JP2008182112A - 露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】偏光純度の向上に好適な構成を有する露光装置を提供する。
【解決手段】光源からの光束を用いてレチクルを照明する照明光学系と、前記レチクルのパターンを基板に投影する投影光学系とを備える露光装置であって、前記光源からの光束の偏光状態を変更する位相板と、前記位相板を通過した光束の偏光状態を調整する誘電体多層膜とを有し、前記誘電体多層膜は、その法線が光軸に対して傾いた状態で配置されていることを特徴とする露光装置を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光源からの光束で基板を露光する露光装置に関する。
フォトリソグラフィー(焼き付け)技術を用いて半導体メモリーや論理回路などの微細な半導体素子を製造する際に、投影露光装置が従来から使用されている。投影露光装置は、レチクル(マスク)に描画された回路パターンを投影光学系によってウェハ等に投影して回路パターンを転写する。近年では、半導体素子の微細化への要求に伴い、投影露光装置は0.15μm以下の線幅を転写するようになっており、更なる解像力の向上(即ち、高解像化)が望まれている。
投影露光装置の高解像化は、一般に、露光光の短波長化及び投影光学系の開口数(NA)を大きくすること(投影光学系の高NA化)でなされる。例えば、投影光学系の高NA化においては、90年代にはNA=0.6程度の投影光学系が主流であったが、近年ではNA=0.9を超える投影光学系も開発されている。更には、ウェハ上を水などの高屈折率を有する液体で浸す液浸露光技術を用いたNA=1.0を超える投影光学系も提案されている。
投影光学系の高NA化が進むと、レジスト内において、P偏光の光が干渉縞のコントラストを下げてしまうという問題が発生する。これは、レジストが光りの電場成分の強度によって感光することに起因し、P偏光の電場ベクトルが干渉縞を発生せず、場所によらず一律な強度を有する強度分布になるためである。
図14は、投影光学系が高NAである場合の干渉縞のコントラストを説明するための図である。図14に示すようにXYZ座標を定義し、2つの回折光E1及びE2が干渉して干渉縞を形成する場合を考える。回折光E1及びE2は、電場ベクトルが基板STと平行なS偏光(振幅Es)と、かかるS偏光に直交するP偏光(振幅Ep)とからなる。
回折光E1及びE2は、振動数をν、波長をλとすると、以下の数式1及び2で表される。但し、S偏光とP偏光の位相はそろっており、45度方向の直線偏光とする。
回折光E1及びE2のベクトルの和が干渉縞の波面となり、以下の数式3で表される。
数式3で示される波面の絶対値の自乗が干渉縞の強度となり、以下の数式4で表される。
数式4において、cos(2π(xsinθ/λ))の項が干渉縞を表し、周期λ/sinθのx方向に周期を有するライン・アンド・スペース(L&S)の強度分布となる。
高NAの投影光学系を用いて微細なパターンを投影すると、回折光E1及びE2のなす角度θが大きくなる。例えば、波長約193nmのArFエキシマレーザーを用いて周期L(nm)のライン・アンド・スペースを投影した場合のレジスト(屈折率:1.7)内における回折光E1及びE2のなす角度θを図15に示す。図15では、縦軸に回折光E1及びE2のなす角度θを、横軸にライン・アンド・スペースの周期L(nm)を採用する。
図15を参照するに、バイナリーマスクを用いると、周期が160nmを切るあたりで角度θが45度となり、レベソン位相シフトマスク(Alt−PSM)を用いると、周期が80nmを切るあたりで角度θが45度となる。角度θが45度となると、干渉縞の幅を表すcos(2π(xsinθ/λ))の係数内においてcos2θの項が0となる。従って、P偏光の振幅Epは干渉縞の振動幅の項には全く現れず、x方向に振動しないsinθの項のみに現れる。その結果、P偏光は、干渉縞のコントラストを下げてしまう。
なお、P偏光及びS偏光は、回折光と基板との関係によって決まる。図14では、y方向に延在し、x方向に周期性を有するパターンに対するS偏光及びP偏光を説明しており、S偏光はy方向に電場ベクトルを有する光、P偏光はx方向に電場ベクトルを有する光である。従って、x方向に延在し、y方向に周期性を有するパターンの場合には、回折光がy方向に発生するため、S偏光はx方向に電場ベクトルを有する光、P偏光はy方向に電場ベクトルを有する光である。換言すれば、x方向のパターンに対してS偏光であった光は、y方向のパターンに対してP偏光となる。
このように、P偏光は像のコントラストを低減させてしまう。従って、高NAの投影光学系を有する露光装置では、高いコントラストの像を得るために、P偏光を減らし、S偏光で露光することが必要となる。そこで、このような露光装置は、偏光状態を変更するλ/2位相板を有し、レチクルを所望の偏光状態で照明(偏光照明)している(特許文献1及び2参照)。
特開平7−142327号公報 特開2005−268489号公報
しかしながら、λ/2位相板を用いて高精度な偏光照明を実現するためには、正確な位相差を光束に与えるようにλ/2位相板を製作しなければならない。具体的には、複屈折硝材からなるλ/2位相板は、基板の厚さをd、硝材の複屈折量をΔNとすると、露光波長λの光に対して位相差がm+λ/2となるように製作する必要がある。厚さが数μmずれるだけで位相差は大きく変化してしまうため、基板の厚さdは高精度に制御しなければならず、非常に高価になってしまう。
また、複屈折硝材からなるλ/2位相板によって正確な位相差を光束に与えるためには、λ/2位相板に入射する光束の角度範囲を小さくしなければならない。図16は、位相板に対して角度を有する光束を入射させた場合の偏光純度を説明するための図である。ここでは、図16(a)に示すような2枚組の位相板(0オーダーλ/2板)を設定し、位相板の厚さを変化させた場合を考える。
紙面に垂直な方向に振動する光の強度をIx、紙面に平行な方向に振動する光の強度をIyとし、偏光純度をIx/(Ix+Iy)と定義すると、位相板の厚さ(mm)を変化させた場合の入射角度と偏光純度との関係は、図16(b)のようになる。図16(b)では、縦軸が位相板に対する入射光のy方向の入射角度を、横軸が位相板に対する入射光のx方向の入射角度を、色が偏光純度の変化を示す。
図16(b)を参照するに、位相差は位相板の厚さに依存し、位相板の厚さが厚くなればなるほど、入射角度に対する偏光純度の変化が大きいことがわかる。従って、露光装置において厚さの厚い位相板を用いると、被照明面の偏光純度が低下し、像のコントラストが低下してしまう。その結果、露光量とデフォーカスの許容範囲を示すEDウィンドウが縮小し、半導体素子の歩留まりが悪化する。
一方、露光装置において厚さの薄い位相板を用いることで、高い偏光純度を得ることも考えられる。しかしながら、高い偏光純度を得るためには、位相板の厚さを0.5mm以下にしなければならず、加工上実現不可能である。
そこで、本発明は、偏光純度の向上に好適な構成を有する露光装置を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての露光装置は、光源からの光束を用いてレチクルを照明する照明光学系と、前記レチクルのパターンを基板に投影する投影光学系とを備える露光装置であって、前記光源からの光束の偏光状態を変更する位相板と、前記位相板を通過した光束の偏光状態を調整する誘電体多層膜とを有し、前記誘電体多層膜は、その法線が光軸に対して傾いた状態で配置されていることを特徴とする。
本発明の別の側面としてのデバイス製造方法は、上述の露光装置を用いて基板を露光するステップと、露光した前記基板を現像するステップとを有することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、偏光純度の向上に好適な構成を有する露光装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
本発明に係る露光装置は、所望の偏光状態でレチクルを照明する偏光照明系を有する。換言すれば、本発明に係る露光装置は、種々の偏光照明を実現することができる。かかる偏光照明系が実現する照明光学系の瞳面での偏光状態の一例を図13に示す。なお、図13では、X方向に電場ベクトルを有する偏光光をX偏光と称し、Y方向に電場ベクトルを有する偏光光をY偏光と称する。
図13(a)は、Y偏光小σ照明を示している。Y偏光小σ照明は、レチクルとしてAlt−PSMを用いた場合、X方向の繰り返しパターンを転写する際に有効である。
図13(b)は、X偏光小σ照明を示している。X偏光小σ照明は、レチクルとしてAlt−PSMを用いた場合、Y方向の繰り返しパターンを転写する際に有効である。
図13(c)は、Y偏光Xダイポール照明を示している。Y偏光Xダイポール照明は、レチクルとしてバイナリーマスク又はハーフトーンマスク(Att−PSM)を用いた場合、X方向の繰り返しパターンを転写する際に有効である。
図13(d)は、X偏光Yダイポール照明を示している。X偏光Yダイポール照明は、レチクルとしてバイナリーマスク又はAtt−PSMを用いた場合、Y方向の繰り返しパターンを転写する際に有効である。
図13(e)は、タンジェンシャル偏光クロスポール照明を示している。タンジェンシャル偏光クロスポール照明は、レチクルとしてバイナリーマスク又はAtt−PSMを用いた場合、X方向及びY方向の両方の繰り返しパターンが混在するパターンを転写する際に有効である。
図13(f)は、タンジェンシャル輪帯照明を示している。タンジェンシャル輪帯照明は、レチクルとしてバイナリーマスク又はAtt−PSMを用いた場合、様々な方向の繰り返しパターンが混在するパターンを転写する際に有効である。なお、タンジェンシャル偏光とは、照明光学系の瞳内の各点において、光軸中心方向に対して略直交した方向に電場ベクトルが向いている偏光状態である。
図13(g)は、ラジアル偏光45度四重極照明を示している。ラジアル偏光45度四重極照明は、レチクルとしてCrレスPSMを用いた場合、コンタクトホールパターンを転写する際に有効である。なお、ラジアル偏光とは、照明光学系の瞳内の各点において、光軸中心方向に電場ベクトルが向いている偏光状態である。
図1は、実施例1の露光装置1の構成を示す概略断面図である。露光装置1は、本実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式(走査露光方式)でレチクル30のパターンをウェハ50に露光する投影露光装置である。但し、露光装置1は、ステップ・アンド・リピート方式(一括露光方式)も適用することができる。実施例1の露光装置1は、図13(a)乃至図13(d)に示すような照明光学系20の瞳面の全面において同じ方向に電場ベクトルが向いた偏光状態を形成する。
露光装置1は、照明装置と、レチクル30を支持するレチクルステージと、投影光学系40と、ウェハ(基板)50を支持するウェハステージ60と、照度計70と、制御部80とを備える。
照明装置は、転写用の回路パターンが形成されたレチクル30を照明し、光源部10と、照明光学系20とを有する。
光源部10は、例えば、光源として、波長約248nmのKrFエキシマレーザー、波長約193nmのArFエキシマレーザーなどを使用する。但し、光源部10の光源はエキシマレーザーに限定されず、例えば、波長約157nmのFレーザーなどを使用してもよい。
照明光学系20は、光源部10からの光束を用いてレチクル30(被照明面)を照明する光学系である。照明光学系20は、平行平面板201と、減光フィルター202と、マイクロレンズアレイ203と、内面反射部材204と、計算機ホログラム205と、コンデンサーレンズ206と、変倍リレー光学系207とを有する。更に、照明光学系20は、位相板240と、偏光分離板250と、ハエの目レンズ208と、コンデンサーレンズ209と、ハーフミラー210と、露光量センサー211と、リレー光学系212とを有する。
平行平面板201は、光源部10と照明光学系20(即ち、照明光学系20以降の露光部)とを空間的に分離する。光源部10と露光部では、要求される空間内のクリーン度が異なるため、本実施形態では、平行平面板201によって空間的に分離し、各々の空間を個別にパージしている。
減光フィルター202は、被照明面の照度を調整する機能を有する。減光フィルター202は、本実施形態では、多段の減光フィルターが切り換え可能に配置されている。
マイクロレンズアレイ203は、所謂、フィールドタイプのハエの目レンズとしての機能を有し、入射光束の光軸が傾いたとしても、マイクロレンズアレイ203の光軸を中心とした所定の角度分布で光束を出射する。マイクロレンズアレイ203は、床振動等によって、光源部10と露光部との間に光軸ずれや光軸の傾きが発生した場合でも、所定の角度分布の光束を供給することができる。マイクロレンズアレイ203は、マイクロシリンドリカルレンズアレイに置換することもできる。
内面反射部材204は、マイクロレンズアレイ203からの光束を内面で反射し、射出面に略均一な分布を形成する。内面反射部材204は、当業界で周知のいかなる構成をも適用することができる。内面反射部材204から射出される光束は、光源部10と露光部との間に光路ずれが発生していても均一な光束となる。マイクロレンズアレイ203と内面反射部材204とを組み合わせることによって、光源部10と露光部との間に光軸ずれや光軸の傾きが発生しても、内面反射部材204の射出面には、露光部の光軸に対して均一、且つ、一定の角度分布を有する光束が得られる。
計算機ホログラム(CGH:Computer Generated Hologram)205は、任意のフーリエ変換像が得られるように計算機で設計したパターンを基板上に有する光学素子である。任意のフーリエ変換像とは、例えば、輪帯形状、四重極形状、ダイポール形状などである。CGH205は、本実施形態では、複数の他のCGH205aと切り換え可能に構成されている。
なお、CGH205は、回折光学素子やマルチレンズアレイと置換することもできる。マルチレンズアレイとしては、例えば、六角形状のマイクロレンズが並んだ六角マルチレンズアレイ、或いは、円形状のマイクロレンズが並んだ円形マルチレンズアレイを使用することができる。六角マルチレンズアレイを使用した場合には、位置Aに略均一な六角形の照度分布が形成され、円形マルチレンズアレイを使用した場合には、位置Aに略均一な円形の照度分布が形成される。
コンデンサーレンズ206は、CGH205のフーリエ変換像を位置Aに形成する。
変倍リレー光学系207は、位置Aに形成された分布(フーリエ変換像)を、ハエの目レンズ208の入射面に様々な倍率で投影する。
位相板240は、光源部10からの光束(略偏光光)を目的とする偏光状態(例えば、図13(a)乃至図13(d)の偏光状態)に変更する。位相板240は、実施例1では、λ/2位相板を使用する。但し、位相板240は、λ/4位相板を使用してもよい。実施例1では、光源部10からの光束が紙面に垂直な方向に電場ベクトルを有する偏光光である場合について説明する。この場合、紙面に垂直な方向に電場ベクトルを有する偏光光でレチクル30を照明する際には、位相板240は光路から外され、光源部10からの偏光状態を維持したままレチクル30を照明する。一方、紙面に平行な方向に電場ベクトルを有する偏光光でレチクル30を照明する際には、紙面に垂直な方向に対して45度の方向に進相軸を有する位相板240が光路中に配置(挿入)される。これにより、光源部10からの光束の電場ベクトルが90度回転され、紙面に平行な方向に電場ベクトルを有する偏光光でレチクル30を照明することができる。
偏光分離板250は、位相板240の後段(位相板240よりもレチクル30側)に配置され、図2(a)に示すように、平行平面板252と、誘電体多層膜254とで構成される。誘電体多層膜254は、S偏光(第1の方向に電場ベクトルを有する光)及びP偏光(第1の方向に直交する第2の方向に電場ベクトルを有する光)に対してそれぞれ異なる透過率を有する。偏光分離板250は、位相板240からの光束のS偏光とP偏光とを分離し、位相板240を通過した光束の偏光状態の偏光純度を向上させる機能を有する。換言すれば、偏光分離板250は、位相板240と共同して、目的とする偏光状態でレチクル30を照明し、偏光照明系を構成する。ここで、S偏光とは、偏光分離板250(誘電体多層膜254)の法線と入射光線とを含む面に対して垂直な方向に電場ベクトルを有する偏光状態のことである。また、P偏光とは、偏光分離板250(誘電体多層膜254)の法線と入射光線とを含む面に対して平行な方向に電場ベクトルを有する偏光状態のことである。図2は、偏光分離板250の構成を示す概略断面図である。
なお、偏光分離板250がS偏光とP偏光とを分離するためには、誘電体多層膜254を光軸に対して傾けて配置する必要がある。そこで、図2(b)に示すように、誘電体多層膜254の入射面(最上層)254aの法線NLが光軸に対して傾いた状態で偏光分離板250を配置している。具体的には、偏光分離板250は、後述するように、誘電体多層膜254の入射面254aの法線NLと光軸とのなす角が57度程度になるように配置することが好ましい。これにより、誘電体多層膜254のS偏光に対する透過率とP偏光に対する透過率との差を大きくすることができる。また、誘電体多層膜254は、照明光学系20の瞳位置近傍に配置されることが好ましい。
誘電体多層膜254は、膜材として、フッ化マグネシウムやフッ化ランタンなどのフッ化物、或いは、5酸化タンタルや酸化アルミナなどの酸化物を用いる。換言すれば、誘電体多層膜254は、フッ化膜又は酸化膜を含む。
フッ化物で構成した誘電体多層膜254の透過率特性を図3に示す。図3では、縦軸に透過率[%]を、横軸に誘電体多層膜254(偏光分離板250)に入射する光の入射角度[度]を採用する。図3を参照するに、誘電体多層膜254に入射する光の入射角度が57度である場合に、誘電体多層膜254のS偏光に対する透過率とP偏光に対する透過率との差が最大となる。具体的には、誘電体多層膜254に入射する光の入射角度が57度である場合、誘電体多層膜254のS偏光に対する透過率は1%、誘電体多層膜254のP偏光に対する透過率は86%である。従って、誘電体多層膜254の入射面254aの法線NLと光軸とのなす角が57度程度になるように偏光分離板250を配置すれば、偏光分離板250は効果的にS偏光とP偏光とを分離することが可能となる。
また、偏光分離板250(誘電体多層膜254)は、57度±3度(54度乃至60度、即ち、57度に対して広がり角度が6度以下)の入射角度の光に対して、4%以下の消光比(S偏光の透過率÷P偏光の透過率)となる。従って、誘電体多層膜254の入射面254aの法線NLと光軸とのなす角が57度±3度になるように配置すれば、偏光分離板250は略偏光光を切り出して偏光純度の高い偏光光(偏光状態)を形成することができる。
このように、実施例1では、位相板240が変更した偏光純度の低い偏光光(偏光状態)を偏光分離板250によって調整し、偏光純度の高い偏光光(偏光状態)を形成する。換言すれば、位相板240及び偏光分離板250は、高精度な偏光照明を実現することができる。
なお、偏光分離板250は、レチクル30を照明する偏光状態(目的とする偏光状態)に応じて、最適な偏光分離板を最適な状態で配置する必要がある。例えば、紙面に平行な方向に電場ベクトルを有する偏光照明を実現する際には、誘電体多層膜254の入射面254aの法線NL(偏光分離板250の法線)が紙面内で光軸と57度をなすように偏光分離板250を配置する。また、紙面に垂直な方向に電場ベクトルを有する偏光照明を実現する際には、誘電体多層膜254の入射面254aの法線NLが紙面と57度をなすように偏光分離板250を配置する。従って、偏光分離板250を回転可能に保持する、或いは、複数の異なる偏光分離板を交換可能に照明光学系20の光路に配置できるような機構にする必要がある。
また、偏光分離板250は、位相板240と一体的に照明光学系20の光路に挿脱できるようにしてもよいし、位相板240とは別に照明光学系20の光路に挿脱できるようにしてもよい。
上述したように、実施例1において、偏光照明系としての位相板240及び偏光分離板250は、高い偏光純度の直線偏光照明を実現することができる。
図1に戻って、ハエの目レンズ208は、複数の2次光源を照明光学系20の瞳位置に形成する。ハエの目レンズ208は、マイクロレンズアレイやマイクロシリンドリカルレンズアレイなどに置換してもよい。
コンデンサーレンズ209は、2次光源からの光束を位置Bに重畳的に重ね合わせる。これにより、位置Bに略均一な光強度分布が形成される。なお、位置Bには、被照明面(レチクル30)の照明領域を制御する図示しない可変絞りが配置されている。
ハーフミラー210は、光源部10からの光束(露光光)を分岐し、位置Bと略共役な位置を形成する。
露光量センサー211は、ハーフミラー210が形成する位置Bと略共役な位置に配置され、露光量を検出する。露光量センサー211は、ウェハ50を露光しながら露光量を検出することができる。
リレー光学系212は、位置Bに形成された光強度分布をパターンが描画されたレチクル30に投影する。
レチクル30は、回路パターンを有し、図示しないレチクルステージに支持及び駆動される。レチクル30から発せられた回折光は、投影光学系40を介して、ウェハ50に投影される。露光装置1は、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置であるため、レチクル30とウェハ50を投影光学系40の縮小倍率比の速度比で走査することによって、レチクル30のパターンをウェハ50に転写する。
投影光学系40は、レチクル30のパターンをウェハ50に投影する光学系である。投影光学系40は、屈折系、反射屈折系又は反射系を使用することができる。
ウェハ50は、ウェハステージ60に支持及び駆動される。本実施形態では、基板としてウェハ50を用いているが、ガラスプレートなど他の基板を用いることもできる。ウェハ50には、フォトレジストが塗布されている。
ウェハステージ60は、ウェハ50を保持及び駆動する。ウェハステージ60は、当業界周知のいかなる構成をも適用することができ、6軸同軸を有することが好ましい。
照度計70は、ウェハステージ60に配置され、ウェハ50上の照度を計測する。照度計70の出力(ウェハ50上の照度)と露光量センサー211の出力(露光量)との関係は、投影光学系40の透過率の変化などによって変化する。従って、照度計70を定期的に光路中に配置し、照度計70の出力と露光量センサー211の出力との関係を保証する必要がある。
制御部80は、CPU、メモリを有し、露光装置1の動作を制御する。制御部80は、例えば、ウェハ50における露光量を制御する。制御部80は、照度計70の出力と露光量センサー211の出力との関係をメモリに有する。露光時には、露光量センサー211からの出力が制御部80に入力される。制御部80は、メモリに有する照度計70の出力と露光量センサー211の出力との関係からウェハ50における露光量を算出し、かかる算出結果に基づいて、ウェハ50における露光量を制御する。
露光において、光源部10からの光束は、照明光学系20を介して、レチクル30を照明する。レチクル30を通過してパターンを反映する光束は、投影光学系40を介して、ウェハ50に結像する。露光装置1の照明光学系20は、偏光照明系としての位相板240及び偏光分離板250を含み、高精度な偏光照明を実現する(目的とする偏光状態でレチクル30を照明する)ことができる。従って、露光装置1は、高いスループットで経済性よくデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像素子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を提供することができる。
図4は、実施例2の露光装置1Aの構成を示す概略断面図である。露光装置1Aは、露光装置1と同様な構成を有するが、偏光照明系としての位相板240及び偏光分離板250が位相板240A及び偏光分離板250Aに置換されている。実施例2の露光装置1Aは、図13(e)及び図13(f)に示すようなタンジェンシャル偏光照明を実現する。なお、実施例2では、光源部10からの光束は、紙面に対して垂直な方向に電場ベクトルを有する偏光状態(光軸側から見た場合には、紙面に対して横方向に電場ベクトルを有する偏光状態)であるとする。
照明光学系20の光路の断面(例えば、瞳面)において、タンジェンシャル偏光を実現するためには、照明光学系20の光路の断面を複数の領域に分割し、かかる複数の領域の各々が光軸に対して接線方向に電場ベクトルを有する偏光状態にする必要がある。なお、実施例2では、照明光学系20の光路の断面を6つ(3対)の領域に分割した場合を例に説明する。但し、照明光学系20の光路の断面を分割する領域は6つに限定されず、照明光学系20の光路の断面は4つ以上の偶数の領域に分割されればよい。
位相板240Aは、例えば、0オーダー位相板で構成され、照明光学系20の光路の断面を分割した各領域において、各領域から光軸に向かう方向に対して直交する方向に電場ベクトルを有する偏光状態に変更する。換言すれば、位相板240Aは、照明光学系20の光路の断面において、光軸を中心とする円周方向に電場ベクトルを有する変更状態に変更する。位相板240Aの構成の一例を図5に示す。位相板240Aは、図5に示すように、第1の位相板242Aと第2の位相板244Aの2つの位相板で構成される。なお、図5(a)は位相板240Aの概略断面図、図5(b)は位相板240Aを構成する第1の位相板242Aの概略正面図、図5(c)は位相板240Aを構成する第2の位相板244Aの概略正面図である。
第1の位相板242A及び第2の位相板244Aにおいて、領域242Aaと領域244Aaとが組み合わされ、照明光学系20の光路の断面における1つの領域の偏光状態を変更する。第1の位相板242Aの領域242Aaの進相軸は、水平方向に対して22.5度の方向を向いており、第2の位相板244Aの領域244Aaの進相軸は、第1の位相板242Aの領域242Aaの進相軸に対して90度の方向を向いている。
第1の位相板242Aが第2の位相板244Aに対して厚い場合には、組み合わされた領域242Aaと領域244Aaは、水平方向に対して22.5度の方向に進相軸を有する位相板として作用する。従って、紙面に対して垂直な方向に電場ベクトルを有する偏光光は、第1の位相板242Aの領域242Aa及び第2の位相板244Aの領域244Aaを通過すると、紙面に対して45度方向を向いた略偏光光となる。なお、位相板240Aに入射する光は平行光ではなく、角度分布を有する光であるため、位相板240Aの作用に誤差が生じ、揃った偏光状態とはならない。
このようにして、第1の位相板242Aの領域242Aa及び第2の位相板244Aの領域244Aaを通過した光の偏光状態は、光軸に対して接線方向に電場ベクトルを有する略タンジェンシャル偏光となる。同様に、第1の位相板242Aの領域242Ab及び第2の位相板244Aの領域244Abを通過した光の偏光状態も、光軸に対して接線方向に電場ベクトルを有する略タンジェンシャル偏光となる。更に、第1の位相板242Aの領域242Ac及び第2の位相板244Aの領域244Acを通過した光の偏光状態も、光軸に対して接線方向に電場ベクトルを有する略タンジェンシャル偏光となる。
実施例1では、照明光学系20の光路の断面(瞳全面)において同じ方向に電場ベクトルが向いた偏光光を形成するため、1つの偏光分離板250を用いることで、位相板240で形成した略偏光状態の偏光純度を向上させることができた。一方、実施例2では、照明光学系20の光路の断面(瞳)の各領域で偏光方向が異なるため、1つの偏光分離板250では偏光純度を向上させることができない。従って、実施例2では、位相板240Aを通過した光束をその断面(照明光学系20の光路の断面)において分割した複数の領域のそれぞれに対応する複数の誘電体多層膜片を含む偏光分離板250Aを用いる。
偏光分離板250Aは、図6に示すように、位相板240Aを通過した光束をその断面において4つ以上の偶数に分割した複数の領域(実施例2では、位相板240Aの6つの領域)に対応する複数の誘電体多層膜片250Aa乃至250Ahを含む。複数の誘電体多層膜片250Aa乃至250Ahは、各々の入射面の法線が光軸に対して傾いた状態で(即ち、光軸に対して57度の傾きを有するように)配置される。即ち、複数の誘電体多層膜片250Aa乃至250Ahは、目的とする偏光状態に基づいて、光軸に対する傾きが個別に決定されている。複数の誘電体多層膜片250Aa乃至250Ahは、図6(a)に示す点線が谷折り部、実線が山折り部であり、図7に示すように、分割された複数の領域の各々で異なる偏光方向を有するように光軸に対する傾き方向が異なる。なお、図6(a)に示す矢印は、誘電体多層膜片250Aa乃至250Ahの垂線の方向を示し、実施例2では、隣り合う誘電体多層膜片がほぼ連続的に接続する形状を有している。なお、偏光分離板250Aは、本実施形態では、図7に示す形状を有する透明基板に誘電体多層膜片250Aa乃至250Ahを形成しているが、複数の平行平面板に誘電体多層膜を形成し、それらを図7に示す形状になるように接続させてもよい。また、複数の偏光分離板を図7に示す形状になるように配置してもよく、隣り合う偏光分離板が接続していなくてもよい。ここで、図6は、偏光分離板250Aの構成を示す図であって、図6(a)は偏光分離板250Aの概略正面図、図6(b)は偏光分離板250Aの概略側面図である。なお、図6(b)において、実線は手前側の外周部を示し、点線は奥側の外周部を示している。図7は、偏光分離板250Aの概略斜視図である。
また、各々の入射面の法線が光軸に対して57度の傾きを有するような複数の誘電体多層膜片250Aa乃至250Ahの配置として、図8に示すように、扇風機の羽根のような配置も考えられる。但し、図8に示す誘電体多層膜片250Aa乃至250Ahの配置では、誘電体多層膜片250Aa乃至250Ahで反射した不要な偏光光が隣の誘電体多層膜で反射され、照明光学系20の光路(光束の進行方向)に戻ってしまう。従って、不要な偏光光が後段の光学系に供給され、偏光純度を向上させる効果が低くなってしまう。ここで、図8は、複数の誘電体多層膜片250Aa乃至250Ahの配置の一例を示す図であって、図8(a)は概略正面図、図8(b)は概略側面図である。なお、図6と同様に、図8(a)に示す矢印は、誘電体多層膜片250Aa乃至250Ahの垂線の方向を示す、また、図8(b)において、実線は手前側の外周部を示し、点線は奥側の外周部を示している。
一方、図6及び図7に示す偏光分離板250Aでは、誘電体多層膜片250Aa乃至250Ahで反射した不要な偏光光が隣の誘電体多層膜で反射されても照明光学系20の光路に戻ることはない(即ち、光束の進行方向と逆方向に反射される)。従って、偏光分離板250Aは、位相板240Aからの光束の偏光純度を十分に高める効果を得ることができる。
このように、実施例2において、偏光照明系としての位相板240A及び偏光分離板250Aは、高い偏光純度のタンジェンシャル偏光照明を実現することができる。
図9は、実施例3の露光装置1Bの構成を示す概略断面図である。露光装置1Bは、露光装置1と同様な構成を有するが、偏光照明系としての位相板240及び偏光分離板250が位相板240B及び偏光分離板250Bに置換されている。また、露光装置1Bは、位相板260を更に有する。実施例3の露光装置は、図13(g)に示すようなラジアル偏光照明を実現する。
位相板240Bは、位相板240Aと同様な形状を有する。この場合、位相板240Bに入射する偏光光を垂直方向に電場ベクトルを有する偏光状態にすればよい。そこで、実施例3では、光源部10から射出される紙面に垂直な方向に電場ベクトルを有する偏光光を、紙面に平行な方向に電場ベクトルを有する偏光光に変更する位相板260が位相板240Bよりも光源部10側に配置されている。従って、位相板260及び位相板240Bを通過した光束は、光軸を中心とする半径方向に電場ベクトルを有する略ラジアル偏光となる。換言すれば、位相板260及び位相板240Bは、照明光学系20の光路の断面を分割した各領域において、かかる各領域から光軸に向かう方向に対して平行な方向に電場ベクトルを有する偏光状態に変更する。
偏光分離板250Bは、図10に示すように、位相板240Bを通過した光束をその断面において4つ以上の偶数に分割した領域(実施例3では、6つの領域)のそれぞれに対応する複数の誘電体多層膜片250Ba乃至250Bhを有する。複数の誘電体多層膜片250Ba乃至250Bhは、各々の入射面の法線が光軸に対して傾いた状態で(即ち、光軸に対して57度の傾きを有するように)配置される。即ち、複数の誘電体多層膜片250Ba乃至250Bhは、目的とする偏光状態に基づいて、光軸に対する傾きが個別に決定されている。複数の誘電体多層膜片250Ba乃至250Bhは、図10(a)に矢印で示すように、放射方向に各入射面の法線が向いており、全体として傘状の形状を有する(図10(b)参照)。従って、偏光分離板250Bは、位相板240Bからの光束の偏光純度を十分に高める効果を得ることができる。ここで、図10は、偏光分離板250Bの構成を示す図であって、図10(a)は偏光分離板250Bの概略正面図、図10(b)は偏光分離板250Bの概略側面図である。
このように、実施例3において、偏光照明系としての位相板240B及び250Bは、高い偏光純度のラジアル偏光照明を実現することができる。
なお、これまでは、説明を簡単にするために、直線偏光照明、タンジェンシャル偏光照明及びラジアル偏光照明を実施例1、実施例2及び実施例3に分けて説明した。但し、位相板240乃至240B、及び、偏光分離板250乃至250Bを交換可能、且つ、位相板260を挿脱可能に構成すれば、1つの露光装置で、高い偏光純度の直線偏光照明、タンジェンシャル偏光照明及びラジアル偏光照明を実現することができる。
また、実施例1乃至3では、偏光分離板250乃至250Bとして、平板上に誘電体多層膜を形成した例を説明したが、プリズムに誘電体多層膜を形成しても同様な効果を得ることができる。
次に、図11及び図12を参照して、露光装置1乃至1Bを利用したデバイス製造方法の実施例を説明する。図11は、デバイス(半導体デバイスや液晶デバイス)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体デバイスの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(レチクル製作)では、設計した回路パターンを形成したレチクルを製作する。ステップ3(ウェハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は、前工程と呼ばれ、レチクルとウェハを用いてリソグラフィー技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
図12は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、露光装置1乃至1Bによってレチクルの回路パターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重の回路パターンが形成される。かかるデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。このように、露光装置1乃至1Bを使用するデバイス製造方法、並びに結果物としてのデバイスも本発明の一側面を構成する。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
本発明に係る実施例1の露光装置の構成を示す概略断面図である。 図1に示す露光装置の偏光分離板の構成を示す概略断面図である。 図1に示す露光装置の偏光分離板の誘電体多層膜をフッ化物で構成した場合の透過率特性を示すグラフである。 本発明に係る実施例2の露光装置の構成を示す概略断面図である。 図4に示す露光装置の位相板の構成を示す図であって、図5(a)は位相板の概略断面図、図5(b)は図5(a)に示す第1の位相板の概略正面図、図5(c)は図5(a)に示す第2の位相板の概略正面図である。 図4に示す露光装置の偏光分離板の構成を示す図であって、図6(a)は偏光分離板の概略正面図、図6(b)は偏光分離板の概略側面図である。 図6に示す偏光分離板の概略斜視図である。 図6及び図7に示す偏光分離板の複数の誘電体多層膜の配置の一例を示す図である。 本発明に係る実施例3の露光装置の構成を示す概略断面図である。 図9に示す露光装置の偏光分離板の構成を示す図であって、図10(a)は偏光分離板の概略正面図、図10(b)は偏光分離板の概略側面図である。 デバイスの製造を説明するためのフローチャートである。 図11に示すステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。 本発明に係る露光装置が有する偏光照明系が実現する照明光学系の瞳面での偏光状態の一例を示す図である。 投影光学系が高NAである場合の干渉縞のコントラストを説明するための図である。 波長約193nmのArFエキシマレーザーを用いて周期Lnmのライン・アンド・スペースを投影した場合のレジスト内における2つの回折光のなす角度を示すグラフである。 位相板に対して角度を有する光束を入射させた場合の偏光純度を説明するための図である。
符号の説明
1乃至1B 露光装置
10 光源部
20 照明光学系
240乃至240B 位相板
242A 第1の位相板
242Aa乃至242Ac 第1の位相板の領域
244A 第2の位相板
244Aa乃至244Ac 第2の位相板の領域
250乃至250B 偏光分離板
252 平行平面板
254 誘電体多層膜
254a 入射面
250Aa乃至250Ah 誘電体多層膜片
250Ba乃至250Bh 誘電体多層膜片
260 位相板
30 レチクル
40 投影光学系
50 ウェハ
60 ウェハステージ
70 照度計
80 制御部

Claims (9)

  1. 光源からの光束を用いてレチクルを照明する照明光学系と、前記レチクルのパターンを基板に投影する投影光学系とを備える露光装置であって、
    前記光源からの光束の偏光状態を変更する位相板と、
    前記位相板を通過した光束の偏光状態を調整する誘電体多層膜とを有し、
    前記誘電体多層膜は、その法線が光軸に対して傾いた状態で配置されていることを特徴とする露光装置。
  2. 前記光源からの光束は、直線偏光であることを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  3. 前記誘電体多層膜は、第1の方向に電場ベクトルを有する光及び前記第1の方向に直交する第2の方向に電場ベクトルを有する光に対してそれぞれ異なる透過率を有することを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  4. 前記誘電体多層膜は、前記照明光学系の瞳位置近傍に配置されることを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  5. 前記誘電体多層膜は、前記位相板を通過した光束をその断面において分割した複数の領域のそれぞれに対応する複数の誘電体多層膜片を含み、
    前記複数の誘電体多層膜片は、前記光軸に対する傾きが個別に決定されていることを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  6. 前記誘電体多層膜は、前記位相板を通過した光束をその断面において4つ以上の偶数に分割した複数の領域のそれぞれに対応する複数の誘電体多層膜片を含み、
    前記複数の誘電体多層膜片は、前記光軸に対する傾きが個別に決定されており、
    前記複数の誘電体多層膜片は、隣り合う誘電体多層膜片と連続的に接続していることを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  7. 前記位相板は、前記照明光学系の光路の断面において、前記光軸を中心とする円周方向に電場ベクトルを有する偏光状態に変更することを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  8. 前記位相板は、前記照明光学系の光路の断面において、前記光軸を中心とする半径方向に電場ベクトルを有する偏光状態に変更することを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  9. 請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の露光装置を用いて基板を露光するステップと、
    露光された前記基板を現像するステップとを有することを特徴とするデバイス製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011164626A (ja) * 2010-02-08 2011-08-25 Carl Zeiss Smt Gmbh 偏光影響光学装置及びマイクロリソグラフィ投影露光装置の光学系
JP2014511504A (ja) * 2011-02-15 2014-05-15 ケーエルエー−テンカー コーポレイション 偏光角度が調節可能な複合偏光子

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