JP2006257914A - デフ付き内燃機関のケース構造 - Google Patents

デフ付き内燃機関のケース構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2006257914A
JP2006257914A JP2005073466A JP2005073466A JP2006257914A JP 2006257914 A JP2006257914 A JP 2006257914A JP 2005073466 A JP2005073466 A JP 2005073466A JP 2005073466 A JP2005073466 A JP 2005073466A JP 2006257914 A JP2006257914 A JP 2006257914A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
differential
internal combustion
combustion engine
chamber
transmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005073466A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinobu Sawamura
吉信 澤村
Yasuyuki Kuroiwa
保行 黒岩
Yoshihiko Kumagai
吉彦 熊谷
Teruo Kihara
照雄 木原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2005073466A priority Critical patent/JP2006257914A/ja
Publication of JP2006257914A publication Critical patent/JP2006257914A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • General Details Of Gearings (AREA)
  • Motor Power Transmission Devices (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】 内燃機関にトランスミッション及びデファレンシャルを内蔵したとしても、内燃機関の姿勢変動の影響に対するオイルタフネスを向上することができると共に、クランクケースの剛性を向上することができるデフ付き内燃機関のケース構造を提供する。
【解決手段】 トランスミッション200後方のクランク室4に隔壁6,7を設け、隔壁6,7に隔てられたデファレンシャル室8にクランク軸100と平行な出力軸304,305を有するデファレンシャル300を設けるデフ付き内燃機関のケース構造であって、隔壁6,7が、トランスミッション200及びデファレンシャル300が設けられるそれぞれの空間が下方に行くに従って断面積が小になるように湾曲する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、デフ付き内燃機関のケース構造、詳しくはトランスミッション及びデファレンシャルが内蔵されるエンジン等のケース構造に関する。
デフ付き内燃機関のケース構造の一例として、トランスミッションにおいて、中間ギア室とミッションギア室との間に、開口した仕切り壁を設けたものが知られている。このような構造では、エンジンの運転中に、中間ギア室の余分な潤滑油を仕切り壁の開口からミッションギア室に吐出して、中間ギア室の油面を下降、ミッションギア室の油面を上昇させる一方、両室の油面間のヘッド差でミッションギア室の潤滑油の一部を中間ギア室へ流入して、各室の油面の高さを、それぞれのギアに応じて調整し、中間ギアの油面への浸かり過ぎを防ぐようにしている(例えば、特許文献1参照)。
デフ付き内燃機関のケース構造の他の一例として、デフケースの一部をケースに一体としてデフカバーを設けたものが知られている。このような構造では、デフ機構を軸方向両端において回転自在に支持する一対の支持ベアリングを、エンジンケースに一体に成形されたデフハウジングに形成した一対のベアリング支持孔によってそれぞれ支持するとともに、デフ機構挿入用開口を支持フランジ部とは別の位置に形成することにより、デフケースの剛性・強度を高くしようとしている(例えば、特許文献2参照)。
実公昭57−043047号公報(第1−2頁、第2図) 特許第2786445号公報(第1−4頁、第3図)
ところで、通常、エンジン潤滑用及びトランスミッション潤滑用オイルには、例えばSAE10W−30またはAPI分類SE,SF,SG級のエンジンオイルが適用されるが、デファレンシャル潤滑用オイルには、例えばSAE80W−90の高粘度オイルが適用されるために、両潤滑油を混合することはできない。そのため、内燃機関にトランスミッション及びデファレンシャルを内蔵させる場合は、トランスミッションとデファレンシャルとを隔てる隔壁を設け、デファレンシャル室を独立した別室としなければならない。
また、内燃機関にトランスミッション及びデファレンシャルを内蔵させる場合は、内燃機関の前後長さが長くなるため、内燃機関の姿勢変動の影響に対するオイルタフネスの低下や、クランクケースの剛性が低下する虞がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、内燃機関にトランスミッション及びデファレンシャルを内蔵したとしても、内燃機関の姿勢変動の影響に対するオイルタフネスを向上することができると共に、クランクケースの剛性を向上することができるデフ付き内燃機関のケース構造を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、内燃機関のクランク室にクランク軸と平行なメイン軸及びカウンタ軸を有するトランスミッションを内蔵すると共に、前記トランスミッション後方の前記クランク室に隔壁を設け、前記隔壁に隔てられたデファレンシャル室に前記クランク軸と平行な出力軸を有するデファレンシャルを設けるデフ付き内燃機関のケース構造であって、前記隔壁が、前記トランスミッション及び前記デファレンシャルが設けられるそれぞれの空間が下方に行くに従って断面積が小になるように湾曲することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記トランスミッション側及び前記デファレンシャル側にそれぞれ湾曲する両湾曲隔壁を設け、前記両湾曲隔壁の下端部を連結する梁を設けることを特徴とする。
請求項1記載のデフ付き内燃機関のケース構造によれば、トランスミッション後方のクランク室にクランク軸と平行な出力軸を有するデファレンシャルを独立して配置する隔壁を設けて、クランク室内にデファレンシャル室を一体に形成し、この隔壁がトランスミッション及びデファレンシャルが設けられるそれぞれの空間が下方に行くに従って断面積が小になるように湾曲するので、クランク室内にデファレンシャル室を一体に形成したとしても、湾曲した空間によりそれぞれの空間に潤滑油を効率よく溜めることができる。これにより、内燃機関の姿勢変動の影響に対するオイルタフネスを向上することができる。
請求項2記載のデフ付き内燃機関のケース構造によれば、トランスミッション側及び前記デファレンシャル側にそれぞれ湾曲する両湾曲隔壁を設け、この両湾曲隔壁の下端部を連結する梁を設けるので、クランク室内にデファレンシャル室を一体に形成したとしても、クランクケースの剛性を向上することができる。
以下、本発明の一実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1〜図8は本発明の一実施の形態を示すもので、図1は本発明に係るデフ付き内燃機関のケース構造を搭載した車両の側面図、図2は図1に示した車両の平面図、図3は本発明に係るデフ付き内燃機関のケース構造を説明するパワーユニットのシリンダヘッドとシリンダブロックとクランク軸とメイン軸とカウンタ軸と中間軸とデファレンシャルとを結んだ線で切断した断面図、図4は図3に示したパワーユニットのフォーク軸とメイン軸とリバース軸とカウンタ軸とシフトドラムとを結んだ線で切断した断面図、図5は図3に示したパワーユニットのオイルポンプ周りの断面図、図6は図3に示したパワーユニットを左クランクケースの内側から見た側面図、図7は図3に示したパワーユニットの右クランクケースの単体を内側から見た側面図、図8は図3に示したパワーユニットの左クランクケースを外側から見た側面図である。なお、図1及び図2において、「前」、「後」、「左」、「右」は運転者から見た方向に従い、Frを前側、Rrを後側、Lを左側、Rを右側として示す。
図1及び図2に示すように、車両10は、車体(車体フレーム)11に左右2つの前輪12,12並びに左右2つの後輪13,13を備え、車体11の前部にバーハンドル15式の繰舵機構14を備え、車体11の中心部に前部シート16並びに後部シート17を備え、車体11の後下部にパワーユニット(デフ付き内燃機関)1を備え、さらに、車体11前部の周囲を覆うフロントカバー18、フロントカバー18の上部に取付けたウインドスクリーン19、ウインドスクリーン19の上端から後方へ連続して延びて前部・後部シート16,17の上方を覆うルーフ20、車体11の後部を覆うリヤカバー21を備えた、後輪駆動の小型自動4輪車である。
ルーフ20の支持構造は、左右のルーフサイドピラー22,22にてルーフ20を支えるものである。左右のルーフサイドピラー22,22は、車体前部から車体後部にかけてアーチ状に湾曲したパイプ状のルーフピラーであって、前部のフロントピラー23,23と後部のリヤピラー24,24との組合せ構造である。
左右のフロントピラー23,23は、車体前部でフロントカバー18の上端から後上方へ延し、その上端間に前部クロスメンバ25を掛け渡した部材である。ウインドスクリーン19は、左右のフロントピラー23,23間に設けることになる。
左右のリヤピラー24,24は、車体後部に設けた左右の支持部材26,26の上端から上方へ延し、その上端から更に前方へ延し、その前端をフロントピラー23,23の後端にボルト止めにて取外し可能に取付けた部材である。リヤピラー24,24の後部上端間には、後部クロスメンバ27が掛け渡されている。左右の支持部材26,26は、上端に左右のリヤピラー24,24をボルトにて取外し可能に取付けることで支持することになる。
左右のフロントピラー23,23、左右のリヤピラー24,24及び前部・後部クロスメンバ25,27とからなる枠に、概ね平板状のルーフ20を取外し可能に取付けることでルーフ20を支えることができる。
ルーフ20の後端は後部シート17よりも後方にある。ルーフ20の幅は、車幅と概ね同一又は若干小さい程度である。車両10の側方は解放されており、運転者や後部乗員の乗り降りは自由である。
このようにして、前部シート16の前をウインドスクリーン19で覆うとともに、前部シート16の上及び後部シート17の上をルーフ20で覆うことができる。雨などから運転者ばかりでなく、後部乗員をも保護することができる。また、後部シート17に荷物を置く場合にも雨などに対しては有利である。さらには、ルーフ20だけであり、側方部が開放されているので、ルーフ20があるにもかかわらず乗り降りが楽になる。
また、車両10は、変速レバー28、パーキングレバー29、ヘッドランプ30、ウインカ31、サイドミラー32、フロントフェンダ33,33、リヤフェンダ34,34、アクセルペダル(不図示)、ブレーキペダル(不図示)を備える。
図3に示すように、パワーユニット1は、水冷式4ストロークサイクル単気筒内燃機関であって、図1に示すように、クランク軸の軸線を車両の進行方向に直交させると共に、シリンダヘッドが前方を向くようシリンダ軸を進行方向に沿ってほぼ水平になるように車両10に搭載される。
パワーユニット1は、図3に示すように、左クランクケース2と、右クランクケース3と、シリンダブロック40と、シリンダヘッド50と、左クランクケースカバー60と、右クランクケースカバー61と、中間歯車収納室カバー62と、を結合して外殻を構成し、左クランクケース2と右クランクケース3とを結合することで形成されるクランク室4内には、クランク軸100と、トランスミッション200と、デファレンシャル300とが配置される。なお、左クランクケース2の左側面には、左クランクケースカバー60がボルト止めされ、右クランクケース3の右側面には、右クランクケースカバー61がボルト止めされる。
左、右クランクケース2,3には、トランスミッション200の後方のクランク室4にデファレンシャル300を独立して配置するための隔壁6,7がそれぞれ形成され、これら隔壁6,7によってクランク室4内にデファレンシャル室8が形成され、デファレンシャ室8内にデファレンシャル300が配置される。
シリンダヘッド50は、結合した左、右クランクケース2,3の上部の開口に挿入されるシリンダブロック40と共にスタッドボルト45により共締めされ、その下面には燃焼室51が形成され、燃焼室51に臨むようにスパークプラグ52が装着される。
また、シリンダヘッド50内には、動弁機構のカム軸53が回動自在に支持されており、その端部にはカムスプロケット54が固定される。このカムスプロケット54には、クランク軸100に固定された駆動スプロケット102に架け渡されたカムチェーン94が架け渡される。これにより、クランク軸100の回転駆動力をカム軸53に伝達し、シリンダヘッド50に配置されているロッカーアーム55を駆動して、燃焼室51内で吸気バルブ(図6参照)56、排気バルブ(図6参照)57を所定のタイミングで開閉させる。
また、シリンダヘッド50の左側にはウォーターポンプ95が設けられており、ウォーターポンプ95のポンプ軸96の右端部が動弁機構のカム軸53の左端部に接続される。これにより、カム軸53と共にポンプ軸96が回転してウォーターポンプ95を作動させる。
さらに、シリンダヘッド50の燃焼室51の上方に隣接してウォータージャケット58が形成され、また、シリンダブロック40の燃焼室51に近い部分の周囲にウォータージャケット44が形成されており、シリンダヘッド50とシリンダブロック40とを結合することで、両ウォータージャケット44,58は連通される。
クランク軸100は、左右のパーツからなり、クランクピン101によって一体化されるもので、左クランクケース2と右クランクケース3にそれぞれ配置される転がり軸受70,71を介して回動自在に支持されており、軸方向左側に交流発電機90が、軸方向右側にトルクコンバータ91が組み付けられる。また、クランクピン101には、コンロッド41を介してピストン42が接続され、このピストン42は、シリンダブロック40内に一体成型されたシリンダライナー43の中でシリンダ軸線方向に往復運動する。
交流発電機90は、イグニッションコイル(不図示)を通じてスパークプラグ52に与える高電圧を発生すると共に、バッテリー(不図示)の充電電流を発生する。
トルクコンバータ91は、クランク軸100に結合されているポンプインペラ91aと、ポンプインペラ91aに対向配置されたタービンランナ91bと、一方向クラッチ91cを介してクランク軸100に接続されているステータ91dと、ステータ91dに与えられる反力を受けるステータ固定プレート91eと、を備えている。
トルクコンバータ91は、クランク室4潤滑兼用のトルコンオイルが充填され、クランク軸100と共にポンプインペラ91aが回転する際、タービンランナ91bがポンプインペラ91aに追従しないときに、ポンプインペラ91aの回転方向とは反対方向の反力をステータ91dが受け、その反力をステータ固定プレート91eが受けるようになっている。そして、タービンランナ91bの回転動力がクランク軸100に外装されたプライマリ駆動歯車103を介してメイン軸201の右側に装備される遠心クラッチ92のプライマリ従動歯車93に伝達される。
遠心クラッチ92は、乾式のシフトチェンジ用クラッチであって、メイン軸201の右側に組み付けられており、アウターケース92a内に、複数枚のクラッチプレート92bと、クラッチプレート92bに交互に配置されている複数枚のクラッチディスク92cと、それぞれ不図示の、ダンパスプリングと、ドライブプレートと、ストップリングと、クラッチスプリングと、クラッチウェイトと、アウタドライブ歯車と、センタークラッチと、フリースプリングと、セットリングと、を内蔵して構成されている。遠心クラッチ92は、右クランクケース3に支持されているクラッチ軸(不図示)に結合されているクラッチリフターレバー(不図示)が、メイン軸201に結合されているクラッチリフターカムプレート(不図示)を回動させることにより、トランスミッション200のギア切換え中にクランク軸100の回転動力をトランスミッション200に伝達せずにニュートラル状態とし、トランスミッション200のギア切換えが終了したと同時にクランク軸100の回転動力をトランスミッション200に伝達する。
トランスミッション200は、図3,4,6に示すように、メイン軸201と、カウンタ軸202と、中間軸203と、リバース軸204と、フォーク軸205と、シフトドラム206とから構成され、各軸はクランク軸100に平行に配置される。なお、図4は、フォーク軸205とメイン軸201とリバース軸204とカウンタ軸202とフォーク軸205とを結んだ線で切断した断面図であるため、フォーク軸205が2本示されているが、実際には1本である。
メイン軸201は、左、右クランクケース2,3にそれぞれ配置される転がり軸受72,73を介して回動自在に支持され、相対回転自在に挿通される歯車201a,201bと、この歯車201a,201bの間でメイン軸201の軸方向にスライド移動可能にして回転方向に係止されていて第1シフトフォーク207の移動により歯車201aまたは歯車201bに係合可能な歯車201cと、メイン軸201に一体成形される歯車201dと、を備える。
カウンタ軸202は、左、右クランクケース2,3にそれぞれ配置される転がり軸受74,75を介して回動自在に支持され、固定された歯車202bと、相対回転自在に挿通される歯車202c,202dと、この歯車202c,202dの間でカウンタ軸202の軸方向にスライド移動可能にして回転方向に係止されていて第2シフトフォーク208の移動により歯車202cまたは歯車202dに係合可能な歯車202eと、を備える。また、カウンタ軸202の左端部には第1中間歯車202a(図3参照)が固定され、中間歯車収容室5内に第1中間歯車202aを配置している。ここで、中間歯車収容室5とは、結合した左、右クランクケース2,3に内蔵するカウンタ軸202に固定される第1中間歯車202aと、中間軸203に固定される第2中間歯車203aとをクランク室4及びデファレンシャル室8とは別室に配置するためのもので、この中間歯車収納室5は、左クランクケース2の側面に両中間歯車202a,203aを囲繞するような壁面を外側に突出させることで形成され、中間歯車収納室カバー62を左クランクケース2にボルト止めすることによって開口部が閉塞される。
中間軸203は、左、右クランクケース2,3にそれぞれ配置される転がり軸受76,77を介して回動自在に支持されるもので、左端部に固定される第2中間歯車203aと、ばね機構209によって左側に付勢されて回転方向に係止される歯車203bとを備え、第2中間歯車203aを中間歯車収容室5内に配置し、歯車203bをデファレンシャル室8内に配置する。なお、第1中間歯車202aと第2中間歯車203aは常時噛合されている。
リバース軸204は、左、右クランクケース2,3にそれぞれ形成される嵌合部に支持されるもので、一体成形された歯車204a,204bを回動自在に軸支する。
フォーク軸205は、左、右クランクケース2,3にそれぞれ形成される嵌合部に支持されるもので、第1シフトフォーク207と第2シフトフォーク208とを軸方向にスライド移動可能に軸支する。
シフトフォーク207,208は、シフトドラム206に設けられるカム溝206a,206bにそれぞれ挿入され、シフトドラム206が回動することによって、カム溝206a,206bに沿ってフォーク軸205の軸線上をスライド移動する。
デファレンシャル300は、デファレンシャル室8内に配置されるもので、リング歯車302が中間軸203の歯車203bに噛合されているので、中間軸203の回転動力が歯車203bを介してリング歯車302に伝達されて、差動歯車機構303により左右のドライブ軸(出力軸)304,305を回転させる。また左右のドライブ軸304,305は、車両10の後輪13,13にハブ(不図示)を介して接続される。
図5に示すように、クランク軸100の近傍には、オイルポンプ80が組み付けられている。オイルポンプ80は、クランク軸100に装備された歯車104とポンプ歯車81とを介してクランク軸100の回転に伴ってクランク室4(図6参照)の底部から潤滑油を汲み上げて右クランクケース3の前方に形成された分配口3bに送給する強制圧送潤滑を行う。分配口3bは、一方が右クランクケースカバー61内に形成された送油通路61aを通じてクランク軸100側に送給され、他方が左、右クランクケース2,3に形成される送油通路2a,3aに送給される。送油通路61aに送給された潤滑油は、クランク軸100内に形成された潤滑孔105からトルクコンバータ91内を通過してクランクピン101内に送給される。また、クランク軸100の左側前方には、クランク軸100に装備された歯車106とスタータ歯車98とを介してスタータモータ97が接続されている。
図6に示すように、シリンダヘッド50には、吸気バルブ56が配置された吸気ポート50aと、排気バルブ57が配置された排気ポート50bが形成されており、吸気ポート50aにインジェクタ59が組み付けられている。インジェクタ59は、不図示のエンジンコントロールユニットに電気的に接続されており、このエンジンコントロールユニットから与えられた電流によって、回転数に応じて、高燃圧の燃料を吸気ポート50a内に噴射する。
図6,7に示すように、左、右クランクケース2,3の割り面には、それぞれに潤滑油送給用の送油通路2a,3aが左右対称に形成される。この送油通路2a,3aは、両クランクケース2,3が結合されることにより密閉され、前端部がオイルポンプ(図5参照)80の吐出側に連通接続され、後端部が中間歯車収納室5に有する送油通路(図8参照)5aに連通接続される。
また、前述した左、右クランクケース2,3に形成される隔壁6,7は、トランスミッション200とデファレンシャル300の間に左右対称に形成され、クランク室4内にデファレンシャル室8を独立して形成するものとして、左、右クランクケース2,3の上面から下面に向けて連続して形成される。
そして、この隔壁6,7には、油面L(図6参照)の近傍からトランスミッション200及びデファレンシャル300が設けられるそれぞれの空間が下方に行くに従って断面積が小になるように湾曲する湾曲隔壁6a,6b(7a,7b)が形成され、さらに、湾曲隔壁6a,6b(7a,7b)は、下端部において梁9a(9b)により前後方向に連結される。
図8に示すように、中間歯車収納室5は、前述したように、両中間歯車202a,203aを囲繞するような壁面を左クランクケース2の外側に突出させることで形成されており、周囲に配置された周板2cの端面に側面視略逆L字形状の送油通路5aが形成されている。送油通路5aは、送油通路2a,3aに連通する中央孔5bと、中央孔5bの下方側に設けられるメイン軸孔5cと、中央孔5bの後方側に設けられるリバース軸孔5dと、周板2cの端面においてこれら各孔5c,5b,5dを繋ぐ接続溝5e,5eとで構成され、メイン軸孔5c及びリバース軸孔5dは、周板2cの端面からクランク室4内に貫通している。
中間歯車収納室5には、メイン軸孔5cに隣接した位置において、左クランクケース2に形成されるオリフィス孔2dが開口されている。このオリフィス孔2dは、図3にも示されるように、メイン軸孔5cを介して送油通路5aに連通されると共に、メイン軸201内に形成される潤滑油路201e(図3参照)に連通される。
また、中間歯車収納室5は、左クランクケース2の後方上側に配置されているために、周板2cの下端部がクランク室4内の潤滑油の油面L(図6参照)より上方に位置されている。そして、中間歯車収納室5には、潤滑油戻り孔2eを有する。この潤滑油戻り孔2eは、第1中間歯車202aの裏面側の位置でクランク室4に貫通して形成される。また、潤滑油戻り孔2eは、中間歯車収納室5内の第1、第2中間歯車202a,203aの最下端を結ぶ線Aよりも上方に配置される。
さらに、中間歯車収納室5は、中間歯車収納室カバー62が組み付けられることにより、開口が閉塞されると共に、送油通路5aが密閉されて、第1、第2中間歯車202a,203aをバスタブ方式で潤滑する。このように、中間歯車収納室5は、トランスミッション200を構成する複数の歯車のうちの外径の大きい第1、第2中間歯車202a,203aを左クランクケース2の側部へ配置することで各軸間、特にメイン軸201とカウンタ軸202間の距離を短縮でき、これによって、パワーユニット1の前後長さを短くすることができるので、パワーユニット1をコンパクトにできる。
そして、オイルポンプ80から吐出された潤滑油は、送油通路2a,3aの前端部から後端部へ送給され、中間歯車収納室5の送油通路5a内において中央孔5bからメイン軸孔5cとリバース軸孔5dとに分岐される。そして、メイン軸孔5cに送給された潤滑油は、メイン軸孔5cからメイン軸201における左側の軸受72部分に送られ、メイン軸201内に形成される潤滑油路201e(図3参照)内に一旦取り込まれてからオリフィス孔2dに送られ、オリフィス孔2dから中間歯車収納室5内に吐出される。このとき、中間歯車収納室5内への潤滑油の吐出がオリフィス孔2dによりされるため、潤滑油路201e及び送油通路2a,3a,5aの潤滑油の送給圧力が低くなることはなく、メイン軸201に対する潤滑も安定的に行うことができる。
一方、中央孔5bからリバース軸孔5dに送給された潤滑油は、リバース軸孔5dからリバース軸204の左側部分に送られ、リバース軸204内に形成された潤滑油路204c(図4参照)内に送給される。ここで、カウンタ軸202内に形成された潤滑孔202f(図4参照)に対しては、右クランクケース3に形成されるオイルポケット3cに溜まった潤滑油が供給される。
そして、オリフィス孔2dから中間歯車収納室5内に吐出された潤滑油は、バスタブ方式で第1、第2中間歯車202a,203aを潤滑しつつ周板2cの底部に溜まる。周板2cの底部は、下方に向けて湾曲した形状に形成されているために、パワーユニット1の姿勢変動の影響を受けることはなく、底部に溜まった潤滑油の量は第1、第2中間歯車202a,203aを潤滑するのに十分な量となる。その後、周板2cの底部に溜まった潤滑油は、潤滑油戻り孔2eからクランク室4内に潤滑油が戻されるため、所定量を超えることはなく常に安定した潤滑を行うことができる。このように、パワーユニット1はバスタブ方式の潤滑でありながら、潤滑要部である、クランク軸100、メイン軸201、リバース軸204、そして中間歯車収納室5へは、結合した左、右クランクケース2,3内に形成される送油通路2a,3a,5aを通じて強制的な潤滑を行うことができるので、潤滑切れ等による不具合を確実に解消することができる。
以上説明したデフ付き内燃機関のケース構造では、トランスミッション200の後方のクランク室4にデファレンシャル300を独立して配置するための隔壁6,7を設けて、クランク室4内にデファレンシャル室8を一体に形成し、これら隔壁6,7がトランスミッション200及びデファレンシャル300が設けられるそれぞれの空間が下方に行くに従って断面積が小になるように湾曲する湾曲隔壁6a,6b(7a,7b)を形成するため、クランク室4内にデファレンシャル室8を形成したとしても、湾曲した空間によりそれぞれの空間に潤滑油を効率よく溜めることができる。これにより、内燃機関の姿勢変動の影響に対するオイルタフネスを向上することができる。
また、上記デフ付き内燃機関のケース構造では、隔壁6,7が下方に形成する湾曲隔壁6a,6b(7a,7b)の下端部を梁9a(9b)により連結するため、クランク室4内にデファレンシャル室8を一体に形成したとしても、クランクケース2,3の剛性を向上することができ、さらに、剛性を向上することによりクランクケース2,3を薄肉化できるので、内燃機関を軽量化することができる。
そして、上記デフ付き内燃機関のケース構造では、第1、第2中間歯車202a,203aを左クランクケース2の外側で、クランク室4及びデファレンシャル室8から分離された中間歯車収容室5内に配置しているため、簡素な構造で第1、第2中間歯車202a,203aを分離することができる。
さらに、上記デフ付き内燃機関のケース構造では、隔壁6,7によりクランク室4内にデファレンシャル室8を独立して形成するため、デファレンシャル室8をコンパクトに形成することができる。これにより、内燃機関の前後長さを短くすることができるので、内燃機関の姿勢変動の影響に対するオイルタフネスをより向上できると共に、クランクケースの剛性をより向上できる。また、内燃機関をコンパクトにできるので潤滑油消費量を少なくして省エネルギー化を促進することができる。
本発明に係るデフ付き内燃機関のケース構造を搭載した車両の側面図である。 図1に示した車両の平面図である。 本発明に係るデフ付き内燃機関のケース構造を説明するパワーユニットのシリンダヘッドとシリンダブロックとクランク軸とメイン軸とカウンタ軸と中間軸とデファレンシャルとを結んだ線で切断した断面図である。 図3に示したパワーユニットのフォーク軸とメイン軸とリバース軸とカウンタ軸とシフトドラムとを結んだ線で切断した断面図である。 図3に示したパワーユニットのオイルポンプ周りの断面図である。 図3に示したパワーユニットの左クランクケースを内側から見た側面図である。 図3に示したパワーユニットの右クランクケースの単体を内側から見た側面図である。 図3に示したパワーユニットの左クランクケースを外側から見た側面図である。
符号の説明
1 パワーユニット(デフ付き内燃機関、内燃機関)
2 左クランクケース
2a,3a,5a 送油通路
2d オリフィス孔
2e 潤滑油戻り孔
3 右クランクケース
4 クランク室
5 中間歯車収納室
6,7 隔壁
6a,6b,7a,7b 湾曲隔壁
8 デファレンシャル室
9a,9b 梁
100 クランク軸
200 トランスミッション
201 メイン軸
202 カウンタ軸
203 中間軸
204 リバース軸
300 デファレンシャル
304 左ドライブ軸(出力軸)
305 右ドライブ軸(出力軸)

Claims (2)

  1. 内燃機関のクランク室にクランク軸と平行なメイン軸及びカウンタ軸を有するトランスミッションを内蔵すると共に、前記トランスミッション後方の前記クランク室に隔壁を設け、前記隔壁に隔てられたデファレンシャル室に前記クランク軸と平行な出力軸を有するデファレンシャルを設けるデフ付き内燃機関のケース構造であって、
    前記隔壁が、前記トランスミッション及び前記デファレンシャルが設けられるそれぞれの空間が下方に行くに従って断面積が小になるように湾曲することを特徴とするデフ付き内燃機関のケース構造。
  2. 前記トランスミッション側及び前記デファレンシャル側にそれぞれ湾曲する両湾曲隔壁を設け、前記両湾曲隔壁の下端部を連結する梁を設けることを特徴とする請求項1に記載のデフ付き内燃機関のケース構造。
JP2005073466A 2005-03-15 2005-03-15 デフ付き内燃機関のケース構造 Pending JP2006257914A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005073466A JP2006257914A (ja) 2005-03-15 2005-03-15 デフ付き内燃機関のケース構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005073466A JP2006257914A (ja) 2005-03-15 2005-03-15 デフ付き内燃機関のケース構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006257914A true JP2006257914A (ja) 2006-09-28

Family

ID=37097469

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005073466A Pending JP2006257914A (ja) 2005-03-15 2005-03-15 デフ付き内燃機関のケース構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006257914A (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61170747U (ja) * 1985-04-12 1986-10-23
JPS63174514U (ja) * 1986-12-15 1988-11-11
JPH01160728A (ja) * 1987-03-10 1989-06-23 Natl Res Dev Corp 自動車用動力ユニット
JPH02104919A (ja) * 1988-10-13 1990-04-17 Honda Motor Co Ltd 自動車用エンジン
JPH05296059A (ja) * 1992-04-22 1993-11-09 Mazda Motor Corp パワ−プラントの潤滑構造
JP2001253257A (ja) * 2000-03-09 2001-09-18 Fuji Heavy Ind Ltd Atfクーラの取付構造

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61170747U (ja) * 1985-04-12 1986-10-23
JPS63174514U (ja) * 1986-12-15 1988-11-11
JPH01160728A (ja) * 1987-03-10 1989-06-23 Natl Res Dev Corp 自動車用動力ユニット
JPH02104919A (ja) * 1988-10-13 1990-04-17 Honda Motor Co Ltd 自動車用エンジン
JPH05296059A (ja) * 1992-04-22 1993-11-09 Mazda Motor Corp パワ−プラントの潤滑構造
JP2001253257A (ja) * 2000-03-09 2001-09-18 Fuji Heavy Ind Ltd Atfクーラの取付構造

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101055533B1 (ko) 하이브리드 차량
JP4357322B2 (ja) 鞍乗り型車両用パワーユニット
EP2239430B1 (en) Oil storage structure for engine
JP5525288B2 (ja) 車両用エンジン
JP4312087B2 (ja) 雪上車
US7007655B2 (en) Engine lubrication system
JP4570495B2 (ja) 水冷式内燃機関のエア抜き構造
JP2006283623A (ja) 内燃機関の潤滑構造
JP4717795B2 (ja) 内燃機関における潤滑装置
JP2007024007A (ja) 内燃機関の潤滑装置
EP1396420B1 (en) Saddle ride type vehicle torque damping device
EP1950460B1 (en) Engine unit and straddle-type vehicle provided with the same
JP4535911B2 (ja) 内燃機関の潤滑構造
US7565891B2 (en) Engine for vehicle
JP4852255B2 (ja) トルクコンバータ付き内燃機関
JP2006257914A (ja) デフ付き内燃機関のケース構造
JP5119141B2 (ja) エンジンを搭載している車両
JP4498990B2 (ja) 内燃機関の2次エアー供給装置
JP4031683B2 (ja) ドライサンプ式4サイクルエンジン
AU2006201014B2 (en) Vehicular forward/reverse switching apparatus
CN111749750B (zh) 内燃机
JP2005248837A (ja) カム軸駆動用ギヤトレーン構造
JP4535922B2 (ja) 車両の変速制御装置
JPH1122439A (ja) 2サイクルエンジンとこれを備えた小型滑走艇
JP2005069169A (ja) エンジン冷却構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071127

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Effective date: 20071129

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

A977 Report on retrieval

Effective date: 20100401

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100427

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101005