JP5126646B2 - 露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、所定パターンをウエハ等の基板上に転写するために使用される露光技術に関し、更に詳しくは所謂変形照明に関連した照明技術を用いる露光技術に関する。更に本発明は、その露光技術を用いるデバイス製造技術に関する。
半導体素子又は液晶表示素子等のデバイス(電子デバイス又はマイクロデバイス)を製造するためのリソグラフィ工程で、レチクル(又はフォトマスク等)のパターンを被露光基板としてのウエハ(又はガラスプレート等)上に転写するために、ステッパーのような一括露光型又はスキャニング・ステッパーのような走査露光型の露光装置が使用されている。この種の露光装置では、様々のパターンをそれぞれ十分な焦点深度を確保しつつ高解像度でウエハ上に転写するために、様々の照明方式を用いた露光方法が提案されている。
例えば、転写対象のパターンが実質的に単独開口からなる孤立的パターンである場合には、露光装置の照明光学系の瞳面において、光軸を中心とする1つの比較的小さい円形領域で照明光の光量を大きくする照明方式、即ち照明光学系のコヒーレンスファクタ(σ値)を比較的小さくする照明方式(小σ照明方式)が有効である。また、転写対象のパターンが、直交する2つの方向に微細な周期(ピッチ)で配列された密集パターンである場合、この密集パターンを深い焦点深度でかつ高解像度でウエハ上に転写するためには、照明光学系の瞳面において、光軸に対して斜め方向に偏心した4個の領域で照明光の光量を大きくする所謂4極照明よりなる変形照明方式(変形光源方式)が有効である(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−176766号公報
最近は、転写対象のパターンとして、直交する2つの方向に周期性を持つ密集パターンの他に、デバイスの集積密度をより高めるために、斜めに交差する2つの方向に周期性を持つ2次元の密集パターンが用いられることがある。このように2つの周期方向が斜めに交差している密集パターンの場合には、従来の変形照明方式の内の4極照明では、十分な焦点深度を確保した上で必要な解像度を得ることができない恐れがある。
本発明は斯かる点に鑑み、斜めに交差する2つの方向に周期性を持つ密集パターンを深い焦点深度でかつ高解像度に転写できる露光技術を提供することを目的とする。
また、本発明は、その露光技術を用いて、デバイスの集積密度を向上できるデバイス製造技術を提供することをも目的とする。
本発明による露光方法は、照明系(12)からの光束でパターンを照明し、その光束でそのパターン及び投影系(PL)を介して基板(W)を露光する露光方法において、そのパターンは、斜めに交差する第1方向(X方向)及び第2方向(S方向)にそれぞれ周期性を持つ周期的パターン(36)であり、その照明系の瞳面又はこの共役面(所定面におけるその光束の光量分布を、その周期的パターンからその第1方向に発生する回折光、その第2方向に発生する回折光、及び0次光がその投影系を通過するように配置された第1の1対の領域(41A,41B)、その周期的パターンからその第1方向に発生する回折光及び0次光がその投影系を通過するように配置された第2の1対の領域(42A,42B)、並びにその周期的パターンからその第2方向に発生する回折光及び0次光がその投影系を通過するように配置された第3の1対の領域(43A,43B)よりなる6個の領域における光量がそれ以外の領域における光量よりも大きくなるように設定したものである。
本発明によれば、その所定面において、2つの周期方向の結像特性に同時に影響を与える第1の領域の他に、主に第1方向の結像特性に寄与する第2の領域及び主に第2方向の結像特性に影響を与える第3の領域で照明光の光量を大きくしているため、その斜めに交差する第1方向及び第2方向に周期性を持つ密集パターンを深い焦点深度でかつ高解像度に基板上に転写できる。
また、本発明による露光装置は、照明系(12)からの光束でパターンを照明し、その光束でそのパターン及び投影系(PL)を介して基板(W)を露光する露光装置において、その照明系の瞳面又はこの共役面(所定面におけるその光束の光量分布を設定する光量分布設定機構(4,5,21,71,72)と、そのパターンに応じてその光量分布設定機構を制御する制御装置(17)とを備え、その制御装置は、そのパターンが、斜めに交差する第1方向(X方向)及び第2方向(S方向)にそれぞれ周期性を持つ周期的パターン(36)であるときに、その光量分布設定機構を制御して、その所定面におけるその光束の光量分布を、その周期的パターンからその第1方向に発生する回折光、その第2方向に発生する回折光、及び0次光がその投影系を通過するように配置された第1の1対の領域(41A,41B)、その周期的パターンからその第1方向に発生する回折光及び0次光がその投影系を通過するように配置された第2の1対の領域(42A,42B)、並びにその周期的パターンからその第2方向に発生する回折光及び0次光がその投影系を通過するように配置された第3の1対の領域(43A,43B)よりなる6個の領域における光量がそれ以外の領域における光量よりも大きくなるように設定するものである。この露光装置によれば、本発明の露光方法を使用することができ、斜めに交差する第1方向及び第2方向に周期性を持つ密集パターンを深い焦点深度でかつ高解像度に基板上に転写できる。
また、本発明のデバイス製造方法は、リソグラフィ工程を含むデバイス製造方法であって、そのリソグラフィ工程で本発明の露光方法又は露光装置を用いてパターンを感光体(W)に転写するものである。本発明によって、斜めに交差する2つの方向に周期性を持つ密集パターンを高解像度で基板上に転写することができるため、デバイスの集積密度を高めることができる。
なお、以上の本発明の所定要素に付した括弧付き符号は、本発明の一実施形態を示す図面中の部材に対応しているが、各符号は本発明を分かり易くするために本発明の要素を例示したに過ぎず、本発明をその実施形態の構成に限定するものではない。
以下、本発明の好ましい実施形態の一例につき図面を参照して説明する。
図1(A)は、本例のスキャニング・ステッパーよりなる走査露光型の露光装置(投影露光装置)の構成を示し、この図1(A)において、その露光装置は、露光光源1と、露光光源1からの照明光IL(露光用の光束又は露光ビーム)で転写用のパターンが形成されたレチクルRを照明する照明光学系12と、レチクルRの位置及び速度を制御するレチクルステージ系と、レチクルRのパターンの像を基板としてのフォトレジストが塗布されたウエハW上に投影する投影光学系PLと、ウエハWの位置及び速度を制御するウエハステージ系と、装置全体の動作を統括制御するコンピュータよりなる主制御系17とを含んで構成されている。露光光源1としてはArFエキシマレーザ光源(波長193nm)が使用されている。なお、露光光源1としては、KrFエキシマレーザ光源(波長248nm)、F2 レーザ光源(波長157nm)などのレーザ光源、水銀ランプ、又はYAGレーザの高調波発生光源若しくは固体レーザ(例えば半導体レーザ等)等の高調波発生装置なども使用することができる。
露光光源1から射出された紫外パルス光よりなる照明光ILは、ビームエキスパンダ2により光束の断面形状が所望の形状に変換された後、光路折り曲げ用のミラー3を介して第1の回折光学素子21に入射して、後述のように所定面(本例では、フライアイレンズ5の射出面Q1で、照明光学系12の瞳面に等しい)で所定の光量分布が得られるように複数の方向に回折する光束DLに変換される。回折光学素子21は、駆動部23で回転されるレボルバ24に取り付けられており、レボルバ24には、別の回折特性を持つ第2の回折光学素子22及び他の回折光学素子(不図示)も取り付けられている。主制御系17が、駆動部23を介してレボルバ24の回転角を制御して、照明光ILの光路上に回折光学素子21,22等の何れかを設置することによって、照明条件(照明光学系12の瞳面上での照明光ILの光量分布)を切り替えることができるように構成されている。
回折光学素子21は、一例として、光透過性の基板上に2方向に規則性を持つ凹凸の格子を形成することによって製造することができる。また、回折光学素子21は、複数枚の位相型の回折格子を組み合わせたものでもよい。これらの場合、回折光学素子21は、位相型であるため、光の利用効率が高いという利点がある。なお、回折光学素子21としては、屈折率分布を回折格子状の分布で変化させた光学素子を使用することも可能である。なお、特定の回折特性を持つ回折光学素子の構造及び製造方法については、例えば本出願人による特開2001−176766号公報に詳細に開示されている。
図1(A)において、回折光学素子21により回折された光束DLは、リレーレンズ4により集光され、第1プリズム71及び第2プリズム72(可動プリズム)を経てオプティカル・インテグレータとしてのフライアイレンズ5の入射面に集光される。この場合、回折光学素子21は、リレーレンズ4の前側焦点よりも僅かに露光光源1側にずれた位置に配置され、フライアイレンズ5の入射面はほぼリレーレンズ4の後側焦点の位置に配置されている。そして、回折光学素子21から互いに異なる方向に回折された複数の光束は、フライアイレンズ5の入射面上で互いに異なる領域に集光されており、フライアイレンズ5の射出面(射出側焦点面)Q1には、ほぼその入射面の光量分布に対応する分布の面光源(本例では多数の光源像からなる2次光源)が形成される。その射出面Q1が照明光学系12の瞳面であり、リレーレンズ4とフライアイレンズ5とからなる合成レンズ系によって、回折光学素子21の射出面とフライアイレンズ5の射出面Q1とはほぼ共役(結像関係)となっている。
本例では、リレーレンズ4、回折光学素子21、第1プリズム71、及び第2プリズム72を含んで、その所定面での照明光ILを所定の光量分布に設定するための光量分布設定系(成形光学系)が構成されている。なお、この成形光学系はズーム光学系(例えばアフォーカル系)も含んでよく、例えばコヒーレンスファクタ(σ値)などを連続的に変更することができる。さらに、前述の所定面またはその共役面に、例えば交換可能な開口絞りを配置し、回折光学素子との組み合わせで光量損失を抑えつつ特殊な形状の光量分布を設定することとしてもよい。
図1(B)に示すように、第1プリズム71は、照明光学系12の光軸BXを中心とする円形領域で平行平面板71aとなり、その周辺部で凹の円錐体71bとなる部材であり、第2プリズム72は、第1プリズム71に対して凹凸が逆になると共に、第1プリズム71と合わせたときに全体として平行平面板を構成する部材である。プリズム71,72の周辺の円錐部(斜面)を通る光束は、フライアイレンズ5の射出面Q1上で光量が高められる複数の領域を通過する。また、プリズム71,72の少なくとも一方、例えば本例では第2プリズム72のみが光軸BXに沿って不図示の駆動機構によって変位可能に支持されている。本例では、第2プリズム72を光軸BXに沿って変位させて、プリズム71及び72の間隔を変えることによって、フライアイレンズ5の射出面Q1における光量の大きい複数の領域の位置を半径方向に調整できる。即ち、レチクルRのパターン面がほぼ平行に配置されるXY平面のX方向、Y方向に対応する、射出面(所定面、瞳面)Q1上での直交2軸方向に関する複数の領域の位置(光軸BXとの距離)を可変としている。なお、図1(A)ではその直交2軸方向がY、Z方向となるが、以下の説明では、XY平面におけるレチクルRのパターンの周期方向(配列方向)と、射出面Q1における複数の領域の配置との対応付けを明確にして説明を分かり易くするため、射出面Q1においてもその直交2軸方向を、パターンの周期方向などと対応させてX、Y方向と呼ぶものとする。
なお、プリズム71及び72の代わりに、円錐体の部分が角錐体(又はピラミッド状)となったプリズム、光軸近傍が中空のプリズム、又は複数の部分を別々に加工して一体に固定したもの等を用いてもよい。また、2つのプリズム71,72を用いることなく、第1プリズム71のみを用いてこの位置を光軸BXに沿って可変としてもよい。更に、可動プリズムとしては、図1(C)に示すように、一方向に屈折力がありそれに直交する方向には屈折力の無い1対のV字型の間隔可変のプリズム71A,71Bを用いてもよい。
この構成では、プリズム71A,71Bの間隔可変によって、図1(C)の紙面内上下方向(例えば、照明光学系12の瞳面における照明光の光量分布を示す図4ではY方向に対応)に関する光量の大きい領域の位置(光軸BXとの距離)が変化する。そこで、それに直交する方向(図1(C)の紙面と垂直な方向で、図3ではX方向に対応)に関する光量の大きい領域の位置(光軸BXとの距離)を調整するために、1対のプリズム71A,71Bを光軸BXの回りに90°回転した構成の別の1対のプリズム71C,71Dを配置してもよい。これによって、互いに直交する2つの方向の光量の大きい領域の位置(光軸BXとの距離)を独立に調整できる。
ただし、図1(A)において、フライアイレンズ5の射出面Q1における光量の大きい複数の領域の位置を半径方向に変化させる必要の無い場合には、第1プリズム71及び第2プリズム72は省略することも可能である。また、フライアイレンズ5としては、一例として縦横の幅が数mm程度の長方形の断面形状を持つ多数のレンズエレメントを束ねたものの他に、断面形状が幅数10μm程度の四角形又は直径が数10μm程度の円形の多数の微小レンズを束ねた構成のマイクロ・フライアイレンズを用いることも可能である。
フライアイレンズ5から射出された光束よりなる照明光ILは、コンデンサレンズ系6によって面Q2上に一度集光される。面Q2の僅かに手前側に、被照明体としてのレチクルR上の照明領域を走査方向に直交する非走査方向に細長い形状に規定するための固定視野絞り(固定ブラインド)7が配置され、面Q2上に可動視野絞り(可動ブラインド)8が配置されている。可動視野絞り8は、走査露光の前後でその照明領域の走査方向の幅を制御して不要な露光を防止すると共に、走査露光中のその照明領域の非走査方向の幅を規定するために使用される。一例として、後述のレチクルステージ駆動系16が、レチクルステージ14の動作と同期して駆動部13を介して可動視野絞り8の開閉動作を制御する。
視野絞り7及び8を通過した照明光ILは、結像用レンズ系9、光路折り曲げ用のミラー10、及び主コンデンサレンズ系11を介して、レチクルRのパターン面(以下、「レチクル面」という)の回路パターン領域上でスリット状(本例では矩形状)に規定される照明領域を一様な強度分布で照明する。ビームエキスパンダ2、ミラー3、回折光学素子21等、リレーレンズ4、プリズム71,72、フライアイレンズ5、コンデンサレンズ系6、視野絞り7,8、結像用レンズ系9、ミラー10、及び主コンデンサレンズ系11を含んで、光軸BXを持つ照明光学系12が構成されている。この場合、フライアイレンズ5の射出面Q1は、照明光学系12の瞳面、即ちレチクル面に対して光学的なフーリエ変換面と一致しており、可動視野絞り8の配置されている面Q2は、そのレチクル面の共役面である。なお、固定視野絞り7は、例えばレチクル面の近傍に配置してもよい。
また、照明光学系12において、転写されるパターンの解像度をより向上させるために、駆動部74と偏光状態設定板73とを含み、その射出面Q1における照明光ILの偏光状態を制御する偏光制御系を設けてもよい。主制御系17が駆動部74を介して偏光状態設定板73を射出面Q1の近傍の照明光ILの光路上に配置することによって、照明光ILの偏光状態が所望の状態に設定される(詳細後述)。
照明光ILのもとで、レチクルRの照明領域内の所定の回路パターンの像が、両側テレセントリックの投影光学系PLを介して投影倍率β(βは例えば1/4,1/5等)で、投影光学系PLの結像面に配置されたウエハW上の複数のショット領域の内の一つのショット領域のフォトレジスト層に転写される。ウエハWは、例えば半導体(シリコン等)又はSOI(silicon on insulator)等の直径が200mm又は300mm等の円板状の基板である。
投影光学系PLの光軸AXは、レチクルR上で照明光学系12の光軸BXと合致している。また、投影光学系PLの瞳面Q3(レチクル面に対する光学的なフーリエ変換面)は、フライアイレンズ5の射出面Q1(照明光学系12の瞳面)と共役であり、瞳面Q3の近傍に開口絞りASが設置されている。本例の投影光学系PLとしては、屈折系の他に、例えば特開2000−47114号公報に開示されているように、互いに交差する光軸を持つ複数の光学系を持つ反射屈折投影光学系、又は例えば国際公開(WO)01/065296号パンフレットに開示されているように、レチクルからウエハに向かう光軸を持つ光学系と、その光軸に対してほぼ直交する光軸を持つ反射屈折系とを有し、内部で中間像を2回形成する反射屈折投影光学系等を使用できる。さらに、例えば国際公開(WO)2004/107011号パンフレットに開示されているように、複数の反射面を有しかつ中間像を少なくとも1回形成する光学系(反射系または反屈系)がその一部に設けられ、単一の光軸を有する、いわゆるインライン型の反射屈折投影光学系も使用できる。以下、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内でレチクルR及びウエハWの走査方向に直交する非走査方向(ここでは図1(A)の紙面に平行な方向)にX軸を取り、その走査方向(ここでは図1(A)の紙面に垂直な方向)にY軸を取って説明する。
先ずレチクルRは、そのレチクル面がXY平面と平行な投影光学系PLの物体面(第1面)に配置されるようにレチクルステージ14上に吸着保持され、レチクルステージ14は、レチクルベース15上にY方向に等速移動できると共に、少なくともX方向、Y方向、及びZ軸の周りの回転方向に微動できるように載置されている。レチクルステージ14の位置(回転も含む)は、レチクルステージ駆動系16内のレーザ干渉計によって計測されている。レチクルステージ駆動系16は、その計測情報及び主制御系17からの制御情報に基づいて、不図示の駆動機構を介してレチクルステージ14の位置及び速度を制御する。レチクルステージ14、レチクルベース15、及びその駆動機構を含んでレチクルステージ系が構成されている。
一方、ウエハWは、不図示のウエハホルダを介してウエハステージ18上に吸着保持され、ウエハステージ18は、ウエハベース19上にX方向、Y方向に移動自在に載置されている。ウエハステージ18の位置(回転も含む)は、ウエハステージ駆動系20内のレーザ干渉計によって計測されている。ウエハステージ駆動系20は、その計測情報及び主制御系17からの制御情報に基づいて、不図示の駆動機構を介してウエハステージ18の位置及び速度を制御する。また、ウエハステージ18には、不図示のオートフォーカスセンサの計測情報に基づいて、走査露光中に露光領域(投影光学系PLに関して照明領域と共役な照明光ILの照射領域)内でウエハWの表面を投影光学系PLの結像面(第2面)に合わせ込むための合焦機構が組み込まれている。ウエハステージ18、ウエハベース19、及びその駆動機構を含んでウエハステージ系が構成されている。
走査露光時には、主制御系17、レチクルステージ駆動系16、及びウエハステージ駆動系20の制御のもとで、レチクルステージ14を介して照明領域に対してY方向に速度VRで走査するのに同期して、ウエハステージ18を介して露光領域に対してウエハW上の一つのショット領域を対応する方向に速度β・VR(βは投影倍率)で走査する動作と、照明光ILの照射を停止して、ウエハステージ18を介してウエハWをX方向、及び/又はY方向にステップ移動する動作とが繰り返される。このステップ・アンド・スキャン動作によって、ウエハW上の全部のショット領域にレチクルRの回路パターンの像が転写される。
次に、本例の露光装置の照明光学系及び露光方法につき詳細に説明する。
図2(A)は、図1(A)中のレチクルRに形成され、DRAM(Dymamic Random Access Memory)の製造過程における所定の層の回路パターンを形成する際に使用される転写用のパターン36の一部を示す拡大図である。この図2(A)において、そのパターン36は、遮光膜35を背景として、X方向の幅P1AでY方向の長さP2Aの矩形の多数の透過部31をX方向及びY方向に2次元的に配置したものである。具体的に、複数の透過部31(明部)をY方向に長さP2Bの遮光部32(暗部)を隔てて、周期(ピッチ)P2(=P2A+P2B)で配列することによって、1次元の格子パターン33Aが形成され、この格子パターン33Aに平行にX方向に幅P1Bの遮光部34を隔てて、周期P1(=P1A+P1B)で、それぞれ格子パターン33Aと同様に複数の透過部31をY方向に周期P2で配列してなる1次元の格子パターン33B,33C,33D,33E,33F,…が配列されている。これらの格子パターン33A〜33Fがパターン36に含まれている。
ただし、隣接する格子パターン33A及び33B(又は33B及び33C、33C及び33D等)は、隣接する透過部31の位置がY方向に次第にシフト量Dだけ変位している。このように格子パターン33A〜33E等に対して隣接する格子パターン33B〜33F等を次第にY方向にシフト量Dだけ変位させることによって、最終的に形成されるデバイス(本例ではDRAM)の複数のセルの間隔を実質的に狭くすることが可能になり、デバイスの集積密度を高めることができる。本例では、シフト量DはY方向の周期P2の1/4であるが、シフト量Dは、例えばデバイスの集積密度が最も高まるように選択することができる。
本例ではさらに、格子パターン33A〜33Fにおいて、透過部31の長さP2Aに対してその間の遮光部32の長さP2Bはほぼ1/3以下に短く設定され、この長さP2Bは、ウエハに格子パターンが所望の寸法で形成されるように設定される。また、格子パターン33A〜33Fの幅P1Aに対してその間の遮光部34の幅P1Bは同等かそれより狭く設定されている。これらの長さは、透過部31の像の寸法を目標値にするために設定されている。一例として、パターン36の各部の寸法は、投影光学系PLによる投影像の状態で、X方向の周期P1が154nm、幅P1Aが77nm(幅P1Bが77nm)、Y方向の周期P2が200nm、長さP2Aが166nm(長さP2Bが34nm)であり、パターン36はX方向及びY方向に密集したパターンとみなすことができる。なお、必要とされる集積密度が低いような場合には、幅P1Aに対して幅P1Bを同等かそれ以上に設定してもよく、さらに透過部31の長さP2Aに対して遮光部32の長さP2Bをそれ以上に設定してもよい。
図2(B)に示すように、図2(A)のパターン36は、X方向に周期P1で配列されたライン・アンド・スペースパターン(以下、「L&Sパターン」という)60Xと、X軸に対して反時計回りに90°よりも小さい角度θで交差する方向(以下、「S方向」という)に周期P3で配列されたL&Sパターン60Sとの重ね合わせとみなすことができる。図2(B)において、X方向のL&Sパターン60Aは、遮光膜35中にY方向に伸びた幅P1Aの複数の透過性のラインパターン37をX方向に周期P1で配列して形成され、S方向のL&Sパターン60Sは、遮光膜35中にS方向に直交する方向に伸びた幅P3Aの複数の透過性のラインパターン38をS方向に間隔P3B、即ち周期P3(=P3A+P3B)で配列して形成されている。従って、パターン36は、斜めに交差する2つの方向(X方向及びS方向)にそれぞれ周期性を持つ2次元の周期的パターンである。
この場合、図2(A)の格子パターン33A,33B間のシフト量D及び周期P1を用いると、角度θは次のようになる。
θ=90°−arctan(D/P1) …(1)
また、角度θを用いると、図2(A)の格子パターン33A〜33FのY方向の周期P2、透過部31のY方向の長さP2A、及び遮光部32のY方向の長さP2Bに対して、図2(B)のラインパターン38のS方向の周期P3、幅P3A、及び間隔P3Bは次のようにsin θに比例して小さくなる。
P3=P2・sin θ,P3A=P2A・sin θ,P3B=P2B・sin θ …(2)
なお、上述の具体例のように、X方向の周期P1が154nm、Y方向の周期P2が200nmで、シフト量DがP2/4である場合には、式(1)より角度θは約72°、sin θは約0.95、P3は約190nmとなる。
次に、図3(A)は、図2(B)又は図2(A)の斜めに交差する2つの方向に周期性を持つパターン36に照明光ILを照射した場合に、パターン36から発生する多数の回折光(0次光を含む)の図1(A)の投影光学系PLの瞳面Q3における光量分布に相当する回折パターン47を説明する図である。この図3(A)において、回折パターン47は、X軸に平行に等間隔で配置された複数の直線46と、X軸に対して反時計回りに角度θで交差するS方向に平行に等間隔で配置された複数の直線44との交点である全部の格子点45をそれぞれ回折光の中心とする光量分布となる。各格子点45と中心がほぼ一致してそれぞれ異なる次数の回折光が通過するが、実際には格子点45中には回折光の光量が殆ど無いものもある。図3(A)の瞳面Q3上のX方向及びY方向の距離を、投影光学系PLに入射する回折光の開口数(入射角の正弦)を単位として表すものとして、照明光ILの波長をλとして、図2(B)のパターン36のX方向の周期P1及びS方向の周期P3を用いると、X軸に平行な直線46上の隣接する2つの格子点45(回折光)の間隔はλ/P1となり、S方向に平行な直線44上の隣接する2つの格子点45(回折光)の間隔はλ/P3となる。
また、図3(A)の回折パターン47は、X軸に平行な辺ADの長さがλ/P1で、S方向に平行な辺ABの長さがλ/P3の平行四辺形ABCDの4つの頂点(格子点45)A,B,C,DをX方向にλ/P1の整数倍だけ平行移動して得られる複数の格子点を、さらにS方向にλ/P3の整数倍だけ平行移動して得られる全部の格子点をそれぞれ回折光の中心とする光量分布とみなすこともできる。
本例では、その回折パターン47のうちで図3(B),(C),(D),(E),(F),(G)に示す格子点を通過する回折光を重畳して用いることによって、図2(B)のパターン36の像をウエハ上に形成する。図3(B)〜(G)の光軸AXを中心とする円形領域62は、図3(A)の投影光学系PLの瞳面Q3上の回折パターン47(回折光)のうちで、図1(A)の投影光学系PLの開口絞りASを通過して結像に寄与する光束の範囲をそれぞれ表している。
先ず、図3(B)の円形領域62内には、X方向に隣接する2つの格子点45A,45DとS方向に隣接する2つの格子点45A,45Bとが含まれており、格子点45Aは、X方向及びS方向の間の方向で、望ましくは図3(A)の平行四辺形ABCDの長い対角線ACにほぼ平行に、光軸AXから−X方向及び−S方向にずれている。この回折光を発生するために、図1(A)の照明光学系12から図2(A)のパターン36に対して、図3(B)の格子点45Aを0次光が通過するように照明光41APを斜めに照射する。この結果、その0次光、パターン36からX方向に発生する格子点45D上の+1次回折光、及びS方向に発生する格子点45B上の+1次回折光が投影光学系PLの開口絞りASを通過する。
また、図3(C)の円形領域62内には、光軸AXに関して図3(B)の円形領域62内の格子点45A,45B,45Dとほぼ回転対称な3つの格子点45C,45D,45Bが含まれている。この場合、図2(A)のパターン36に対して、図3(C)の格子点45Cを0次光が通過するように照明光41BPを斜めに照射することで、その0次光、パターン36からX方向に発生する格子点45B上の−1次回折光、及びS方向に発生する格子点45D上の−1次回折光が投影光学系PLの開口絞りASを通過する。図3(B)の格子点45A,45B,45D及び図3(C)の格子点45B,45C,45Dを通過する回折光によって、図2(B)のパターン36の像のX方向及びS方向の両方の周期構造が形成される。このように、要はパターン36の像の2つの方向の周期構造が形成されればよいため、図3(B)及び(C)において、0次光、X方向への±1次回折光、及びS方向への±1次回折光以外の回折光(例えばX方向に+1次(又は−1次)で、かつS方向に+1次(又は−1次)の回折光など)が開口絞りASを通過するようにしてもよい。
次に、図3(D)の円形領域62内の光軸AXから僅かに上の位置には、X方向に隣接する2つの格子点45B,45Cが含まれ、図3(E)の円形領域62内の光軸AXから僅かに下の位置には、X方向に隣接する2つの格子点45A,45Dが含まれている。これらの回折光を発生するために、図1(A)の照明光学系12から図2(A)のパターン36に対して、図3(D)の−X方向の格子点45Bを0次光が通過するような照明光42AP、及び図3(E)の+X方向の格子点45Dを0次光が通過するような照明光42BPを斜めに照射する。この結果、それらの0次光の他に、パターン36からX方向に発生する図3(D)の格子点45C上の+1次回折光、図3(E)の格子点45A上の−1次回折光が投影光学系PLの開口絞りASを通過する。図3(D)の格子点45B,45C及び図3(E)の格子点45A,45Dを通過する回折光によって、図2(B)のパターン36の像のX方向の周期構造、即ち幅P1Aのラインパターン37をX方向に周期P1で配列してなるL&Sパターン60Xの像が形成される。
このように、要はパターン60Xの像が形成されればよいため、図3(D)及び(E)において、0次光及びX方向への±1次回折光以外の回折光(例えばX方向に±1次でかつS方向に±1次の回折光、及び/又はX方向への±2次回折光など)が開口絞りASを通過するようにしてもよい。さらに、図3(B)及び(C)の格子点を通過する回折光の光量と、図3(D)及び(E)の格子点を通過する回折光の光量との比を制御することによって、そのL&Sパターン60Xのラインパターン37(図2(A)の格子パターン33A〜33F)の像の幅とL&Sパターン60Xの像の周期との比を正確に設計値であるP1A:P1に制御することができる。
また、図3(F)の円形領域62内の光軸AXを通りS方向に平行な直線に対して僅かに右側の位置には、S方向に隣接する2つの格子点45C,45Dが含まれ、図3(G)の円形領域62内の光軸AXを通りS方向に平行な直線に対して僅かに左側の位置には、S方向に隣接する2つの格子点45A,45Bが含まれている。これらの回折光を発生するために、図1(A)の照明光学系12から図2(A)のパターン36に対して、図3(F)の+S方向の格子点45Cを0次光が通過するような照明光43AP、及び図3(G)の−S方向の格子点45Aを0次光が通過するような照明光43BPを斜めに照射する。この結果、それらの0次光の他に、パターン36からX方向に発生する図3(F)の格子点45D上の−1次回折光、図3(G)の格子点45B上の+1次回折光が投影光学系PLの開口絞りASを通過する。図3(F)の格子点45C,45D及び図3(G)の格子点45A,45Bを通過する回折光によって、図2(B)のパターン36の像のS方向の周期構造、即ち幅P3Aのラインパターン38をS方向に周期P3で配列してなるL&Sパターン60Sの像が形成される。
このように、要はパターン60Sの像が形成されればよいため、図3(F)及び(G)において、0次光及びS方向への±1次回折光以外の回折光(例えばX方向に±1次でかつS方向に±1次の回折光、及び/又はS方向への±2次回折光など)が開口絞りASを通過するようにしてもよい。さらに、図3(B)及び(C)の格子点を通過する回折光の光量と、図3(F)及び(G)の格子点を通過する回折光の光量との比を制御することによって、そのL&Sパターン60Sのラインパターン38の像の幅とその間の暗部の像の幅との比、ひいては、図2(A)の格子パターン33A〜33Fの透過部31の像の長さと遮光部32の像の長さとの比を正確に設計値であるP2A:P2Bに制御することができる。
また、図1(A)において、投影光学系PLの瞳面Q3と照明光学系12の瞳面(射出面Q1)とは共役であるため、図3(B)〜(G)の円形領域62と共役な照明光学系12の瞳面上の領域であるコヒーレンスファクタ(σ値)が最大(=1)の領域を図4(A)の最大σ領域40とする。さらに、図3(B)の格子点45A、図3(C)の格子点45C、図3(D)の格子点45B、図3(E)の格子点45D、図3(F)の格子点45C、及び図3(G)の格子点45Aと共役な図4(A)の最大σ領域40内の点を中心とする領域をそれぞれ主領域41A、主領域41B、X方向用の副領域42A、X方向用の副領域42B、S方向用の副領域43A、及びS方向用の副領域43Bとする。そして、図2(A)のパターン36に照明光ILを照射する際に、図1(A)の回折光学素子21を含む光量分布設定系によって、図4(A)の最大σ領域40内の1対の主領域41A,41B、1対のX方向用の副領域42A,42B、及び1対のS方向用の副領域43A,43Bよりなる6個の領域の照明光ILの光量(強度)をそれ以外の領域よりも高めるようにする。本例では、照明光ILの強度は、その6個の領域でほぼ均一に所定のレベルであり、それ以外の領域ではほぼ0である。
なお、より実用的には、回折光学素子21によって得られる光量分布を、図4(A)の6個の領域41A,41B,42A,42B,43A,43Bを含む領域でほぼ一定の光量となるようにしておき、それらの6個の領域41A〜43Bに対応する部分に開口が形成された開口絞りを、図1(A)のフライアイレンズ5の射出面Q1(瞳面)若しくはその共役面、又はそれらの近傍の面に配置してもよい。この場合にも、照明光ILの利用効率が高いという利点は得られている。
これによって、図5(A)及び(B)に示すように、最大σ領域40の主領域41A及び41Bを通過する照明光ILの0次光、その照明光ILによるパターン36からのX方向への±1次回折光48AD,48CB、及びS方向への±1次回折光48AB,48CDが投影光学系PLの開口絞りAS内を通過して結像に寄与する。これと同時に、図5(C)及び(D)に示すように、最大σ領域40のX方向用の副領域42A及び42Bを通過する照明光ILの0次光、及びその照明光ILによるパターン36からのX方向への±1次回折光48BC,48DAが投影光学系PLの開口絞りAS内を通過し、図5(E)及び(F)に示すように、最大σ領域40のS方向用の副領域43A及び43Bを通過する照明光ILの0次光、及びその照明光ILによるパターン36からのS方向への±1次回折光48AB,48CDが投影光学系PLの開口絞りAS内を通過して結像に寄与する。これによって、図2(A)の2方向に周期性を持つパターン36(密集パターン)の投影光学系PLによる像がウエハW上に深い焦点深度で、かつ高い解像度で形成される。
なお、図4(A)の最大σ領域40内の光量が大きい6個の領域のうち、1対の主領域41A,41Bは、照明光学系12の光軸BXに関して対称で、かつほぼX方向及びS方向の間の方向に図2(B)のパターン36のX方向の周期P1及びS方向の周期P3に応じた間隔だけ離れた領域であり、1対のX方向用の副領域42A,42Bは、光軸BXに関して対称で、かつほぼX方向にパターン36のX方向の周期P1に応じた間隔だけ離れた領域であり、1対のS方向用の副領域43A,43Bは、光軸BXに関して対称で、かつほぼS方向にパターン36のS方向の周期P3に応じた間隔だけ離れた領域である。従って、これらの6個の領域の配置は、図2(B)のパターン36の2つの周期方向、その角度θ、及びその周期方向の周期P1,P3に応じて最適化されている。また、その角度θが90°〜180°の場合には、図4(A)の最大σ領域40内の光量が大きい領域は、ほぼ図4(A)の6個の領域を、光軸BXを通りY軸に平行な直線に関して折り返した領域とすればよい。
また、より好ましくは、図4(A)の最大σ領域40内の1対の主領域41A,41Bの中心を結ぶ方向は、図3(A)のX方向の幅がλ/P1でS方向の幅がλ/P3の平行四辺形ABCDと共役な図形の長い対角線方向であり、1対の主領域41A,41Bの開口数に換算した間隔は、その平行四辺形ABCDと共役な図形の長い対角線よりも狭く、かつその平行四辺形ABCDと共役な図形の長い辺よりも長い。これによって、2方向の周期P1及びP3が微細であっても、2方向に周期性を持つ像を良好に形成することができる。また、より好ましくは、1対のX方向用の副領域42A,42Bの開口数に換算した間隔は、その平行四辺形ABCDと共役な図形のX方向の辺の長さ(=λ/P1=A1)にほぼ等しく、1対のS方向用の副領域43A,43Bの開口数に換算した間隔は、その平行四辺形ABCDと共役な図形のS方向の辺の長さ(=λ/P3=A3)にほぼ等しい。ほぼ等しいとは、例えば副領域42AからのX方向への0次光及び+1次回折光と、副領域42BからのX方向への0次光及び−1次回折光とが投影光学系PLの開口絞りASを通過し、それ以外のS方向への回折光が開口絞りASを通過しないと共に、例えば副領域43AからのS方向への0次光及び−次回折光と、副領域43BからのS方向への0次光及び+1次回折光とが開口絞りASを通過し、それ以外のX方向への回折光が開口絞りASを通過しない程度であることを意味している。
なお、図4(A)の主領域41A,41Bを通過する光束による像の焦点深度(DOF)が最も大きくなるのは、図3(B)、(C)に対応して、図1(A)の投影光学系PLの瞳面Q3上の開口絞りAS内の円形領域62における回折パターンを示す図6(A)において、主領域41Aからの照明光41AP(0次光)と、照明光41APによる回折光48AD,48ABとが光軸AXを中心とする同じ円周C1上にあり、主領域41Bからの照明光41BP(0次光)と、照明光41BPによる回折光48CB,48CDとが光軸AXを中心とする同じ円周(円周C1と異なってもよい)上にあるときである。この場合には、ウエハ面に入射するときの各次数の回折光(0次光を含む)の入射角が互いに等しくなり、デフォーカスが生じてもそれらの回折光間の位相差が一定に保たれるからである。
同様に、図4(A)の副領域42A,42Bを通過する光束による像の焦点深度が最も大きくなるのは、図3(D)、(E)に対応する図6(B)において、副領域42Aからの照明光42AP(0次光)と、これによる回折光48BCとが光軸AXを中心とする同じ円周C2上にあり、副領域42Bからの照明光42BP(0次光)と、これによる回折光48DAとが光軸AXを中心とする同じ円周(円周C2と異なってもよい)上にあるときである。また、図4(A)の副領域43A,43Bを通過する光束による像の焦点深度が最も大きくなるのは、図3(F)、(G)に対応する図6(C)において、副領域43Aからの照明光43AP(0次光)と、これによる回折光48CDとが光軸AXを中心とする同じ円周C3上にあり、副領域43Bからの照明光43BP(0次光)と、これによる回折光48ABとが光軸AXを中心とする同じ円周(円周C3と異なってもよい)上にあるときである。
また、上述のように、図4(A)の主領域41A,41Bの光量(これによって図3(B)及び(C)の格子点を通過する回折光の光量が規定される)と、副領域42A,42Bの光量(これによって図3(D)及び(E)の格子点を通過する回折光の光量が規定される)との比を制御することによって、図2(A)の格子パターン33A〜33Fの像の幅とそのX方向の周期との比を制御できる。さらに、主領域41A,41Bの光量と、副領域43A,43Bの光量(これによって図3(F)及び(G)の格子点を通過する回折光の光量が規定される)との比を制御することによって、図2(A)の格子パターン33A〜33Fの透過部31の像の長さと遮光部32の像の長さとの比を制御できる。なお、光量比を制御するには、主領域41A,41Bと副領域42A,42B(43A,43B)との面積比を変えてもよく、それとは別に又はそれと併用して部分的に照明光ILの照度(強度)を変えてもよい。
さらに、図2(B)のパターン36の像の解像度を高めるために、図1(A)の偏光状態設定板73を射出面Q1の近傍に配置して、図4(B)に示すように、主領域41A,41Bを通過する照明光ILを円偏光(又はランダム偏光でもよい)に、X方向用の副領域42A,42Bを通過する照明光ILをX方向に直交する方向(Y方向)の直線偏光に、S方向用の副領域43A,43Bを通過する照明光ILをS方向に直交する方向の直線偏光に設定してもよい。これは、主領域41A,41Bを通過する照明光ILは、図2(B)のパターン36の2つの方向の結像に関与し、副領域42A,42Bを通過する照明光ILは、Y方向に長いラインパターン37の結像に関与し、副領域43A,43Bを通過する照明光ILは、S方向に直交する方向に長いラインパターン38の結像に関与するためである。
このためには、図4(B)において、射出面Q1に入射する照明光ILの偏光方向を矢印75で示すY方向として、偏光状態設定板73上で、主領域41A(41Bも同様)を含む領域73Aには1/4波長板を配置し、副領域42A,42Bは素通しとし、副領域43A(43Bも同様)を含む領域73Bには結晶軸の方向76が必要な偏光方向とY方向との中間の1/2波長板を配置すればよい。また、本例では、図2(A)のパターン36を構成する透過部31は、Y方向に細長いため、主領域41A,41Bを通過する照明光ILの偏光状態をY方向の直線偏光としてもよい。
次に、図1(A)の照明光学系12の射出面Q1(瞳面)の光量分布を図4(A)の状態に設定して、図2(A)のパターン36の投影光学系PLによる像をウエハW上のフォトレジストに転写して、そのフォトレジストを現像する。これによって、図7に示すように、レジスト膜35Pの間に矩形の窓部31P(図2(A)の透過部31の像)をY方向に周期P2P(周期P2に投影倍率を乗じた値)で配列した格子パターン像33APを、X方向に周期P1P(周期P1に投影倍率を乗じた値)で、かつ次第にY方向にシフト量DP(シフト量Dに投影倍率を乗じた値)ずつシフトさせた形状の格子パターン像33BP,33CP,33DP,33EP,…よりなるレジストパターン36Pが形成される。なお、図7では簡単のために図2(A)のパターン36の正立像が投影されるものとしている。
そのレジストパターン36PをマスクとしてウエハWのエッチング等を行い、さらに薄膜材料の積層等を行うことで、一例として各窓部31Pの位置にDRAMのストレージ・ノード形成用のコンデンサが形成できる。この際に、格子パターン像33AP〜33FPが次第にY方向にシフトしているため、隣接するセル間の距離を実質的に短くでき、デバイスの集積密度が向上する。
次に、図8は、図1(A)の露光装置を用いて、露光量(ドーズ)とデフォーカス量とを次第に変えながら、図4(A)の光量分布を用いて図2(A)のパターン36を投影光学系PLを介してウエハW上のフォトレジスト層に投影したときに形成される図2(A)の透過部31の像の幅のコンピュータによるシミュレーション結果の一例を示す。図8において、横軸はデフォーカス量F(μm)、縦軸はその像の幅の値であるCD(critical dimension)値(μm)を示し、曲線50、51、及び52はそれぞれ露光量が適正値よりも2.5%多い場合、適正値である場合、適正値よりも2.5%少ない場合を示している。図8の結果より、CD値の許容範囲を目標値の±10%にした場合、露光量が±2.5%変化したときでも、焦点深度が800nm程度の広い範囲になることが分かる。
なお、図1(A)ではオプティカル・インテグレータとしてフライアイレンズ5が使用されているが、オプティカル・インテグレータとして内面反射型インテグレータあるいは回折光学素子などを使用してもよい。内面反射型インテグレータでは、それに入射する照明光の入射角度範囲を変化させることで、照明光学系の瞳面上での照明光の光量分布(2次光源の大きさや形状)を制御できる。
また、図2(A)の転写用のパターン36を構成する格子パターン33A〜33FはY軸に平行であるが、これらの格子パターンの配列方向はX方向又はY方向と必ずしも一致していなくてもよい。
また、上記の実施形態の投影露光装置を用いてDRAM等の半導体デバイスを製造する場合、この半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、このステップに基づいてレチクルを製造するステップ、シリコン材料からウエハを形成するステップ、上記の実施形態の露光装置によりアライメントを行ってレチクルのパターンを基板(ウエハ)に露光する工程、露光した基板を現像する工程、現像した基板の加熱(キュア)及びエッチング工程などを含む基板処理ステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、並びに検査ステップ等を経て製造される。
また、複数のレンズから構成される照明光学系、投影光学系を露光装置本体に組み込み光学調整をすると共に、多数の機械部品からなるレチクルステージやウエハステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接続し、更に総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより上記の実施形態の露光装置を製造することができる。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
なお、本発明は、走査露光型の投影露光装置のみならず、一括露光型(ステッパー型)の投影露光装置を用いて露光する場合にも適用することが可能である。また、本発明は、例えば国際公開第99/49504号パンフレット、国際公開第2004/019128号パンフレットで開示されている液浸型の露光装置で露光を行う場合にも適用できる。この場合には、走査露光時に、図1(A)において、不図示の液体回収装置から投影光学系PLとウエハWとの間に純水等の液体が局所的に供給され、供給された液体は不図示の液体回収装置によって回収される。
また、例えば特表2004−519850号公報(及び対応する米国特許第 6,611,316号明細書)に開示されているように、2つのレチクルのパターンを投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置を用いる場合にも本発明を適用することができる。さらに、本発明は、波長数nm〜100nm程度の極端紫外光(EUV光)を露光ビームとして用いる投影露光装置で露光を行う場合にも適用できる。EUV光を用いる場合には、マスクは反射型であり、マスクパターンの照明用に反射光学部材からなる照明系が使用され、そのパターンを投影するために反射光学部材からなる投影系が使用される。
なお、上述の実施形態においては、転写用のパターンが形成されたマスク(レチクル)を用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターンまたは反射パターンを形成する電子マスクを用いてもよい。この電子マスクは、可変成形マスクとも呼ばれ、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)などを含むものである。
また、本発明は、半導体デバイスの製造プロセスへの適用に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置の製造プロセスや、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、MEMS(Microelectromechanical Systems:微小電気機械システム)、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスの製造プロセスにも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をフォトリソグラフィ工程を用いて製造する際の、製造工程にも適用することができる。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得ることは勿論である。
本発明によれば、斜めに交差する2つの方向に周期性を持つ密集パターンを深い焦点深度でかつ高解像度に基板上に転写することができるため、デバイスの集積密度を高めることができる。
(A)は本発明の実施形態の一例の露光装置の構成を示す図、(B)は図1(A)中のプリズム71,72を示す拡大斜視図、(C)はプリズム71,72の別の構成例を示す図である。 (A)は転写用のパターンの一部を示す拡大図、(B)は図2(A)のパターンを2つのL&Sパターンの重ね合わせで示す図である。 (A)は図2(B)のパターンから発生する回折パターンの一部を示す図、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、及び(G)はそれぞれ図1(A)の投影光学系PLの開口絞り内にある回折パターンの格子点(回折光)を示す図である。 (A)は図1(A)のフライアイレンズ5の射出面(瞳面)に設定される光量の大きい6個の領域を示す図、(B)は図4(A)の光量分布に対して偏光制御を行った場合の偏光状態の一例を示す図である。 (A)及び(B)は図4(A)の主領域41A,41Bを通過する照明光による回折光の状態を示す図、(C)及び(D)は図4(A)の副領域42A,42Bを通過する照明光による回折光の状態を示す図、(E)及び(F)は図4(A)の副領域43A,43Bを通過する照明光による回折光の状態を示す図である。 (A)、(B)、及び(C)は、それぞれ焦点深度が最も大きくなるときの回折パターンの例を示す図である。 図2(A)のパターンの像をウエハ上に投影して形成されるレジストパターンの一部を示す拡大図である。 図4(A)の光量分布で露光を行った場合の転写像のシミュレーションによる評価結果を示す図である。
R…レチクル、PL…投影光学系、W…ウエハ、Q1…フライアイレンズの射出面(瞳面)、5…フライアイレンズ、21…回折光学素子、31…透過部、33A〜33F…格子パターン、36…周期的なパターン、40…最大σ領域、41A,41B…主領域、42A,42B…X方向用の副領域、43A,43B…S方向用の副領域、45A〜45D…格子点(回折光)、47…回折パターン、73…偏光状態設定板

Claims (14)

  1. 照明系からの光束でパターンを照明し、前記光束で前記パターン及び投影系を介して基板を露光する露光方法において、
    前記パターンは、斜めに交差する第1方向及び第2方向にそれぞれ周期性を持つ周期的パターンであり、
    前記照明系の瞳面又はこの共役面における前記光束の光量分布を、
    前記周期的パターンから前記第1方向に発生する回折光、前記第2方向に発生する回折光、及び0次光が前記投影系を通過するように配置された第1の1対の領域、
    前記周期的パターンから前記第1方向に発生する回折光及び0次光が前記投影系を通過するように配置された第2の1対の領域、並びに
    前記周期的パターンから前記第2方向に発生する回折光及び0次光が前記投影系を通過するように配置された第3の1対の領域よりなる6個の領域における光量がそれ以外の領域における光量よりも大きくなるように設定したことを特徴とする露光方法。
  2. 前記第1の1対の領域は、前記照明系の光軸に関して対称で、かつほぼ前記第1方向及び第2方向の間の方向に前記周期的パターンの前記第1方向及び第2方向の周期に応じた間隔だけ離れた2つの領域であり、
    前記第2の1対の領域は、前記光軸に関して対称で、かつほぼ前記第1方向に前記周期的パターンの前記第1方向の周期に応じた間隔だけ離れた2つの領域であり、
    前記第3の1対の領域は、前記光軸に関して対称で、かつほぼ前記第2方向に前記周期的パターンの前記第2方向の周期に応じた間隔だけ離れた2つの領域であることを特徴とする請求項1に記載の露光方法。
  3. 前記光束の波長をλ、前記周期的パターンの前記第1方向及び第2方向の周期をそれぞれP1及びP3として、
    前記第1の1対の領域の中心を結ぶ方向は、前記第1方向の幅がλ/P1で前記第2方向の幅がλ/P3の平行四辺形の長い対角線方向であり、
    前記第1の1対の領域の開口数に換算した間隔は、前記平行四辺形の長い対角線よりも狭く、
    前記第2の1対の領域の開口数に換算した間隔は、前記平行四辺形の前記第1方向の辺の長さにほぼ等しく、
    前記第3の1対の領域の開口数に換算した間隔は、前記平行四辺形の前記第2方向の辺の長さにほぼ等しいことを特徴とする請求項2に記載の露光方法。
  4. 前記周期的パターンは、それぞれ前記第1方向に直交する方向に明部と暗部とを第1周期で配列してなる複数の格子パターンを、前記第1方向に第2周期で、かつ隣接する2つの前記格子パターンの前記明部が前記第1方向に直交する方向に次第にシフトするように配列したパターンであり、
    複数の前記格子パターンの前記明部と前記暗部との長さの比に応じて、前記第1の1対の領域と前記第3の1対の領域との光量比を制御し、
    複数の前記格子パターンの幅と前記第2周期との比に応じて、前記第1の1対の領域と前記第2の1対の領域との光量比を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の露光方法。
  5. 前記格子パターンの前記明部の長さに対して前記暗部の長さが短いことを特徴とする請求項4に記載の露光方法。
  6. 前記第1の1対の領域の前記光束の偏光状態をランダム偏光又は円偏光として、
    前記第2の1対の領域の前記光束の偏光方向を前記第1方向に直交する方向として、
    前記第3の1対の領域の前記光束の偏光方向を前記第2方向に直交する方向とすることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の露光方法。
  7. 照明系からの光束でパターンを照明し、前記光束で前記パターン及び投影系を介して基板を露光する露光装置において、
    前記照明系の瞳面又はこの共役面における前記光束の光量分布を設定する光量分布設定機構と、
    前記パターンに応じて前記光量分布設定機構を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記パターンが、斜めに交差する第1方向及び第2方向にそれぞれ周期性を持つ周期的パターンであるときに、前記光量分布設定機構を制御して、前記照明系の瞳面又はこの共役面における前記光束の光量分布を、
    前記周期的パターンから前記第1方向に発生する回折光、前記第2方向に発生する回折光、及び0次光が前記投影系を通過するように配置された第1の1対の領域、
    前記周期的パターンから前記第1方向に発生する回折光及び0次光が前記投影系を通過するように配置された第2の1対の領域、並びに
    前記周期的パターンから前記第2方向に発生する回折光及び0次光が前記投影系を通過するように配置された第3の1対の領域よりなる6個の領域における光量がそれ以外の領域における光量よりも大きくなるように設定することを特徴とする露光装置。
  8. 前記第1の1対の領域は、前記照明系の光軸に関して対称で、かつほぼ前記第1方向及び第2方向の中間の方向に前記周期的パターンの前記第1方向及び第2方向の周期に応じた間隔だけ離れた2つの領域であり、
    前記第2の1対の領域は、前記光軸に関して対称で、かつほぼ前記第1方向に前記周期的パターンの前記第1方向の周期に応じた間隔だけ離れた2つの領域であり、
    前記第3の1対の領域は、前記光軸に関して対称で、かつほぼ前記第2方向に前記周期的パターンの前記第2方向の周期に応じた間隔だけ離れた2つの領域であることを特徴とする請求項7に記載の露光装置。
  9. 前記光束の波長をλ、前記周期的パターンの前記第1方向及び第2方向の周期をそれぞれP1及びP3として、
    前記第1の1対の領域の中心を結ぶ方向は、前記第1方向の幅がλ/P1で前記第2方向の幅がλ/P3の平行四辺形の長い対角線方向であり、
    前記第1の1対の領域の開口数に換算した間隔は、前記平行四辺形の長い対角線よりも狭く、
    前記第2の1対の領域の開口数に換算した間隔は、前記平行四辺形の前記第1方向の辺の長さにほぼ等しく、
    前記第3の1対の領域の開口数に換算した間隔は、前記平行四辺形の前記第2方向の辺の長さにほぼ等しいことを特徴とする請求項8に記載の露光装置。
  10. 前記周期的パターンは、それぞれ前記第1方向に直交する方向に明部と暗部とを第1周期で配列してなる複数の格子パターンを、前記第1方向に第2周期で、かつ隣接する2つの前記格子パターンの前記明部が前記第1方向に直交する方向に次第にずれるように配列したパターンであり、
    前記制御装置は、前記光量分布設定機構を介して、
    複数の前記格子パターンの前記明部と前記暗部との長さの比に応じて、前記第1の1対の領域と前記第3の1対の領域との光量比を制御し、
    複数の前記格子パターンの幅と前記第2周期との比に応じて、前記第1の1対の領域と前記第2の1対の領域との光量比を制御することを特徴とする請求項7から9のいずれか
    一項に記載の露光装置。
  11. 前記格子パターンの前記明部の長さに対して前記暗部の長さが短いことを特徴とする請求項10に記載の露光装置。
  12. 前記第1の1対の領域の前記光束の偏光状態をランダム偏光又は円偏光として、
    前記第2の1対の領域の前記光束の偏光方向を前記第1方向に直交する方向として、
    前記第3の1対の領域の前記光束の偏光方向を前記第2方向に直交する方向とする偏光制御機構を備えたことを特徴とする請求項7から11のいずれか一項に記載の露光装置。
  13. リソグラフィ工程を含むデバイスの製造方法であって、
    前記リソグラフィ工程で請求項1から6のいずれか一項に記載の露光方法を用いてパターンを感光体に転写することを特徴とするデバイス製造方法。
  14. 前記デバイスはDRAMであることを特徴とする請求項13に記載のデバイス製造方法。
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