JP2006259215A - ズームレンズ及び撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 手ブレ補正が可能であり、レンズ系の小型化と高性能化との両立が可能なズームレンズを提供する。
【解決手段】 物体側より順に、正の屈折力を有するG1、負の屈折力を有するG2、正の屈折力を有するG3、正の屈折力を有するG4が配列され、広角端から望遠端まで変化する際に、G1及びG3が固定され、G2が移動して変倍作用をなし、G4がG2の移動に伴う像面位置の変動を補償するように移動すると共に、合焦時にも移動し、G3が物体側に配置される正部分群と像側に配置される負部分群を有し、開口絞りSがG3の物体側に配置され、上記正部分群を光軸に対してほぼ垂直な方向にシフトすることによって、像をシフトさせることが可能であり、以下の条件式(1)を満足するズームレンズ1。(1)2.6<f3a/fw<3.9但し、f3a:G3に配置される正部分群の焦点距離fw:広角端におけるレンズ系全体の焦点距離とする。
【選択図】図2

Description

本発明は新規なズームレンズ及び撮像装置に関する。詳しくは、ビデオカメラやデジタルスチルカメラ等の撮像素子により受光するカメラに適切なズームレンズ及び該ズームレンズを使用した撮像装置に関する。
従来より、カメラにおける記録手段として、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等の光電変換素子を用いた撮像素子によって、撮像素子面上に形成された被写体像を、各光電変換素子によって被写体像の光量を電気的出力に変換して、記録する方法が知られている。
近年の微細加工技術の技術進歩に伴い、中央演算処理装置(CPU)の高速化や記憶媒体の高集積化が図られ、それまでは取り扱えなかったような大容量の画像データが高速処理できるようになってきた。また、受光素子においても高集積化や小型化が図られ、高集積化により、より高い空間周波数の記録が可能となり、小型化により、カメラ全体の小型化が図れるようになって来た。
但し、上述の高集積化や小型化により、個々の光電変換素子の受光面積が狭まり、電気出力の低下に伴ってノイズの影響が大きくなる問題があった。これを防ぐために、光学系の大口径比化により受光素子上に到達する光量を増大させる試みや、また、各素子の直前に微小なレンズ素子(所謂、マイクロレンズアレイ)を配置する試みが為されて来た。上記マイクロレンズアレイは、隣り合う素子同士の間に至る光束を素子上へ導く代わりに、レンズ系の射出瞳位置に制約を与える。すなわち、レンズ系の射出瞳位置が受光素子に近づくと、受光素子に到達する主光線の光軸となす角度が大きくなり、画面周辺部へ向かう軸外光束が光軸に対してさらに大きな角度をなし、結果、受光素子上に到達せず、光量不足を招いてしまう。
上記した光電変換素子によって、被写体像を記録するビデオカメラやデジタルスチルカメラ等に好適なズームレンズとしては、例えば、正負正正4群ズームレンズが知られている。
正負正正4群ズームレンズは、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群が配列されて構成され、広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、第1レンズ群及び第3レンズ群が光軸方向に固定され、第2レンズ群が像側へ移動することにより変倍作用がなされ、第4レンズ群が第2レンズ群の移動により発生する像面位置の変動を補償する作用をなす。
具体的には、特許文献1が知られている。
ところで、ズーム比が大きな光学系では望遠端状態における画角が狭くなるため、微小な手ブレによっても、像のブレが大きく発生してしまうという問題点がある。
上記した手ブレ等による像のブレを補正する、手ブレ補正方式として、光学式手ブレ補正システムが知られている。
光学式手ブレ補正システムは、レンズ系の一部を光軸に垂直な方向にシフトさせるレンズシフト方式、あるいは、レンズ系直前に配置されたプリズムの頂角を変化させる可変頂角プリズム、等の方法が知られている。しかしながら、可変頂角プリズムはレンズ系の中で一番大きな第1レンズ群の物体側に配置するため、プリズムの頂角を可変させる駆動系まで含めるとレンズ鏡筒の物体側が大型化し、小型化という点に課題があった。
レンズシフト方式を採る光学系は、例えば、シャッターレリーズに起因するような手ブレに伴う、カメラのブレを検出する検出系、検出系から出力される信号に基づき、レンズ位置に補正量を与える制御系、制御系からの出力に基づき、シフトレンズを駆動するシフト駆動系とを組み合わせることにより、カメラのブレに伴う像のブレを駆動系によるレンズのシフトによって補正する、光学式手ブレ補正システムとして機能させることが可能である。
上記したレンズシフト方式の光学系としては、例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5が知られている。
上記した従来のレンズシフト方式を採る光学系は、開口絞りの近傍に配置される第3レンズ群全体、あるいは、その一部のレンズを光軸にほぼ垂直な方向にシフトすることによって、画像をシフトさせるものである。
第3レンズ群は光軸方向に固定されたレンズ群であるため、レンズ径よりも径方向に大きなシフト駆動系を光軸方向に固定することができ、システム全体の小型化に適している。
特許文献5に示されたズームレンズでは、第3レンズ群全体をシフトすることにより、像をシフトさせている。
特許文献3や特許文献4に示されたズームレンズでは、第3レンズ群が正部分群と負部分群で構成され、物体側に位置した正部分群をシフトすることによって、像をシフトさせている。
特許文献2に示されたズームレンズでは、第3レンズ群が負部分群と正部分群で構成され、像面側に位置した正部分群をシフトさせることによって、像をシフトさせている。
特開昭62−215225号公報 特開2002−244037号公報 特開2003−228001号公報 特開2002−162563号公報 特開2003−295057号公報
しかしながら、上記した従来のレンズシフト方式の光学系においては、小型化と高性能化とのバランスに問題点があった。
例えば、上記特許文献5に示されたズームレンズのように、第3レンズ群全体をシフトさせる場合、第1レンズ群の小径化と高性能化との両立が難しいという問題があった。
従来の正負正正4群ズームレンズでは、第3レンズ群を射出する軸上光束が平行光に近く、第3レンズ群と第4レンズ群との間の相互偏心(SHIFT)により軸上収差の変動は少ないが、軸外収差が大きく変化してしまうため、特許文献5に示されたズームレンズにあっては第3レンズ群を射出する光束が強く収斂されていた。その結果、第4レンズ群を通過する軸外光束が光軸に近づき、画角の変化に伴うコマ収差の変動を良好に補正することができなくなる。このため、高性能化を図るには、第2レンズ群の屈折力を弱めて、第1レンズ群や第2レンズ群を通過する軸外光束を光軸から離す必要が生じてしまい、レンズ径の小径化と高性能化との両立が難しかった。
特許文献3に示されたズームレンズでは、第3レンズ群を正部分群と負部分群の2つの部分群で構成することにより、正部分群を射出する軸上光束が収斂された状態、負部分群を射出する軸上光束が平行光に近い状態となるように構成できるため、高性能化と第1レンズ群のレンズ径の小径化との両立が図れる。しかしながら、レンズ全長の短縮化が難しいという問題があった。
特許文献4に示されたズームレンズでは、第3レンズ群中の正部分群よりも像側に配置されるレンズ群の横倍率が1倍を超えるため、正部分群が光軸方向に微小なる変位を起こした際にも像面位置が光軸方向に大きく変位してしまうという問題があった。
特許文献2に示されたズームレンズでは、負部分群と正部分群とで構成された第3レンズ群の像面側に位置した正部分群をシフトさせた場合、第2レンズ群により発散された光束が、更に負部分群により発散されてしまうため、正部分群において発生する負の軸上収差、画面周縁部において発生するコマ収差を良好に補正することができなくなるという問題があった。
本発明は上記問題点を解決し、レンズ(群)をシフトさせることにより手ブレ補正が可能でありながら、レンズ系の小型化(レンズ径の小型、レンズ全長の短縮)と高性能化との両立が可能なズームレンズ及び該ズームレンズを備えた撮像装置を提供することを課題とする。
本発明ズームレンズは、上記した課題を解決するために、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群が配列されて構成され、広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、上記第1レンズ群及び上記第3レンズ群が光軸方向に固定され、上記第2レンズ群が像側へ移動して変倍作用をなし、上記第4レンズ群が上記第2レンズ群の移動に伴う像面位置の変動を補償するように光軸方向に移動すると共に、近距離合焦時に光軸方向に移動し、上記第3レンズ群が物体側に配置され正の屈折力を有する正部分群と像側に配置され負の屈折力を有する負部分群を有し、開口絞りが上記第3レンズ群の物体側に配置され、上記正部分群を光軸に対してほぼ垂直な方向にシフトすることによって、像をシフトさせることが可能であり、f3aを第3レンズ群中に配置される正部分群の焦点距離、fwを広角端状態におけるレンズ系全体での焦点距離として、条件式(1)2.6<f3a/fw<3.9を満足する。
また、本発明撮像装置は、上記した課題を解決するために、ズームレンズと、上記ズームレンズによって形成された光学像を電気的な信号に変換する撮像素子を備え、上記ズームレンズは、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群が配列されて構成され、広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、上記第1レンズ群及び上記第3レンズ群が光軸方向に固定され、上記第2レンズ群が像側へ移動して変倍作用をなし、上記第4レンズ群が上記第2レンズ群の移動に伴う像面位置の変動を補償するように光軸方向に移動すると共に、近距離合焦時に光軸方向に移動し、上記第3レンズ群が物体側に配置され正の屈折力を有する正部分群と像側に配置され負の屈折力を有する負部分群を有し、開口絞りが上記第3レンズ群の物体側に配置され、上記正部分群を光軸に対してほぼ垂直な方向にシフトすることによって、像をシフトさせることが可能であり、f3aを第3レンズ群中に配置される正部分群の焦点距離、fwを広角端状態におけるレンズ系全体での焦点距離として、条件式(1)2.6<f3a/fw<3.9を満足する。
従って、本発明ズームレンズにあっては、レンズシフト方式による像シフトが可能でありながらレンズ径の小径化と高性能化を両立させることが出来る。また、本発明撮像装置は、上記した本発明ズームレンズを備えることにより、手ブレ等による像ブレを補正することが出来ると共に高品質の画像の取得が出来、しかも小型に構成することが出来る。
本発明ズームレンズは、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群が配列されて構成され、広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、上記第1レンズ群及び上記第3レンズ群が光軸方向に固定され、上記第2レンズ群が像側へ移動して変倍作用をなし、上記第4レンズ群が上記第2レンズ群の移動に伴う像面位置の変動を補償するように光軸方向に移動すると共に、近距離合焦時に光軸方向に移動し、上記第3レンズ群が物体側に配置され正の屈折力を有する正部分群と像側に配置され負の屈折力を有する負部分群を有し、開口絞りが上記第3レンズ群の物体側に配置され、上記正部分群を光軸に対してほぼ垂直な方向にシフトすることによって、像をシフトさせることが可能であり、f3aを第3レンズ群中に配置される正部分群の焦点距離、fwを広角端状態におけるレンズ系全体での焦点距離として、条件式(1)2.6<f3a/fw<3.9を満足することを特徴とする。
また、本発明撮像装置は、ズームレンズと、上記ズームレンズによって形成された光学像を電気的な信号に変換する撮像素子を備えた撮像装置であって、上記ズームレンズは、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群が配列されて構成され、広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、上記第1レンズ群及び上記第3レンズ群が光軸方向に固定され、上記第2レンズ群が像側へ移動して変倍作用をなし、上記第4レンズ群が上記第2レンズ群の移動に伴う像面位置の変動を補償するように光軸方向に移動すると共に、近距離合焦時に光軸方向に移動し、上記第3レンズ群が物体側に配置され正の屈折力を有する正部分群と像側に配置され負の屈折力を有する負部分群を有し、開口絞りが上記第3レンズ群の物体側に配置され、上記正部分群を光軸に対してほぼ垂直な方向にシフトすることによって、像をシフトさせることが可能であり、f3aを第3レンズ群中に配置される正部分群の焦点距離、fwを広角端状態におけるレンズ系全体での焦点距離として、条件式(1)2.6<f3a/fw<3.9を満足することを特徴とする。
従って、本発明ズームレンズにあっては、レンズシフト方式による像シフトが可能でありながらレンズ径の小径化と高性能化を両立させることが出来る。また、本発明撮像装置は、上記した本発明ズームレンズを備えることにより、手ブレ等による像ブレを補正することが出来ると共に高品質の画像の取得が出来、しかも小型に構成することが出来る。
請求項2及び請求項6に記載した発明にあっては、f1を第1レンズ群の焦点距離、ftを望遠端状態におけるレンズ系全体での焦点距離として、条件式(2)1.5<f1/(fw・ft)1/2<2を満足するので、レンズ径の小径化が可能であると共に、レンズ位置状態によらずより高い光学性能を確保することができる。
請求項3及び請求項7に記載した発明にあっては、f3bを第3レンズ群中に配置される負部分群の焦点距離として、条件式(3)5.5<|f3b|/fwを満足するので、製造時に生じうる正部分群と負部分群との間の相互軸倒れ(TILT)の性能への影響を少なくしてより高い光学性能を確保することができる。
請求項4及び請求項8に記載した発明にあっては、f12tを望遠端状態における第1レンズ群と第2レンズ群との合成焦点距離として、条件式(4)1.3<|f12t|/ft<1.8を満足するので、第3レンズ群中に配置された正部分群をシフトさせた際に発生する軸外収差の変動を更に良好に補正することができる。
以下に、本発明ズームレンズ及び撮像装置を実施するための最良の形態について添付図面を参照して説明する。
本発明ズームレンズは、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群を配置して成る。
第1レンズ群、第3レンズ群は光軸方向に固定され、第2レンズ群がズーム機能、第4レンズ群がコンペンゼート機能を有し、これを組み合わせることにより、第2レンズ群が物体側から像側に移動する際に、像面位置を一定に保ったまま、焦点距離状態がもっとも短い広角端状態から焦点距離状態がもっとも長い望遠端状態まで焦点距離が変化する。第4レンズ群は同時にフォーカス機能を有し、被写体位置の変化による像面位置の変動を補償する。
第3レンズ群は正の屈折力を有する正部分群とその像側に空気間隔を隔てて配置され負の屈折力を有する負部分群とにより構成され、開口絞りが第3レンズ群の物体側に配置され、正部分群を光軸にほぼ垂直な方向にシフトさせることにより、像シフトを行う。
本発明ズームレンズにおいては、レンズ位置状態が変化する際に発生する軸外収差の変動を良好に補正するために、開口絞りの配置が重要である。
一般に、レンズ位置状態の変化に伴う軸外収差の変動を補正するには、可動レンズ群と開口絞りとの間の間隔を変化させ、軸外光束が通過する高さを変化させることが重要である。本発明ズームレンズにおいては、第3レンズ群の物体側に開口絞りを配置することによって、開口絞りを挟んで2つの可動レンズ群、すなわち、物体側に第2レンズ群、像側に第4レンズ群が配置され、その結果、広角端状態では軸外光束が第2レンズ群及び第4レンズ群を光軸から離れて通過し、望遠端状態に向かってレンズ位置状態が変化する際に、第1レンズ群を通過する軸外光束が光軸から離れ、第2レンズ群を通過する軸外光束が光軸に近づき、第4レンズ群を通過する軸外光束が光軸に一旦近づいた後、再び、光軸から離れる。そのために、レンズ位置状態の変化に伴う軸外収差の変動を良好に補正することができる。
本発明ズームレンズにおいては、第3レンズ群を正部分群と負部分群の2つの部分群で構成することにより、従来技術同様に、正部分群を射出する軸上光束が収斂された状態、負部分群を射出する軸上光束が平行光に近い状態となるように構成することができるため、正部分群をシフトさせた際にも、性能の劣化があまり無く、高性能化と小径化との両立を図ることが出来る。
本発明ズームレンズにおいては、第3レンズ群中に配置される正部分群を光軸に対してほぼ垂直な方向にシフトさせて像をシフトさせる時、正部分群のシフト量をδ3Pとすると、像のシフト量Δyは
Δy=δ3P・βs
で示され、βsがブレ補正係数と呼ばれる。
このため、手ブレによる像のブレ量が一定であるとすると、ブレ補正係数βsが大きいほど、正部分群のシフト量δ3Pが小さくなる。
望遠端状態におけるブレ補正係数βstは正部分群の横倍率をμpt、正部分群より像側に配置されるレンズ全体の横倍率をμetとすると、
βst=(1−μpt)・μet
で示される。
本発明ズームレンズにおいては、正部分群が光軸にほぼ垂直な方向にシフト可能であるが、シフト駆動機構が持つ光軸方向のガタに起因する、正部分群の位置ズレによって、像面位置が光軸方向に変位してしまう。
正部分群の光軸方向の変位量をSptとすると、像面位置の変動量Siは
Si=Spt・βp
で示され、βpが像面移動係数と呼ばれる。
望遠端状態における像面移動係数βptは、
βpt=|(1−μpt)・μet
で示される。
このため、μetが大きくなると、ブレ補正係数βstが大きくなるが、像面移動係数βptはμetの2乗に比例するため、μet>1となると、像面移動係数βptが大きくなり、微小なるレンズ位置ズレによっても像面位置が急激に変動してしまうため、光軸方向に高い位置精度が必要となり、シフト駆動機構の複雑化を引き起こしてしまう。
そこで、本発明ズームレンズにあっては、上記した構成の他に、下記条件式(1)を満足することにより、小型でありながら、正部分群をシフトさせた際に発生する像面位置の変動量を小さくして、画像の劣化を抑えることが可能である。
(1)2.6<f3a/fw<3.9
但し、
f3a:第3レンズ群中に配置される正部分群の焦点距離
fw:広角端状態におけるレンズ系全体での焦点距離
とする
上記条件式(1)は、第3レンズ群中の正部分群の焦点距離を規定する条件式である。
本発明ズームレンズにおいては、正部分群の焦点距離を大きくすることにより、正部分群より像側に配置されるレンズ全体の横倍率μetを小さくしている。
条件式(1)の下限値を下回った場合、μetが大きくなり、像面移動係数βptが大きくなってしまい、その結果、シフトレンズ群である上記正部分群の駆動機構が複雑化してしまうので好ましくない。
条件式(1)の上限値を上回った場合、ブレ補正係数βsが下がるため、シフトレンズ群である上記正部分群の移動量が大きくなり、駆動に必要な仕事量が増え、駆動機構の小型化が図れなくなってしまう。
第1レンズ群が正の屈折力を有するズームレンズにおいては、一般に、第1レンズ群のレンズ径が大きくなる。
レンズ径を小さくするには、第1レンズ群と第2レンズ群の屈折力を強めて、変倍に必要な第2レンズ群の移動量を減らすことが効果的であるが、第1レンズ群と第2レンズ群の屈折力を強めると、変倍に際して発生する軸外収差の変動を良好に補正することが難しくなってしまう。
このため、本発明ズームレンズにおいては、レンズ全長の小型化とレンズ位置状態によらずより高い光学性能を確保するために、以下の条件式(2)を満足することが望ましい。
(2)1.5<f1/(fw・ft)1/2<2
但し、
f1:第1レンズ群の焦点距離
ft:望遠端状態におけるレンズ系全体での焦点距離
とする。
上記条件式(2)は、第1レンズ群の焦点距離を規定する条件式である。
条件式(2)の上限値を上回った場合、レンズ全長の大型化を引き起こしてしまうので好ましくない。
条件式(2)の下限値を下回った場合、レンズ位置状態が変化する際に発生する軸外収差の変動を良好に補正することが難しくなってしまう。
本発明ズームレンズにおいては、製造時の組み付け誤差等による相互軸倒れ(TILT)や相互偏心(SHIFT)の影響を少なくして、高い光学性能を確保するために、以下の条件式(3)を満足することが望ましい。
(3)5.5<|f3b|/fw
但し、
f3b:第3レンズ群中に配置される負部分群の焦点距離
とする。
上記条件式(3)は第3レンズ群中に配置される負部分群の焦点距離を規定する条件式である。
条件式(3)の下限値を下回った場合、正部分群と負部分群との相互軸倒れ(TILT)による画面周辺部における性能劣化が大きくなり、製造時の組み付け誤差等により安定した高い光学性能を確保することが難しくなってしまう。
本発明ズームレンズにおいては、正部分群をシフトさせた際に発生する軸外収差の変動を更に良好に補正するために、以下の条件式(4)を満足することが望ましい。
(4)1.3<|f12t|/ft<1.8
但し、
f12t: 望遠端状態における第1レンズ群と第2レンズ群との合成焦点距離
とする。
上記条件式(4)は望遠端状態における第1レンズ群と第2レンズ群との合成焦点距離を規定する条件式であり、第1レンズ群のレンズ径を規定する条件式である。
条件式(4)の上限値を上回った場合、第1レンズ群を通過する軸外光束が光軸から離れて通過するため、画面周辺部において所定の周辺光量を確保するために、第1レンズ群のレンズ径を大きくせざるを得なくなり、小型化を十分に図ることが出来なくなってしまう。
条件式(4)の下限値を下回った場合、第2レンズ群を射出される軸上光束が強く発散された状態で第3レンズ群に到達するため、像シフト時に可動である正部分群のレンズ径が大型化し、駆動機構の複雑化を引き起こしてしまうので、好ましくない。
なお、本発明ズームレンズにおいて、好ましくは、以下のように各レンズ群を構成することが望ましい。
第1レンズ群は物体側より順に、像側に凹面を向けた負レンズと物体側に凸面を向けた正レンズとの接合レンズ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズで構成することが望ましい。
第1レンズ群を上記したように構成することにより、接合レンズが軸外収差の補正を主に行い、正レンズが主に軸上収差の補正を担うように構成することにより、収差補正上の機能が明確になり、少ないレンズ枚数で高い光学性能を得ることができる。
第2レンズ群は物体側より順に、像側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズと両凹レンズと物体側に凸面を向けた正レンズとの接合レンズで構成することが望ましい。
第2レンズ群を上記したように構成することにより、負レンズが広角端状態において画角の変化に伴って発生するコマ収差の変動を補正し、接合レンズが軸上収差の補正を行うことにより、第2レンズ群を構成する各レンズの屈折力を弱めて、製造時の組み付け誤差等の影響を少なくして、安定した光学品質が得られる。
特に、第2レンズ群に非球面を導入する場合、負レンズを通過する軸外光束が軸上光束とより離れて通過するので、画角の変化に伴って発生するコマ収差を良好に補正することが可能であり、高性能化に適している。
第3レンズ群は正レンズと負レンズをそれぞれ1枚以上有することが望ましい。これは、第3レンズ群で発生する軸上収差を良好に補正するためである。
第4レンズ群は1枚の正レンズで構成することが望ましく、より好ましくは非球面レンズとすることが望ましい。第4レンズ群は可動レンズ群であるため、1枚の正レンズとすることで軽量化が図れ、近距離合焦動作が高速に行える。また、非球面レンズを導入することで、第4レンズ群で発生する負の球面収差を良好に補正することができる。
本発明ズームレンズにおいては、非球面レンズを用いることにより、より高い光学性能を実現することができる。
第3レンズ群に非球面レンズを導入することによって、変倍時に発生する軸外収差の変動と像シフト時に発生する軸外収差の変動を同時に良好に補正することが可能となる。
第2レンズ群に非球面レンズを導入することによって、広角端状態において発生する画角によるコマ収差の変動を良好に補正することが可能である。
更に、複数の非球面を用いることでより高い光学性能が得られるのは言うまでもない。
また、本発明ズームレンズの像側にモアレ縞の発生を防ぐためにローパスフィルタを配置したり、受光素子の分光感度特性に応じて赤外カットフィルタを配置することも勿論、可能である。
以下に、本発明ズームレンズの各実施の形態及び実施の形態に具体的数値を適用した数値実施例について説明する。
なお、各実施の形態において非球面が用いられるが、非球面形状は次の数1式によって表される。
Figure 2006259215
ここで、
y:光軸からの高さ
x:サグ量
c:曲率
κ:円錐定数
C4、C6、・・・:非球面係数
である。
図1は、本発明ズームレンズの各実施の形態の屈折力配分を示しており、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1、負の屈折力を有する第2レンズ群G2、負の屈折力を有する第3レンズ群G3、正の屈折力を有する第4レンズ群G4が配列されて構成され、広角端状態より望遠端状態への変倍に際して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の空気間隔は増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の空気間隔は減少するように、第2レンズ群G2が像側へ移動する。この時、第1レンズ群G1、第3レンズ群G3は光軸方向に固定であって、第4レンズ群G4が第2レンズ群G2の移動に伴う像面位置の変動を補正するように移動するとともに近距離合焦時に物体側へ移動する。
図2は本発明ズームレンズの第1の実施の形態1のレンズ構成を示す図である。第1レンズ群G1は物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズと物体側に凸面を向けた正レンズとの接合レンズL11及び物体側に凸面を向けた正レンズL12により構成され、第2レンズ群G2は像側に凹面を向けた負レンズL21及び両凹形状の負レンズと物体側に凸面を向けた正レンズとの接合レンズL22により構成され、第3レンズ群G3は両面に非球面を有する両凸レンズL31、物体側に凸面を向けた正レンズと像側に凹面を向けた負レンズとの接合レンズL32及び物体側に凹面を向けた負レンズと像側に非球面形状の凸面を向けた正レンズとの接合負レンズL33で構成され、第4レンズ群G4は両面に非球面を有する両凸レンズL4により構成される。
また、開口絞りSが第3レンズ群G3の物体側に配置され、レンズ位置状態の変化に依らず固定である。
第1の実施の形態にかかるズームレンズ1では、第3レンズ群G3中の両凸レンズL31及び接合レンズL32が正部分群として、また、接合負レンズL33が負部分群として機能し、正部分群を光軸に垂直な方向にシフトさせることによって、像をシフトさせることが可能である。
表1に上記第1の実施の形態1に具体的数値を適用した数値実施例1の諸元の値を掲げる。表1及び以下の諸元表中の面番号は物体側からi番目の面を示し、曲率半径は第i番目の面の曲率半径、面間隔は第i番目の面と第i+1番目の面との間の軸上面間隔、屈折率は物体側に第i番目の面を有する硝材のd線(λ=587.6nm)に対する屈折率、アッベ数は物体側に第i番目の面を有する硝材のd線に対するアッベ数を示す。なお、曲率半径0とは平面を示し、面間隔Diは第i番目の面と第i+1番目の面との間の軸上面間隔が可変間隔であることを示す。
Figure 2006259215
第1の実施の形態にかかるズームレンズ1において、広角端より望遠端へのレンズ位置状態の変化に伴って、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の面間隔D5、第2レンズ群G2と開口絞りSとの間の面間隔D10、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間の面間隔D19、第4レンズ群G4とカバーガラスGLとの間の面間隔D21が変化する。そこで、表2に数値実施例1の上記各面間隔の広角端、広角端と望遠端との間の中間焦点距離及び望遠端における各値を焦点距離f、FナンバーFno.及び画角2ωと共に示す。
Figure 2006259215
第1の実施の形態にかかるズームレンズ1において、第12面、第13面、第19面、第20面及び第21面の各レンズ面は非球面で構成されている。そこで、数値実施例1の上記各面の4次、6次、8次、10次の各非球面係数C4、C6、C8、C10を円錐定数κと共に表3に示す。なお、表3及び以下の非球面係数を示す表において「E−i」は10を底とする指数表現、すなわち、「10−i」を表しており、例えば、「0.12345E-05」は「0.12345×10−5」を表している。
Figure 2006259215
上記数値実施例1の各条件式対応値を表4に示す。
Figure 2006259215
図3乃至図5は数値実施例1の無限遠合焦状態での諸収差図をそれぞれ示し、図3は広角端状態(f=1.000)、図4は中間焦点距離状態(f=4.083)、図5は望遠端状態(f=9.075)における諸収差図を示す。
図3乃至図5の各収差図において、球面収差図中の実線は球面収差を示し、非点収差図中の実線はサジタル像面、破線はメリディオナル像面を示す。コマ収差図においてAは半画角、yは像高をそれぞれ示す。
図6乃至図8は数値実施例1の無限遠合焦状態における0.5度相当のレンズシフト状態での横収差図をそれぞれ示し、図6は広角端状態(f=1.000)、図7は中間焦点距離状態(f=4.083)、図8は望遠端状態(f=9.075)における横収差図を示す。
上記表4及び各収差図から、数値実施例1は条件式(1)〜(4)を満足し、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
図9は本発明ズームレンズの第2実施の形態2のレンズ構成を示す図である。第1レンズ群G1は物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズと物体側に凸面を向けた正レンズとの接合レンズL11及び物体側に凸面を向けた正レンズL12により構成され、第2レンズ群G2は像側に非球面形状の凹面を向けた負レンズL21及び両凹形状の負レンズと物体側に凸面を向けた正レンズとの接合レンズL22により構成され、第3レンズ群G3は両面に非球面を有する両凸レンズL31、像側に凹面を向けた負レンズL32及び物体側に凹面を向けた負レンズと像側に凸面を向けた正レンズとの接合負レンズL33で構成され、第4レンズ群G4は両面に非球面を有する両凸レンズL4により構成される。
また、開口絞りSが第3レンズ群G3の物体側に配置され、レンズ位置状態の変化に依らず固定である。
第2の実施の形態にかかるズームレンズでは、第3レンズ群G3中の両凸レンズL31及び負レンズL32が正部分群として、また、接合負レンズL33が負部分群として機能し、正部分群を光軸に垂直な方向にシフトさせることによって、像をシフトさせることが可能である。
表5に上記第2の実施の形態2に具体的数値を適用した数値実施例2の諸元の値を掲げる。
Figure 2006259215
第2の実施の形態にかかるズームレンズ2において、広角端より望遠端へのレンズ位置状態の変化に伴って、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の面間隔D5、第2レンズ群G2と開口絞りSとの間の面間隔D10、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間の面間隔D18、第4レンズ群G4とカバーガラスGLとの間の面間隔D20が変化する。そこで、表6に数値実施例2の上記各面間隔の広角端、広角端と望遠端との間の中間焦点距離及び望遠端における各値を焦点距離f、FナンバーFno.及び画角2ωと共に示す。
Figure 2006259215
第2の実施の形態にかかるズームレンズ2において、第7面、第12面、第13面、第19面及び第20面の各レンズ面は非球面で構成されている。そこで、数値実施例2の上記各面の4次、6次、8次、10次の各非球面係数C4、C6、C8、C10を円錐定数κと共に表7に示す。
Figure 2006259215
上記数値実施例2の各条件式対応値を表8に示す。
Figure 2006259215
図10乃至図12は上記数値実施例2の無限遠合焦状態での諸収差図をそれぞれ示し、図10は広角端状態(f=1.000)、図11は中間焦点距離状態(f=4.082)、図12は望遠端状態(f=9.073)における諸収差図を示す。
図10乃至図12の各収差図において、球面収差図中の実線は球面収差を示し、非点収差図中の実線はサジタル像面、破線はメリディオナル像面を示す。コマ収差図においてAは半画角、yは像高をそれぞれ示す。
図13乃至図15は数値実施例2の無限遠合焦状態における0.5度相当のレンズシフト状態での横収差図をそれぞれ示し、図13は広角端状態(f=1.000)、図14は中間焦点距離状態(f=4.082)、図15は望遠端状態(f=9.073)における横収差図を示す。
上記表8及び各収差図から、数値実施例2は条件式(1)〜(4)を満足し、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
第16図は本発明ズームレンズの第3実施の形態3のレンズ構成を示す図である。第1レンズ群G1は物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズと物体側に凸面を向けた正レンズとの接合レンズL11及び物体側に凸面を向けた正レンズL12により構成され、第2レンズ群G2は像側に凹面を向けた負レンズL21及び両凹形状の負レンズと物体側に凸面を向けた正レンズとの接合レンズL22により構成され、第3レンズ群G3は両面に非球面を有する両凸レンズL31、物体側に凸面を向けた正レンズと像側に凹面を向けた負レンズとの接合レンズL32及び物体側に凹面を向けた負レンズと像側に非球面形状の凸面を向けた正レンズとの接合負レンズL33で構成され、第4レンズ群G4は両面に非球面を有する両凸レンズL4により構成される。
また、開口絞りSが第3レンズ群G3の物体側に配置され、レンズ位置状態の変化に依らず固定である。
第3の実施の形態にかかるズームレンズ3では、第3レンズ群G3中の両凸レンズL31及び接合レンズL32が正部分群として、接合負レンズL33が負部分群として機能し、正部分群を光軸に垂直な方向にシフトさせることによって、像をシフトさせることが可能である。
表9に、上記第3の実施の形態3に具体的数値を適用した数値実施例3の諸元の値を掲げる。
Figure 2006259215
第3の実施の形態にかかるズームレンズ3において、広角端より望遠端へのレンズ位置状態の変化に伴って、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の面間隔D5、第2レンズ群G2と開口絞りSとの間の面間隔D10、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間の面間隔D19、第4レンズ群G4とカバーガラスGLとの間の面間隔D21が変化する。そこで、表10に数値実施例3の上記各面間隔の広角端、広角端と望遠端との間の中間焦点距離及び望遠端における各値を焦点距離f、FナンバーFno.及び画角2ωと共に示す。
Figure 2006259215
第3の実施の形態にかかるズームレンズ3において、第12面、第13面、第19面、第20面及び第21面の各レンズ面は非球面で構成されている。そこで、数値実施例3の上記各面の4次、6次、8次、10次の各非球面係数C4、C6、C8、C10を円錐定数κと共に表11に示す。
Figure 2006259215
上記数値実施例3の各条件式対応値を表12に示す。
Figure 2006259215
図17乃至図19は数値実施例3の無限遠合焦状態での諸収差図をそれぞれ示し、図17は広角端状態(f=1.000)、図18は中間焦点距離状態(f=4.082)、図19は望遠端状態(f=9.072)における諸収差図を示す。
図17乃至図19の各収差図において、球面収差図中の実線は球面収差を示し、非点収差図中の実線はサジタル像面、破線はメリディオナル像面を示す。コマ収差図においてAは半画角、yは像高をそれぞれ示す。
図20乃至図22は数値実施例3の無限遠合焦状態における0.5度相当のレンズシフト状態での横収差図をそれぞれ示し、図20は広角端状態(f=1.000)、図21は中間焦点距離状態(f=4.082)、図22は望遠端状態(f=9.072)における横収差図を示す。
上記表12及び各収差図から、数値実施例3は条件式(1)〜(4)を満足し、諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
図23に本発明撮像装置の実施の形態を示す。
撮像装置10はズームレンズ20を備え、ズームレンズ20によって形成した光学像を電気信号に変換する撮像素子30を有する。なお、撮像素子30としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等の光電変換素子を使用したものが適用可能である。上記ズームレンズ20には本発明にかかるズームレンズを適用することができ、図23では、図2に示した第1の実施の形態にかかるズームレンズのレンズ群を単レンズに簡略化して示してある。勿論、第1の実施の形態にかかるズームレンズだけでなく、第2の実施の形態及び第3の実施の形態にかかるズームレンズや本明細書で示した実施の形態以外の形態で構成された本発明ズームレンズを使用することができる。
上記撮像素子30によって形成された電気信号は映像分離回路40によってフォーカス制御用の信号が制御回路50に送られ、映像用の信号は映像処理回路へと送られる。映像処理回路へ送られた信号は、その後の処理に適した形態に加工されて、表示装置による表示、記録媒体への記録、通信手段による転送等々種々の処理に供される。
制御回路50には、例えば、ズームボタンの操作等、外部からの操作信号が入力され、該操作信号に応じて種々の処理が為される。例えば、ズームボタンによるズーミング指令が入力されると、指令に基づく焦点距離状態とすべく、ドライバ回路60を介して駆動部70を動作させて、各レンズ群を所定の位置へと移動させる。各センサ62、72によって得られた各レンズ群の位置情報は制御回路50に入力されて、ドライバ回路60へ指令信号を出力する際に参照される。また、制御回路50は上記映像分離回路40から送られた信号に基づいてフォーカス状態をチェックし、最適なフォーカス状態が得られるように制御する。
撮像装置10は手振れ補正機能を備えている。例えば、シャッターレリーズボタンの押下による撮像素子30の振れを手振れ検出手段80、たとえば、ジャイロセンサーが検出すると、該手振れ検出手段80からの信号が制御回路50に入力され、該制御回路50にて上記振れによる画像の振れを補償するための振れ補正角が算出される。第3レンズ群G3の正部分群を、上記算出された振れ補正角に基づく位置とするべく、ドライバ回路90を介して駆動部91を動作させて、上記正部分群を光軸に垂直な方向にシフトさせる。第3レンズ群G3の正部分群の位置はセンサ92によって検出されており、該センサ92によって得られた上記正部分群の位置情報は制御回路50に入力されて、ドライバ回路90へ指令信号を送出する際に参照される。
上記した撮像装置10は、具体的製品としては、各種の形態を採りうる。例えば、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、カメラが組み込まれた携帯電話、カメラが組み込まれたPDA(Personal Digital Assistant)等々のデジタル入出力機器のカメラ部等として、広く適用することができる。
なお、上記した各実施の形態及び数値実施例において示された各部の具体的形状及び数値は、何れも本発明を実施するに際して行う具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
レンズ(群)をシフトさせることにより手ブレ補正が可能でありながら、レンズ系の小型化(レンズ径の小型、レンズ全長の短縮)と高性能化との両立が可能であり、ビデオカメラやデジタルスチルカメラ等の撮像素子により受光するカメラに適切である。
本発明ズームレンズの屈折力配置と変倍時における各レンズ群の可動の可否を示す図である。 本発明ズームレンズの第1の実施の形態のレンズ構成を示す図である。 図4及び図5と共に本発明ズームレンズの第1の実施の形態に具体的数値を適用した数値実施例1の各種収差図を示すものであり、本図は広角端状態における球面収差、非点収差、歪曲収差及びコマ収差を示すものである。 中間焦点距離状態における球面収差、非点収差、歪曲収差及びコマ収差を示すものである。 望遠端状態における球面収差、非点収差、歪曲収差及びコマ収差を示すものである。 図7及び図8と共に数値実施例1の0.5度相当のレンズシフト状態での横収差を示すものであり、本図は広角端状態における横収差を示すものである。 中間焦点距離状態における横収差を示すものである。 望遠端状態における横収差を示すものである。 本発明ズームレンズの第2の実施の形態のレンズ構成を示す図である。 図11及び図12と共に本発明ズームレンズの第2の実施の形態に具体的数値を適用した数値実施例2の各種収差図を示すものであり、本図は広角端状態における球面収差、非点収差、歪曲収差及びコマ収差を示すものである。 中間焦点距離状態における球面収差、非点収差、歪曲収差及びコマ収差を示すものである。 望遠端状態における球面収差、非点収差、歪曲収差及びコマ収差を示すものである。 図14及び図15と共に数値実施例2の0.5度相当のレンズシフト状態での横収差を示すものであり、本図は広角端状態における横収差を示すものである。 中間焦点距離状態における横収差を示すものである。 望遠端状態における横収差を示すものである。 本発明ズームレンズの第3の実施の形態のレンズ構成を示す図である。 図18及び図19と共に本発明ズームレンズの第3の実施の形態に具体的数値を適用した数値実施例3の各種収差図を示すものであり、本図は広角端状態における球面収差、非点収差、歪曲収差及びコマ収差を示すものである。 中間焦点距離状態における球面収差、非点収差、歪曲収差及びコマ収差を示すものである。 望遠端状態における球面収差、非点収差、歪曲収差及びコマ収差を示すものである。 図21及び図22と共に数値実施例3の0.5度相当のレンズシフト状態での横収差を示すものであり、本図は広角端状態における横収差を示すものである。 中間焦点距離状態における横収差を示すものである。 望遠端状態における横収差を示すものである。 本発明撮像装置の実施の形態を示すブロック図である。
符号の説明
1…ズームレンズ、2…ズームレンズ、3…ズームレンズ、G1…第1レンズ群、G2…第2レンズ群、G3…第3レンズ群、G4…第4レンズ群、L31・L32…正部分群、L33…負部分群、10…撮像装置、20…ズームレンズ、30…撮像素子

Claims (8)

  1. 物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群が配列されて構成され、
    広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、上記第1レンズ群及び上記第3レンズ群が光軸方向に固定され、上記第2レンズ群が像側へ移動して変倍作用をなし、上記第4レンズ群が上記第2レンズ群の移動に伴う像面位置の変動を補償するように光軸方向に移動すると共に、近距離合焦時に光軸方向に移動し、
    上記第3レンズ群が物体側に配置され正の屈折力を有する正部分群と像側に配置され負の屈折力を有する負部分群を有し、
    開口絞りが上記第3レンズ群の物体側に配置され、
    上記正部分群を光軸に対してほぼ垂直な方向にシフトすることによって、像をシフトさせることが可能であり、
    以下の条件式(1)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    (1)2.6<f3a/fw<3.9
    但し、
    f3a:第3レンズ群中に配置される正部分群の焦点距離
    fw:広角端状態におけるレンズ系全体での焦点距離
    とする。
  2. 以下の条件式(2)を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
    (2)1.5<f1/(fw・ft)1/2<2
    但し、
    f1:第1レンズ群の焦点距離
    ft:望遠端状態におけるレンズ系全体での焦点距離
    とする。
  3. 以下の条件式(3)を満足することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のズームレンズ。
    (3)5.5<|f3b|/fw
    但し、
    f3b:第3レンズ群中に配置される負部分群の焦点距離
    とする。
  4. 以下の条件式(4)を満足することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のズームレンズ。
    (4)1.3<|f12t|/ft<1.8
    但し、
    f12t:望遠端状態における第1レンズ群と第2レンズ群との合成焦点距離
    とする。
  5. ズームレンズと、上記ズームレンズによって形成された光学像を電気的な信号に変換する撮像素子を備えた撮像装置であって、
    上記ズームレンズは、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群が配列されて構成され、
    広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、上記第1レンズ群及び上記第3レンズ群が光軸方向に固定され、上記第2レンズ群が像側へ移動して変倍作用をなし、上記第4レンズ群が上記第2レンズ群の移動に伴う像面位置の変動を補償するように光軸方向に移動すると共に、近距離合焦時に光軸方向に移動し、
    上記第3レンズ群が物体側に配置され正の屈折力を有する正部分群と像側に配置され負の屈折力を有する負部分群を有し、
    開口絞りが上記第3レンズ群の物体側に配置され、
    上記正部分群を光軸に対してほぼ垂直な方向にシフトすることによって、像をシフトさせることが可能であり、
    以下の条件式(1)を満足することを特徴とする撮像装置。
    (1)2.6<f3a/fw<3.9
    但し、
    f3a:第3レンズ群中に配置される正部分群の焦点距離
    fw:広角端状態におけるレンズ系全体での焦点距離
    とする。
  6. 以下の条件式(2)を満足することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
    (2)1.5<f1/(fw・ft)1/2<2
    但し、
    f1:第1レンズ群の焦点距離
    ft:望遠端状態におけるレンズ系全体での焦点距離
    とする。
  7. 以下の条件式(3)を満足することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の撮像装置。
    (3)5.5<|f3b|/fw
    但し、
    f3b:第3レンズ群中に配置される負部分群の焦点距離
    とする。
  8. 以下の条件式(4)を満足することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の撮像装置。
    (4)1.3<|f12t|/ft<1.8
    但し、
    f12t:望遠端状態における第1レンズ群と第2レンズ群との合成焦点距離
    とする。
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