JP2006254649A - 発電機評価方法および発電機評価装置 - Google Patents

発電機評価方法および発電機評価装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 発電機の負荷調整能力を精度よく評価できる発電機評価方法および発電機評価装置を提供する。
【解決手段】 電力系統の電力変動の実績値を用いて、むだ時間要素(むだ時間Td)と1次遅れ要素(1次遅れ時定数Ts)とからなる発電機制御モデルについて、制御仕上がり改善度合をシミュレーションする。TdおよびTsの変化量が制御仕上がり改善度合へ与える影響から、発電機制御モデルのパラメータと発電機の出力調整能力とを規定する評価式を求める。そして、評価対象の発電機の基準指令に対する出力電力の計測値を用いて、推定した発電機制御モデルのパラメータを評価式に適応して、評価する。
【選択図】 図4

Description

この発明は発電機評価方法および発電機評価装置に関し、特に電力負荷変動に対する出力調整能力を評価する発電機評価方法および発電機評価装置に関するものである。
電力は、生産と消費とが同時に行われ、貯蔵が困難であるという特徴をもつ。そのため、時々刻々と変化する電力負荷に対して、発電機の出力電力を調整し、需給バランスを維持する必要がある。
また、発電機には、主として、火力、水力および原子力などの運転特性の異なる複数の種類が存在する。そのため、発電コストを抑制しながら、電力負荷変動にも対応できる最適な発電機の組合せ(ベストミックス)に基づいて運転が行われる。このような、一連の発電機の運用業務は需給運用と称される。
図7は、需給運用を行うための概略構成図である。
図7を参照して、給電指令所20は、電力負荷30の電力負荷変動および電力系統の周波数変動を監視し、必要に応じて各発電機22へ出力調整指令を与える。
ところで、電力負荷変動は、その変動周期に応じて、変動周期が10分以下の微小変動成分(サイクリック分)、変動周期が10分〜15分の短周期変動成分(フリンジ分)および変動周期が15分以上の長周期変動成分(サステンド分)に分類される。
図8は、電力負荷変動に対する需給運用区分を示す図である。
図8を参照して、電力負荷変動の変動量および変動周期に応じて、以下のように異なる需給運用が行われる。
微小変動成分は、主に各発電機22の調速機運転(ガバナーフリー)で吸収される。そのため、給電指令所20は、微小変動成分に対する各発電機22の出力調整を行わない。
また、長周期変動成分は、日々の電力負荷変動特性から予測することができる。そのため、給電指令所20は、予測した電力負荷変動に基づいて、最も経済的となるように各発電機22の電力負荷分担を決定し、出力スケジュールを予め各発電機22へ与えておく。このような需給運用は、ELD(Economic Load Dispatch:経済負荷配分)と称される。
一方、短周期変動成分は、各発電機22の調速機運転で吸収できず、かつ、予め予測することが困難である。そのため、給電指令所20は、電力負荷変動に対して需給バランスを維持できるように、出力調整指令を各発電機22へ与える。このような需給運用は、LFC(Load Frequency Control:負荷周波数制御)と称される。
そのため、LFCにおいて電力負荷変動への追従が不十分であると、需給バランスが崩れて周波数変動が生じ、電力の品質が低下する。
したがって、高品質の電力を供給するためには、あらかじめLFCにおける各発電機22の出力調整能力を評価しておく必要がある。
さらに、近年の規制緩和に伴う電力自由化により、様々な事業者の発電機が電力系統に並列されることになるが、これらの発電機に対してもLFCにおける出力調整能力を評価しておく必要がある。
非特許文献1には、発電機の出力調整能力を評価する方法として、AR(Area Regulation)テスト法が開示されている。
ARテスト法では、発電機に対して所定のテストパターンに従う出力調整指令が与えられる。そして、テストパターンの増加区間および減少区間において発電機の応答性が評価され、テストパターンの一定区間において発電機の出力維持性能が評価される。さらに、得られた応答性の評価点と出力維持性能の評価点との平均点が当該発電機の評価とされる。
「電力系統における常時及び緊急時の負荷周波数制御」、電力系統における常時及び緊急時の負荷周波数制御調査専門委員会、電気学会技術報告、第869号、電気学会、2002年、p112,113,146,147
しかしながら、上述のようなARテスト法においては、所定のテストパターンと発電機出力との乖離度を評価するものであるため、テストパターンに規定される変動量および変動速度をもつ電力負荷変動に対しては評価できるが、異なる変動量および変動速度をもつ電力負荷変動に対しては評価できない。
そのため、様々な電力負荷変動が生じる実際の電力系統における需給運用の面から見ると、ARテスト法では、発電機の負荷調整能力が正しく評価されていなかった。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、発電機の負荷調整能力を精度よく評価できる発電機評価方法および発電機評価装置を提供することである。
この発明によれば、電力負荷変動に対する発電機の出力調整能力を評価する発電機評価方法であって、発電機に基準指令を与えて、その基準指令に対する出力電力を計測する計測ステップと、計測ステップにおける出力電力の計測値を用いて、発電機制御モデルのパラメータを推定する推定ステップと、推定ステップにおけるパラメータの推定値を用いて、発電機制御モデルのパラメータと発電機の出力調整能力との関係を規定する評価式に基づいて、発電機の出力調整能力を評価する評価ステップとを含む、発電機評価方法である。
好ましくは、発電機制御モデルは、むだ時間要素と1次遅れ要素とを含む。
好ましくは、評価式は、減点法により発電機の出力調整能力を評価する式であって、むだ時間要素のむだ時間に応じて減点する項と、1次遅れ要素の時定数に応じて減点する項とを含む。
また、この発明によれば、電力負荷変動に対する発電機の出力調整能力を評価する発電機評価装置であって、外部から基準指令に対する発電機の出力電力の計測値を受けて、発電機制御モデルのパラメータを推定する推定手段と、推定手段におけるパラメータの推定値を用いて、発電機制御モデルのパラメータと発電機の出力調整能力との関係を規定する評価式とに基づいて、発電機の出力調整能力を評価する評価手段とを含む、発電機評価装置である。
好ましくは、発電機制御モデルは、むだ時間要素と1次遅れ要素とを含む。
好ましくは、評価式は、減点法により発電機の出力調整能力を評価する式であって、むだ時間要素のむだ時間に応じて減点する項と、1次遅れ要素の時定数に応じて減点する項とを含む。
この発明によれば、基準指令に対する出力電力の計測値から発電機制御モデルのパラメータを推定するので、出力調整能力に係る高精度な発電機制御モデルを得ることができる。そして、その推定したパラメータを用いて評価するので、さまざまな変動量および変動周期をもつ電力負荷変動に対して、発電機の出力調整能力を精度よく評価できる。
この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態に従う発電機評価装置100の概略構成図である。
図1を参照して、作業者は、評価対象である発電機(以下、対象発電機と称す)における基準指令に対する出力電力の計測値を発電機評価装置100へ与える。そして、発電機評価装置100は、その計測値を用いて、発電機制御モデルのパラメータを推定し、発電機制御モデルのパラメータと発電機の出力調整能力との関係を規定する評価式に推定したパラメータを適用して、対象発電機の出力調整能力を評価する。さらに、発電機評価装置100は、出力調整能力の評価結果を作業者に知らせる。
発電機評価装置100は、インターフェイス部6と、表示部8と、制御部2と、記憶部4とからなる。
インターフェイス部6は、作業者から入力されたデータを制御部2へ出力する。
表示部8は、作業者の入力作業の効率化を図るため、作業者が入力したデータを制御部2から受けて表示する。また、表示部8は、対象発電機の評価結果を制御部2から受けて表示する。
制御部2は、発電機制御モデルのパラメータを調整(フィッテング)し、対象発電機における出力電力の計測値に対して、誤差が最小となるパラメータを対象発電機のパラメータとして推定する。なお、制御モデルのパラメータの調整には、たとえば、最小二乗法などを用いることができる。そして、制御部2は、後述するように、発電機制御モデルのパラメータと発電機の出力調整能力との関係を規定する評価式に推定したパラメータを適用して出力調整能力の評価を算出する。さらに、制御部2は、その評価結果を表示部8へ出力するとともに、作業者からの要求に応じて、その評価結果を記憶部4に格納する。
記憶部4は、制御部2から与えられた評価結果を記憶し、制御部2からの要求に応じて、記憶している評価結果を制御部2へ出力する。
(評価式の導出)
発電機の出力調整能力を評価するために、電力系統に並列されている発電機をまとめて1台の発電機とみなした制御モデルを想定し、実際の電力系統に生じた電力負荷変動の実績値に基づいて、制御モデルのパラメータと発電機の出力調整能力との関係をシミュレーションにより求める。
図2は、発電機制御モデルのパラメータと発電機の出力調整能力との関係を求めるシミュレーションモデルである。
図2を参照して、シミュレーションモデルは、入力部40と、減算部52と、LFCコントローラ42と、発電機制御モデル44と、出力部50とからなる。
入力部40は、後述するように、電力系統で生じた負荷変動の実績値を与える。
減算部52は、入力部40から受けた負荷変動と発電機制御モデル44から受けた発電機出力との偏差を求め、その偏差をLFCコントローラ42および出力部50へ出力する。なお、以下では、負荷変動と発電機出力との偏差を「制御仕上がり(AR:Area Regulations)」と称す。
LFCコントローラ42は、発電機に対して出力調整指令を与える装置であり、実際の電力系統では、給電指令所がその役割を果たす。そして、LFCコントローラ42は、減算部52から制御仕上がりを受けて、所定の出力調整指令を発電機制御モデル44へ与える。
発電機制御モデル44は、むだ時間要素46と1次遅れ要素48とからなり、LFCコントローラ42から出力調整指令を受けて、各パラメータに従い出力電力を発生する。
むだ時間要素46は、外部から受けた信号をむだ時間Tdだけ遅らせて出力する。
1次遅れ要素48は、外部から受けた信号を時定数Tsに従い出力する。また、1次遅れ要素48において、ゲインK1およびK2は、負荷変動が与えられる前の発電機の定常出力状態に応じて、K1+K2=1の条件下で決定される。
出力部50は、制御仕上がりを受けて、発電機の出力調整能力を評価する。
シミュレーションの内容としては、むだ時間要素46のむだ時間Tdおよび1次遅れ要素48の時定数Tsを変化させた場合における、制御仕上がりの改善度について比較する。
図3は、実際の電力系統において生じた負荷変動の実績を示す図である。
図3(a)は、変動周期別のエネルギー密度を示す図である。
図3(b)は、図3(a)に示す各変動負荷a,b,cの標準偏差を示す図である。
図3(a)を参照して、LFCが対象とする、変動周期が10分〜15分の短周期変動成分を用いてシミュレーションを行う。この発明の実施の形態では、変動量が互いに異なる、負荷変動a,bおよびcを採用する。これらの変動量は、負荷変動c,b,aの順で大きくなる。
なお、図3(a)に示すように、各負荷変動は、変動周期が互いに異なる複数の変動成分を含んでいるため、時間軸上で観察した場合の負荷変動波形は、ランダムとなる。そのため、負荷変動に対する発電機の出力調整能力は、確率論に基づいて標準偏差で評価される。そして、負荷変動の標準偏差と制御仕上がりの標準偏差との差が「制御仕上がり改善量」、すなわち「発電機の出力調整能力」となる。
図3(b)を参照して、たとえば、負荷変動aでは、負荷変動の標準偏差の実績値が133.9MWであり、制御仕上がりの標準偏差の実績値が116MWであったので、制御仕上がり改善量の実績値は、133.9−116=17.9MWとなる。
図4は、発電機制御モデル44のパラメータと制御仕上がり改善度との関係を示す図である。
図4(a)は、むだ時間Tdが制御仕上がりに与える影響を示す図であり、図2に示す発電機制御モデル44の1次遅れ時定数Tsを0に固定し、むだ時間Tdを変化させた場合において、各負荷変動に対する「制御仕上がり改善度」をプロットしたものである。
図4(b)は、1次遅れ時定数Tsが制御仕上がりに与える影響を示す図であり、図2に示す発電機制御モデル44のむだ時間Tdを0に固定し、1次遅れ時定数Tsを変化させた場合において、各負荷変動に対する「制御仕上がり改善度」をプロットしたものである。
ここで、図2に示す発電機制御モデル44において、むだ時間Tdおよび1次遅れ時定数Tsを大きくすると、応答性が悪化して、制御仕上がり改善量が低下する。したがって、発電機制御モデル44のパラメータと発電機の出力調整能力との関係を規定する場合には、むだ時間Tdを0とし、かつ、1次遅れ時定数Tsを0とした場合の制御仕上がり改善量を基準として、減点法により評価するのが望ましい。
すなわち、図4に示す「制御仕上がり改善度」とは、むだ時間Tdを0とし、かつ、1次遅れ時定数Tsを0とした場合の制御仕上がり改善量を100%とし、各制御仕上がり改善量を%値で表したものである。
図4(a)を参照して、むだ時間Tdが制御仕上がり改善度へ与える影響は、対象となる各負荷変動により異なる。そこで、一例として、各負荷変動に与える影響の平均値から1次補間式を用いて、むだ時間Tdが制御仕上がり改善度へ与える影響とする。
したがって、むだ時間Tdが与える影響は、Y%=(100−0.4652×Td)で表すことができる。ただし、Tdの単位は秒である。
図4(b)を参照して、上述と同様にして、1次遅れ時定数Tsが制御仕上がり改善度へ与える影響は、Z%=(100−0.1762×Ts)で表すことができる。ただし、Tsの単位は秒である。
さらに、発電機制御モデル44のパラメータが制御仕上がり改善度へ与える影響は、むだ時間Tdが制御仕上がり改善度へ与える影響と、1次遅れ時定数Tsが制御仕上がり改善度へ与える影響との積で求めることができる。
すなわち、発電機制御モデル44のパラメータが制御仕上がり改善度へ与える影響は、X%=Y%×Z%÷100=(100−0.4652×Td)×(100−0.1762×Ts)÷100で表すことができる。
したがって、制御仕上がり改善度は、発電機の出力調整能力に相当するものであるから、上述のX%を表す式が発電機制御モデル44のパラメータと発電機の出力調整能力との関係を規定する評価式となる。
(対象発電機の出力電力の計測)
作業者は、給電指令所または対象発電機に併設されている制御装置から、対象発電機に対して基準指令を与える。
図5は、ステップ状の基準指令に対する対象発電機の出力電力の時間的変化を示す図である。
図5を参照して、対象発電機は、基準指令に応じて出力電力を増加させる。ここで、図2に示す発電機制御モデル44に対応して、基準指令を受けてから出力電力の増加が開始されるまでに要する時間がむだ時間Tdとなる。また、出力電力の増加が開始された後から基準指令の63.2%に相当する値まで増加するのに要する時間が1次遅れ時定数Tsとなる。
しかし、一般的な出力調整指令にはパルス信号が用いられるため、発電機に併設される制御装置が、そのパルス信号を積分して出力調整指令を生成する。そのため、完全なステップ状の基準指令を対象発電機に与えることは困難である場合が多い。
そこで、作業者は、ランプ状の基準指令を対象発電機へ与え、その基準指令に対する対象発電機の出力電力の時間的な変化を、基準指令とともに、たとえば0.5秒単位で計測する。そして、作業者は、その計測した値を発電機評価装置100へ与える。
(出力調整能力の評価手順)
図6は、この発明の実施の形態に従う発電機の出力調整能力の評価手順を示すフローチャートである。
図6を参照して、作業者は、対象発電機に対して基準指令を与える(ステップS100)。そして、作業者は、基準指令に対する対象発電機の出力電力の時間的な変化を計測する(ステップS102)。
さらに、作業者は、インターフェイス部6を介して、対象発電機の出力電力の計測値を発電機評価装置100へ与える(ステップS104)。
発電機評価装置100の制御部2は、与えられた対象発電機の出力電力の計測値を用いて、発電機制御モデルのパラメータを推定する(ステップS106)。そして、制御部2は、推定した発電機制御モデルのパラメータを評価式に適用して、対象発電機の出力調整能力を評価する(ステップS108)。
作業者は、発電機評価装置100の表示部8を介して対象発電機の評価結果を得る。
(評価結果の例)
本発明を火力発電機および水力発電機について適用して得た評価結果の一例を以下に示す。
火力発電機の発電機制御モデルの推定パラメータは、Td=2.15秒、Ts=90.2秒であった。上述の評価式に推定パラメータを適用して、X%=(100−0.4652×2.15)×(100−0.1762×90.2)÷100=99.0×84.1÷100=83.3%を得た。
また、水力発電機の発電機制御モデルの推定パラメータは、Td=2.79秒、Ts=0.1秒であった。上述の評価式に推定パラメータを適用して、X%=(100−0.4652×2.79)×(100−0.1762×0.1)÷100=98.7×100.0÷100=98.7%を得た。
この評価結果は、水力発電機は、火力発電機より出力調整能力が高いという事実とも合致する。
なお、上述では、むだ時間要素と1次遅れ要素とからなる発電機制御モデルを採用する場合について説明したが、他の発電機制御モデルを採用できることは言うまでもない。必要とする発電機特性の精度に応じて、複数の要素からなる発電機制御モデルを採用し、上述と同様の手順に従うことにより、対象発電機の出力調整能力を評価できる。
また、発電機制御モデルのパラメータと発電機の出力調整能力との関係を規定する評価式が、むだ時間を変数とする1次関数からなる項と、1次遅れ時定数を変数とする1次関数の項との積からなる場合について説明したが、パラメータと制御仕上がり改善度との関係を規定するものであれば、より高い次数の関数を用いることもできる。
この発明の実施の形態によれば、基準指令に対する出力電力の計測値から発電機制御モデルのパラメータを推定するので、出力調整能力に係る高精度な発電機制御モデルを得ることができる。そして、その推定したパラメータを用いて評価するので、さまざまな変動量および変動周期をもつ電力負荷変動に対して、発電機の出力調整能力を精度よく評価できる。
また、この発明の実施の形態によれば、実際の電力系統において生じた電力変動の実績値を用いて、発電機制御モデルのパラメータと発電機の出力調整能力との関係を規定する評価式を導出するので、評価対象の発電機が並列される電力系統に適した評価式を採用することができる。よって、発電機の出力調整能力をより高精度に評価できる。
さらに、この発明の実施の形態によれば、発電機の定格出力および種類などにかかわらず、同一の発電機制御モデルおよび評価式を用いて各発電機の出力調整能力を評価できるので、発電機間の相対的な評価が容易となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態に従う発電機評価装置の概略構成図である。 発電機制御モデルのパラメータと発電機の出力調整能力との関係を求めるシミュレーションモデルである。 実際の電力系統において生じた負荷変動の実績を示す図である。 発電機制御モデルのパラメータと制御仕上がり改善度との関係を示す図である。 ステップ状の基準指令に対する対象発電機の出力電力の時間的変化を示す図である。 この発明の実施の形態に従う発電機の出力調整能力の評価手順を示すフローチャートである。 需給運用を行うための概略構成図である。 電力負荷変動に対する需給運用区分を示す図である。
符号の説明
2 制御部、4 記憶部、6 インターフェイス部、8 表示部、20 給電指令所、22 発電機、30 電力負荷、40 入力部、42 LFCコントローラ、44 発電機制御モデル、46 むだ時間要素、48 1次遅れ要素、50 出力部、52 減算部、100 発電機評価装置、a,b,c 負荷変動、K1,K2 ゲイン、Td むだ時間、Ts 1次遅れ時定数。

Claims (6)

  1. 電力負荷変動に対する発電機の出力調整能力を評価する発電機評価方法であって、
    前記発電機に基準指令を与えて、その基準指令に対する出力電力を計測する計測ステップと、
    前記計測ステップにおける出力電力の計測値を用いて、発電機制御モデルのパラメータを推定する推定ステップと、
    前記推定ステップにおけるパラメータの推定値を用いて、前記発電機制御モデルのパラメータと前記発電機の出力調整能力との関係を規定する評価式に基づいて、発電機の出力調整能力を評価する評価ステップとを含む、発電機評価方法。
  2. 前記発電機制御モデルは、むだ時間要素と1次遅れ要素とを含む、請求項1に記載の発電機評価方法。
  3. 前記評価式は、
    減点法により発電機の出力調整能力を評価する式であって、
    前記むだ時間要素のむだ時間に応じて減点する項と、
    前記1次遅れ要素の時定数に応じて減点する項とを含む、請求項2に記載の発電機評価方法。
  4. 電力負荷変動に対する発電機の出力調整能力を評価する発電機評価装置であって、
    外部から基準指令に対する前記発電機の出力電力の計測値を受けて、発電機制御モデルのパラメータを推定する推定手段と、
    前記推定手段におけるパラメータの推定値を用いて、前記発電機制御モデルのパラメータと前記発電機の出力調整能力との関係を規定する評価式とに基づいて、発電機の出力調整能力を評価する評価手段とを含む、発電機評価装置。
  5. 前記発電機制御モデルは、むだ時間要素と1次遅れ要素とを含む、請求項4に記載の発電機評価装置。
  6. 前記評価式は、
    減点法により発電機の出力調整能力を評価する式であって、
    前記むだ時間要素のむだ時間に応じて減点する項と、
    前記1次遅れ要素の時定数に応じて減点する項とを含む、請求項5に記載の発電機評価装置。
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