JP2006257196A - 架橋形ポリカルバゾールとそれを用いた有機エレクトロニクスデバイス - Google Patents

架橋形ポリカルバゾールとそれを用いた有機エレクトロニクスデバイス Download PDF

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JP2006257196A JP2005074818A JP2005074818A JP2006257196A JP 2006257196 A JP2006257196 A JP 2006257196A JP 2005074818 A JP2005074818 A JP 2005074818A JP 2005074818 A JP2005074818 A JP 2005074818A JP 2006257196 A JP2006257196 A JP 2006257196A
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悦昌 藤田
Yumiko Hatanaka
裕美子 畑中
Michiya Fujiki
道也 藤木
Akira Nishimoto
晃 西本
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Abstract

【課題】有機溶媒に対する溶解度が低いポリカルバゾール誘導体を提供する。
【解決手段】本発明に係る製造方法は有機溶媒に対して難溶性を示す難溶性ポリカルバゾール誘導体を製造する方法である。難溶性ポリカルバゾール誘導体と比べて常温で有機溶媒に対する溶解度が相対的に高く、下記一般式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有する可溶性ポリカルバゾール誘導体を準備する準備工程と、可溶性ポリカルバゾール誘導体を加熱することによって難溶性ポリカルバゾール誘導体を得る加熱工程とを含む。
【化1】
Figure 2006257196

【選択図】なし

Description

本発明は、架橋形ポリカルバゾール、及びそれを用いた有機エレクトロニクスデバイス、特に、有機エレクトロルミネッセンスデバイス、有機トランジスタ、有機光電変換素子に関する。
近年、有機材料を用いたエレクトロニクスデバイスが注目を集めている。その中でも特に、有機エレクトロルミネッセンスデバイス、有機トランジスタ(有機TFT)、有機光電変換素子(有機太陽電池)等の研究開発が盛んに行われている。
これらの有機エレクトロニクスデバイスの製造方法は、低分子系の材料をドライプロセスで成膜する方法と、高分子材料をウエットプロセスで成膜する方法に大別できる。高い生産性を実現する観点から、ウエットプロセスが好ましく、ウエットプロセスに適した新規な高分子材料が活発に開発されている。
ポリカルバゾール誘導体は、幅広いバンドギャップを持つことから、有機エレクトロルミネッセンスデバイスの発光層のホストとして特に注目されている。また、ポリカルバゾール誘導体は、高い正孔輸送能力を有することから、有機エレクトロンルミネッセンスデバイスの正孔輸送層、有機トランジスタの半導体層(活性層)、有機光電変換素子の正孔輸送層としても特に注目されている。
Macromolecules 2002, 35, 1988−1990
しかし、これまでに発表されている公知のポリカルバゾール誘導体(例えば、非特許文献1)は、溶媒(特に有機溶媒)に対する高い溶解性を持つ。このため、公知のポリカルバゾール誘導体膜を成膜した後、ポリカルバゾール誘導体膜の上に他の層を成膜する際、後から成膜する層の形成に用いる溶剤によってポリカルバゾール誘導体膜が溶けてしまうという問題がある。ポリカルバゾール誘導体膜が溶けた場合、ポリカルバゾール誘導体膜とポリカルバゾール誘導体膜の上に形成される層とが混合してしまうため、積層構造を好適に形成することが困難であるという問題がある。
これらの問題は、有機エレクトロニクスデバイスを製造する上で、深刻な問題である。特に、有機エレクトロルミネッセンスデバイスにおいては、これらの問題が発生した場合、発光効率、寿命の著しい低下が引き起こされる。また、有機光電変換素子においては、光電変換効率の著しい低下が引き起こされる。
有機トランジスタ(有機TFT)においては、公知のポリカルバゾール誘導体を成膜した後、ソース電極、ドレイン電極をフォトリソグラフィー法によってパターニングすることが困難である。このため、公知のポリカルバゾール誘導体を使用した場合、形成できるTFTの構造が限定されるという問題がある。また、電極の形成方法がマスク蒸着に限定されるため、精細な電極パターンを形成することが困難であるという問題がある。
本発明は、係る点に鑑みてなされたものであり、本発明の第1の目的は、有機溶媒に対する溶解度が低いポリカルバゾール誘導体を実現することにある。本発明の第2の目的は、有機溶媒に対する溶解度が低いポリカルバゾール誘導体膜を実現することにある。本発明の第3の目的は、有機溶媒に対する溶解度が低いポリカルバゾール誘導体膜を用いることによって、高品位な積層型有機エレクトロニクスデバイスを実現することにある。また、本発明の第4の目的は、有機溶媒に対する溶解度が低いポリカルバゾール誘導体膜を用いることによって、従来作製できなかった構造の有機エレクトロニクスデバイスを実現することにある。
本発明に係る第1の製造方法は有機溶媒に対して難溶性を示す難溶性ポリカルバゾール誘導体を製造する方法に関する。本発明に係る第1の製造方法は、難溶性ポリカルバゾール誘導体と比べて常温で有機溶媒に対する溶解度が相対的に高く、下記一般式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有する可溶性ポリカルバゾール誘導体を準備する準備工程と、可溶性ポリカルバゾール誘導体を加熱することによって難溶性ポリカルバゾール誘導体を得る加熱工程とを含む。
Figure 2006257196
(式中、R1〜R7は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、エーテル基、エステル基、アシル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、アリールアミノ基、アリールシリル基、アリールアルコキシル基、アリールアルキルチオ基、アリールアルキルアミノ基、アリールアルキルシリル基、アシルオキシ基、イミノ基、又は、アミド基である。)
本発明に係る第1の製造方法によって製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体は上記一般式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有する。このため、難溶性ポリカルバゾール誘導体は非常に高い正孔の移動度を有する。従って、難溶性ポリカルバゾール誘導体は有機エレクトロルミネッセンスデバイス用の正孔輸送層の材料として好適である。本発明の第1の製造方法によって製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体を用いて正孔輸送層を形成することによって、高い発光効率、高い輝度、長い寿命、及び低い駆動電圧を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイスを実現することができる。
また、本発明の第1の製造方法によって製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体は最低空分子軌道(Lowest Unoccupied Molecular Orbital;以下、「LUMO」と略称する。)と最高被占分子軌道(Highest Occupied Molecular Orbital;以下、「HOMO」と略称する。)との間のエネルギーギャップが大きい。このため、本発明の第1の製造方法によって製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体をエレクトロルミネッセンス発光層に含有させることによって、ゲスト(発光材料)にエネルギーを効率よく移動させることが可能となる。従って、本発明の第1の製造方法によって製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体を有機エレクトロルミネッセンス発光層に含有させることによって、高い発光効率、高い輝度、長い寿命、及び低い駆動電圧を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイスを実現することができる。
可溶性ポリカルバゾール誘導体は80度以上に加熱することが好ましい。80度以上に加熱することによって、有機溶媒に対する溶解度がより低い難溶性ポリカルバゾール誘導体を得ることができる。
可溶性ポリカルバゾール誘導体を加熱する雰囲気は特に限定されるものではない。例えば、空気雰囲気中、窒素雰囲気中、減圧雰囲気中(実質的に真空な雰囲気中)等において加熱することができる。
本発明に係る第2の製造方法は有機溶媒に対して難溶性を示す難溶性ポリカルバゾール誘導体を製造する方法に関する。本発明に係る第2の製造方法は、難溶性ポリカルバゾール誘導体と比べて常温で有機溶媒に対する溶解度が相対的に高く、上記一般式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有する可溶性ポリカルバゾール誘導体を準備する準備工程と、可溶性ポリカルバゾール誘導体に紫外光を照射することによって難溶性ポリカルバゾール誘導体を得る照射工程とを含む。
本発明に係る第2の製造方法によって製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体は上記一般式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有する。このため、難溶性ポリカルバゾール誘導体は非常に高い正孔の移動度を有する。従って、難溶性ポリカルバゾール誘導体は有機エレクトロルミネッセンスデバイス用の正孔輸送層の材料として好適である。本発明の第2の製造方法によって製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体を用いて正孔輸送層を形成することによって、高い発光効率、高い輝度、長い寿命、及び低い駆動電圧を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイスを実現することができる。
また、本発明の第2の製造方法によって製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体はLUMOとHOMOとの間のエネルギーギャップが大きい。このため、本発明の第2の製造方法によって製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体をエレクトロルミネッセンス発光層に含有させることによって、ゲスト(発光材料)にエネルギーを効率よく移動させることが可能となる。従って、本発明の第2の製造方法によって製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体を有機エレクトロルミネッセンス発光層に含有させることによって、高い発光効率、高い輝度、長い寿命、及び低い駆動電圧を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイスを実現することができる。
可溶性ポリカルバゾール誘導体に照射する紫外光の波長は400nm以下であることが好ましい。可溶性ポリカルバゾール誘導体に波長が400nm以下の紫外光を照射することによって、有機溶媒に対する溶解度がより低い難溶性ポリカルバゾール誘導体を得ることができる。
可溶性ポリカルバゾール誘導体に紫外光を照射する雰囲気は特に限定されるものではない。紫外光の照射は、例えば空気雰囲気中、窒素雰囲気中、減圧雰囲気中(実質的に真空な雰囲気中)等において行うことができる。
本発明に係る第3の製造方法は有機溶媒に対して難溶性を示す難溶性ポリカルバゾール誘導体を製造する方法に関する。本発明に係る第3の製造方法は、難溶性ポリカルバゾール誘導体と比べて常温で有機溶媒に対する溶解度が相対的に高く、上記一般式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有する可溶性ポリカルバゾール誘導体を準備する準備工程と、可溶性ポリカルバゾール誘導体を加熱すると共に可溶性ポリカルバゾール誘導体に紫外光を照射することによって難溶性ポリカルバゾール誘導体を得る工程とを含む。
本発明に係る第3の製造方法によって製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体は上記一般式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有する。このため、難溶性ポリカルバゾール誘導体は非常に高い正孔の移動度を有する。従って、難溶性ポリカルバゾール誘導体は有機エレクトロルミネッセンスデバイス用の正孔輸送層の材料として好適である。本発明の第3の製造方法によって製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体を用いて正孔輸送層を形成することによって、高い発光効率、高い輝度、長い寿命、及び低い駆動電圧を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイスを実現することができる。
また、本発明の第3の製造方法によって製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体はLUMOとHOMOとの間のエネルギーギャップが大きい。このため、本発明の第3の製造方法によって製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体をエレクトロルミネッセンス発光層に含有させることによって、ゲスト(発光材料)にエネルギーを効率よく移動させることが可能となる。従って、本発明の第3の製造方法によって製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体を有機エレクトロルミネッセンス発光層に含有させることによって、高い発光効率、高い輝度、長い寿命、及び低い駆動電圧を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイスを実現することができる。
可溶性ポリカルバゾール誘導体を加熱すると共に可溶性ポリカルバゾール誘導体に紫外光を照射することによって、有機溶媒に対する溶解度がより低い難溶性ポリカルバゾール誘導体を実現することができる。
尚、可溶性ポリカルバゾール誘導体は80度以上に加熱することが好ましい。80度以上に加熱することによって、有機溶媒に対する溶解度がより低い難溶性ポリカルバゾール誘導体を得ることができる。また、可溶性ポリカルバゾール誘導体に照射する紫外光の波長は400nm以下であることが好ましい。可溶性ポリカルバゾール誘導体に波長が400nm以下の紫外光を照射することによって、有機溶媒に対する溶解度がより低い難溶性ポリカルバゾール誘導体を得ることができる。
可溶性ポリカルバゾール誘導体に紫外光を照射した後に、可溶性ポリカルバゾール誘導体を加熱することが好ましい。そうすることによって、有機溶媒に対する溶解度がさらに低い難溶性ポリカルバゾール誘導体を実現することができる。
本発明に係る第4の製造方法は有機溶媒に対して難溶性を示す難溶性ポリカルバゾール誘導体を含む難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を製造する方法に関する。本発明に係る第4の製造方法は、難溶性ポリカルバゾール誘導体と比べて常温で有機溶媒に対する溶解度が相対的に高く、上記一般式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有する可溶性ポリカルバゾール誘導体を含む可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を形成する工程と、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を加熱することによって難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を得る工程とを含む。
本発明に係る第4の製造方法によって製造される難溶性ポリカルバゾール誘導体膜は上記一般式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有する難溶性ポリカルバゾール誘導体を含む。このため、難溶性ポリカルバゾール誘導体膜は非常に高い正孔の移動度を有する。従って、難溶性ポリカルバゾール誘導体膜は有機エレクトロルミネッセンスデバイス用の正孔輸送層として好適である。本発明の第4の製造方法によって製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を正孔輸送層として用いることによって、高い発光効率、高い輝度、長い寿命、及び低い駆動電圧を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイスを実現することができる。
また、本発明の第4の製造方法によって製造される難溶性ポリカルバゾール誘導体膜はLUMOとHOMOとの間のエネルギーギャップが大きい。従って、難溶性ポリカルバゾール誘導体膜は有機エレクトロルミネッセンス発光層として好適である。本発明の第4の製造方法によって製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を発光層として用いることによって、高い発光効率、高い輝度、長い寿命、及び低い駆動電圧を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイスを実現することができる。
本発明に係る第4の製造方法に用いる可溶性ポリカルバゾール誘導体は有機溶媒に対して比較的高い溶解度を有する。このため、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜はウエットプロセス(例えば、スピンコート法、インクジェット法等の印刷法等)を用いて容易に成膜することができる。また、得られた可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を加熱することによって、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜の有機溶媒に対する溶解度を低減することができる。このため、難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を得ることができる。難溶性ポリカルバゾール誘導体膜は有機溶媒に対する溶解度が比較的低い。従って、難溶性ポリカルバゾール誘導体膜の上に、有機溶媒を用いたウエットプロセスによって他の膜を好適に形成し、好適な積層構造を形成することができる。
尚、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜は80度以上に加熱することが好ましい。80度以上に加熱することによって、有機溶媒に対する溶解度がより低い難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を得ることができる。
尚、本明細書において、「難溶性ポリカルバゾール誘導体膜」は難溶性ポリカルバゾール誘導体を含むものであればよく、難溶性ポリカルバゾール誘導体以外の物質を含んでいてもよい。例えば、有機エレクトロルミネッセンス発光材料と難溶性ポリカルバゾール誘導体とを含む有機エレクトロルミネッセンス発光膜も難溶性ポリカルバゾール誘導体膜の1種である。
本発明に係る第5の製造方法は有機溶媒に対して難溶性を示す難溶性ポリカルバゾール誘導体を含む難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を製造する方法に関する。本発明に係る第5の製造方法は、難溶性ポリカルバゾール誘導体と比べて常温で有機溶媒に対する溶解度が相対的に高く、上記一般式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有する可溶性ポリカルバゾール誘導体を含む可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を形成する工程と、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜に紫外光を照射することによって難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を得る工程とを含む。
本発明に係る第5の製造方法によって製造される難溶性ポリカルバゾール誘導体膜は上記一般式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有する難溶性ポリカルバゾール誘導体を含む。このため、難溶性ポリカルバゾール誘導体膜は非常に高い正孔の移動度を有する。従って、難溶性ポリカルバゾール誘導体膜は有機エレクトロルミネッセンスデバイス用の正孔輸送層として好適である。本発明の第5の製造方法によって製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を正孔輸送層として用いることによって、高い発光効率、高い輝度、長い寿命、及び低い駆動電圧を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイスを実現することができる。
また、本発明の第5の製造方法によって製造される難溶性ポリカルバゾール誘導体膜はLUMOとHOMOとの間のエネルギーギャップが大きい。従って、難溶性ポリカルバゾール誘導体膜は有機エレクトロルミネッセンス発光層として好適である。本発明の第5の製造方法によって製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を発光層として用いることによって、高い発光効率、高い輝度、長い寿命、及び低い駆動電圧を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイスを実現することができる。
本発明に係る第5の製造方法に用いる可溶性ポリカルバゾール誘導体は有機溶媒に対して比較的高い溶解度を有する。このため、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜はウエットプロセス(例えば、スピンコート法、インクジェット法等の印刷法等)を用いて容易に成膜することができる。また、得られた可溶性ポリカルバゾール誘導体膜に紫外光を照射することによって、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜の有機溶媒に対する溶解度を低減することができる。このため、難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を得ることができる。難溶性ポリカルバゾール誘導体膜は有機溶媒に対する溶解度が比較的低い。従って、難溶性ポリカルバゾール誘導体膜の上に、有機溶媒を用いたウエットプロセスによって他の膜を好適に形成し、好適な積層構造を形成することができる。
尚、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜に照射する光の波長は400nm以下であることが好ましい。可溶性ポリカルバゾール誘導体膜に波長が400nm以下の光を照射することによって、有機溶媒に対する溶解度がより低い難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を得ることができる。
本発明に係る第6の製造方法は有機溶媒に対して難溶性を示す難溶性ポリカルバゾール誘導体を含む難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を製造する方法に関する。本発明に係る第6の製造方法は、難溶性ポリカルバゾール誘導体と比べて常温で有機溶媒に対する溶解度が相対的に高く、上記一般式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有する可溶性ポリカルバゾール誘導体を含む可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を形成する工程と、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を加熱すると共に可溶性ポリカルバゾール誘導体膜に紫外光を照射することによって難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を得る工程とを含む。
本発明に係る第6の製造方法によって製造される難溶性ポリカルバゾール誘導体膜は上記一般式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有する難溶性ポリカルバゾール誘導体を含む。このため、難溶性ポリカルバゾール誘導体膜は非常に高い正孔の移動度を有する。従って、難溶性ポリカルバゾール誘導体膜は有機エレクトロルミネッセンスデバイス用の正孔輸送層として好適である。本発明の第6の製造方法によって製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を正孔輸送層として用いることによって、高い発光効率、高い輝度、長い寿命、及び低い駆動電圧を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイスを実現することができる。
また、本発明の第6の製造方法によって製造される難溶性ポリカルバゾール誘導体膜はLUMOとHOMOとの間のエネルギーギャップが大きい。従って、難溶性ポリカルバゾール誘導体膜は有機エレクトロルミネッセンス発光層として好適である。本発明の第6の製造方法によって製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を発光層として用いることによって、高い発光効率、高い輝度、長い寿命、及び低い駆動電圧を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイスを実現することができる。
可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を加熱すると共に可溶性ポリカルバゾール誘導体膜に紫外光を照射することによって、有機溶媒に対する溶解度のより低い難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を実現することができる。
可溶性ポリカルバゾール誘導体膜に紫外光を照射した後に、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を加熱することが好ましい。こうすることによって、有機溶媒に対する溶解度がさらに低い難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を実現することができる。
尚、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜は80度以上に加熱することが好ましい。80度以上に加熱することによって、有機溶媒に対する溶解度がより低い難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を得ることができる。また、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜に照射する光の波長は400nm以下であることが好ましい。可溶性ポリカルバゾール誘導体膜に波長が400nm以下の光を照射することによって、有機溶媒に対する溶解度がより低い難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を得ることができる。
本発明に係る第1、第2、第3、第4、第5、及び第6の製造方法では、上記化学式1で示されるカルバゾール誘導体の窒素上の置換基(上記一般式1中の置換基R1)を反応性基とすることによって、架橋反応が促進するような官能基を導入してもよい。導入する官能基は不飽和炭化水素基であることが好ましい。具体的には、エチニル基2−プロピニル、1−プロペニル、2−ブテニル、2−ペンテニル、1−ウンデシニル等が挙げられる。
本発明に係る第1、第2、第3、第4、第5、及び第6の製造方法において、可溶性ポリカルバゾール誘導体は上記一般式1で表されるカルバゾール誘導体が3,6位、又は、2,7位で重合結合したものであることが好ましい。
本発明に係る有機エレクトロニクスデバイスは本発明に係る第4、第5、又は第6の製造方法により製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を有する。
上述の通り本発明に係る第4、第5、又は第6の製造方法によれば、有機溶媒に対する溶解度が低い難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を好適に製造することができる。このため、本発明に係る有機エレクトロニクスデバイスでは、難溶性ポリカルバゾール誘導体膜と、その難溶性ポリカルバゾール誘導体膜に積層する膜との積層を、ウエットプロセス等を用いて好適に形成することができる。従って、本発明に係る有機エレクトロニクスデバイスは製造が容易である。
例えば、光電変換効率の高い有機光電変換デバイスを容易に実現することができる。有機トランジスタ(有機TFT)では、難溶性ポリカルバゾール誘導体膜の上に、フォトリソグラフィー法を用いて、ソース電極やドレイン電極等をパターニングすることができる。このため、高精細な有機トランジスタを容易に実現することができる。
また、難溶性ポリカルバゾール誘導体膜は有機溶媒に対する溶解度が低い。このため、本発明に係る有機エレクトロニクスデバイスは、高い耐熱性を有する。また、本発明に係る有機エレクトロニクスデバイスでは、エージングによる各層の混合、不純物の拡散が抑止される。このため、本発明に係る有機エレクトロニクスデバイスは長い製品寿命を有する。
本発明に係る有機エレクトロニクスデバイスでは、上記化学式1で示されるカルバゾール誘導体の窒素上の置換基(上記一般式1中の置換基R1)を反応性基とすることによって、架橋反応が促進するような官能基を導入してもよい。導入する官能基は不飽和炭化水素基であることが好ましい。具体的には、エチニル基2−プロピニル、1−プロペニル、2−ブテニル、2−ペンテニル、1−ウンデシニル等が挙げられる。
本発明に係る有機エレクトロニクスデバイスにおいて、可溶性ポリカルバゾール誘導体は上記一般式1で表されるカルバゾール誘導体が3,6位、又は、2,7位で重合結合したものであることが好ましい。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンスデバイスは本発明に係る第4、第5、又は第6の製造方法により製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を有する。
上述の通り本発明に係る第4、第5、又は第6の製造方法によれば、有機溶媒に対する溶解度が低い難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を好適に製造することができる。このため、本発明に係る有機エレクトロニクスデバイスでは、難溶性ポリカルバゾール誘導体膜と、その難溶性ポリカルバゾール誘導体膜に積層する膜との積層を、ウエットプロセス等を用いて好適に形成することができる。従って、本発明に係る有機エレクトロニクスデバイスは製造が容易である。また、本発明に係る有機エレクトロルミネッセンスデバイスは高い発光効率、長い製品寿命を有する。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンスデバイスでは、上記化学式1で表されるカルバゾール誘導体の窒素上の置換基(上記一般式1中の置換基R1)を反応性基とすることによって、架橋反応が促進するような官能基を導入してもよい。導入する官能基は不飽和炭化水素基であることが好ましい。具体的には、エチニル基2−プロピニル、1−プロペニル、2−ブテニル、2−ペンテニル、1−ウンデシニル等が挙げられる。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンスデバイスにおいて、可溶性ポリカルバゾール誘導体は上記一般式1で表されるカルバゾール誘導体が3,6位、又は、2,7位で重合結合したものであることが好ましい。
本発明によれば、有機溶媒に対する溶解度が低い難溶性ポリカルバゾール誘導体を実現することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
(実施形態1)実施形態1に係る難溶性ポリカルバゾール誘導体の製造方法について詳細に説明する。
まず本実施形態1に係る難溶性ポリカルバゾール誘導体を製造するために用いる可溶性ポリカルバゾール誘導体について詳細に説明する。
本実施形態1において、可溶性ポリカルバゾール誘導体は下記一般式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有する。
Figure 2006257196
(式中、R1〜R7は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、エーテル基、エステル基、アシル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、アリールアミノ基、アリールシリル基、アリールアルコキシル基、アリールアルキルチオ基、アリールアルキルアミノ基、アリールアルキルシリル基、アシルオキシ基、イミノ基、又は、アミド基である。)
可溶性ポリカルバゾール誘導体の分子量は1000以上10000000以下であることが好ましい。分子量が10,000,000より大きい場合は、溶剤に対する溶解性が乏しくなる傾向がある。
カルバゾール誘導体の窒素上の置換基(R1)を反応性基にすることにより、より架橋反応が促進するような官能基を導入してもよい。導入される官能基は不飽和炭化水素基であることが好ましい。具体的には、エチニル基2−プロピニル、1−プロペニル、2−ブテニル、2−ペンテニル、1−ウンデシニル等が挙げられる。
このような可溶性ポリカルバゾール誘導体に後述する不溶化処理(加熱及び/又は紫外光の照射)を施すことによって製造された本実施形態1に係る難溶性ポリカルバゾール誘導体は非常に高い正孔の移動度を有する。このため、本実施形態1に係る難溶性ポリカルバゾール誘導体を用いることによって、ホール輸送効率の高い有機エレクトロルミネッセンスデバイス用のホール輸送層を形成することができる。従って、本実施形態1に係る難溶性ポリカルバゾール誘導体を正孔輸送材料として用いることによって、高い発光効率、高い輝度、長い寿命、及び低い駆動電圧を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイスを実現することができる。
また、本実施形態1に係る難溶性ポリカルバゾール誘導体は、LUMOとHOMOとの間のエネルギーギャップが大きい。具体的には、ポリフルオレン誘導体等の一般に有機エレクトロルミネッセンスデバイスの発光層に用いられる発光材料よりも、LUMOとHOMOとの間のエネルギーギャップが大きい。このため、本実施形態1に係る難溶性ポリカルバゾール誘導体をエレクトロルミネッセンス発光層に含有させることによって、ゲスト(発光材料)にエネルギーを効率よく移動させることが可能な有機エレクトロルミネッセンス発光層を実現することができる。従って、本実施形態1に係る難溶性ポリカルバゾール誘導体を有機エレクトロルミネッセンス発光層に含有させることによって、高い発光効率、高い輝度、長い寿命、及び低い駆動電圧を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイスを実現することができる。
例えば、可溶性ポリカルバゾール誘導体は、下記一般式2〜4で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有していてもよい。高分子主鎖が下記一般式2〜4のいずれか一種のカルバゾール誘導体のみを含んでいてもよい。また、高分子主鎖が下記一般式2〜4のうち2種以上のカルバゾール誘導体を含んでいてもよい。
Figure 2006257196
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本実施形態1において、可溶性ポリカルバゾール誘導体の製造方法は何ら限定されるものではない。例えば、山本カップリング反応を用いて以下に示す工程により合成することができる。
以下、上記一般式2に示されるN−n−デシル‐3,6‐ポリカルバゾール、及びN−n−デシル‐2,7‐ポリカルバゾールを例に挙げて、可溶性ポリカルバゾール誘導体の合成方法の一例を説明する。
まず、窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気中において、3,6‐ジブロモカルバゾールと1〜1.1等量のブロモデシルとをN,N‐ジメチルホルムアミド(DMF)等に溶解させ、攪拌しながら50℃で24時間保持する。その後、冷却した反応液に水を加え、ジクロロメタンを用いて生成物を抽出する。
次に、抽出物をカラムクロマトグラフィーなどの通常有機化合物の精製に用いる方法で精製することによりN−n−デシル‐3,6‐ジブロモカルバゾールを得る。次に、得られたN−n−デシル‐3,6‐ジブロモカルバゾールをモノマーとして、山本カップリング反応(BULLETIN OF THE CHEMICAL SOCIETY OF JAPAN, 72, 621−638 (1999)参照)を利用して重合反応を行う。具体的には、0価のニッケルであるビス(1,5‐シクロオクタジエン)ニッケル(Ni(COD)2)を触媒として、1,5‐シクロオクタジエン(COD)存在下において、N−n−デシル‐3,6‐ジブロモカルバゾールと、等量の2,2’―ビピリジル(bpy)とを不活性ガス雰囲気中、60℃で重合反応させる。
その後、反応液をアルコール中に注ぎ、得られた固形物を減圧乾燥(室温、24時間)し、再びTHFなどの有機溶剤に溶解させ、0.1‐0.01μmのポアサイズのフィルターで不溶物を除去した後、溶液をアルコール中にて再沈殿させることによりN‐n−デシル‐3,6‐ポリカルバゾールを得ることができる。
次に、N−n−デシル‐2,7‐ポリカルバゾールの合成方法について詳細に説明する(Macromolecules, Vol.34, 4680−4682 (2001)参照)。
まず、N−n−デシル‐2,7‐ポリカルバゾールのモノマーとなるN−n−デシル‐2,7‐ジブロモカルバゾールを合成する。次に、得られたN−n−デシル‐2,7‐ジブロモカルバゾールをモノマーとして用い、山本カップリング反応(BULLETIN OF THE CHEMICAL SOCIETY OF JAPAN, 72, 621−638 (1999)参照)を用いてN−n−デシル‐2,7‐ポリカルバゾールを重合することができる。
具体的には、トルフェニルフォスフィン、亜鉛、2,2’‐ビピリジン、塩化ニッケル(NiCl2)の存在下、不活性ガス雰囲気中でN‐N‐ジメチルアセトアミド中80℃でN−n−デシル‐2,7‐ジブロモカルバゾールの重合反応を行う。次に、反応液をアルコール中に注ぎ、得られた固形物を減圧乾燥(室温、24時間)し、再びTHFなどの有機溶剤に溶解させ、0.1‐0.01μmポアサイズのフィルターで不溶物を除去した後、溶液をアルコール中にて再沈殿させることにより、N‐n−デシル‐2,7‐ポリカルバゾールを得ることができる。
また、これらの高分子化合物の純度を向上するため、合成後、再沈精製やソックスレー抽出などの高分子の精製を行うことがより好ましい。
次に可溶性ポリカルバゾール誘導体の不溶化処理について詳細に説明する。
可溶性ポリカルバゾール誘導体の不溶化処理としては加熱及び/又は紫外光の照射が挙げられる。
可溶性ポリカルバゾール誘導体を加熱することによって、可溶性ポリカルバゾール誘導体の有機溶媒に対する溶解度を低減することによって、比較的有機溶媒に対する溶解度が低い難溶性ポリカルバゾール誘導体を得ることができる。可溶性ポリカルバゾール誘導体は80℃以上に加熱することが好ましい。80度以上に加熱することによって、有機溶媒に対する溶解度がより低い難溶性ポリカルバゾール誘導体を得ることができる。有機溶媒に対するさらに低い溶解度を実現する観点から、可溶性ポリカルバゾール誘導体を160℃以上で1時間以上加熱することがより好ましい。
また、可溶性ポリカルバゾール誘導体に紫外光を照射することによっても、可溶性ポリカルバゾール誘導体の有機溶媒に対する溶解度を低減することによって、比較的有機溶媒に対する溶解度が低い難溶性ポリカルバゾール誘導体を得ることができる。照射する紫外光は400nm以下の波長を有することが好ましい。波長が400nm以下の紫外光を照射することによって、有機溶媒に対する溶解度がより低い難溶性ポリカルバゾール誘導体を得ることができる。
また、可溶性ポリカルバゾール誘導体を加熱すると共に可溶性ポリカルバゾール誘導体に紫外光を照射してもよい。詳細には可溶性ポリカルバゾール誘導体を加熱した後に紫外光を照射してもよく、可溶性ポリカルバゾール誘導体に紫外光を照射した後に、加熱してもよい。可溶性ポリカルバゾール誘導体に紫外光を照射するのと同時に加熱してもよい。
その中でも、紫外光を照射した後に加熱することが好ましく、この場合、有機溶媒に対する溶解度が特に低い難溶性ポリカルバゾール誘導体を得ることができる。
(実施形態2)本実施形態2では、有機エレクトロルミネッセンスデバイスを例に挙げて本発明に係る有機エレクトロニクスデバイスについて説明する。
図1は実施形態2に係る有機エレクトロルミネッセンスデバイス100の概略断面図である。
有機エレクトロルミネッセンスデバイス100は、基板110と、基板110の上に設けられた第1電極120と、第1電極の上に設けられた有機層130と、有機層130の上に設けられた第2電極140と、第1電極120、有機層130、及び第2電極140を覆うように設けられた封止キャップ150とを有する。有機層130は、第1電極120の上に設けられたホール注入層131と、ホール注入層131の上に設けられたホール輸送層132と、ホール輸送層132の上に設けられた発光層133と、発光層133の上に設けられた電子輸送層134と、電子輸送層134の上に設けられた電子注入層135とを有する。
本実施形態2に係る有機エレクトロルミネッセンスデバイス100では、有機層130は、発光層133、ホール注入層131、ホール輸送層132、電子輸送層134、及び電子注入層135により構成されているが、本発明は何らこの構成に限定されるものではない。有機層130を発光層133と、ホール注入層131、ホール輸送層132、電子輸送層134、及び、電子注入層135のうち1層以上と、からなる積層構造に構成してもよい。また有機層130を発光層133のみにより構成してもよい。本実施形態2に係る有機エレクトロルミネッセンスデバイス100は本発明に係る難溶性ポリカルバゾール誘導体膜により構成された層を少なくとも1層以上有する。例えば、ホール注入層131、ホール輸送層132、及び発光層133のうちのいずれか1層以上が難溶性ポリカルバゾール誘導体膜により構成されていてもよい。
第1電極120は有機層130にホールを注入する機能を有する。第2電極140は有機層130に電子を注入する機能を有する。ホール注入層131は発光層133へのホール注入効率を向上する機能を有する。ホール輸送層132は第1電極120により注入されたホールを発光層133に効率よく輸送する機能を有する。電子注入層135は第2電極140から発光層133への電子注入効率を向上する機能を有する。電子輸送層134は第2電極140から注入された電子を効率よく発光層133に輸送する機能を有する。
第1電極120からホール注入層131及びホール輸送層132を経由して注入されたホールと、第2電極140から電子注入層135及び電子輸送層134を経由して注入された電子とが発光層133において再結合し、その際得られたエネルギーにより発光層133中の有機発光分子が励起される。励起された有機発光性分子が励起状態から失活する際に発光層133が発光する。
基板110は、例えば、ガラス、石英等の無機材料、ポリエチレンテレフタレート等のプラスティック、及び、アルミナ等のセラミックス等の絶縁性材料からなる基板、若しくは、アルミニウム、鉄等の金属基板にSiO2や有機絶縁性材料等の絶縁材料をコートした基板、若しくは、アルミニウム、鉄等の金属基板の表面を陽極酸化等の方法で絶縁化処理を施した基板等により構成することができる。
基板110は薄膜トランジスタ(TFT)等のスイッチング素子を有するものであってもよい。この場合、基板110は例えば500℃以上の温度において歪を生じさせない耐熱性基板であることが好ましい。特に、高温プロセスによってTFTを形成する場合は、基板110が1000℃以上の耐熱性を有する基板であることが好ましい。
有機層130への高いホール注入効率を実現する観点から、第1電極120は仕事関数の絶対値が大きい材料により形成することが好ましい。仕事関数の絶対値が大きい材料により第1電極120を形成することによって、高い発光効率を有する発光層133を実現することができる。従って、高輝度な有機エレクトロルミネッセンスデバイス100を実現することができる。仕事関数が大きい材料としては、例えば、金(Au)、プラチナ(Pt)、ニッケル(Ni)等が挙げられる。
有機エレクトロルミネッセンスデバイス100が、第1電極120側から発光層133の発光を取り出すボトムエミッション方式である場合には、第1電極120が光透過率の高い材料により形成されていることが好ましい。第1電極120の光透過率を高くすることによって、発光層133の発光の取り出し効率を向上することができる。光透過率の高い材料としては、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、フッ素 ドープ酸化スズ(FTO)、酸化錫(SnO2)等が挙げられる。
一方、有機エレクトロルミネッセンスデバイス100が第2電極140側から発光層133の発光を取り出すトップエミッション方式である場合には、第1電極120が光反射性の材料により形成されていることが好ましい。第1電極120を光反射性にすることによって、発光層133から第1電極120側に出射された光を光反射性に構成された第1電極120により第2電極140側に反射させることができる。このため、発光層133の発光の取り出し効率を向上することができる。光反射性の材料としては、例えば、アルミニウム(Al)やプラチナ(Pt)等が挙げられる。
また、有機エレクトロルミネッセンスデバイス100がトップエミッション方式である場合は、第1電極120を、仕事関数が大きい材料からなる層と光反射率が高い材料からなる層との複層構造としてもよい。複層構造とすることによって、有機層130への高いホール注入効率と、発光層133の発光の高い取り出し効率とを同時に実現することができる。
有機層130への高い電子注入効率を実現する観点から、第2電極140は仕事関数の小さい材料により形成することが好ましい。そうすることによって、第2電極140の発光層133への電子注入効率を高めることができる。従って、より高輝度な有機エレクトロルミネッセンスデバイス100を実現することができる。尚、仕事関数の小さい材料としては、例えば、カルシウム(Ca)、セリウム(Ce)、セシウム(Cs)、バリウム(Ba)等が挙げられる。
有機エレクトロルミネッセンスデバイス100が、第2電極140側から発光層133の発光を取り出すトップエミッション方式である場合には、第2電極140が光透過率の高い材料により形成されていることが好ましい。第2電極140の光透過率を向上することによって、発光層133の発光の取り出し効率が高い有機エレクトロルミネッセンスデバイス100を実現することができる。光透過率の高い材料としては、例えばインジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、フッ素 ドープ酸化スズ(FTO)、酸化錫(SnO2)等が挙げられる。
一方、有機エレクトロルミネッセンスデバイス100が第1電極120側から発光層133の発光を取り出すボトムエミッション方式である場合には、第2電極140は、光反射性の材料により形成することが好ましい。第2電極140を光反射性にすることによって、発光層133から第2電極140側へ出射された光を、光反射性に構成された第2電極140により第1電極120側に反射させることができる。このため、発光層133の発光の取り出し効率が高い有機エレクトロルミネッセンスデバイス100を実現することができる。尚、光反射性を有する材料としては、例えば、アルミニウム(Al)やプラチナ(Pt)等が挙げられる。
第2電極140を、例えばカルシウム(Ca)等の仕事関数の小さな材料からなる層と、例えばアルミニウム(Al)等の酸素に対して安定であり導電率の高い層と、の積層構造(Ca層/Al層、Ce層/Al層、Cs層/Al層、Ba層/Al層等)、若しくは、仕事関数の小さな材料と酸素に対して安定であり導電率の高い材料との合金からなる層(Ca:Al合金、Mg:Ag合金、Li:Al合金等)としてもよい。この場合、例えばカルシウム(Ca)等の比較的酸化されやすい仕事関数の小さい材料を酸素に対して安定な材料により覆っているため、仕事関数の小さい材料の酸化を効果的に抑制することができる。よって、長い寿命を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイス100を実現することができる。
また、第2電極140を、薄膜の絶縁層と低い仕事関数を有する層との積層構造(LiF層/Al層、LiF層/Ca層/Al層、BaF2層/Ba層/Al層等)、若しくは、透明導電性材料に仕事関数の低い材料をドープした層(ITO:Cs層、IDIXO:Cs層、SnO2:Cs層等)、若しくは、透明導電性材料からなる層と、仕事関数の低い材料からなる層との積層構造(Ba層/ITO層、Ca層/IDIXO層、Ba層/SnO2層等)に構成してもよい。
発光層133の形成に用いる低分子発光材料としては、例えば、芳香族ジメチリデン化合物、オキサジアゾール化合物、トリアゾール誘導体、スチリルベンゼン化合物、チオピラジンジオキシド誘導体、ベンゾキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、ジフェノキノン誘導体、フルオレノン誘導体等の蛍光性有機材料、アゾメチン亜鉛錯体、蛍光性有機金属化合物等が挙げられる。
芳香族ジメチリデン化合物の具体例としては4,4’‐ビス(2,2’‐ジフェニルビニル)‐ビフェニル(DPVBi)等が挙げられる。オキサジアゾール化合物の具体例としては5‐メチル‐2‐[2‐[4‐(5‐メチル‐2‐ベンゾオキサゾリル)フェニル]ビニル]ベンゾオキサゾール等が挙げられる。トリアゾール誘導体の具体例としては3‐(4‐ビフェニルイル)‐4‐フェニル‐5‐t‐ブチルフェニル‐1,2,4‐トリアゾール(TAZ)等が挙げられる。スチリルベンゼン化合物の具体例としては1,4‐ビス(2‐メチルスチリル)ベンゼン等が挙げられる。蛍光性有機金属化合物としては(8‐ヒドロキシキノリナト)アルミニウム錯体(Alq3)等が挙げられる。
発光層133の形成に用いる高分子発光材料としては、例えば、ポリ(2‐デシルオキシ‐1,4‐フェニレン)(DO‐PPP)、ポリ[2,5‐ビス‐[2‐(N,N,N‐トリエチルアンモニウム)エトキシ]‐1,4‐フェニル‐アルト‐1,4‐フェニルレン]ジブロマイド(PPP‐NEt3+)、ポリ[2‐(2’‐エチルヘキシルオキシ)‐5‐メトキシ‐1,4‐フェニレンビニレン](MEH‐PPV)、ポリ[5‐メトキシ‐(2‐プロパノキシサルフォニド)‐1,4‐フェニレンビニレン](MPS‐PPV)、ポリ[2,5‐ビス‐(ヘキシルオキシ)‐1,4‐フェニレン‐(1‐シアノビニレン)](CN‐PPV)、ポリ(9,9‐ジオクチルフルオレン)(PDAF),ポリスピロ(PS)等が挙げられる。
発光層133の形成に用いる高分子発光材料の前駆体としては、PPV前駆体、PNV前駆体。PPP前駆体等が挙げられる。
発光層133は、上記の発光材料のうち1種の発光材料により形成するものであってもよい。上記の発光材料のうち複数の発光材料を複合して形成してもよい。
発光層133は上記発光材料に加えて、実施形態1において説明した難溶性ポリカルバゾール誘導体を含むものであってもよい。言い換えれば、発光層133は難溶性ポリカルバゾール誘導体膜であってもよい。発光層133を難溶性ポリカルバゾール誘導体膜とすることによって、発光層133のLUMOとHOMOとの間のエネルギーギャップが大きな発光層133を実現することができる。このため、高い発光効率、高い輝度、長い寿命、及び低い駆動電圧を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイスを実現することができる。
発光層133は、発光材料の他に、例えば、発光アシスト剤、電荷輸送材料、ドナーやアクセプター等の添加剤、発光性のドーパント、レベリング剤、電荷注入材料、結着用の樹脂等を含有するものであってもよい。結着用の樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエステル等が挙げられるが、何らこれに限定されるものではない。
発光層133の層厚は0.5nm以上1μm以下であることが好ましい。より好ましくは10nm以上200nm以下である。発光層133の層厚を0.5nm以上とすることによって、発光層133におけるピンホールの発生を効果的に抑制することができる。ピンホールの発生をさらに効果的に抑制する観点から、発光層133の層厚は10nm以上であることがより好ましい。
発光層133の層厚が1μmより大きい場合は、発光層133における電気抵抗が増大する傾向にある。このため、有機エレクトロルミネッセンスデバイス100の駆動電圧が高くなる傾向にある。発光層133の層厚を1μm以下にすることで、低い駆動電圧を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイス100を実現することができる。より低い駆動電圧を実現する観点から、発光層133の層厚が200nm以下であることがさらに好ましい。
ホール注入層131は、第1電極120からの発光層133へのホール注入効率を向上する機能を有する。よって、ホール注入層131を設けることにより、発光層133への高いホール注入効率及び発光層133の高い発光効率を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイス100を実現することができる。
ホール注入層131に含有させる低分子ホール注入材料としては、金属フタロシアニン類やフタロシアニン類、4,4’4’‐トリス(3‐メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(m‐MTDATA)、N,N’‐(3‐メチルフェニル)‐1,1’‐ビフェニル‐4,4’‐ジアミン(TPD)等が挙げられる。金属フタロシアニン類としては、銅フタロシアニン(CuPc)等が挙げられる。
p型導電性高分子ホール注入材料としては、ポリアニリン(PANI)、3,4‐ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンサルフォネイト(PEDOT/PSS)、ポリピロール、ポリパラフェニレンビニレン(PPV)及びこれらの誘導体、ポリシラン及びその誘導体、ポリシロキサン及びその誘導体等が挙げられる。
ホール注入層131は、上記のホール注入材料のうち1種のホール注入材料により形成するものであってもよい。上記の複数のホール注入材料を組み合わせて形成してもよい。
また、ホール注入層131は実施形態1において説明した難溶性ポリカルバゾール誘導体を含んでいてもよい。言い換えれば、ホール注入層131は難溶性ポリカルバゾール誘導体膜であってもよい。
ホール注入層131は、ホール注入材料等の他に、例えば、ドナーやアクセプター等の添加剤、レベリング剤、結着用の樹脂等を含有するものであってもよい。結着用の樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエステル等が挙げられる。
ホール注入層131の層厚が0.5nm以上1μm以下であることが好ましい。10nm以上200nm以下であることがより好ましい。ホール注入層131の層厚が0.5nm未満であれば、ホール注入層131にピンホールが発生する可能性が増大する傾向にある。ホール注入層131の層厚を0.5nm以上とすることでピンホールの発生を抑制することができる。ピンホールの発生をさらに効果的に抑制する観点から、ホール注入層131の層厚は10nm以上であることがより好ましい。
ホール注入層131の層厚が1μmより大きい場合は、ホール注入層131における電気抵抗が増加し、有機エレクトロルミネッセンスデバイス100の駆動電圧が高くなる。ホール注入層131の層厚を1μm以下にすることで、低い駆動電圧を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイス100を実現することができる。ホール注入層131の層厚を200nm以下とすることによって、さらに低い駆動電圧を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイス100を実現することができる。
ホール注入層131は、HOMOレベルが第1電極120のエネルギー準位とホール輸送層132のHOMOレベルとの間に位置することがより好ましい。この構成によれば、より高いホール注入効率を実現することができる。
ホール輸送層132に含有させる低分子ホール輸送材料としては、例えば、N,N’‐(3‐メチルフェニル)‐1,1’‐ビフェニル‐4,4’‐ジアミン(TPD)等が挙げられる。p型導電性高分子ホール輸送材料としてはポリビニルカルバゾール、ポリTPD及びこれらの誘導体、ポリシラン及びその誘導体、ポリシロキサン及びその誘導体等が挙げられる。
ホール注入材料として実施形態1において説明した難溶性ポリカルバゾール誘導体をホール輸送層132に含有させてもよい。
ホール輸送層132は上記のホール輸送材料のうち1種のホール輸送材料により形成するものであってもよい。上記複数のホール輸送材料のうちいずれか2種以上を組み合わせて形成してもよい。
ホール輸送層132は、ホール輸送材料の他に、例えば、ドナーやアクセプター等の添加剤、レベリング剤、結着用の樹脂等を含有するものであってもよい。結着用の樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエステル等が挙げられる。
ホール輸送層132の層厚は0.5nm以上1μm以下であることが好ましい。10nm以上200nm以下であることがより好ましい。ホール輸送層132の層厚が0.5nm未満であれば、ホール輸送層132にピンホールが発生する可能性が増大する傾向にある。ホール輸送層132の層厚を0.5nm以上とすることでピンホールの発生を抑制することができる。ピンホールの発生をさらに効果的に抑制する観点から、ホール輸送層132の層厚は10nm以上であることがより好ましい。
ホール輸送層132の層厚が1μmより大きい場合は、ホール輸送層132における電気抵抗が増加し、有機エレクトロルミネッセンスデバイス100の駆動電圧が高くなる。ホール輸送層132の層厚を1μm以下にすることで、低い駆動電圧を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイス100を実現することができる。さらに低い駆動電圧を実現する観点から、ホール輸送層132の層厚は200nm以下であることがさらに好ましい。
電子注入層135は、第2電極140から発光層133への電子注入効率を向上する機能を有する。よって、電子注入層135を設けることによって、発光層133への高い電子注入効率及び高い発光効率を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイス100を実現することができる。
この電子注入層135に含有させる低分子電子注入材料としては、例えばアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体等が挙げられる。アゾール誘導体としては3‐(4‐ビフェニル)‐4‐フェニル‐5‐(4‐t‐ブチルフェニル)1,2,4‐トリアゾール等が挙げられる。オキサジアゾール誘導体としては1,3‐ビス{[4‐(4‐ジフェニルアミノ)]フェニル‐1,3,4‐オキサジアゾール‐2‐イル}ベンゼン等が挙げられる。n型導電性高分子電子注入材料としては、ポリチオフェンなどの電子親和性の高いものが好ましい。
電子注入層135は上記の電子注入材料のうち1種の電子注入材料により形成するものであってもよい。上記複数の電子注入材料のうちいずれか2種以上を組み合わせて形成するものであってもよい。
電子注入層135は、電子注入材料の他に、例えば、ドナーやアクセプター等の添加剤、レベリング剤、結着用の樹脂等を含有するものであってもよい。
電子注入層135の層厚は0.5nm以上1μm以下であることが好ましい。10nm以上200nm以下であることがより好ましい。電子注入層135の層厚が0.5nm未満であれば、電子注入層135にピンホールが発生する可能性が増大する傾向にある。電子注入層135の層厚を0.5nm以上とすることでピンホールの発生を抑制することができる。ピンホールの発生をさらに効果的に抑制する観点から、電子注入層135の層厚は10nm以上であることがより好ましい。
電子注入層135の層厚が1μmより大きい場合は、電子注入層135における電気抵抗が増加し、有機エレクトロルミネッセンスデバイス100の駆動電圧が高くなる。電子注入層135の層厚を1μm以下にすることで、低い駆動電圧を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイス100を実現することができる。さらに低い駆動電圧を実現する観点から、電子注入層135の層厚が200nm以下であることが好ましい。
また、電子注入層135のLUMOレベルが第2電極140のエネルギー準位よりも低く、且つ発光層133のLUMOレベルより高いことがより好ましい。この構成によれば、より高い電子の注入効率を実現することができる。
封止キャップ150は、第1電極120、有機層130、及び、第2電極140を外気から遮断する機能を有する。封止キャップ150を設けることによって、有機エレクトロルミネッセンスデバイス100の酸素や水分等による劣化を効果的に抑制することができる。
封止キャップ150は、酸素透過率の小さいものであれば何ら限定されるものではないが、例えば、ガラスや金属等によって形成することができる。尚、より素子内への酸素や水分等の進入を効果的に防止するために、封止キャップ150の内部は、例えば窒素やアルゴン等の不活性ガスを充填しておくことがより好ましい。また、さらに酸素や水分の阻止内への侵入を効果的に防止するため、封止キャップ150中に酸化バリウム等の吸湿剤をさらに設けることがより好ましい。
以下、有機エレクトロルミネッセンスデバイス100の製造方法について詳細に説明する。
まず、ガラス等からなる基板110上に、例えばスパッタ法、蒸着法、EB法、MBE法等のドライプロセス、若しくは、スピンコート法、印刷法、インクジェット法等のウエットプロセス等によりITO等からなる導電膜を成膜する。次に、成膜した導電膜をフォトリゾグラフィー技術等のパターニング方法を用いて所望の形状にパターニングすることにより第1電極120を形成する。
第1電極120を形成した基板110上に、例えば、ポリパラフェニレンビニレン(PPV)等のホール注入材料を、マスク蒸着法、転写法、スピンコーティング法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ロールコート法、及びインクジェット法により成膜することによりホール注入層131を形成する。
それらの中でも特にインクジェット法は、安価且つ容易に行うことができ、高精細なパターニングを容易に行えることから、ホール注入層131の形成方法としてより好適である。インクジェット法によりホール注入層131を形成する場合は、PPV等のホール注入材料を、例えば、純水、メタノール、エタノール、THF、クロロホルム、キシレン、又は、トリメチルベンゼン等の溶媒に溶解させたホール注入層形成用インクを用いて行う。尚、均一塗布性の観点からインクジェット法に用いる溶媒は、沸点が110℃以上であることがより好ましい。
ホール注入層131が上記化学式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有するポリカルバゾール誘導体を含むものである場合について説明する。まず可溶性ポリカルバゾール誘導体を含む可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を成膜する。その後、得られた可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を加熱することによって(好ましくは80度以上に加熱することによって)、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を難溶性ポリカルバゾール誘導体膜に不溶化し、ホール注入層131を得る。
可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を加熱するかわりに、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜に紫外光(好ましくは波長が400nm以下の紫外光)を照射することによって可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を難溶性ポリカルバゾール誘導体膜に不溶化し、ホール注入層131を得てもよい。
また、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を加熱すると共に、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜に紫外光を照射してもよい。加熱と紫外光の照射とは、同時に行ってもよい。紫外光を照射した後に加熱することが好ましく、この場合に有機溶媒に対する溶解度が非常に低いホール注入層(難溶性ポリカルバゾール誘導体膜)131が得られる。
このように、ポリカルバゾール誘導体を含むホール注入層131を不溶化しておく(難溶性ポリカルバゾール誘導体膜にしておく)ことによって、ホール注入層131の上に形成するホール輸送層132を形成する際に、ホール注入層131が溶出し、ホール注入層131とホール輸送層132とが混じり合うことを抑制することができる。
また、エージング等によってホール注入層131が経時的に劣化することを抑制することができる。
尚、インクジェット法等のウエットプロセスによってホール注入層131を形成する場合、可溶性ポリカルバゾール誘導体の分子量は1000以上であることが好ましい。分子量を1000以上とすることによって、良好な成膜性を実現することができ、平坦性の高いホール注入層131を形成することができる。また、可溶性ポリカルバゾール誘導体の分子量は10000000以下であることが好ましい。分子量を10000000以下とすることで可溶性ポリカルバゾール誘導体の有機溶媒に対する溶解性を向上することができる。
ホール注入層131上に、例えば、上記化学式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有するポリカルバゾール誘導体等のホール輸送材料を、マスク蒸着法、転写法、スピンコーティング法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ロールコート法、及びインクジェット法等により成膜することによりホール輸送層132を形成する。
それらの中でも特にインクジェット法は、安価且つ容易に行うことができ、高精細なパターニングを容易に行えることから、ホール輸送層132の形成方法として好適である。インクジェット法によりホール輸送層132を形成する場合は、ホール輸送材料を沸点が110℃以上の溶媒に溶解させてなるホール輸送層形成用インクを用いて行うことが好ましい。ホール輸送材料を溶解させる溶媒の沸点が低い場合は、インクジェット法によりインクを塗布する際の溶媒の揮発が激しいため、均質なホール輸送層132を形成することが困難である。ホール輸送材料を沸点が110℃以上の溶媒に溶解させた場合は、インクジェット法によりインクを塗布する際の溶媒の揮発が抑制され、均質なホール輸送層132を形成することができる。
また、ホール輸送材料を溶解させる溶媒は、芳香環を有する溶媒であることが好ましい。芳香環を有する溶媒は、ホール輸送材料の溶解性が高いためである。従って、芳香環を有する溶媒を用いることによって、塗布性が良好なホール輸送層形成用インクを実現することができる。沸点が110℃以上で、芳香環を有するホール輸送層形成用インクに適した溶媒としては、例えばトルエン、キシレン、トリメチルベンゼン類、テトラリン類、テトラメチルベンゼン類、テトラエチルベンゼン類等、又はこれらの混合溶媒が挙げられる。
ホール輸送層132が上記化学式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有するポリカルバゾール誘導体を含むものである場合について説明する。まず可溶性ポリカルバゾール誘導体を含む可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を成膜する。その後、得られた可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を加熱することによって(好ましくは80度以上に加熱することによって)、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を難溶性ポリカルバゾール誘導体膜に不溶化し、ホール輸送層132を得る。
可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を加熱するかわりに、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜に紫外光(好ましくは波長が400nm以下の紫外光)を照射することによって可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を難溶性ポリカルバゾール誘導体膜に不溶化し、ホール輸送層132を得てもよい。
また、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を加熱すると共に、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜に紫外光を照射してもよい。加熱と紫外光の照射とは、同時に行ってもよい。紫外光を照射した後に加熱することが好ましく、この場合に有機溶媒に対する溶解度が非常に低いホール輸送層(難溶性ポリカルバゾール誘導体膜)132が得られる。
このように、ポリカルバゾール誘導体を含むホール輸送層132を不溶化しておく(難溶性ポリカルバゾール誘導体膜にしておく)ことによって、ホール輸送層132の上に形成する発光層133を形成する際に、ホール輸送層132が溶出し、ホール輸送層132と発光層133とが混じり合うことを抑制することができる。
また、エージング等によってホール輸送層132が経時的に劣化することを抑制することができる。
尚、インクジェット法等のウエットプロセスによってホール輸送層132を形成する場合、可溶性ポリカルバゾール誘導体の分子量は1000以上であることが好ましい。分子量を1000以上とすることによって、良好な成膜性を実現することができ、平坦性の高いホール輸送層132を形成することができる。また、可溶性ポリカルバゾール誘導体の分子量は10000000以下であることが好ましい。分子量を10000000以下とすることで可溶性ポリカルバゾール誘導体の有機溶媒に対する溶解性を向上することができる。
ホール輸送層132の上に発光層133を形成する。発光層133は、例えば、マスク蒸着法、転写法、スピンコーティング法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ロールコート法、及びインクジェット法等により成膜することができる。ホール輸送層132の場合と同様に、発光層133においてもインクジェット法が特に好ましい。
発光層133が上記化学式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有するポリカルバゾール誘導体を含むものである場合について説明する。まず可溶性ポリカルバゾール誘導体を含む可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を成膜する。その後、得られた可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を加熱することによって(好ましくは80度以上に加熱することによって)、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を難溶性ポリカルバゾール誘導体膜に不溶化し、発光層133を得る。
可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を加熱するかわりに、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜に紫外光(好ましくは波長が400nm以下の紫外光)を照射することによって可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を難溶性ポリカルバゾール誘導体膜に不溶化し、発光層133を得てもよい。
また、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を加熱すると共に、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜に紫外光を照射してもよい。加熱と紫外光の照射とは、同時に行ってもよい。紫外光を照射した後に加熱することが好ましく、この場合に有機溶媒に対する溶解度が非常に低い発光層(難溶性ポリカルバゾール誘導体膜)133が得られる。
このように、ポリカルバゾール誘導体を含む発光層133を不溶化しておく(難溶性ポリカルバゾール誘導体膜にしておく)ことによって、発光層133の上に形成する電子輸送層134を形成する際に、発光層133が溶出し、発光層133と電子輸送層134とが混じり合うことを抑制することができる。
また、エージング等によって発光層133が経時的に劣化することを抑制することができる。
尚、インクジェット法等のウエットプロセスによって発光層133を形成する場合、可溶性ポリカルバゾール誘導体の分子量は1000以上であることが好ましい。分子量を1000以上とすることによって、良好な成膜性を実現することができ、平坦性の高い発光層133を形成することができる。また、可溶性ポリカルバゾール誘導体の分子量は10000000以下であることが好ましい。分子量を10000000以下とすることで可溶性ポリカルバゾール誘導体の有機溶媒に対する溶解性を向上することができる。
発光層133の上に、例えば、マスク蒸着法、転写法、スピンコーティング法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ロールコート法、及びインクジェット法等を用いて、電子輸送層134及び電子注入層135を順次形成する。
尚、発光層133、電子輸送層134及び電子注入層135を形成する場合においても同様に、インクジェット法による形成が好適であり、その際に用いる溶媒としては、例えば、純水、メタノール、エタノール、THF、クロロホルム、キシレン、又は、トリメチルベンゼン等が好ましい。その中でも沸点が110℃以上の溶媒が特に好ましい。
電子注入層135の上に、インジウム錫酸化物(ITO)等の電極材料を、スパッタ法、蒸着法、EB法、MBE法等のドライプロセス、若しくは、スピンコート法、印刷法、インクジェット法等のウエットプロセス等により形成することにより第2電極140を形成する。
最後に、例えばガラス等からなる封止キャップ150を基板110にUV硬化樹脂等を用いて接着することにより有機エレクトロルミネッセンスデバイス100を封止する。尚、封止キャップ150の接着は、より効果的に酸素や水分等から素子を遮断するために、窒素やアルゴン等の不活性ガス中で行うことがより好ましい。
本実施形態2では有機エレクトロルミネッセンスデバイスを例に挙げて説明したが、本発明に係る有機エレクトロニクスデバイスはこれに限定されるものではない。有機エレクトロニクスデバイスは有機トランジスタ、有機光電変換素子、有機太陽電池、有機半導体、フォトコンダクター等であってもよい。
(実施例1〜6;紫外光の照射)N‐n‐デシル‐3,6‐ポリカルバゾール(分子量71,200)の調整溶液(2.0wt%、トルエン溶液)を石英基板上に滴下し、スピンコートすることによってポリカルバゾール誘導体膜を成膜した。ポリカルバゾール誘導体膜が形成された基板(以下「薄膜基板」と略称する。)のUVスペクトル測定を行い、超高圧水銀ランプ500w(USHIO製USH−500SC)から出射された光を分光した、波長が313nmの紫外光を薄膜基板に照射した。紫外光の照射は室温、空気中において行った。紫外光の照射時間は、実施例1では0.5時間、実施例2では1時間、実施例3では2時間、実施例4では4時間、実施例5では8時間、そして実施例6では24時間とした。
紫外光照射後、基板上に形成されたポリカルバゾール誘導体膜の熱トルエン(80℃)に対する溶解度を評価した。具体的にはポリカルバゾール誘導体膜が成膜された基板を熱トルエン(80℃、15秒間)に浸漬させ、残膜率を評価した。
尚、残膜率とは熱トルエンによる浸漬処理後のポリカルバゾール誘導体膜の吸光度を熱トルエンによる浸漬処理前のポリカルバゾール誘導体膜の吸光度で割った値に100を乗じて得られる値(%)である(数式1)。
(数式1)
残膜率(%)=(熱トルエン浸漬後の吸光度)×100/(基板熱処理後(熱トルエン浸漬前)の吸光度)
吸光度はJascoV550を用いて、空気中、室温にて測定した。吸光度は、熱トルエン浸漬後のポリカルバゾール誘導体膜の最大吸光度となる波長において測定した。
その結果、実施例1における残膜率は21%となった。実施例2における残膜率は25%となった。実施例3における残膜率は30%となった。実施例4における残膜率は37%となった。実施例5における残膜率は55%となった。実施例6における残膜率は56%となった。
(比較例)実施例1〜6と同様の方法により石英基板上にポリカルバゾール誘導体膜を成膜した。比較例では紫外光を照射せずに、そのまま熱トルエン(80℃)に対する溶解度を評価した。評価方法は実施例1〜6と同様である。
その結果、比較例における残膜率は0%であった。
図2は実施例1〜6及び比較例における紫外光の照射時間と残膜率との相関を表すグラフである。
実施例1〜6及び比較例の結果から、ポリカルバゾール誘導体膜に紫外光を照射することによって、ポリカルバゾール誘導体膜の有機溶媒に対する溶解度を低下させることができる。言い換えれば、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜に紫外光を照射することによって難溶性ポリカルバゾール誘導体膜が得られることがわかる。
図2に示すように、紫外光の照射時間の増加と共に残膜率が増大することがわかった。しかし、紫外光の照射時間が8時間を超えると残膜率はほとんど変化しなかった。この結果から、紫外光の照射時間は8時間以上であることが好ましい。特に実施例1〜6の場合は8時間紫外光を照射することが最適であることがわかった。
(実施例7〜11;加熱、加熱温度と残膜率)実施例1〜6と同様の方法により石英基板上にポリカルバゾール誘導体膜を成膜した。実施例7〜11では得られた薄膜基板を種々の温度で24時間加熱した。実施例7、8、9、10、11における加熱温度は、それぞれ80℃、120℃、160℃、180℃、200℃であった。尚、薄膜基板の加熱はすべて真空中で行った。
加熱処理後、そのまま熱トルエン(80℃)に対する溶解度を評価した。評価方法は実施例1〜6と同様である。
実施例7、8、9、10、11における残膜率は、それぞれ14%、16%、53%、36%、29%であった。
加熱処理を行わない比較例では残膜率が0%であったため、80℃以上200℃以下の範囲で不溶化の効果が得られることが確認された。言い換えれば、80℃以上200℃以下の温度範囲で、可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を加熱することによって難溶性ポリカルバゾール誘導体膜が得られることが確認された。
図3は実施例7〜11における加熱温度と残膜率との相関を表すグラフである。
図3に示すように、160℃までは、加熱温度上昇に伴って残膜率が上昇した。加熱温度が160℃を超えると、加熱温度の上昇に伴って残膜率は低下した。この結果から、加熱温度は80度以上180℃以下であることが好ましいことがわかる。160℃程度に加熱することが特に好ましいことがわかった。
(実施例12〜19;加熱、加熱雰囲気と残膜率)実施例1〜6と同様の方法により石英基板上にポリカルバゾール誘導体膜を成膜した。実施例12〜19では得られた薄膜基板を160℃に加熱した。実施例12〜16では加熱は真空中で行った。一方、実施例17〜19では加熱は空気中で行った。実施例12〜19における加熱時間は、それぞれ、0.5時間、1時間、2時間、4時間、8時間、0.5時間、1時間、2時間であった。
加熱処理後、そのまま熱トルエン(80℃)に対する溶解度を評価した。評価方法は実施例1〜6と同様である。
実施例12〜19における残膜率は、それぞれ22%、29%、28%、30%、43%、72%、100%、100%であった。
図4は実施例12〜19における加熱時間と残膜率との関係を表すグラフである。
図4に示すように、真空中での加熱、また空気中での加熱の双方において、加熱時間が増加するに従って残膜率が増大した。真空中で加熱するよりも空気中で加熱する方が残膜率が向上しやすいことがわかった。実施例17〜19の場合、1時間の加熱でほぼ完全に熱トルエンに対する溶解度を0にすることができることがわかった。
図5は実施例19及び比較例に係るポリカルバゾール誘導体膜の赤外線(IR)吸収スペクトルを表すグラフである。
図5中実施例19aは熱トルエンによる処理前に測定したデータである。実施例19bは熱トルエンによる処理後に測定したデータである。
比較例に係るポリカルバゾール誘導体膜では、2925cm-1と2850cm-1とに強い吸収ピークが観測された。2925cm-1のピークは脂肪族の対称振動のシグナルである。2850cm-1のピークは脂肪族の非対称C−H伸縮振動のシグナルである。
一方、実施例19の熱トルエン処理前のポリカルバゾール誘導体膜、及び熱トルエン処理後のポリカルバゾール誘導体膜では、2925cm-1と2850cm-1とに弱い吸収ピークが観測された。これは、空気中の熱処理により側鎖のデシル基が脱離することによって、ポリカルバゾール固体膜の不溶化が起こったために観測されたと考えられる。尚、IR測定はHoriiba FT−730を用いて空気中、室温で行った。基板は無水石英基板を用いてポリマー溶液をスピンコートで薄膜にし、溶媒を自然乾燥させて測定を行った。測定には反射測定を用い、反射板にアルミニウム(Al)板を用いた。
(実施例20〜23;熱処理+紫外光照射)
(実施例20;熱処理→紫外光照射)実施例1と同様の方法により薄膜基板を作製した。真空中において、得られた薄膜基板を160℃で24時間加熱した。加熱後、超高圧水銀ランプ500w(USHIO製USH−500SC)から出射された光を分光した、波長が313nmの紫外光を薄膜基板に照射した。紫外光の照射は室温、空気中において8時間行った。処理後の薄膜基板のUVスペクトル測定を行った。薄膜基板を熱トルエン(80℃、15秒間)に浸漬させた。浸漬後の薄膜基板のUVスペクトル測定を行ったところ残膜率は45%であった。
(実施例21;紫外光照射→熱処理)実施例1と同様の方法により薄膜基板を作製した。超高圧水銀ランプ500w(USHIO製USH−500SC)から出射された光を分光した、波長が313nmの紫外光を薄膜基板に照射した。紫外光の照射は室温、空気中において8時間行った。紫外光照射後、真空中において、薄膜基板を160℃で24時間加熱した。処理後の薄膜基板のUVスペクトル測定を行った。薄膜基板を熱トルエン(80℃、15秒間)に浸漬させた。浸漬後の薄膜基板のUVスペクトル測定を行ったところ残膜率は77%であった。
(実施例22;熱処理→紫外光照射→熱処理)実施例1と同様の方法により薄膜基板を作製した。真空中において、得られた薄膜基板を160℃で24時間加熱した。加熱後、超高圧水銀ランプ500w(USHIO製USH−500SC)から出射された光を分光した、波長が313nmの紫外光を薄膜基板に照射した。紫外光の照射は室温、空気中において8時間行った。その後、再び真空中において、160℃で24時間加熱した。処理後の薄膜基板のUVスペクトル測定を行った。薄膜基板を熱トルエン(80℃、15秒間)に浸漬させた。浸漬後の薄膜基板のUVスペクトル測定を行ったところ残膜率は75%であった。
(実施例23;紫外光照射→熱処理→紫外光照射)実施例1と同様の方法により薄膜基板を作製した。超高圧水銀ランプ500w(USHIO製USH−500SC)から出射された光を分光した、波長が313nmの紫外光を薄膜基板に照射した。紫外光の照射は室温、空気中において8時間行った。紫外光照射後、真空中において、薄膜基板を160℃で24時間加熱した。さらに、超高圧水銀ランプ500w(USHIO製USH−500SC)から出射された光を分光した、波長が313nmの紫外光を薄膜基板に照射した。紫外光の照射は室温、空気中において8時間行った。処理後の薄膜基板のUVスペクトル測定を行った。薄膜基板を熱トルエン(80℃、15秒間)に浸漬させた。浸漬後の薄膜基板のUVスペクトル測定を行ったところ残膜率は73%であった。
図6は実施例20〜23の残膜率を表すグラフである。
図6に示すように、紫外光を照射した後加熱した実施例21〜23において高い残膜率が得られた。このことによって、紫外光を照射した後に加熱することによって、ポリカルバゾール誘導体膜の有機溶媒に対する溶解度をより低くすることができることがわかる。言い換えれば、紫外光を照射した後に加熱することによって、溶解度がより低い難溶性ポリカルバゾール誘導体膜が得られることがわかる。
(実施例24;有機エレクトロルミネッセンスデバイス)インジウム錫酸化物(ITO)からなる層厚15nm、幅2mmのストライプ形状の第1電極が形成されたガラス基板(旭硝子社製)に、正孔注入材料としてPEDOT/PSSを水に分散させてなるホール注入層形成用インクを3000rpmで50秒間スピンコートし、膜厚50nmのホール注入層を形成した。ホール注入層の上に、N‐n‐デシル‐3,6‐ポリカルバゾールの1.0wt%テトラヒドロフラン溶液を窒素雰囲気中、グローブボックス内にて2000rpmで50秒間スピンコートを行い可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を形成した。窒素雰囲気中において313nmに分光した紫外光を可溶性ポリカルバゾール誘導体に1分間照射した後、150℃で1時間焼成することにより、層厚50nmのホール輸送層(難溶性ポリカルバゾール誘導体膜)を形成した。ホール輸送層の上に発光材料として青色発光材料ポリフルオレン誘導体の1.2wt%キシレン溶液を1500rpmで50秒間スピンコートを行い、150℃で1時間焼成することにより膜厚80nmの発光層を形成した。発光層の上に10‐5Paの圧力条件下、0.1nm/secの蒸着速度でカルシウム(Ca)を蒸着させることにより層厚20nmのカルシウム(Ca)層を形成した。カルシウム(Ca)層の上に、10‐5Paの圧力条件下、20nm/secの蒸着速度でAlを蒸着させることにより層厚1000nmのAl層を積層することにより、第2電極を形成し、有機エレクトロルミネッセンスデバイスを形成した。
最後に、有機エレクトロルミネッセンスデバイスに対する酸素、空気による影響をなくすために20mm四方の封士キャップ(市販品,旭硝子社製)を用いて、有機エレクトロルミネッセンスデバイスの周縁部分をUV硬化樹脂により封止した。封止の際は、画素部分に樹脂硬化の際のUVによる劣化が起こらないようにアルミ箔等で覆った。
本実施例24によって作製された有機エレクトロルミネッセンスデバイスに電圧を印加したところ、青色の発光が観察された。
実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンスデバイス100の概略断面図である。 実施例1〜6及び比較例における紫外光の照射時間と残膜率との相関を表すグラフである。 実施例7〜11における加熱温度と残膜率との相関を表すグラフである。 実施例12〜19における加熱時間と残膜率との関係を表すグラフである。 実施例19及び比較例に係るポリカルバゾール誘導体膜の赤外線(IR)吸収スペクトルを表すグラフである。 実施例20〜23の残膜率を表すグラフである。
符号の説明
100 有機エレクトロルミネッセンスデバイス
110 基板
120 第1電極
130 有機層
131 ホール注入層
132 ホール輸送層
133 発光層
134 電子輸送層
135 電子注入層
140 第2電極
150 封止キャップ

Claims (14)

  1. 有機溶媒に対して難溶性を示す難溶性ポリカルバゾール誘導体の製造方法であって、
    上記難溶性ポリカルバゾール誘導体と比べて常温で有機溶媒に対する溶解度が相対的に高く、下記一般式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有する可溶性ポリカルバゾール誘導体を準備する準備工程と、
    上記可溶性ポリカルバゾール誘導体を加熱することによって上記難溶性ポリカルバゾール誘導体を得る加熱工程と、
    を含む難溶性ポリカルバゾール誘導体の製造方法。
    Figure 2006257196
    (式中、R1〜R7は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、エーテル基、エステル基、アシル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、アリールアミノ基、アリールシリル基、アリールアルコキシル基、アリールアルキルチオ基、アリールアルキルアミノ基、アリールアルキルシリル基、アシルオキシ基、イミノ基、又は、アミド基である。)
  2. 有機溶媒に対して難溶性を示す難溶性ポリカルバゾール誘導体の製造方法であって、
    上記難溶性ポリカルバゾール誘導体と比べて常温で有機溶媒に対する溶解度が相対的に高く、下記一般式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有する可溶性ポリカルバゾール誘導体を準備する準備工程と、
    上記可溶性ポリカルバゾール誘導体に紫外光を照射することによって上記難溶性ポリカルバゾール誘導体を得る照射工程と、
    を含む難溶性ポリカルバゾール誘導体の製造方法。
    Figure 2006257196
    (式中、R1〜R7は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、エーテル基、エステル基、アシル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、アリールアミノ基、アリールシリル基、アリールアルコキシル基、アリールアルキルチオ基、アリールアルキルアミノ基、アリールアルキルシリル基、アシルオキシ基、イミノ基、又は、アミド基である。)
  3. 有機溶媒に対して難溶性を示す難溶性ポリカルバゾール誘導体の製造方法であって、
    上記難溶性ポリカルバゾール誘導体と比べて常温で有機溶媒に対する溶解度が相対的に高く、下記一般式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有する可溶性ポリカルバゾール誘導体を準備する準備工程と、
    上記可溶性ポリカルバゾール誘導体を加熱すると共に該可溶性ポリカルバゾール誘導体に紫外光を照射することによって上記難溶性ポリカルバゾール誘導体を得る工程と、
    を含む難溶性ポリカルバゾール誘導体の製造方法。
    Figure 2006257196
    (式中、R1〜R7は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、エーテル基、エステル基、アシル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、アリールアミノ基、アリールシリル基、アリールアルコキシル基、アリールアルキルチオ基、アリールアルキルアミノ基、アリールアルキルシリル基、アシルオキシ基、イミノ基、又は、アミド基である。)
  4. 請求項3に記載された難溶性ポリカルバゾール誘導体の製造方法において、
    上記可溶性ポリカルバゾール誘導体に紫外光を照射した後に、該可溶性ポリカルバゾール誘導体を加熱する難溶性ポリカルバゾール誘導体の製造方法。
  5. 請求項2又は3に記載された難溶性ポリカルバゾール誘導体の製造方法において、
    上記紫外光の波長は400nm以下である難溶性ポリカルバゾール誘導体の製造方法。
  6. 請求項1又は3に記載された難溶性ポリカルバゾール誘導体の製造方法において、
    上記加熱は80度以上の温度で行う難溶性ポリカルバゾール誘導体の製造方法。
  7. 有機溶媒に対して難溶性を示す難溶性ポリカルバゾール誘導体を含む難溶性ポリカルバゾール誘導体膜の製造方法であって、
    上記難溶性ポリカルバゾール誘導体と比べて常温で有機溶媒に対する溶解度が相対的に高く、下記一般式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有する可溶性ポリカルバゾール誘導体を含む可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を形成する工程と、
    上記可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を加熱することによって上記難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を得る工程と、
    を含む難溶性ポリカルバゾール誘導体膜の製造方法。
    Figure 2006257196
    (式中、R1〜R7は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、エーテル基、エステル基、アシル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、アリールアミノ基、アリールシリル基、アリールアルコキシル基、アリールアルキルチオ基、アリールアルキルアミノ基、アリールアルキルシリル基、アシルオキシ基、イミノ基、又は、アミド基である。)
  8. 有機溶媒に対して難溶性を示す難溶性ポリカルバゾール誘導体を含む難溶性ポリカルバゾール誘導体膜の製造方法であって、
    上記難溶性ポリカルバゾール誘導体と比べて常温で有機溶媒に対する溶解度が相対的に高く、下記一般式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有する可溶性ポリカルバゾール誘導体を含む可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を形成する工程と、
    上記可溶性ポリカルバゾール誘導体膜に紫外光を照射することによって上記難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を得る工程と、
    を含む難溶性ポリカルバゾール誘導体膜の製造方法。
    Figure 2006257196
    (式中、R1〜R7は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、エーテル基、エステル基、アシル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、アリールアミノ基、アリールシリル基、アリールアルコキシル基、アリールアルキルチオ基、アリールアルキルアミノ基、アリールアルキルシリル基、アシルオキシ基、イミノ基、又は、アミド基である。)
  9. 有機溶媒に対して難溶性を示す難溶性ポリカルバゾール誘導体を含む難溶性ポリカルバゾール誘導体膜の製造方法であって、
    上記難溶性ポリカルバゾール誘導体と比べて常温で有機溶媒に対する溶解度が相対的に高く、下記一般式1で表されるカルバゾール誘導体を高分子主鎖中に有する可溶性ポリカルバゾール誘導体を含む可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を形成する工程と、
    上記可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を加熱すると共に該可溶性ポリカルバゾール誘導体膜に紫外光を照射することによって上記難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を得る工程と、
    を含む難溶性ポリカルバゾール誘導体の製造方法。
    Figure 2006257196
    (式中、R1〜R7は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、エーテル基、エステル基、アシル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、アリールアミノ基、アリールシリル基、アリールアルコキシル基、アリールアルキルチオ基、アリールアルキルアミノ基、アリールアルキルシリル基、アシルオキシ基、イミノ基、又は、アミド基である。)
  10. 請求項9に記載された難溶性ポリカルバゾール誘導体膜の製造方法において、
    上記可溶性ポリカルバゾール誘導体膜に紫外光を照射した後に、該可溶性ポリカルバゾール誘導体膜を加熱する難溶性ポリカルバゾール誘導体膜の製造方法。
  11. 請求項8又は9に記載された難溶性ポリカルバゾール誘導体膜の製造方法において、
    上記紫外光の波長は400nm以下である難溶性ポリカルバゾール誘導体膜の製造方法。
  12. 請求項7又は9に記載された難溶性ポリカルバゾール誘導体膜の製造方法において、
    上記加熱は80度以上の温度で行う難溶性ポリカルバゾール誘導体膜の製造方法。
  13. 請求項7乃至12のいずれか一項に記載された製造方法により製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を有する有機エレクトロニクスデバイス。
  14. 請求項7乃至12のいずれか一項に記載された製造方法により製造された難溶性ポリカルバゾール誘導体膜を有する有機エレクトロルミネッセンスデバイス。
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