JP2006257210A - 光硬化性樹脂組成物、実装回路板用光硬化性防湿絶縁塗料、絶縁処理された電子部品及びその製造法 - Google Patents

光硬化性樹脂組成物、実装回路板用光硬化性防湿絶縁塗料、絶縁処理された電子部品及びその製造法 Download PDF

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Abstract

【課題】 環境負荷の少ない、電子部品の絶縁に適し視認性に優れた実装回路板用光硬化性防湿絶縁塗料および絶縁処理された信頼性の高い電子部品及びその製造法を提供する。
【解決手段】 (A)(a1)ポリカーボネートジオール化合物、(a2)ヒドロキシル基を有するエチレン性不飽和化合物及び(a3)1分子中にイソシアネート基を2個以上有する化合物を、特定の配合で付加反応させて得られる両末端に不飽和二重結合を有するウレタン化合物、(B)不飽和二重結合を有する光重合性単量体並びに(C)光重合開始剤を含有してなる光硬化性樹脂組成物よりなり、トリフェニルメタン系染料にて着色された実装回路板用光硬化性防湿絶縁塗料、及び前記光硬化性防湿絶縁塗料を用いた電子部品の製造法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、光硬化性樹脂組成物、電子部品の絶縁に適し視認性に優れた実装回路板用光硬化性防湿絶縁塗料、絶縁処理された電子部品及びその製造法に関する。
電気機器は年々小型軽量化及び多機能化の傾向にあり、これを制御する各種電気機器に搭載した実装回路板は、湿気、塵埃、ガス等から保護する目的で絶縁処理が行われている。この絶縁処理法には、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂等の塗料による保護コーティング処理が広く採用されている。このような防湿絶縁塗料は、有機溶剤に溶解した状態で塗布、乾燥することにより目的とする塗膜を形成する方法が一般的に行われている。しかし、これらの防湿絶縁塗料は、塗装の際に大気中に有機溶剤が排出されるため、大気汚染の原因となっており、また、これらの有機溶剤が火災を引き起こす危険性も高く、環境への負荷が高い物となっている。
また、紫外線または電子線の照射によって硬化可能な樹脂組成物が多く開発され、木材、紙、繊維、プラスチック、セラミック、鉄、非鉄金属等の塗装用塗料の分野では、既に、種々の光硬化性塗料が実用化され、使用に供されている。
このような樹脂組成物として、メチルオクタンジオール/ノナンジオールのポリカーボネートをポリウレタン骨格に有するウレタン変性アクリレート樹脂組成物が知られている(特許文献1、特許文献2)。この樹脂組成物は、耐加水分解性及び耐候性に優れ、また、強伸度、可とう性、弾性、密着性及び接着性を有している。
しかし、これらの光硬化性樹脂組成物を含有する塗料は実装回路板用防湿絶縁塗料として用いるにはイオン性不純物濃度が高く、電子部品の信頼性に問題があった。
また、従来の光硬化性防湿絶縁塗料は無着色で電子部品に塗布し、硬化した際、視認性が悪く、絶縁処理の有無が判別し難かった。
特開昭64−24817号公報 特開平10−95822号公報
本発明は、このような従来技術の問題点を解決し、環境負荷の少ない、電子部品の絶縁に適し視認性に優れた実装回路板用光硬化性防湿絶縁塗料および絶縁処理された信頼性の高い電子部品及びその製造法を提供するものである。
本発明は、下記(1)〜(6)に関する。
(1)(A)(a1)ポリカーボネートジオール化合物、(a2)ヒドロキシル基を有するエチレン性不飽和化合物及び(a3)1分子中にイソシアネート基を2個以上有する化合物を、(a3)成分のイソシアネート基1当量に対して、(a1)成分のヒドロキシル基が0.5〜0.75当量となり、(a2)成分のヒドロキシル基が0.25〜0.5当量となり、(a1)成分と(a2)成分のヒドロキシル基の合計が1〜1.1当量となる割合で配合して付加反応させて得られる両末端に不飽和二重結合を有するウレタン化合物、
(B)不飽和二重結合を有する光重合性単量体並びに
(C)光重合開始剤を含有してなる光硬化性樹脂組成物。
(2)(a1)ポリカーボネートジオール化合物が、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール及びジフェニルカーボネートを反応させて得られる化合物である前記(1)記載の光硬化性樹脂組成物。
(3)(a3)1分子中にイソシアネート基を2個以上有する化合物がメチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)である前記(1)又は(2)に記載の光硬化性樹脂組成物。
(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物を含有する実装回路板用光硬化性防湿絶縁塗料。
(5)着色剤を含み視認性を向上させた前記(4)に記載の実装回路板用光硬化性防湿絶縁塗料。
(6)着色剤がトリフェニルメタン系染料である前記(5)に記載の視認性を向上させた実装回路板用光硬化性防湿絶縁塗料。
(7)前記(4)〜(6)に記載の実装回路板用光硬化性防湿絶縁塗料を用いて絶縁処理された電子部品。
(8)前記(4)〜(6)に記載の実装回路板用光硬化性防湿絶縁塗料を、電子部品に塗布し、硬化する前記(5)に記載の絶縁処理された電子部品の製造法。
本発明の実装回路板用光硬化性防湿絶縁塗料は、環境負荷の物質である有機溶剤等の揮発性有機化合物を殆どもしくは全く含有せず、また、イオン性不純物濃度が低い為、高い信頼性の絶縁処理された電子部品を得ることができる。また、着色されている為、視認性が良く、絶縁処理の有無が容易に判別できる。
本発明における(a1)ポリカーボネートジオール化合物としては、例えば、市販の種々のポリカーボネートジオール化合物を使用することができるが、得られる硬化物が柔軟性に優れる点から、下記一般式(I)
Figure 2006257210
(式中、R1及びR2は、各々独立に、
Figure 2006257210
又は
Figure 2006257210
を示し、複数のR1は同一であっても異なっても良く、nは7〜25の整数である)で表される化合物が好ましい。
この化合物は、例えば、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール及びジフェニルカーボネートを反応させて得ることができ、具体的には、1,9−ノナンジオールを870重量部、2−メチル−1,8−オクタンジオールを870重量部及びジフェニルカーボネートを2140重量部混合し、190〜210℃で加熱し、反応系からフェノールを除去することによって得ることができる。
前記(a1)成分は単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
得られる(a1)成分の数平均分子量は、得られる硬化物(フィルム)の柔軟性、即ち硬化物の伸びと、得られる塗料の特性のバランスの点から、1000〜3000であることが好ましく、1500〜2500であることがより好ましい。
(a1)成分の数平均分子量が1000未満であると、得られる硬化物の伸びが不充分となる傾向にあり、一方、3000を超えると、得られる光硬化性樹脂組成物の粘度が著しく増加し、そのため、塗料化したときの作業性が低下し、また、得られる硬化物の硬度及び強度が不十分となったり、硬化物表面にタック感(べたつき)が残る傾向にある。
なお、本発明における数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法によって測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて求めた値である。
本発明における(a2)ヒドロキシル基を有するエチレン性不飽和化合物としては、例えば、アルキル基の炭素数が2〜7であるヒドロキシアルキルアクリレート及びヒドロキシアルキルメタクリレート等が挙げられ、これらの具体例としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート等が挙げられる。
また、(a2)成分としては、ε−カプロラクトン単量体を開環重合させて得られる、ヒドロキシル基とエチレン性不飽和二重結合を有する化合物も挙げられる。これらの化合物の中では、得られる硬化物表面にタック感がなく、硬化性に極めて優れる点から、2−ヒドロキシエチルアクリレートが好ましい。前記(a2)成分は単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
本発明における(a3)1分子中にイソシアネート基を2個以上有する化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート及びこれらの水素添加物等のジイソシアネート化合物が挙げられる。
これらの化合物の中では、イオン性不純物濃度が低い点から、ジフェニルメタンジイソシアネートの水素添加物であるメチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)が好ましい。前記(a3)成分は単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
本発明における(A)成分は、前記(a1)〜(a3)成分を含む混合物を、(a3)成分のイソシアネート基1当量に対して、(a1)成分のヒドロキシル基が0.5〜0.75当量となり、(a2)成分のヒドロキシル基が0.25〜0.5当量となり、(a1)成分と(a2)成分のヒドロキシル基の合計が1〜1.1当量となる割合で配合して付加反応させて得られる重合体である。
(a3)成分のイソシアネート基1当量に対して(a1)成分のヒドロキシル基が0.5当量未満であると、得られる硬化物の柔軟性が劣り、0.75当量を超えると、得られる硬化物表面にタック感が生じる。また、(a3)成分のイソシアネート基1当量に対して(a2)成分のヒドロキシル基が0.25当量未満であると、得られる硬化物表面にタック感が生じ、0.5当量を超えると、得られる硬化物の柔軟性が劣る。さらに、(a3)成分のイソシアネート基1当量に対して(a1)成分と(a2)成分のヒドロキシル基の合計が1当量未満であると、得られる光硬化性樹脂組成物の貯蔵安定性が劣って樹脂組成物がゲル化し、1.1当量を超えると、得られる光硬化性樹脂組成物の硬化性が劣る。
本発明における(A)成分は、前記(a1)成分、(a2)成分及び(a3)成分を前記割合で配合して付加反応(ウレタン化反応)させて得ることができ、例えば、前記(a1)成分、(a2)成分及び(a3)成分を前記割合で混合して、好ましくは60〜80℃5〜12時間反応させることにより得ることができる。
その際、必要に応じて有機溶媒を利用することができる。有機溶媒としては、例えば、エステル系、ケトン系、芳香族系等の有機溶媒が挙げられ、エステル系の有機溶媒としては、例えば、酢酸ブチル、酢酸エチル等が挙げられ、ケトン系の有機溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン等が挙げられ、芳香族系の有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン等が挙げられる。これらの有機溶媒を使用する場合、単独で又は2種類以上組み合わせて用いられる。
また、(B)不飽和二重結合を有する光重合性単量をこれらの有機溶媒の代わりに用いることもできる。光重合性単量を使用する場合、単独で又は2種類以上組み合わせて用いられ、また、有機溶媒と組み合せて用いてもよい。
(A)成分の数平均分子量は、得られる硬化物の特性(塗膜の表面硬化性及び柔軟性)の点から、1000〜7000であることが好ましく、2500〜5000であることがより好ましく、3000〜5000であることがさらに好ましい。(A)成分の数平均分子量が1000未満であると、得られる硬化物の柔軟性が劣り、硬化塗膜が十分な伸び率を有しない傾向にあり、7000を超えると、塗膜の表面硬化性が劣る傾向にある。
本発明における(B)不飽和二重結合を有する光重合性単量としては、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基等を有する、単官能性又は多官能性の光重合性単量体を単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
これらのうち、アクリロイル基またはメタクリロイル基を有する(メタ)アクリレート化合物が好ましく、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシ(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート等のフッ素化アルキル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオール(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、3−メチルペンタンジオール(メタ)アクリレート等のグリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルフォリンなどの単官能性の(メタ)アクリレート化合物、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、1,3−ビス(ヒドロキシエチル)−5,5−ジメチルヒダントインジ(メタ)アクリレート、α,ω−ジ(メタ)アクリルビスジエチレングリコールフタレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリットペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリットヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリットモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルフォスフェート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジアクリロキシエチルフォスフェート等の多官能性(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、α,ω−テトラアリルビストリメチロールプロパンテトラヒドロフタレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のビニル基等を有するものを用いることもできる。これらのうち(メタ)アクリレート化合物が好ましい。
これらの(B)成分は、(A)成分との総和を基準として好ましくは1〜70重量%配合され、より好ましくは10〜50重量%で配合される。この量が1重量%未満では硬化性が充分でなく、70重量%を超えると得られる塗膜の表面硬化性、伸び、強度等の特性が全般的に低下する傾向にある。(B)成分を配合すると低粘度化によりハンドリング性が向上する点で好ましい。
本発明における(C)光重合開始剤としては、例えば、カルボニル系光重合開始剤、スルフィド系光重合開始剤、キノン系光重合開始剤、アゾ系光重合開始剤、スルホクロリド系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、過酸化物系光重合開始剤等が挙げられる。
カルボニル系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ベンジル、ベンゾイン、ω−ブロモアセトフェノン、クロロアセトン、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p′−ジクロロベンゾフェノン、p,p′−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンジルメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルホルメート、2,2−ジエトキシアセトフェノン、4−N,N′−ジメチルアセトフェノン等が挙げられる。
スルフィド系光重合開始剤としては、例えば、ジフェニルジスルフィド、ジベンジルジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラメチルアンモニウムモノスルフィ等が挙げられる。
キノン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾキノン、アントラキノン等が挙げられる。
アゾ系光重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビスプロパン、ヒドラジン等が挙げられる。
チオキサントン系光重合開始剤としては、例えば、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン等が挙げられる。
過酸化物系光重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルペルオキシド等が挙げられる。
これらの光重合開始剤の中では、得られる光硬化性樹脂組成物における溶解性の点から、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンが好ましい。これらの光重合開始剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
(C)成分の配合割合は、光硬化性及び得られる硬化物の特性(硬化性、柔軟性(伸び)及び密着性等)のバランスの点から、(A)成分と(B)成分の総量に対して、1〜10重量%とすることが好ましく、3〜5重量%とすることがより好ましい。
この配合割合が1重量%未満であると、光硬化が不十分となる傾向にあり、10重量%を越えると、得られる硬化物の特性(硬化性、柔軟性(伸び)及び密着性等)が全般的に低下する傾向にある。
本発明の光硬化性樹脂組成物は光硬化性防湿絶縁塗料に利用することができる。その場合、必要に応じ、本発明の光硬化性樹脂組成物に、充填剤、重合禁止剤、改質剤、および消泡剤などを任意に添加することができる。
充填剤としては、微粉末酸化けい素、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム等が挙げられ、通常塗料100重量部に対し0.01〜100重量部添加することができる。
重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ベンゾキノン、p−tert−ブチルカテコール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール等が挙げられ、通常塗料100重量部に対し0.01〜10重量部添加することができる。
改質剤としては例えば、レベリング性を向上させる為のレベリング剤等が挙げられる。レベリング剤としては、例えば、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン共重合物、ポリエステル変性ジメチルポリシロキサン共重合物、ポリエーテル変性メチルアルキルポリシロキサン共重合物、アラルキル変性メチルアルキルポリシロキサン共重合物等が使用でき、塗料100重量部に対し0.01〜10重量部添加することができる。
消泡剤としては例えば、シリコン系オイル、フッ素系オイル、ポリカルボン酸系ポリマーなど公知の消泡剤が挙げられ、通常塗料100重量部に対し0.001〜5重量部添加することができる。
本発明の光硬化性樹脂組成物を含有する光硬化性防湿絶縁塗料は、視認性を向上させるために着色剤を添加することができる。
着色剤としては、公知の無機顔料、有機系顔料、及び有機系染料等が挙げられ、所望する色調に応じてそれぞれを配合する。これらは、2種以上組み合わせて使用しても良い。通常、これら顔料及び染料の添加量は塗料100重量部に対し、0.01〜50重量部添加することができる。
さらに電子部品の信頼性の問題から、イオン性不純物濃度の低いα、α−ビス[4−(ジエチルアミノ)フェニル]−4−(エチルアミノ)−1−ナフタレンメタノールなどのトリフェニルメタン系染料が好適に用いられる。市販品としては、OIL BLUE 613(オリエント化学工業(株)製商品名)などが挙げられる。」
本発明になる光硬化性防湿絶縁塗料を用いて絶縁される電子部品としてはマイコン、トランジスタ、コンデンサ、抵抗、リレー、トランス等、及びこれらを搭載した実装回路板などが挙げられ、さらにこれら電子部品に接合されるリード線、ハーネス、フィルム基板等も含むことができる。
本発明になる光硬化性防湿絶縁塗料を用いて絶縁される電子部品の製造法としては、一般に知られている浸漬法、ハケ塗り法、スプレー法、線引き塗布法等の方法によってこの塗料を上記電子部品に塗布し、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等を光源として塗膜に紫外線を照射することにより塗膜を硬化すればよい。
以下に本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。なお、部及び%は、それぞれ、重量部及び重量%を示す。
実施例1
撹拌機、温度計、冷却管及び空気ガス導入管を装備した反応容器に空気ガスを導入させた後、2−ヒドロキシエチルアクリレート 232部(ヒドロキシル基:2.0当量)、1,9−ノナンジオールと2−メチル−1,8−オクタンジオールとジフェニルカーボネートからなるポリカーボネートジオール(クラレ(株)製、商品名:PNOC−2000、数平均分子量:約2000)4094部(ヒドロキシル基:2.0当量)、ハイドロキノンモノメチルエーテル(和光純薬工業(株)製)2.5部、ジブチル錫ジラウレート(東京ファインケミカル(株)製、商品名:L101)4.99部及び2−エチルヘキシルアクリレート 1050部を仕込み、70℃に昇温後、70〜75℃で30分間保温し、これに、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)(住友バイエルウレタン(株)社製、商品名:デスモジュール W)666部(イソシアネート基:3.0当量)及び2−エチルヘキシルアクリレート 1108部の混合液体を3時間で均一滴下し、反応させた。
滴下完了後、70〜75℃で約5時間保温して反応させ、IR測定によりイソシアネートが消失したことを確認した後、反応を終了させた。さらに、ベンゾフェノン(和光純薬工業(株)製)150部を加え攪拌・溶解し、光硬化性樹脂組成物(R−1)を得た。
実施例2
1リットルの四つ口フラスコに実施例1で得た光硬化性樹脂組成物(R−1)500部、トリフェニルメタン系染料(オリエント化学工業社製商品名、OIL BLUE 613)5部を加え、室温で撹拌・溶解し光硬化性樹脂組成物(R−2)を得た。
比較例1
撹拌機、温度計、冷却管及び空気ガス導入管を装備した反応容器に空気ガスを導入させた後、2−ヒドロキシエチルアクリレート 232部(ヒドロキシル基:2.0当量)、1,9−ノナンジオールと2−メチル−1,8−オクタンジオールとジフェニルカーボネートからなるポリカーボネートジオール(クラレ(株)製、商品名:PNOC−2000、数平均分子量:約2000)4094部(ヒドロキシル基:2.0当量)、ハイドロキノンモノメチルエーテル(和光純薬工業(株)製)2.5部、ジブチル錫ジラウレート(東京ファインケミカル(株)製、商品名:L101)4.99部及び2−エチルヘキシルアクリレート 1050部を仕込み、70℃に昇温後、70〜75℃で30分間保温し、これに、イソフォロンジイソシアネート(ダイセル・ヒュルス社製、商品名:VESTANAT IPDI)666部(イソシアネート基:3.0当量)及び2−エチルヘキシルアクリレート 1108部の混合液体を3時間で均一滴下し、反応させた。
滴下完了後、70〜75℃で約5時間保温して反応させ、IR測定によりイソシアネートが消失したことを確認した後、反応を終了させた。さらに、ベンゾフェノン(和光純薬工業(株)製)150部を加え攪拌・溶解し、光硬化性樹脂組成物(R−3)を得た。
比較例2
撹拌機、温度計、冷却管及び空気ガス導入管を装備した反応容器に空気ガスを導入させた後、2−ヒドロキシエチルアクリレート 232部(ヒドロキシル基:2.0当量)、ポリカプロラクトンジオール(ダイセル化学工業(株)製、商品名:プラクセル 220BA、数平均分子量:約2000)4094部(ヒドロキシル基:2.0当量)、ハイドロキノンモノメチルエーテル(和光純薬工業(株)製)2.5部、ジブチル錫ジラウレート(東京ファインケミカル(株)製、商品名:L101)4.99部及び2−エチルヘキシルアクリレート 1050部を仕込み、70℃に昇温後、70〜75℃で30分間保温し、これに、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)(住友バイエルウレタン(株)社製、商品名:デスモジュール W)666部(イソシアネート基:3.0当量)及び2−エチルヘキシルアクリレート 1108部の混合液体を3時間で均一滴下し、反応させた。
滴下完了後、70〜75℃で約5時間保温して反応させ、IR測定によりイソシアネートが消失したことを確認した後、反応を終了させた。さらに、ベンゾフェノン(和光純薬工業(株)製)150部を加え攪拌・溶解し、光硬化性樹脂組成物(R−4)を得た。
以上で得た光硬化性樹脂組成物(R−1)〜(R−4)を、アプリケーターを用い、膜厚が100μmとなるようにガラス板(200×100×2mm)に塗布し、紫外線照射装置(日本電池(株)製、出力:6kw、高圧水銀灯の数:80w/cm×2灯)を用い、高圧水銀灯80w/cmを1灯だけ点灯させ、照射距離15cm、コンベア速度5m/分、1回の照射量約500mJ/cm2の条件で2回照射した後、ガラス板より剥離し、膜厚が約100μmの評価試験フィルム(硬化フィルム)を得た。
作成した100μmの塗膜を、直径66mmの円形に切断し、透湿度測定用試験片とした。透湿度はJIS Z 0208に準拠し、温度40℃、湿度90%で測定した。結果を表1に示す。
作成した100μmの塗膜2gを、2×2mmに細断し、イオン交換水18gとともにポリテトラフルオロエチレン容器に入れ密閉した。これを、容器ごとオートクレーブ中で20時間、121℃、2気圧に加温・加圧し、常温まで冷ました後、ろ液をイオン性不純物濃度測定用試料液とした。イオン性不純物として加水分解性塩素イオン濃度をイオンクロマトグラム法で測定、定量した。結果を表1に示す。
作成した100μmの塗膜の色調を目視により確認した。結果を表1に示す。
Figure 2006257210

Claims (8)

  1. (A)(a1)ポリカーボネートジオール化合物、(a2)ヒドロキシル基を有するエチレン性不飽和化合物及び(a3)1分子中にイソシアネート基を2個以上有する化合物を、(a3)成分のイソシアネート基1当量に対して、(a1)成分のヒドロキシル基が0.5〜0.75当量となり、(a2)成分のヒドロキシル基が0.25〜0.5当量となり、(a1)成分と(a2)成分のヒドロキシル基の合計が1〜1.1当量となる割合で配合して付加反応させて得られる両末端に不飽和二重結合を有するウレタン化合物、(B)不飽和二重結合を有する光重合性単量体並びに(C)光重合開始剤を含有してなる光硬化性樹脂組成物。
  2. (a1)ポリカーボネートジオール化合物が、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール及びジフェニルカーボネートを反応させて得られる化合物である請求項1記載の光硬化性樹脂組成物。
  3. (a3)1分子中にイソシアネート基を2個以上有する化合物がメチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)である請求項1又は2に記載の光硬化性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3記載の光硬化性樹脂組成物を含有する実装回路板用光硬化性防湿絶縁塗料。
  5. さらに着色剤を含み視認性を向上させた請求項4記載の実装回路板用光硬化性防湿絶縁塗料。
  6. 着色剤がトリフェニルメタン系染料であることを特長とする請求項5記載の実装回路板用光硬化性防湿絶縁塗料。
  7. 請求項4〜6記載の実装回路板用光硬化性防湿絶縁塗料を用いて絶縁処理された電子部品。
  8. 請求項4〜6記載の実装回路板用光硬化性防湿絶縁塗料を、電子部品に塗布し、硬化する請求項7記載の絶縁処理された電子部品の製造法。




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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007084652A (ja) * 2005-09-21 2007-04-05 Showa Denko Kk オーバーコート用樹脂組成物
JP2009280686A (ja) * 2008-05-21 2009-12-03 Hitachi Chem Co Ltd 熱硬化性樹脂組成物

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