JP2006253241A - 露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 格子状に配列されたパターンを転写する際に、広い焦点深度を確保した上で解像度を向上する。
【解決手段】 格子状に配列されたパターンをそれぞれ囲むように位相反転型の補助パターンを形成したマスクパターンを用意する。そのマスクパターンを照明する照明光学系の瞳面PILにおける二次光源をσ値の小さい4極状の二次光源21A〜21D、又は十字型の二次光源22にするとともに、二次光源21A〜21D又は22からの照明光の偏光状態を光軸AXから放射方向に直線偏光となるように設定する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、格子状に配列された複数のパターンを投影光学系を介して物体上に転写するための露光技術に関し、例えば2次元格子状に配列されたコンタクトホール用のパターンをウエハ等の物体上に転写するためのデバイス製造工程中で使用して好適なものである。
例えば半導体デバイスの製造工程の一つであるリソグラフィ工程においては、レチクルやフォトマスク等のマスクに形成されているパターンを感光体としてのレジストが塗布されたウエハ(又はガラスプレート等)上に転写露光するために、露光装置が使用されている。露光装置としては、ステッパー等の一括露光型(静止露光型)の投影露光装置やスキャニングステッパー等の走査露光型の投影露光装置(走査型露光装置)などが使用されている。
これらの露光装置においては、解像度を高めるために投影光学系の開口数が次第に大きくなるとともに、露光波長が次第に短波長化して来ている。現在は露光光源として主にKrFエキシマレーザ(波長248nm)やArFエキシマレーザ(波長193nm)等のエキシマレーザ光源が用いられている。ところが、単に開口数を大きくして露光波長を短くすると、投影光学系の焦点深度は許容範囲よりも狭くなる恐れがある。そこで、所定の焦点深度を確保した上で解像度を高めることができる露光方法として、位相シフトマスクを用いる露光方法や(例えば特許文献1参照)、輪帯照明等を用いる変形照明法などが提案されている。
特公昭62−50811号公報
半導体デバイスの製造工程中で高い解像度が必要とされる工程の一つに、2次元格子状に配列された多数の微細な開口パターンであるコンタクトホールをウエハ上に形成する工程がある。このコンタクトホールのパターンを露光する工程においても、焦点深度を確保した上で解像度を高めるために、従来より位相シフトマスクを用いることが提案されている。
最近はデバイスの集積度が一層向上しており、コンタクトホールについてもその配列ピッチの微細化が進んでいる。しかしながら、コンタクトホールの配列ピッチがより微細化した状態で位相シフトマスクを適用すると、光量の大きい回折光が投影光学系の瞳から外れてしまい、像コントラスト、ひいては解像度が低下するという問題があった。
本発明はかかる点に鑑み、コンタクトホール用のパターンのような格子状に配列されたパターンを転写する際に、或る程度の焦点深度を確保した上で解像度を向上できる露光技術及びデバイス製造技術を提供することを目的とする。
本発明による露光方法は、格子状に配列された複数の第1パターン(31;32A〜32D)を投影光学系(PL)を介して物体(W)上に転写露光する露光方法において、複数のその第1パターンの近傍にそれぞれその第1パターンに対して位相が異なる第2パターン(33;34A〜34D)を配置する工程と、照明光学系(1〜9)からの露光ビームで複数のその第1パターン及びその第2パターンを照明するに際して、その照明光学系の瞳面上で光軸(AX)からずれた領域を含む変形領域におけるその露光ビームの光量を他の領域よりも高める工程と、複数のその第1パターンの像をその投影光学系を介してその物体上に投影する工程とを含むものである。
かかる本発明によれば、その第2パターンを配置することによって、その第1パターンからの結像光束のうちの0次光の光量を小さくできるため、焦点深度を向上できる。さらに、その0次光の光量が小さくなることによって他の回折光の光量が増加するが、その第1パターンのピッチが微細であるときには、通常の照明方式ではその回折光はその投影光学系の瞳の外に出てしまう恐れがある。本発明では、その光軸からずれた領域を含む変形領域からの露光ビームを用いることによって、その光量の増加した回折光を投影光学系の瞳内に追い込むことが可能になるため、解像度を向上できる。従って、格子状に微細なピッチで配列されたパターンを転写する際に、或る程度の焦点深度を確保した上で解像度を向上できる。
本発明において、一例として、その照明光学系の瞳面上のその変形領域は、その光軸を囲む輪帯領域(23)である。
また、別の例として、複数のその第1パターンが、互いに直交する第1及び第2方向(X方向及びY方向)に沿って配置されている場合、その照明光学系の瞳面上のその変形領域は、その第1及び第2方向に対応する方向にそれぞれ離れて配置された4個の領域(21A〜21D)、又はその第1及び第2方向に対応する方向にそれぞれ細長い十字型の領域(22)からなるものでもよい。
このように複数のその第1パターンが互いに直交する第1及び第2方向に沿って配置されている場合には、その光量が増加する回折光は、その投影光学系の瞳からその第1方向及び第2方向にずれていることがある。この際に、その変形領域がその輪帯領域、その離れた4個の領域、又は十字型の領域である場合には、その光量が増加する回折光をその投影光学系の瞳内に追い込むことができるため、解像度が向上する。
さらに本発明において、その露光ビームの偏光状態を、その照明光学系の瞳面上で実質的にその光軸から放射方向に直線偏光となるように設定してもよい。このとき、その光量が増加する回折光を0次光に対して対称な2つの回折光とすると、その2つの回折光によって形成されるパターンの周期方向はその光軸に対して円周方向となる。従って、その露光ビームの偏光状態をその光軸から放射方向に直線偏光にすることによって、その円周方向を周期方向とするパターンの像コントラストを向上できるため、全体として格子状の複数の第1パターンの像の解像度を向上できる。
また、その照明光学系の瞳面上のその変形領域はコヒーレンスファクタの最大値が0.7を超えないこととしてもよい。本発明では、その光量が増加する回折光をその投影光学系の瞳内に追い込めばよいだけであるため、その変形領域の光軸からのずれ量は通常の変形照明の場合よりも小さくてよい。
さらに、その照明光学系の瞳面上のその変形領域はコヒーレンスファクタの最大値が0.5を超えないこととしてもよい。
また、複数のその第1パターン(31)が互いに同じ位相であり、その第2パターン(33)がその第1パターンに対して反転した位相であるときに、一例としてその照明光学系の瞳面上のその変形領域は、その第2パターンの追加によって光量が大きくなった回折光(24F,24I)の少なくとも一部をその投影光学系の瞳内に追い込むように設定される。これはその第1パターンのピッチが比較的細かい場合に有効である。
また、複数のその第1パターン(32A〜32D)が互いに直交する第1及び第2方向に沿って配置されるとともに、複数のその第1パターンはその第1及び第2方向に沿って順次位相が反転するパターンであるときに、一例としてその第2パターン(34A〜34D)の位相は、最も近いその第1パターンの位相に対して反転しており、その照明光学系の瞳面上のその変形領域は、その第2パターンの追加によって光量が大きくなった回折光(25J,25M)の少なくとも一部をその投影光学系の瞳内に追い込むように設定される。これはその第1パターンのピッチが比較的粗い場合に有効である。
また、本発明において、複数のその第1パターン(31)は互いに直交する第1及び第2方向に沿って配置されるとともに、その第1及び第2方向の少なくとも一方で複数のその第1パターンの密集度が中程度であるとき、その少なくとも一方の方向に関してその第1パターンの両側にその第2パターン(33)が配置され、かつ隣接する2つのその第1パターンの間に配置されるその第2パターンが1つであってもよい。
また、本発明において、複数のその第1パターン(32A〜32D)は互いに直交する第1及び第2方向に沿って配置されるとともに、その第1及び第2方向の少なくとも一方で複数のその第1パターンの密集度が低いとき、その少なくとも一方の方向に関してその第1パターン毎にその両側に異なるその第2パターン(34A〜34D)が配置され、かつその複数の第1及び第2パターンは順次位相が反転してもよい。
次に、本発明の露光装置は、照明光学系(2〜9)からの露光ビームで所定パターンを照明し、そのパターンの像を投影光学系(PL)を介して物体(W)上に投影する露光装置において、その所定パターンが、格子状に配列された複数の第1パターン(31;32A〜32D)とこの第1パターンの近傍にそれぞれ配置されてその第1パターンに対して位相が異なる第2パターン(33;34A〜34D)とを含むときに、複数のその第1パターン及びその第2パターンの配置に応じて、その照明光学系の瞳面上で光軸(AX)からずれた領域を含む変形領域におけるその露光ビームの光量を他の領域よりも高める照明条件制御系(12,13,6,60〜64)を備えたものである。
本発明によれば、その第2パターンを用いることによって0次光を弱くして焦点深度を向上できる。さらに、その変形領域からの露光ビームを用いることによって、その第2パターンの存在によって光量が増加する回折光をその投影光学系の瞳内に追い込むことが可能になるため、解像度を向上できる。
本発明において、一例としてその照明光学系の瞳面上のその変形領域は、その光軸を囲む輪帯領域(23)である。
また、別の例として、複数のその第1パターンが、互いに直交する第1及び第2方向(X方向及びY方向)に沿って配置されている場合、その照明光学系の瞳面上のその変形領域は、その第1及び第2方向に対応する方向にそれぞれ離れて配置された4個の領域(21A〜21D)、又はその第1及び第2方向に対応する方向にそれぞれ細長い十字型の領域(22)からなるものでもよい。
さらに、その露光ビームの偏光状態を、その照明光学系の瞳面上で実質的にその光軸から放射方向に直線偏光となるように設定する偏光制御系(10,12,14〜16)をさらに備えてもよい。これによって、さらに像コントラスト(解像度)を向上できる。
また、その照明条件制御系は、一例としてその照明光学系の瞳面上のその変形領域のコヒーレンスファクタの最大値が0.7を超えないように制御する。
次に、本発明によるデバイス製造方法は、本発明の露光方法又は露光装置を用いて回路パターンを感光体上に転写する露光工程を含むものである。本発明によれば、その露光工程において、格子状に配列されたパターンを転写する際に、或る程度の焦点深度を確保した上で解像度を向上できるため、コンタクトホールのようなパターンを含むデバイスを高い歩留まりで製造できる。また、本発明のデバイス製造方法は、フラッシュメモリ又はCPUを製造する際にも適用できる。
本発明によれば、第1パターン及び第2パターンを組み合わせて用いることによって、焦点深度を広くできる。さらに、照明光学系の瞳面上で光軸からずれた領域を含む変形領域における露光ビームの光量を他の領域よりも高めることによって、その第1パターンの像の解像度を向上できる。従って、格子状に配列されたパターンを転写する際に、或る程度の焦点深度を確保した上で解像度を向上できる。
また、その露光ビームの偏光状態を、その照明光学系の瞳面上で実質的にその光軸から放射方向に直線偏光となるように設定することで、さらに解像度を向上できる。
以下、本発明の好ましい実施形態の一例につき図面を参照して説明する。本例は、格子状に配列されたコンタクトホール用のパターンを転写する際に本発明を適用したものである。
図1は、本例の露光装置の構成を概略的に示す図である。図1において、感光性基板(感光体)であるウエハWの法線方向に沿ってZ軸を、ウエハ面内において図1の紙面に平行な方向にY軸を、ウエハ面内において図1の紙面に垂直な方向にX軸をそれぞれ設定している。
本実施形態の露光装置は、露光ビームとしての照明光(露光光)を供給するためのレーザ光源1を備えている。レーザ光源1(露光光源)として、本例では波長193nmの光を供給するArFエキシマレーザ光源を用いているが、その他に例えば波長248nmの光を供給するKrFエキシマレーザ光源、F2 レーザ光源(波長157nm)、又はYAGレーザや固体レーザ(半導体レーザ等)の高調波発生装置なども使用できる。
レーザ光源1からZ方向に沿って射出されたほぼ平行な光束は、X方向に沿って細長く延びた矩形状の断面を有し、一対のレンズ2a及び2bからなるビームエキスパンダ2に入射する。各レンズ2a及び2bは、第1図の紙面内(YZ平面内)において負の屈折力及び正の屈折力をそれぞれ有する。従って、ビームエキスパンダ2に入射した光束は、第1図の紙面内において拡大され、所定の矩形状の断面を有する光束に整形される。整形光学系としてのビームエキスパンダ2を介したほぼ平行な光束は、折り曲げミラー3でY方向に偏光された後、位相部材10、デポラライザ(非偏光化素子)20、及び回折光学素子4を介して、アフォーカルズームレンズ5に入射する。位相部材10及びデポラライザ20の構成及び作用については後述する。一般に、回折光学素子は、基板に入射する光の波長程度のピッチを有する段差を形成することによって構成され、入射ビームを所望の角度に回折する作用を有する。具体的には、回折光学素子4は、矩形状の断面を有する平行光束が入射した場合に、そのファーフィールド(又はフラウンホーファー回折領域)に円形状の光強度分布を形成する機能を有する。
従って、回折光学素子4から射出される光束は、アフォーカルズームレンズ5の瞳位置に円形状の光強度分布、すなわち円形状の断面を有する光束を形成する。回折光学素子4は、照明光路から退避可能に構成されている。アフォーカルズームレンズ5は、アフォーカル系(無焦点光学系)を維持しながら所定の範囲で倍率を連続的に変化させることができるように構成されている。アフォーカルズームレンズ5を介した光束は、輪帯照明用の回折光学素子6に入射する。アフォーカルズームレンズ5は、回折光学素子4の発散原点と回折光学素子6の回折面とを光学的にほぼ共役に結んでいる。そして、回折光学素子6の回折面又はその近傍の面の一点に集光する光束の関口数は、アフォーカルズームレンズ5の倍率に依存して変化する。
輪帯照明用の回折光学素子6は、平行光束が入射した場合に、そのファーフィールドにリング状の光強度分布を形成する機能を有する。回折光学素子6は、照明光路に対して挿脱自在に構成され、かつ通常の4極照明用の回折光学素子60、通常よりもコヒーレンスファクタ(σ値)が小さい4極照明用の回折光学素子61、2次光源が十字型の照明用の回折光学素子62、σ値が小さい小σ照明用の回折光学素子63、及び2次光源が円形の通常照明用の回折光学素子64と切り換え可能に構成されている。回折光学素子6,60〜64の構成及び作用については後述する。
回折光学素子6から射出された光束は、照明光学系の光軸AXに沿ってズームレンズ7に入射する。ズームレンズ7の後側焦点面の近傍には、マイクロレンズアレイ(又はフライアイレンズ)8の入射面が位置決めされている。マイクロレンズアレイ8は、縦横にかつ稠密に配列された多数の正屈折力を有する微小レンズからなる光学素子である。一般に、マイクロレンズアレイは、例えば平行平面板にエッチング処理を施して微小レンズ群を形成することによって構成される。
ここで、マイクロレンズアレイ8を構成する各微小レンズは、フライアイレンズを構成する各レンズエレメントよりも微小である。また、マイクロレンズアレイ8は、互いに隔絶されたレンズエレメントからなるフライアイレンズとは異なり、多数の微小レンズ(微小屈折面)が互いに隔絶されることなく一体的に形成されている。しかしながら、正屈折力を有するレンズ要素が縦横に配置されている点でマイクロレンズアレイ8はフライアイレンズと同じ波面分割型のオプティカルインテグレータである。
上述したように、回折光学素子4を介してアフォーカルズームレンズ5の瞳位置に形成される円形状の光強度分布からの光束は、アフォーカルズームレンズ5から射出された後、様々な角度成分を有する光束となって回折光学素子6に入射する。すなわち、回折光学素子4は、角度光束形成機能を有するオプティカルインテグレータを構成している。一方、回折光学素子6は、平行光束が入射した場合に、そのファーフィールドにリング状の光強度分布を形成する光束変換素子としての機能を有する。従って、回折光学素子6から射出される光束は、ズームレンズ7の後側焦点面に(ひいてはマイクロレンズアレイ8の入射面に)、例えば光軸AXを中心とした輸帯状の照野を形成する。
マイクロレンズアレイ8の入射面に形成される輸帯状の照野の外径は、ズームレンズ7の焦点距離に依存して変化する。このように、ズームレンズ7は、回折光学素子6とマイクロレンズアレイ8の入射面とを実質的にフーリエ変換の関係に結んでいる。マイクロレンズアレイ8に入射した光束は二次元的に分割され、マイクロレンズアレイ8の後側焦点面である照明光学系の瞳面(以下、「照明系瞳面」と言う)PILには、図2(A)に示すように、入射光束によって形成される照野と同じ輪帯状の多数光源(以下、「二次光源」という)23が形成される。二次光源は、他の領域よりも照明光の光量が多い領域ともみなすことができ、その二次光源が輪帯領域のように光軸AXから偏心した領域を含むときに、その二次光源を変形領域とみなすことができる。
ここで、照明光学系の開口数を、投影光学系PLの物体側(マスク側)の開口数NAOBに対する比率であるコヒーレンスファクタ(σ値)を用いて表すとともに、照明系瞳面PILにおける二次光源の大きさをその照明光学系の開口数に換算して表すものとする。このとき、照明光学系の開口数のσ値が1であるときには、その開口数は投影光学系PLの物体側の開口数NAOBに等しい。後述のようにコンタクトホール用のパターンを転写する際に輪帯照明を使用する場合には、一例として本例の輪帯状の二次光源23の外側の半径は約0.3NAOBであり、その内側の半径は約0.2NAOBである。また、その輪帯状の二次光源23の外側の半径は0.7NAOB以下(コヒーレンスファクタが0.7以下)であり、さらに0.5NAOB以下(コヒーレンスファクタが0.5以下)であることが望ましい。即ち、二次光源23は半径が0.7NAOBの円周23M内に収まっている。このように通常の輪帯照明よりもσ値が小さくてよい理由は、本例では変形領域を二次光源とする照明と位相シフトマスクとを併用するからである(詳細後述)。
図1に戻り、マイクロレンズアレイ8の後側焦点面(照明系瞳面PIL)に形成された輪帯状の二次光源からの光束は、コンデンサー光学系9の集光作用を受けた後、所定のパターンが形成されたレチクル又はフォトマスクよりなるマスクMを重畳的に照明する。マスクMのパターン面(下面)の近傍には視野絞り(不図示)が配置されている。なお、コンデンサー光学系9内で一度結像を行って、その結像面の近傍に視野絞りを配置してもよい。本例では、ビームエキスパンダ2からコンデンサー光学系9までの光学部材を含んで照明光学系が構成されている。
マスクMのパターンを透過した光束は、光軸AX1の投影光学系PLを介して、感光性基板(感光体)であるフォトレジストが塗布されたウエハW上にマスクパターンの像を形成する。ウエハW上の一つのショット領域の大きさを33mm角として、投影光学系PLの倍率を1/4とすると、マスクMのパターン形成領域の大きさは132(=33×4)mm角となる。また、投影光学系PLの瞳PPL(前述の開口数NAOBに対応する領域)は、不図示の開口絞りによって規定されている。投影光学系PLの瞳PPLの位置と照明系瞳面PILとは共役である。そして、投影光学系PLの光軸AX1と直交する平面(XY平面)内においてウエハWを二次元的に駆動制御しながら一括露光又はスキャン露光を行うことにより、ウエハWの各ショット領域(区画領域)にはマスクMのパターンの像が逐次露光される。
本実施形態では、アフォーカルズームレンズ5の倍率が変化すると、図2(A)の輪帯状の二次光源23の中心高さ(輪帯の中心線の光軸AXからの距離)が変化することなく、その幅(外径と内径との差の1/2)だけが変化する。すなわち、アフォーカルズームレンズ5の倍率を変化させることにより、輪帯状の二次光源23の大きさ(外径)及びその形状(輪帯比:内径/外径)をともに変更することができる。
また、ズームレンズ7の焦点距離が変化すると、輪帯状の二次光源23の輪帯比が変化することなく、中心高さ及びその幅がともに変化する。すなわち、ズームレンズ7の焦点距離を変化させることにより、輸帯状の二次光源の輪帯比を変更することなくその外径を変更することができる。以上より、本実施形態では、アフォーカルズームレンズ5の倍率とズームレンズ7の焦点距離とを適宜変化させることにより、輪帯状の二次光源の外径を変化させることなくその輪帯比だけを変更することができる。
なお、回折光学素子6に代えて回折光学素子60を照明光路中に設定することによって4極照明を行うことができる。4極照明用の回折光学素子60は、平行光束が入射した場合に、そのファーフィールドに4点状の光強度分布を形成する機能を有する。従って、回折光学素子60を介した光束は、マイクロレンズアレイ8の入射面に、例えば光軸AXを中心とした4つの円形状の照野からなる4極状の照野を形成する。その結果、図2(B)に示すように、マイクロレンズアレイ8の後側焦点面(照明系瞳面PIL)にも、その入射面に形成された照野と同じ4極状の二次光源が形成される。
4極照明においても輪帯照明の場合と同様に、アフォーカルズームレンズ5の倍率を変化させることにより、4極状の二次光源の外径(4つの円形状の面光源に外接する円の直径)Do及び輪帯比(4つの円形状の面光源に内接する円の直経Di/4つの円形状の面光源に外接する円の直径Do)をともに変更することができる。また、ズームレンズ7の焦点距離を変化させることにより、4極状の二次光源の輪帯比を変更することなくその外径を変更することができる。その結果、アフォーカルズームレンズ5の倍率とズームレンズ7の焦点距離とを適宜変化させることにより、4極状の二次光源の外径を変化させることなくその輪帯比だけを変更することができる。
また、回折光学素子4を照明光路から退避させるとともに、回折光学素子6に代えて通常の円形照明用の回折光学素子64を照明光路中に設定することによって、通常の円形照明を行うことができる。この場合、アフォーカルズームレンズ5には光輪AXに沿って矩形状の断面を有する光束が入射する。アフォーカルズームレンズ5に入射した光束は、その倍率に応じて拡大又は縮小され、矩形状の断面を有する光束のまま光軸AXに沿ってアフォーカルズームレンズ5から射出され、回折光学素子64に入射する。
ここで、円形照明用の回折光学素子64は、回折光学素子4と同様に、矩形状の断面を有する平行光束が入射した場合に、ファーフィールドに円形状の光強度分布を形成する機能を有する。従って、回折光学素子64により形成された円形光束は、ズームレンズ7を介して、マイクロレンズアレイ8の入射面において光軸AXを中心とした円形状の照野を形成する。その結果、マイクロレンズアレイ8の後側焦点面にも、光軸AXを中心とした円形状の二次光源が形成される。この場合、アフォーカルズームレンズ5の倍率又はズームレンズ7の焦点距離を変化させることにより、円形状の二次光源の外径を適宜変更することができる。また、回折光学素子64に代えて回折光学素子63を照明光の光路上に配置することによって、図3(C)に示すようにマイクロレンズアレイ8の後側焦点面(照明系瞳面PIL)における二次光源17の半径のσ値が例えば0.25の小σ照明を行うことができる。
さらに、図1の回折光学素子4を照明光路に設置して、回折光学素子6に代えて回折光学素子61を照明光路中に設定することによって、図2(B)の場合よりもσ値が小さいとともに、4極の二次光源の角度が45°ずれている4極照明を行うことができる。小σの4極照明用の回折光学素子61は、平行光束が入射した場合に、そのファーフィールドに、光軸AXの周りに等角度間隔の4箇所で光量が高くなる光強度分布を形成する機能を有する。従って、回折光学素子61を介した光束は、マイクロレンズアレイ8の入射面に、光軸AXを中心としてX方向及びZ方向に沿って所定間隔の4極状の照野を形成する。その結果、図3(A)に示すように、マイクロレンズアレイ8の後側焦点面(照明系瞳面PIL)にも、その入射面に形成された照野と同じX方向及びZ方向に沿った4極状の二次光源21A,21B,21C,21Dが形成される。後述のようにコンタクトホールのパターンを露光する場合には、一例として4極状の二次光源21A〜21Dの中心の半径R1は0.25NAOB程度、各二次光源21A〜21Dの直径は0.12NAOB程度に設定される。この場合にも、その4極状の二次光源21A〜21Dの全体に外接する円周の半径は0.7NAOB以下(コヒーレンスファクタが0.7以下)であり、さらに0.5NAOB以下(コヒーレンスファクタが0.5以下)であることが望ましい。
さらに、図1の回折光学素子6に代えて回折光学素子62を照明光路中に設定することによって、二次光源が十字型の照明を行うことができる。回折光学素子62は、平行光束が入射した場合に、そのファーフィールドに、光軸AXを中心とした十字型の領域で光量が高くなる光強度分布を形成する機能を有する。回折光学素子62を介した光束は、マイクロレンズアレイ8の入射面に、光軸AXを中心としてX方向及びZ方向に沿って伸びた十字型の照野を形成する。その結果、図3(B)に示すように、マイクロレンズアレイ8の後側焦点面(照明系瞳面PIL)にも、その入射面に形成された照野と同じX方向及びZ方向に伸びた二次光源22B及び22Aからなる十字型の二次光源22が形成される。後述のようにコンタクトホールのパターンを露光する場合には、一例として二次光源22の長手方向の長さd1は0.80NAOB程度、二次光源22の幅d2は0.16NAOB程度に設定される。この場合にも、その十字型の二次光源22の全体に外接する円周の半径は0.7NAOB以下(コヒーレンスファクタが0.7以下)であり、さらに0.5NAOB以下(コヒーレンスファクタが0.5以下)であることが望ましい。
なお、図1の回折光学素子6、60〜64は例えば駆動モータ13によって回転されるターレット板(不図示)の円周上に等角度間隔で固定されており、駆動モータ13がそのターレット板を回転することで、所望の回折光学素子を照明光路上に設置できる。駆動モータ13は、装置全体の動作を統轄制御する主制御系11からの指令に基づいて駆動系12によって制御される。回折光学素子6、60〜64、駆動モータ13、及び駆動系12から照明条件制御系が構成されている。
図4は、図1の位相部材及びデポラライザの構成を概略的に示す図である。図4を参照すると、位相部材10は、光軸AXを中心として結晶光学軸が回転自在に構成された1/2波長板より構成されている。一方、デポラライザ20は、楔形状の水晶プリズム20aと、この水晶プリズム20aと相補的な形状を有する楔形状の石英プリズム20bとから構成されている。水晶プリズム20aと石英プリズム20bとは、一体的なプリズム組立体として、照明光路に対して挿脱自在に構成されている。レーザ光源1として本例のようにArFエキシマレーザ光源(又はKrFエキシマレーザ光源でも同じ)を用いている場合、その光源から射出される光の偏光度は典型的には95%以上の偏光度を有するため、1/2波長板10にはほぼ直線偏光の光が入射する。
1/2波長板10の結晶光学軸が入射する直線偏光の偏光面に対して0°又は90°の角度をなすように設定された場合、1/2波長板10に入射した直線偏光の光は偏光面が変化することなくそのまま通過する。また、1/2波長板10の結晶光学軸が入射する直線偏光の偏光面に対して45°の角度をなすように設定された場合、1/2波長板10に入射した直線偏光の光は偏光面が90°だけ変化した直線偏光の光に変換される。さらに、水晶プリズム20aの結晶光学軸が入射する直線偏光の偏光面に対して45°の角度をなすように設定された場合、水晶プリズム20aに入射した直線偏光の光は非偏光状態の光に変換(非偏光化)される。
本実施形態では、デポラライザ20が照明光路中に位置決めされたときに水晶プリズム20aの結晶光学軸が入射する直線偏光の偏光面に対して45°の角度をなすように構成されている。ちなみに、水晶プリズム20aの結晶光学軸が入射する直線偏光の偏光面に対して0°又は90°の角度をなすように設定された場合、水晶プリズム20aに入射した直線偏光の光は偏光面が変化することなくそのまま通過する。また、1/2波長板10の結晶光学軸が入射する直線偏光の偏光面に対して22.5°の角度をなすように設定された場合、1/2波長板10に入射した直線偏光の光は、偏光面が変化することなくそのまま通過する直線偏光成分と偏光面が90°だけ変化した直線偏光成分とを含む非偏光状態の光に変換される。
本実施形態では、上述したように、レーザ光源1からの直線偏光の光が1/2波長板10に入射するが、以下の説明を簡単にするために、P偏光(図1中で1/2波長板10の位置においてZ方向に偏光した直線偏光、以下「Z方向偏光」と称する)の光が1/2波長板10に入射するものとする。デポラライザ20を照明光路中に位置決めした場合、1/2波長板10の結晶光学軸が入射するP偏光(Z方向偏光)の偏光面に対して0°又は90°の角度をなすように設定すると、1/2波長板10に入射したP偏光(Z方向偏光)の光は偏光面が変化することなくP偏光(Z方向偏光)のまま通過して水晶プリズム20aに入射する。水晶プリズム20aの結晶光学軸は入射するP偏光(Z方向偏光)の偏光面に対して45°の角度をなすように設定されているので、水晶プリズム20aに入射したP偏光(Z方向偏光)の光は非偏光状態の光に変換される。
水晶プリズム20aを介して非偏光化された光は、光の進行方向を補償するためのコンペンセータとしての石英プリズム20bを介して、非偏光状態でマスクM(ひいてはウエハW)を照明する。一方、1/2波長板10の結晶光学軸が入射するP偏光(Z方向偏光)の偏光面に対して45°の角度をなすように設定すると、1/2波長板10に入射したP偏光(Z方向偏光)の光は偏光面が90°だけ変化し、S偏光(第1図中で1/2波長板の位置においてX方向に偏光面を持つ直線偏光、以下X方向偏光と称する)の光になって水晶プリズム20aに入射する。水晶プリズム20aの結晶光学軸は入射するS偏光(X方向偏光)の偏光面に対しても45°の角度をなすように設定されているので、水晶プリズム20aに入射したS偏光(X方向偏光)の光は非偏光状態の光に変換され、石英プリズム20bを介して、非偏光状態でマイクロレンズアレイ8ひいてはマスクMを照明する。
これに対し、デポラライザ20を照明光路から退避させた場合、1/2波長板10の結晶光学軸が入射するP偏光(Z方向偏光)の偏光方向に対して0°又は90°の角度をなすように設定すると、1/2波長板10に入射したP偏光(Z方向偏光)の光は偏光面が変化することなくP偏光(Z方向偏光)のまま通過し、P偏光(Z方向偏光)状態の光でマイクロレンズアレイ8を照明する。一方、1/2波長板10の結晶光学軸が入射するP偏光(Z方向偏光)の偏光方向に対して45°の角度をなすように設定すると、1/2波長板10に入射したP偏光の光は偏光面が90°だけ変化してS偏光の光になり、S偏光(X方向偏光)状態の光でマイクロレンズアレイ8を照明する。
以上のように、本実施形態では、デポラライザ20を照明光路中に挿入して位置決めすることにより、非偏光状態でマイクロレンズアレイ8(ひいてはマスクM)を照明することができる。また、デポラライザ20を照明光路から退避させ且つ1/2波長板10の結晶光学軸が入射するP偏光(Z方向偏光)の偏光方向に対して0°又は90°の角度をなすように設定することにより、P偏光(Z方向偏光)状態でマイクロレンズアレイ8を照明することができる。さらに、デポラライザ20を照明光路から退避させ且つ1/2波長板10の結晶光学軸が入射するP偏光(Z方向偏光)の偏光方向に対して45°をなすように設定することにより、S偏光(X方向偏光)状態でマイクロレンズアレイ8を照明することができる。
さらに、本例のマイクロレンズアレイ8の後側焦点面である照明系瞳面PILの照明光路上には、偏光分布設定板14がスライダ15に沿って駆動モータ16によって挿脱自在に配置されている。駆動モータ16も、主制御系11からの指令に基づいて駆動系12によって制御されている。偏光分布設定板14、スライダ15、駆動モータ16、及び駆動系12から偏光状態制御系が構成されている。
図2(A)は、照明系瞳面PIL上の偏光分布設定板14を示し、この図2(A)において、円板状の偏光分布設定板14は、90°間隔で4枚の1/2波長板14A,14B,14C,14Dを連結して構成されている。この場合、1対の1/2波長板14A及び14CはZ軸に沿って対向するように配置されるとともに、それらの結晶光学軸17A及び17CはZ軸に平行である。一方、別の1対の1/2波長板14B及び14DはX軸に沿って対向するように配置されるとともに、それらの結晶光学軸17B及び17DはそれぞれZ軸に対して45°傾斜している。
また、偏光分布設定板14を照明系瞳面PILの照明光路上に設置した状態では、図1のデポラライザ20を照明光路から退避させて、かつ1/2波長板10の回転角は、射出される照明光の偏光方向がZ方向となるように設定される。この結果、図2(A)において、Z軸に沿った1/2波長板14A及び14Cを通過した直線偏光の照明光の偏光方向はZ軸に平行なD1方向であり、X軸に沿った1/2波長板14B及び14Dを通過した直線偏光の照明光の偏光方向はX軸に平行なD2方向である。すなわち、照明系瞳面PILの輪帯状の二次光源23からの照明光の偏光状態は、実質的に光軸AXから放射方向(半径方向)に直線偏光していることになる。なお、偏光分布設定板14を構成する複数の1/2波長板の分割数を4より大きくして、照明光の偏光方向をより細かく制御してもよい。
さらに、図3(A)の4極状の二次光源21A〜21Dを用いる場合にも偏光分布設定板14を用いることによって、Z軸に沿った二次光源21A及び21Cからの照明光はD1方向に直線偏光しており、X軸に沿った二次光源21B及び21Dからの照明光はD2方向に直線偏光している。同様に、図3(B)の十字型の二次光源22を用いる場合にも、偏光分布設定板14を用いることによって、Z軸に沿った二次光源22Aからの照明光はD1方向に直線偏光し、X軸に沿った二次光源22Bからの照明光はD2方向に直線偏光する。言い換えると、4極状の二次光源21A〜21D、又は十字型の二次光源22を用いる場合にも、偏光分布設定板14を用いることによって、それらの二次光源からの照明光は光軸AXから放射方向に直線偏光状態となる。
次に、本例の投影露光装置を用いて格子状に配列された複数のコンタクトホール用のパターンを図1のウエハW上に転写する際の動作の一例につき説明する。
図5(A)及び(B)はそれぞれ本例で露光されるコンタクトホール用のパターンの一部の拡大図を示している。これらのパターンは、例えばコンピュータの画像データ上で生成されている。
図5(A)の複数のパターン31は、遮光部を背景とするX方向の幅LXでY方向の幅LYの開口パターンであり、X方向のスペースSX及びY方向のスペースSYでX方向及びY方向に2次元格子状に配置されている。なお、X方向及びY方向はそれぞれ図1のマスクM上でのX方向(第1方向)及びY方向(第2方向)に対応している(以下、同様)。この場合、マスクM上でのX方向及びY方向は、それぞれ照明系瞳面PIL上(例えば図3(A))ではX方向及びZ方向に対応している。
また、パターン31のX方向の配列ピッチは(LX+SX)であり、Y方向の配列ピッチは(LY+SY)である。一例として、図1の投影光学系PLを介してウエハ上に投影された状態で、幅LXは65nm、幅LYは87nmであり、X方向のスペースSXは幅LXの1倍〜5倍程度、Y方向のスペースSYは幅LYの1倍〜5倍程度である。なお、スペースSXとSYとは大きく異なっていてもよい。例えばスペースSYがスペースSXの数倍であるような場合には、パターン31はX方向に配列された1次元格子状のパターンとみなすことも可能である。
また、図5(B)のパターン32A,32B,32C,32Dは、遮光部を背景とする大きさが図5(A)のパターン31と同程度の開口パターンであり、そのパターン31よりも広いピッチでX方向及びY方向に2次元格子状に配置されている。
図5(A)の格子状に配列されたパターン31(第1パターン)を転写するためには、第1段階として図6(A)に示すように、マスクパターン上では各パターン31を囲むように小さい面積の4個の位相反転型の補助パターン33(第2パターン)を形成する。即ち、各パターン31の位相を0(rad)とすると、各補助パターン33の位相はπ(rad)と反転している。図6(A)のマスクパターンでは、密集度が中程度で隣接するパターン31の間隔が狭いため、隣接するパターン31はその間の1つの補助パターン33を共有した形になっている。また、投影光学系PLの焦点深度を広くするため0次光をほぼ完全に消失させるためには、全部の補助パターン33の面積の合計は、全部のパターン31の面積の合計になるのが望ましい。しかしながら、0次光が小さくなるだけでも焦点深度は広くできるため、全部の補助パターン33の面積の合計は、全部のパターン31の面積の合計の1/2程度でもよい。図6(A)のマスクパターンは、例えば図1のマスクM(位相シフトマスク)の一部に形成される。
一方、図5(B)の格子状に配列されたパターン32A〜32D(第1パターン)を転写するためには、第1段階として図6(B)に示すように、マスクパターン上ではX方向及びY方向に隣接するパターン32A〜32Dの位相を反転させる。一例として、パターン32A及び32Dの位相は0(rad)であり、パターン32B及び32Cの位相はπ(rad)であり、それらの周囲の不図示のパターン32A〜32Dと同様のパターンにおいても、順次位相が反転している。さらに、図6(B)の配置では密集度が低くパターン32A〜32Dの間隔が比較的広いため、各パターン32A〜32Dを囲むようにそれぞれ小さい面積の4個の位相反転型の補助パターン34A〜34D(第2パターン)を形成する。即ち、パターン32A,32B,32C,32Dの位相はそれぞれ0,π,π,0であるため、補助パターン34A,34B,34C,34Dの位相はそれぞれπ,0,0,πに設定されている。また、4個の補助パターン34A(又は34B〜34D)の面積の合計は、それぞれその中のパターン32A(又は32B〜32D)の面積にほぼ等しく設定されている。これによって、0次光をほぼ完全に消失できるため、投影光学系PLの焦点深度を広くできる。図6(B)のマスクパターンは、例えば図1のマスクMと交換して露光される別の位相シフトマスクの一部に形成される。
次に、図6(A)又は図6(B)の格子状に配列されたパターン31(又は32A〜32D)及び位相の反転した補助パターン33(又は34A〜34D)よりなるマスクパターンを、図1の投影光学系PLを介してウエハW上の各ショット領域に露光転写する際には、第2段階として、回折光学素子6の代わりに回折光学素子61を配置する。これによって、照明系瞳面PIL上には図3(A)の4極状の二次光源21A〜21Dが形成されて、小さいσ値でパターン31(又は32A〜32D)の配列方向に対応するX方向及びZ方向に離れて形成される4極状の二次光源を用いる照明条件が設定される。なお、この設定は、露光対象のマスクパターンの種類に応じて主制御系11が行う。
次に、第3段階として、主制御系11は、駆動系12を介して照明系瞳面PILに偏光分布設定板14を配置する。これによって、図3(A)に示すように、4極状の二次光源21A〜21Dから射出される照明光の偏光状態は、光軸AXから放射方向に偏光する状態に設定される。この場合には、Z方向に対向する二次光源21A及び21Cから射出される照明光はZ方向に直線偏光しており、X方向に対向する二次光源21B及び21Dから射出される照明光はX方向に直線偏光している。なお、照明光の偏光状態は、必ずしも図3(A)の状態に設定する必要はなく、例えば転写対象のパターンのピッチが粗いような場合には、照明光はランダム偏光(非偏光状態)等でもよい。
以上の条件のもとで、図6(A)又は図6(B)のマスクパターンの像を図1の投影光学系PLを介してウエハW上の各ショット領域に投影する。先ず、図6(A)のマスクパターンの像を露光する場合につき図7を参照して説明する。
図7(A)は図1の照明系瞳面PILの光軸AX上にのみ二次光源21Eがある仮想的な場合を示し、この照明条件下では図6(A)のマスクパターンからの結像光束は、図1の投影光学系PLの瞳PPL上では図7(B)に示すように、位相反転した補助パターンの作用によって、光軸AX1上の0次光24A(より正確にはX方向にも0次、Y方向にも0次の(0,0)次光)はほぼ消失しているため、焦点深度は深くなる。
しかしながら、その補助パターンの作用によって光量が増加したX方向に±1次でY方向に±1次の4個の(±1、±1)次の回折光24F,24G,24H,24Iは瞳PPLの外にはみ出ており、結像には寄与しない。なお、0又は正負の整数であるa,bを用いて(a、b)次の回折光とは、図6(A)のX方向、Y方向に格子状に配列されたパターン31から射出される多数の回折光のうちで、X方向にa次であるとともに、Y方向にb次である回折光を指している。また、瞳PPL内に収まっている(0,±1)次及び(±1,0)次の回折光24B,24C,24D,24Eは、その補助パターンの作用によって光量が低下しているため、図6(A)のパターン31の像のコントラストは低くなり、解像度が低下する。
これに対して、図7(C)に示すように、例えば本例の二次光源21Bは光軸AXからX方向にずれているため、この二次光源21Bからの照明光のもとでの図6(A)のマスクパターンからの結像光束は、投影光学系PLの瞳PPL上では図7(D)に示すように、回折光が全体としてX方向にシフトしている。そのため、補助パターンの作用によって光量が増加した(+1,+1)次の回折光24F及び(+1,−1)次の回折光24Iが瞳PPL内に引き込まれて結像に寄与できる。さらに、光量は低いが(0,±1)次の回折光24B,24D及び(+1,0)次の回折光24Eも瞳PPL内に収まっていて結像に寄与できる。従って、光量の大きい回折光24F及び24Iを含む6個の回折光が結像に寄与できるため、図6(A)のパターン31の像のコントラストは高くなり、解像度が向上する。この際に、図7(C)に示すように、二次光源21BのX方向へのずれ量は小さいため、図7(D)に示すように、(+1,0)次の回折光24Eは光軸AX1に関して対応する回折光24B及び24Dとほぼ対称な位置にあるため、焦点深度も深くなっている。
また、図7(C)の他の3個の二次光源21A,21C,21Dのもとでの結像光束はウエハW上ではほぼインコヒーレントに加算されるものと考えられる。この際に、二次光源21A,21C,21Dのもとでの結像光束は、それぞれ補助パターンの作用によって光量が強くなった回折光が瞳PPL内に引き込まれているため、それぞれ焦点深度が深く解像度が向上する。従って、全体として図6(A)の格子状に配列されたパターン31の像を深い焦点深度でかつ高い解像度でウエハW上に露光できる。
次に、図7(C)に示すように、二次光源21Bからの照明光がD2方向(X方向)に直線偏光である場合につき説明する。この際に、二次光源21Bのもとで投影光学系PLの瞳PPL内で光量が大きい図7(D)の2つの回折光24F及び24IのY方向の間隔は、X方向に離れた2つの回折光(例えば回折光24Fと24B)とのX方向の間隔のほぼ2倍である。その結果、X方向に離れた2つの回折光による像の光量分布26XのX方向のピッチP1に対して、Y方向に離れた2つの回折光24F,24Iによる像の光量分布26YのY方向のピッチはほぼP1/2になる。これに関して、一般にライン・アンド・スペースパターンの投影像のピッチが微細化したときに解像度を高めるためには、結像光束の偏光状態は、そのラインパターンの長手方向(周期方向に直交する方向)に沿った直線偏光が望ましいことが知られている。これを本例に適用すると、二次光源21Bからの光束による空間像のピッチはX方向に比べてY方向の方が細かいため、照明光はX方向に直線偏光している方が望ましいことになる。
すなわち、二次光源21Bの偏光状態をX方向(光軸AXに対して放射方向)の直線偏光とすることで、投影像の解像度を向上できる。これは、他の二次光源21A,21C,21Dについても同様である。この場合、図6(A)のパターン31のX方向及びY方向のピッチが互いに等しいときには、図7(C)の全部の二次光源21A〜21Dからの結像光束を加算することによって、X方向及びY方向の光量分布のピッチは等しくなる。
次に、図6(B)のマスクパターンの像を露光する場合につき図8を参照して説明する。
図8(A)は図1の照明系瞳面PILの光軸AX上にのみ二次光源21Eがある仮想的な場合を示し、この照明条件下では図6(B)のマスクパターンからの結像光束は、図1の投影光学系PLの瞳PPL上では図8(B)に示すように、位相反転した補助パターンの作用によって、光軸AX1上の0次光25A((0,0)次光)はほぼ消失しているため、焦点深度は深くなる。
しかしながら、その補助パターンの作用によって光量が増加した4個の(±1、±1)次の回折光25J,25K,25L,25Mは瞳PPLの外にはみ出ており、結像には寄与しない。また、瞳PPL内に収まっている補助パターンに起因する8個の(±1,±1/3)次及び(±1/3,±1)次の回折光25B,25C,25D,25E,25F,25G,25H,25Iは光量が低いため、図6(B)のパターン32A〜32Dの像のコントラストは低くなり、解像度が低下する。なお、ここでは、±1次の回折光とは、図6(B)の本来の転写対象のパターン32A〜32Dから発生する±1次の回折光と同じ回折角を持つ回折光を指している。そして、次数が±1/3次の回折光とは、図6(B)の補助パターン34A〜34Dから発生する回折光のうちで、回折角の正弦関数が本来のパターン32A〜32Dから発生する±1次の回折光の回折角の正弦関数の1/3となる回折光を指している。
これに対して、図8(C)に示すように、例えば本例の二次光源21Bは光軸AXからX方向にずれているため、この二次光源21Bからの照明光のもとでの図6(B)のマスクパターンからの結像光束は、投影光学系PLの瞳PPL上では図8(D)に示すように、回折光が全体としてX方向にシフトしている。そのため、補助パターンの作用によって光量が増加した(+1,±1)次の回折光25J及び25Mが瞳PPL内に引き込まれて結像に寄与できる。さらに、光量は低いが補助パターンによる6個の回折光25B,25C,25F,25G,25H,25Iも瞳PPL内に収まっていて結像に寄与できる。従って、光量の大きい回折光25J及び25Mを含む8個の回折光が結像に寄与できるため、図6(B)のパターン32A〜32Dの像のコントラストは高くなり、解像度が向上する。この際に、図8(C)に示すように、二次光源21BのX方向へのずれ量は小さいため、図8(D)に示すように、回折光25H,25Iは光軸AX1に関してほぼ対称な位置にあるため、焦点深度も深くなっている。
また、図8(C)の他の3個の二次光源21A,21C,21Dのもとでの結像光束はウエハW上ではほぼインコヒーレントに加算されるものと考えられる。この際に、二次光源21A,21C,21Dのもとでの結像光束は、それぞれ補助パターンの作用によって光量が強くなった回折光が瞳PPL内に引き込まれているため、それぞれ焦点深度が深く解像度が向上する。従って、全体として図6(B)の格子状に配列されたパターン32A〜32Dの像を深い焦点深度でかつ高い解像度でウエハW上に露光できる。
次に、図8(C)に示すように、二次光源21Bからの照明光がD2方向(X方向)に直線偏光である場合につき説明する。この際に、図7(D)と同様にX方向に離れた2つの回折光による像の光量分布26XのX方向のピッチP1に対して、Y方向に離れた2つの回折光25J,25Mによる像の光量分布26YのY方向のピッチはほぼP1/2になる。そこで、二次光源21Bの偏光状態をX方向(光軸AXに対して放射方向)の直線偏光とすることで、図7(D)と同様に投影像の解像度を向上できる。これは、他の二次光源21A,21C,21Dについても同様である。この場合にも、図6(B)のパターン32A〜32DのX方向及びY方向のピッチが互いに等しいときには、図8(C)の全部の二次光源21A〜21Dからの結像光束を加算することによって、X方向及びY方向の光量分布のピッチは等しくなる。
次に、図9(B)は、図3(A)及び図9(A)の4極状の二次光源21A〜21D(ただし、二次光源21A〜21Dの中心の半径のσ値は0.25、二次光源21A〜21Dの直径のσ値は0.1とした)を用いて偏光方向をD1方向、D2方向とした照明条件のもとで、図6(A)(又は図6(B))のマスクパターンの像を投影光学系PLを介して露光した場合の露光量の誤差(ドーズ誤差)と投影光学系PLの焦点深度との関係を、コンピュータのシミュレーションによって求めた結果を示している。図9において横軸はドーズ誤差(%)、縦軸はDOF(焦点深度)(nm)であり、図5(A)のパターン31の幅LX及びLYはそれぞれ65nm及び87nmである。また、図9の曲線B1X,B1Y,B2,B3X,B3Y,B5はそれぞれ図5(A)で(スペースSX=LXでスペースSY=5LY)、(スペースSX=5LXでスペースSY=LY)、(スペースSX=2.5LXでスペースSY=2.5LY)、(スペースSX=3LXでスペースSY=5LY)、(スペースSX=5LXでスペースSY=3LY)、(スペースSX=5LXでスペースSY=5LY)の場合に対応している。また、曲線B6は、図5(A)のパターン31を孤立パターンとした場合の特性を表している。
図9(B)から、本例によってドーズ誤差が±3%程度であっても、60nm程度の広い焦点深度が得られることが分かる。
図10は、図5(A)のマスクパターンと従来の輪帯照明とを組み合わせた場合の焦点深度(C1部)と、図6(A)(又は図6(B))の位相反転型の補助パターンを用いるマスクパターンと図3(A)の4極状の二次光源21A〜21Dを用いる照明条件とを組み合わせた場合の焦点深度(C2部)とを、コンピュータのシミュレーションによって比較した結果を示している。図10の縦軸はDOF(焦点深度)(nm)であり、C1部、C2部の横軸はそれぞれ図6(A)のパターン31のX方向及びY方向の幅に対してX方向及びY方向のスペースが1.6倍、1.8倍、2倍、2.5倍、3倍、5倍、及び孤立パターンとみなせる場合の結果を示している。また、計算条件としては、パターン31のX方向、Y方向の幅を100nm、投影光学系PLの像側の開口数NAを0.92、マスクパターンの描画誤差を±2nm、ドーズ誤差を±3%とした。
図10から、本例の位相反転型の補助パターンを用いるマスクパターンと4極状の二次光源を用いる照明条件との組み合わせによって(C2部)、従来の輪帯照明を用いる場合(C1部)に比べて焦点深度がほぼ40nm程度大きく改善できることが分かる。
次に、位相反転型の補助パターンを用いるマスクパターンと、図3(A)、(B)、(C)の二次光源を用いる照明条件とを組み合わせた場合の、空間像の光量分布及び焦点深度をコンピュータのシミュレーションによって比較した。マスクパターンとしては、図11(A)のタイプ1、図11(B)のタイプ2、及び図11(C)のタイプ3を想定した。図11(A)のタイプ1は、格子状に配列された位相が0のパターン31の他に、パターン31を囲むように配置された位相がπ(rad)の補助パターン33と、パターン31の対角線方向の中間に配置された位相が0の補助パターン35とを設けたものである。図11(B)のタイプ2は、図6(A)のマスクパターンと同じであり、図11(C)のタイプ3は、図6(B)のマスクパターンと同じである。
先ず、図11(B)のタイプ2のマスクパターンと、図3(A)、(B)、(C)の二次光源を用いる照明条件とを組み合わせた場合の、空間像の光量分布の等高線マップをそれぞれ図12、図13、及び図14に示す。この際の露光条件は、露光波長が193nm、投影光学系PLの開口数NAが0.85であり、図11(B)のパターン31のピッチはウエハ上で280nm及び300nmとした。なお、図3(A)の照明条件を用いる場合のピッチには270nmも含まれている。また、パターン31の大きさは、図3(A)の4極状の二次光源21A〜21Dを用いる場合には133nm×124nm、図3(B)の十字型の二次光源22を用いる場合には135nm×128nm、図3(C)の小σの二次光源17を用いる場合には138nm×128nmとした。
図12は、図3(A)の4極状の二次光源21A〜21Dを用いた場合の空間像の光量分布の等高線マップであり、マップ36A,36B,36Cはそれぞれ図11(B)のパターン31のピッチが300nm、280nm、及び270nmの場合の光量分布を示している。これらのマップ36A〜36Cにおいて、中央の分布37は図11(B)のパターン31に対応しており、それらの間の分布38はいわゆる不要なサイドローブである。4極状の二次光源21A〜21Dを用いた場合のサイドローブは無視できる程度で、良好な結像が行われることが分かる。
図13は、図3(B)の十字型の二次光源22を用いた場合の空間像の光量分布の等高線マップであり、マップ39A,39Bはそれぞれ図11(B)のパターン31のピッチが300nm及び280nmの場合の光量分布を示している。これらのマップ39A及び39Bにおいて、中央の分布37は図11(B)のパターン31に対応しており、それらの間の分布38A及び38はいわゆる不要なサイドローブである。十字型の二次光源22を用いた場合、280nmピッチのマップ39Bにおいて比較的強いサイドローブ38が見られるが、その強度は目標とする強度の40%以下であり、ウエハ上に転写される可能性は低い。
図14は、図3(C)の小σの二次光源17を用いた場合の空間像の光量分布の等高線マップであり、マップ40A,40Bはそれぞれ図11(B)のパターン31のピッチが300nm及び280nmの場合の光量分布を示している。これらのマップ40A及び40Bにおいて、中央の分布37は図11(B)のパターン31に対応しており、それらの間の分布38はいわゆる不要なサイドローブである。小σの二次光源17を用いた場合、280nmピッチのマップ40Bにおいて強いサイドローブ38が見られる。その強度は目標とする強度の約60%のピーク強度を持ち、感光材料に何らかのパターンが形成される可能性が高い。
以上の比較から、本例の4極状の二次光源21A〜21D又は十字型の二次光源22を用いる照明の適用によって、小σの二次光源17を用いる場合に比べて、不要なパターンの転写の恐れなく、本来のパターンを高精度に転写できることが分かる。
次に、コンタクトホールのホール径の制御性という観点で、図11(A)〜(C)のタイプ1〜タイプ3のマスクパターン(パターン31及び32A〜32Dを100nm角とする)と、図3(A)、(B)、(C)の二次光源を用いる照明条件とを組み合わせて、パターンのピッチを変えた場合に、形成されるホールパターンの直径の誤差が±10nmとなるような焦点深度を計算した結果を図15及び図16に示す。この際に、マスクパターンの描画誤差を±2nm、ドーズ誤差を±3%とした。
図15及び図16は、それぞれタイプ1、タイプ2、タイプ3のマスクパターンのピッチ(nm)を250nm(270nm)から孤立パターンとみなせるまで変えた場合に、形成されるホールパターンの直径の誤差が±10nmとなるようなDOF(焦点深度)(nm)の値を示している。また、図15(A)は図3(A)の4極状の二次光源21A〜21Dを用いる照明条件でのDOFであり、図15(B)は図3(B)の十字型の二次光源22を用いる照明条件でのDOFであり、図16は図3(C)の小σ(σ値で0.25)の二次光源17を用いる照明条件でのDOFである。なお、図16では、タイプ1のマスクパターンを用いたシミュレーションは省略している。
図15と図16との比較から、全てのピッチにわたって、各ホールパターンのDOFは、4極状の二次光源又は十字型の二次光源を用いる照明条件では、従来の小σの照明条件を用いる場合とほぼ同等であることが確認できた。
また、図6(A)又は図6(B)の位相反転型のマスクパターンと、図2(A)の小σの輪帯状の二次光源23を用いる照明条件(さらに必要に応じて偏光状態を光軸AXに対して放射方向の直線偏光とする)とを組み合わせても、図3(A)の4極状の二次光源21A〜21Dを用いる照明条件を用いる場合と同様に、焦点深度を広くして、高い解像度を得ることができる。
なお、上記の実施形態では転写対象のパターンはコンタクトホール用のパターンであったが、転写対象のパターンは他のどのような1次元又は2次元の格子状に配列されたパターンであってもよい。
なお、上述の実施形態の投影露光装置は、不図示のコラム機構を設置した後、複数のレンズから構成される照明光学系、反射屈折系からなる投影光学系を露光装置本体に組み込み光学調整をして、多数の機械部品からなるレチクルステージやウエハステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接続し、総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより製造することができる。なお、その露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
また、上記の実施形態の投影露光装置を用いて半導体デバイスを製造する場合、この半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、このステップに基づいてレチクルを製造するステップ、シリコン材料からウエハを形成するステップ、上記の実施形態の投影露光装置によりアライメントを行ってレチクルのパターンをウエハに露光するステップ、エッチング等の回路パターンを形成するステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、及び検査ステップ等を経て製造される。なお、この半導体デバイスは、少なくともフラッシュメモリ(SRAMなど)やCPUを含むことが好ましい。
また、本発明は、例えば国際公開第99/49504号で開示されている液浸型の露光装置で露光を行う場合にも適用できる。また、本発明は、波長数nm〜100nm程度の極端紫外光(EUV光)を露光ビームとして用いる投影露光装置で露光を行う場合にも適用できる。
また、本発明は、半導体デバイス製造用の露光装置への適用に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をフォトリソグフィ工程を用いて製造する際の、露光工程(露光装置)にも適用することができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得ることは勿論である。
本発明によれば、格子状に配列されたパターンを転写する際に、広い焦点深度を確保した上で解像度を向上できる。従って、例えばコンタクトホールを含むようなデバイスを高い歩留りで高精度に製造できる。
本発明の実施形態の一例の投影露光装置を示す図である。 (A)は図1の照明系瞳面PIL上の小σの輪帯状の二次光源23を示す図、(B)は照明系瞳面PIL上の通常の4極状の二次光源を示す図である。 (A)は図1の照明系瞳面PIL上の小σの4極状の二次光源21A〜21Dを示す図、(B)は照明系瞳面PIL上の十字型の二次光源22を示す図、(C)は照明系瞳面PIL上の小σの二次光源を示す図である。 図1中の偏光状態を制御する一部の光学部材を示す図である。 (A)は転写対象の格子状のパターンの一例の一部を示す拡大図、(B)は転写対象の格子状のパターンの他の例の一部を示す拡大図である。 (A)は図5(A)のパターンに位相反転型の補助パターンを加えたマスクパターンを示す図、(B)は図5(B)のパターンに位相反転型の補助パターンを加えたマスクパターンを示す図である。 図6(A)のマスクパターンの結像原理の説明図である。 図6(B)のマスクパターンの結像原理の説明図である。 (A)は照明系瞳面PIL上の4極状の二次光源を示す図、(B)は4極状の二次光源の照明を用いた場合のドーズ誤差と焦点深度との関係を示す図である。 従来の輪帯照明を用いた場合と小σの4極状の二次光源の照明を用いた場合との、焦点深度の比較を示す図である。 位相反転型のマスクパターンの3つのタイプを示す図である。 小σの4極状の二次光源の照明を用いた場合の空間像の光量分布の等高線マップを示す図である。 十字型の二次光源の照明を用いた場合の空間像の光量分布の等高線マップを示す図である。 小σ照明を用いた場合の空間像の光量分布の等高線マップを示す図である。 (A)は小σの4極状の二次光源の照明を用いた場合のパターンピッチとパターン誤差を所定範囲内とするための焦点深度との関係を示す図、(B)は十字型の二次光源の照明を用いた場合のパターンピッチとパターン誤差を所定範囲内とするための焦点深度との関係を示す図である。 小σ照明を用いた場合のパターンピッチとパターン誤差を所定範囲内とするための焦点深度との関係を示す図である。
符号の説明
M…マスク、PL…投影光学系、W…ウエハ、6,60〜64…回折光学素子、8…マイクロレンズアレイ、12…駆動系、14…偏光分布設定板、21A〜21D…4極状の二次光源、22…十字型の二次光源、23…小σの輪帯状の二次光源、31,32A〜32D…格子状に配列されたパターン、33,34A〜34D…補助パターン

Claims (19)

  1. 格子状に配列された複数の第1パターンを投影光学系を介して物体上に転写露光する露光方法であって、
    複数の前記第1パターンの近傍にそれぞれ前記第1パターンに対して位相が異なる第2パターンを配置する工程と、
    照明光学系からの露光ビームで複数の前記第1パターン及び前記第2パターンを照明するに際して、前記照明光学系の瞳面上で光軸からずれた領域を含む変形領域における前記露光ビームの光量を他の領域よりも高める工程と、
    複数の前記第1パターンの像を前記投影光学系を介して前記物体上に投影する工程とを含むことを特徴とする露光方法。
  2. 前記照明光学系の瞳面上の前記変形領域は、前記光軸を囲む輪帯領域であることを特徴とする請求項1に記載の露光方法。
  3. 複数の前記第1パターンは、互いに直交する第1及び第2方向に沿って配置され、
    前記照明光学系の瞳面上の前記変形領域は、前記第1及び第2方向に対応する方向にそれぞれ離れて配置された4個の領域、又は前記第1及び第2方向に対応する方向にそれぞれ細長い十字型の領域からなることを特徴とする請求項1に記載の露光方法。
  4. 前記露光ビームの偏光状態を、前記照明光学系の瞳面上で実質的に前記光軸から放射方向に直線偏光となるように設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の露光方法。
  5. 前記照明光学系の瞳面上の前記変形領域はコヒーレンスファクタの最大値が0.7を超えないことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の露光方法。
  6. 前記照明光学系の瞳面上の前記変形領域はコヒーレンスファクタの最大値が0.5を超えないことを特徴とする請求項5に記載の露光方法。
  7. 複数の前記第1パターンは互いに同じ位相であり、前記第2パターンは前記第1パターンに対して反転した位相であり、
    前記照明光学系の瞳面上の前記変形領域は、前記第2パターンの追加によって光量が大きくなった回折光の少なくとも一部を前記投影光学系の瞳内に追い込むように設定されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の露光方法。
  8. 複数の前記第1パターンは互いに直交する第1及び第2方向に沿って配置されるとともに、複数の前記第1パターンは前記第1及び第2方向に沿って順次位相が反転するパターンであり、
    前記第2パターンの位相は、最も近い前記第1パターンの位相に対して反転しており、
    前記照明光学系の瞳面上の前記変形領域は、前記第2パターンの追加によって光量が大きくなった回折光の少なくとも一部を前記投影光学系の瞳内に追い込むように設定されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の露光方法。
  9. 複数の前記第1パターンは互いに直交する第1及び第2方向に沿って配置されるとともに、前記第1及び第2方向の少なくとも一方で複数の前記第1パターンの密集度が中程度であるとき、前記少なくとも一方の方向に関して前記第1パターンの両側に前記第2パターンが配置され、かつ隣接する2つの前記第1パターンの間に配置される前記第2パターンが1つであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の露光方法。
  10. 複数の前記第1パターンは互いに直交する第1及び第2方向に沿って配置されるとともに、前記第1及び第2方向の少なくとも一方で複数の前記第1パターンの密集度が低いとき、前記少なくとも一方の方向に関して前記第1パターン毎にその両側に異なる前記第2パターンが配置され、かつその複数の第1及び第2パターンは順次位相が反転することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の露光方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の露光方法を用いて回路パターンを感光体上に転写する露光工程を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
  12. 前記露光工程は、コンタクトホールの形成工程の一部であることを特徴とする請求項11に記載のデバイス製造方法。
  13. 製造対象のデバイスはフラッシュメモリ又はCPUであることを特徴とする請求項11又は12に記載のデバイス製造方法。
  14. 照明光学系からの露光ビームで所定パターンを照明し、前記パターンの像を投影光学系を介して物体上に投影する露光装置において、
    前記所定パターンが、格子状に配列された複数の第1パターンと該第1パターンの近傍にそれぞれ配置されて前記第1パターンに対して位相が異なる第2パターンとを含むときに、
    複数の前記第1パターン及び前記第2パターンの配置に応じて、前記照明光学系の瞳面上で光軸からずれた領域を含む変形領域における前記露光ビームの光量を他の領域よりも高める照明条件制御系を備えたことを特徴とする露光装置。
  15. 前記照明光学系の瞳面上の前記変形領域は、前記光軸を囲む輪帯領域であることを特徴とする請求項14に記載の露光装置。
  16. 複数の前記第1パターンは、互いに直交する第1及び第2方向に沿って配置され、
    前記照明光学系の瞳面上の前記変形領域は、前記第1及び第2方向に対応する方向にそれぞれ離れて配置された4個の領域、又は前記第1及び第2方向に対応する方向にそれぞれ細長い十字型の領域からなることを特徴とする請求項14に記載の露光装置。
  17. 前記露光ビームの偏光状態を、前記照明光学系の瞳面上で実質的に前記光軸から放射方向に直線偏光となるように設定する偏光制御系をさらに備えたことを特徴とする請求項14〜16のいずれか一項に記載の露光装置。
  18. 前記照明条件制御系は、
    前記照明光学系の瞳面上の前記変形領域のコヒーレンスファクタの最大値が0.7を超えないように制御することを特徴とする請求項14〜17のいずれか一項に記載の露光装置。
  19. 請求項14〜18のいずれか一項に記載の露光装置を用いて回路パターンを感光体上に転写する露光工程を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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