JP2006263998A - 液滴吐出装置 - Google Patents

液滴吐出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006263998A
JP2006263998A JP2005082753A JP2005082753A JP2006263998A JP 2006263998 A JP2006263998 A JP 2006263998A JP 2005082753 A JP2005082753 A JP 2005082753A JP 2005082753 A JP2005082753 A JP 2005082753A JP 2006263998 A JP2006263998 A JP 2006263998A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
sheet
roll
paper
conveying
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005082753A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4470777B2 (ja
Inventor
Hiroaki Sato
博昭 佐藤
Satoru Mori
哲 毛利
Koichi Saito
孝一 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2005082753A priority Critical patent/JP4470777B2/ja
Publication of JP2006263998A publication Critical patent/JP2006263998A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4470777B2 publication Critical patent/JP4470777B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Handling Of Sheets (AREA)

Abstract

【課題】 シート状部材を搬送する際の平面性を確保しつつ搬送性能の信頼性を高め、シート状部材に対して吐出する液滴の着弾位置精度を向上する。
【解決手段】 搬送ベルト30の裏面30B側に、交流電源34により発生された交番電圧を印加する帯電器32を設ける。搬送ベルト30の表面30Aには、アース接地させた導電ロール36を帯電器32に対向させて配置し、さらに、用紙Pがベルト表面に接触し始める接触開始位置CPのベルト裏面に配置された従動ロール26をアース接地する。帯電器32によって交番電圧がベルト裏面に印加されると、導電ロール36からベルト表面に電荷が注入されて交番電荷分布が形成され、用紙Pと搬送ベルト30の界面近傍に不平等電界が形成されて静電吸着力が発生する。
【選択図】 図1

Description

本発明は液滴吐出装置に係り、詳細には、搬送部材に静電吸着されて搬送される記録媒体に記録ヘッドからインク滴を吐出し画像を記録する画像記録装置等に適用される液滴吐出装置に関する。
記録ヘッドからインク滴を吐出して用紙に画像を記録するインクジェット方式の画像記録装置では、用紙を搬送しながらその搬送方向と直交する方向へ記録ヘッドを往復移動させ1ラインずつ印字を行うシリアルスキャンと呼ばれる印字方式が主にパーソナルユースで広く使用されている。また近年では、用紙の搬送方向と直交する方向(幅方向)に沿って多数のノズルを配列した用紙幅対応の非走査型の記録ヘッドを用い、用紙を連続搬送しつつ画像を記録することにより、印字速度を向上させてオフィスユースにも対応可能とした、いわゆるフルラインヘッド式の画像記録装置が製品化されている。
これらの画像記録装置では、用紙を記録ヘッドによる印字領域(画像記録部)へ搬送するための搬送手段として、印字部の上流側及び下流側に配置した二組のロール対(下流側で画像記録面に接触するロールは拍車等)で用紙を挟持し搬送するロール搬送方式が広く用いられている。ただし、このロール搬送方式では、用紙を印字領域へ送り込むときと印字領域から送り出すときに一方のローラ対のみでしか挟持していないため、用紙の姿勢が不安定になりやすい。さらに、インクに含まれる水分によって用紙が変形し波打つと、インクの着弾精度が悪化して画質低下を招き、用紙がノズル面に接触して画像汚れや紙詰まりを発生しやすくなる。特に、上述したフルラインヘッド式の場合には、印字速度の高速化を図るためにノズル数を増加し印字領域を拡大させながらも、オフィス仕様を満たす高画質化を実現しなければならないため、インクの着弾位置精度を向上させるために用紙の平面性を確保することが重要な課題となる。
これに対し、搬送ベルトの表面に電圧印加手段(電荷パターン形成電極)を接触させ、ベルト表面に交番する電荷パターンを形成し用紙を静電的に吸着して搬送する静電吸着方式によって、用紙の平面性を確保する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
特許第2897960号
しかしながら、上記の技術では、装置の長時間使用によってベルト表面に付着する紙粉やインク等の汚れに対し、例えばベルトの周面上にベルトクリーナを設けてもクリーナから電圧印加手段までの間で付着する汚れは避けられない。そのため、汚れが電圧印加手段に転移し電圧印加手段の特性を変化させる問題がある。通常、この電圧印加手段は放電特性を安定化する目的で体積抵抗値=1E+6〜+12[Ω・cm]に設計されるが、汚れの付着や汚れが周囲の水分を吸着することによって抵抗値が変化してしまい、帯電効率の変化による帯電電荷量の変化や帯電均一性の変化を招くことになる。このように、上記技術では用紙の搬送性能が装置使用時間の経過に伴い不安定になるため、信頼性に問題がある。
本発明は上記事実を考慮して、シート状部材を搬送する際の平面性を確保しつつ搬送性能の信頼性を高め、シート状部材に対して吐出する液滴の着弾位置精度を向上することができる液滴吐出装置を提供することを課題とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、搬送されるシート状部材に液滴を吐出する液滴吐出装置であって、帯電性を有し、前記シート状部材を表面に保持して搬送する搬送部材と、前記搬送部材の裏面側に設けられ、交番電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段に対向して前記搬送部材の表面に接触配置され、アース接地された第1の接地手段と、前記シート状部材が前記搬送部材の表面に接触開始する位置近傍の裏面に接触配置され、アース接地された第2の接地手段と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の発明では、搬送部材の裏面に接触する電圧印加手段が交番電圧を印加すると、帯電性を有する搬送部材の裏面に、交番する電荷分布が形成される。これに伴い、電圧印加手段に対向する第1の接地手段から搬送部材の表面に電荷が注入され、裏面とは180°位相がずれた交番電荷分布が形成される。
搬送部材が進行し、搬送部材の裏面に形成された交番電荷分布が第2の接地手段に達すると、第2の接地手段との接触部では搬送部材の裏面の電位が0〔V〕に均一化される。
この状態で、交番電荷分布が形成された搬送部材の表面にシート状部材が載置されると、シート状部材と搬送部材の界面近傍には不平等電界が形成され、搬送部材の表面に対し鉛直方向(表面が曲面状の場合には法線方向)に作用する静電吸着力が発生する。シート状部材は、この静電吸着力によって搬送部材に保持され、その状態で搬送部材に搬送されてシート状部材表面に液滴が吐出される。
このように、シート状部材を搬送部材に静電的に吸着して保持することにより、シート状部材の平面性は良好に保たれるため、シート状部材に対して吐出する液滴の着弾位置精度が向上する。また、装置の使用に伴い、例えば搬送部材の表面に吐出液滴や装置内の粉塵等が付着したとしても、電圧印加手段は搬送部材の裏面側に配置されているため、それらの汚れが電圧印加手段に転移することはない。これにより、電圧印加手段の特性変化が抑えられ、帯電効率の変化による帯電電荷量の変化や帯電均一性の変化を抑制できる。したがって、シート状部材の搬送性能が装置使用時間の経過に伴い不安定になることはなく、搬送性能の信頼性が向上する。
また、請求項1記載の発明では、請求項2のように、前記シート状部材に液滴が吐出される液滴吐出領域に対応した前記搬送部材の裏面側に、その裏面に接触配置されアース接地された第3の接地手段を設けるようにしてもよい。
また、請求項2記載の発明では、請求項3のように、前記シート状部材の搬送方向における前記第3の接地手段の下流側端部は、シート状部材が前記搬送部材から剥離される位置より所定距離だけ上流側に配置するようにしてもよく、請求項4のように、前記第3の接地手段は、前記シート状部材の搬送方向に沿って配列された複数の電極部材からなり、前記液滴吐出領域よりも下流側に配置された前記電極部材をアース接地又はアース非接地に切り替える切替手段を有するようにしてもよい。
また、請求項2〜請求項4の何れか1項記載の発明では、請求項5のように、前記第2の接地手段が前記第3の接地手段を兼ねるようにしてもよい。
また、請求項1〜請求項5の何れか1項記載の発明における搬送部材は、請求項6のように、回転移動する無端状のベルト部材としてもよい。
また、請求項6記載の発明では、請求項7のように、前記電圧印加手段が前記ベルト部材を張架する張架ロールを兼ねるようにしてもよい。
本発明の液滴吐出装置は上記構成としたので、シート状部材を搬送する際の平面性を確保しつつ搬送性能の信頼性を高め、シート状部材に対して吐出する液滴の着弾位置精度を向上することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る液滴吐出装置が適用されたインクジェット記録装置について説明する。
(第1の実施形態)
図2に示されるように、本実施形態のインクジェット記録装置10は、装置本体(筐体)12内の下部に、用紙Pが束状に積層されて収納される給紙トレイ14が設けられている。給紙トレイ14の先端部上方には、ピックアップローラ16が配置されており、このピックアップローラ16は、給紙トレイ14内に収納され図示しない積載板により上方へ付勢された用紙束上面の先端側に圧接し、インクジェット記録装置10による印字動作で所定方向へ所定量回転されることにより、給紙トレイ14内から最上部の用紙Pを1枚取り出す。
給紙トレイ14の上方には、給紙トレイ14の先端部(ピックアップローラ16の用紙Pとの圧接部)付近から上方へ略逆S字状に湾曲し、装置本体12の上部に設けられた排紙トレイ18に至る搬送路22及び排出路44が延設されている。これらの搬送路22と排出路44とは、装置本体12の中央付近で経路が分断されており、その分断箇所には、駆動ロール24及び2本の従動ロール26、28に張架された無端状の搬送ベルト(帯電ベルト)30が配置されている。
用紙搬送方向の下流側となる排出路44側に配置された駆動ロール24と、上流側となる搬送路22側に配置された従動ロール26とは、略水平面内に所定の間隔で平行に配置されており、従動ロール28は、駆動ロール24及び従動ロール26よりも下方に配置されて搬送ベルト30を逆三角形状に形成している。これにより、搬送ベルト30は、駆動ロール24と従動ロール26との間に位置するベルト上部の上面(表面30A)が略水平面状とされ、駆動ロール24が図示しないベルト駆動モータによって回転駆動されることにより、所定の方向(図示の時計回転方向)へ回転移動する。
なお、搬送ベルト30には、例えば、半導電性ポリイミド材(表面抵抗値108〜1013Ω/□、体積抵抗値109〜1014Ω・cm)などの帯電性材料を、厚さ75μm、幅380mm、周長1000mmに形成したものなどが使用できる。また、駆動ロール24及び従動ロール26、28には、例えば、φ50mmのSUSロールなどが使用できる。
図1に示されるように、搬送ベルト30の裏面30B側には、従動ロール26と従動ロール28との間に帯電器32が設けられている。この帯電器32は、交番電圧発生回路を備えた交流電源34に接続され、交流電源34が発生する交番電圧を搬送ベルト30の裏面30Bに印加する。
搬送ベルト30の表面30A側には、搬送ベルト30を介し帯電器32に対向して、導電性を有する導電ロール36が設けられている。この導電ロール36は、アース線を介してフレームグランドに電気的に接続されており、搬送ベルト30の表面30Aに接触配置されて搬送ベルト30の回転移動に伴い従動回転する。なお、導電ロール36には、例えば、φ30mmのSUSロールなどが使用できる。
搬送ベルト30の最上流部の上側には、従動ロール26と対になる押圧ロール38が設けられており、これらの従動及び押圧ロール対よりも上流側にはレジストロール対21が配置されている。レジストロール対21は、搬送路22の上流側から送り込まれた用紙Pを一時停止させ、姿勢(傾き)を直しつつ所定のタイミングで下流側へ送り出す。押圧ロール38は、搬送ベルト30の表面30Aに接触配置されて搬送ベルト30の回転移動に伴い従動回転し、レジストロール対21から送り込まれた用紙Pを搬送ベルト30を介して従動ロール26と挟持しつつ、搬送ベルト30の表面30Aに押圧する。この押圧部が、用紙Pが搬送ベルト30の表面30Aに接触し始める接触開始位置CPとされている。また、押圧ロール38と対になる従動ロール26は、アース線を介してフレームグランドに電気的に接続されている。
搬送ベルト30の裏面30B側における従動ロール26と従動ロール28との間には、導電性を有する導電プレート40が設けられている。この導電プレート40は、上面が搬送ベルト30の裏面30Bに面接して配置されるとともに、アース線を介してフレームグランドに電気的に接続されている。なお、導電プレート40には、例えば、厚さ5mm、幅360mm、長さ300mmのSUSプレートなどが使用できる。
搬送路22から上記の搬送ベルト30上に送り込まれた用紙Pは、搬送ベルト30の表面30Aに静電吸着されて図1の矢印Y方向へ搬送され、排出路44へ送り出されるが、この搬送ベルト30による詳細な吸着原理については後述する。
搬送ベルト30の下流側には、駆動ロール24の部分で剥離した用紙Pを受け取り排出路44あるいは反転搬送路62へ搬送する搬送ガイド46が設けられている。
搬送ベルト30から用紙Pを剥離する搬送ガイド46が設けられている。
搬送ガイド46の下方には、搬送ベルト30に接離可能とされ、接触状態で駆動ロール24との間に搬送ベルト30を挟持し、搬送ベルト30の表面30Aをクリーニングするクリーニングロール48が設けられている。
図2に示されるように、搬送ベルト30の上方には、平面状とされた搬送ベルト30の表面30Aに対向して記録ヘッドユニット50が配置されている。記録ヘッドユニット50は、図示しない昇降機構により駆動されて、図1及び図2に示される下降位置及び図3に示される上昇位置に移動する。この記録ヘッドユニット50には、搬送ベルト30の回転移動方向(用紙Pの搬送方向)の上流側から順に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒(K)の4色のインク滴を、搬送ベルト30によって搬送される用紙Pにそれぞれ所定のタイミングで吐出しフルカラーの画像を形成する記録ヘッド52Y、52M、52C、52Kが、搬送ベルト30の回転移動方向に沿って配設されている。なお、各色の記録ヘッド52Y〜52Kにおいてインク滴を吐出する方式は特に限定されず、いわゆるサーマル方式や圧電方式等、公知の各種方式を適用できる。
装置本体12には、イエロー、マゼンタ、シアン及び黒の4色のインク滴をそれぞれ貯溜するインクタンク54Y、54M、54C、54Kが設けられており、記録ヘッド52Y〜52Kには、これらのインクタンク54Y〜54Kから図示しない配管を通して各色のインクが供給される。なお、インクとしては、水性インク、油性インク、溶剤系インク等、公知の各種インクを使用できる。
本実施形態のインクジェット記録装置10では、各色の記録ヘッド52Y〜52Kは、搬送ベルト30の回転移動方向と直交する幅方向に沿って延出された長尺の非走査型のラインヘッドとされている。この記録ヘッド52Y〜52Kのノズル形成面(図の下面)には、ヘッドの幅方向に沿って複数のノズルが所定の間隔で配列されており、複数のノズルによる有効印字幅は搬送ベルト30によって搬送される用紙Pの幅寸法以上とされている。
そして、各色の記録ヘッド52Y〜52Kは、ノズル形成面が搬送ベルト30の表面30Aに向けられるとともに、図1及び図2に示される下降位置では、ノズル形成面が搬送ベルト30の表面30Aと所定距離だけ離されて配置される。この記録ヘッド52Y〜52Kと搬送ベルト30の間が、搬送ベルト30の表面30Aに吸着され搬送ベルト30の回転移動に伴い搬送方向の上流側から下流側(図1の矢印Y方向)へ搬送される用紙Pに対し記録ヘッド52Y〜52Kがノズルからインク滴を吐出して画像を記録する画像記録部(印字領域S)とされている。
また、各色の記録ヘッド52Y〜52Kは、図示しない記録ヘッド制御部によってインク吐出動作が制御される。記録ヘッド制御部は、例えば入力された印字ジョブに含まれる画像情報に応じて、インク滴の吐出タイミングや使用するノズルを決定し、駆動信号を各記録ヘッド52Y〜52Kに送信することでインク吐出を制御する。
図2に示されるように、搬送ベルト30の上方には、記録ヘッドユニット50の用紙搬送方向上流側に、記録ヘッド52Y、52Mに対応するメンテナンスユニット56Y、56Mが配置され、記録ヘッドユニット50の用紙搬送方向下流側に、記録ヘッド52C、52Kに対応するメンテナンスユニット56C、56Kが配置されている。
このメンテナンスユニット56Y〜56Kには、記録ヘッド52Y〜52Kがダミージェットを行うときにノズルから吐出されるインク滴を受けるダミージェット受け部材、記録ヘッド52Y〜52Kのノズル形成面をクリーニングするワイピング部材、及び、記録ヘッド52Y〜52Kのノズル形成面に密着してノズルをシールしノズルの乾燥を防止するキャップ部材等が設けられている。
これらのメンテナンスユニット56Y、56M、及び、メンテナンスユニット56C、56Kは、それぞれ図示しない移動機構によって略水平方向に移動し、図2に示されるように記録ヘッドユニット50が下降したとき(印字動作時)には、記録ヘッドユニット50の側方に隣接配置され、図3に示されるように記録ヘッドユニット50が上昇したとき(メンテナンス時)には、記録ヘッドユニット50の下方に移動してそれぞれ対応する記録ヘッド52Y〜52Kのノズル形成面に対向して配置される。
搬送ベルト30と給紙トレイ14の間には、用紙Pに両面印字を行うために、搬送ベルト30により搬送されて搬送路22の下流側へ排出された画像記録済の用紙Pを反転させて再び印字領域Sへ送り込むための反転搬送路62が搬送路22に接続されて設けられている。
また、搬送路22には、一対の円柱状の搬送ロールからなる搬送ロール対20が複数配置されている。搬送路22では、この複数の20搬送ロール対20によって、給紙トレイ14からピックアップローラ16によって取り出された用紙Pが搬送路22に沿ってレジストロール対21まで搬送され、レジストロール対21によって搬送ベルト30上に送り込まれる。
排出路44と反転搬送路62には、外周層がゴム等の弾性材料により形成された円柱状の弾性ローラ、及び、外周面に軸方向へ延在する山形の突起部が周方向に沿って連続的に形成されると共に、突起部の表面に撥液性を有するコーティング層が成膜された拍車ローラで一対とされた搬送ロール対42、60が複数配置されている。排出路44では、この複数の搬送ロール対42によって、画像記録済みの用紙Pが排出路44に沿って装置本体12の上部に搬送され、排紙トレイ18に排出される。また、両面印字を行う際には、片面に画像が記録された用紙Pは、排出路44の下流側でスイッチバックされて反転搬送路62に導かれ、反転搬送路62を複数の搬送ローラ対60によって搬送され、表裏反転されて搬送路22の上流側に戻される。
次に、上記の構成とされた本実施形態のインクジェット記録装置10による印字動作(カラー画像記録動作)について説明する。
インクジェット記録装置10では、起動した際に記録ヘッドユニット50が図1及び図2に示される下降位置に配置され、印字ジョブが入力されて印字動作が開始されると、図示しないベルト駆動モータが回転駆動して搬送ベルト30が所定方向へ回転移動される。また、給紙トレイ14側ではピックアップローラ16が所定方向へ所定量回転し、給紙トレイ14に収容された用紙束から最上部の用紙Pを1枚取り出して搬送路22へ送り出す。取り出された用紙Pは、複数の搬送ロール対20によってレジストロール対21まで搬送され、レジストロール対21によって所定のタイミングで搬送ベルト30と押圧ロール38の間に送り込まれる。
ここで、用紙Pは、搬送ベルト30の回転移動に伴い従動回転する押圧ロール38によって搬送ベルト30に押圧されるとともに、搬送ベルト30の表面30Aに発生された静電吸着力によって搬送ベルト30上に吸着され、搬送ベルト30の回転移動に伴い印字領域S側へ搬送される。
この搬送ベルト30の回転移動に伴う用紙Pの搬送に同期して、記録ヘッド52Y〜52Kはインクタンク54Y〜54Kから供給されたインクを所定のタイミングでノズルから吐出する。
搬送ベルト30によって搬送される用紙Pの表面には、印字領域Sを通過する際に記録ヘッド52Y〜52Kから吐出されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のインク滴が順次着弾され、これらのインク滴によって形成された各色の画像が重畳されフルカラー画像が記録される。
印字領域Sを通過しながら画像が記録された用紙Pは、搬送ベルト30の更なる回転移動によって先端部が搬送ガイド46に掛かると、搬送ガイド46に沿って排出路44へ送り出される。そして、複数の搬送ロール対42によって排出路44を通し装置本体12の上部へ搬送され、排紙トレイ18に排出される。
ここで、画像記録済みの用紙Pが複数の搬送ロール対42によって搬送される際は、用紙Pの画像記録面と拍車ローラの接触面積が極めて小さくされ、さらに拍車ローラの突起部表面に撥液性を有するコーティング層が成膜されていることにより、用紙Pから拍車ローラへのインク転移が抑えられる。
また、両面印字を行う際には、片面に画像が記録されて印字領域Sから排出路44へ送り出された用紙Pは、排出路44の下流側でスイッチバックされて反転搬送路62に導かれ、反転搬送路62を複数の搬送ロール対60によって搬送され、表裏反転されて搬送路22の上流側に戻される。この反転搬送路62における画像記録済みの用紙Pの搬送でも、用紙Pは画像記録面に拍車ローラが接触して複数の搬送ロール対60により搬送されるため、画像記録面にインクが再転写されることが防止される。
以上により、インクジェット記録装置10によって1枚の用紙Pにカラー画像が記録される。ここで、印字ジョブが複数ページの印刷物を印字するものである場合には2ページ目以降の印字を継続して行うことになり、その場合、搬送ベルト30はそのまま回転を続け、インクジェット記録装置10は、上述した動作を繰り返し、2枚目以降の用紙Pに対して同様にカラー画像を記録する。そして、印字ジョブに含まれる枚数分の印字が終了すると、インクジェット記録装置10はこの印字ジョブに対する印字動作を終了し、次の印字ジョブが既に入力されている場合には、その印字ジョブに対する印字処理を継続して行い、次の印字ジョブが入力されていない場合には、搬送ベルト30を回転停止させて印字ジョブの入力を待つ待機状態となる。
また、インクジェット記録装置10のメンテナンス時には、記録ヘッドユニット50が図2に示される上昇位置に配置されるとともに、メンテナンスユニット56Y〜56Kが記録ヘッドユニット50の下方に配置され、記録ヘッド52Y〜52Kによるダミージェット、記録ヘッド52Y〜52Kのノズル形成面のクリーニング、及び、ノズル形成面のシール等の所定の動作を実行する。
さらに、所定時間毎に、あるいは、所定枚数の印字毎などに、通常は搬送ベルト30から離間しているクリーニングロール48が搬送ベルト30の表面30Aに接触し、搬送ベルト30の回転移動に伴い従動回転しつつベルト表面をクリーニングする。
次に、上述したインクジェット記録装置10の搬送ベルト30による静電的な吸着原理と作用について説明する。
本実施形態のインクジェット記録装置10では、上述した印字動作で、搬送ベルト30の裏面30B側に配置された帯電器32が、交流電源34によって発生された交番電圧をベルト裏面に印加する。すると、図4に示されるように、帯電性を有する搬送ベルト30の裏面30Bには、搬送ベルト30が進行するに従い交番電荷分布CBが形成される。これに伴い、帯電器32に対向する導電ロール36から搬送ベルト30の表面30Aに電荷が注入され、表面30Aには裏面30B側とは180°位相がずれた交番電荷分布CAが形成される。
搬送ベルト30が更に進行し、搬送ベルト30の裏面30Bに形成された交番電荷分布CBが従動ロール26に達すると、従動ロール26上では搬送ベルト30の裏面30Bの電位は0〔V〕に均一化される。
ここで、交番電荷分布CAが形成された搬送ベルト30の表面30Aには、前述したように用紙Pが接触開始位置CPで接触し押圧ロール38によって押圧される。すると、図5に示されるように、用紙Pと搬送ベルト30の界面近傍には交番電荷分布CAによって不平等電界Eが形成され、搬送ベルト30の表面30Aに対し鉛直方向に作用する静電吸着力Fが発生する(マクスウェル応力)。用紙Pは、この静電吸着力Fによって搬送ベルト30上に密着し保持される。また、導電プレート40上では、搬送ベルト30の裏面がアース接地されていることにより表面30Aに存在する交番電荷分布CAが保存され、吸着力を効果的に発生させる電界を形成する。さらに、この導電プレート40上を摺動する、従動ロール26、28間のベルト張設部位では、導電プレート40が裏面30Bに面接していることで高い平面性が確保されるとともに、従動ロール26、28の回転ムラによる振動や、装置本体12内の各駆動部が発生する振動との共振が抑えられ、ベルトの張りじわの発生も抑えられる。
このように、本実施形態のインクジェット記録装置10では、用紙Pを平面状とされた搬送ベルト30上に静電的に吸着して保持することにより、用紙Pの平面性は良好に保たれる。したがって、用紙Pに対して吐出するインク滴の着弾位置精度が向上し、高品質の画像を記録できる。また、装置の使用に伴い、搬送ベルト30の表面30Aに紙粉やインクが付着しても、帯電器32は搬送ベルト30の裏面側に配置されているため、それらの汚れが帯電器32に転移することはない。これにより、帯電器32の特性変化が抑えられ、帯電効率の変化による帯電電荷量の変化や帯電均一性の変化を抑制できる。したがって、用紙の搬送性能は長期的に安定し、信頼性が向上する。
また、本実施形態では、記録ヘッド52Y〜52Kから用紙Pにインク液滴が吐出されて画像が記録される印字領域Sに対応した搬送ベルト30の裏面30B側に、その裏面30Bに接触配置させアース接地した導電プレート40を設けていることにより、印字中の用紙Pの平面性が更に向上し、より高い品質の画像を記録できる。
また、本実施形態では、用紙Pを保持して搬送するための搬送部材として無端状の搬送ベルト30を用いており、このようなベルト部材であれば、上述したように印字領域Sを平面状に構成することができるとともに、その印字領域Sに対応させて記録ヘッド52Y〜52Kを並列的に配置できるため、記録ヘッド52Y〜52K、メンテナンスユニット56Y〜56K、及びそれらの移動機構のレイアウトなどが容易となり好ましい。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、第1の実施形態に係るインクジェット記録装置10において、従動ロール26に帯電器32の機能を持たせた変形例であり、以下、第2の実施形態に係る搬送ベルト上に静電吸着力を発生させる構成について説明する。
図6には、本実施形態に係る搬送ベルト30付近の要部構成が示されている。図6に示されるように、本実施形態では、第1実施形態で搬送ベルト30の裏面30B側に設けていた帯電器32は存在せず、帯電器32及び従動ロール26に代えて帯電ロール66が設けられている。なお、帯電ロール66には、例えば、アルミニウム、ステンレススチール等を材料とする棒状またはパイプ状の外周面に、導電性付与材を分散させた弾性層を形成し、体積抵抗率106〜108Ω・cm程度に調整したφ10〜25mmのロールなどが使用できる。弾性層は、ウレタン系樹脂、熱可塑性エラストマー、エピクロルヒドリンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、シリコン系ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、ポリノルボーネンゴム等の樹脂材料が単独または二種以上の混合物として使用され、望ましい材料としては発泡ウレタン樹脂がある。上記発泡ウレタン樹脂としては、ウレタン系樹脂に中空ガラスビーズや熱膨張型マイクロカプセル等の中空体を混合分散して独立気泡構造を付与したものが望ましく、このような発泡ウレタン樹脂は帯電ロールとして望ましい低硬度弾性を有し、搬送ベルト30に対する高い接触安定性が得られるとともに、ニップ形成性も良好になる。さらに、弾性層の表面を厚さ5〜100μmの撥水性のスキン層で被覆しても良く、その場合には装置内の湿度変化や帯電層表面へのインクミストの付着などによる特性変化(抵抗値変化)を抑えるのに効果がある。
帯電ロール66は、第1実施形態と同じ構成の交流電源34に接続され、交流電源34が発生する交番電圧を搬送ベルト30の裏面30Bに印加する。また、アース接地された導電ロール36は、搬送ベルト30を介して帯電ロール66に対向し、搬送ベルト30の表面30Aに接触配置されている。
押圧ロール38は、用紙Pが搬送ベルト30の表面30Aに接触し始める接触開始位置CPよりも少し下流側にシフトされ、搬送ベルト30を介して導電プレート40の上流側端部40Aに対向し搬送ベルト30の表面30Aに接触配置されている。したがって、導電プレート40の上流側端部40Aは、接触開始位置CPの下流側近傍におけるベルト裏面側に配置されている。また、導電プレート40の下流側端部40Bは、用紙Pが搬送ベルト30から剥離される剥離位置EPより所定の距離Lだけ上流側に配置されている。
以上の構成により、本実施形態では、搬送ベルト30の最上流部で裏面30Bに接触する帯電ロール66が、交流電源34によって発生された交番電圧をベルト裏面に印加すると、第1実施形態と同様に、搬送ベルト30の裏面30Bには搬送ベルト30が進行するに従い交番電荷分布CBが形成される(図7参照)。これに伴い、帯電ロール66に対向する導電ロール36から搬送ベルト30の表面30Aに電荷が注入され、表面30Aには裏面30B側とは180°位相がずれた交番電荷分布CAが形成される。搬送ベルト30が進行し、搬送ベルト30の裏面30Bに形成された交番電荷分布CBが接触開始位置CPを通過して、図7に示されるように、導電プレート40の上流側端部40Aに達すると、導電プレート40上では搬送ベルト30の裏面30Bの電位は0〔V〕に均一化される。
ここで、接触開始位置CPで搬送ベルト30に表面30Aに接触した用紙Pがレジストロール対21に送られて押圧ロール38に達すると、押圧ロール38によって搬送ベルト30上に押圧される。このとき、用紙Pは、押圧ロール38と、搬送ベルト30を介し導電プレート40の上流側端部40Aとに挟持されることにより、所定の力で押圧される。そしてこの上流側端部40Aでは、搬送ベルト30の表面30Aに形成された交番電荷分布CAによって、用紙Pと搬送ベルト30の界面近傍に不平等電界Eが形成されて静電吸着力Fが発生し、用紙Pは、搬送ベルト30に吸着保持されて平面性が良好に保たれる。
また、導電プレート40上では、第1実施形態と同様に、搬送ベルト30の裏面が導電プレート40を介しアース接地されていることで表面30Aに存在する交番電荷分布CAが保存され、吸着力を効果的に発生させる電界を形成する。そのため、印字中の用紙Pの平面性が更に向上し、高品質の画像を記録できる。
さらに、用紙Pが搬送ベルト30の最下流部近傍まで搬送され、図8に示されるように、導電プレート40の下流側端部40Bを通過すると、帯電ロール66と導電ロール36との間での電荷注入と同じ原理で、導電プレート40から搬送ベルト30の裏面30Bに電荷が注入され、裏面30Bには表面30A側とは180°位相がずれた交番電荷分布CBが再び形成される。これにより、用紙Pに作用していた吸着力が低下し、搬送ベルト30からの用紙剥離性が良好になる。
以上説明したように、本実施形態の構成でも、搬送ベルト30の表面30Aに付着した汚れが帯電ロール66に転移することはないため、帯電ロール66の特性変化が抑えられ、用紙の搬送性能を長期的に安定させることができる。したがって、用紙を搬送する際の平面性を確保しつつ搬送性能の信頼性を高めることができ、用紙に対して吐出するインク滴の着弾位置精度を向上させ高品質の画像を記録することができる。
また、本実施形態では、第1実施形態での第2の接地手段である従動ロール26の機能を第3の接地手段である導電プレート40の上流側端部40Aに持たせていることで、第2の接地手段が第3の接地手段を兼ねる構成であり、さらに電圧印加手段である帯電ロール66が搬送ベルト30を張架する張架ロールを兼ねる構成であるため、これらにより、第1実施形態よりも構成を簡素化することができる。特に、本実施形態のように電圧印加手段に帯電ロールを用いた場合、非接触帯電器等に比べ低電圧で所望の静電吸着力が得られ、オゾンの発生量が少なく、安価であり好適である。
また、本実施形態では、導電プレート40の下流側端部40Bを剥離位置EPより所定距離Lだけ上流側に配置していることにより、画像記録済みの用紙Pを搬送ベルト30から容易に剥離し、下流側の排出路44へ安定して送り出すことができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、上述した第2の実施形態の変形例であり、以下、第3の実施形態に係る搬送ベルト上に静電吸着力を発生させる構成について説明する。
図9に示されるように、本実施形態では、印字領域Sに対応し搬送ベルト30の裏面30Bに接触配置された導電プレート70が、分割された2つの電極部材72、74からなり、これらの電極部材72、74は搬送ベルト30の回転移動方向(用紙Pの搬送方向)に沿って所定の間隔で配列されている。
上流側に配置された電極部材72の下流側端部は、記録ヘッドユニット50(記録ヘッド52K)の下流側端部とほぼ一致しており、下流側に配置された電極部材74は、記録ヘッドユニット50よりも下流側に配置されている。また、この電極部材74は回路スイッチ76に接続されており、回路スイッチ76によってフレームグランドに電気的に接続されアース接地される、又は、フローティングされてアース非接地されるよう切り替えられる。なお、このアース非接地状態は、フローティングに代えて他の電位に接続することにより形成してもよい。
以上の構成により、本実施形態では、電極部材74を接地状態、又は、フローティング状態に切り替えられるようになり、接地状態では搬送ベルト30上の下流側端部近傍における静電吸着力が印字領域側と同等になり、フローティング状態では静電吸着力が小さくなる。このように、搬送ベルト30上の下流側端部近傍における静電吸着力の大きさを制御できることで、例えば厚紙ケースなどの腰が強い用紙に対しては、特に吸着力を低下させなくとも安定して剥離することができ、むしろ吸着力を下げると印字中の用紙上流部まで浮くことがあり好ましくないため、電極部材74を接地状態にして吸着力を保つことにより、そのような腰の強い用紙の安定した剥離と用紙上流側の浮き防止に対応できるようになる。
また、本実施形態のインクジェット記録装置10は、用紙Pを搬送ベルト30で保持した状態で周回させることにより、印字領域Sを複数回通過させて、いわゆるマルチパスによる画像記録をする機能を備えており、記録ヘッド52Y〜52Kが用紙搬送方向と直交する方向に移動するよう構成されている。このマルチパス印字(分割印字)によって、記録画像の高解像度化、及び、記録ヘッド52Y〜52Kの欠陥の補償に対応している。
このマルチパス印字を行うために用紙Pを剥離せず搬送ベルト30上に吸着したまま周回搬送させる際にも、電極部材74を接地状態にして吸着力を保つことにより、用紙下流部の浮き上がり抑えつつ搬送ベルト30上に安定して保持し周回搬送することができる。
そして、この搬送ベルト30上の下流側端部近傍における静電吸着力の制御を、例えば用紙種類/厚みを検知する検知手段と連動させる、あるいは、通常印字モード/マルチパス印字モード等のモード切替と連動させることにより、用紙種類や印字モード等に応じた最適な剥離及び搬送状態が自動で選択されるようになり、利便性が向上する。
以上、本発明を上述した第1〜第3の実施形態により詳細に説明したが、本発明はそれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の形態が実施可能である。
例えば、搬送部材(搬送ベルト30)に交番電圧を印加する電圧印加手段は、第1の実施形態で説明した固定帯電器や、第2及び第3の実施形態で説明した帯電ロールに限らず、コロトロンなどを使用してもよい。電圧印加方法については、上述した電荷注入の他に、放電現象を利用してもよい。また、装置内で発生するインクミストや紙紛等の汚れから電圧印加手段をより確実に保護するために、搬送ベルト30における用紙搬入側及び搬出側を遮蔽してベルト内を略密閉構造とするようにしてもよい。
また、搬送ベルト30を形成する帯電性材料は、第1の実施形態で説明した半導電性ポリイミド材に限らず、表面抵抗値が1014Ω/□以上、体積抵抗値が1014Ω・cm以上の高抵抗材料など、帯電性を有する他の各種材料が使用できる。
さらに、記録媒体となる用紙を保持して搬送する搬送部材の構成としては、上述した無端状のベルト部材に限らず、円筒状や円柱状に形成したロール部材やドラム部材の外周面に用紙を吸着保持して回転移動させる構成としてもよい。
また、接地手段である導電ロール36、従動ロール26、及び導電プレート40、70については、金属(SUS)に限らず、導電性樹脂、導電性ゴム、導電性セラミックなど、所望の抵抗値にて導電性を有する他の各種材料が使用できる。また、接地手段の形状については、ロール状やプレート状に限らず、例えばブレード状などとしてもよい。
また、本発明は、上述したインクジェット記録装置に限らず、例えば半導体や液晶表示器等のパターン形成のためにシート状の基板に液滴を吐出するパターン形成装置等の他の液滴吐出装置にも適用することができる。
本発明の第1の実施形態に係る画像記録装置における記録ヘッドユニット及び搬送ベルト付近の要部構成を示す構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る画像記録装置の概略構成を示す構成図である。 図2の画像記録装置におけるメンテナンス時の状態を示す構成図である。 図1の搬送ベルトにおける上流側の要部構成と、搬送ベルトに交番電荷分布が形成される過程を示す構成図である。 搬送ベルトに用紙が静電吸着される原理を説明するために図4の(5)部付近を拡大して示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る記録ヘッドユニット及び搬送ベルト付近の要部構成を示す構成図である。 本発明の第2の実施形態に係る搬送ベルトの上流側で用紙が静電吸着される原理を説明するために搬送ベルトの上流部付近を拡大して示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る搬送ベルトの下流側で用紙の剥離性が良好になる原理を説明するために搬送ベルトの下流部付近を拡大して示す説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る記録ヘッドユニット及び搬送ベルト付近の要部構成を示す構成図である。
符号の説明
10 インクジェット記録装置(液滴吐出装置)
26 従動ロール(第2の接地手段)
30 搬送ベルト(搬送部材)
30A 表面
30B 裏面
32 帯電器(電圧印加手段)
34 交流電源
36 導電ロール(第1の接地手段)
40 導電プレート(第2の接地手段/第3の接地手段)
40A 上流側端部(第2の接地手段)
40B 下流側端部
66 帯電ロール(電圧印加手段/張架ロール)
70 導電プレート(第2の接地手段/第3の接地手段)
72 電極部材
74 電極部材
76 回路スイッチ(切替手段)
CP 接触開始位置
EP 剥離位置
P 用紙(シート状部材)
S 印字領域(液滴吐出領域)
Y 矢印(搬送方向)

Claims (7)

  1. 搬送されるシート状部材に液滴を吐出する液滴吐出装置であって、
    帯電性を有し、前記シート状部材を表面に保持して搬送する搬送部材と、
    前記搬送部材の裏面側に設けられ、交番電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記電圧印加手段に対向して前記搬送部材の表面に接触配置され、アース接地された第1の接地手段と、
    前記シート状部材が前記搬送部材の表面に接触開始する位置近傍の裏面に接触配置され、アース接地された第2の接地手段と、
    を有することを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 前記シート状部材に液滴が吐出される液滴吐出領域に対応した前記搬送部材の裏面側に、その裏面に接触配置されアース接地された第3の接地手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の液滴吐出装置。
  3. 前記シート状部材の搬送方向における前記第3の接地手段の下流側端部は、シート状部材が前記搬送部材から剥離される位置より上流側に配置されていることを特徴とする請求項2記載の液滴吐出装置。
  4. 前記第3の接地手段は、前記シート状部材の搬送方向に沿って配列された複数の電極部材からなり、前記液滴吐出領域よりも下流側に配置された前記電極部材をアース接地又はアース非接地に切り替える切替手段を有することを特徴とする請求項2記載の液滴吐出装置。
  5. 前記第2の接地手段が前記第3の接地手段を兼ねることを特徴とする請求項2〜請求項4の何れか1項記載の液滴吐出装置。
  6. 前記搬送部材は、回転移動する無端状のベルト部材であることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項記載の液滴吐出装置。
  7. 前記電圧印加手段が前記ベルト部材を張架する張架ロールを兼ねることを特徴とする請求項6記載の液滴吐出装置。
JP2005082753A 2005-03-22 2005-03-22 液滴吐出装置 Expired - Fee Related JP4470777B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005082753A JP4470777B2 (ja) 2005-03-22 2005-03-22 液滴吐出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005082753A JP4470777B2 (ja) 2005-03-22 2005-03-22 液滴吐出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006263998A true JP2006263998A (ja) 2006-10-05
JP4470777B2 JP4470777B2 (ja) 2010-06-02

Family

ID=37200474

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005082753A Expired - Fee Related JP4470777B2 (ja) 2005-03-22 2005-03-22 液滴吐出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4470777B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009119745A (ja) * 2007-11-15 2009-06-04 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2016155687A (ja) * 2015-02-25 2016-09-01 セイコーエプソン株式会社 印刷装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009119745A (ja) * 2007-11-15 2009-06-04 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2016155687A (ja) * 2015-02-25 2016-09-01 セイコーエプソン株式会社 印刷装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4470777B2 (ja) 2010-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4687287B2 (ja) 液滴吐出装置
KR20070118314A (ko) 화상 형성 장치
JP4563650B2 (ja) 用紙搬送装置及び画像形成装置
JP2007054999A (ja) 液滴吐出装置及び液滴吐出装置の搬送部材クリーニング方法
JP4646465B2 (ja) 記録媒体搬送装置及び該記録媒体搬送装置を備えた記録装置
JP6318906B2 (ja) 画像形成装置
US8021063B2 (en) Printer with staggered transporting belts
JP2006272554A (ja) 液滴吐出装置
JP4696971B2 (ja) 液滴吐出装置
JP2004175490A (ja) 画像記録装置
JP4470777B2 (ja) 液滴吐出装置
JP2003104580A (ja) シート搬送装置およびこれを備えた画像形成装置
JP6098253B2 (ja) 画像形成装置
JP6476604B2 (ja) 用紙搬送装置、画像形成装置
JP6844345B2 (ja) 液体を吐出する装置、液体を吐出する装置の制御方法、及び画像形成装置
JP2017132043A (ja) 印刷装置
JP2004175494A (ja) 画像記録装置
JP2007001721A (ja) 記録媒体搬送装置及び画像記録装置
JP2007119223A (ja) 記録装置の記録媒体搬送装置
JP2007119222A (ja) 記録媒体搬送装置
JP2007001720A (ja) 記録媒体搬送装置及びインクジェット記録装置
JP4076085B2 (ja) 用紙搬送装置及び画像形成装置
JP4729882B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2004338867A (ja) 画像形成装置
JP2001301134A (ja) 記録装置及び方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091117

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100209

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100222

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4470777

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140312

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees