JP2006257325A - 着色スラッシュ成形用材料の製造方法 - Google Patents

着色スラッシュ成形用材料の製造方法 Download PDF

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Takanori Yamamoto
孝典 山本
Hiroaki Gyotoku
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Abstract

【課題】 着色剤に含まれる顔料成分の分散性が安定化し、その成形品の色むらや色ぶれ等の問題がなく、着色された成形品表面の摩擦による色落ちが少ない(着色堅牢度のある)スラッシュ成形用の熱可塑性樹脂粉末材料を提供する。
【解決手段】 熱可塑性ポリウレタン樹脂を重合反応により製造する工程を含む着色スラッシュ成形用材料を製造する方法であって、着色剤による着色を重合工程中、及び/又は重合工程以前の工程において、好ましくはウレタン化反応工程中で行うことを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂粉末からなる着色スラッシュ成形用材料の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、インスツルメントパネル、ドアトリム等の自動車内装部品の成形用素材として適する、熱可塑性ポリウレタン樹脂粉末を主体とする、着色スラッシュ成形用材料の製造方法に関するものである。
スラッシュ成形用の熱可塑性樹脂粉末材料は、その用途に応じた着色、あるいは、最終形態のデザインに適した着色がなされている。一般的な製造プロセスにおいて、その着色は高分子化された熱可塑性樹脂粉末に可塑剤を配合する工程で同時に行われている。しかしながら、熱可塑性樹脂粉末の樹脂表面に顔料成分を分散させているため、顔料成分の分散状態により、発色が異なる。また、樹脂表面層のみの着色であるため、成形品における隠蔽性の低下、色むら、色ぶれが発生し、さらには、顔料成分の凝集による外観不良等の問題があった。(例えば、特許文献1及び特許文献2)。
特開2004−67954号公報 特開2000−103956号公報
本発明が解決しようとする課題は、スラッシュ成形用の熱可塑性樹脂粉末材料について、着色剤に含まれる顔料成分の分散性を安定化し、その成形品の色むらや色ぶれ等の問題をなくすこと、着色された成形品表面の摩擦による色落ちが少ない(着色堅牢度のある)成形品を得ることである。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、熱可塑性ポリウレタン樹脂を重合反応により製造する工程を含む着色スラッシュ成形用材料を製造する方法であって、着色剤による着色を重合工程中、及び/又は重合工程以前の工程において行うことを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂粉末からなる着色スラッシュ成形用材料の製造方法である。
本発明の着色スラッシュ成形用材料の製造方法で製造されるスラッシュ成形用の熱可塑性樹脂粉末材料は、該材料を使用した成形品の色むらや色ぶれが少ない。また、着色された成形品表面の摩擦による色落ちが少ない(着色堅牢度のある)成形品を得ることができる。
本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂粉末からなる着色スラッシュ成形用材料の製造方法
の工程は、重合反応により熱可塑性ポリウレタン樹脂を製造する工程を含む。該重合反応は、(1)主としてウレタン化反応、次いで主としてウレア化反応を行う工程からなる、(2)ウレタン化反応を行う工程からなる、(3)ウレタン化反応とウレア化反応を同時に行う工程からなる場合が挙げられるが、(1)が好ましい。
本発明において、スラッシュ成形用材料の着色は、上記重合反応工程中(重合反応後熟成工程を行う場合、重合反応原料の仕込み等も本重合反応工程に含まれるものとする。)、及び/又は該重合反応工程以前の工程において行われる。この操作によって着色剤に含まれる顔料成分の分散性を良好にすることができ、該材料を使用した成形品の色むらや色ぶれを少なくすることができる。また、着色された成形品表面の摩擦による色落ちが少ない(着色堅牢度のある)成形品を得ることができる。
重合反応工程以後の工程において着色が行われると、該製造法で製造されたスラッシュ成形用材料を使用した成形品は色むらが出やすく、色ぶれが起こることがある。また、着色された成形品表面の摩擦による色落ちが発生する事がある。
スラッシュ成形用材料の着色は重合反応工程中に行うことが好ましい。
重合反応工程について説明する。
(1)の場合
ウレタン化反応は、ウレタンプレポリマーを製造する工程からなる。
ウレタンプレポリマーとは高分子ジオールとジイソシアネート、必要により低分子ジオールからなる末端にイソシアネート基を持つ低分子ポリマーをいう。高分子ジオール、ジイソシアネート及び低分子ジオールは、それぞれ少量の3官能性以上の高分子ポリオール、ポリイソシアネート及び低分子ポリオールを含有していてもよい。
着色はこれらウレタンプレポリマーを製造する工程において着色することが好ましく、製造されたウレタンプレポリマーに着色剤を添加し、混合することにより行うことが特に好ましい。
ウレタン化反応は溶媒存在下で行うことが好ましい。使用する溶媒としては活性水素を持たない溶媒が好ましい。例えば、炭化水素系溶媒(トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン等)、ケトン系溶媒(メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン等)、エステル系溶媒(酢酸エチル等)、エーテル系溶媒(テトラヒドロフラン等)などが挙げられる。
高分子ジオール、高分子ポリオール、低分子ジオール及び低分子ポリオールの水酸基と、ジイソシアネート及びポリイソシアネートのイソシアネート基の等量比は、1:1.2〜1:3が好ましく、さらに好ましくは1:1.3〜1:2である。ウレタン化反応温度は60〜120℃で行うのが好ましく、さらに好ましくは70〜110℃である。
次いで行われるウレア化反応は、ウレタンプレポリマーと低分子活性水素化合物との反応であり、鎖伸長反応ともいわれるものである。
低分子活性水素化合物としては、ポリアミン、ポリオールが挙げられ、好ましくはジオール、ジアミンであり、さらに好ましくはジアミンであり、特に好ましくはジアミンのケチミンである。
ウレア化反応は、分散剤及び水の存在下で行うことが好ましく、該分散剤の水溶液存在下で行うことがさらに好ましい。ウレア化反応物全体の重量に対して水の重量は好ましくは50〜80%、さらに好ましくは60〜80%である。
分散剤の重量は水の重量に対して好ましくは0〜10%さらに好ましくは1〜3%である。
水の存在下でウレア化反応を行う場合、ウレタンプレポリマーはジアミンのケチミンと混合し、水中で反応させることが好ましい。
ウレタンプレポリマーは溶媒で希釈し溶液とすることが好ましい。低分子活性水素化合物は溶媒で希釈し溶液としてもよい。使用する溶媒は、上記ウレタン化反応時に使用した溶媒が使用できる。
ウレア化反応温度は60〜120℃で行うのが好ましく、さらに好ましくは70〜110℃である。ウレタンプレポリマーの末端イソシアネートと、低分子活性水素化合物の活性水素又はケチミンの相当するアミンの当量比は1:0.8〜1:1.2が好ましく、さらに好ましくは1:0.9〜1:1.1である。
分散剤としてはアニオン型、ノニオン型、及びカチオン型分散剤が好ましく、アニオン型がさらに好ましい。分散剤の例としては、例えば不飽和カルボン酸とオレフィンとの共重合物の金属塩等が挙げられる。
分散剤はウレタンプレポリマーと低分子活性水素化合物の混合する前に予め水中に含有させるのが好ましい。
ウレア化反応において着色を行う場合は、ウレタンプレポリマーと低分子活性水素化合物を混合時に同時に着色剤を加えるか、又はウレタンプレポリマーと低分子活性水素化合物の反応混合物に着色剤を加えることができる。
(2)、(3)の場合
高分子ジ(ポリ)オール、ジ(ポリ)イソシアネート、必要により低分子ジ(ポリ)オール、低分子ジ(ポリ)アミンを一括で仕込み、重合反応を行なう。
この場合、一括で仕込み時に着色剤を加えるか、又は一括仕込み後の重合反応時に着色剤を加えることで着色を行うことができる。
高分子ジ(ポリ)オール、低分子ジ(ポリ)オールの水酸基と低分子ジ(ポリ)アミンのアミノ基の合計等量と、ジイソシアネート及びポリイソシアネートのイソシアネート基の等量比は、1:0.8〜1:1.2が好ましく、さらに好ましくは1:0.9〜1:1.1である。反応温度は60〜120℃で行うのが好ましく、さらに好ましくは70〜110℃である。
重合反応工程以前の工程において着色を行うとは、重合反応に使用する原料、例えば高分子ジ(ポリ)オール、ジ(ポリ)イソシアネート、低分子ジ(ポリ)オール、低分子ジ(ポリ)アミン、反応に使用する溶剤等と着色剤を混合し着色を行うことである。
本発明において、着色剤としては有機顔料、無機顔料、染料等が挙げられるが、有機顔料、無機顔料が好ましい。
有機顔料としては例えば不溶性アゾ顔料、溶性アゾ顔料、銅フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料等が挙げられ、無機系顔料としては例えばクロム酸塩、フェロシアン化合物、金属酸化物、硫化セレン化合物、金属塩類(硫酸塩、珪酸塩、炭酸塩、燐酸塩等)、金属粉末、カーボンブラック等が挙げらる。
着色剤の形状は、粉粒状着色剤、固形状着色剤、液状着色剤などが挙げられる。粉粒状着色剤としてはドライカラー、顆粒状カラー、潤性カラーなどが、固形状着色剤としては着色原料マスターバッチなどが挙げられる。液状着色剤としては、ビヒクル(例えば、可塑剤、溶媒等)に有機顔料、無機顔料、染料等を分散させたものであり、ペーストカラー、液状カラー等が挙げられる。上記のうちで液状着色剤が好ましく、特にペーストカラーが好ましい。ペーストカラーはビヒクルと顔料の合計重量に対して、30〜90重量%の顔料を使用したものが好ましい。
着色剤のpHは、ウレタン化、ウレア化反応の反応性の観点から、好ましくは5〜10、さらに好ましくは6〜8、より好ましくは6〜7である。
着色剤のpHの測定方法
イソプロピルアルコール/水(100ml/60ml)の混合溶媒60mlに、着色剤10.0gを溶解し、pH計(JIS Z8802−1976「pH測定法」に規定されている型式のもので飽和カロメル電極がスリープ型のもの)を用いてpHを測定する。
顔料、および着色剤を構成する成分はイソシアネートとの反応性の観点から、活性水素を含有しないことが好ましい。
着色剤は、2種以上の着色剤を用いることが好ましい。
着色剤中の水分は、好ましくは2重量%以下、さらに好ましくは1重量%以下、より好ましくは0.5重量%以下である。
着色剤により着色を受ける被着色物は、たとえば、着色スラッシュ成形用材料の原料、その混合物、ウレタン化反応途中の反応混合物、ウレタンプレポリマー、ウレア化反応途中の反応混合物、ウレタン化及びウレア化反応途中の反応混合物等がある。着色剤により着色を受ける被着色物は液状であることが好ましい。
着色剤により着色を受ける着色スラッシュ成形用材料の原料液又は重合物の液の粘度は、顔料成分の分散性、沈降性の観点から、好ましくは100〜10,000mPa・s、さらに好ましくは1,000〜7,000mPa・s、より好ましくは2000〜5,000mPa・sである。
着色剤により着色を受ける被着色物の具体例としては、例えば、ウレタン化反応において使用される高分子ジ(ポリ)オール、ジ(ポリ)イソシアネート、低分子ジ(ポリ)オール、可塑剤とそれらの混合物、およびそれらと溶剤との混合物が挙げられ、ウレア化反応において使用される高分子ジアミン、ジイソシアネート、低分子ジアミン、可塑剤とそれらの混合物、およびそれらと溶剤との混合物が挙げられる。
また、例えば、低分子ジ(ポリ)オールとジ(ポリ)イソシアネートとのウレタン化反応において得られるウレタンプレポリマー、ウレタンプレポリマーと鎖伸長剤である低分子活性水素化合物との反応混合物、一括反応時(上記重合反応工程(2)、(3)の場合)の高分子ジ(ポリ)オール、ジ(ポリ)イソシアネート、必要により低分子ジ(ポリ)オール、低分子ジ(ポリ)アミンの反応混合物およびそれらと溶剤との混合物が挙げられる。 ただし、いずれの場合も重合が進行して固体状になったものは本発明の被着色物から除外されるものとする。
上記被着色物の粘度は、必要により溶剤と混合し、好ましくは100〜10,000mPa・s、さらに好ましくは1,000〜7,000mPa・s、より好ましくは2,000〜5,000mPa・sに調整され、着色剤により着色を受けることが好ましい。重合物溶液の溶剤含量は、重合物溶液の粘度を上記範囲に調整するという観点から、好ましくは0〜50重量%、さらに好ましくは0〜25重量%、より好ましくは0〜15重量%である。
上記ウレタンプレポリマーの重量平均分子量は、ウレタンプレポリマーの粘度を上記範囲に調整するという観点から、好ましくは5,000〜28,000、さらに好ましくは7,000〜15,000、特に好ましくは8,000〜10,000である。重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトフラフィー(溶媒:テトラヒドロフラン)(以下GPCと記載する。)で測定した値である。
着色剤と被着色物との混合の方法としては、被着色物に着色剤を添加することが好ましい。着色をする時の温度は、被着色物の粘度の観点から、好ましくは20〜100℃、さらに好ましくは、50〜70℃、より好ましくは、55〜65℃である。着色剤は粉粒状あるいは固形状あるいは液状のまま添加される。液状で添加される場合、ペーストカラーが好ましい。
着色剤添加量は被着色物100部に対して1〜5部が好ましい。
本発明において、熱可塑性ポリウレタン樹脂粉末からなる着色スラッシュ成形用材料は、重合反応工程以後、例えば以下の工程により製造される。
重合反応工程が上記(1)の場合で、ウレア化反応を水中にて行う場合;
得られた重合反応物から必要により脱溶剤をした後、得られた水スラリーを遠心脱水し乾燥を行う。必要により篩で分級を行った後、得られた樹脂粉末に、可塑剤、離型剤、及びその他の添加剤を添加し混合を行ない着色スラッシュ成形用材料を得ることができる。
ウレア化反応を有機溶媒中にて行う場合;得られた重合反応物から有機溶媒を除去した後、必要により篩で分級を行った後、得られた樹脂粉末に、可塑剤、離型剤、及びその他の添加剤を添加し混合を行ない着色スラッシュ成形用材料を得ることができる。
また、得られた重合反応物を粉砕、分級を行った後、得られた樹脂粉末に、可塑剤、離型剤、及びその他の添加剤を添加し混合を行ない着色スラッシュ成形用材料を得ることができる。
重合反応工程が上記(2)、(3)の場合;得られた重合反応物を粉砕、分級を行った後、得られた樹脂粉末に、可塑剤、離型剤、及びその他の添加剤を添加し混合を行ない着色スラッシュ成形用材料を得ることができる。
上記熱可塑性ポリウレタン樹脂の重量平均分子量は、好ましくは100,000〜350,000、さらに好ましくは150,000〜250,000である。重量平均分子量はGPC(溶媒:ジメチルフォルムアミド)で測定した値である。
実施例
以下、製造例、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下において「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
実施例1
ウレタンプレポリマー(UP−1)の製造
内容積3Lのリボン型撹拌翼付き反応容器に、ブチレンアジペート(重量平均分子量1000、水酸基価112)36部、ヘキシレンイソフタレート(重量平均分子量900、水酸基価125)24部、ヘキサメチレンジイソシアネート15部、メチルエチルケトン15部、フィラー9部、酸化防止剤0.5部、光安定剤0.5部を仕込み、90℃で5時間反応させ、ウレタンプレポリマー(UP−1)100部を得た。
(UP−1)の粘度は3500mPa・s、重量平均分子量は9,000であった。
ブラウン系着色剤(PP−1)の製造
ホワイト着色剤(P−1)、ブラック着色剤(P−2)、ブラウン着色剤(P−3)、イエロー着色剤(P−4)を重量比49.7:16.7:9.6:24.0で混合して、ブラウン系着色剤(PP−1)を得た。(PP−1)のpHは6.5であり、水酸基価は5.0以下であった。
ホワイト着色剤(P−1)は、EB−300[三洋化成工業(株)製、ポリアルキレングリコールジエステル]39.5部、酸化チタン56.9部、含水アルミナ1.7部、含水ケイ酸0.7部、酸化亜鉛0.7部、キレート分散剤0.5部を混練したペーストカラーである。
ブラック着色剤(P−2)は、EB−300 84.5部、カーボンブラック15.0部、キレート分散剤0.5部を混練したペーストカラーである。
ブラウン着色剤(P−3)は、EB−300 54.5部、酸化鉄42.3部、ケイ酸アルミニウム2.7部、キレート分散剤0.5部を混練したペーストカラーである。
イエロー着色剤(P−4)は、EB−300 54.5部、チタン、アンチモン、クロムの複合酸化物45.0部、キレート分散剤0.5部を混練したペーストカラーである。
ウレタンプレポリマー(UP−1)100部に、ブラウン系着色剤(PP−1)3部を一定撹拌速度(30rpm)で攪拌しながら添加し混合した(温度;60〜63℃、時間;3時間)。得られた着色したウレタンプレポリマー(UP−1’)100部とヘキサメチレンジアミンのジケチミン化物10部を撹拌棒で1分間混合し、そこに分散剤水溶液[サンスパールPS−8(三洋化成工業(株)製)(無水マレイン酸とジイソブチレンの共重合体のナトリウム塩)の2%水溶液](DS−1)300部を加えて、ミキサー(型番;ULTRA−TURRAX T50、IKA−Labortechnik製)で混合攪拌し(回転数5,000rpm)乳化分散した。その後、得られた分散スラリーを遠心脱水後、乾燥機で乾燥し、着色された樹脂粉末を得た。篩で分級後、得られた樹脂粉末103部に、リン酸エステル系可塑剤24部、離型剤0.2部、シリカ0.5部及び酸化防止剤0.2部を添加し、混合することで着色スラッシュ成形用材料(U−1)を得た。
実施例2
ブラック系着色剤(PP−2)の製造
ブラック着色剤(P−2)、ブルー着色剤(P−5)、グリーン着色剤(P−6)を重量比50.0:22.4:27.6で混合して、ブラック系着色剤(PP−2)を得た。(PP−2)のpHは6.6であり、 水酸基価は5.0以下であった。
ブルー着色剤(P−5)は、EB−300 74.5部、銅フタロシアニンブルー25部、キレート分散剤0.5部を混練したペーストカラーである。
グリーン着色剤(P−6)は、EB−300 74.5部、銅フタロシアニングリーン25.0部、キレート分散剤0.5部を混練したペーストカラーである。
ウレタンプレポリマー(UP−1)100部に、ブラック系着色剤(PP−2)3部を、一定撹拌速度(30rpm)で攪拌しながら添加し混合した(温度;60〜63℃、時間;3時間)。得られた着色したウレタンプレポリマー(UP−2’)100部とヘキサメチレンジアミンのジケチミン化物10部を撹拌棒で1分間混合し、そこに分散剤水溶液(DS−1)300部を加えた。後は実施例1と同じようにして、着色スラッシュ成形用材料(U−2)を得た。
実施例3
着色ウレタンプレポリマー(UP−3’)の製造
内容積3Lのリボン型撹拌翼付き反応容器に、ブチレンアジペート(重量平均分子量1000、水酸基価112)36部、ヘキシレンイソフタレート(重量平均分子量900、水酸基価125)24部、ブラウン系着色剤(PP−1)3部、ヘキサメチレンジイソシアネート15部、メチルエチルケトン15部、フィラー9部、酸化防止剤0.5部、光安定剤0.5部を仕込み、90℃で5時間反応させ、着色ウレタンプレポリマー(UP−3’)103部を得た。(UP−3’)の粘度は3500mPa・s、重量平均分子量は9,000であった。
得られた着色ウレタンプレポリマー(UP−3’)100部とヘキサメチレンジアミンのジケチミン化物10部を撹拌棒で1分間混合し、そこに分散剤水溶液(DS−1)300部を加えた。後は実施例1と同じようにして、着色スラッシュ成形用材料(U−3)を得た。
製造例1
ウレタンプレポリマー(UP−1)100部とヘキサメチレンジアミンのジケチミン化物10部を撹拌棒で1分間混合し、そこに分散剤水溶液(DS−1)300部を加えて、バイオミキサーで混合攪拌し乳化分散した。その後、得られた分散スラリーを実施例1と同様にして樹脂粉末(PD−1)を得た。
比較例1
内容積5Lの遊星式混合機(プラネタリーミキサーN−0300、浅田鉄工株式会社製)に、樹脂粉末(PD−1)100部とブラウン系着色剤(PP−1)3部、リン酸エステル系可塑剤25部を投入し混合した。その後、離型剤0.2部、シリカ0.5部及び光安定剤0.2部を添加し、混合することで着色スラッシュ成形用材料(UC−1)を得た。
比較例2
比較例1において、ブラウン系着色剤(PP−1)の代わりに、ブラック系着色剤(PP−2)を使用する他は、全く同様にして着色スラッシュ成形用材料(UC−2)を得た。
評価方法
評価サンプルの作成方法
予め270℃に加熱したシボ付きNi電鋳型に、着色スラッシュ用成形材料(U−1)〜(U−3),(UC−1),(UC−2)を流し込み、電鋳型のもつ熱によって材料を溶融させ、厚さ1mm程度の均一な薄膜表皮を作成した。
上記で得られた薄膜表皮について、次に示す試験法により、測色値、均一着色性、摩擦色落ち(乾布摩擦堅牢度)試験の評価を実施し、結果を表1に示した。
Figure 2006257325
(1)測色値
分光光度計(型番CM−3600d、コニカミノルタ社製)で表皮シボ面の測色(L*、a*、b*)を行った。まず、サンプルN数=10で測定を行い、各サンプルの測定値と標準板の測定値との差(ΔL*、Δa*、Δb*)を求めた。下記の式から各サンプルの10個のΔE*を計算し、その平均値を求めた。結果は表1に記した。
ΔE*=[(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)20.5
ΔE*は薄膜表皮の色ぶれを示す。
(2)均一着色性
表皮シボ面を目視で観察し、下記4段階で評価した。
◎・・・極めて良好
○・・・良好
△・・・若干むらが認められる
×・・・むらが認められる
(3)摩擦色落ち(乾布摩擦堅牢度)試験
幅約30mm、長さ約200mmの試験片を切り取り、染色物摩擦堅牢度試験機(大栄科学精器製作所製)に取り付け、白綿布を摩擦子にかぶせて固定し、摩擦試験を行った。白綿布の色落ち程度を目視で観察し、下記4段階で評価した。
◎・・・全く認められない
○・・・わずかに認められるが目立たない
△・・・明らかに認められる
×・・・著しく認められる
本発明のスラッシュ成形用樹脂粉末組成物から成形される表皮は、色ぶれが少なく、均一着色性に優れるので、自動車内装材、例えばインストルメントパネル、ドアトリム等の表皮として好適に使用される。

Claims (8)

  1. 熱可塑性ポリウレタン樹脂を重合反応により製造する工程を含む着色スラッシュ成形用材料を製造する方法であって、着色剤による着色を重合工程中、及び/又は重合工程以前の工程において行うことを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂粉末からなる着色スラッシュ成形用材料の製造方法。
  2. 前記重合反応が主としてウレタン化反応、次いで主としてウレア化反応を行う製造方法である請求項1記載の製造方法。
  3. 前記ウレア化反応を水存在下で行うことを特徴とする請求項2記載の製造方法。
  4. 前記水中に分散剤が含有されてなる請求項3記載の製造方法。
  5. 前記着色剤が、活性水素基を含有せず、pH5〜10である請求項1〜4いずれか記載の製造方法。
  6. 前記着色剤を2種以上使用することを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の製造方法。
  7. 前記着色剤による着色を受ける被着色物の粘度が、100〜10000mPa・sである請求項1〜6いずれか記載の製造方法。
  8. 前記着色剤による着色をウレタン化反応工程中で行うことを特徴とする請求項2〜7いずれか記載の製造方法。

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Citations (5)

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