JP2006261473A - シリコン酸化膜が形成されたシリコン基板の保管方法 - Google Patents

シリコン酸化膜が形成されたシリコン基板の保管方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 シリコン酸化膜が形成されたシリコン基板の保管において、シリコン酸化膜の膜厚の変化を防止する手段を提供する。
【解決手段】 シリコン酸化膜が形成されたシリコン基板を、容器内で水性媒体中に浸漬することにより保管する方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、シリコン酸化膜が形成されたシリコン基板を保管する方法に関する。
シリコン酸化膜はシリコン基板を酸化雰囲気中で加熱することで容易に形成することができる。このシリコン酸化膜は安定であり、その厚さは室温・清浄大気雰囲気では容易には変わることはない。従って、このシリコン酸化膜の厚さを基準として各種の薄膜厚さ測定器の校正に利用することができる。そのため近年、シリコン酸化膜が形成されたシリコン基板を厚さ測定のためのスケールとして使用する動きがある。
シリコン酸化膜は安定であるが、大気中に漂う吸着性のガスが付着するとそのガスが酸化膜に強固に付着して容易にはとれなくなる場合が多い。薄膜厚さ測定器の中には、この付着層の厚さをシリコン酸化膜の厚さに加えて計測してしまうものがあり、計測値のばらつきの要因となる。付着層の厚さは、その試料が置かれていた環境によって大きく変わるため、もとが同じ酸化膜厚の基板でも環境によって厚さが異なって計測されてしまう。この問題は、スケール用基板におけるシリコン酸化膜の厚さを基準として機器類を校正していく場合に、はなはだ都合が悪い。この付着層の厚さは数ナノメートルのレベルであるが、スケール用基板におけるシリコン酸化膜の厚さがナノメートルレベルの薄さである場合には、特に、付着層の厚さの影響は大きくなる。
これまで、上記のようなスケール用基板の輸送および保管において、該基板は、簡便に大気中に保管されているに過ぎなかった。そのため、ユーザーがスケール用基板を使用する際には、表面の付着層(汚染層)を洗浄によって除去する必要があった。しかし洗浄方法によってはシリコン酸化膜がエッチングされて厚さが変わってしまう危険性があり、また、付着物の種類によって洗浄方法を選ぶ必要性があり、ユーザーにとって利便性の著しく欠けるものであった。さらに洗浄方法の判断はユーザーにゆだねられていたため、洗浄後のシリコン酸化膜の厚さが、製造出荷時と同等かどうかも不明であった。
半導体製造工程において、清浄なシリコン基板の輸送および保管方法として樹脂製容器に清浄気体を詰めて試料を保管する方法が常態化している。しかしながら、樹脂容器表面から微量のガス(容器材料のバインダーや成分ガスなど)が放出し、そのガス成分が基板の表面に付着することが避けられなかった。シリコン基板に付着する物質としては、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、トリエチルフタレート(TEP)、トリメチルペンタンジオール(TMPD)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル−フェノール(BHT)等が知られており、これらはシリコン基板を格納する容器を構成するプラスチックから発生される(非特許文献1)。そのためスケール用基板の輸送および保管方式として容器内保管方法は適切とはいえない。
Takeshi Hattori, "Characterization and Metrology for ULSI Technology" pp.278-279:2000 International Conference, edited by D. G. Seiler, A. C. Diebold, T. J. Shaffner, R. McDonald, W. M. Bullis, P. J. Smith, E.M.Secula
本発明の課題は、シリコン酸化膜が形成されたシリコン基板の保管において、シリコン酸化膜の膜厚の変化を防止する手段を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、シリコン酸化膜が形成されたシリコン基板を水性媒体中に浸漬することにより、シリコン酸化膜への吸着性ガスの付着を防止できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)シリコン酸化膜が形成されたシリコン基板を、容器内で水性媒体中に浸漬することにより保管する方法。
(2)水性媒体が水である(1)記載の方法。
(3)容器が有機高分子材料製である(1)または(2)記載の方法。
(4)容器がフッ素樹脂製である(3)記載の方法。
(5)容器が石英ガラス製である(3)記載の方法。
(6)容器が密封容器である、(1)〜(5)のいずれかに記載の方法。
(7)容器の内部に不活性ガスがさらに充填されている、(6)記載の方法。
(8)容器内に気相が実質的に存在しない、(6)記載の方法。
(9)シリコン酸化膜が形成されたシリコン基板を製造後、水性媒体中に浸漬するまでの工程が、不活性ガス雰囲気下または真空下で実施される、(1)〜(8)のいずれかに記載の方法。
本発明により、シリコン酸化膜が形成されたシリコン基板の保管において、シリコン酸化膜の膜厚の変化を防止することができる。
本発明は、シリコン酸化膜が形成されたシリコン基板を、容器内で水性媒体中に浸漬することにより保管する方法に関する。
本発明において、シリコン酸化膜が形成されたシリコン基板とは、シリコン基板上にシリコン酸化膜が形成された基板を意味し、通常、シリコン基板を酸化雰囲気下で加熱することにより形成される。本明細書においては、シリコン酸化膜が形成されたシリコン基板をシリコン酸化膜付き基板と称する場合もある。本発明の方法により好適に保管されるシリコン酸化膜付き基板におけるシリコン酸化膜の膜厚は、特に制限されないが、通常、1〜10nm、好ましくは1〜100nmである。本発明により、ナノメートルレベルの膜厚のシリコン酸化膜を有するシリコン基板の場合でも、これをスケールとして用いるのに問題を生じることなく保管することができる。本発明においてシリコン酸化膜が形成されたシリコン基板は、主に、基板表面に金属薄膜を有しないものを対象とする。
本発明において、水性媒体とは、水を主成分とする液体媒体を意味し、通常、水を1質量%以上、好ましくは50質量%以上、より好ましくは90質量%以上含む。本発明において、水には、イオン交換水、蒸留水、純水および超純水、脱気超純水が包含される。
水はできるだけ不純物の少ないものを使用することで、シリコン酸化膜表面に汚染物(金属イオンや微粒子)が付着することを避けることができる。また、水性媒体として超純水を使用した場合は、シリコン酸化膜表面から容易に水をきって清浄な表面を得ることができ、利便性がよい。
本発明においては、水性媒体、特に水において溶存酸素を低減させてもよい。溶存酸素量は室温で8ppm前後であるが、中空糸などを用いた純水用脱気装置によって数ppb以下にできる。脱気装置を用いた場合は、酸素のみならず窒素、二酸化炭素の溶存量も減少させることができる。溶存酸素については亜硫酸アンモニウムを添加することによって
も低減することができるため、本発明の一実施形態において、水性媒体は、亜硫酸アンモニウムを含む。この場合、亜硫酸アンモニウムの量は、水中にとけ込む酸素の量にもよるが、通常、0.01〜0.1質量%である。本発明において、水性媒体中の溶存酸素濃度は、通常、0.001ppm〜100ppm、好ましくは0.1ppm〜1ppmである。
溶存酸素の量を減らした水は半導体工場で多用されているため、半導体製造工程の一部として、あるいは半導体製造工場現場で、本方式を利用することが容易に実現できる。また、脱気した水を用いると超音波洗浄での微粒子の除去効率が高くなるので、酸化膜表面の汚染を抑制することができる。
ただし、本発明の方法は、基板表面の酸化を防止することを目的とするものではないので、溶存酸素濃度を特に低濃度にする必要はなく、上記のような溶存酸素濃度で支障はない。
水性媒体として、水、特に超純水において有機物含有量を低減させたものを使用してもよい。有機物とは、例えば、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、トリエチルフタレート(TEP)、トリメチルペンタンジオール(TMPD)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル−フェノール(BHT)等である。これらは超純水製造タンク内にクリーンルームの空気が出入りすることで水中に混入する。また水の配管類もプラスチックが多用されるのでここからも混入する。これら有機物を減らすことで、水中に保管されているシリコン基板表面に有機物が堆積する速度を抑制することができる。
有機物含有量の低減方式には、紫外線照射による有機物分解、オゾン添加による有機物分解の方法が知られている。とくに紫外線照射方式は有機物量低減方式として超純水製造装置に組み込まれる例が多い。また水中に混入することをさけるため、クリーンルームの空気が水に接触しないように純水貯蔵タンク内部の空間には窒素を封入することも行われている。
本発明において、水性媒体は、低級アルコールを含んでいてもよい。超純水に大気中の生菌が混入し繁殖すると有機物量が増大してしまうが、アルコールの添加により生菌の繁殖を抑制できる。また酸化膜の表面を親水性に保つ働きがある。
低級アルコールとしては、炭素数1〜5のアルコールが挙げられ、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ペンチルアルコールおよびアリルアルコールなどが挙げられる。アルコールの量は、通常、10〜99質量%、好ましくは1〜10質量%、より好ましくは0.01〜1質量%である。
本発明において、水性媒体は、半導体製造工程で微粒子除去効果があるために使用される気体溶存超純水、例えば、水素および窒素、アルゴンから選択される1種以上が溶解しているものでもよい。
これらの水は半導体工場で多用されているため、半導体製造工程の一部として、あるいは半導体製造工場現場で、本方式を利用することが容易に実現できる。とくに水素溶存水は基板表面に付着した微粒子除去効果があり、1ppm以上の水素水では故意汚染のアルミナ粒子を1分間以内で95%以上除去できるとの報告例がある(例えば、「ウエットサ
イエンスが開くプロダクトイノベーション」、大見忠弘:編著、サイペックREALIZE:発
行)。
本発明において、水性媒体は、好ましくは水、特に超純水である。
本発明において、基板を保管するための容器としては、当技術分野で通常用いられるものを使用でき、例えば、無機材料製および有機材料製のものが挙げられる。無機材料としては、ガラス、石英ガラス、溶融石英、合成石英、アルミナ、サファイア、セラミクス、フォルステライト、感光性ガラスなどが挙げられ、有機材料としては、高分子材料が挙げられる。
本発明においては、好ましくは高分子材料製の容器を用いる。高分子材料としては、本発明の目的に適した性質を有するものの中から適宜選択することができ、合成ものでも天然のものでもよい。また、2種以上の材料を組合せたものであってもよい。具体的には、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、四フッ化エチレンーパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(4.6フッ化、EFP)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニリデンフルオライド(2フッ化、PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(3フッ化、PCTFE)などのフッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコールおよびポリ酢酸ビニルなどのポリオレフィン、ナイロン(例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロンMXD6)などのポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートおよびポリトリメチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリ乳酸、ABS樹脂(Acrylonitrile Butadiene Styrene樹脂)、アクリル樹脂、メチルペンテン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂およびエポキシ樹脂など、ならびにセルロース、セルロースアセテート、キチン、綿、絹などが挙げられる。
本発明において、容器は、好ましくはフッ素樹脂製、特にポリテトラフルオロエチレン製、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体製、および石英ガラス製である。
容器の形状は、当業者であればシリコン酸化膜付き基板に合わせて適宜設計することができ、シリコン酸化膜付き基板を収容できるものであれば、特に制限されないが、液体を充填できて漏れがないこと、基板が単数または複数格納できてその液中に浸積できればよい。一実施形態において容器は、シリコン酸化膜付き基板を配置するための函体およびこれに嵌合する蓋体からなり、水性媒体を導入するための導入口を、好ましくは蓋体に有する。本発明において、容器は密封容器であることが好ましい。密封容器とは、シリコン酸化膜付き基板を保管している間、気体および液体が、内部から漏出したり外部から侵入したりしないよう、密封可能な容器を意味する。
本発明の一実施形態において、シリコン酸化膜付き基板を有する容器内は水性媒体で満たされており、容器内に気相が実質的に存在しない。容器内に気相が実質的に存在しないとは、気相の体積が、容器の容積に対して5%以下であることを意味する。別の実施形態において、シリコン酸化膜付き基板を有する容器内には、水性媒体に加えて、不活性ガスが充填されている。不活性ガスとしては、例えば、ヘリウム、アルゴン、窒素および水素などが挙げられる。不活性ガスの充填量は、シリコン酸化膜付き基板におけるシリコン酸化膜が水性媒体から露出しない限り特に制限されない。不活性ガスを充填することにより、封入された液体に、汚染物質を含む大気が接する機会が無くなるため、シリコン酸化膜付き基板表面の汚染を抑制することができる。また、実施形態として、不活性ガス雰囲気、たとえば高純度窒素ガス雰囲気中で、基板の容器への搬送、超純水の充填、蓋のはめ込みの一連の工程を行うだけでよいので、工程上も容易に実現できる。
容器へのシリコン酸化膜付き基板の配置および容器への水性媒体の導入は、いずれを先に実施してもよいが、好ましくはシリコン酸化膜付き基板の配置を先に行う。
本発明において、基板は、少なくともシリコン酸化膜付き基板におけるシリコン酸化膜を有する面が、水性媒体に覆われるように浸漬する。好ましくは、シリコン酸化膜付き基板の全体を水性媒体中に浸漬する。
本発明において、容器は、水性媒体およびシリコン酸化膜付き基板を導入する前に、あらかじめ洗浄してもよい。洗浄方法は、容器の材料により当技術分野で通常用いられる方法を使用できるが、例えば、アセトン、イソプロピルアルコールおよびメタノールなどの有機溶媒、塩酸および硝酸などの無機酸、水、オゾンを含む水、中性無リン洗浄液などの界面活性剤、前記液体中での超音波洗浄などで洗浄することにより実施できる。容器をあらかじめ洗浄することにより、シリコン酸化膜表面の汚染を防止することができる。
本発明の一実施形態では、シリコン酸化膜が形成されたシリコン基板を製造後、水性媒体中に浸漬するまでの工程が、高純度窒素雰囲気下、不活性ガス雰囲気下または真空下で実施される。
高純度窒素雰囲気下とは、窒素濃度が、通常、99.999%以上の純度、好ましくは気体中の残留酸素分圧が1ppm以下の条件を意味する。不活性ガスについては、上記と同様である。
すなわち、シリコン酸化膜が形成されたシリコン基板の製造後、水性媒体に浸漬するまでの間に、シリコン酸化膜が吸着性ガスと接触しないように、シリコン酸化膜付き基板の容器への配置および水性媒体の容器への導入を、吸着性ガスが存在しないか、また低濃度の条件下で実施する。
本発明において、吸着性ガスとは、シリコン酸化膜の表面に付着してシリコン酸化膜の膜厚の測定値を変化させうるガスを意味し、例えば、容器壁面からの放出ガス、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、トリエチルフタレート(TEP)、トリメチルペンタンジオール(TMPD)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル−フェノール(BHT)等などのプラスチック放出ガスやクリーンルーム内に存在するガスが挙げられる。
また、大気中の汚染物質がシリコン酸化膜の表面に付着して汚染されないよう、シリコン酸化膜の形成後、水性媒体に浸漬するまでの工程は、大気と遮断された条件下で実施するのが好ましい。
本発明の方法では、容器表面からの放出ガスが、導入した水性媒体に溶解するか、また壁面から放出すること自体を抑えられる。従って、放出ガスがシリコン酸化膜表面に吸着する量を著しく減少することができる。そして、シリコン酸化膜表面の汚染を防ぐこともできる。
本発明により、シリコン酸化膜が形成されたシリコン基板を、500時間以上、好ましくは1000時間以上の長期間にわたり、その膜厚を変化させることなく保管することができる。従って、シリコン酸化膜の厚さをスケールとして用いる用途に関して、スケールとしての信頼性を向上させることができる。また、本発明の方法により保管されたシリコン酸化膜付き基板は、汚染されていないことから、使用する前に洗浄する必要がなく、その点においても利便性がよい。
本発明の方法により保管されたシリコン酸化膜付き基板は、例えば、エリプソメーター、分光エリプソメーター、X線光電子分光法(XPS)、オージェ光電子分光法(AES)、ラザフォードバックスキャッタリング法(RBS)、中エネルギーイオン散乱分光法(MEIS)、X線散乱角度分解法(XRR)、電子線励起X線分光法における基準スケールとして使用することができる。
以下、本発明を実施例を参照することにより説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図1に本発明の一実施形態を示す。ポリテトラフルオロエチレン樹脂製の函体および蓋体からなる密閉容器中にシリコン酸化膜付き基板を格納し、上部蓋体に存在する導入口より超純水を充填した。本実施形態では、容器は超純水で満たされており、容器内に気相は実質的に存在しない。その後、該導入口を同樹脂製のねじで閉じ、容器内を密閉状態にした。これにより外気から完全に遮断され、シリコン酸化膜付き基板表面は汚染されず、シリコン酸化膜の膜厚は変化しない。
(実施例2)
図2に本発明の一実施形態を示す。ポリテトラフルオロエチレン樹脂製の函体および蓋体からなる密閉容器中にシリコン酸化膜付き基板を格納し、上部蓋体に存在する導入口より超純水を充填した。本実施形態では、容器内の気相部に窒素が充填されている。本実施形態においても、シリコン酸化膜付き基板は超純水中に浸漬されているので汚染から保護され、シリコン酸化膜の膜厚は変化しない。
(実施例3)
シリコン酸化膜付き基板を2枚製造し、酸化膜の厚さを分光エリプソメーターで測定したところ、9nmであった。
上記シリコン酸化膜付き基板のうちの1枚を、窒素を充填したポリテトラフルオロエチレン樹脂製の容器に格納した。そして、随時取り出して酸化膜の厚さを分光エリプソメーターで計測した。膜厚の増分を図3に示す。これは容器壁面からの放出ガスがシリコン酸化膜表面に付着したことによる汚染であると考えられる。
ポリテトラフルオロエチレン樹脂製の容器に超純水を充填し、上記シリコン酸化膜付き基板のうちのもう一枚を浸漬して格納した。超純水における溶存酸素濃度を測定したところ、7ppmであった。超純水に浸漬したシリコン酸化膜付き基板におけるシリコン酸化膜の膜厚は、3500時間後においても9nmのまま変化しなかった。
以上から、窒素雰囲気下で保管されたシリコン酸化膜付き基板は、次第に膜厚が増加するのに対し、本発明の方法により保管されたシリコン酸化膜付き基板においては、膜厚が変化しないことが示された。
また、本発明の方法では、シリコン酸化膜の膜厚が5nmおよび3nmの場合も、同条件下で同様に、膜厚は変化しなかった。
(実施例4)
図4に、本発明を実施するための基板格納装置の一実施形態を表す概略図を示す。本実施形態の装置は、基板搬入室、基板酸化装置、基板搬送機および水性媒体充填室を備える。シリコン基板が基板搬入室に投入されると、基板搬送機により基板酸化装置に送られる
。シリコン基板は、基板酸化装置で酸化されて、シリコン基板上にシリコン酸化膜が形成される。製造されたシリコン酸化膜付き基板は、基板搬送機で基板酸化装置から取り出され、水性媒体充填室に運ばれる。ここでシリコン酸化膜付き基板が容器内に格納されるとともに、容器内に水性媒体が導入される。その後、水性媒体に浸漬されたシリコン酸化膜付き基板を有する容器は、この装置から搬出される。
ここで基板搬入室、基板酸化装置、基板搬送機および水性媒体充填室内は、大気から遮蔽されおり、好ましくは不活性ガスで充填されている。従って、シリコン基板やシリコン酸化膜付き基板が外気に触れることはなく、この装置内で汚染によって酸化膜の膜厚増加が生じることはない。
ここで基板を格納する容器としては、直径50mmの基板用には合成石英製もしくはポリテトラフルオロエチレン樹脂製の容器を用いており、直径200mmの基板用には、ポリテトラフルオロエチレン樹脂製もしくは四フッ化エチレンーパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)製を用いた。
本発明の一実施形態を表す。 本発明の一実施形態を表す。 容器内に窒素雰囲気下で保管したシリコン酸化膜付き基板における膜厚の増加を示す。 本発明を実施するための基板格納装置の一実施形態を表す。

Claims (9)

  1. シリコン酸化膜が形成されたシリコン基板を、容器内で水性媒体中に浸漬することにより保管する方法。
  2. 水性媒体が水である請求項1記載の方法。
  3. 容器が有機高分子材料製である請求項1または2記載の方法。
  4. 容器がフッ素樹脂製である請求項3記載の方法。
  5. 容器が石英ガラス製である請求項3記載の方法。
  6. 容器が密封容器である、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. 容器の内部に不活性ガスがさらに充填されている、請求項6記載の方法。
  8. 容器内に気相が実質的に存在しない、請求項6記載の方法。
  9. シリコン酸化膜が形成されたシリコン基板を製造後、水性媒体中に浸漬するまでの工程が、不活性ガス雰囲気下または真空下で実施される、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
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