JP2006257944A - 内燃機関の異常検出装置 - Google Patents

内燃機関の異常検出装置 Download PDF

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Abstract

【課題】 高価な部品を使用した複雑な構成を採用することなく、既存のセンシング信号を活用して精度良く異常を検出できる内燃機関の異常検出装置を提供する。
【解決手段】 内燃機関の排気通路16の触媒17の上流側に設置された空燃比検出手段としてのA/Fセンサ18と、前記A/Fセンサ18により検出された空燃比が目標空燃比となるように燃料噴射弁15の噴射量を調整してストイキ制御を行なう空燃比制御手段20と、前記触媒17への酸素吸蔵量を演算導出する酸素吸蔵量演算手段21と、前記酸素吸蔵量演算手段21によって演算導出される酸素吸蔵量に基づいて燃料制御系の異常の有無を検出する異常検出手段22とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、検出された空燃比が目標空燃比となるように燃料噴射弁の噴射量の調整を行なう空燃比制御手段と、燃料噴射弁等の燃料系システムの異常の有無を検出する内燃機関の異常検出装置に関する。
従来、内燃機関の排気通路の触媒の上流側に設置された空燃比検出手段と、前記空燃比検出手段により検出された空燃比が理論空燃比を挟んで小さな幅でリッチとリーンを繰り返すように目標空燃比を設定して燃料噴射弁の噴射量を調整する空燃比制御手段を備えた制御システムが知られている。
特開2000−19542号公報
しかし、上述の燃料噴射弁においては、断線や目詰まり、或いは燃料噴射弁に対する駆動回路のショート等の異常が生じると、噴射量が適性量から外れて空燃比が大きく変化して、機関の停止やその出力の低下によるドライバビリティの悪化を招くという問題点があるため、燃料噴射系のシステムの異常を精度良く検出する異常検出装置が必要とされているが、そのために個々の異常を検出する複雑な異常検出装置を構成すると、却って誤検出を招く虞もある。
本発明の目的は、上述の従来の問題点に鑑み、高価な部品を使用した複雑な構成を採用することなく、既存のセンシング信号を活用して精度良く異常を検出できる内燃機関の異常検出装置を提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明による内燃機関の異常検出装置の第一の特徴構成は、検出された空燃比が目標空燃比となるように燃料噴射弁の噴射量の調整を行なう空燃比制御手段と、触媒への酸素吸蔵量を演算導出する酸素吸蔵量演算手段と、前記酸素吸蔵量演算手段によって演算導出される酸素吸蔵量に基づいて燃料制御系の異常の有無を検出する異常検出手段とを備えてなる点にある。
上述の構成によれば、例えば、排ガスに含まれるHCやCOを浄化するために触媒に吸蔵されている酸素が消費されているリッチ状態から、触媒により排ガスに含まれるNOが還元されて余剰の酸素が吸蔵されるリーン状態になるように燃料噴射量が制御されると、酸素吸蔵量演算手段により演算導出される酸素吸蔵量は、触媒に吸蔵される酸素の増加量として演算導出されるが、演算導出された酸素吸蔵量が過剰に増加しているか、逆に減少しているときに燃料噴射弁やエアフロメータ等の燃料噴射システムに異常が生じていると判断できるのである。例えば、触媒により排ガスに含まれるNOが還元されて余剰の酸素が吸蔵されているリーン状態から、排ガスに含まれるHCやCOを浄化するために触媒に吸蔵されている酸素が消費されるリッチ状態になるように燃料噴射量が制御されると、酸素吸蔵量演算手段により演算導出される酸素吸蔵量は、触媒に吸蔵されている酸素の減少量として演算導出されるが、演算導出された酸素吸蔵量が過剰に減少しているか、逆に増加しているときに燃料噴射システムに異常が生じていると判断できるのである。
同第二の特徴構成は、上述の第一特徴構成に加えて、前記異常検出手段は、前記空燃比制御手段によるリッチ状態またはリーン状態の何れかの制御状態において前記酸素吸蔵量
演算手段によって演算導出される酸素吸蔵量と、前記制御状態に応じて予め設定された基準酸素吸蔵量とを比較して異常の有無を判断する点にあり、リッチ状態からリーン状態に遷移したときに増加するであろう当該触媒に対する基準酸素吸蔵量と、リーン状態からリッチ状態に遷移したときに減少するであろう当該触媒に対する基準酸素吸蔵量を予め定めておき、その基準酸素吸蔵量と、そのときに前記酸素吸蔵量演算手段によって演算導出される酸素吸蔵量とを比較して夫々の基準酸素吸蔵量と所定量以上異なるか否かによって異常が生じているか否かが的確に判断できるようになるのである。
同第三の特徴構成は、上述の第二特徴構成に加えて、前記異常検出手段は、前記酸素吸蔵量演算手段によって演算導出される酸素吸蔵量と前記基準酸素吸蔵量との比較の結果、異常と判断される状態が設定回数検出されたときに異常と出力する点にあり、このように構成することによって、誤検出を防止して精度良く異常を検出することができるようになるのである。
同第四の特徴構成は、検出された空燃比が目標空燃比となるように燃料噴射弁の噴射量の調整を行なう空燃比制御手段と、燃料噴射弁から供給され吸気管壁面に付着する壁面付着燃料量を演算導出する壁面付着燃料量演算手段と、前記壁面付着燃料量演算手段によって演算導出される壁面付着燃料量に基づいて燃料制御系の異常の有無を検出する異常検出手段とを備えてなる点にある。
エンジンのシリンダ内壁面や吸気管壁面には供給された燃料が付着する。このとき、理論空燃比よりも燃料が多いリッチ状態では、壁面へ付着する燃料量と、壁面に付着した燃料が壁面から揮発する燃料量とでは、壁面へ付着する燃料量の方が多く、結果として壁面へ付着する燃料量が増加する。一方、理論空燃比よりも空気が多いリーン状態では、壁面へ付着する燃料量と、壁面に付着した燃料が壁面から揮発する燃料量とでは、壁面から揮発する燃料量の方が多く、結果として壁面へ付着する燃料量が減少する。つまり、燃料噴射システムが正常に作動しているときには、リッチ状態からリーン状態に遷移すると壁面付着量は減少し、リーン状態からリッチ状態に遷移すると壁面付着量は増加する。従って、上述の構成によれば、例えば、リッチ状態からリーン状態に空燃比が制御されると、壁面付着燃料量が減少することになるが、このときに壁面付着燃料量演算手段によって演算導出された壁面付着燃料量が減少していないか、或いは、減少していてもその減少量が低いときに燃料噴射弁やエアフロメータ等からなる燃料噴射システムに異常が生じていると判断でき、例えば、リーン状態からリッチ状態に空燃比が制御されると、壁面付着燃料量が増加することになるが、このときに壁面付着燃料量演算手段によって演算導出された壁面付着燃料量が増加していないか、或いは、増加していてもその増加量が低いときに燃料噴射システムに異常が生じていると判断できるのである。
同第五の特徴構成は、上述の第四特徴構成に加えて、前記異常検出手段は、前記空燃比制御手段によるリッチ状態またはリーン状態の何れかの制御状態において、前記壁面付着燃料量演算手段によって演算導出される壁面付着燃料量と、前記制御状態に応じて予め設定された基準壁面付着燃料量とを比較して異常の有無を判断する点にあり、リッチ状態からリーン状態に遷移したときに減少するであろう基準壁面付着燃料量と、リーン状態からリッチ状態に遷移したときに増加するであろう基準壁面付着燃料量とを予め定めておき、その基準壁面付着燃料量と、そのときに前記壁面付着燃料量演算手段によって演算導出される壁面付着燃料量とを比較して夫々の基準壁面付着燃料量より多いか少ないかによって異常が生じているか否かが的確に判断できるようになるのである。
同第六の特徴構成は、上述の第五特徴構成に加えて、前記異常検出手段は、前記壁面付着燃料量演算手段によって演算導出される壁面付着燃料量と前記基準壁面付着燃料量の比較の結果、異常と判断される状態が設定回数検出されたときに異常と出力する点にあり、
このように構成することによって、誤検出を防止して精度良く異常を検出することができるようになるのである。
以上説明した通り、本発明によれば、高価な部品を使用した複雑な構成を採用することなく、既存のセンシング信号を活用して精度良く異常を検出できる内燃機関の異常検出装置を提供することができるようになった。
以下に本発明による内燃機関の異常検出装置の第一の実施形態について説明する。内燃機関の異常検出装置を用いた内燃機関の全体構成は図1に示すように、内燃部01と、内燃部01に連通した吸気部02と、同じく排気部03と、制御部04とを備えて構成されている。
前記内燃部01は、前記吸気部から吸気部02から噴射した燃料を燃焼することにより得られるエネルギーを動力に変換するように構成されている。
前記吸気部02は、前記内燃部01に燃料と前記燃料を燃焼するために必要な空気を吸気するためのもので、空気或いは燃料の通路となる吸気管10と、吸入口11から吸入する空気を浄化するエアフィルタ12と、前記吸入された空気の吸入量及び吸気管10での圧力を検出するエアフロメータ13と、前記吸入する空気量を制御するスロットバルブ14と、前記内燃部01の吸気ポートに燃料を噴射するための燃料噴射弁15とを備えて構成されている。
前記排気部03は、前記内燃部01で燃焼されたガスを排気するためのもので、前記排気されたガスの通路となる排気通路16と、前記排気されたガスを浄化する触媒17と、前記触媒17の上流側に設置された酸素濃度センサとなる空燃比検出手段としてのA/Fセンサ18とを備えて構成されている。
前記触媒17は、ある程度の酸素を吸蔵することができ、排気ガス中にNOxが含まれている場合は、それらを還元することで排気ガスを浄化すると共に、その還元の過程で放出された酸素を吸蔵し、また、排気ガス中にHCやCOなどの未燃成分が含まれている場合は、吸蔵している酸素を放出しながらそれらを酸化することで、排気ガスを浄化するように構成されている。
前記制御部04は制御用CPU、制御プログラムが格納されたROM、データ処理用のRAMと、各機能ブロックに対する制御用信号入出力回路を備えて構成され、前記制御プログラムに基づいて各機能ブロックが統合制御されるように構成されている。また、前記内燃機関の異常検出にかかる機能ブロック構成は図2に示すように、前記A/Fセンサ18により検出された空燃比が目標空燃比となるように前記燃料噴射弁15の噴射量を調整してストイキ制御を行なう空燃比制御手段20と、前記触媒17への酸素吸蔵量を演算導出する酸素吸蔵量演算手段21と、前記空燃比制御手段20による制御状態がリッチ状態とリーン状態の間で遷移したときに前記酸素吸蔵量演算手段21によって演算導出される酸素吸蔵量に基づいて異常の有無を検出する異常検出手段22とを備えて構成されている。
前記空燃比制御手段20は、前記A/Fセンサ18により検出される空燃比に基づいて、前記内燃部01に供給される混合気の空燃比が理論空燃比を挟んで小さな幅でリッチ状態とリーン状態を繰り返すように、つまり、理論空燃比(ストイキ)近傍に維持されるように、前記燃料噴射弁15により燃料噴射量を制御するもので、前記理論空燃比とするた
めに前記エアフロメータ13により検出された空気吸入量から燃料噴射量を求めるための燃料噴射量情報を記憶する燃料噴射量情報記憶部24と、前記エアフロメータ13により検出された空気吸入量と前記燃料噴射量情報とに基づいて前記燃料噴射弁18により燃料噴射量を制御する燃料噴射量制御部23とを備えて構成されている。
前記燃料噴射量情報記憶部24に記憶されている前記燃料噴射量情報は、前記燃料噴射量制御手段23が前記空気吸入量に基づいた燃料噴射量を求めるための情報であるとともに、例えば、図3に示すように、前記触媒17における酸素吸蔵量が所定の増減幅RFで増減するように、前記内燃部01に供給される混合気の空燃比が理論空燃比を挟んで小さな幅でリッチ状態とリーン状態を繰り返すための遷移タイミングを燃料噴射量から求めることが可能なように構成されている。
前記燃料噴射量制御部23は、前記エアフロメータ13により検出された空気吸入量と前記燃料噴射量情報とに基づいて前記燃料噴射弁15により燃料噴射量を制御するもので、前記内燃部01に供給される混合気の空燃比が理論空燃比を挟んで小さな幅でリッチとリーンを繰り返すように、つまり、前記触媒17における酸素吸蔵量が所定の範囲で増減するように制御する構成となっている。また、前記燃料噴射量制御部23は、例えば、その制御状態をリッチ状態で行なっているときには、制御状態フラッグXRAFに0をセットし、また、リーン状態で行なっているときには、制御状態フラッグXRAFに1をセットするように構成されている。
前記酸素吸蔵量演算手段21は、前記触媒17に単位時間に酸素が吸蔵される酸素吸蔵量を演算導出するもので、前記A/Fセンサ18で検出された空燃比から酸素濃度を算出する酸素濃度算出部25と、前記算出された酸素濃度と前記エアフロメータ13により検出された空気吸入量とに基づいて単位時間に酸素が前記触媒17に吸蔵される酸素吸蔵量を算出する酸素吸蔵量算出部26とを備えて構成されている。
前記酸素濃度算出部25における酸素濃度Fo(t)の算出は、前記A/Fセンサ18により検出された空燃比λ(t)から、例えば、図4に示す酸素濃度マップに基づいて算出する。排気ガス中の有害成分としては、空燃比λ(t)がリーン側に偏った場合にはNOx とO2 が増大し、リッチ側に偏った場合にはCOとHCが増大するため、前記酸素
濃度マップでは酸素濃度を基準として定めることにより、リーン側ではO2 の過剰分を直接表し、正の値として設定されている。また、リッチ側ではCOやHCにより要求されるO2 の不足分を表し、負の値として設定。尚、符号中tはサンプリング番号(時間)を示すものである。
前記酸素吸蔵量算出部26は、〔数1〕に示すように、前記酸素濃度Fo(t)と、前記エアフロメータ13により検出された空気吸入量QA(t)とから単位時間に前記触媒17に吸蔵される酸素吸蔵量OST(t) を算出するように構成されている。
Figure 2006257944
但し、前記エアフロメータ13は、空燃比λ(t)を検出したA/Fセンサ18より上流側に位置するため、吸入空気量QA(t)は空気流の遅れを考慮し、前記第一の酸素濃度の基礎となる空燃比λ(t) が検出された空気流を対象とした検出値とすることが好
ましい。例えば、現在の前記第一の酸素濃度Fo(t)と、前記内燃部01の回転数に応じた時間だけ以前に計測した吸入空気量QA(t−α)とを用いて酸素吸蔵量OST(t
)を算出することが好ましい。
尚、前記〔数1〕における空気吸入量QA(t)は、エンジン回転数とスロットルバルブの開度に基づいて算出することも可能である。
前記異常検出手段22は、前記空燃比制御手段20による制御状態がリッチ状態またはリーン状態の何れかの制御状態において前記酸素吸蔵量演算手段21によって演算導出される酸素吸蔵量と、前記制御状態に応じて予め設定された基準酸素吸蔵量とを比較して異常の有無を検出するもので、前記空燃比制御手段20の制御状態を判定する制御状態判定部28と、前記空燃比制御手段20による制御状態が遷移してから前記触媒17に酸素が吸蔵される酸素吸蔵量の積算値である蓄積酸素吸蔵量を算出する蓄積酸素吸蔵量算出部27と、前記蓄積酸素吸蔵量に基づいて前記空燃比制御手段20と前記燃料噴射弁15と前記エアフロメータ13等からなる燃料噴射制御システムの異常を判定する異常判定部31とを備えて構成されている。
前記制御状態判定部28は、前記燃料噴射制御部23によりセットされた制御フラッグXRAFにより前記空燃比制御手段20の制御状態を判定するもので、現在の制御状態を判定するとともに、現在の制御フラッグXRAFをフラッグメモリXRMに記憶させ、次回の判定時において、前記フラッグメモリXRAMに記憶されている制御フラッグXRAF(t−1)と現在の制御状態を示す制御フラッグXRAF(t)とを比較することによって、前記空燃比制御手段20の制御状態が遷移したか否かの判定が可能なように構成されている。つまり、前記フラッグメモリXRAMに記憶されている制御フラッグXRAF(t−1)が0で、現在の制御フラッグXRAF(t)が1であれば、リッチからリーンに遷移したと判定され、前記フラッグメモリXRAMに記憶されている制御フラッグXRAF(t−1)が1で、現在の制御フラッグXRAF(t)が0であれば、リーンからリッチに遷移したと判定され、更に、前記フラッグメモリXRAMに記憶されている制御フラッグXRAF(t−1)と現在の制御フラッグXRAF(t)とが等しければ、制御状態の遷移が行なわれていないと判定されるように構成されている。
前記蓄積酸素吸蔵量算出部27は、前記空燃比制御手段20による制御状態がリッチ状態とリーン状態の間で遷移したときからの前記酸素吸蔵量OST(t)の積算値を蓄積酸素吸蔵量として算出するもので、前記空燃比制御手段20による制御状態がリッチ状態からリーン状態に遷移したときの前記酸素吸蔵量OST(t)の積算値である蓄積酸素吸蔵量RLを〔数2〕により、また、前記空燃比制御手段20による制御状態がリーン状態からリッチ状態に遷移したときの前記酸素吸蔵量OST(t)の積算値である蓄積酸素吸蔵量LRを〔数3〕により算出する構成となっている。
Figure 2006257944
Figure 2006257944
前記異常判定部31は、前記燃料噴射量情報として記憶されている酸素吸蔵量の所定の増減幅RFを基準酸素吸蔵量RFとし、前記基準酸素吸蔵量RFと前記蓄積酸素吸蔵量RL、或いは、LRとに基づいて、前記燃料噴射制御システムの異常を判定するように構成
されている。即ち、前記燃料噴射量情報として記憶されている前記触媒17への酸素吸蔵量の増減範囲RF、つまり、前記基準酸素吸蔵量RFとなるように、前記空燃比制御手段20によって燃料噴射量を制御されているにもかかわらず、前記蓄積酸素吸蔵量RL、或いは、LRとして算出された実際の前記触媒17への酸素吸蔵量の増減幅TFが、前記基準酸素吸蔵量RFと大きく異なっている状態が所定時間検出されたときに、異常の判定を行なうように構成されている。
例えば、リッチ状態からリーン状態に遷移した場合には、前記触媒17の酸素吸蔵量は増加するため、図5(a)に示すように、リッチ状態からリーン状態に遷移した後、リーン状態からリッチ状態に遷移するまでの間の前記酸素吸蔵量OST(t)の積算値、つまり、蓄積酸素吸蔵量RLは、正の値となるため、前記蓄積酸素吸蔵量RLと、前記基準酸素吸蔵量RFの正の値とを比較して、正常であると判断される上限値RFaよりも大きく検出される回数が、或いは、正常であると判断される下限値RFbよりも小さく検出される回数が、所定の回数連続して検出された場合に異常と判定される。また、リーン状態からリッチ状態に遷移した場合には、前記触媒17の酸素吸蔵量は減少するため、図5(b)に示すように、リーン状態からリッチ状態に遷移した後、リッチ状態からリーン状態に遷移するまでの間の前記酸素吸蔵量OST(t)の積算値、つまり、蓄積酸素吸蔵量LRは、負の値となるため、前記蓄積酸素吸蔵量LRと、前記基準酸素吸蔵量RFの負の値とを比較し、このとき、正常であると判断される負の上限値RFcよりも大きく検出される回数が、或いは、正常であると判断される負の下限値RFdよりも小さく検出される回数が、所定の回数連続して検出された場合に異常と判定される。尚、前記検出回数は、例えば、前記異常判定部31に備えた異常カウンタにより計測することができ、所定の閾値を超えたときに異常判定を行なう構成とすればよい。更に、前記異常カウンタは、前記蓄積酸素吸蔵量LRの異常を検出する異常カウンタJと、前記蓄積酸素吸蔵量RLの異常を検出する異常カウンタKとを備え、夫々所定の閾値Jth、Kthを個別に設定する構成としてもよい。
以下、前記内燃機関の異常検出の動作について、図5のフローチャートに基づいて説明する。前記内燃機関が始動されると、前記蓄積酸素吸蔵量RL、LRや異常カウンタK、J等の値が初期化される(SA1)。
前記エアフロメータ13は空気吸収量の検出を開始し(SA2)、前記A/Fセンサ18は、空燃比の検出を開始する(SA3)。前記燃料噴射量制御部23は、前記エアフロメータ13によって検出された空気吸入量と、前記A/Fセンサ18によって検出された空燃比と、前記燃料噴射量情報とに基づいて、前記燃料噴射弁15により燃料噴射量の制御を開始する(SA4)。また、その制御状態を制御フラッグXRAFにセットする(SA5)。
前記酸素濃度算出部25は、前記A/Fセンサ18によって検出された空燃比と、前記酸素濃度マップから得られる酸素濃度を算出する(SA6)。前記酸素吸蔵量算出部26は、前記酸素濃度算出部25によって算出された酸素濃度と、前記エアフロメータ13によって検出された空気吸入量とから、単位時間における酸素吸蔵量OST(t)を算出する(SA7)。
前記制御状態判定部28は、前記制御フラッグXRAFにより、前記空燃比制御手段20の制御状態を判定し、その制御状態がリーン状態であり(SA8)、前回からリーン状態が継続されていると判定された場合には(SA9)、前記蓄積酸素吸蔵量RLに前記酸素吸蔵量OST(t)を加えることによって前記蓄積酸素吸蔵量RLを更新する(SA10)。一方、リッチ状態からリーン状態に遷移した直後と判定された場合には(SA9)、前記異常判定部31により前記蓄積酸素吸蔵量RLと前記基準酸素吸蔵量とが比較され
、前記蓄積酸素吸蔵量RLが前記上限値RFaから前記下限値RFbの範囲内であれば(SA11)、前記異常カウンタK、及び、前記蓄積酸素吸蔵量RLをリセットし(SA12、SA13)、ステップ2へ戻る。また、範囲外であった場合には、前記異常カウンタKをインクリメントし(SA14)、前記異常カウンタKが所定の閾値Kthを超えた場合に(SA15)、リーン状態での異常と判定し異常を通知する(SA16)。所定の閾値Kth以下である場合には(SA15)、前記蓄積酸素吸蔵量RLをリセットし(SA13)、ステップSA2へ戻る。
前記制御状態判定部28は、前記制御フラッグXRAFにより、前記空燃比制御手段20の制御状態を判定し、その制御状態がリッチ状態であり(SA8)、前回からリッチ状態が継続されていると判定された場合には(SA17)、前記蓄積酸素吸蔵量LRに前記酸素吸蔵量OST(t)を加えることによって前記蓄積酸素吸蔵量LRを更新する(SA18)。一方、リーン状態からリッチ状態に遷移した直後と判定された場合には(SA17)、前記異常判定部31により前記蓄積酸素吸蔵量LRと前記基準酸素吸蔵量とが比較され、前記蓄積酸素吸蔵量LRが前記負の上限値RFcから前記負の下限値RFdの範囲内であれば(SA19)、前記異常カウンタJ、及び、前記蓄積酸素吸蔵量LRをリセットし(SA20、SA21)、ステップSA2へ戻る。また、範囲外であった場合には、前記異常カウンタJをインクリメントし(SA22)、前記異常カウンタJが所定の閾値Jthを超えた場合に(SA23)、リーン状態での異常と判定し異常を通知する(SA24)。所定の閾値Jth以下である場合には(SA23)、前記蓄積酸素吸蔵量LRをリセットし(SA21)、ステップSA2へ戻る。
以下、別の実施の形態について説明する。上述では、前記燃料噴射量制御部23は、燃料噴射量情報における酸素吸蔵量情報に基づいてリッチ状態とリーン状態とを遷移させる構成について説明したが、前記燃料噴射量制御部23は、必ずしも、燃料噴射量情報における酸素吸蔵量情報に基づいてリッチ状態とリーン状態とを遷移させる必要はなく、予め燃料噴射システムが正常動作した場合におけるリッチ状態に遷移したときからリーン状態に遷移するときまで、或いは、リーン状態に遷移したときからリッチ状態に遷移するときまでの酸素吸蔵量OST(t)の積算値である蓄積酸素吸蔵量の増減幅を基準酸素吸蔵量として設定すればよい。
上述では前記燃料噴射システムが正常に動作した場合におけるリッチ状態に遷移したときからリーン状態に遷移するときまで、或いは、リーン状態に遷移したときからリッチ状態に遷移するときまでの酸素吸蔵量OST(t)の積算値である蓄積酸素吸蔵量の増減幅を基準酸素吸蔵量として、前記基準酸素吸蔵量に基づいて異常検出を行なったが、前記基準酸素吸蔵量を設定する基となる期間は、リッチ状態に遷移したときからリーン状態に遷移するときまで、或いは、リーン状態に遷移したときからリッチ状態に遷移するときまでに限定するものではなく、予め基準酸素吸蔵量を設定できる期間であればよい。
上述では、触媒17への酸素吸蔵量に基づいて異常の有無を検出する場合について説明したが、前記吸気管10への壁面付着燃料量に基づいて異常の有無を検出する第二の実施形態について説明する。前記内燃機関の異常検出にかかる機能ブロック構成は図7に示すように、前記A/Fセンサ18により検出された空燃比が目標空燃比となるように前記燃料噴射弁15の噴射量を調整してストイキ制御を行なう空燃比制御手段50と、前記吸気管10への壁面付着燃料量を演算導出する壁面付着燃料量演算手段51と、前記空燃比制御手段50による制御状態がリッチ状態とリーン状態の間で遷移したときに前記壁面付着燃料量演算手段51によって演算導出される壁面付着燃料量に基づいて異常の有無を検出する異常検出手段52とを備えて構成されている。
前記空燃比制御手段50は、前記A/Fセンサ18により検出される空燃比に基づいて
、前記内燃部01に供給される混合気の空燃比が理論空燃比を挟んで小さな幅でリッチ状態とリーン状態を繰り返すように、つまり、理論空燃比(ストイキ)近傍に維持されるように、前記燃料噴射弁15により燃料噴射量を制御するもので、前記理論空燃比とするために前記エアフロメータ13により検出された空気吸入量から燃料噴射量を求めるための燃料噴射量情報を記憶する燃料噴射量情報記憶部54と、前記エアフロメータ13により検出された空気吸入量と前記燃料噴射量情報とに基づいて前記燃料噴射弁15により燃料噴射量を制御する燃料噴射量制御部53とを備えて構成されている。
前記燃料噴射量情報記憶部54に記憶されている前記燃料噴射量情報は、前記空気吸入量に基づいた燃料噴射量を求めるための情報であるとともに、図8に示すように、前記吸気管10における壁面付着燃料量が所定の増減幅NFで増減するように、前記内燃部01に供給される混合気の空燃比が理論空燃比を挟んで小さな幅でリッチ状態とリーン状態を繰り返すための遷移タイミングを燃料噴射量から求めることが可能なように構成されている。
前記燃料噴射量制御部53は、前記エアフロメータ13により検出された空気吸入量と前記燃料噴射量情報とに基づいて前記燃料噴射弁15により燃料噴射量を制御するもので、前記内燃部01に供給される混合気の空燃比が理論空燃比を挟んで小さな幅でリッチとリーンを繰り返すように、つまり、前記吸気管10への壁面付着燃料量が所定の範囲で増減するように制御する構成となっている。また、前記燃料噴射量制御部53は、例えば、その制御状態をリッチ状態で行なっているときには、制御状態フラッグXRAFに0をセットし、また、リーン状態で行なっているときには、制御状態フラッグXRAFに1をセットするように構成されている。
前記壁面付着燃料量演算手段51は、前記吸気管10の壁面に単位時間に燃料が付着される壁面付着燃料量FE(t)を演算導出するもので、予め前記内燃機関の動作状態と燃料付着量とのマップを記憶しておき、現在の動作状態から現在の燃料付着量を算出するように構成されている。例えば、前記内燃機関の動作状態としては、前記エアフロメータ13により検出される吸気管圧力と、前記吸気管10の壁面温度或いは前記壁面温度に対応している冷却水温度センサ09により検出される冷却水温度との関係から前記壁面付着燃料量FE(t)を演算導出することができる。また、内燃機関の回転数及びスロットバルブの開度と、冷却水温度との関係からも前記壁面付着燃料量FE(t)を演算導出することができる。尚、符号中tはサンプリング番号(時間)を示すものである。
前記異常検出手段52は、前記空燃比制御手段50による制御状態がリッチ状態またはリーン状態の何れかの制御状態において前記壁面付着燃料量演算手段51によって演算導出される壁面付着燃料量と、前記制御状態に応じて予め設定された基準壁面付着燃料量とを比較して異常の有無を検出するもので、前記空燃比制御手段50の制御状態を判定する制御状態判定部58と、前記空燃比制御手段50による制御状態が遷移してから前記吸気管10の壁面に燃料が付着される壁面付着燃料量の積算値である蓄積壁面付着燃料量を算出する蓄積壁面付着燃料量算出部57と、前記蓄積壁面付着燃料量に基づいて前記空燃比制御手段50と前記燃料噴射弁15と前記エアフロメータ13等からなる燃料噴射制御システムの異常を判定する異常判定部61とを備えて構成されている。
前記制御状態判定部58は、前記燃料噴射制御部53によりセットされた制御フラッグXRAFにより前記空燃比制御手段50の制御状態を判定するもので、現在の制御状態を判定するとともに、現在の制御フラッグXRAFをフラッグメモリXRMに記憶させ、次回の判定時において、前記フラッグメモリXRAMに記憶されている制御フラッグXRAF(t−1)と現在の制御状態を示す制御フラッグXRAF(t)とを比較することによって、前記空燃比制御手段50の制御状態が遷移したか否かの判定が可能なように構成さ
れている。つまり、前記フラッグメモリXRAMに記憶されている制御フラッグXRAF(t−1)が0で、現在の制御フラッグXRAF(t)が1であれば、リッチからリーンに遷移したと判定され、前記フラッグメモリXRAMに記憶されている制御フラッグXRAF(t−1)が1で、現在の制御フラッグXRAF(t)が0であれば、リーンからリッチに遷移したと判定され、更に、前記フラッグメモリXRAMに記憶されている制御フラッグXRAF(t−1)と現在の制御フラッグXRAF(t)とが等しければ、制御状態の遷移が行なわれていないと判定されるように構成されている。
前記蓄積壁面付着燃料量算出部57は、前記空燃比制御手段50による制御状態がリッチ状態とリーン状態の間で遷移したときからの前記壁面付着燃料量FE(t)の積算値を蓄積壁面付着燃料量として算出するもので、前記空燃比制御手段50による制御状態がリッチ状態からリーン状態に遷移したときの前記壁面付着燃料量FE(t)の積算値である蓄積壁面付着燃料量FRLを〔数4〕により、また、前記空燃比制御手段50による制御状態がリーン状態からリッチ状態に遷移したときの前記壁面付着燃料量FE(t)の積算値である蓄積壁面付着燃料量FLRを〔数5〕により算出する構成となっている。
Figure 2006257944
Figure 2006257944
前記異常判定部61は、前記燃料噴射量情報として記憶されている壁面付着燃料量の所定の増減幅NFを基準壁面付着燃料量NFとし、基準壁面付着燃料量NFと前記蓄積壁面付着燃料量FRL、或いは、FLRとに基づいて、前記燃料噴射制御システムの異常を判定するように構成されている。即ち、前記燃料噴射量情報として記憶されている前記吸気管10への壁面付着燃料量の増減範囲NF、つまり、前記基準壁面付着燃料量NFとなるように、前記空燃比制御手段50によって燃料噴射量を制御されているにもかかわらず、前記蓄積壁面付着燃料量FRL、或いは、FLRとして算出された実際の前記吸気管10への壁面付着燃料量の増減幅FFが、前記基準壁面付着燃料量NFと大きく異なっている状態が所定時間検出されたときに、異常の判定を行なうように構成されている。
例えば、リーン状態からリッチ状態に遷移した場合には、前記吸気管10の壁面付着燃料量は増加するため、図9(a)に示すように、リーン状態からリッチ状態に遷移した後、リッチ状態からリーン状態に遷移するまでの間の前記壁面付着燃料量FE(t)の積算値、つまり、蓄積壁面付着燃料量FLRは、正の値となるため、前記蓄積壁面付着燃料量FLRと、前記基準壁面付着燃料量NFの正の値とを比較して、正常であると判断される上限値NFaよりも大きく検出される回数が、或いは、正常であると判断される下限値NFbよりも小さく検出される回数が、所定の回数連続して検出された場合に異常と判定される。また、リッチ状態からリーン状態に遷移した場合には、前記吸気管10の壁面付着燃料量は減少するため、図9(b)に示すように、リッチ状態からリーン状態に遷移した後、リーン状態からリッチ状態に遷移するまでの間の前記壁面付着燃料量FE(t)の積算値、つまり、蓄積壁面付着燃料量FLRは、負の値となるため、前記蓄積壁面付着燃料量FLRと、前記基準壁面付着燃料量NFの負の値とを比較し、このとき、正常であると判断される負の上限値NFcよりも大きく検出される回数が、或いは、正常であると判断される負の下限値NFdよりも小さく検出される回数が、所定の回数連続して検出された
場合に異常と判定される。尚、前記検出回数は、例えば、前記異常判定部61に備えた異常カウンタにより計測することができ、所定の閾値を超えたときに異常判定を行なう構成とすればよい。更に、前記異常カウンタは、前記蓄積壁面付着燃料量FLRの異常を検出する異常カウンタKと、前記蓄積壁面付着燃料量FRLの異常を検出する異常カウンタJとを備え、夫々所定の閾値Kth、Jthを個別に設定する構成としてもよい。
以下、前記内燃機関の異常検出について、図10のフローチャートに基づいて説明する。前記内燃機関が始動されると、前記蓄積壁面付着燃料量FRL、FLRや異常カウンタK、J等の値が初期化される(SB1)。
前記エアフロメータ13は空気吸収量及び吸気管圧の検出を開始し(SB2、SB3)、前記A/Fセンサ18は空燃比の検出を開始し(SB4)、前記冷却水温度センサ09は冷却水温度の検出を開始する(SB5)。前記燃料噴射量制御部53は、前記エアフロメータ13によって検出された空気吸入量と、前記A/Fセンサ18によって検出された空燃比と、前記燃料噴射量情報とに基づいて、前記燃料噴射弁15により燃料噴射量の制御を開始する(SB6)。また、その制御状態を制御フラッグXRAFにセットする(SB7)。
前記壁面付着燃料量演算手段51は、前記エアフロメータ13によって検出された吸気管圧と冷却水温度とに基づいて燃料付着量マップから単位時間における壁面付着燃料量FE(t)を算出する(SB8)。
前記制御状態判定部58は、前記制御フラッグXRAFにより、前記空燃比制御手段50の制御状態を判定し、その制御状態がリッチ状態であり(SB9)、前回からリッチ状態が継続されていると判定された場合には(SB10)、前記蓄積壁面付着燃料量FLRに前記酸素吸蔵量FE(t)を加えることによって前記蓄積壁面付着燃料量FLRを更新する(SB11)。一方、リーン状態からリッチ状態に遷移した直後と判定された場合には(SB10)、前記異常判定部61により前記蓄積壁面付着燃料量FLRと前記基準壁面付着燃料量NFの正の値とが比較され、前記蓄積壁面付着燃料量FLRが前記上限値NFaから前記下限値NFbの範囲内であれば(SB12)、前記異常カウンタK、及び、前記蓄積壁面付着燃料量FLRをリセットし(SB13、SB14)、ステップSB2へ戻る。また、範囲外であった場合には、前記異常カウンタKをインクリメントし(SB15)、前記異常カウンタKが所定の閾値Kthを超えた場合に(SB16)、リッチ状態での異常と判定し異常を通知する(SB17)。所定の閾値Kth以下である場合には(SB16)、前記蓄積壁面付着燃料量FLRをリセットし(SB13)、ステップSB2へ戻る。
前記制御状態判定部58は、前記制御フラッグXRAFにより、前記空燃比制御手段50の制御状態を判定し、その制御状態がリーン状態であり(SB9)、前回からリーン状態が継続されていると判定された場合には(SB18)、前記蓄積壁面付着燃料量FRLに前記壁面付着燃料量FE(t)を加えることによって前記蓄積壁面付着燃料量FRLを更新する(SB19)。一方、リッチ状態からリーン状態に遷移した直後と判定された場合には(SB18)、前記異常判定部61により前記蓄積壁面付着燃料量FRLと前記基準壁面付着燃料量NFの負の値とが比較され、前記蓄積酸素吸蔵量LRが前記負の上限値RFcから前記負の下限値RFdの範囲内であれば(SB20)、前記異常カウンタJ、及び、前記蓄積壁面付着燃料量FRLをリセットし(SB21、SB22)、ステップSB2へ戻る。また、範囲外であった場合には、前記異常カウンタJをインクリメントし(SB23)、前記異常カウンタJが所定の閾値Jthを超えた場合に(SB24)、リーン状態での異常と判定し異常を通知する(SB25)。所定の閾値Jth以下である場合には(SB24)、前記壁面付着燃料量FRLをリセットし(SB22)、ステップSB
2へ戻る。
上述では、前記燃料噴射量制御部53は、燃料噴射量情報における壁面付着燃料量情報に基づいてリッチ状態とリーン状態とを遷移させる構成について説明したが、前記燃料噴射量制御部53は、必ずしも、燃料噴射量情報における燃料噴射量情報に基づいてリッチ状態とリーン状態とを遷移させる必要はなく、予め燃料噴射システムが正常動作した場合におけるリッチ状態に遷移したときからリーン状態に遷移するときまで、或いは、リーン状態に遷移したときからリッチ状態に遷移するときまでの壁面付着燃料量FE(t)の積算値である蓄積壁面付着燃料量の増減幅を基準壁面付着燃料量として設定すればよい。
上述では前記燃料噴射システムが正常に動作した場合におけるリッチ状態に遷移したときからリーン状態に遷移するときまで、或いは、リーン状態に遷移したときからリッチ状態に遷移するときまでの壁面付着燃料量FE(t)の積算値である蓄積壁面付着燃料量の増減幅を基準壁面付着燃料量として、前記基準壁面付着燃料量に基づいて異常検出を行なったが、前記基準壁面付着燃料量を設定する基となる期間は、リッチ状態に遷移したときからリーン状態に遷移するときまで、或いは、リーン状態に遷移したときからリッチ状態に遷移するときまでに限定するものではなく、予め基準壁面付着燃料量を設定できる期間であればよい。
尚、上述した実施形態は、本発明の一例に過ぎず、本発明の作用効果を奏する範囲において各ブロックの具体的構成等を適宜変更設計できることは言うまでもない。
内燃機関の異常検出装置を用いた内燃機関の全体構成の説明図 第一の実施形態における前記内燃機関の異常検出にかかる機能ブロック構成の説明図 第一の実施形態における燃料噴射量情報の説明図 酸素濃度マップの説明図 第一の実施形態における異常判定領域の説明図であり、(a)はリッチ状態からリーン状態に遷移してからの蓄積酸素吸蔵量に基づく異常判定領域、(b)はリーン状態からリッチ状態に遷移してからの蓄積酸素吸蔵量に基づく異常判定領域 第一の実施形態における内燃機関の異常検出の動作について説明するためのフローチャート 第二の実施形態における前記内燃機関の異常検出にかかる機能ブロック構成の説明図 第二の実施形態における燃料噴射量情報の説明図 第二の実施形態における異常判定領域の説明図であり、(a)はリーン状態からリッチ状態に遷移してからの蓄積壁面付着燃料量に基づく異常判定領域、(b)はリッチ状態からリーン状態に遷移してからの蓄積壁面付着燃料量に基づく異常判定領域 第二の実施形態における内燃機関の異常検出の動作について説明するためのフローチャート
符号の説明
01:内燃部
02:吸気部
03:排気部
04:制御部
09:冷却水温度センサ
13:エアフロメータ
15:燃料噴射弁
20、50:空燃比制御手段
21:酸素吸蔵量演算手段
22、52:異常検出手段
23、53:燃料噴射量制御部
24、54:燃料噴射量情報記憶部
25:酸素濃度算出部
26:酸素吸蔵量算出部
27:蓄積酸素吸蔵量算出部
28、58:制御状態判定部
30:酸素吸蔵量情報記憶部
31、61:異常判定部
51:壁面付着燃料量演算手段
57:蓄積壁面付着燃料量算出部
60:壁面付着燃料量情報記憶部

Claims (6)

  1. 検出された空燃比が目標空燃比となるように燃料噴射弁の噴射量の調整を行なう空燃比制御手段と、触媒への酸素吸蔵量を演算導出する酸素吸蔵量演算手段と、前記酸素吸蔵量演算手段によって演算導出される酸素吸蔵量に基づいて燃料制御系の異常の有無を検出する異常検出手段とを備えてなる内燃機関の異常検出装置。
  2. 前記異常検出手段は、前記空燃比制御手段によるリッチ状態またはリーン状態の何れかの制御状態において前記酸素吸蔵量演算手段によって演算導出される酸素吸蔵量と、前記制御状態に応じて予め設定された基準酸素吸蔵量とを比較して異常の有無を判断する請求項1記載の内燃機関の異常検出装置。
  3. 前記異常検出手段は、前記酸素吸蔵量演算手段によって演算導出される酸素吸蔵量と前記基準酸素吸蔵量との比較の結果、異常と判断される状態が設定回数検出されたときに異常と出力する請求項2記載の内燃機関の異常検出装置。
  4. 検出された空燃比が目標空燃比となるように燃料噴射弁の噴射量の調整を行なう空燃比制御手段と、燃料噴射弁から供給され吸気管壁面に付着する壁面付着燃料量を演算導出する壁面付着燃料量演算手段と、前記壁面付着燃料量演算手段によって演算導出される壁面付着燃料量に基づいて燃料制御系の異常の有無を検出する異常検出手段とを備えてなる内燃機関の異常検出装置。
  5. 前記異常検出手段は、前記空燃比制御手段によるリッチ状態またはリーン状態の何れかの制御状態において、前記壁面付着燃料量演算手段によって演算導出される壁面付着燃料量と、前記制御状態に応じて予め設定された基準壁面付着燃料量とを比較して異常の有無を判断する請求項4記載の内燃機関の異常検出装置。
  6. 前記異常検出手段は、前記壁面付着燃料量演算手段によって演算導出される壁面付着燃料量と前記基準壁面付着燃料量の比較の結果、異常と判断される状態が設定回数検出されたときに異常と出力する請求項5記載の内燃機関の異常検出装置。
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