JP2006264785A - エアゾール容器体およびエアゾール容器 - Google Patents

エアゾール容器体およびエアゾール容器 Download PDF

Info

Publication number
JP2006264785A
JP2006264785A JP2005159925A JP2005159925A JP2006264785A JP 2006264785 A JP2006264785 A JP 2006264785A JP 2005159925 A JP2005159925 A JP 2005159925A JP 2005159925 A JP2005159925 A JP 2005159925A JP 2006264785 A JP2006264785 A JP 2006264785A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container body
thin film
gas barrier
aerosol
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005159925A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Takahashi
哲男 高橋
Takanori Tateno
恭徳 舘野
Makoto Takada
高田  誠
Shuichi Koshio
秀一 古塩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yoshino Kogyosho Co Ltd
Original Assignee
Yoshino Kogyosho Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yoshino Kogyosho Co Ltd filed Critical Yoshino Kogyosho Co Ltd
Priority to JP2005159925A priority Critical patent/JP2006264785A/ja
Publication of JP2006264785A publication Critical patent/JP2006264785A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D83/00Containers or packages with special means for dispensing contents
    • B65D83/14Containers or packages with special means for dispensing contents for delivery of liquid or semi-liquid contents by internal gaseous pressure, i.e. aerosol containers comprising propellant for a product delivered by a propellant
    • B65D83/38Details of the container body

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Containers And Packaging Bodies Having A Special Means To Remove Contents (AREA)
  • Details Of Rigid Or Semi-Rigid Containers (AREA)
  • Wrappers (AREA)
  • Nozzles (AREA)

Abstract

【課題】 既存の小型エアゾール容器体成形用のプリフォームを使用して、100mlから220mlまでの内容積の異なる大型のエアゾール容器の製造に際して、必要とするガスバリア性を発揮し、プリフォームおよびエアゾールバルブを共通化し、エアゾール容器の製造原価を低減化すると共に、収納できる液状内容物の種類を増やして、合成樹脂製容器体を使用したエアゾール容器の適用範囲を拡大する。
【解決手段】 小型の容器体Aに2軸延伸ブロー成形される合成樹脂製のプリフォームPを使用して、大型に2軸延伸ブロー成形された容器本体1の本体壁1aの表面に、ガスバリア性薄膜1bを被覆形成して構成し、薄膜1bのガスバリア性により、容器体Aに比べた容器本体1の、低下した圧縮ガスに対するガスバリア性を向上させるものとして、小型、大型の両方に対するプリフォームPの共通利用を可能とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、口筒部にエアゾールバルブを組付け固定してエアゾール容器を構成する、合成樹脂製のエアゾール容器体および、このエアゾール容器体を使用したエアゾール容器に関するものである。
耐蝕性および耐内容物性が優れており、液状内容物の残量を外部から目視することができることから、エアゾールバルブと組付いてエアゾール容器を構成する、壜体状に2軸延伸ブロー成形された合成樹脂製、特に優れた物性(透明性、光沢性、軽量性、適度な剛性等)によりポリエチレンテレフタレート系樹脂製のエアゾール容器体が、多数使用されている。
噴射剤として高圧ガスを使用した合成樹脂製のエアゾール容器は、安全性の点から、その内容積が100mlまでに制限されており、またその内圧は、最大で1.0MPaに定められている。
この上記した従来の合成樹脂製エアゾール容器体は、その内容積が制限されて充分に小型であるので、射出成形品である有底円筒形状のプリフォームから2軸延伸ブロー成形するに際して、このプリフォームの肉厚を設定することにより、噴射剤である圧縮ガスに対して、必要とするガスバリア性を発揮することのできる肉厚を持たせて成形することができていた。
特開平10−297686号公報
この特許文献1等に示された従来技術にあっては、エアゾール容器体が充分に小型であるため、液状内容物および圧縮ガスの収納量が小さく、このため少ない噴射回数で液状内容物を使い切る必要があり、これにより収納使用することのできる液状内容物が大幅に制限されてしまう、と云う大きな不満があった。
この不満を解消するため、合成樹脂製エアゾール容器体の機械的強度の安全性を考慮して、内圧の上限を1.0MPaに維持させたまま、内容積の220mlまでの増大を限度として、合成樹脂製エアゾール容器体の大型化を求める強い要望があり、この際、得られる合成樹脂製エアゾール容器の使用上の安全性を考慮して、噴出剤として、高圧ガスの一部である圧縮ガス(窒素、圧縮空気、アルゴン、ヘリウム、酸素、炭酸ガスの単体またはそれらの混合ガスで、それ自体が非可燃性のもの)のみを使用することが提案されている。
しかしながら、従来からのプリフォームを使用して、単に延伸倍率を増大させて、内容積の大きいエアゾール容器体を成形したのでは、内容積の増大に伴う肉厚の減少により、発揮されるガスバリア性が低下し、必要とする程度のガスバリア性が得られなくなる、と云う問題がある。
また、内容積の増大に伴う肉厚の減少を考慮して、この内容積が大きくなった容器体用の大形のプリフォームを成形すれば、上記したガスバリア性の不足発生を解消させることができるのであるが、この場合、全く新しいプリフォームを製造する必要があると共に、新しいエアゾールバルブを用意する必要があり、このため容器の製造原価が高くなる、と云う問題がある。
これとは別に、従来からのプリフォームを利用して、内容積の増大に伴う肉厚の減少分を見込んで、このプリフォームの肉厚を予め増大させておき、これにより成形された容器体に、必要とするガスバリア性を発揮できる肉厚を与えると云う考えもあるが、この場合、従来のプリフォームが、容器体に、必要とするガスバリア性を発揮させることのできる肉厚を与えるべく、その底部を含めた胴部の肉厚を大きくした構造となっているので、さらなる肉厚の増大によりこの胴部の肉厚が極端に大きくなってしまい、プリフォームを容器体に、適正に2軸延伸ブロー成形することがきわめて困難となり、所望する容器体を成形することが殆ど不可能となる、と云う問題がある。
さらに、エアゾール容器にあっては、液状内容物の噴出使用に伴う内圧の減少程度は、略一定しているのであるが、上記した提案技術にあっては、エアゾール容器体の内容積が倍増したにもかかわらず、内圧の上限は従前と同じに、1.0MPaに制限されたままであるので、液状内容物の噴出使用が進行して、液状内容物の量が少なくなると、内圧が低下して、液状内容物の噴出力が低下し、液状内容物の良好な噴出使用状態が得られなくなる、と云う問題があった。
そこで、本発明は、上記した従来技術における問題点を解消すべく創案されたもので、従来からの内容積30ml以上から100ml以下までのエアゾール容器体成形用のプリフォームを使用して、必要とするガスバリア性を発揮する、100mlから220mlまでの内容積を持つエアゾール容器体を得ることを技術的課題とし、もって内容積の異なるエアゾール容器の製造に際して、プリフォームおよびエアゾールバルブの共通化を得、これによりエアゾール容器の製造原価の低減化を達成すると共に、収納できる液状内容物の種類を増やして、合成樹脂製容器体を使用したエアゾール容器の適用範囲を拡大すると共に、液状内容物を使用し尽すまで、優れた使用感を発揮できるようにすることを目的とする。
上記技術的課題を解決する本発明の内、請求項1記載の発明の手段は、
合成樹脂製のエアゾール容器体であること、
最大1.0MPaの圧力下で、噴射剤としての圧縮ガスに対する必要なガスバリア性を発揮できる肉厚を有する、30ml以上から100ml以下までの内容積の容器体に2軸延伸ブロー成形される合成樹脂製のプリフォームを使用して、100mlから220mlまでの内容積に2軸延伸ブロー成形された透明な容器本体を有すること、
この容器本体の本体壁の表面に被覆形成されたガスバリア性を有する透明な薄膜を有すること、
薄膜のガスバリア性により、容器体に比べた容器本体の、内容積の増大に伴う肉厚の減少により低下した、圧縮ガスに対するガスバリア性を向上させるものとしたこと、
にある。
この請求項1記載の発明にあっては、内容積が30ml以上から100ml以下までの容器体成形用として、従来から使用されているプリフォームをそのまま利用して、内容積が100mlから220mlまでの容器本体を2軸延伸ブロー成形するので、エアゾール容器体の内容積の大幅な増大が達成される。
2軸延伸ブロー成形品である、内容積が30ml以上から100ml以下までの容器体と、内容積が100mlから220mlまでの容器本体とは、その一次成形品であるプリフォームが共通化され、これによりエアゾール容器を製造するための大半の製造設備が共用可能となる。
また、内容積が30ml以上から100ml以下までの容器体と、内容積が100mlから220mlまでの容器本体とは、プリフォームを共通化しているので、当然のこととしてその口筒部の径寸法が等しくなり、これにより組付けられるエアゾールバルブも共通化され、容器本体のために新たになアゾールバルブを製造する必要がない。
肉厚の減少により低下した容器本体のガスバリア性は、容器本体の本体壁表面に被覆形成されたガスバリア性を有する薄膜のガスバリア性で向上するが、このガスバリア性を有する薄膜の形成は、容器本体の2軸延伸ブロー成形とは別に、独立した処理で成形されるので、所望するガスバリア性の補強程度を、簡単に精度良く得ることが可能である。
なお、容器本体および薄膜における透明とは、無色でも、また有色でも、さらには半透明であっても良く、要は、容器体内に収納された液状内容物の色や量を、容器体外から直接観察することができれば良いのである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に、ガスバリア性を有する薄膜を、プラズマCVD法により成形された炭素薄膜や珪素酸化物から成る薄膜とした、ことを加えたものである。
この請求項2記載の発明にあっては、プラズマCVD法により成形された炭素薄膜や珪素酸化物から成る薄膜は、きわめて高いガスバリア性を発揮するばかりでなく、優れた耐蝕性および耐内容物性を発揮するので、収納できる液状内容物の範囲が大幅に拡大することになる。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に、ガスバリア性を有する薄膜を、ポリビニルアルコール系、酢酸ビニル系、エチレンビニルアルコール共重合体系、ポリ塩化ビニリデン系等のコーティング剤で、本体壁の表面に形成されたコーティング層と、このコーティング層を被覆する紫外線硬化系塗料で形成された被膜とから構成した、ことを加えたものである。
この請求項3記載の発明にあっては、従来からの一般的な塗装手段により薄膜を成形することができ、また紫外線硬化系塗料製の被膜が、ガスバリア性の高いコーティング層の耐水性の低さおよび、本体壁表面に対する付着力の低さを充分に補強するだけではなく、コーティング層による透明性の劣化発生を防止する。
請求項4記載の発明は、請求項1、2または3記載の発明の構成に、容器本体を、ポリエチレンテレフタレート系樹脂製の2軸延伸ブロー成形品とした、ことを加えたものである。
この請求項4記載の発明にあっては、ポリエチレンテレフタレート系樹脂製の容器本体の透明性を始めとする多くの優れた特性を殆ど損なうことなく、必要とするガスバリア性を発揮するエアゾール容器を提供することができる。
また、上記技術的課題を解決する本発明の内、請求項5記載の発明の手段は、
噴射剤としての炭酸ガスと、この炭酸ガスを溶け込ませることのできる液体である液状内容物とを収容する、最大1.0MPaの圧力下で、炭酸ガスに対する必要なガスバリア性を発揮できる肉厚を有する、30ml以上から100ml以下までの内容積の容器体に2軸延伸ブロー成形される合成樹脂製のプリフォームを使用して、100mlから220mlまでの内容積に2軸延伸ブロー成形された透明な容器本体を有すること、
この容器本体に取付けられ、押圧操作により液状内容物を噴出するエアゾールバルブを有すること、
容器本体の本体壁の表面に、プラズマCVD法により成形された炭素薄膜である薄膜を被覆形成すること、
この薄膜のガスバリア性により、容器体に比べた容器本体の、内容積の増大に伴う肉厚の減少により低下した、炭酸ガスに対するガスバリア性を向上させるものとしたこと、
にある。
この請求項5記載の発明にあっては、噴射剤としての圧縮ガスとして、液状内容物に対して可溶性である炭酸ガスを使用しているので、この炭酸ガスは、封入ガスとしてエアゾール容器体内に液状内容物と一緒に高圧封入された状態では、封入圧力に応じた量を液状内容物に溶け込ませており、この液状内容物に溶け込んだ炭酸ガスは、封入圧力の減少に従って放出され、封入ガスとして機能する。
それゆえ、液状内容物の噴出使用により、噴出された液状内容物の量に応じて、封入圧力である内圧が低下しようとすると、この内圧の低下に即応して、液状内容物に溶け込んでいた炭酸ガスの一部が放出し、内圧の低下程度を軽減させる。
一般には、内容積を略倍増させて、収容される液状内容物の量を略倍増させているのに、封入圧力である内圧は、その最大値が従前と同じ値に制限したエアゾール容器にあっては、液状内容物の量が大きく減少すると、これに従って内圧も大きく低下し、残り少ない液状内容物の良好な噴出動作を得ることができなくなる、と云う恐れがある。
しかしながら、請求項5記載の本願発明のエアゾール容器にあっては、上記した噴射剤としての炭酸ガスの作用により、液状内容物の量の減少に従った内圧の減少程度を緩やかなものとし、これにより液状内容物が残り少なくなっても、この液状内容物を良好に噴出させることのできる内圧を確保する。
本発明は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
請求項1記載の発明にあっては、低下するガスバリア性を向上させた状態で、内容積を大幅に増大させることができるので、大量の液状内容物および圧縮ガスを収納することができ、これにより合成樹脂製エアゾール容器の利用範囲を大幅に拡大することができる。
内容積が30ml以上から220mlまでの全ての合成樹脂製エアゾール容器体を、同じ規格のプリフォームから2軸延伸ブロー成形するので、大半の製造設備を共用化させることができ、同様に全ての合成樹脂製エアゾール容器体に、同一規格のエアゾールバルブ共通使用することができるので、合成樹脂製エアゾール容器の製造原価の大幅な低減が可能となる。
合成樹脂製容器本体に対する薄膜の被覆形成を、独立した処理で達成できるので、所望するガスバリア性の補強程度を、簡単に精度良く得ることができ、これにより合成樹脂製エアゾール容器の大型化によるガスバリア性に関係した安全性を確保することができ、所望するシェルフライフを得ることができる。
請求項2記載の発明にあっては、薄膜の高いガスバリア性と耐久性とにより、収納できる液状内容物の範囲が大幅に拡大することになり、これにより合成樹脂製エアゾール容器の利用分野を広げることが可能となる。
請求項3記載の発明にあっては、従来からの一般的な塗装手段により薄膜を成形することができるので、容器本体に対する薄膜の被覆成形が容易であり、またこの塗布薄膜を、耐久性の高い状態で形成することができる。
請求項4記載の発明にあっては、ポリエチレンテレフタレート系樹脂製の容器本体の透明性を始めとする多くの優れた特性を殆ど損なうことなく、必要とするガスバリア性を発揮するエアゾール容器を提供することができるので、ポリエチレンテレフタレート系樹脂のエアゾール容器への利用を好適に達成することができる。
請求項5記載の発明にあっては、噴射剤として、液状内容物に対して可溶性である炭酸ガスを使用しているので、液状内容物の噴出使用による内圧の低下に即応して、液状内容物に溶け込んでいた炭酸ガスの一部が放出し、内圧の低下程度を軽減させ、これにより液状内容物が残り少なくなっても、この液状内容物を確実に噴出させることのできる内圧を確保することができ、もって最後の液状内容物に対してまで、良好な噴出使用感を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態例を示す、全体正面図で、ポリエチレンテレフタレート系樹脂(以下、単にPET系樹脂と記す)製の2軸延伸ブロー成形ボトル状となった容器本体1の本体壁1a表面に、ガスバリア性薄膜1bを被覆形成したエアゾール容器体Bと、このエアゾール容器体Bの口筒部4に密に組付け固定されたエアゾールバルブ6とから構成されている。
容器本体1は、円筒状の胴部2の下端に、複数の脚部を膨出させて、高い耐内圧強度および自立機能を発揮するペタロイド構造の底部3を連設すると共に、上端に球弧殻状をした肩部を介して、外周面上端部に係止周突部5を周設した、短円筒状の口筒部4を連設して構成されている。
この容器本体1に2軸延伸ブロー成形されるプリフォームP(図1の点線図示参照)は、本来は、最大1.0MPaの圧力下で、噴射剤としての圧縮ガスである炭酸ガス15に対する必要とするガスバリア性を発揮できる肉厚を有する、30ml以上から100ml以下までの内容積の容器体A(図1の二点鎖線図示参照)に成形されるものとして製造されたものである。
エアゾールバルブ6(以下、図2参照)は、弁機構を内蔵したハウジング7と、このハウジング7から垂下して、エアゾール容器体B内の液状内容物14を吸上げる吸上げ管8と、ハウジング7から上方に、昇降変位可能に突出し、昇降変位によりハウジング7内の弁機能を開閉する、液状内容物14の噴出口を形成するステム9と、エアゾールバルブ6の口筒部4に対する密な組付きを達成するパッキン10と、口筒部4の係止周突部5にカシメ組付きして、エアゾールバルブ6の口筒部4に対する強固な組付きを達成維持するマウンテンキャップ11と、から構成されている。
このエアゾールバルブ6は、容器体Aと、容器本体1に薄膜1bを被覆形成したエアゾール容器体Bとに共通使用されるものであるが、実際の使用に際しては、吸上げ管8だけは、その長さを、両容器体の高さ寸法に合わせたものとすることになる。
なお、ステム9には、液状内容物14の使用目的とか使用形態に応じて、液状内容物14を霧状に噴射するノズル口13を有するノズルヘッド12(図1参照)や、注出した液状内容物14を直接頭髪に塗布することができるように、櫛状の塗布体(図示省略)等が組付けられる。
上記したように、プリフォームPは、本来が、30ml以上から100ml以下までの内容積の容器体Aを成形するためのものとして成形されたものであるので、100mlから220mlまでの内容積を有する容器本体1に2軸延伸ブロー成形すると、容器本体1は、内容積の増大、すなわち延伸量の増大に伴う肉厚の減少により、ガスバリア性が低下し、必要とするガスバリア性を発揮することが不可能となるので、この低下した容器本体1のガスバリア性を薄膜1bのガスバリア性で向上させている。
ガスバリア性薄膜1bとして、プラズマCVD法により成形された炭素薄膜(DLC薄膜)や珪素酸化物から成る薄膜を利用する場合は、一方の電極を形成するチャンバー内に、容器本体1を配置すると共に、この容器本体1内に他方の電極を挿入配置し、10〜20Pa程度の減圧下で、チャンバー内に、アセチレン、n−ヘキサン、ベンゼン等の炭化水素系の材料ガス、またはヘキサメチレンジシロキサン等の有機シロキサン、珪素アルコシド等の材料ガスと、反応ガスである酸素を同時に導入し、両電極間に高周波電力を印加することにより、容器本体1の本体壁1aの内周面全域に薄膜1bを被覆形成する。
このプラズマCVD法により成形された薄膜1bの場合、容器本体1の内周面全域に、きわめて薄い膜厚で均等に被覆形成された状態で、高いガスバリア性を発揮することができるので、ガスバリア性薄膜1bとして効果的に機能することができ、またプラズマ処理の終了と同時に、物性が安定した状態での薄膜1bの成形が完了するので、成形直後におけるエアゾール容器体の取扱いが容易である。
特に、薄膜1bとしてDLC薄膜を採用した場合には、短時間で簡単に、そして安定的に薄膜1bを得ることができ、このようにして得られた薄膜1bとしてDLC薄膜は、圧縮ガスとしての炭酸ガスに対して高いガスバリア性を発揮する。
また、ガスバリア性の薄膜1bとして、ポリビニルアルコール系、酢酸ビニル系、エチレンビニルアルコール共重合体系、ポリ塩化ビニリデン系等のコーティング剤で、本体壁1aの表面に形成されたコーティング層と、このコーティング層を被覆する紫外線硬化系塗料で形成された被膜とから構成する場合は、以下の一般的な手順で形成する。
すなわち、通常のコーティング剤を、浸漬、吹き付け、刷毛塗り等の手段により容器本体1の外周面に塗布した後、赤外線ヒータあるいはオーブンによる加熱等により、溶媒を飛散させて乾燥し、樹脂を主成分とするコーティング層を形成する。
次いで、アクリル系のUV硬化塗料を、スプレー等によりコーティング層の表面全域に吹付けてから、UV照射して、硬化させて被膜を形成して、薄膜1bを形成する。
このコーティング層と被膜とから構成された薄膜1bの場合、従来からの手軽な膜成形技術により簡単に形成することができ、また透明性、耐久性、ガスバリア性の保持性等に係るコーティング層の欠点を、被膜で充分にカバーすることができ、これにより透明性、耐久性そしてガスバリア性に優れた薄膜1bを得ることができる。
なお、プリフォームPの成形材料であるPET系樹脂としては、PET樹脂単体であっても良いが、ガラス転移温度を上げて耐熱性を高める目的から、PET樹脂にポリアリレート樹脂を混合させたものを用いても良い。
また、図示実施形態例にあっては、容器本体1の底部3は、自立機能を有するペタロイド構造となっているが、底部3は、この構造に特定されることはなく、半球弧殻状とし、これにベースカップを組付け固定した構成であっても良く、要は、封入された圧縮ガスの高い圧力に耐えることのできる、耐内圧構造となっていれば良いのである。
内容積200mlの容器体1の内表面に対して、プラズマCVD法により、アセチレンガス50sccmの雰囲気中で、500Wの電源電力を使用して、1.0secでDLC薄膜を被覆成形したところ、得られたDLC薄膜は、試料エアゾール容器体Bの上部で17.8nm、中部で14.4nm、下部で18.9nmで、平均17.0nmであった。
この試料エアゾール容器体Bと、薄膜1bを施していない試料容器本体1との、酸素透過量を測定した結果、試料容器本体1が0.0120cc/day・bottleであるのに対し、試料エアゾール容器体Bは0.0008cc/day・bottleであり、15倍の酸素ガスバリア性を発揮した。
また、窒素ガスおよび炭酸ガスによる内圧径時変化を測定したところ、窒素ガスの場合は、図3の(a)にその測定結果を示すように、試料容器本体1では、初期内圧0.480MPa、12週後内圧0.455MPaで、内圧変化率が5.21%となるのに対し、試料エアゾール容器体Bでは、初期内圧0.483MPa、12週後内圧0.463MPaで、内圧変化率が4.14%となるので、両者の間には大きな差はない。
これに対し、炭酸ガスの場合は、図3の(b)にその測定結果を示すように、試料容器本体1では、初期内圧0.479MPa、12週後内圧0.388MPaで、内圧変化率が19.00%となるのに対し、試料エアゾール容器体Bでは、初期内圧0.481MPa、12週後内圧0.459MPaで、内圧変化率が4.57%となり、試料エアゾール容器体Bは、炭酸ガスに対して、試料容器本体1に比べて、4倍強のガスバリア性を発揮している。
図4は、試料エアゾール容器体Bに、液状内容物14を140ml(充填率64%)した状態で、圧縮ガスとして窒素ガスを使用した場合と、炭酸ガス15を使用した場合との、液状内容物14の噴出使用量と内圧低下変化との測定結果表を示すものであり、図5は、この測定結果をグラフに示したものである。
この図4および図5から明らかなように、液状内容物14に対して可溶性である炭酸ガス15を圧縮ガスとして使用した場合には、液状内容物14に対して可溶性でない窒素ガスを圧縮ガスとして使用した場合に比べて、液状内容物14の噴出使用に伴う内圧の低下程度が、例えば液状内容物14を使用し尽くす状態で、窒素ガスを使用した場合は内圧低下率が74.7%であるのに対し、炭酸ガスを使用した場合の内圧低下率は58.4%と小さく、比較的高い内圧が残存している。
本発明の一実施形態例を示す、全体正面説明図である。 図1に示した実施例の、一部拡大縦断面図である。 圧縮ガス別のガス圧径時変化の、測定結果を示す表である。 液状内容物使用に伴う内圧低下変化の、測定結果を示す表である。 図4に示した測定結果をグラフ化した、内圧低下特性線図である。
符号の説明
1 ; 容器本体
1a; 本体壁
1b; 薄膜
2 ; 胴部
3 ; 底部
4 ; 口筒部
5 ; 係止周突部
6 ; エアゾールバルブ
7 ; ハウジング
8 ; 吸上げ管
9 ; ステム
10; パッキン
11; マウンテンキャップ
12; ノズルヘッド
13; ノズル口
14; 液状内容物
15; 炭酸ガス
A ; 容器体
B ; エアゾール容器体
P ; プリフォーム

Claims (5)

  1. 最大1.0MPaの圧力下で、噴射剤としての圧縮ガスに対する必要なガスバリア性を発揮できる肉厚を有する、30ml以上から100ml以下までの内容積の容器体(A)に2軸延伸ブロー成形される合成樹脂製のプリフォーム(P)を使用して、100mlから220mlまでの内容積に2軸延伸ブロー成形された透明な容器本体(1)と、該容器本体(1)の本体壁(1a)の表面に被覆形成されたガスバリア性を有する透明な薄膜(1b)とから構成し、該薄膜(1b)のガスバリア性により、前記容器体(A)に比べた容器本体(1)の、内容積の増大に伴う肉厚の減少により低下した、圧縮ガスに対するガスバリア性を向上させるものとしたエアゾール容器体。
  2. ガスバリア性を有する薄膜(1b)を、プラズマCVD法により成形された炭素薄膜や珪素酸化物から成る薄膜とした請求項1記載のエアゾール容器体。
  3. ガスバリア性を有する薄膜(1b)を、ポリビニルアルコール系、酢酸ビニル系、エチレンビニルアルコール共重合体系、ポリ塩化ビニリデン系等のコーティング剤で、本体壁(1a)の表面に形成されたコーティング層と、該コーティング層を被覆する紫外線硬化系塗料で形成された被膜とから構成した請求項1記載のエアゾール容器体。
  4. 容器本体(1)を、ポリエチレンテレフタレート系樹脂製の2軸延伸ブロー成形品とした請求項1、2または3記載のエアゾール容器体。
  5. 噴射剤としての炭酸ガス(15)と、該炭酸ガス(15)を溶け込ませることのできる液体である液状内容物(14)とを収容する、最大1.0MPaの圧力下で、炭酸ガス(15)に対する必要なガスバリア性を発揮できる肉厚を有する、30ml以上から100ml以下までの内容積の容器体(A)に2軸延伸ブロー成形される合成樹脂製のプリフォーム(P)を使用して、100mlから220mlまでの内容積に2軸延伸ブロー成形された透明な容器本体(1)と、該容器本体(1)に取付けられ、押圧操作により前記液状内容物(14)を噴出するエアゾールバルブ(6)とから構成し、前記容器本体(1)の本体壁(1a)の表面に、プラズマCVD法により成形された炭素薄膜である薄膜(1b)を被覆形成し、該薄膜(1b)のガスバリア性により、前記容器体(A)に比べた容器本体(1)の、内容積の増大に伴う肉厚の減少により低下した、炭酸ガス(15)に対するガスバリア性を向上させるものとしたエアゾール容器。
JP2005159925A 2005-02-28 2005-05-31 エアゾール容器体およびエアゾール容器 Pending JP2006264785A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005159925A JP2006264785A (ja) 2005-02-28 2005-05-31 エアゾール容器体およびエアゾール容器

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005054650 2005-02-28
JP2005159925A JP2006264785A (ja) 2005-02-28 2005-05-31 エアゾール容器体およびエアゾール容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006264785A true JP2006264785A (ja) 2006-10-05

Family

ID=37201165

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005159925A Pending JP2006264785A (ja) 2005-02-28 2005-05-31 エアゾール容器体およびエアゾール容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006264785A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014515716A (ja) * 2011-05-02 2014-07-03 ドイチュ エアロゾル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 2つの個別の区画を有する圧力容器を形成するため外側容器の中に配置されるように意図された袋と、そのような袋を使用して作製される圧力容器およびさまざまな寸法を有する一連の圧力容器と、そのような一連の圧力容器の作製方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5780433A (en) * 1980-11-10 1982-05-20 Yoshino Kogyosho Co Ltd Method for treatment of bottle made of saturated polyester
JP2000220794A (ja) * 1999-02-02 2000-08-08 Tsutsumi Yotaro 高圧容器
JP2001139075A (ja) * 1999-11-15 2001-05-22 Hokkai Can Co Ltd エアゾール容器
JP2003020023A (ja) * 2001-07-03 2003-01-21 Toyo Seikan Kaisha Ltd プラスチック多層容器

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5780433A (en) * 1980-11-10 1982-05-20 Yoshino Kogyosho Co Ltd Method for treatment of bottle made of saturated polyester
JP2000220794A (ja) * 1999-02-02 2000-08-08 Tsutsumi Yotaro 高圧容器
JP2001139075A (ja) * 1999-11-15 2001-05-22 Hokkai Can Co Ltd エアゾール容器
JP2003020023A (ja) * 2001-07-03 2003-01-21 Toyo Seikan Kaisha Ltd プラスチック多層容器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014515716A (ja) * 2011-05-02 2014-07-03 ドイチュ エアロゾル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 2つの個別の区画を有する圧力容器を形成するため外側容器の中に配置されるように意図された袋と、そのような袋を使用して作製される圧力容器およびさまざまな寸法を有する一連の圧力容器と、そのような一連の圧力容器の作製方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109476414B (zh) 气溶胶分配器
JP5227192B2 (ja) 流体を送る装置
JP6802499B2 (ja) 積層剥離容器
US7721920B2 (en) Ergonomic cap for plastic aerosol container
US11897641B2 (en) Aerosol container made of plastic
US8960503B2 (en) Plastic aerosol container
US10669060B2 (en) Container of puncture repair agent
JP5680021B2 (ja) ガスバリアコーティングおよび随意に親水性の内部コーティングを有するプラスチック容器
US20090045222A1 (en) Bag of variable volume, device suitable for dispensing fluids comprising said bag, and process for filling said device
US9033185B2 (en) Variable volume pocket, fluid dispensing device comprising said pocket and method for filling said device
US10974885B2 (en) Delaminatable container
JP6867111B2 (ja) 二重構造容器成形用プリフォーム及び二重構造容器
JP2012532046A5 (ja)
US20110089173A1 (en) Biodegradable material and container for fluids
JP6450677B2 (ja) 2液吐出容器
TWI268895B (en) Mouth tube portion of synthetic resin bottle body
US20170305122A1 (en) Delamination container
JP2006327666A (ja) 容器用把手・把手付容器及びその製造方法
JP2009154943A (ja) 合成樹脂製ボトル
WO2020110468A1 (ja) 合成樹脂製容器、及び合成樹脂製容器の製造方法
JP2006264785A (ja) エアゾール容器体およびエアゾール容器
EP3392016B1 (en) Container manufacturing method and preform
JPH09192582A (ja) 塗布具
EP3849920B1 (en) Plastic aerosol bottle
JP6923786B2 (ja) 収容容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100405

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101026

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101210

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110301