JP2006264326A - 多孔質体成形用金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】全体を均一に加圧することができて、部位による密度の差が少なく、できあがった成形体も全体に均等な空孔を有し、成形品を水処理器等のフィルタとして用いた場合に流量が変わってしまうといった問題を引き起こすことのない成形体を製造することができる多孔質体成形用金型を提供する。
【解決手段】外型7、上型9および下型10からなる金型であって、原料Gを金型1内で上型9または下型10で上下方向に加圧するとともに加熱し、多孔質体を成形する多孔質体成形用金型1であり、外型7における内面7aには加圧方向に向かって断面積が徐々に拡大するテーパを設けてなることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は活性炭等の浄化成分をバインダ樹脂で多孔質ブロック化した水や空気のフィルタとして用いるもの等に代表される多孔質体を成形する金型に係り、成形時の加圧の偏りに起因する成形体の不均一化による性能の偏りを解消することができる金型に関する。
従来、一般家庭などで使用される浄水器や清水器と呼ばれる水処理装置の交換カートリッジフィルタや、空気清浄器として用いられるフィルタは、粒状もしくは繊維状の活性炭で水中の残留塩素や有機物を吸着除去したり空気中の悪臭などを吸着除去したりし、中空糸膜でミクロサイズの汚れ、赤サビや細菌などを取るなどの構造を有しているのが一般的である。
例えば浄水器用フィルタの場合の具体的な構造としては、円筒形の容器からなるカートリッジ内に活性炭の部屋と中空糸膜の部屋とにそれぞれを収納配置し、水をカートリッジ内に導入して活性炭の部屋へ送ってカルキ臭やカビ臭などをとり、次いで中空糸の部屋へ送り、活性炭で取り除けなかったものを除去するというものが挙げられる(特許文献1)例えば、特開平10−85729号公報)。
また、中空糸膜からなるチューブを円筒形の容器からなるカートリッジの中心に配置してその外周側に活性炭を配置して、外周側から水を流し、活性炭の層を通過させた後、中空糸膜を通過させて処理済の水をカートリッジから出すという構造を有するものも使用されている(特許文献2)。
いずれの構成においても活性炭は、活性炭が通過せず、水のみが通過するような小径の孔を有する膜に仕切られた部屋の中に粒状もしくは繊維状で単に蓄えられた状態で用いられるものであった。
特許文献3には、多孔質プラスチック・マトリックス内に活性炭粒子をトラップした水の処理器が開示されている。多孔質プラスチック・マトリックス中に活性炭を分散させることによって小さな粒径の活性炭を使用できるようにしたものである。
また、特許文献4にもポリマーで活性炭を固めたフィルタで、しかもそのポリマーとして1.0g/10min未満(ASTM D1238、190℃、15kg Load)である低メルトインデックスのポリマーを用いたものが開示されている。
しかし、まず特許文献1や特許ン文献2に開示されたような構造のフィルタにおいて、単に蓄えられた粒状もしくは繊維状活性炭では、細かな汚れや濁りなどは除去できず、従って活性炭を通過する際に細かな汚れがほとんど除去されないことから中空糸の目が詰まりやすく寿命が短いのが現状であった。
更に粒状の活性炭を用いると、水が活性炭の層中を通過するときに、自然と水みちがついてしまうことが多く、いったん水みちがついてしまうと水の流れがその部分に集中し、活性炭を部分的にしか使うことができないので、塩素などを除去する性能の寿命が短くなってしまうことになる。
特許文献3や特許文献4では多孔質プラスチック・マトリックス中に活性炭を分散させて固化したフィルタを用いている。このような構造にすることによって、より粒径の小さな活性炭を使うことができるので効率がよくなり、フィルタ全体に水の流れるようにすることができることから、活性炭による塩素などの除去性能を長持ちさせることが可能である。
このようなフィルタの製造方法としては例えば特許文献5に開示されているような筒状の金型内に活性炭などの浄化成分とバインダとなる樹脂を充填して、加熱して樹脂を融かすとともに上型で加圧して所定の高さに調整するといった方法がある。
また特許文献6は同様に筒状金型を用いて活性炭等の浄水成分をバインダ樹脂で固めた多孔質フィルタを製造する技術において、成形体上下の製造時における加圧の不均一を解消して均質な成形体を得ることを目的としたものである。
特開平10−85729号公報 特開平8―71541号公報 特開平2−17989号公報 米国特許第4753728号 特開2001−187305号公報 特開2003−266462号公報
しかし、フィルタの高さが長尺になった場合に、フィルタ成形体の高さ全域にわたって製造時の加圧による圧力が伝わりきらず、フィルタの上下で密度の差が発生し、フィルタの空隙率や空孔の大きさにも差ができてしまう。また、成形体の厚みにも差を生じ加圧不足になった側では冷却後に収縮するため厚みは薄くなってしまう。
フィルタとして使用する際にフィルタ全体で密度の差や空隙率の差があると、液体や気体は密度が低く空隙率の大きい側でまた厚みの薄い側を選択的に流れることになるので密度や厚みが一定でないフィルタはその濾過面積全体を有効に使用することができない。
1回の成形で多数個分の長さのフィルタを成形しカットして用いるような場合であると、1回の成形でできあがった複数個のフィルタ同士の間で密度が異なり浄水時の流量が異なるものができてしまい、ひいては塩素除去能力などの性能にも差が出るという問題があった。
本発明は、特許文献6と同様に長尺の多孔質体を成形したとしても、全体を均一に近い状態で加圧することができて、部位による密度の差が少なくするとともに成形品の厚みを密度の低くなる側で厚めになるよう調整することで、例えばフィルタとして用いた場合の通水抵抗を一定にバランスさせることができる多孔質体成形用金型の提供を目的とする。
上記のような目的を達成するために本発明の請求項1では、外型、上型および下型からなる金型であって、少なくとも粉状の樹脂原料を金型内で上型または下型で上下方向に加圧するとともに加熱し、多孔質体を成形する多孔質体成形用金型において、外型における内面には加圧方向に向かって断面積が徐々に拡大するテーパを設けてなることを特徴とする。
請求項2では、外型の内面に設けるテーパ角度が0.2〜2°の範囲である請求項1記載の多孔質体成形用金型としている。
請求項3では、外型、上型および下型に加えて内型を有する金型であって、内型の外面には加圧方向に向かって断面積が徐々に減少するテーパを設けてなる請求項1〜2記載の多孔質体成形用金型としている。
請求項4では、少なくとも外型の内面に摩擦係数を下げる処理を施してなる請求項1〜3記載の多孔質成形用金型としている。
請求項1のように成形する円筒状金型の加圧方向に向かって径が徐々に拡大する金型を用いることによって原料と金型との摩擦抵抗を軽減することができるので加圧する反対側に位置する原料にも十分に圧を行き届かせることができる。できあがった多孔質成形体は上下で厚みの差も少なく密度の差を小さなものに抑えることができ、更に比較的密度の低い側の成形品の厚みを大きくすることができるので、成形品全体の通水抵抗を一定にバランスさせることができ、浄水器のフィルタ等として用いた場合に成形体全体を有効に利用することができる。
外型の内面に設けるテーパ角度を0.2〜2°の範囲に設定することで、成形体の密度と厚みを適度のバランスさせることができ良好な多孔質成形体を得ることができる。
請求項3では内型を有する金型の場合に内型にもテーパを設けることによって、金型の摩擦抵抗をより軽減することができ加圧する反対側に位置する原料にも十分に圧を行き届かせることができる。
請求項4では外型の内面に摩擦係数を下げる処理を施しており、金型内面にテーパを設ける効果と相まって原料に加圧力を行き渡らせることができる。
本発明の金型を用いて製造される多孔質成形体として水処理器用フィルタを製造する場合を例に挙げて説明する。図1は本発明の金型を用いて製造されたフィルタ成形体の例を示す斜視図、図2は図1におけるA−A断面図、図3は水処理器の断面図である。
本発明の多孔質成形体用金型によって得られるフィルタ成形体1は、フィルタを構成する原料として浄化成分とそれを固化するためのバインダを用いている。浄化成分として例えば活性炭を用い、バインダとしては例えば粉末状の高分子量で低メルトインデックスの樹脂を挙げることができ、それらを混合して金型で加熱加圧して成形固化したもので、使用例としては図3に示すような蛇口直結型の水処理器Sに水処理器用フィルタ2として使用するものである。
水処理器用フィルタ2の構造としては、例えば図1、図2に示すように45〜50mmφ×90〜100mm程度のサイズを有する円筒形のフィルタ成形体1の外周に濾過層3を被覆して、円筒形のフィルタ成形体1の頂面及び底面部分には、キャップ4を被せており、キャップ4と前記フィルタ成形体1とは、汚れを含んだ水が通過しないように水密性をもって接続されている。
また、円筒形のフィルタ成形体1は円筒の中心軸位置に10〜15mmφ程度の孔5を有している。
この水処理器用フィルタ2を水処理器Sに取りつけたときの水の流れは、濾過層3側から、水を取り込み、濾過層3で大きなサイズのごみなどの汚れを取った後、浄化成分として活性炭を用いたフィルタ成形体1を通過して残留塩素や有機物を吸着除去し、孔5内に湧き出して水処理器Sの浄水口Jから出されるという行程で処理が行われる。
フィルタ成形体1は、活性炭などの浄化成分と高分子量で低メルトインデックスの樹脂等からなるバインダで固化した多孔質の固体活性炭成形体であり、このフィルタ成形体1に水や空気を通すことによって水処理または空気清浄を行うよう構成されたものであるが、フィルタ成形体1からなるフィルタ単独でも水処理または空気清浄器用フィルタとして用いることができるし、例えば中空糸膜などの他のフィルタと組み合わせて使用することも可能である。
このように重合体結合材で固めたフィルタ成形体1を用いることによって、塩素の除去だけでなく汚れや濁りを除去する性能も有し、しかも中空糸膜を併用すれば更に汚れや濁りを除去する性能は上がり、しかも中空糸膜を長持ちさせる事ができる水処理器用フィルタを提供することができる。
また、上記の例では円筒形状を有するフィルタ成形体1の円筒の中央に孔5を有する形状を説明したが、孔5のないもの、円筒以外の楕円筒形状、角柱形状など他の形状を採ったものでも構わない。
図4は、本発明の多孔質成形体用金型に浄化成分とバインダの混合物である原料を充填後、上型で加圧して成形しているところの断面図、そして図5はフィルタ成形体1の成形が完了したところの断面図を示す。
上記円筒形状のフィルタ成形体1を製造する際に使用する多孔質成形体用金型Kは、図4に示すように、アルミ、鉄等からなる熱伝導率が高い円筒形状の外型7と、成形体の中央に上下方向の貫通孔を形成するための内型8、前記外型7の内径とほぼ同じの外径を有するとともに内型8と略同径の孔を有する上型9と、内型8を挿入する孔を有する下型10からなる。この金型Kでフィルタ成形体を成形する際には内部に原料Gを充填した状態で上型9を押し下げるようにして原料Gを加圧する。
本発明では外型7の内面7aには径が加圧方向である下方向に向かって徐々に拡大するテーパを設けている。充填した原料Gを加熱前もしくは加熱後に加圧することによって成形体の密度を適度なものに調整しているが、従来、その加圧力を金型内の現状全体に均一に伝えることができず上型9で加圧する場合には型内において上型9に近い上部G1の原料は十分に加圧されるものの下部の上型9から遠い原料G2は加圧不足の状態で成形されてしまい、できあがった成形体1は加圧不足の下部において密度が低く、厚みも薄く、空隙率の高い多孔質成形体となっていた。それは粉状の活性炭と樹脂の混合物からなる原料が金型内面の摩擦抵抗のため加圧力が下部にまで十分伝わらないことが原因となっていた。
しかし、前記のような内面7aには加圧方向に向かって断面積が徐々に拡大するテーパを設けた外型7を用いることによって、原料と金型内面7aとの間で摩擦が発生するのを緩和し、上型9での加圧が金型Kの下部に位置する原料G2にまで十分に届くようになるので、成形体1の密度も上下でばらつくことなく全体で均質な成形体とすることができるとともに十分に加圧されているので冷却時の収縮も少なく厚みが小さくなるのを防止することもできる。
外型7の内面7aのテーパ角度θは0.2〜2°の範囲に設定することが好ましい。0.2°未満であると原料Gと金型Kとの間の摩擦を十分に緩和することができず下部において加圧不足が生じて成形体の密度のばらつきや厚みのばらつきにつながる。また2°を超える角度の設定すると、摩擦の緩和は十分になされるので成形体1の上下で密度の差はなくなるが、成形体1の寸法が下部において大きくなりすぎ、円筒形状の成形体1の場合であれば下部へいくほど径が徐々に大きくなる円錐台形状の成形体となってしまうので好ましくない。また、金型Kの内面7aはメッキを施す等してできるだけ平滑な面とするか、フッ素樹脂をコーティングすることや、フッ素樹脂を含んだ無電解メッキを施す等、金型と原料との摩擦抵抗を下げるような処理を施すとさらに効果的である。
また、図6は金型の別の例を示す図4に相当する断面であり、この例では内型8の外面8aに加圧方向に向かって内型8の断面積が徐々に減少するテーパを設けている。そうすることによって原料と内型8との間の摩擦により加圧力が伝わりにくくなるという問題も解消されてより原料の全域に圧が伝わるようになり、更に効果的である。
以上説明した金型Kは円筒形状の多孔質成形体を成形する円筒形状のキャビティを有するものであるが、もちろん成形体の形状に合わせて様々な形状を採ることが可能であり、内型のないようなものでも構わない。
この多孔質成形体用金型Kを用いた本発明のフィルタ成形体1の製造方法について次に説明する。ここでは所定の密度、均一な粒度を有する円筒形状の成形体を成形する手順を例に挙げて説明することにする。
まず、活性炭などの浄化成分とバインダとなる粉末状の高分子量で低メルトインデックスの樹脂を所定比率で混合攪拌して両者が均質に分散した原料Gとする。この時、フィルタ成形体の全域に活性炭が分散して水処理の効果を十分に発揮できるように、活性炭は60メッシュより細かい粒状もしくは粉末ものを、重合体結合材は粒径が約100μm程度のものを用いる。
外型7に下型10を配置するとともに内型8を配置して、外型7と内型8と下型10とで形成されたキャビティ11内に前記原料Gを充填し成形後のフィルタ成形体高さの150〜200%にする。
原料Gの充填に続いて上型9を降下させ、型内の原料Gを0〜5MPa程度の圧力で加圧する。この状態で略成形後のフィルタ成形体高さになるようになっている。そして、オーブン内で130〜300℃にて30〜120min程度加熱し、原料中の重合体結合材を流動状態にする。バインダが流動状態になったところで、金型Kをオーブンから取り出し冷却する。
脱型は、金型Kを十分に冷却した後に上型9、下型10を引き抜き、円筒状の脱型具(図示しない)にて押し抜きフィルタ成形体1を脱型する。
かくして密度が均一で上記のような0.5〜0.65g/cm3の範囲内に調整され、孔5と外筒面との間の厚みも一定なフィルタ成形体1を作成することができる。
もちろん本発明の多孔質成形体用金型を用いるものであれば製造方法は上記の説明に限定されるものではなく、請求項1に記載した構成を満たすものであれば本発明の範囲内に含まれるものである。前記の説明では上型9により原料を加圧するようになっているが、上型9ではなく下型10による加圧を行うものでもよく、その場合はテーパの方向を逆にして上部へ向かうほど径が大きくなるようにする。また、加圧の順序は加熱の前であっても後であっても構わない。
以下、本発明の多孔質成形体用金型で成形される多孔質成形体の原料Gとして用いられるものの例を挙げる。多孔質成形体の例として挙げているフィルタ成形体では、活性炭などの浄化成分を重合体結合材で固化した多孔質体であり、バインダとしては低メルトインデックスの高分子量多孔質ポリマーを用いる。
フィルタの原料のひとつである浄化成分としては、活性炭、ゼオライト等を挙げることができる。これらの浄化成分がフィルタ中に均一に分散するように粉末の状態で配合する。
低メルトインデックスの樹脂としては、水処理または空気清浄器のフィルタとしての用途として問題なく使用できるために無毒性であることが必要になるとともに、単体で成形した場合に多孔質体を形成しやすい樹脂であることが好ましい。具体的にはポリアミド、ポリエチレンなどの樹脂を用いることができるが、より好ましくは分子量が数十万〜数百万程度の超高分子量ポリエチレンで原料の粒子径が約100μm、カサ密度0.3g/cm3未満の樹脂であって、メルトインデックスが、1.1〜2.3g/10min(ASTM D1238、190℃、15kg Load)であるものが挙げられる。
さらに浄化成分の種類にもよるが、浄化成分と重合体結合材を混合する割合は浄化成分に対して重合体結合材を10から25重量%配合し、かつフィルタ成形体の密度が0.5〜0.65g/cm3を有したものとすることによって、例えば、蛇口直結型水処理器にて通常必要とされる2.0L/minを上回る流量を動水圧0.1MPaにて確保することが可能である。
また、固化後のフィルタ成形体密度が0.3g/cm3未満になると剛性が低くなってしまい、フィルタ成形体が脆く崩れやすいので好ましくない。0.70g/cm3を超えると硬め過ぎとなってフィルタ成形体の空隙がすくなく十分な流量を得ることができなくなるので好ましくない。
(実施例)
外径25mm、内径10mm、長さ100mmの円筒形水処理器用多孔質フィルタを成形するにあたり、活性炭とオレフィン系バインダの混合粉体を金型に充填し、上型(ふた)が浮いた状態でバインダが溶融する温度まで加熱、上型を所定位置まで押し込んで加圧、冷却して固化したフィルタを離型した。
用いた金型は、その内径が下部ほど広くしてあり、その角度は0.5°とした。金型内面はホーニング仕上げ後硬質クロムメッキを施し、ほぼ鏡面に近い平滑面とした。
得られたフィルタの下部の外径は上部と略同等もしくは若干大きい外径となった。
上部外径−下部外径=−1.3mm
上部密度=0.38g/cm3、下部密度=0.35g/cm3
JIS S3201に基づく塩素除去能力=1,500L(3L/分での測定値)
(比較例)
実施例とほぼ同じ金型を用い、同じ原料を同じ条件にて成形し、フィルタを得た。
但し、金型内面のテーパは無し、内面仕上げも旋盤加工のままとした。
得られたフィルタの下部の外径は上部よりも小さなものとなった。
上部外径−下部外径=+0.4mm
上部密度=0.40g/cm3、下部密度=0.31g/cm3
JIS S3201に基づく塩素除去能力=950L(3L/分での測定値)
以上の結果より、本発明のような加圧する方向に向かって断面積が徐々に広くなるようなテーパを設けた金型を用いることによって、加圧力が原料全体に均等に加えられ、できあがった多孔質成形品の密度の偏りを少なくするとともに密度が小さくなる側の成形品の厚みを大きく設定し、例えば水を流す際の通水抵抗を全体で一定になるようにバランスさせることができる。そうすることで例えば水処理器用フィルタとして用いるような場合でも、水がフィルタの密度や厚みの小さい部分に偏って流れるのを防止することができ、フィルタ全体を活用することができる良好な製品が得られる。
水中の汚染物質を除去する水処理フィルタや大気中の汚染物質を除去する空気清浄フィルタとして用いる多孔質成形体の製造向けの金型として用いることができる。
フィルタ成形体を用いた水処理器用フィルタの斜視図である。 図2におけるA−A断面図である。 蛇口直結型水処理器の断面図である。 金型に原料を充填して上型側から加圧しているところの断面図である。 金型内で成形が完了したところの断面図である。 金型の別の例を示す図4に相当する断面図である。
符号の説明
1 フィルタ成形体
2 水処理器用フィルタ
3 濾過層
4 キャップ
5 孔
7 外型
7a 内面
8 内型
9 上型
10 下型
S 水処理器
K 金型
G 原料

Claims (4)

  1. 少なくとも外型、上型および下型からなる金型であって、少なくとも粉状の樹脂原料を金型内で上型または下型で上下方向に加圧するとともに加熱し、多孔質体を成形する多孔質体成形用金型において、外型における内面には加圧方向に向かって断面積が徐々に拡大するテーパを設けてなることを特徴とする多孔質体成形用金型。
  2. 外型の内面に設けるテーパ角度が、0.2〜2°の範囲である請求項1記載の多孔質体成形用金型。
  3. 外型、上型および下型に加えて内型を有する金型であって、内型の外面には加圧方向に向かって断面積が徐々に減少するテーパを設けてなる請求項1〜2記載の多孔質体成形用金型。
  4. 少なくとも外型の内面に摩擦係数を下げる処理を施してなる請求項1〜3記載の多孔質体成形用金型。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104290229A (zh) * 2014-06-24 2015-01-21 南通市日盛园林工具配件厂 超高分子量聚乙烯滤芯双向压制烧结成型模具及其成型方法
JP2016036788A (ja) * 2014-08-08 2016-03-22 三ツ星ベルト株式会社 フィルタ成形体の製造方法
JP2016179425A (ja) * 2015-03-23 2016-10-13 三ツ星ベルト株式会社 フィルター成形体の製造方法

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