JP4441856B2 - 可変焦点距離レンズ系及び撮像装置 - Google Patents

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本発明は複数のレンズ群が移動することにより焦点距離が変更されるレンズ系及び係るレンズ系を備えた撮像装置に関し、特に、ビデオカメラやデジタルスチルカメラ等の撮像素子により受光する撮像装置に好適なレンズ系及び該レンズ系を備えた撮像装置に関する。
従来から、カメラにおける記録手段として、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の光電変換素子を用いた撮像素子によって、撮像素子面上に形成された被写体像の各光電変換素子毎に受光した光量を、各光電変換素子によって電気的出力に変換して、これを電気的情報として記録する方法が知られている。
近年の微細加工技術の技術進歩に伴い、中央演算処理装置(CPU)の高速化や記憶媒体の高集積化が図られ、それまでは取り扱えなかったような大容量の画像データを高速処理で扱うことができるようになってきた。また、撮像素子においても高集積化や小型化が図られ、高集積化により、より高い空間周波数の記録が可能となり、小型化により、カメラ全体の小型化を図ることができるようになってきた。
但し、上述の高集積化や小型化により、撮像素子における個々の光電変換素子の受光面積が狭まり、電気出力の低下に伴ってノイズの影響が大きくなるという問題があった。これを防ぐために、光学系の大口径比化により受光素子上に到達する光量を増大させたり、また、各素子の直前に微小なレンズ素子(所謂、マイクロレンズアレイ)を配置したりする等の対策が考えられてきた。上記したマイクロレンズアレイは、隣り合う素子同士の間に至る光束を素子上へ導く代わりに、レンズ系の射出瞳位置に制約を与えていた。すなわち、レンズ系の射出瞳位置が受光素子に近づく、すなわち、受光素子に到達する主光線の光軸となす角度が大きくなると画面周辺部へ向かう軸外光束が光軸に対して大きな角度をなし、その結果、受光素子上に到達せず、光量不足を招いてしまうからである。
光電変換素子を受光素子に用いて記録するカメラ、所謂、デジタルスチルカメラは現像作業が不要のため、撮影結果を容易に確認できる等、データの取扱い易さがある反面、画質の面で銀塩カメラに劣っていたり、パーソナルコンピュータ等の機器との接続が必要となるため、普及率が向上しなかったが、近年の画質向上や機器の普及により、デジタルスチルカメラがより一般的に使われるようになってきた。
画質向上については上述の撮像素子における受光素子の高集積化と併せて、光学系の高性能化が必要不可欠である。
また、光学系の変倍比を高めることは撮影者に撮影の自由度を高め、例えば、被写体により近づいた撮影が可能となったり、室内など被写体位置が近い時でも広い範囲が撮影できるなどの利点を生み出した。
具体的なズームレンズとして、例えば、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群を配置した、所謂、正負正正4群タイプのものが知られている。これらに関する具体例として、いくつかの発明に触れたい。
例えば、特許文献1では、広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、第1レンズ群と第4レンズ群が固定で、第2レンズ群と第3レンズ群が移動するように構成されたレンズ系が開示されている。特許文献2では、広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、第1レンズ群乃至第3レンズ群が移動するように構成されたレンズ系が開示されている。特許文献3では、広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、すべてのレンズ群が移動するレンズ系が開示されている。
特開2001−56436号公報
特開2001−356269号公報
特開2001−188170号公報
しかしながら、高集積化に伴う受光素子の小型化により、光学系は高い空間周波数に対応して高いコントラストを有することが必要とされ、同時に、製造時に必要な加工精度が高まるため、鏡筒を構成する各部品の精度や製造時の組付誤差等に影響されずに安定した光学性能を得るには、小型化や高性能化と同時に、各レンズ群同士の偏心に伴う性能劣化を抑える必要が生じてしまった。
上記した特許文献1に示されたズームレンズでは可動レンズ群が2つしかないために、高い変倍比を実現するには各レンズ群の移動量を大きくせざるを得ず、必然的に大型化してしまい、携帯性の向上には不向きであった。特許文献2に示されたズームレンズでは第3レンズ群のレンズ厚が大きく、この事が小型化を阻害し、携帯性の向上には不向きであった。特許文献3に示されたズームレンズでは、第3レンズ群が物体側より順に、正レンズ、正レンズ、負レンズで構成されるために、第3レンズ群単独で発生する負の球面収差の補正が難しく、小型化との両立が難しかった。
そこで、本発明は上記した問題点に鑑みて成されたものであり、鏡筒を構成する各部品の精度や製造時の組付誤差等に影響されずに安定した光学品質を達成することが可能な可変焦点距離レンズ系及び撮像装置を提供することを課題とするものである。
本発明可変焦点距離レンズ系は、上記した課題を解決するために、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群から成り、広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、少なくとも前記第1レンズ群及び前記第3レンズ群が物体側へ移動する可変焦点距離レンズ系において、上記第3レンズ群が物体側に凸面を向けた正レンズと像側に凹面を向けた負レンズとの接合レンズと、該接合レンズと空気間隔を隔てて像側に配置される正レンズとにより構成され、開口絞りは、上記第3レンズ群の物体側に近接して配置され、レンズ位置状態が変化する際に、上記第3レンズ群と一体的に移動し、f1を第1レンズ群の焦点距離、fwを広角端状態におけるレンズ全系の焦点距離、ftを望遠端状態におけるレンズ全系の焦点距離として、条件式(5)2<f1/(fw・ft) 1/2 <4.5を満足するようにしたものである。
また、本発明撮像装置は、可変焦点距離レンズ系と、該可変焦点距離レンズ系によって捉えた被写体像を記録する記録手段とを備えた撮像装置であって、上記可変焦点レンズ系は、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群から成り、広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、少なくとも前記第1レンズ群及び前記第3レンズ群が物体側へ移動し、上記第3レンズ群が物体側に凸面を向けた正レンズと像側に凹面を向けた負レンズとの接合レンズと、該接合レンズと空気間隔を隔てて像側に配置される正レンズとにより構成され、開口絞りは、上記第3レンズ群の物体側に近接して配置され、レンズ位置状態が変化する際に、上記第3レンズ群と一体的に移動し、f1を第1レンズ群の焦点距離、fwを広角端状態におけるレンズ全系の焦点距離、ftを望遠端状態におけるレンズ全系の焦点距離として、条件式(5)2<f1/(fw・ft) 1/2 <4.5を満足するようにしたものである。
従って、本発明可変焦点距離レンズ系及び撮像装置にあっては、小型に構成できると共に良好な光学性能と高い変倍比を得ることができる。
本発明可変焦点距離レンズ系は、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群から成り、広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、少なくとも前記第1レンズ群及び前記第3レンズ群が物体側へ移動する可変焦点距離レンズ系において、上記第3レンズ群が物体側に凸面を向けた正レンズと像側に凹面を向けた負レンズとの接合レンズと、該接合レンズと空気間隔を隔てて像側に配置される正レンズとにより構成され、開口絞りは、上記第3レンズ群の物体側に近接して配置され、レンズ位置状態が変化する際に、上記第3レンズ群と一体的に移動し、f1を第1レンズ群の焦点距離、fwを広角端状態におけるレンズ全系の焦点距離、ftを望遠端状態におけるレンズ全系の焦点距離として、条件式(5)2<f1/(fw・ft) 1/2 <4.5を満足することを特徴とする。
また、本発明撮像装置は、可変焦点距離レンズ系と、該可変焦点距離レンズ系によって捉えた被写体像を記録する記録手段とを備えた撮像装置であって、上記可変焦点レンズ系は、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群から成り、広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、少なくとも前記第1レンズ群及び前記第3レンズ群が物体側へ移動し、上記第3レンズ群が物体側に凸面を向けた正レンズと像側に凹面を向けた負レンズとの接合レンズと、該接合レンズと空気間隔を隔てて像側に配置される正レンズとにより構成され、開口絞りは、上記第3レンズ群の物体側に近接して配置され、レンズ位置状態が変化する際に、上記第3レンズ群と一体的に移動し、f1を第1レンズ群の焦点距離、fwを広角端状態におけるレンズ全系の焦点距離、ftを望遠端状態におけるレンズ全系の焦点距離として、条件式(5)2<f1/(fw・ft) 1/2 <4.5を満足することを特徴とする。
従って、本発明可変焦点距離レンズ系及び撮像装置にあっては、第一にレンズ全長の変化を利用して、各レンズ群同士の間隔を積極的に変化させることで、レンズ位置状態の変化に伴う諸収差の変動を良好に補正することができる。
また、開口絞りを第3レンズ群の物体側に隣接して配置すると共に、第3レンズ群を物体側より順に、第1正レンズと負レンズで構成される接合レンズと第2正レンズとの3枚で構成することにより、携帯性の向上と高集積化に伴う光学性能の向上及び高い変倍比との両立が可能である。そして、f1を第1レンズ群の焦点距離、fwを広角端状態におけるレンズ全系の焦点距離、ftを望遠端状態におけるレンズ全系の焦点距離として、条件式(5)2<f1/(fw・ft) 1/2 <4.5を満足するものであるので、さらに高性能化とレンズ全長の短縮化を図ることができる。
請求項2及び請求項34に記載された発明にあっては、R33を上記第3レンズ群中に配置される接合レンズの像側レンズ面の曲率半径、R34を上記第3レンズ群の接合レンズの像側に配置される正レンズの物体側レンズ面の曲率半径として、条件式(1)−0.9<(R33−R34)/(R33+R34)<−0.3を満足するものであるので、大口径化が可能になる。
請求項3及び請求項4並びに請求項35及び請求項36に記載された発明にあっては、Daを広角端状態において開口絞りから像面位置までの光軸に沿った長さ、Ymaxを最大像高、D3を上記第3レンズ群のレンズ厚、fwを広角端状態におけるレンズ全系の焦点距離として、条件式(2)3<Da/Ymax<8、(3)0.7<D3/fw<1.3及び(4)0.8<R33/fw<1.3のうち、少なくとも1つを満足するものであるので、高性能化と小型化との両立を図ることができる。
請求項5乃至請求項8並びに請求項37乃至請求項40に記載された発明にあっては、広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、上記第2レンズ群が一旦像側へ移動した後、物体側へ移動するので、軸外収差の補正が容易になる。
請求項9乃至請求項16並びに請求項41乃至請求項48に記載された発明にあっては、f2を第2レンズ群の焦点距離(f2<0)、f3を第3レンズ群の焦点距離として、条件式(6)3<(|f2|+f3)/fw<4を満足するものであるので、さらなる高性能化とレンズ全長の短縮化を図ることができる。
請求項17乃至請求項32並びに請求項49乃至請求項64に記載された発明にあっては、前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成されたので、製造時に発生する可能性がある接合レンズと正レンズとの間の相互偏心が抑制されたるため、さらに安定した光学的品質を確保することができる。
以下に、本発明可変焦点距離レンズ系及び撮像装置を実施するための最良の形態について添付図面を参照して説明する。
本発明にかかる可変焦点距離レンズ系は、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群の4つのレンズ群で構成され、レンズ系全体での焦点距離がもっとも短くなる広角端状態からもっとも長くなる望遠端状態に向かってレンズ位置状態が変化する際に、第1レンズ群と第2レンズ群との間の間隔が増大し、第2レンズ群と第3レンズ群との間の間隔が減少し、第3レンズ群と第4レンズ群との間の間隔が変化するように、少なくとも第1レンズ群が物体側へ移動するように構成される。
特に、本発明にかかる可変焦点距離レンズ系おいては、開口絞りを第3レンズ群の物体側に隣接して配置すると共に、第3レンズ群を物体側より順に、第1正レンズと負レンズで構成される接合レンズ及び第2正レンズの3枚で構成することにより、携帯性の向上と高集積化に伴う光学性能の向上及び高い変倍比との両立を可能にした。
本発明においては、第一にレンズ全長の変化を利用して、各レンズ群同士の間隔を積極的に変化させることで、レンズ位置状態の変化に伴う諸収差の変動を良好に補正することができる。
まず、広角端状態では第1レンズ群と第2レンズ群とを近接して配置し、且つ、レンズ全長を短くすることで、第1レンズ群を通過する軸外光束を光軸に近づけて、軸外収差の発生を抑えることができる。レンズ位置状態が望遠端状態まで変化する際に、第1レンズ群と第2レンズ群との間の間隔を増大させることで、第1レンズ群を通過する軸外光束の高さを積極的に変化させて、レンズ位置状態の変化に伴って発生する軸外収差の変動を良好に補正することができる。
同時に、広角端状態では第2レンズ群と第3レンズ群との間の間隔を広げて配置することで、第2レンズ群を通過する軸外光束と軸上光束との高さの差を大きくして、画角変更による軸外収差の変動を補正することができる。また、レンズ位置状態が望遠端状態へ向かって変化する際に、第2レンズ群と第3レンズ群との間の間隔を狭めることにより、第2レンズ群を通過する軸外光束の高さを積極的に変化させて、レンズ位置状態の変化に伴って発生する軸外収差の変動を補正することができる。
さらに、レンズ位置状態が望遠端状態へ向かって変化する際に、第3レンズ群を物体側へ移動させることにより、収斂作用を高めてレンズ全長の短縮化を図ることができる。
例えば、上記特許文献3に示されたズームレンズでは、第3レンズ群が第1正レンズと第2正レンズと負レンズとの接合レンズで構成され、そして、接合レンズを構成する第2正レンズは物体側に凸面を向け、負レンズは像側に凹面を向けた構成とされている。
このため、第1正レンズと第2正レンズの物体側レンズ面までが正の屈折力を有し、負レンズの像側レンズ面が負の屈折力を有するように構成されており、負の屈折力が1の面に集約されているため、第1正レンズと負レンズとの製造(組付)時に発生する相互偏心による性能劣化への影響が著しく大きかった。
また、負レンズにより、軸外光束が強く発散されるため、特に広角端状態で第3レンズ群と第4レンズ群との間の相互偏心による性能劣化が発生しやすいという問題点があった。
それに対して、本発明においては、第3レンズ群を第1正レンズと負レンズとの接合レンズとその像側に配置される第2正レンズにより構成することで、正の屈折力を有する第1正レンズの物体側レンズ面と負の屈折力を有する負レンズとを接合して、製造時の相互偏心を生じにくくしている。
同時に、第3レンズ群のもっとも像側に第2正レンズを配置することにより、第3レンズ群を射出する軸外光束が極端に発散されないように構成して、製造時に生じる可能性のある第3レンズ群と第4レンズ群との間の相互偏心による光学品質への影響を極力小さくして安定した光学品質を維持することができるようにしている。
ところで、一般的にレンズ位置状態の変化に伴う、諸収差の変動を良好に補正するには、開口絞りをレンズ系の中央付近に配置することが望ましい。
特に、開口絞りの物体側と像側にそれぞれ1つ以上の可動レンズ群を配置することにより、各レンズ群を通過する軸外光束の高さを積極的に変化させて、レンズ位置状態の変化に伴って発生する軸外収差の変動を抑えて高性能化を図ることができる。
また、上記した通り、撮像素子により被写体像を記録する場合、開口絞りと撮像素子との間の間隔を充分に空けて、射出瞳位置を物体側に位置させることが重要である。
このため、本発明においては、開口絞りを第2レンズ群と第3レンズ群との間に配置することにより、高性能化と小型化との両立を図ることが可能となる。
特に、本発明においては、第2レンズ群及び第3レンズ群が可動群であるため、開口絞りを第3レンズ群と共に移動させることにより、第3レンズ群が主に軸上収差の補正を担う構成として、各レンズ群の収差補正機能が明確となり、簡易構成化や小型化を図ることができる。
本発明可動焦点距離レンズ系は、以上のように構成することにより、良好なる結像性能を得ることができる。
本発明にかかる可変焦点距離レンズ系は、R33を上記第3レンズ群中に配置される接合レンズの像側レンズ面の曲率半径、R34を上記第3レンズ群の接合レンズの像側に配置される正レンズの物体側レンズ面の曲率半径として、以下の条件式(1)を満足することが好ましい。
−0.9<(R33−R34)/(R33+R34)<−0.3
条件式(1)は第3レンズ群中に配置される負レンズと第2正レンズとの間に形成される空気間隔の形状を規定するものである。
本発明においては、この空気間隔を挟んだ両側の面を通過する軸上光束の高さの変化を利用して、高次の球面収差を発生させて、より大口径化を図っている。
条件式(1)の上限値を上回った場合、第2正レンズの物体側レンズ面の屈折力が強まり、製造時に発生し得る負レンズと第2正レンズとの間の相互偏心による性能劣化が大きくなってしまうため、好ましくない。
逆に、条件式(1)の下限値を下回った場合、高次の球面収差の発生が少なくなり、大口径化が充分に図れなくなってしまう。
本発明においては、第3レンズ群中の接合レンズと第2正レンズとが外周部で接触するようにしてレンズ室に収める際に、2つのレンズ同士の相互偏心を抑えて、より安定した光学品質を実現することが可能である。
レンズ同士が接触する位置が有効光束の通過する範囲から極端に離れると、このような構成とできないため、条件式(1)の上限値を−0.4とすることがより好ましい。
また、より良好なる結像性能を得るには、条件式(1)の下限値を−0.8とすることが好ましい。
本発明に係る可変焦点距離レンズ系においては、高性能化と小型化との両立を図るために、Daを広角端状態において開口絞りから像面位置までの光軸に沿った長さ、Ymaxを最大像高、D3を前記第3レンズ群のレンズ厚、fwを広角端状態における焦点距離として、以下の条件式(2)乃至(4)のうち、少なくとも1つを満足することが望ましい。
(2)3<Da/Ymax<8
(3)0.7<D3/fw<1.3
(4)0.8<R33/fw<1.3
条件式(2)は広角端状態における開口絞りから像面位置までの長さを規定する条件式である。
条件式(2)の下限値を下回った場合、広角端状態で軸外光束が第4レンズ群により強く屈折されるようになり、画面周辺部において発生するコマ収差を良好に補正することができなくなってしまう。
逆に、条件式(2)の上限値を上回った場合、レンズ全長が大きくなってしまうため、好ましくない。
条件式(3)は第3レンズ群のレンズ厚を規定する条件式である。
条件式(3)の上限値を上回った場合、レンズ系全体の大型化を引き起こしてしまうので、好ましくない。
逆に、条件式(3)の下限値を下回った場合、広角端状態において第3レンズ群中の接合レンズの像側レンズ面を通過する軸外光束が光軸に近づくため、画角の変更によるコマ収差の変動を良好に補正することが難しくなって、より高性能化を図ることが難しくなってしまう。
条件式(4)は第3レンズ群中の接合レンズの像側レンズ面の曲率半径を規定する条件式である。
条件式(4)の上限値を上回った場合、第2レンズ群の屈折力を弱めないと広角端状態で発生する負の歪曲収差を補正することができず、レンズ系全体の大型化を引き起こしてしまう。
逆に、条件式(4)の下限値を下回った場合、第3レンズ群で発生する高次の正の球面収差が非常に大きくなって、大口径化が図れなくなってしまう。
なお、本発明においては、条件式(2)乃至(4)の3つの条件式を同時に満足する方が、小型化と高性能化をより図ることが可能である。
ところで、本発明においては、広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化して、焦点距離が変化する際に、第2レンズ群は一旦像側へ移動してから物体側へ移動することが望ましい。
本発明に係る可変焦点距離レンズ系においては、上記した通り、広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、第1レンズ群と第3レンズ群とがそれぞれ物体側へ移動しているが、変倍比(=望遠端状態での焦点距離/広角端状態での焦点距離)を高めると、レンズ位置状態の変化に伴う軸外収差が発生し易い。そこで、第2レンズ群を一旦像側へ移動させると、第1レンズ群を通過する軸外光束が広角端状態では光軸に近い位置を通過し、広角端状態から望遠端状態に向かってレンズ位置状態が変化すると、急激に第1レンズ群を通過する軸外光束が光軸から離れる。この高さの変化を利用して、レンズ位置状態の変化に伴う軸外収差の補正を積極的に行うことが可能となる。そこで、上記した通り、第2レンズ群を一旦像側へ移動させてから物体側へ移動させることが好ましい。
本発明においては、更なる高性能化とレンズ全長の短縮化を達成するために、f1を第1レンズ群の焦点距離、ftを望遠端状態における焦点距離、f2を第2レンズ群の焦点距離(f2<0)、f3を第3レンズ群の焦点距離として、以下の条件式(5)及び条件式(6)のうち、少なくともいずれか一方を満足することが望ましい。
(5)2<f1/(fw・ft)1/2<4.5
(6)3<(|f2|+f3)/fw<4
条件式(5)は第1レンズ群の焦点距離を規定する条件式である。
条件式(5)の上限値を上回った場合、第1レンズ群の屈折力が弱まるため、望遠端状態でのレンズ全長の短縮化を充分に図ることができなくなってしまう。また、条件式(5)の下限値を下回った場合、望遠端状態において第1レンズ群を通過する軸外光束が光軸から大きく離れて画角の変更によるコマ収差の変動をより良く補正することが難しく、高性能化を充分に図ることができない。
条件式(6)は第2レンズ群と第3レンズ群の焦点距離を規定する条件式である。
条件式(6)の上限値を上回った場合、広角端状態において、第2レンズ群を通過する軸外光束が光軸から離れて画面周縁部において発生するコマ収差をより良好に補正することが難しくなってしまう。また、第3レンズ群による収斂作用が弱まるため、広角端状態におけるレンズ全長の短縮化が難しくなってしまう。
逆に、条件式(6)の下限値を下回った場合、第3レンズ群において発生する画角の変更によるコマ収差の変動を良好に補正することができず、高性能化を充分に図ることができない。また、第2レンズ群と第3レンズ群との間の相互偏心による性能劣化が著しく大きくなるため、部品精度のバラツキや組付誤差等の影響が大きく、安定した光学性能を得るのが難しい。
なお、本発明においては、条件式(5)と条件式(6)を同時に満足することにより、更なる高性能化と更なるレンズ全長の短縮を図ることができる。
本発明によるレンズ系は、広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、無限遠に位置する被写体のレンズ系による像位置が常に一定でない、バリフォーカルレンズ、すなわち、可変焦点距離レンズ系である。
本発明による可変焦点距離レンズ系は、像位置の変化を検出する検出系、フォーカス群等、一部レンズ群を光軸方向に移動させる駆動系と、検出系からの出力に従って像位置を補償するために必要な駆動量を駆動系に与える制御系とを組み合わせることにより、レンズシステムとして機能させることが可能である。
また、勿論、各レンズ群の移動軌跡の選択により、像位置がレンズ位置状態によらず一定となる、ズームレンズとして構成することも可能である。
本発明においては、非球面レンズを用いることにより、より高い光学性能を得ることができる。特に、第3レンズ群のもっとも物体側のレンズ面を非球面レンズとすることによって、中心性能の更なる高性能化が可能となる。また、第2レンズ群に非球面レンズを用いることにより、広角端状態において発生する画角の変更によるコマ収差の変動を良好に補正することが可能となる。第4レンズ群に非球面レンズを用いることにより、望遠端状態における画角の変更によるコマ収差の変動を更に良好に補正することが可能である。
更に、複数の非球面を用いることでより高い光学性能が得られるのは言うまでもない。
本発明においては、レンズ系を構成するレンズ群のうち、1つのレンズ群、あるいは1つのレンズ群の一部を光軸にほぼ垂直な方向にシフトさせることにより、像をシフトさせることも可能であり、カメラのブレを検出する検出系、上記レンズ群をシフトさせる駆動系、検出系の出力に従って駆動系にシフト量を与える制御系と組合せることにより、防振光学系として機能させることが可能である。
特に、本発明においては、第3レンズ群の一部、あるいは全体を光軸にほぼ垂直な方向にシフトさせることにより、少ない収差変動で像をシフトさせることが可能である。第3レンズ群は開口絞りの近傍に配置されるため、軸外光束が光軸付近を通過するので、シフトさせた際に発生するコマ収差の変動が少ないからである。
なお、本発明においては近距離合焦時にレンズ系を構成するレンズ群のうち、1つのレンズ群を移動させるか、あるいは、1つのレンズ群のうち、一部のレンズ群を移動させることが望ましい。
特に、第4レンズ群を移動させる場合、元々、コンペンザータとして移動可能であるため、駆動機構の簡易構成化が図れ、好ましい。
また、レンズ系の像側にモアレ縞の発生を防ぐためのローパスフィルタを配置したり、受光素子の分光感度特性に応じて赤外カットフィルタを配置することも勿論、可能である。
以下に、本発明可変焦点距離レンズ系の実施の形態及び各実施の形態にかかる数値実施例について説明する。なお、各数値実施例において、非球面形状は、yを光軸からの高さ、xをサグ量、cを曲率、kを円錐定数として、数1式によって定義されるものとする。なお、C、C、…は非球面係数である。
Figure 0004441856
図1は本発明可変焦点距離レンズ系の各実施の形態における屈折力配分を示しており、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1、負の屈折力を有する第2レンズ群G2、正の屈折力を有する第3レンズ群G3、正の屈折力を有する第4レンズ群G4により構成され、広角端状態より望遠端状態へとレンズ位置状態が変化するに際して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の空気間隔は増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の空気間隔は減少するように、第1レンズ群G1と第3レンズ群G3が物体側へ移動し、第2レンズ群G2が一旦像側へ移動した後、物体側へ移動して、第4レンズ群G4が一旦物体側へ移動した後、像側へ移動する。
なお、各実施の形態においては、もっとも像側の位置に保護ガラスLPFを配置してある。
図2は本発明の第1の実施の形態に係る可変焦点距離レンズ系のレンズ構成図を示しており、第1レンズ群G1は物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズと物体側に凸面を向けた正レンズとの接合レンズL1により構成され、第2レンズ群G2は像側に凹面を向けた負レンズL21と両凹形状の負レンズL22と物体側に凸面を向けた正レンズL23により構成され、第3レンズ群G3は物体側に凸面を向けた正レンズと像側に凹面を向けた負レンズとの接合レンズL31及び両凸形状の正レンズL32により構成され、第4レンズ群G4は物体側に凸面を向けた正レンズL41により構成される。
第1の実施の形態では、開口絞りSが第3レンズ群G3の物体側に配置され、レンズ位置状態の変化時に第3レンズ群G3と一体的に移動する。
なお、図2中IMGは撮像面を示す。
表1に上記第1の実施の形態に具体的数値を適用した数値実施例1における各面の面番号(si)、各面の曲率半径(ri)、面間隔(di)、屈折率(ni)、アッベ数(vi)を示す。なお、上記siは物体側からi番目の面を、riは物体側からi番目の面の曲率半径を、diは物体側からi番目とi+1番目の面との間の光軸上における面間隔を、niは物体側からi番目の面を有する硝材のd
線(λ=587.6nm)に対する屈折率を、viは物体側からi番目の面を有する硝材のアッベ数を、それぞれ示す。なお、表1中で曲率半径0は平面を示す。なお、これらの記号が有する意味は表6及び表11においても同様である。
Figure 0004441856
表2に数値実施例1における焦点距離(f)が1.00(広角端)、2.12(中間焦点位置)、4.71(望遠端)であるときのFナンバー(FNO)及び画角(2ω)を示す。
Figure 0004441856
数値実施例1において、第5面及び第11面は非球面によって構成されている。表3にこれら各面の円錐定数及び非球面係数を示す。
Figure 0004441856
数値実施例1において、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の面間隔d3、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の面間隔d9、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間の面間隔d15及び第4レンズ群G4と保護ガラスLPFとの間の面間隔d17は可変(variable)である。そこで、表4にこれら可変間隔の広角端状態(f=1.000)、中間焦点位置状態(f=2.124)及び望遠端状態(f=4.709)における各値を示す。
Figure 0004441856
表5に数値実施例1における各条件式対応値を示す。
Figure 0004441856
図3乃至図5は数値実施例1にかかる可変焦点距離レンズ系の無限遠合焦状態での諸収差図をそれぞれ示し、図3は広角端状態(f=1.000)、図4は中間焦点距離状態(f=2.124)、図5は望遠端状態(f=4.709)における諸収差図を示す。
これら各収差図において、球面収差図中の実線は球面収差、点線はサイン・コンディションを示し、yは像高を示し、非点収差図中の実線はサジタル像面、破線はメリディオナル像面を示す。コマ収差図は、像高y=0、0.306、0.427、0.612でのコマ収差を表し、Aは画角を示す。
各収差図から、数値実施例1にかかる可変焦点距離レンズ系においては諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることは明らかである。
図6は本発明可変焦点距離レンズ系の第2の実施の形態におけるレンズ構成図を示しており、第1レンズ群G1は物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズと物体側に凸面を向けた正レンズとの接合レンズL1により構成され、第2レンズ群G2は像側に凹面を向けた負レンズL21と両凹形状の負レンズL22と物体側に凸面を向けた正レンズL23により構成され、第3レンズ群G3は物体側に凸面を向けた正レンズと像側に凹面を向けた負レンズとの接合レンズL31及び両凸形状の正レンズL32により構成され、第4レンズ群G4は物体側に凸面を向けた正レンズL41により構成される。
この第2の実施の形態ではでは、開口絞りSが第3レンズ群G3の物体側に配置され、レンズ位置状態の変化時に第3レンズ群G3と一体的に移動する。
なお、図6中IMGは撮像面を示す。
表6に上記第2の実施の形態に具体的数値を適用した数値実施例2における各面の面番号(si)、各面の曲率半径(ri)、面間隔(di)、屈折率(ni)、アッベ数(vi)を示す。
Figure 0004441856
表7に数値実施例2における焦点距離(f)が1.00(広角端)、2.08(中間焦点位置)、3.77(望遠端)であるときのFナンバー(FNO)及び画角(2ω)を示す。
Figure 0004441856
数値実施例2において、第5面及び第11面は非球面によって構成されている。表8にこれら各面の円錐定数及び非球面係数を示す。
Figure 0004441856
数値実施例2において、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の面間隔d3、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の面間隔d9、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間のd15及び第4レンズ群G4と保護ガラスLPFとの間の面間隔d17は可変(variable)である。そこで、表9にこれら可変間隔の広角端状態(f=1.000)、中間焦点位置状態(f=2.080)及び望遠端状態(f=3.767)における各値を示す。
Figure 0004441856
表10に数値実施例における各条件式対応値を示す。
Figure 0004441856
図7乃至図9は数値実施例2にかかる可変焦点距離レンズ系の無限遠合焦状態での諸収差図をそれぞれ示し、図7は広角端状態(f=1.000)、図8は中間焦点距離状態(f=2.080)、図9は望遠端状態(f=3.767)における諸収差図を示す。
これら各収差図において、球面収差図中の実線は球面収差、点線はサイン・コンディションを示し、yは像高を示し、非点収差図中の実線はサジタル像面、破線はメリディオナル像面を示す。コマ収差図は、像高y=0、0.326、0.456、0.652でのコマ収差を表し、Aは画角を示す。
各収差図から、数値実施例2にかかる可変焦点距離レンズ系においては諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることは明らかである。
図10は本発明可変焦点距離レンズ系の比較例におけるレンズ構成図を示しており、第1レンズ群G1は物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズと物体側に凸面を向けた正レンズとの接合レンズL1により構成され、第2レンズ群G2は像側に凹面を向けた負レンズL21と両凹形状の負レンズL22と物体側に凸面を向けた正レンズL23により構成され、第3レンズ群G3は物体側に凸面を向けた正レンズと像側に凹面を向けた負レンズとの接合レンズL31及び両凸形状の正レンズL32により構成され、第4レンズ群G4は物体側に凸面を向けた正レンズL41により構成される。
この比較例では、開口絞りSが第3レンズ群G3の物体側に配置され、レンズ位置状態の変化時に第3レンズ群G3と一体的に移動する。
なお、図10中IMGは撮像面を示す。
表11に上記比較例に具体的数値を適用した数値比較例における各面の面番号(si)、各面の曲率半径(ri)、面間隔(di)、屈折率(ni)、アッベ数(vi)を示す。
Figure 0004441856
表12に数値比較例における焦点距離(f)が1.00(広角端)、2.09(中間焦点位置)、4.71(望遠端)であるときのFナンバー(FNO)及び画角(2ω)を示す。
Figure 0004441856
数値比較例において、第5面及び第11面は非球面によって構成されている。表13にこれら各面の円錐定数及び非球面係数を示す。
Figure 0004441856
数値比較例において、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の面間隔d3、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の面間隔d9、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間の面間隔d15及び第4レンズ群G4と保護ガラスLPFとの間の面間隔d17は可変(variable)である。そこで、表14にこれら可変間隔の広角端状態(f=1.000)、中間焦点位置状態(f=2.091)及び望遠端状態(f=4.709)における各値を示す。
Figure 0004441856
表15に数値比較例における各条件式対応値を示す。
Figure 0004441856
図11乃至図13は数値比較例にかかる可変焦点距離レンズ系の無限遠合焦状態での諸収差図をそれぞれ示し、図11は広角端状態(f=1.000)、図12は中間焦点距離状態(f=2.091)、図5は望遠端状態(f=4.709)における諸収差図を示す。
これら各収差図において、球面収差図中の実線は球面収差、点線はサイン・コンディションを示し、yは像高を示し、非点収差図中の実線はサジタル像面、破線はメリディオナル像面を示す。コマ収差図は、像高y=0、0.274、0.383、0.547でのコマ収差を表し、Aは画角を示す。
各収差図から、数値比較例にかかる可変焦点距離レンズ系においては諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることは明らかである。
図14に本発明撮像装置の実施の形態を示す。
この実施の形態は本発明をデジタルカメラとして適用したものである。デジタルカメラ10は可変焦点距離レンズ系20を備えており、該可変焦点距離レンズ系20が各種の駆動系と組み合わされてバリフォーカルレンズシステムとして機能するようになっている。上記可変焦点レンズ系20は正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4との4群構成にされており、広角端状態から望遠端状態へとレンズ位置状態が変化する際、図14に破線矢印で示すように各レンズ群が移動するようになっている。
例えば、各レンズ群G1、G2、G3、G4はそれぞれ各別のレンズ枠21、22、23、24に保持されており、各レンズ枠21、22、23、24の外周面に突設されたカムフォロア21a、22a、23a、24aが回転自在に構成された回転カム胴30の内周面に形成されたカム溝31、32、33、34に摺動自在に係合されている。従って、回転カム胴30が回転すると、上記カムフォロア21a、22a、23a、24aが回転カム胴30のカム溝31、32、33、34に案内されるので、各レンズ枠21、22、23、24が破線矢印に示すように前後方向へ移動する。そして、上記した可変焦点距離レンズ系20には上記した図2、図6及び図10に示した可変焦点距離レンズ系を適用することができる。
上記可変焦点距離レンズ系20によって捉えた被写体像を記録するための記録手段として、例えば、CCD40が使用されている。そしてCCD40の電気的出力は信号分岐回路50を経て映像処理回路へ送られ、ここで処理された後図示しない記録媒体に記録され、或いは、表示装置によって表示される。
上記回転カム胴30はドライブ回路60によって駆動されるモータ61によって回転され、ドライブ回路60には撮影者が操作する図示しないズームボタンの操作応じた信号が入力され、該信号に基づいて所定の駆動電力をモータ61に供給するようになっている。
上記CCD40からの信号のうち所定のものがAF演算回路70へと供給される。上記回転カム胴30の回転位置を検出する位置検出センサ71の検出信号は焦点距離計算回路72に入力され、位置検出センサ71の検出結果に基づいて可変焦点距離レンズ系20の現在状態における焦点距離が計算される。そして、焦点距離計算回路72の計算結果が上記AF演算回路70に入力される。AF演算回路70では、焦点距離計算回路72からの焦点位置情報に基づいて結像位置を演算によって求め、ドライブ回路73を介してモータ74を駆動してCCD40を結像位置へと移動させると共に、信号分岐回路50からの映像信号から合焦状態であるか否かの判断をしながらCCD40の位置の微調整を行う。以上のようにして自動焦点合わせ、すなわち、オートフォーカス動作が為される。
上記デジタルカメラ10に手ぶれ補正機能を持たせる場合は、例えば、第3レンズ群G3を光軸に直交する方向に移動可能に構成し、手ぶれ演算回路80にて信号分岐回路50から供給される映像信号に基づいて手ぶれの有無と手ぶれ量を演算し、該演算結果に基づいてドライブ回路81を介して駆動手段82を動作させて第3レンズ群G3を手ぶれをキャンセルする方向へと移動させる。
上記した撮像装置の実施の形態には画像を電気的に記録するデジタルカメラを示したが、本発明撮像装置は記録手段にCCDの替わりに銀塩フィルムを使用した光学式カメラとして適用しても良いことは勿論である。また、上記実施の形態では撮影系のレンズとしてバリフォーカルレンズシステムを採用したが、本発明可変焦点距離レンズ系を、レンズ位置状態が変化しても結像位置が移動しないズームレンズとして適用しても構わないことは勿論である。
なお、上記した各実施の形態及び数値実施例に示した構成及び数値は、本発明を実施するに際して行う具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
本発明によれば、レンズ位置状態に拘わらず高い光学性能が実現可能な高変倍可変焦点距離レンズ系を実現することができ、各種カメラ、得に、小型化及び高精細化が進んでいる撮像素子を使用するデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラの小型化及び高性能化を実現することができる。
本発明可変焦点距離レンズ系における各レンズ群の屈折力配置を示す図である。 図3乃至図5と共に本発明可変焦点距離レンズ系の第1の実施の形態を示すものであり、本図はレンズ構成を示す図である。 広角端状態における無限遠合焦状態での球面収差、非点収差及び歪曲収差並びにコマ収差を示す図である。 広角端と望遠端との間の中間焦点距離状態における無限遠合焦状態での球面収差、非点収差及び歪曲収差並びにコマ収差を示す図である。 望遠端状態における無限遠合焦状態での球面収差、非点収差及び歪曲収差並びにコマ収差を示す図である。 図7乃至図9と共に本発明可変焦点距離レンズ系の第2の実施の形態を示すものであり、本図はレンズ構成を示す図である。 広角端状態における無限遠合焦状態での球面収差、非点収差及び歪曲収差並びにコマ収差を示す図である。 広角端と望遠端との間の中間焦点距離状態における無限遠合焦状態での球面収差、非点収差及び歪曲収差並びにコマ収差を示す図である。 望遠端状態における無限遠合焦状態での球面収差、非点収差及び歪曲収差並びにコマ収差を示す図である。 図11乃至図13と共に本発明可変焦点距離レンズ系の比較例を示すものであり、本図はレンズ構成を示す図である。 広角端状態における無限遠合焦状態での球面収差、非点収差及び歪曲収差並びにコマ収差を示す図である。 広角端と望遠端との間の中間焦点距離状態における無限遠合焦状態での球面収差、非点収差及び歪曲収差並びにコマ収差を示す図である。 望遠端状態における無限遠合焦状態での球面収差、非点収差及び歪曲収差並びにコマ収差を示す図である。 本発明撮像装置の実施の形態を示すブロック図である。
符号の説明
G1…第1レンズ群、G2…第2レンズ群、G3…第3レンズ群、G4…第4レンズ群、L31…接合レンズ、L32…正レンズ、S…開口絞り、10…デジタルカメラ(撮像装置)、40…CCD(記録手段)

Claims (64)

  1. 物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群から成り、
    広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、少なくとも前記第1レンズ群及び前記第3レンズ群が物体側へ移動する可変焦点距離レンズ系において、
    上記第3レンズ群が物体側に凸面を向けた正レンズと像側に凹面を向けた負レンズとの接合レンズと、該接合レンズと空気間隔を隔てて像側に配置される正レンズとにより構成され、
    開口絞りは、上記第3レンズ群の物体側に近接して配置され、レンズ位置状態が変化する際に、上記第3レンズ群と一体的に移動し、
    以下の条件式(5)を満足する
    ことを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
    (5)2<f1/(fw・ft) 1/2 <4.5
    但し、
    f1:第1レンズ群の焦点距離
    fw:広角端状態におけるレンズ全系の焦点距離
    ft:望遠端状態におけるレンズ全系の焦点距離
  2. 請求項1に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    以下の条件式(1)を満足することを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
    (1)−0.9<(R33−R34)/(R33+R34)<−0.3
    但し、
    R33:上記第3レンズ群中に配置される接合レンズの像側レンズ面の曲率半径
    R34:上記第3レンズ群の接合レンズの像側に配置される正レンズの物体側レンズ面の曲率半径
  3. 請求項1に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    以下の条件式(2)、(3)及び(4)のうち、少なくとも1つの条件式を満足することを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
    (2)3<Da/Ymax<8
    (3)0.7<D3/fw<1.3
    (4)0.8<R33/fw<1.3
    但し、
    Da:広角端状態において開口絞りから像面位置までの光軸に沿った長さ
    Ymax:最大像高
    D3:上記第3レンズ群のレンズ厚
    fw:広角端状態におけるレンズ全系の焦点距離
  4. 請求項2に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    以下の条件式(2)、(3)及び(4)のうち、少なくとも1つの条件式を満足することを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
    (2)3<Da/Ymax<8
    (3)0.7<D3/fw<1.3
    (4)0.8<R33/fw<1.3
    但し、
    Da:広角端状態において開口絞りから像面位置までの光軸に沿った長さ
    Ymax:最大像高
    D3:上記第3レンズ群のレンズ厚
    fw:広角端状態におけるレンズ全系の焦点距離
  5. 請求項1に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、上記第2レンズ群が一旦像側へ移動した後、物体側へ移動する
    ことを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
  6. 請求項2に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、上記第2レンズ群が一旦像側へ移動した後、物体側へ移動する
    ことを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
  7. 請求項3に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、上記第2レンズ群が一旦像側へ移動した後、物体側へ移動する
    ことを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
  8. 請求項4に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、上記第2レンズ群が一旦像側へ移動した後、物体側へ移動する
    ことを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
  9. 請求項1に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    以下の条件式(6)を満足することを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
    (6)3<(|f2|+f3)/fw<4
    但し、
    f2:第2レンズ群の焦点距離(f2<0)
    f3:第3レンズ群の焦点距離
  10. 請求項2に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    以下の条件式(6)を満足することを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
    (6)3<(|f2|+f3)/fw<4
    但し、
    f2:第2レンズ群の焦点距離(f2<0)
    f3:第3レンズ群の焦点距離
  11. 請求項3に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    以下の条件式(6)を満足することを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
    (6)3<(|f2|+f3)/fw<4
    但し、
    f2:第2レンズ群の焦点距離(f2<0)
    f3:第3レンズ群の焦点距離
  12. 請求項4に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    以下の条件式(6)を満足することを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
    (6)3<(|f2|+f3)/fw<4
    但し、
    f2:第2レンズ群の焦点距離(f2<0)
    f3:第3レンズ群の焦点距離
  13. 請求項5に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    以下の条件式(6)を満足することを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
    (6)3<(|f2|+f3)/fw<4
    但し、
    f2:第2レンズ群の焦点距離(f2<0)
    f3:第3レンズ群の焦点距離
  14. 請求項6に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    以下の条件式(6)を満足することを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
    (6)3<(|f2|+f3)/fw<4
    但し、
    f2:第2レンズ群の焦点距離(f2<0)
    f3:第3レンズ群の焦点距離
  15. 請求項7に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    以下の条件式(6)を満足することを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
    (6)3<(|f2|+f3)/fw<4
    但し、
    f2:第2レンズ群の焦点距離(f2<0)
    f3:第3レンズ群の焦点距離
  16. 請求項8に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    以下の条件式(6)を満足することを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
    (6)3<(|f2|+f3)/fw<4
    但し、
    f2:第2レンズ群の焦点距離(f2<0)
    f3:第3レンズ群の焦点距離
  17. 請求項1に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
  18. 請求項2に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
  19. 請求項3に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
  20. 請求項4に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
  21. 請求項5に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
  22. 請求項6に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
  23. 請求項7に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
  24. 請求項8に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
  25. 請求項9に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
  26. 請求項10に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
  27. 請求項11に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
  28. 請求項12に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
  29. 請求項13に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
  30. 請求項14に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
  31. 請求項15に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
  32. 請求項16に記載の可変焦点距離レンズ系において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
  33. 可変焦点距離レンズ系と、該可変焦点距離レンズ系によって捉えた被写体像を記録する記録手段とを備えた撮像装置であって、
    上記可変焦点レンズ系は、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、正の屈折力を有する第4レンズ群から成り、
    広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、少なくとも前記第1レンズ群及び前記第3レンズ群が物体側へ移動し、
    上記第3レンズ群が物体側に凸面を向けた正レンズと像側に凹面を向けた負レンズとの接合レンズと、該接合レンズと空気間隔を隔てて像側に配置される正レンズとにより構成され、
    開口絞りは、上記第3レンズ群の物体側に近接して配置され、レンズ位置状態が変化する際に、上記第3レンズ群と一体的に移動し、
    以下の条件式(5)を満足する
    ことを特徴とする撮像装置。
    (5)2<f1/(fw・ft) 1/2 <4.5
    但し、
    f1:第1レンズ群の焦点距離
    fw:広角端状態におけるレンズ全系の焦点距離
    ft:望遠端状態におけるレンズ全系の焦点距離
  34. 請求項33に記載の撮像装置において、
    上記可変焦点距離レンズ系が以下の条件式(1)を満足することを特徴とする撮像装置。
    (1)−0.9<(R33−R34)/(R33+R34)<−0.3
    但し、
    R33:上記第3レンズ群中に配置される接合レンズの像側レンズ面の曲率半径
    R34:上記第3レンズ群の接合レンズの像側に配置される正レンズの物体側レンズ面の曲率半径
  35. 請求項33に記載の撮像装置において、
    上記可変焦点距離レンズ系が以下の条件式(2)、(3)及び(4)のうち、少なくとも1つの条件式を満足することを特徴とする撮像装置。
    (2)3<Da/Ymax<8
    (3)0.7<D3/fw<1.3
    (4)0.8<R33/fw<1.3
    但し、
    Da:広角端状態において開口絞りから像面位置までの光軸に沿った長さ
    Ymax:最大像高
    D3:上記第3レンズ群のレンズ厚
    fw:広角端状態におけるレンズ全系の焦点距離
  36. 請求項34に記載の撮像装置において、
    上記可変焦点距離レンズ系が以下の条件式(2)、(3)及び(4)のうち、少なくとも1つの条件式を満足することを特徴とする撮像装置。
    (2)3<Da/Ymax<8
    (3)0.7<D3/fw<1.3
    (4)0.8<R33/fw<1.3
    但し、
    Da:広角端状態において開口絞りから像面位置までの光軸に沿った長さ
    Ymax:最大像高
    D3:上記第3レンズ群のレンズ厚
    fw:広角端状態におけるレンズ全系の焦点距離
  37. 請求項33に記載の撮像装置において、
    広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、上記第2レンズ群が一旦像側へ移動した後、物体側へ移動する
    ことを特徴とする撮像装置。
  38. 請求項34に記載の撮像装置において、
    広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、上記第2レンズ群が一旦像側へ移動した後、物体側へ移動する
    ことを特徴とする撮像装置。
  39. 請求項35に記載の撮像装置において、
    広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、上記第2レンズ群が一旦像側へ移動した後、物体側へ移動する
    ことを特徴とする撮像装置。
  40. 請求項36に記載の撮像装置において、
    広角端状態から望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に、上記第2レンズ群が一旦像側へ移動した後、物体側へ移動する
    ことを特徴とする撮像装置。
  41. 請求項33に記載の撮像装置において、
    上記可変焦点距離レンズ系が以下の条件式(6)を満足することを特徴とする撮像装置。
    (6)3<(|f2|+f3)/fw<4
    但し、
    f2:第2レンズ群の焦点距離(f2<0)
    f3:第3レンズ群の焦点距離
  42. 請求項34に記載の撮像装置において、
    上記可変焦点距離レンズ系が以下の条件式(6)を満足することを特徴とする撮像装置。
    (6)3<(|f2|+f3)/fw<4
    但し、
    f2:第2レンズ群の焦点距離(f2<0)
    f3:第3レンズ群の焦点距離
  43. 請求項35に記載の撮像装置において、
    上記可変焦点距離レンズ系が以下の条件式(6)を満足することを特徴とする撮像装置。
    (6)3<(|f2|+f3)/fw<4
    但し、
    f2:第2レンズ群の焦点距離(f2<0)
    f3:第3レンズ群の焦点距離
  44. 請求項36に記載の撮像装置において、
    上記可変焦点距離レンズ系が以下の条件式(6)を満足することを特徴とする撮像装置。
    (6)3<(|f2|+f3)/fw<4
    但し、
    f2:第2レンズ群の焦点距離(f2<0)
    f3:第3レンズ群の焦点距離
  45. 請求項37に記載の撮像装置において、
    上記可変焦点距離レンズ系が以下の条件式(6)を満足することを特徴とする撮像装置。
    (6)3<(|f2|+f3)/fw<4
    但し、
    f2:第2レンズ群の焦点距離(f2<0)
    f3:第3レンズ群の焦点距離
  46. 請求項38に記載の撮像装置において、
    上記可変焦点距離レンズ系が以下の条件式(6)を満足することを特徴とする撮像装置。
    (6)3<(|f2|+f3)/fw<4
    但し、
    f2:第2レンズ群の焦点距離(f2<0)
    f3:第3レンズ群の焦点距離
  47. 請求項39に記載の撮像装置において、
    上記可変焦点距離レンズ系が以下の条件式(6)を満足することを特徴とする撮像装置。
    (6)3<(|f2|+f3)/fw<4
    但し、
    f2:第2レンズ群の焦点距離(f2<0)
    f3:第3レンズ群の焦点距離
  48. 請求項40に記載の撮像装置において、
    上記可変焦点距離レンズ系が以下の条件式(6)を満足することを特徴とする撮像装置。
    (6)3<(|f2|+f3)/fw<4
    但し、
    f2:第2レンズ群の焦点距離(f2<0)
    f3:第3レンズ群の焦点距離
  49. 請求項33に記載の撮像装置において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする撮像装置。
  50. 請求項34に記載の撮像装置において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする撮像装置。
  51. 請求項35に記載の撮像装置において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする撮像装置。
  52. 請求項36に記載の撮像装置において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする撮像装置。
  53. 請求項37に記載の撮像装置において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする撮像装置。
  54. 請求項38に記載の撮像装置において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする撮像装置。
  55. 請求項39に記載の撮像装置において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする撮像装置。
  56. 請求項40に記載の撮像装置において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする撮像装置。
  57. 請求項41に記載の撮像装置において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする撮像装置。
  58. 請求項42に記載の撮像装置において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする撮像装置。
  59. 請求項43に記載の撮像装置において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする撮像装置。
  60. 請求項44に記載の撮像装置において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする撮像装置。
  61. 請求項45に記載の撮像装置において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする撮像装置。
  62. 請求項46に記載の撮像装置において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする撮像装置。
  63. 請求項47に記載の撮像装置において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする撮像装置。
  64. 請求項48に記載の撮像装置において、
    前記第3レンズ群中に配置される前記接合レンズと前記正レンズとは空気間隔を隔てて配置され、有効光束の通過する範囲より外側のレンズ周縁部で直接接触するように構成された
    ことを特徴とする撮像装置。
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