JP2006261055A - 有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法及び有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法及び有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006261055A
JP2006261055A JP2005080100A JP2005080100A JP2006261055A JP 2006261055 A JP2006261055 A JP 2006261055A JP 2005080100 A JP2005080100 A JP 2005080100A JP 2005080100 A JP2005080100 A JP 2005080100A JP 2006261055 A JP2006261055 A JP 2006261055A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
moisture
organic
layer
air
atmosphere
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005080100A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuya Ishida
一也 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2005080100A priority Critical patent/JP2006261055A/ja
Publication of JP2006261055A publication Critical patent/JP2006261055A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

【課題】高発光効率、及び製品寿命の長い有機ELディスプレイを低廉に、且つ高い生産効率で製造する方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法は大気よりも水分濃度が低い空気雰囲気を有するEL形成室10において有機エレクトロルミネッセンス層を形成することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法及び有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造装置に関する。
有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(以下、「有機ELディスプレイ」とすることがある。)は、有機エレクトロルミネッセンス発光層(以下、「有機EL発光層」とすることがある。)を少なくとも含む有機エレクトロルミネッセンス層(以下、「有機EL層」とすることがある。)と、有機EL層を狭持する陰極及び陽極とを有する。陰極は有機EL発光層に電子を注入し、陽極は有機EL発光層にホール(正孔)を注入する。有機EL発光層において、注入された電子とホールとが再結合することにより励起子(エキシトン)が形成される。そして、形成された励起子が失活する際に有機EL発光層が発光する。有機ELディスプレイはこの発光を利用して文字や画像等を表示させる。
有機ELディスプレイは、駆動電圧が低く、高速応答性に優れている。また、自発光性のディスプレイであるため、広い視野角を有する。このため、有機ELディスプレイは次世代フラットパネルディスプレイとして大いに期待されており、種々の有機ELディスプレイの開発、量産化実現に向けた製造方法の開発が盛んに行われている。
高分子有機エレクトロルミネッセンス材料(以下、「高分子有機EL材料」とすることがある。)を含む有機EL層は、印刷法やインクジェット法(例えば、特許文献1、2等)等といった湿式法(ウエット法)により形成することができる。
一般的に、有機EL層に含まれる高分子有機EL材料は、大気中では非常に劣化しやすい。従って、有機EL層を大気中で形成した場合は、有機EL層の形成工程において有機EL材料が劣化してしまうため、有機EL層本来の特性を得ることができないという問題がある。尚、「有機EL層の特性」とは、有機EL層の発光輝度、発光効率、輝度半減期、発光寿命等の性質のことをいう。
このような問題に鑑み、有機EL層の形成工程を含めた有機ELディスプレイの製造工程における製造雰囲気を制御するための種々の技術が提案されている。例えば、特許文献3には、有機エレクトロルミネッセンス積層構造体を成膜する工程で形成された有機エレクトロルミネッセンス積層構造体を大気に曝すことなく、真空中又は水分含有量が100ppm以下の不活性ガス雰囲気下でシールド部材組み付け工程に搬送する搬送工程を有する技術が開示されている。
特許文献4には、有機層を形成する最初の工程から、封止手段を形成する封止工程までを、水分量を制限した雰囲気中(水分濃度0.21mg/l以下)で行うことを特徴とする技術が開示されている。また、特許文献5には、発光機能材料を吐出する吐出工程を不活性ガスの雰囲気中(水分濃度10ppm以下)で行う技術が開示されている。
特開平10−12377号公報 特開平10−153967号公報 特開平10−241858号公報 特開2003−77655号公報 特開2003−217840号公報
しかしながら、特許文献3〜5に開示された製造方法のように、真空雰囲気中、不活性ガス雰囲気中といた、酸素や水分を実質的に含まない雰囲気中で有機EL層を形成しようとすると、有機EL層を形成する工程をグローブボックス等の密閉空間中で行う必要がある。研究室における実験的、試験的な制作段階においては、グローブボックス内で有機EL層を形成することも可能であるが、量産工程において、グローブボックス内で有機EL層を形成することは、生産性(生産効率)、生産コストの観点から困難であるという問題がある。
本発明は、係る点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高発光効率、及び製品寿命の長い有機ELディスプレイを低廉に、且つ高い生産効率で製造する方法を提供することにある。
従来、有機EL層を大気中で形成した場合に有機EL層の本来の特性が得られないことの主たる原因は、有機EL材料が酸素や水分に接触することであると考えられている。このため、上述のように、通常、有機EL層は真空中や水分含有量が100ppm以下という極めて水分含有量が少ない不活性ガス雰囲気中で形成されている。
しかしながら、本発明者が誠意研究した結果、有機EL材料に対する酸素の影響は比較的小さいことが見出された。換言すれば、酸素を含有する雰囲気中(例えば、空気雰囲気中)において有機EL層を形成した場合であっても、比較的高い特性を有する有機EL層を形成することができることが見出された。
また、本発明者は、有機EL層の形成雰囲気における水分濃度と有機EL材料の劣化とは一次的な相関(線形的な相関)を示さないことを見出した。すなわち、所定の水分濃度以下である場合は、比較的高い特性を有する有機EL層を形成することができ、有機EL層を実質的に水分を含まない雰囲気中(例えば、乾燥窒素雰囲気中)で形成する必要が必ずしもないことを見出した。
その結果、本発明者は水分濃度を調整した空気中においても良好な特性を有する有機EL層を形成することができることを見出し、本発明を成すに至った。
本発明に係る製造方法は有機エレクトロルミネッセンス層を含む有機エレクトロルミネッセンスディスプレイを製造する方法に関する。本発明に係る製造方法は、大気よりも水分濃度が低い空気雰囲気を有するハウジングにおいて有機エレクトロルミネッセンス層を形成することを特徴とする。
尚、本明細書において、有機エレクトロルミネッセンス(EL)層とは、有機EL材料を含む層をいう。有機EL材料とは、有機EL発光材料、ホール注入材料、ホール輸送材料、電子注入材料、又は電子輸送材料等のことをいう。すなわち、有機EL層とは、有機EL発光層、ホール(正孔)注入層、ホール(正孔)輸送層、電子注入層、又は電子輸送層等のことをいう。
上述の通り、有機EL材料に対する酸素の影響は比較的小さい。また、所定の水分濃度以下である雰囲気中では、有機EL材料は大きく劣化しない。このため、大気よりも水分濃度が低い空気雰囲気を有するハウジングにおいて有機EL層を形成することによって、有機EL層を形成する工程(以下、「形成工程」とすることがある。)における有機EL材料の劣化を効果的に抑制することができる。従って、本発明に係る製造方法によれば、高い発光効率を有し、長い製品寿命を有する、良好な特性を備えた有機ELディスプレイを製造することができる。
例えば、乾燥不活性ガス雰囲気を有するハウジングにおいて有機EL層を形成する従来の方法であれば、ハウジング内への外気の流入をほぼ完全に規制する必要がある。このため、従来ハウジングに要求される気密性は非常に高く、ハウジングは気密性の高いグローブボックス等である必要があった。
それに対して、本発明では、有機EL層は空気雰囲気中で形成する。このため、ハウジング内への外気の流入を完全に規制する必要はなく、本発明に係る製造方法において、ハウジングは半密閉空間であってもよい。従って、従来の方法と比較して、ハウジングからの有機ELディスプレイの搬出やハウジング内への材料等の搬入などを容易に行うことができる。また、作業員の出入りも容易に行うことができる。従って、本発明によれば、有機ELディスプレイの高い生産効率(高い作業性、搬送容易性)を実現することができる。
さらに、本発明に係る製造方法は、ランニングコストを要する不活性ガス(窒素やアルゴン等)を必要としない。このため、本発明に係る製造方法によれば、安価に有機ELディスプレイを製造することができる。
本発明に係る製造方法は、大気の水分濃度よりも低い水分濃度に調整された調整空気をハウジング内に送り込むことによって、ハウジング内の水分濃度を大気の水分濃度よりも低くすることを特徴とするものであってもよい。
尚、大気の水分濃度よりも低い水分濃度に調整された調整空気をハウジング内に送り込む工程(以下、「送入工程」とすることがある。)は形成工程の実施期間中、継続的に行ってもよい。また、送入工程は形成工程の実施期間中、断続的に行ってもよい。例えば、ハウジング内の水分濃度を水分センサ(湿度計)等によりモニタリングし、ハウジング内の水分濃度が所定の水分濃度を超えた際に、送入工程を所定の期間の間行うようにしてもよい。
本発明に係る製造方法では水分濃度を低減させる水分低減手段を用いて調整空気を生成することを特徴とするものであってもよい。
水分低減手段は、例えば、水分を吸着させる手段、空気を冷却することにより空気中の水分を除去する手段、空気を圧縮することにより空気中の水分を除去する手段、又はこれらの手段を組み合わせたものであってもよい。
本発明に係る製造方法は空気雰囲気を有するハウジング内の水分を除去することによって、ハウジング内の水分濃度を大気の水分濃度よりも低くするものであってもよい。
尚、空気雰囲気を有するハウジング内の水分を除去する工程(以下、「除去工程」とすることがある。)は形成工程の実施期間中、継続的に行ってもよい。例えば、ハウジング内の水分濃度を水分センサ(湿度計)等によりモニタリングし、ハウジング内の水分濃度が所定の水分濃度を超えた際に、除去工程を所定の期間の間行うようにしてもよい。
本発明に係る製造方法は絶対湿度が0.18g/Kg(D.A.)以上5g/Kg(D.A.)以下である空気雰囲気を有するハウジングにおいて有機エレクトロルミネッセンス層の形成を行うことが好ましい。
絶対湿度が0.18g/Kg(D.A.)以上5g/Kg(D.A.)以下である空気雰囲気を有するハウジングにおいて形成工程を行うことによって、形成工程における有機EL材料の劣化を効果的に抑制することができる。従って、高い発光効率を有し、長い製品寿命を有する、良好な特性を備えた有機ELディスプレイを製造することができる。0.18g/Kg(D.A.)未満の絶対湿度を実現するためにはグローブボックス等の高価な設備が必要となる。また、グローブボックス等の機密性の高いハウジングを用いた場合は、作業性、運搬性が低下する。このため、絶対湿度が0.18g/Kg(D.A.)未満である場合は、製造コストが上昇する傾向にある。一方、絶対湿度が5g/Kg(D.A.)より多い場合は、有機EL層の特性が劣化する傾向にある。
尚、例えば、0.18g/Kg(D.A.)とは、乾燥空気1Kg中に水が0.18g含有されていることをいう。このため、絶対湿度が0.18g/Kg(D.A.)以上5g/Kg(D.A.)以下とは、EL層の形成雰囲気の温度にかかわらず、EL層の形成雰囲気は、乾燥空気1Kgに対して0.18g以上5g以下の水を含むことをいう。
本発明に係る製造装置は、有機エレクトロルミネッセンス層を含む有機エレクトロルミネッセンスディスプレイを製造する装置に関する。本発明に係る製造装置は、有機エレクトロルミネッセンス層の形成を行うためのハウジングと、有機エレクトロルミネッセンス層の形成時において、ハウジング内を大気の水分濃度よりも低い水分濃度の空気雰囲気にするための雰囲気調整手段とを有する。
本発明に係る製造装置によれば、有機EL層を大気の水分濃度よりも低い水分濃度の空気雰囲気中で形成することができる。上述の通り、有機EL材料に対する酸素の影響は比較的小さい。また、所定の水分濃度以下である雰囲気中では、有機EL材料は大きく劣化しない。このため、大気よりも水分濃度が低い空気雰囲気中において有機EL層を形成することによって、形成工程における有機EL材料の劣化を効果的に抑制することができる。従って、本発明に係る製造方法によれば、高い発光効率を有し、長い製品寿命を有する、良好な特性を備えた有機ELディスプレイを製造することができる。
また、ハウジングは有機EL層の形成雰囲気中の水分濃度を所定濃度以下に保持することができるものであればよい。言い換えれば、ハウジングは外気の流入を抑止できるものであればよく、外気の流入を完全に規制することができるもの(例えば、グローブボックス等)でなくてもよい。このため、本発明において、ハウジングは安価で簡易なものであってよい。従って、本発明に係る製造装置は安価である。また、ハウジング内への材料等の搬入、ハウジングからの有機ELディスプレイの搬出等を容易に行うことができる。従って、本発明に係る製造装置によれば、有機ELディスプレイの高い生産効率(高い作業性、搬送容易性)を実現することができる。
本発明に係る製造装置では、雰囲気調整手段が、大気の水分濃度よりも低い水分濃度に調整された調整空気を生成する水分低減手段と、水分低減手段で生成された調整空気をハウジング内に送り込む送入手段とを含むものであってもよい。
水分低減手段は、水分を吸着させる手段、空気を冷却することにより空気中の水分を除去する手段、及び空気を圧縮することにより空気中の水分を除去する手段のうちの少なくともひとつの手段を含むものであってもよい。また、装入手段は、例えばポンプ等であってもよい。
尚、送入手段は、形成工程において継続的に調整空気をハウジング内に送入するものであってもよい。また、送入手段は、形成工程において断続的に調整空気をハウジング内に送入するものであってもよい。例えば、本発明に係る製造装置は、ハウジング内の水分濃度をモニタリングする水分センサ(湿度計)と、水分センサによりモニタリングされたハウジング内の水分濃度が所定範囲内であるか否かを判断する判断手段と、判断手段がハウジング内の水分濃度が所定範囲外であると判断した場合に送入手段を一定期間の間稼働させる命令手段とをさらに有するものであってもよい。
本発明に係る製造装置では、雰囲気調整手段がハウジング内の空気中の水分を除去することによりハウジング内の水分濃度を大気の水分濃度よりも低くする水分除去手段を含んでいてもよい。
尚、水分除去手段は、形成工程において継続的又は断続的にハウジング内の水分を除去するものであってもよい。例えば、本発明に係る製造装置は、ハウジング内の水分濃度をモニタリングする水分センサ(湿度計)と、水分センサによりモニタリングされたハウジング内の水分濃度が所定範囲内であるか否かを判断する判断手段と、判断手段がハウジング内の水分濃度が所定範囲外であると判断した場合に水分除去手段を一定期間の間稼働させる命令手段とをさらに有するものであってもよい。
本発明に係る製造装置では、有機エレクトロルミネッセンス層の形成時におけるハウジング内の空気雰囲気の絶対湿度が0.18g/Kg(D.A.)以上5g/Kg(D.A.)以下であることが好ましい。
この構成によれば、絶対湿度が0.18g/Kg(D.A.)以上5g/Kg(D.A.)以下であるハウジング内で有機EL層を形成することができる。このため、有機EL層の形成時における有機EL材料の劣化を効果的に抑制することができる。従って、高い発光効率を有し、長い製品寿命を有する、良好な特性を備えた有機ELディスプレイを製造することができる。0.18g/Kg(D.A.)未満の絶対湿度を実現するためには、ハウジングを、例えばグローブボックスなどといった機密性の高い高価なものとする必要がある。このため、製造装置のコストが上昇する傾向にある。一方、絶対湿度が5g/Kg(D.A.)より多い場合は、製造される有機ELディスプレイの特性が低下する傾向にある。
以上説明したように、本発明によれば、形成工程において、有機EL層に含まれる有機EL材料の劣化を効果的に抑制することができるので、高い発光効率、長い製品寿命を有する有機ELディスプレイを低廉且つ高い生産効率で製造することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施形態1)有機ELディスプレイの製造工程の一例を説明する。まず、ガラス、プラスティック等からなる絶縁基板上に複数のTFT、及び複数の陽極(画素電極)をマトリクス状に形成する。陽極はインジウムスズ酸化物(ITO)等により形成することができる。複数の陽極をそれぞれに区画するための隔壁(バンク)を形成し、各々の陽極の上にバッファ層(正孔(ホール)輸送層)を形成する。バッファ層は有機EL発光層にキャリア(ホール)を注入する機能と、陽極の表面荒さを吸収し、平坦面を形成する機能を有する。
バッファ層の材料としては、例えば、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスルホン酸との混合体(PEDOT/PSS、例えばスタルクヴィテック社製BYTRON P CH8000)、Poly−TPD(Poly(N,N’−bis−(4−butylphenyl)−N,N’−bis(phenyl)benzidine)、PANI−CSA等が挙げられる。
バッファ層の上に有機EL発光層を形成する。有機EL発光層の材料としては、例えば、下記化学式1により表された化合物(以下、「化合物A」とすることがある。)に代表されるポリフルオレン化合物、ポリフェニレンビニレン化合物、ポリスパイロ化合物、ポリパラフェニレン化合物、ポリチオフェン化合物等が挙げられる。
Figure 2006261055
(式中、R、R'は、アルキル鎖を表し、Ar、Ar'は、芳香族アリール化合物を表す。l、mは、1以上の整数であり、nは、0又は1以上の整数である。分子量は5万以上50万以下である。)
尚、化学式1において、芳香族アリール化合物は、ジメチルベンゼン、ピリジン、ベンゼン、アントラセン、スピロビフルオレン、カルバゾール、ベンゾアミン、ビピリジン、ベンゾチアジアゾール等であってもよい。化合物Aの発光色はAr、Ar'の種類、及び化学式1中のl、m、nの比率によって異なる。
バッファ層及び有機EL発光層は湿式法、印刷法、レーザー転写法等により形成することができる。湿式法の例としては、スピンコート法、インクジェット法、ノズルコート法、スリットコート法、ダイコート法等が挙げられる。印刷法としては、例えば、オフセット印刷法、凹版印刷法が挙げられる。
最後に、有機EL発光層の上に陰極を形成し、窒素等の不活性ガス雰囲気中でガラスキャップ等により有機EL層を封止することにより、有機ELディスプレイを完成させることができる。陰極はインジウムスズ酸化物(ITO)等を蒸着法等により成膜することにより形成することができる。尚、上記有機ELディスプレイでは、有機EL層はバッファ層(正孔輸送層)と有機EL発光層とにより構成されているが、有機EL層は有機EL発光層のみにより構成されていても構わない。また、ホール注入層、電子輸送層、電子注入層等をさらに有していてもよい。
本実施形態1においてはバッファ層と有機EL発光層とを含む有機EL層をEL層形成室(ハウジング)内で形成する。
図1はEL層形成室10を有する製造装置1の構成を示す模式図である。
製造装置1は、有機EL層を形成するためのハウジングとしてのEL層形成室10と、EL層の形成時において、EL層形成室10内を大気の水分濃度よりも低い水分濃度の空気雰囲気にするための雰囲気調整手段20とを有する。雰囲気調整手段20は送入手段としてのポンプ21と、水分低減手段22とを有する。
取り込まれた外気はポンプ21により加圧され、水分低減手段22に送入される。水分低減手段22は送入された空気の水分濃度を低減し調整空気を生成する。水分濃度が低減された調整空気はEL層形成室10内に送入される。このため、本実施形態1に係る製造装置1ではEL層形成室10内を大気の水分濃度よりも低い水分濃度を有する空気雰囲気にすることができる。
図1に示すように、調整空気はEL層形成室10の上面(天井)の全面から送入され、下面(床)に向かって流れる。EL層形成室10の下面(床)はグレーティングされており、下面(床)に向かって流れた調整空気は下面(床)からEL層形成室10外に排気される(ダウンフォロー)。このように、調整空気をダウンフォローすることによって、EL層形成室10内の塵や埃等をEL層形成室の下面(床)からEL層形成室10外に排出することができる。このため、EL層形成室10内の塵や埃等を低減することができる。
水分低減手段22は水分を吸着させる水分吸着手段(例えば液体式水分吸着剤や固体式水分吸着剤)を含んでいてもよい。水分吸着手段は空気中に含まれる水分を吸着する機能を有する。
水分低減手段22は空気を冷却することにより空気中の水分を除去する冷却除去手段を含んでいてもよい。例えば、冷却除去手段は、冷却器(熱交換機)により構成することができる。冷却器は取り込んだ空気を露点温度以下に冷却することによって、空気中の水分を凝縮・除去する機能を有する。
水分低減手段22は空気を圧縮することにより空気中の水分を除去する圧縮除去手段を含んでいてもよい。例えば、圧縮除去手段は外気を取り込み圧縮する圧縮機により構成することができる。圧縮機によって圧縮されることによって、空気の飽和水蒸気量を低下させ、空気中の水分が凝縮・除去する機能を有する。
勿論、水分吸着手段、冷却除去手段、及び圧縮除去手段のうちの2種類以上の手段を組み合わせて用いても構わない。例えば、外気を取り込んで圧縮する圧縮機と、圧縮機によって圧縮された空気を冷却し、空気中の水分を凝縮・除去する冷却器とにより水分低減手段22を構成しても構わない。
製造装置1は、このような水分低減手段22によって、有機EL層形成時におけるEL層形成室10内の絶対湿度が0.18g/Kg(D.A.)以上5g/Kg(D.A.)以下に保持されるように構成されていることが好ましい。有機EL層形成時におけるEL層形成室10内の絶対湿度が3g/Kg(D.A.)以下に保持されるように構成されていることがさらに好ましい。
尚、例えば、0.18g/Kg(D.A.)とは、乾燥空気1Kg中に水が0.18g含有されていることをいう。このため、絶対湿度が0.18g/Kg(D.A.)以上5g/Kg(D.A.)以下とは、EL層の形成雰囲気の温度にかかわらず、EL層の形成雰囲気は、乾燥空気1Kgに対して0.18g以上5g以下の水を含むことをいう。
尚、EL層形成室10はグローブボックス等のような気密性の高いものでなくてもよい。EL層形成室10は所望の水分濃度(例えば、絶対湿度0.18g/Kg(D.A.)以上5g/Kg(D.A.)以下)を有する調整空気雰囲気を形成することができるものであればよい。言い換えれば、EL層形成室10は外気の流入を防止することができるものである必要はなく、外気の流入を抑止することができるものであればよい。例えば、EL層形成室10は壁やドア等で外気から遮断された部屋であってもよい。このため、本実施形態1に係る製造装置1は、グローブボックス等を要する従来の製造装置と比較して安価である。
次に、製造装置1を用いた有機EL層の形成工程について詳細に説明する。有機EL層は大気より水分濃度が低い空気雰囲気を有するEL層形成室10(ハウジング)において形成される。このため、形成工程における有機EL材料(有機EL発光材料、正孔輸送材料等)の劣化を効果的に抑制することができる。従って、本実施形態1に係る製造方法によれば、高い発光効率を有し、長い製品寿命を有する、良好な特性を備えた有機ELディスプレイを製造することができる。特に良好な特性を実現する観点から、有機EL層の形成工程において、EL層形成室10は5g/Kg(D.A.)以下であることが好ましく、3g/Kg(D.A.)以下であることがより好ましい。
絶対湿度5g/Kg(D.A.)以下(好ましくは、3g/Kg(D.A.)以下)という湿度は比較的容易に実現することができる湿度であって、グローブボックス等を用いずに実現することができる。この観点から、絶対湿度0.18g/Kg(D.A.)以上であることが好ましい。絶対湿度0.18g/Kg(D.A.)以上であれば、グローブボックス等を用いることなく、容易且つ安価に実現することができる。
また、本実施形態1においては有機EL層を空気中で形成するため、窒素等の不活性ガスも要さない。このため、本実施形態1に係る製造方法によれば、容易且つ安価に有機ELディスプレイを製造することができる。
具体的に、有機EL層は以下の工程によって形成される。まず、有機EL層の形成に先立ってハウジング内を大気より水分濃度が低い空気雰囲気にする工程を行う。詳細には、まず、雰囲気調整手段20に含まれる水分低減手段22を用いて大気の水分濃度よりも低い水分濃度を有する調整空気を調整する(調整工程)。調整された調整空気をEL層形成室10(ハウジング)内に送入する(送入工程)。調整工程及び送入工程を行うことによって、EL層形成室10内を大気の水分濃度よりも低い水分濃度を有する調整空気雰囲気とする。次に、調整空気雰囲気としたEL層形成室10内に上述の方法により陽極等を形成した基板(図示せず)を搬入する。そしてEL層形成室10内において有機EL層(有機EL発光層、正孔輸送層等)を形成する(形成工程)。
送入工程を形成工程実施中にわたって継続的に行うことが好ましい。送入工程を継続的に行うことによって、EL層形成室10内の水分濃度を低く保持することができる。しかし、本発明に係る製造方法は何らこれに限定されるものではない。例えば、送入工程を形成工程実施中に断続的に行ってもよい。具体的には、EL層形成室10内の水分濃度を水分センサ(湿度計)等によりモニタリングし、EL層形成室10内の水分濃度が所定の水分濃度に達した際に、送入工程を所定の期間の間行うようにしてもよい。
有機EL層の形成工程は、有機EL材料を含むインクを塗布する塗布工程と、塗布したインクを乾燥させる乾燥工程とを含む。これらの工程のうち、少なくとも塗布工程は水分濃度が低減された調整空気雰囲気中(EL層形成室10内)において行うことが好ましい。塗布工程及び乾燥工程の双方を調整空気雰囲気中(EL層形成室10内)で行うことがより好ましい。さらに、有機EL層を形成した後、陰極を形成するために真空に保持された部屋に移動させる工程も水分濃度が低減された調整空気雰囲気中で行うことが好ましい。勿論、有機ELディスプレイの製造工程のすべてをEL層形成室10内において行っても構わない。
(実施形態2)
本実施形態1では、雰囲気調整手段20はEL層形成室10の外側に設けられており、雰囲気調整手段20は外気を吸入して、水分濃度が低減された調整空気をEL層形成室10内に送入するものである。しかし、本発明はこの形態に限定されるものではない。例えば、EL層形成室10内の空気中の水分を除去することによりEL層形成室10内の水分濃度を大気中の水分濃度よりも低くする水分除去手段をEL層形成室10内に設けてもよい。言い換えれば、雰囲気調整手段はEL層形成室10内の空気を循環させながら除湿するものであってもよい。
本実施形態2では、EL形成室内の空気を循環させながら除湿する製造装置2について図面を参照しながら説明する。尚、実施形態2において、実質的に同じ機能を有する構成要素を実施形態1と共通の参照符号で説明し、説明を省略する。
図2は本実施形態2に係る製造装置2の構成を表す模式図である。
製造装置2は、ハウジングとしてのEL層形成室10と、ハウジング内に設けられた雰囲気調整手段20を有する。雰囲気調整手段20は循環手段としてのポンプ21と、水分除去手段23とを有する。ポンプ21はEL層形成室10内の空気を循環させる機能を有する。水分除去手段23は水分除去手段23に送入された空気中の水分を除去し、大気の水分濃度よりも低い水分濃度の空気を排出する機能を有する。このため、本実施形態2に係る製造装置2においても、実施形態1に係る製造装置1と同様に、雰囲気調整手段20によって、EL層形成室10を大気よりも低い水分濃度の空気雰囲気にすることができる。
水分除去手段23は空気を冷却することにより空気中の水分を除去する冷却除去手段を含んでいてもよい。例えば、冷却除去手段は、冷却器(熱交換機)により構成することができる。冷却器は取り込んだ空気を露点温度以下に冷却することによって、空気中の水分を凝縮・除去する機能を有する。
水分除去手段23は空気を圧縮することにより空気中の水分を除去する圧縮除去手段を含んでいてもよい。例えば、圧縮除去手段は外気を取り込み圧縮する圧縮機により構成することができる。圧縮機によって圧縮されることによって、空気の飽和水蒸気量を低下させ、空気中の水分が凝縮・除去する機能を有する。
勿論、水分吸着手段、冷却除去手段、及び圧縮除去手段のうちの2種類以上の手段を組み合わせて用いても構わない。例えば、外気を取り込んで圧縮する圧縮機と、圧縮機によって圧縮された空気を冷却し、空気中の水分を凝縮・除去する冷却器とにより水分除去手段23を構成しても構わない。
図3は実施例及び比較例に係る有機ELディスプレイ30の概略断面図である。
有機ELディスプレイ30は、ガラス基板31と、ガラス基板31上に形成された陽極32と、陽極32上に形成されたバッファ層33と、バッファ層33上に形成された有機EL発光層34と、有機EL発光層34上に形成された陰極35と、陽極32、バッファ層33、有機EL発光層34、及び陰極35を封止し、外気から遮断するための封止キャップ36とを含む。バッファ層33及び有機EL発光層34を形成する際の雰囲気の水分濃度を種々変化させて、以下の製造方法により有機ELディスプレイ30を形成し、実施例1〜10、及び比較例1〜6とした。
まず、ガラス基板31(旭硝子社製)の上に、スパッタ法を用いて、インジウムスズ酸化物(ITO)からなる陽極32を形成した。陽極32の層厚は200nmであった。陽極32の上に、インクジェット法を用いて、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスルホン酸との混合体(PEDOT/PSS、スタルクヴィテック社製BYTRON P CH8000)を含むバッファ層33を形成した。具体的には、実施例1〜5及び比較例1、2では、バッファ層33を形成するためのインクの組成は、PEDOT/PSSを6重量部、水を5重量部、エタノールを5重量部、エチレングリコールを5重量部とした。実施例6〜10及び比較例3〜6では、バッファ層33を形成するためのインクの組成は、PEDOT/PSSを6重量部、水を4重量部とした。PEDOT/PSSを含むインクを成膜後、200℃で20分間焼成することによりバッファ層33を形成した。実施例1〜5及び比較例1、2では、形成されたバッファ層33の層厚は80nmであった。実施例6〜10及び比較例3〜6では、形成されたバッファ層33の層厚は40nmであった。
バッファ層33の上に、インクジェット法を用いて上記化学式1により表される化合物Aを含む有機EL発光層34を形成した。具体的に、実施例1〜5及び比較例1、2では、緑色発光材料(緑色の光を出射させる材料)を用いた。また、有機EL発光層34を形成するためのインクの組成は、実施例1〜5及び比較例1、2では、化合物Aを8重量部、テトラリンを500重量部、キシレンを500重量部とした。一方、実施例6〜10及び比較例3〜6では、赤色発光材料(赤色の光を出射させる材料)を用いた。実施例6〜10及び比較例3〜6では、化合物Aを1重量部、キシレンを100重量部とした。化合物Aを含むインクを成膜後、200℃で60分間焼成することにより有機EL発光層34を形成した。形成された有機EL発光層34の層厚は、実施例1〜5及び比較例1、2では、80nmであった。実施例6〜10及び比較例3〜6では、60nmであった。
有機EL発光層34の上に、真空蒸着法により陰極35を形成した。実施例1〜5及び比較例1、2では、陰極35は、層厚5nmのカルシウム層及び層厚100nmの銀層で構成した。実施例6〜10及び比較例3〜6では、陰極35は、層厚2nmのフッ化リチウム層、層厚2nmのカルシウム層、及び層厚100nmの銀層で構成した。
その後、窒素雰囲気下において、ガラス(旭硝子社製)からなる封止キャップ36により封止することにより有機ELディスプレイ30を完成した。尚、ガラス基板31と封止キャップ36との接着はUV硬化樹脂を用いて行った。
実施例1〜10及び比較例1、2、5、6では、バッファ層33及び有機EL発光層34の形成は種々の水分濃度に調整された調整空気雰囲気中で行った。具体的に、調整空気雰囲気は乾式除湿型の水分除去装置(ダイキン工業社製ハニードライ)を用いて形成した。比較例3、4では、バッファ層33及び乾燥窒素を充填したグローブボックス中で有機EL発光層34を形成した。各実施例及び各比較例における水分濃度(絶対湿度)は下記表1に示す通りである。
上記のように製造された実施例1〜10及び比較例1〜6に係る有機ELディスプレイ30のそれぞれの発光効率及び輝度半減時間を測定した。発光効率は大塚電子製、有機EL特性測定装置により測定した。輝度半減時間は大塚電子製有機ELエージング装置により測定した。尚、「輝度半減時間」とは、初期輝度から初期輝度の半分の輝度になるまでに要する時間のことをいう。緑色発光材料を用いた実施例1〜5及び比較例1、2では、初期輝度を8000cd/m2とした。赤色発光材料を用いた実施例6〜10及び比較例3〜6では、初期輝度を3000cd/m2とした。
下記表1に実施例1〜10及び比較例1〜6の発光効率及び輝度半減時間を示す。
Figure 2006261055
図4は緑色発光材料を用いた実施例1〜5及び比較例1、2について、有機EL層(バッファ層33及び有機EL発光層34)形成時における水分濃度と、発光効率及び輝度半減寿命との相関を示したグラフである。
図5は赤色発光材料を用いた実施例6〜10及び比較例3〜6について、有機EL層(バッファ層33及び有機EL発光層34)形成時における水分濃度と、発光効率及び輝度半減寿命との相関を示したグラフである。
尚、図4及び図5において、四角で表されたデータが輝度半減寿命を表し、丸で表されたデータが発光効率を表す。
図4及び図5に示すように、緑色発光材料を用いた場合、及び赤色発光材料を用いた場合の双方において、有機EL層形成時の水分濃度の減少と共に有機ELディスプレイ30の発光効率及び輝度半減寿命が高くなることがわかった。特に、水分濃度が5g/Kg(D.A.)を超えるの領域において、水分濃度の変化に対して発光効率及び輝度半減寿命が急激に変化した。水分濃度が5g/Kg(D.A.)を超えると有機ELディスプレイ30の発光効率及び輝度半減寿命が急激に低下した。水分濃度が5g/Kg(D.A.)以下の領域においては水分濃度の変化に対して発光効率及び輝度半減寿命は大きく変化せず、高い発光効率及び長い輝度半減寿命が得られた。特に、水分濃度が0.18g/Kg(D.A.)未満の領域においては、水分濃度の変化に対して発光効率及び輝度半減寿命はほとんど変化せず、水分濃度が0.18g/Kg(D.A.)以上の領域で十分に良好な特性を有する有機ELディスプレイ30が得られることがわかった。
以上より、水分濃度が0.18g/Kg(D.A.)以上5g/Kg(D.A.)以下の空気雰囲気中において有機EL層を形成することによって、特に発光効率が高く輝度半減寿命が長い有機ELディスプレイ30を好適に製造することができることがわかった。
また、水分濃度が低減された空気雰囲気中で製造する場合に要する有機ELディスプレイ30の製造コストは、グローブボックス中で製造する場合(比較例3、4)に要する製造コストの約1/5であった。このことより、本発明によれば、良好な特性を有する有機ELディスプレイを安価に製造することができることがわかる。
EL層形成室10を有する製造装置1の構成を示す模式図である。 本実施形態2に係る製造装置2の構成を表す模式図である。 実施例及び比較例に係る有機ELディスプレイ30の概略断面図である。 緑色発光材料を用いた実施例1〜5及び比較例1、2について、有機EL層(バッファ層33及び有機EL発光層34)形成時における水分濃度と、発光効率及び輝度半減寿命との相関を示したグラフである。 赤色発光材料を用いた実施例6〜10及び比較例3〜6について、有機EL層(バッファ層33及び有機EL発光層34)形成時における水分濃度と、発光効率及び輝度半減寿命との相関を示したグラフである。
符号の説明
1、2 製造装置
10 EL層形成室
20 雰囲気調整手段
21 ポンプ
22 水分低減手段
23 水分除去手段
30 有機ELディスプレイ
31 ガラス基板
32 陽極
33 バッファ層
34 有機EL発光層
35 陰極
36 封止キャップ

Claims (10)

  1. 有機エレクトロルミネッセンス層を含む有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法であって、
    大気よりも水分濃度が低い空気雰囲気を有するハウジングにおいて上記有機エレクトロルミネッセンス層を形成することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法。
  2. 請求項1に記載された有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法において、
    大気の水分濃度よりも低い水分濃度に調整された調整空気を上記ハウジング内に送り込むことによって、該ハウジング内の水分濃度を大気の水分濃度よりも低くすることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法。
  3. 請求項2に記載された有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法において、
    水分濃度を低減させる水分低減手段を用いて上記調整空気を生成することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法。
  4. 請求項1に記載された有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法において、
    空気雰囲気を有する上記ハウジング内の水分を除去することによって、該ハウジング内の水分濃度を大気の水分濃度よりも低くする有機エレクトロルミネッセントディスプレイの製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載された有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法において、
    絶対湿度が0.18g/Kg(D.A.)以上5g/Kg(D.A.)以下である空気雰囲気を有する上記ハウジングにおいて上記有機エレクトロルミネッセンス層の形成を行うことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法。
  6. 有機エレクトロルミネッセンス層を含む有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造装置であって、
    上記有機エレクトロルミネッセンス層の形成を行うためのハウジングと、
    上記有機エレクトロルミネッセンス層の形成時において、上記ハウジング内を大気の水分濃度よりも低い水分濃度の空気雰囲気にするための雰囲気調整手段と、
    を有する有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造装置。
  7. 請求項6に記載された有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造装置において、
    上記雰囲気調整手段は、大気の水分濃度よりも低い水分濃度に調整された調整空気を生成する水分低減手段と、該水分低減手段で生成された該調整空気を上記ハウジング内に送り込む送入手段とを含む有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造装置。
  8. 請求項7に記載された有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造装置において、
    上記水分低減手段は、水分を吸着させる手段、空気を冷却することにより該空気中の水分を除去する手段、及び空気を圧縮することにより該空気中の水分を除去する手段のうちの少なくともひとつの手段を含む有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造装置。
  9. 請求項6に記載された有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造装置において、
    上記雰囲気調整手段は、上記ハウジング内の空気中の水分を除去することにより、上記ハウジング内の水分濃度を大気の水分濃度よりも低くする水分除去手段を含む有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造装置。
  10. 請求項6乃至9のいずれか一項に記載された有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造装置において、
    上記有機エレクトロルミネッセンス層の形成時における上記ハウジング内の空気雰囲気は、絶対湿度が0.18g/Kg(D.A.)以上5g/Kg(D.A.)以下である有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造装置。
JP2005080100A 2005-03-18 2005-03-18 有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法及び有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造装置 Pending JP2006261055A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005080100A JP2006261055A (ja) 2005-03-18 2005-03-18 有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法及び有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005080100A JP2006261055A (ja) 2005-03-18 2005-03-18 有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法及び有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006261055A true JP2006261055A (ja) 2006-09-28

Family

ID=37100038

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005080100A Pending JP2006261055A (ja) 2005-03-18 2005-03-18 有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法及び有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006261055A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011115075A1 (ja) 2010-03-15 2011-09-22 三菱化学株式会社 有機電界発光素子及びその製造方法、有機el表示装置、有機el照明、並びに有機電界発光素子の製造装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11121172A (ja) * 1997-10-14 1999-04-30 Tdk Corp 有機el素子
JP2004141721A (ja) * 2002-10-22 2004-05-20 Takasago Thermal Eng Co Ltd 清浄空気生成装置及び清浄空気の生成方法
JP2004362854A (ja) * 2003-06-03 2004-12-24 Seiko Epson Corp チャンバ装置の運転方法、チャンバ装置、これを備えたワーク処理設備および有機el装置
JP2006120382A (ja) * 2004-10-20 2006-05-11 Seiko Epson Corp 有機el装置の製造装置及び方法、並びに電気光学装置及び電子機器

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11121172A (ja) * 1997-10-14 1999-04-30 Tdk Corp 有機el素子
JP2004141721A (ja) * 2002-10-22 2004-05-20 Takasago Thermal Eng Co Ltd 清浄空気生成装置及び清浄空気の生成方法
JP2004362854A (ja) * 2003-06-03 2004-12-24 Seiko Epson Corp チャンバ装置の運転方法、チャンバ装置、これを備えたワーク処理設備および有機el装置
JP2006120382A (ja) * 2004-10-20 2006-05-11 Seiko Epson Corp 有機el装置の製造装置及び方法、並びに電気光学装置及び電子機器

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011115075A1 (ja) 2010-03-15 2011-09-22 三菱化学株式会社 有機電界発光素子及びその製造方法、有機el表示装置、有機el照明、並びに有機電界発光素子の製造装置
US8927326B2 (en) 2010-03-15 2015-01-06 Mitsubishi Chemical Corporation Organic electroluminescence element, production method thereof, organic EL display device, organic EL lighting, and apparatus for producing organic electroluminescence element
KR20180100255A (ko) 2010-03-15 2018-09-07 미쯔비시 케미컬 주식회사 유기 전계 발광 소자 및 그 제조 방법, 유기 el 표시 장치, 유기 el 조명, 그리고 유기 전계 발광 소자의 제조 장치
KR20190143482A (ko) 2010-03-15 2019-12-30 미쯔비시 케미컬 주식회사 유기 전계 발광 소자 및 그 제조 방법, 유기 el 표시 장치, 유기 el 조명, 그리고 유기 전계 발광 소자의 제조 장치
KR20210074419A (ko) 2010-03-15 2021-06-21 미쯔비시 케미컬 주식회사 유기 전계 발광 소자 및 그 제조 방법, 유기 el 표시 장치, 유기 el 조명, 그리고 유기 전계 발광 소자의 제조 장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100749228B1 (ko) 유기 일렉트로루미네센스 디스플레이의 제조방법 및 이에이용하는 제조장치
JP5108775B2 (ja) 有機エレクトロルミネセンス素子の効率及び寿命を改善するための界面コンディショニング
CN1276520C (zh) 发光装置
US20060138656A1 (en) Electrode for an electronic device
JP6196995B2 (ja) 有機半導体素子用の液状組成物の保管方法
KR100875329B1 (ko) 유기 일렉트로루미네센스 소자 및 그 제조 방법
US7919771B2 (en) Composition for electron transport layer, electron transport layer manufactured thereof, and organic electroluminescent device including the electron transport layer
JP5312861B2 (ja) 有機el素子および有機elディスプレイ
KR20220027930A (ko) 페로브스카이트 잉크 제형
JPWO2006064600A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法及び製造装置
JP2006173569A (ja) トリアジン誘導体化合物を含む有機電界発光素子
JP3923038B2 (ja) 有機el発光表示装置及びその製造方法
JP2006261055A (ja) 有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造方法及び有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの製造装置
US20070241675A1 (en) Organic electroluminescence device with charge separation layer
JP4984560B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
KR101877746B1 (ko) 유기 발광 소자
JP2010146865A (ja) 有機el素子の製造方法
KR101586280B1 (ko) 정공수송 랜덤 공중합체 및 이를 이용한 고분자발광다이오드
CN111785858A (zh) 发光显示器件及其制备方法、显示装置
WO2011019914A2 (en) Electrical drive scheme for pixels in electronic devices
JP2010086701A (ja) 有機発光素子
JP2007227702A (ja) 有機el装置、有機el装置の製造方法及び電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060801

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090602

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090803

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091201

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100511