となっている。特に、近年は、表示装置の高輝度化、大型化、薄型化の要求が強く、より明るく、より大きく、より薄くという商品コンセプトのもとで、発光装置の開発が続けられており、その中でも、エッジライト方式での高輝度面発光装置が特に求められている。
この為、光源装置で使用される導光板についても、側面に配設された光源ランプより入光した光の導光体内部での損失を可能な限り減らし、入射光を効率的に出射面に出射させる導光板が非常に強く要求されている。
このような要求に応えるため、導光板による高輝度化の方法に関して、これまでにも複数の技術開示がなされている。例えば、特許文献1では、導光板の基体中に光拡散用粒子を分散混入することにより均一な発光面を得る方法が示されている。また、特許文献2では、導光体に屈折率の異なる微粒子を包含する光散乱性プラスチック材料を用いることにより高輝度化する方法が記載されている。更に、特許文献3では、導光体に屈折率の異なる中空構造を有する微粒子を分散させることにより高輝度化する方法等が開示されている。
しかしながら、上記先行技術においては、微粒子を配合しているものの、微粒子の種類及び平均粒子径の最適化が充分なされておらず、輝度向上効果が少ないため、表示装置を大型化、薄型化した場合に、充分な高輝度化を達成できるレベルに到達していないのが現状である。
特公昭39−1194号公報 特開平4−145485号公報 特開2000−113708号公報
本発明の目的は、パーソナルコンピュータやワードプロセッサ等のオフィスオートメーション機器、及びパネルモニターやテレビモニター等の画像信号を表示する各種モニターに用いられる表示装置、並びに室内外空間の照明装置に使用される表示装置や看板等に適した導光板を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、導光板用樹脂組成物の安定的な製造方法を提供することにある。
本発明者は、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、特定の屈折率及び平均粒子径
を有する光散乱性微粒子を所定量含有した透明熱可塑性樹脂組成物から得られる導光板は、導光板側面に沿って配設された光源ランプから入光した光の進行方向を導光板の発光面に対して垂直方向寄りに変換させ、入光した光を効率的に発光面側に散乱させ、面発光輝度を高めることが可能となるということを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
1.透明熱可塑性樹脂及び三酸化アルミニウム微粒子を含み、三酸化アルミニウム微粒子の屈折率及び平均粒子径が、それぞれ1.7〜1.8及び0.01〜1.0μmであり、三酸化アルミニウム微粒子の量が透明熱可塑性樹脂の重量に対して1〜7ppmである、透明熱可塑性樹脂組成物からなる15インチ以上の大型液晶表示装置用導光板。
2.透明熱可塑性樹脂が、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂及び環状オレフィン系樹脂からなる群から選ばれる樹脂である、1.記載の15インチ以上の大型液晶表示装置用導光板。
3.透明熱可塑性樹脂組成物が、更に紫外線吸収剤を含む、1.又は2.に記載の15インチ以上の大型液晶表示装置用導光板。
本発明によれば、板自体の面発光効率を最大限に向上させることにより高輝度化を達成せしめ、パーソナルコンピュータやワードプロセッサ等のオフィスオートメーション機器、及びパネルモニターやテレビモニター等の画像信号を表示する各種モニターに用いられる表示装置、並びに室内外空間の照明装置に使用される表示装置や看板等に適した導光板を提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の導光板は、透明熱可塑性樹脂及び微粒子を含む透明熱可塑性樹脂組成物から構成されている。
透明熱可塑性樹脂組成物に含まれる透明熱可塑性樹脂としては、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、環状オレフィン系樹脂、非晶性ポリエステル等が挙げられる。好ましくは、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状オレフィン系樹脂であり、更に好ましくはメタクリル樹脂である。
メタクリル樹脂としては、メタクリル酸メチル又はメタクリル酸エチルと、これらと共重合可能な単量体との共重合体を用いることができる。なお、メタクリル酸メチル又はメタクリル酸エチルは、共重合体の重量に対して70重量%以上であることが好ましい。
メタクリル酸メチル又はメタクリル酸エチルと共重合可能な単量体としては、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸2−エチルヘキシルなどのメタクリル酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸、アクリル酸等の不飽和酸類等があげられるが、これらに限定されるものではない。
なお、メタクリル樹脂の製造方法についても、特に制限はなく、通常の方法に従えばよい。
また、本発明で使用されるメタクリル樹脂には、耐熱性メタクリル樹脂、低吸湿性メタクリル樹脂、耐衝撃性メタクリル樹脂等が含まれる。耐衝撃性メタクリル樹脂とは、例えば、メタクリル樹脂にゴム弾性体をブレンドしたものである。ここでいう、ゴム弾性体は、特開昭53−58554号公報、同55−94917号公報、同61−32346号公報等に開示されている。
ポリカーボネート樹脂としては、ビスフェノールAに代表される二価フェノール系化合物から誘導される重合体を用いることができる。ポリカーボネート樹脂の製造方法につい
ても、特に限定されるものではなく、ホスゲン法、エステル交換法あるいは固相重合法等、周知慣用の方法で製造すればよい。
環状オレフィン樹脂としては、ノルボルネンやシクロヘキサジエン等のようなポリマー鎖中に環状オレフィン骨格を含む重合体、又はノルボルネンやシクロヘキサジエン等を含む共重合体のような非晶性熱可塑性樹脂を用いることができる。その製造方法については、特に制限はない。
例えば、ノルボルネンを主とした環状オレフィン樹脂としては、特開昭60−168708号公報、特開昭62−252406号公報、特開平2−133413号公報、特開昭63−145324号公報、特開昭63−264626号公報、特開平1−240517号公報、特公昭57−8815号公報等に記載されている樹脂を用いることができる。また、必要に応じて、α−オレフィンからなるオレフィン系軟質重合体、イソブチレンからなるイソブチレン系軟質重合体、ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエンからなるジエン系軟質重合体、ノルボルネン、シクロペンテン等の環状オレフィンからなる環状オレフィン系軟質重合体、有機ポリシロキサン系軟質重合体、α,β−不飽和酸とその誘導体からなる軟質重合体、不飽和アルコール及びアミンまたはそのアシル誘導体またはアセタールからなる軟質重合体、エポキシ化合物の重合体、フッ素系ゴム等の軟質重合体を添加してもよい。
スチレン系樹脂としては、スチレンを必須成分とするホモポリマー、コポリマー、またはこれらのポリマーと他の樹脂とから得られるポリマーブレンドなどが用いられる。特に、ポリスチレン、アクリロニトリルとスチレンの共重合体樹脂であるAS樹脂、メタクリル酸エステルとスチレンの共重合体樹脂であるMS樹脂を用いることが好ましい。また、スチレン系樹脂相中にゴムが分布した透明強化ポリスチレンも好ましく使用できる。スチレン系樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、周知慣用の方法に従えばよい。
非晶性ポリエステルとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール等の脂肪族グリコール、シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール、ビスフェノール、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等の芳香族ジヒドロキシ化合物、あるいはこれらの2種以上から選ばれたジヒドロキシ化合物単位と、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタリンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、ウンデカジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸等の脂環族ジカルボン酸、あるいはこれらの2種以上から選ばれたジカルボン酸単位とから形成されるポリエステルの中で、非晶性の樹脂を用いることができる。非晶性ポリエステルの製造方法は、特に限定されるものではなく、周知慣用の方法に従えばよい。非晶性ポリエステルとして容易に入手し得る市販銘柄としては、イーストマン・コダック社の製品であるKODAR PETGあるいはPCTA等がある。
次に、透明熱可塑性樹脂組成物に含まれる微粒子について説明する。
微粒子は、透明熱可塑性樹脂に分散した状態で存在しており、光拡散剤として機能し、透明熱可塑性樹脂及び微粒子を含む透明熱可塑性樹脂組成物を導光板にした際に、導光板の輝度の向上を可能にする。
ここで、微粒子の屈折率は1.7〜3.0、好ましくは1.7〜2.5、更に好ましくは1.7〜2.0である。屈折率が1.7未満であると散乱性が弱くなりすぎ、逆に3.0を超えると散乱性が強すぎ、側面に沿って配設された光源ランプから入光した光の進行方向を導光板の発光面に対して垂直方向寄りに変換させる際、ランプ近傍での散乱が強くなりすぎ、その結果輝度ムラ及び出射光色調にムラが生じ易くなり好ましくない。
本発明における屈折率とは、D線(589nm)に基づく温度20℃での値である。微
粒子の屈折率の測定方法としては、例えば、微粒子を屈折率を少しずつ変化させることのできる液体に浸し、液体の屈折率を変化させながら微粒子界面を観察し、微粒子界面が不明確になった時の液体の屈折率を測定するという方法が挙げられる。なお、液体の屈折率の測定には、アッベの屈折計等を用いることができる。
また、微粒子の平均粒子径は、0.01〜1.0μmである。平均粒子径が1.0μmを越えると、側面に沿って配設された光源ランプから入光した光の進行方向を導光板の発光面に対して垂直方向寄りに変換させる際、後方反射等により光損失が発生し、入光した光を効率的に発光面側に散乱させることができず、目標の面発光輝度を得ることが困難となるため好ましくない。また、平均粒子径が0.01μm未満であると入射光を散乱させることが困難となり、目標の面発光輝度を得ることができないため好ましくない。
微粒子の平均粒子径の測定方法としては、微粒子を有機液体中に分散させ、マイクロトラック法を用いて50%累積粒径を測定する方法、微粒子の透過型電子顕微鏡写真から粒子径を求め、その平均値を平均粒子径とする方法等がある。
更にまた、微粒子の量は、透明熱可塑性樹脂の重量に対して1〜200ppmである。また、輝度と色調ムラ、出光ムラのバランスから、好ましくは3〜100ppmであり、更に好ましくは5〜70ppmである。微粒子の量が1ppm未満であると輝度向上効果がほとんどない。逆に、微粒子の量が200ppmを越えた場合は、例えば、15インチ以上の大型液晶表示装置では、側面に沿って配設された光源ランプから入光した光のうち、ランプ近傍で発光面に対して垂直方向寄りに変換させられるものの割合が多くなりすぎ、面発光体の中央部分まで十分な光線が到達されない。結果として、導光板の発光面の反対側に出射光を補正するためのドットパターンを施しても、発光面の中央部分が暗くなり、発光面の出光ムラを適切なバランスにすることが困難となるため好ましくない。また、微粒子の割合が200ppmを越えた場合は、導光板における黄色度が増大するため、発光面内での出射光に色調分布が生じやすく好ましくない。
なお、微粒子の形状は、真球状、球状、鱗片状、キュービック状、不定形等の何れでもよく、特に限定されるものではない。
また、微粒子中に含有される不純物は、出来る限り低減することが望ましく、微粒子の純度は、90重量%以上、好ましくは95重量%以上、更に好ましくは99重量%以上である。
本発明における微粒子は、上記条件を満足するものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、三酸化アルミニウム(屈折率:1.7〜1.8)、二酸化チタン(屈折率:2.5〜2.8)等が挙げられる。面発光輝度向上効果と発光面内色調ムラとのバランスの点から、微粒子として三酸化アルミニウムを用いることが最も好ましい。なお、二酸化チタンは、面発光輝度の向上効果は大きいが、ランプ近傍での出射光色調と中央部での出射光色調とが異なる場合がある。
ここで、透明熱可塑性樹脂組成物において、微粒子が透明熱可塑性樹脂中に均一に分散しているのであれば、透明熱可塑性樹脂組成物の製造方法について、特に制限はない。
但し、微粒子を予め有機液体中に均一分散させ、得られた分散液を用いて透明熱可塑性樹脂組成物を製造することが好ましい。すなわち、本発明の導光板を構成する透明熱可塑性樹脂組成物の製造方法としては、微粒子を予め有機液体に分散させることにより、微粒子を透明熱可塑性樹脂中に均一に分散させることが好ましい。また、微粒子を有機液体に均一に分散させるには、超音波発生装置を用いることが好ましい。
なお、ここでいう有機液体には、一般有機液体の他、透明熱可塑性樹脂を構成する重合性単量体等も含まれ、微粒子が溶解、膨潤等を起こしにくく、また、均一に分散するものであれば、特に限定されるものではない。また、微粒子の分散状態により数種類の有機液
体を任意の割合で混合して使用しても良い。
一般有機液体としては、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、キシレン、トルエン等の芳香族類、メタノール、エタノール等のアルコール類を挙げることができる。また、重合性単量体としては、例えば透明熱可塑性樹脂がメタクリル樹脂の場合、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸2−エチルヘキシルなどのメタクリル酸エステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸、アクリル酸等の不飽和酸類等が挙げられる。
透明熱可塑性樹脂及び微粒子を含む透明熱可塑性樹脂組成物を製造する際、微粒子を透明熱可塑性樹脂中に均一分散させる方法として、具体的には、下記の方法を例示することができる。
(1)押出機で透明熟可塑性樹脂と微粒子とを溶融混練する場合
微粒子を有機液体中に、好ましくは超音波発生装置を用いて、分散させ、得られた分散液を透明熱可塑性樹脂と混合し、その混合物を押出機で溶融混練する方法が挙げられる。その際、使用する有機液体は、上述の通り、微粒子が溶解、膨潤等起こさなく且つ均一に分散するもので有れば何ら限定されるものではない。また、分散状態により、数種類の有機液体を任意の割合で混合して使用することができる。
ここで、微粒子と有機液体との混合比は、微粒子の分散性を考慮し任意に決定することができるが、しいて言及すると、有機液体100重量部に対して微粒子を0.001〜80重量部の範囲にすることが好ましい。
また、微粒子と有機液体とからなる分散液と透明熱可塑性樹脂との混合比も、混合押出工程でのハンドリング性を考慮し任意に決定することができるが、しいて言えば、透明熱可塑性樹脂100重量部に対して分散液を0.001〜10重量部の範囲とすることが好ましい。
分散液の透明熱可塑性樹脂への混合方法は、特に限定されるものではない。例えば、ヘンシェルミキサーによる混合、スーパーフローターによる混合、タンブラーによる混合といった周知慣用の混合方法で混合することができる。
また、上記混合物の溶融混練に用いられる押出機についても、必ずしも特異なものを用いる必要はなく、通常の単軸または二軸の押出機等であればよい。但し、分散に使用した有機液体の揮発成分除去の観点から、ベント口で好ましくは300Torr以下の減圧脱輝が可能なものが好ましい。また、微粒子の二次凝集防止の観点から二軸押出機を使用することが製造上好ましい。押出機の温度は、使用する透明熱可塑性樹脂の種類によって任意に設定することができる。例えば、メタクリル樹脂の場合には、180〜260℃前後である。
(2)キャスト法により重合し、シートを得る場合
微粒子を、透明熱可塑性樹脂の原料単量体、またはこの単量体と共重合可能な単量体中に、好ましくは超音波発生装置を用いて、分散させる方法が挙げられる。この場合、微粒子を原材料モノマーの一部に予め分散させ、その後部分重合したポリマー溶液等に混合して使用することが好ましい。微粒子とそれを分散する原料モノマーとの量比は、分散性、仕込み時の粘度、ハンドリング性等から任意に決定できる。
また、キャスト法における、重合温度、重合時間、重合開始剤量等の重合条件や、シート(キャスト板)の形成方法についても、特に限定されるものではない。シートの形成方法として、例えば、ガラスセルキャスト法、連続キャスト法等が挙げられる。
なお、粒子の分散に使用される超音波発生装置は、特に限定されず、市販の超音波洗浄機や超音波スターラー等を用いればよい。例えば、超音波周波数が28KHz〜100K
Hzの超音波洗浄機が一般的に使用される。超音波発生装置による照射時間は、微粒子の分散状態により任意に設定できるが、一般的には1分〜60分照射することが好ましい。
また、本発明においては、導光板を構成する透明熱可塑性樹脂組成物に、必要に応じて紫外線吸収剤を添加することができる。紫外線吸収剤を添加することにより、導光板側面に沿って配設された光源ランプから発生する紫外線による着色を抑えることができる。特に、カラー用光源装置においては、長時間使用してもモニター画面上の色調を常に一定に保ち、色ムラの発生も抑えることができ、更には、輝度の低下及び輝度ムラの拡大をも抑制することができる。紫外線吸収剤としては、例えば、2−(5−メチル−2ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α’ジメチルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールのようなベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノンのようなベンゾフェノン系紫外線吸収剤;フェニルサリシレート、4−tブチルフェニルサリシレートのようなサリチル酸系紫外線吸収剤を挙げることができる。これらの紫外線吸収剤は、単独で用いてもよいし、複数のものを併用してもよい。
また、紫外線吸収剤は、透明熱可塑性樹脂に対して30〜2000ppm、好ましくは80〜500ppmの濃度で添加することができる。紫外線吸収剤が30ppm未満であると効果が乏しく、2000ppmを越えると紫外線吸収剤添加による導光板への着色が増大すると共に、輝度の低下にもつながるため好ましくない。
更に、本発明の導光板においては、透明熱可塑性樹脂組成物に、例えば、グリセリンモノステアレートなどのグリセリン脂肪酸エステル、ステアリルアルコールなどの高級アルコール、ステアリン酸などの高級脂肪酸を離型剤として添加することや、フェノール系、チォエーテル系、フォスファイト系等の酸化防止剤等を、本発明の目的を損なわない範囲(通常、5000ppm以下の濃度)で添加することも可能である。
本発明の導光板の成形方法については、特に制限はない。例えば、(1)上記した透明熱可塑性樹脂組成物を、シート成形押出機、或いはプレス成形機によりシート成形体とし、その後所定のサイズに切り出し、カット面を研磨加工して導光板を得る方法、(2)透明熱可塑性樹脂組成物を金型を有する射出成形機で成形する方法、(3)透明熱可塑性樹脂原料単量体或いは部分重合体を含むシラップに微粒子を分散させた後キャスト法により重合し、シート成形体を得、その後所定のサイズに切り出し、カット面を研磨加工して導光板を得る方法等の公知の製法を用いることができる。また、透明熱可塑性樹脂組成物を、シート成形押出機、プレス成形機、金型を有する射出成形機等で成形し、導光板を得る場合には、作業性、経済性の観点から、熱可塑性樹脂組成物中の微粒子が所望する濃度より高いマスターバッチペレットとして作製し、成形時に透明熱可塑性樹脂で所望の濃度に希釈する方法を用いてもよい。
以下に実施例、比較例を用いて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら制限されるものではない。
(平均粒子径の測定方法)
微粒子の平均粒子径については、下記の方法で測定を行った。
平均粒子径が0.1μm以上の微粒子については微粒子を有機液体中に超音波により分散させ、得られた分散液をマイクロトラック法を用いて測定し、50%累積粒径を平均粒子径とした。
平均粒子径が0.1μm未満の微粒子については透過型電子顕微鏡にて写真撮影を行い、得られた粒子画像の長径と短径を測定し、その平均値を微粒子1個の粒径として、微粒
子30個の粒径の平均値を平均粒子径とした。
(導光板の輝度測定及び色調ムラと出射光ムラの目視評価方法)
図1に示した光源装置により測定及び評価を行った。具体的には、光源Aとして4mmφの冷陰極管(ハリソン電気製)を、導光板Cの長さ319mm側の両端面にあるランプハウスBに設置した。光反射シートDとしてレイホワイト75(きもと製)を用い、導光板Cの上部に光拡散シートEとしてD121(ツジデン製)を1枚載せ、その上にプリズムシートFとしてBEFII(住友3M製)をプリズム列が互いに直行する様に2枚載せた(プリズムシートの下側は、冷陰極管に対してプリズム列が直行となる配置であり、上側は冷陰極管に対してプリズム列が平行となる配置)。冷陰極管には直流電圧安定装置より12Vの電圧をかけ、20分間点灯後に発光面から1m離れた位置に設置した輝度計(CA−1000:ミノルタ製)により、発光面全体を100分割(縦10×横10)した測定点における各々の輝度を測定した。次いで、得られた測定値から平均輝度を算出した。また、発光面の色調ムラ及び出射光ムラを目視にて観察し、評価を行った。
(長光路光線透過率の測定方法)
測定機器として「TOKYO DENSHOKU CO.,LTD:COLOR AND COLOR DEFFERENCE METER MODEL TC−1500MC」を用い、光源には標準光Cを使用し、視野角10度で220mm長試験片(6mm幅×30mm高さ×220mm長さ)を透過する光束の三刺激値XYZを測定した。そのY値を光線透過率とした(旭化成法)。
(長光路黄色度の測定方法)
測定機器として上記TC−1500MCを用い、光源には標準光Cを使用し、視野角10度で220mm長試験片(6mm幅×30mm高さ×220mm長さ)を透過する光束の三刺激値XYZを測定した。得られたXYZ値から下記式(1)により各試験片の黄色度αを算出した。また、試験片をセットせずに三刺激値XYZを測定し、空気の黄色度βを同様にして下記式(1)より算出した。得られた黄色度α及びβを下記式(2)に代入して、各試験片の長光路黄色度を求めた。
黄色度(α、β)=100(1.28X−1.06Z)/Y…(1)
長光路黄色度=黄色度α−黄色度β…(2)
(メタクリル樹脂ペレットの製造)
メタクリル酸メチル79.9重量%、アクリル酸メチル5.1重量%、及びエチルベンゼン15重量%からなる単量体混合物に、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン150ppm及びn−オクチルメルカプタン300ppmを添加し、均一に混合した。この混合溶液を内容積10リットルの密閉式耐圧反応器に連続的に供給し、攪拌しながら平均温度130℃、平均滞留時間2時間で重合した。その後、得られた重合体を、反応器に接続された貯槽に連続的に送り出し、減圧下で揮発分を除去した後、押出機に連続的に溶融状態で移送した。押出機のサイド部よりフィードポンプを用いて、140℃で加熱溶融された2−(5−メチル−2ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(紫外線吸収剤)を所定量フィードし、これらを押出すことによりメタクリル樹脂のペレットを得た。このメタクリル樹脂ペレットを分析した結果、共重合率は、メタクリル酸メチル単位94.0重量%、アクリル酸メチル単位6.0重量%であり、2−(5−メチル−2ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールを150ppm含有したものであった。
(原料ペレットAの作製)
超音波洗浄機(IUCHI製 US−4)を用いて、三酸化アルミニウム(平均粒子径:0.45μm、屈折率:1.76・日本軽金属(株)製)0.06gをキシレン:メタ
ノール=3:1の混合有機液体20g中に発信周波数38KHzで30分間分散させ、均一分散を確認した。その後、分散液をメタクリル樹脂ペレット3kgへ均一にふりかけ、そのままヘンシェルミキサー(三井三池工業(株)製)にて1400回転で1分間ブレンドした。この操作を混合ペレットが必要量になるまで繰り返した。得られた混合ペレットを30mmφ2軸押出機(ナカタニ製)で100Torrに減圧脱揮しながら押出し、三酸化アルミニウムを20ppm含有したメタクリル樹脂組成物を得た。以下、これを原料ペレットAとする。
(原料ペレットBの作製)
超音波洗浄機(IUCHI製 US−4)を用いて、三酸化アルミニウム(平均粒子径:0.05μm、屈折率:1.76・日本軽金属(株)製)0.60gをキシレン:メタノール=3:1の混合有機液体20g中に発信周波数38KHzで30分間分散させ、均一分散を確認した。その後、分散液をメタクリル樹脂ペレット3kgへ均一にふりかけ、原料ペレットAの作製方法と同様のブレンド及び押出しを行い、三酸化アルミニウムを200ppm含有したメタクリル樹脂組成物を得た。以下、これを原料ペレットBとする。
(原料ペレットCの作製)
超音波洗浄機(IUCHI製 US−4)を用いて、三酸化アルミニウム(平均粒子径:2μm、屈折率:1.76・日本軽金属(株)製)0.021gをキシレン:メタノール=3:1の混合有機液体20g中に発信周波数38KHzで30分間分散させ、均一分散を確認した。その後、分散液をメタクリル樹脂ペレット3Kgへ均一にふりかけ、原料ペレットAの作製方法と同様のブレンド及び押出しを行い、三酸化アルミニウムを7ppm含有したメタクリル樹脂組成物を得た。以下、これを原料ペレットCとする。
(原料ペレットDの作製)
超音波洗浄機(IUCHI製 US−4)を用いて、二酸化チタン(平均粒子径:0.04μm、屈折率:2.71・石原産業(株)製)0.15gをキシレン:メタノール=3:1の混合有機液体20g中に発信周波数38KHzで30分間予備分散させ、均一分散を確認した。その後、分散液をメタクリル樹脂ペレット3Kgへ均一にふりかけ、原料ペレットAの作製方法と同様のブレンド及び押出しを行い、二酸化チタンを50ppm含有したメタクリル樹脂組成物を得た。以下、これを原料ペレットDとする。
(原料ペレットEの作製)
有機液体への予備分散を行わず、三酸化アルミニウム微粒子(平均粒子径:0.45μm、屈折率:1.76・日本軽金属(株)製)0.15gをメタクリル樹脂ペレット3kgへ均一にふりかけ、そのままヘンシェルミキサー(三井三池工業(株)製)にて1400回転で1分間ブレンドした。その後、原料ペレットAの作製方法と同様に押出しを行い、三酸化アルミニウムを50ppm含有したメタクリル樹脂組成物を得た。以下、これを原料ペレットEとする。
(原料ペレットFの作製)
超音波洗浄機(IUCHI製 US−4)を用いて、炭酸カルシウム(平均粒子径:0.04μm、屈折率:1.66)0.15gをキシレン:メタノール=3:1の混合有機液体20g中に発信周波数38KHzで30分間分散させ、均一分散を確認した。その後、分散液をメタクリル樹脂ペレット3Kgへ均一にふりかけ、原料ペレットAの作製方法と同様のブレンド及び押出しを行い、炭酸カルシウムを50ppm含有したメタクリル樹脂組成物を得た。以下、これを原料ペレットFとする。
(原料ペレットGの作製)
超音波洗浄機(IUCHI製 US−4)を用いて、硫酸バリウム(平均粒子径:0.
06μm、屈折率:1.64)0.15gをキシレン:メタノール=3:1の混合有機液体20g中に発信周波数38KHzで30分間分散させ、均一分散を確認した。その後、分散液をメタクリル樹脂ペレット3Kgへ均一にふりかけ、原料ペレットAの作製方法と同様のブレンド及び押出しを行い、硫酸バリウムを50ppm含有したメタクリル樹脂組成物を得た。以下、これを原料ペレットGとする。
(原料ペレットHの作製)
超音波洗浄機(IUCHI製 US−4)を用いて、三酸化アルミニウム(平均粒子径:0.45μm、屈折率:1.76・日本軽金属(株)製)0.30gをキシレン:メタノール=3:1の混合有機液体20g中に発信周波数38KHzで30分間分散させ、均一分散を確認した。その後、分散液をメタクリル樹脂ペレット3kgへ均一にふりかけ、原料ペレットAの作製方法と同様のブレンド及び押出しを行い、三酸化アルミニウムを100ppm含有したメタクリル樹脂組成物を得た。以下、これを原料ペレットHとする。
[実施例1]
原料ペレットAとメタクリル樹脂ペレットとを、重量比1:19の比率でタンブラーにより均一に混合した。得られた混合ペレットを、シート用Tダイを有する50mmφ単軸押出機と温調されたポリシングロールと引き取り装置とからなる押出シート成形機を用いて250℃の温度で押出して、幅300mm、厚み6mmで三酸化アルミニウムを1ppm含有した押出板を得た。次いで、得られた押出板から幅241mm、長さ319mmのサイズの板を丸鋸を用いて切り出した。次いで、切り出した板のカット面を精密研磨機(PLA−BEAUTY:メガロテクニカ(株)製)を用いて研磨し、更にバフ研磨を施し、鏡面状に仕上げ、三酸化アルミニウムを1ppm含有した導光板を得た。
[比較例1]
原料ペレットAを使用せず、メタクリル樹脂ペレットのみを用いた以外は、実施例1と同様にして導光板を作製した。
[実施例2]
原料ペレットAとメタクリル樹脂ペレットとの混合重量比を7:13に変更した以外は、実施例1と同様にして、三酸化アルミニウムを7ppm含有した導光板を得た。
[参考例1]
メタクリル樹脂ペレットで希釈せず、原料ペレットAのみを用いた以外は、実施例1と同様にして、三酸化アルミニウムを20ppm含有した導光板を得た。
[参考例2、3]
原料ペレットBを用い、原料ペレットBとメタクリル樹脂ペレットとの混合重量比を1:3、又は1:1にした以外は、実施例1と同様にして、三酸化アルミニウムを50ppm、又は100ppm含有した導光板を得た。
[参考例4]
メタクリル樹脂ペレットで希釈せず、原料ペレットBのみを用いた以外は、実施例1と同様にして、三酸化アルミニウムを200ppm含有した導光板を得た。
[実施例3]
原料ペレットAとメタクリル樹脂ペレットとを重量比7:13の比率でタンブラーにより均一混合し、射出成形用原料を得た。得られた混合ペレットを金型及び金型温調機を有する射出成形機(IS550:東芝機械(株))を用いて260℃の温度で成形し、幅241mm、長さ319mm、厚み6mmで三酸化アルミニウムを7ppm含有した導光板を得た。
[実施例4]
メタクリル酸メチル100gに三酸化アルミニウム(平均粒子径:0.45μm、屈折率:1.76・日本軽金属(株)製)を0.014gを添加し、超音波洗浄機(IUCHI製 US−4)を用いて、発信周波数38KHzで30分間分散させた分散液を作製した。平均分子量10万のポリメタクリル酸メチル400gをメタクリル酸メチル1500gに溶解させたメタクリル樹脂シラップを作製し、ここに、上記分散液、2,2−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)0.8g、及び紫外線吸収剤として2−(5−メチル−2ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール0.3g加え、真空脱泡しながら均一混合した。混合物をセルキャストの常法に従って9mm厚の2枚のガラス板とガスケットからなるセルに注入し密閉後、40℃に温度コントロールした水槽中で12時間重合させ、その後110℃で3時間後重合を行い、厚さが6mmであり、三酸化アルミニウムを7ppm含有し、2−(5−メチル−2ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールを150ppm含有したキャスト板を得た。次いで、得られたキャスト板から幅241mm、長さ319mmのサイズの板を丸鋸を用いて切り出した。次いで、切り出した板のカット面を精密研磨機(PLA−BEAUTY:メガロテクニカ(株)製)を用いて研磨し、更にバフ研磨を施し、鏡面状に仕上げ、三酸化アルミニウムを7ppm含有した導光板を得た。
[実施例5]
原料ペレットEを用い、原料ペレットEとメタクリル樹脂ペレットとの混合重量比を7:43にした以外は、実施例1と同様にして、三酸化アルミニウムを7ppm含有した導光板を得た。
[比較例2]
原料ペレットAを用い、原料ペレットAとメタクリル樹脂ペレットとの混合重量比を1:39に変更した以外は、実施例1と同様にして、三酸化アルミニウムを0.5ppm含有した導光板を得た。
[比較例3]
超音波洗浄機(IUCHI製 US−4)を用いて、三酸化アルミニウム(平均粒子径:0.05μm、屈折率:1.76・日本軽金属(株)製)0.75gをキシレン:メタノール=3:1の混合有機液体20g中に発信周波数38KHzで30分間分散させ、均一分散を確認した。その後、分散液をメタクリル樹脂ペレット3Kgへ均一にふりかけ、原料ペレットAの作製方法と同様のブレンド及び押出しを行い、三酸化アルミニウムを250ppm含有したメタクリル樹脂組成物を得た。メタクリル樹脂ペレットで希釈せず、得られた組成物ペレットのみを用いた以外は、実施例1と同様にして、三酸化アルミニウムを250ppm含有した導光板を得た。
[比較例4]
メタクリル樹脂ペレットで希釈せず、原料ペレットCのみを用いた以外は、実施例1と同様にして、三酸化アルミニウムを7ppm含有した導光板を得た。
[比較例5]
メタクリル樹脂ペレットで希釈せず、原料ペレットFのみを用いた以外は、実施例1と同様にして、炭酸カルシウムを50ppm含有した導光板を得た。
[比較例6]
メタクリル樹脂ペレットで希釈せず、原料ペレットGのみを用いた以外は、実施例1と同様に実施し、硫酸バリウムを50ppm含有した導光板を得た。
[実施例6]
超音波洗浄機(IUCHI製 US−4)を用いて、三酸化アルミニウム(平均粒子径:0.05μm、屈折率:1.76・日本軽金属(株)製)0.15gをキシレン:メタノール=3:1の混合有機液体20g中に発信周波数38KHzで30分間分散させ、均
一分散を確認した。その後、ポリカーボネート樹脂ペレット(帝人化成製:パンライト/L−1250Y)3kgに均一にふりかけ、そのままヘンシェルミキサー(三井三池工業(株)製)にて1400回転で1分間ブレンドした。この操作を混合ペレットが必要量になるまで繰り返した。得られた混合ペレットを、30mmφ2軸押出機(ナカタニ製)でベント部において100Torr以下に減圧脱揮しながら260℃で押出し、三酸化アルミニウムを50ppm含有したポリカーボネート樹脂組成物を得た。
得られたポリカーボネート樹脂組成物、ポリカーボネート樹脂ペレット、及び紫外線級数剤として2−(5−メチル−2ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールを、重量比1:6.14:0.0011の比率でタンブラーにより均一混合した。得られた混合ペレットを、シート用Tダイを有する50mmφ単軸押出機と温調されたポリシングロールと引き取り装置とからなる押出シート成形機を用いて260℃の温度で押出し、幅300mm、厚み6mmであり、三酸化アルミニウムを7ppm含有し、2−(5−メチル−2ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールを150ppm含有した押出板を得た。以下、実施例1と同様にして、三酸化アルミニウムを7ppm含有した導光板を得た。
[実施例7]
超音波洗浄機(IUCHI製 US−4)を用いて、三酸化アルミニウム(平均粒子径:0.05μm、屈折率:1.76・日本軽金属(株)製)0.15gをキシレン:メタノール=3:1の混合有機液体20g中に発信周波数38KHzで30分間分散させ、均一分散を確認した。その後、環状オレフィン樹脂ペレット(日本ゼオン製:ゼオノア1060R)3kgに均一にふりかけ、そのままヘンシェルミキサー(三井三池工業(株)製)にて1400回転で1分間ブレンドした。この操作を混合ペレットが必要量になるまで繰り返した。得られた混合ペレットを30mmφ2軸押出機(ナカタニ製)でホッパーに窒素をパージし、且つベント部で100Torr以下に減圧脱揮しながら250℃で押出し、三酸化アルミニウムを50ppm含有した環状オレフィン樹脂樹脂組成物を得た。
得られた環状オレフィン樹脂組成物、環状オレフィン樹脂ペレット、及び紫外線吸収剤として2−(5−メチル−2ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールを、重量比1:6.14:0.0011の比率でタンブラーにより均一混合した。得られた混合ペレットをシート用Tダイを有する50mmφ単軸押出機と温調されたポリシングロールと引き取り装置からなる押出シート成形機を用いて、ホッパー部分に窒素パージをしながら250℃の温度で押出し、幅300mm、厚み6mmであり、三酸化アルミニウムを7ppm含有し、2−(5−メチル−2ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールを150ppm含有した押出板を得た。以下、実施例1と同様にして、三酸化アルミニウムを7ppmを含有した導光板を得た。
[参考例5、6]
原料ペレットDを用い、原料ペレットDとメタクリル樹脂ペレットとの混合重量比を7:43又は2:3にした以外は、実施例1と同様にして、二酸化チタンを7ppm、又は20ppm含有した導光板を得た。
実施例1〜7、参考例1〜6及び比較例1〜6で得られた導光板の輝度を測定し、また色調ムラと出射光ムラの目視評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1〜7、参考例1〜6の導光板も、比較例1、2、4、5及び6の導光板に比べ何れも非常に優れた面発光性能を有するものであった。参考例4の導光板では、平均輝度はある程度向上するものの、ランプ近傍での出射光が大きく、逆に中央部での出射光が小さくなりすぎる現象(出射光ムラ)が顕著であると共に、ランプ近傍では青味が強く中央部では黄味が強い現象(色調ムラ)が顕著であり、液晶モニター等の表示装置用導光板としては不適であった。
また、参考例6の導光板では、色調ムラと出射光ムラの現象が多少見られたが、液晶モ
ニター等の表示装置用導光板として使用可能な程度であった。
[実施例8]
実施例2で得られた導光板に、15インチサイズのドットグラデーションを施した印刷スクリーンを用い、インクにマットメジウムSR931(ミノグループ製)を使用して、導光板の一方の面にスクリーン印刷、他方の面に拡散層を形成した導光板を得た。以下、実施例1と同様にして、輝度の測定を行った。平均輝度は3100cd/mであり、色調ムラ及び出射光ムラ等は見られず優れた性能を有していた。
[比較例7]
比較例1で得られた導光板に、実施例8と同様に印刷を施し、輝度の測定を行った。平均輝度は2700cd/mであり、色調ムラ及び出射光ムラ等は見られなかったが、平均輝度が実施例8と比較して400cd/m低いものであった。
[実施例9]
実施例2で得られた導光板から丸鋸を用いて切り出しを行い、入光させる両カット面を精密研磨機(PLA−BEAUTY:メガロテクニカ(株)製)を用いて研磨し、更にバフ研磨を施し、板厚6mmで光路長220mm、高さ30mmの長光路光線透過率及び長光路黄色度測定用試験片を作製し、長光路光線透過率及び長光路黄色度の測定を行った。
[参考例7〜13]
原料ペレットHを用い、原料ペレットHとメタクリル樹脂ペレットとの混合重量比を、12:88、17:83、22:78、32:68、42:58、70:30、100:0にした以外は、実施例1と同様にして、三酸化アルミニウムを12ppm、17ppm、22ppm、32ppm、42ppm、70ppm、100ppm含有した導光板を得た。得られた導光板を用い、実施例9と同様にして、長光路光線透過率及び長光路黄色度測定用試験片を作製し、長光路光線透過率及び長光路黄色度の測定を行った。
[比較例8]
比較例1で得た導光板を使用し、実施例9と同様にして、長光路光線透過率及び長光路黄色度測定用試験片を作製し、長光路光線透過率及び長光路黄色度の測定を行った。
実施例9、参考例7〜13及び比較例8の測定結果を表2に示す。
なお、光路長については任意に設定可能であるが、実施例9、参考例7〜13及び比較例8では、微粒子含有量による測定値差が生じ易いように、220mmと光路長を長く設定した。この220mmという光路長は、例えば約29インチサイズ(サイズ比率が短辺:長辺=3:4)の液晶モニターにおいて、導光板の長辺端面に設置されたランプと導光板中央部との間に相当する距離である。
実施例9、参考例7〜13の測定結果について言及すると、三酸化アルミニウムの含有量が増えるに従って、長光路光線透過率が低下している。これは、微粒子の含有量が増加することにより光散乱が強くなり、ランプより入光した光束が試験片内で散乱出光されるためである。この長光路光線透過率が小さくなりすぎると、ランプ近傍に比べ導光板中央部が暗くなるといった、「出射光ムラ」の原因になる。また、三酸化アルミニウムの含有量が増えるに従って、長光路黄色度が増加する傾向を示している。長光路黄色度が大きくなりすぎると、導光板の中央部が黄色味をおびてくるといった、「色調ムラ」の原因になる。
ここで、当然のことながら、液晶モニターのインチサイズが変わることでその光路長も変化する。例えば、本発明の導光板が15インチサイズの液晶モニターに使用される場合、導光板中央部までの光路長は約114mmとなり、また、本発明の導光板が10インチサイズの液晶モニターに使用される場合、導光板中央部までの光路長は約76mmとなる。そして、光路長の変化に応じて、光線透過率及び黄色度も必然的に変化し、光路長が短くなれば光線透過率は向上し、黄色度は低下するという傾向がある。
したがって、参考例11〜13のように、光路長を220mmとした場合の長光路光線透過率が5%未満で、長光路黄色度が60を超える導光板であっても、異なるインチサイズの液晶モニターにおいては、本発明の効果である高輝度化の達成が可能となる。言いかえれば、導光板の高輝度化は、使用する表示装置等の大きさに応じ、特定の屈折率及び平均粒子計を有する微粒子の量を本発明の範囲内で適宜調整することによって行われることになる。
また、実施例2で得られた導光板を用いた実施例9と、比較例1で得られた導光板(樹脂組成物中微粒子を含んでいない)を用いた比較例8との比較から、実施例9では、比較例8と比べて長光路光線透過率が低く、また、長光路黄色度が大きいということが分かった。これは、上記した通り、三酸化アルミニウムの含有量が増えるに従って、長光路光線透過率が低下し、長光路黄色度が増加するという傾向を示しているものといえる。しかしながら、実際のところ、実施例9の導光板においても、色調ムラ及び出射光ムラ等は見られなかった。更に、上述の結果から明らかなように、実施例9と同様に実施例2の導光板を用いて得られた実施例8の導光板は、比較例1で得られた導光板(樹脂組成物中微粒子を含んでいない)を用いて得られた比較例7の導光板に比べて、平均輝度が400cd/m優れている。このように、樹脂組成物中に特定量の微粒子を含む本発明の導光板は、表示装置の大小にかかわらず、非常に良好な面発光性能を有する。
Figure 2006268060
Figure 2006268060
本発明の導光板は、板自体の面発光効率を最大限に向上させることにより高輝度化を達
成せしめ、パーソナルコンピュータやワードプロセッサ等のオフィスオートメーション機器、及びパネルモニターやテレビモニター等の画像信号を表示する各種モニターに用いられる表示装置、並びに室内外空間の照明装置に使用される表示装置や看板等に適した導光板を提供することができる。
本発明の導光板を用いたエッジライト方式液晶光源装置の一例を示したものであり、図1Aは装置の断面図、図1Bは装置の上面図である。
符号の説明
A:光源(冷陰極管)
B:ランプハウス
C:導光板
D:光反射シート
E:光拡散シート
F:プリズムシート

Claims (3)

  1. 透明熱可塑性樹脂及び三酸化アルミニウム微粒子を含み、三酸化アルミニウム微粒子の屈折率及び平均粒子径が、それぞれ1.7〜1.8及び0.01〜1.0μmであり、三酸化アルミニウム微粒子の量が透明熱可塑性樹脂の重量に対して1〜7ppmである、透明熱可塑性樹脂組成物からなる15インチ以上の大型液晶表示装置用導光板。
  2. 透明熱可塑性樹脂が、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂及び環状オレフィン系樹脂からなる群から選ばれる樹脂である、請求項1記載の15インチ以上の大型液晶表示装置用導光板。
  3. 透明熱可塑性樹脂組成物が、更に紫外線吸収剤を含む、請求項1又は2に記載の15インチ以上の大型液晶表示装置用導光板。
JP2006141225A 2000-11-13 2006-05-22 導光板及び導光板用透明熱可塑性樹脂組成物の製造方法 Pending JP2006268060A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006141225A JP2006268060A (ja) 2000-11-13 2006-05-22 導光板及び導光板用透明熱可塑性樹脂組成物の製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000345296 2000-11-13
JP2006141225A JP2006268060A (ja) 2000-11-13 2006-05-22 導光板及び導光板用透明熱可塑性樹脂組成物の製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002541423A Division JP3850373B2 (ja) 2000-11-13 2001-11-06 導光板及び導光板用透明熱可塑性樹脂組成物の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006268060A true JP2006268060A (ja) 2006-10-05

Family

ID=37204017

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006141225A Pending JP2006268060A (ja) 2000-11-13 2006-05-22 導光板及び導光板用透明熱可塑性樹脂組成物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006268060A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008116725A (ja) * 2006-11-06 2008-05-22 Sumitomo Chemical Co Ltd 液晶表示装置
JP2012028326A (ja) * 2010-07-23 2012-02-09 Entire Technology Co Ltd 反射均一光導光装置及び該反射均一光導光装置を有するバックライトモジュール及び液晶ディスプレイ
JP2012028328A (ja) * 2010-07-23 2012-02-09 Entire Technology Co Ltd 微小構造を具える導光装置及び該導光装置を有するバックライトモジュール及び液晶ディスプレイ
JP2012108547A (ja) * 2012-02-16 2012-06-07 Sumitomo Chemical Co Ltd 液晶表示装置
JP2014029417A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Sumitomo Chemical Co Ltd 導光板

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1138412A (ja) * 1997-07-14 1999-02-12 Bridgestone Corp 光散乱樹脂パネル
WO2000016154A1 (fr) * 1998-09-16 2000-03-23 Teijin Limited Application d'une source de lumiere comprenant un guide de lumiere et permettant d'emettre une lumiere polarisee lineairement vers un affichage a cristaux liquides
JP2000169722A (ja) * 1998-12-02 2000-06-20 Asahi Chem Ind Co Ltd 光拡散性熱可塑性樹脂組成物及びその成形体

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1138412A (ja) * 1997-07-14 1999-02-12 Bridgestone Corp 光散乱樹脂パネル
WO2000016154A1 (fr) * 1998-09-16 2000-03-23 Teijin Limited Application d'une source de lumiere comprenant un guide de lumiere et permettant d'emettre une lumiere polarisee lineairement vers un affichage a cristaux liquides
JP2000169722A (ja) * 1998-12-02 2000-06-20 Asahi Chem Ind Co Ltd 光拡散性熱可塑性樹脂組成物及びその成形体

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008116725A (ja) * 2006-11-06 2008-05-22 Sumitomo Chemical Co Ltd 液晶表示装置
JP2012028326A (ja) * 2010-07-23 2012-02-09 Entire Technology Co Ltd 反射均一光導光装置及び該反射均一光導光装置を有するバックライトモジュール及び液晶ディスプレイ
JP2012028328A (ja) * 2010-07-23 2012-02-09 Entire Technology Co Ltd 微小構造を具える導光装置及び該導光装置を有するバックライトモジュール及び液晶ディスプレイ
JP2012108547A (ja) * 2012-02-16 2012-06-07 Sumitomo Chemical Co Ltd 液晶表示装置
JP2014029417A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Sumitomo Chemical Co Ltd 導光板

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3850373B2 (ja) 導光板及び導光板用透明熱可塑性樹脂組成物の製造方法
JP5137581B2 (ja) 導光板
JP4933512B2 (ja) 導光板
CN101317106A (zh) 光散射膜、制备它的方法和使用它的制品
JP5279015B2 (ja) 導光板
JP2006268060A (ja) 導光板及び導光板用透明熱可塑性樹脂組成物の製造方法
JP4777441B2 (ja) 透過型スクリーン
JP2009001726A (ja) 塗料組成物、及びそれを印刷した導光板
JP2003234005A (ja) 導光板
JP2004351649A (ja) 光散乱導光板の製造方法
JP2002148443A (ja) 面発光体
JP2003270447A (ja) 導光体
JPH09311205A (ja) 光拡散性シートとその製造方法
JP4563294B2 (ja) 照明装置これが備える光制御部材及びこれを用いた画像表示装置
JP4278257B2 (ja) アクリル樹脂系カラーモニター用導光板
JP2006106185A (ja) 光拡散性多層板
JP2006032254A (ja) 空孔を有する導光板
JP2005181632A (ja) 導光板
JPH0632973A (ja) 光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物
JP2003287626A (ja) 導光板用アクリル樹脂板状物およびその製造方法、並びに導光板、それを含む面発光装置および表示装置
JP2004327204A (ja) 光拡散層一体型導光板
JP3100853B2 (ja) 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物からなる導光板および面光源構造体
TW200949382A (en) Direct backlight unit
JPH06324215A (ja) 光源装置
JPH1073726A (ja) バックライト用導光体

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091222

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100413