JP2006262088A - 無線通信装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 アンテナ100から受信されたRF信号からデータを再生するRF部200と、RF部200から供給される再生出力データに対して無線方式に応じたベースバンド処理を施すベースバンド信号処理部300とを含んで構成された本装置の適所で所定の情報を判読してデータ伝送レートを認識し、該認識に基づいて生成される回路定数調整指令でRF部200中のオペアンプを含む回路要素の定数を調整する。オペアンプに関しその電流バイアス値を最適化する。
【選択図】 図1
Description
例えば、CDMA(Code Division Multiple Access)通信方式などマルチレート広帯域伝送を主な目的とするシステムでは、広帯域によるサンプリング周波数の高速化により消費電力が多くなっているといった問題、及び、マルチレート帯域のシステムでは、通常、サンプリング周波数は、そのシステムの最大受信データ帯域をサンプリングするために高速に設定されており、それより狭い受信データ帯域を受信しサンプリングするには過剰なサンプリング周波数になっているという事実に着目して上述の問題の解決を図ろうとした提案もなされている。
尚、より一般的に、取り扱うデータの伝送レートに応じて回路定数を切り替えるような制御を行うといった技術の提案はより古くからなされている。
(1)オペレーショナルアンプリファイアと受動回路素子との組み合わせによって構成される一以上のフィルタ回路を自己の一部の構成要素として含み所定のアンテナから受信されたRF信号からデータを再生するRF部と、前記RF部から供給される再生出力データに対して無線方式に応じたベースバンド処理を施すベースバンド信号処理部と、前記RF部で再生されるデータに基づいて取り扱うデータの伝送レートに対応したデータ伝送レート判定信号を形成するデータ伝送レート判定信号形成部と、前記データ伝送レート判定信号形成部で形成されたデータ伝送レート判定信号に基づいて前記RF部における所定の構成要素の回路定数を調整するための回路定数調整指令を形成し該形成された回路定数調整指令を前記RF部の該当する一以上の構成要素に供給する回路定数調整部とを、含んで構成され、前記RF部の構成要素のうち該当するフィルタ回路に含まれるオペレーショナルアンプリファイアは前記回路定数調整部から供給される回路定数調整指令に基づいて電流バイアス値が調整されることによって回路の周波数特性が変更されると共に消費電力が低減され得るように構成されていることを特徴とする無線通信装置。
この伝送レート認識データ形成部で形成されたデータ伝送レート認識データに基づいて回路定数調整指令が回路定数調整部で形成され、更に、該形成された回路定数調整指令がRF部の該当する一以上の構成要素に供給される。
図1は、本発明の実施の形態としての無線通信装置の構成を表すブロック図である。
図2は、図1の無線通信装置におけるRF部の詳細を表すブロック図である。
図1において、アンテナ100から受信されたRF信号がRF部200に供給される。RF部200はオペレーショナルアンプリファイア(オペアンプ)と受動回路素子との組み合わせによって構成される一以上のフィルタ回路を自己の一部の構成要素として含みアンテナ100からから供給されるデータを再生する。RF部200の後段に、このRF部200から供給される再生出力データに対して無線方式に応じたベースバンド処理を施すベースバンド信号処理部300が設けられている。この無線通信装置が画像通信に適合するものとして構成されている場合、このベースバンド信号処理部300の出力に基づいて不図示の表示器に画像が映出され得ることになる。
図3に表わされたように、図2のRF部200から出力された再生データが、DPLL(Digital Phase Locked Loop)回路350内で、適宜の発振器で生成された自走クロックが分周器351で適切に分周されて生成された基準クロックと位相比較器352で位相比較されることによって、取り扱うデータの伝送レートに対応したデータ伝送レート判定信号が形成される。即ち、DPLL回路350は、RF部200で再生されるデータに基づいて取り扱うデータの伝送レートに対応したデータ伝送レート判定信号を形成するデータ伝送レート判定信号形成部として機能する。尚、自走クロックについては、図2の復調器205におけるキャリア再生信号をこれに充当することもできる。
本例では、図2に表わされたように、この回路定数調整指令は、パラメータ設定部1(207)を介して局部発振器203の周波数調整用に、また、パラメータ設定部2(208)を介してBPF204の周波数特性調整用に、更にまた、パラメータ設定部3(209)を介してLPF206の周波数特性調整用に夫々供給される。上記によって、局部発振器203の周波数、BPF204及びLPF206の周波数特性が系全体として見たときに最適値となるように調整される。
この調整によって、RF部200の各該当する構成要素、特に、フィルタ回路に含まれるオペアンプも、供給された回路定数調整指令に基づいて電流バイアス値が調整されることによってデータ伝送レートに適合した態様で動作するため、回路の消費電力が低減され得る。また、相対的に低レートでのデータ伝送時においてはノイズが低減し見掛けの感度が向上する。
図5は、図4の無線通信装置におけるRF部の詳細を表すブロック図である。
図4において、図1を参照して説明したところと同様に、アンテナ100から受信されたRF信号がRF部220に供給される。RF部220はオペアンプと受動回路素子との組み合わせによって構成される一以上のフィルタ回路を自己の一部の構成要素として含みアンテナ100からから供給されるデータを再生する。RF部220の後段に、このRF部220から供給される再生出力データに対して無線方式に応じたベースバンド処理を施すベースバンド信号処理部330が設けられている。この無線通信装置が画像通信に適合するものとして構成されている場合、このベースバンド信号処理部320の出力に基づいて不図示の表示器に画像が映出され得ることになる。
図2を参照して説明したところと同様に、上述の各パラメータ設定部207、208、及び、209は、データ伝送レートに対応した回路定数調整指令に依拠して自己に各該当する回路要素(即ち、局部発振器203、BPF204、及び、LPF206)に適合した形での調整用制御信号を形成し、対応する要素に供給してその定数を調整する。
図6はBluetooth(登録商標)におけるデータ配列の例を表す図である。図示のようにプリアンブル、ヘッダ、及び、ペイロードの順にデータ列が構成される。このうちプリアンブル部分は0101…の同期用ビットであり、データ伝送レートの情報が含まれるため、このプリアンブルの情報を判読することによってデータ伝送レートが認識されることになる。従って、この判読と認識に係る機能部を以って、取り扱うデータの伝送レートを認識して該認識に基づく伝送レート認識データを形成する伝送レート認識データ形成部が構成される。
即ち、伝送レート認識データ形成部で、取り扱うデータの伝送レートを認識して、該認識に基づいて形成されたデータレート情報に応じて回路定数調整部で形成された回路定数調整指令を、RF部(200,220)の局部発振器203、BPF204、LPF206に供給してそれらのパラメータ(回路定数)を調節し、システムに最適の条件とする。
図7はRF部(200,220)におけるBPF204の特性を表す図である。破線図示の特性(a)がデータ伝送レート1Mbps のとき、実線図示の特性(b)が2Mbpsのときの各特性である。△f1、△f2が上記(a)及び(b)における各帯域幅、F1、F2がIF周波数である。
図9はフィルタをアナログ的に構成する場合にその構成要素として適用されるオペアンプの構成例を表す回路図である。トランジスタTr1からトランジスタTr5が図示のように接続されて構成される差動アンプと、トランジスタTr6及びトランジスタTr7で構成される出力アンプとを含んでオペアンプが構成される。
以上を要するに、アナログフィルタに用いられるオペアンプの動作電流をコントロールすることにより(各周波数パラーメータのみならず)、データレートに合わせた帯域特性を実現するように各該当する回路定数を調節する。このような調節を行うことにより、動作電流の低減が図られ、併せて、低レート時の感度をフィルタの帯域幅を最適化することにより改善することができる。
Claims (8)
- オペレーショナルアンプリファイアと受動回路素子との組み合わせによって構成される一以上のフィルタ回路を自己の一部の構成要素として含み所定のアンテナから受信されたRF信号からデータを再生するRF部と、前記RF部から供給される再生出力データに対して無線方式に応じたベースバンド処理を施すベースバンド信号処理部と、前記RF部で再生されるデータに基づいて取り扱うデータの伝送レートに対応したデータ伝送レート判定信号を形成するデータ伝送レート判定信号形成部と、前記データ伝送レート判定信号形成部で形成されたデータ伝送レート判定信号に基づいて前記RF部における所定の構成要素の回路定数を調整するための回路定数調整指令を形成し該形成された回路定数調整指令を前記RF部の該当する一以上の構成要素に供給する回路定数調整部とを、含んで構成され、前記RF部の構成要素のうち該当するフィルタ回路に含まれるオペレーショナルアンプリファイアは前記回路定数調整部から供給される回路定数調整指令に基づいて電流バイアス値が調整されることによって回路の周波数特性が変更されると共に消費電力が低減され得るように構成されていることを特徴とする無線通信装置。
- オペレーショナルアンプリファイアと受動回路素子との組み合わせによって構成される一以上のフィルタ回路を自己の一部の構成要素として含み所定のアンテナから受信されたRF信号からデータを再生するRF部と、前記RF部から供給される再生出力データに対して無線方式に応じたベースバンド処理を施すベースバンド信号処理部と、前記RF部及びベースバンド処理部を含む本装置の所定部から取り扱うデータの伝送レートを表す情報を含む情報を得て判読することにより取り扱うデータの伝送レートを認識して該認識に基づく伝送レート認識データを形成する伝送レート認識データ形成部と、前記伝送レート認識データ形成部で形成されたデータ伝送レート認識データに基づいて前記RF部における所定の構成要素の回路定数を調整するための回路定数調整指令を形成し該形成された回路定数調整指令を前記RF部の該当する一以上の構成要素に供給する回路定数調整部とを、含んで構成され、前記RF部の構成要素のうち該当するフィルタ回路に含まれるオペレーショナルアンプリファイアは前記回路定数調整部から供給される回路定数調整指令に基づいて電流バイアス値が調整されることによって回路の周波数特性が変更されると共に消費電力が低減され得るように構成されていることを特徴とする無線通信装置。
- オペレーショナルアンプリファイアと受動回路素子との組み合わせによって構成される一以上のフィルタ回路を自己の一部の構成要素として含み所定のアンテナから受信されたRF信号からデータを再生するRF部と、前記RF部から供給される再生出力データに対して無線方式に応じたベースバンド処理を施すベースバンド信号処理部と、前記RF部における信号処理過程で得られるキャリアに基づいて取り扱うデータの伝送レートに対応したデータ伝送レート検出信号を得るデータ伝送レート検出信号生成部と、前記伝送レート検出信号生成部によって生成されたデータ伝送レート検出信号に基づいて前記RF部における所定の構成要素の回路定数を調整するための回路定数調整指令を形成し該形成された回路定数調整指令を前記RF部の該当する一以上の構成要素に供給する回路定数調整部とを、含んで構成され、前記RF部の構成要素のうち該当するフィルタ回路に含まれるオペレーショナルアンプリファイアは前記回路定数調整部から供給される回路定数調整指令に基づいて電流バイアス値が調整されることによって回路の周波数特性が変更されると共に消費電力が低減され得るように構成されていることを特徴とする無線通信装置。
- 前記回路定数調整指令に基づいて電流バイアス値が調整されるオペレーショナルアンプリファイアを含んで構成されるフィルタ回路は、当該オペレーショナルアンプリファイアと受動回路素子との組み合わせによる回路部が複数カスケード接続されることによって構成されたBiquad型のフィルタ回路であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の無線通信装置。
- 前記回路定数調整指令に基づいて電流バイアス値が調整されるオペレーショナルアンプリファイアは、発生する電流値を異にする複数のバイアス電流発生回路のうちの一のバイアス電流発生回路を前記回路定数調整部から供給される回路定数調整指令に基づいて選択的に切り換えて回路動作に適用するように構成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の無線通信装置。
- 前記データ伝送レート判定信号形成部は、前記RF部で再生されるデータに係るデータ列と所定の基準クロックパルス列との位相比較結果に基づいてデータ伝送レート判定信号を形成するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記RF部で再生されるデータに係るデータ列と所定の基準クロックパルス列との位相比較を行うDPLL回路を備えていることを特徴とする請求項6に記載の無線通信装置。
- 前記伝送レート認識データ形成部は、取り扱うBluetooth(登録商標)に準拠したデータ列におけるプリアンブル部のデータに依拠して当該データの伝送レートを認識するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の無線通信装置。
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