JP2006251191A - 難燃光ファイバ素線 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、高い難燃性を有し、エポキシ樹脂に対して優れた接着性を示し、更に高温多湿下でも使用可能な光ファイバ素線を提供する。
【解決手段】 光ファイバ1の外周が一次被覆材2で被覆され、さらに前記一次被覆材の外周が二次被覆材3で被覆されている光ファイバ素線において、前記一次被覆材が紫外線硬化樹脂で形成され、前記二次被覆材が、融点200℃以下の熱可塑性ポリエステルエラストマー20〜80重量%とエチレン系共重合体20〜80重量%からなるベース樹脂100重量部に対し、金属水和物50〜200重量部、メラミンシアヌレート化合物5〜40重量部及びクレイ3〜30重量部からなる樹脂組成物であることを特徴とする難燃光ファイバ素線。
【選択図】図1

Description

本発明は光ファイバ素線に関し、さらに詳しくは、高い難燃性を有し、エポキシ樹脂に対して優れた接着性を示し、更に高温多湿下でも使用可能な光ファイバ素線に関する。
光ファイバ素線は、図1に示すように、光ファイバ1の外周を一次被覆材2で被覆し、さらにその一次被覆材2の外周を二次被覆材3で被覆した構造になっている。一次被覆層は一般に2層以上のシリコーン樹脂や紫外線硬化樹脂によって形成されている。この外周にポリエステルエラストマー等の樹脂を被覆して二次被覆層が形成されている。この光ファイバ素線はコネクタにエポキシ樹脂等の接着剤等で固定され、コネクタを突き合わせて光ファイバ同士を接合することが行われているが、光ファイバがヒートサイクル等の使用環境によって突き出してしまうことのないよう、二次被覆層と一次被覆層を十分接着させることが行われている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特開平5−157950号公報 特開2002−162543号公報
難燃素線は通常二次被覆層に難燃性樹脂組成物を使用することにより、難燃性が付与されているが、そのために配合される難燃剤としては、有害な重金属やリン系化合物の他ハロゲン系化合物が使用されているのが現状である。ところが二次被覆材にハロゲン系の難燃剤を含む樹脂組成物を被覆した難燃素線を焼却した場合には、多量の煙や腐食性ガスの発生という問題が起こる。このため、ハロゲン系難燃剤を用いずに難燃性を発現させる技術の検討が盛んに行われている。一般的な難燃手法としては、金属水和物を配合する方法があるが、高い難燃性を付与するには大量に配合しなければならず、それによる力学的強度やその他の特性の著しい低下は避けられないものであった。
特に光ファイバ素線で使用される二次被覆層には、一次被覆層やコネクタとの接着剤に使用されるエポキシ樹脂との接着性の著しい低下は致命的である。
本発明者等も難燃性を満足できる量だけのノンハロゲン難燃剤をポリエステルエラストマーに配合したところ、被覆層の力学的強度や接着強度が著しく低下し、使用できないことを確認した。またその場合には、耐湿熱性の維持が困難となり、通信機器に要求される代表的な規格であるテルコーディア規格に示される85℃85%で2000時間に対応する耐湿熱性を維持することは困難であった。
本発明はこれらの知見に基づき鋭意検討を行った結果、外観が良好で、生産性に優れ、実使用時における光ファイバの突き出しが非常に少なく、エポキシ樹脂との接着性に優れ、高温多湿下でも使用可能で焼却時に多量の煙やハロゲンガスが発生しないノンハロゲン耐湿熱難燃光ファイバ素線の発明をなすに至った。
すなわち本発明は、
(1)光ファイバの外周が一次被覆材で被覆され、さらに前記一次被覆材の外周が二次被覆材で被覆されている光ファイバ素線において、前記一次被覆材が紫外線硬化樹脂で形成され、前記二次被覆材が、融点200℃以下の熱可塑性ポリエステルエラストマー20〜80重量%とエチレン系共重合体20〜80重量%からなるベース樹脂100重量部に対し、金属水和物50〜200重量部、メラミンシアヌレート化合物5〜40重量部及びクレイ3〜30重量部からなる樹脂組成物であることを特徴とする難燃光ファイバ素線、
(2)請求項1に記載のクレイが有機化クレイであることを特徴とする請求項1記載の難燃光ファイバ素線、
を提供するものである。
本発明によれば、二次被覆層がノンハロゲン材で構成されていることに加え、耐湿熱性やエポキシ樹脂との接着性を低下させることなく、優れた難燃性を維持させることができる効果を奏する。
本発明においては、二次被覆層を構成する樹脂組成物のうちベース樹脂は、融点が200℃以下の熱可塑性ポリエステルエラストマーとエチレン系共重合体からなっているので、難燃性を発揮させるために金属水和物を配合しても機械的な特性を維持しつつ耐湿熱性に優れ、エポキシ樹脂との接着性が良好な難燃素線を得ることができる。さらにメラミンシアヌレート及びクレイを配合しているので、金属水和物の配合を抑制することができるという効果を奏する。
以下、本発明について詳細に説明する。
まず本発明の耐湿熱性難燃光ファイバ素線の一次被覆材について説明する。本発明の難燃性光ファイバ素線に使用される一次被覆材は特に限定されないが、その一例として紫外線硬化型樹脂が使用される。紫外線硬化型樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエーテル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリブタジエン系のウレタンアクリレートを挙げることができる。
上記した紫外線硬化型樹脂を使用することにより、後述する二次被覆材との密着性強度が向上し、素線使用時において光ファイバが端面から突き出す突き出し量を抑制する働きをすることができる。
次に本発明の難燃光ファイバ素線の二次被覆材について説明する。二次被覆材に使用される樹脂組成物においては、融点200℃以下の熱可塑性ポリエステルエラストマーの熱可塑性ポリエステルエラストマー20〜80重量%とエチレン系共重合体20〜80重量%からなるベース樹脂が使用される。
(a)ポリエステルエラストマー
ポリエステルエラストマーとは一般的には,結晶性(ハード)セグメントAと非結晶性(ソフト)セグメントBからなる(AB)n型のマルチブロック共重合体の構造を呈し,構造的に結晶性セグメントはポリブチレンテレフタレート,ポリブチレンイソフタレートなどのポリエステルであり,非結晶性セグメントはポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコール等のポリエーテルタイプと脂肪族ポリエステルなどのポリエステルタイプの2種類が挙げられる。
本発明において、ポリエステルエラストマーの融点は200℃以下であることが必要とされる。融点が200℃を越えるポリエステルエラストマーを使用すると、耐湿熱性が低下するのみならず、配線時の加工性が著しく低下し、さらに被覆層を被覆する際に1次被覆層に発泡を生じたりする問題が生ずる。
ポリエステルエラストマーの融点は好ましくは120℃〜195℃、さらに好ましくは150℃〜190℃が好ましい。融点があまり低いと配線性が逆に低下することがあるからである。
本発明においてポリエステルエラストマーの量は、樹脂成分中20〜80重量%、好ましくは30〜60重量%とされる。20重量%より少なくなると一次被覆層やエポキシ樹脂に対する接着性が低下し、80重量%より多くなると難燃性が低下するためである。
本発明においては、結晶性セグメントすなわちハードセグメントは、下記式1で示されるようなポリアルキレンテレフタレートのみからなるものでも、ポリアルキレンテレフタレートとポリアルキレンイソフタレート(例えば、下記式2で表される構造)の2つのモノマー成分からなる共重合体からなるものでもよく、要はポリエステルエラストマーの融点が200℃以下のものを使用すればよい。
Figure 2006251191
Figure 2006251191
さらに本発明で使用されるポリエステルエラストマーは結晶性セグメントすなわちハードセグメントはポリアルキレンテレフタレートのみからなり、非晶性セグメントすなわちソフトセグメントはポリアルキルグリコールのみからなっていることが好ましい。耐湿熱性および被覆層の強度の点で好ましいからである。
また、特性の影響ない範囲で上記に規定されたポリエステルエラストマー以外のポリエステルエラストマーを加えてもよい。
(b)エチレン系共重合体
本発明においては、二次被覆材として用いられる樹脂組成物のベース樹脂としては、ポリエステルエラストマーの他にエチレン系共重合体が必須成分として用いられる。本発明に用いることのできるエチレン系共重合体として具体的には例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メタクリレート共重合体などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても2種以上を混合して用いても良い。難燃性向上の点からは、本発明で用いるエチレン系共重合体として好ましいものはエチレン−酢酸ビニル共重合体である。また、難燃性を向上させる上でエチレンに対し共重合させた共重合成分の含有量(例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体ではVA含有量、エチレン−エチルアクリレート共重合体ではEA含有量)が40%以上のエチレン系共重合体が好ましく、さらに好ましくは60%以上特に好ましくは70%以上である。また、エチレン系共重合体はフィラー受容体としての役割もあり、ノンハロゲン難燃剤として金属水和物を多量に配合しても力学的強度の低減を抑えることができる。
本発明においてエチレン系共重合体の量は、ベース樹脂中20〜80重量%、好ましくは40〜70重量%とされる。20重量%より少ないと難燃性が低下し、80重量%より多いともう一方の樹脂成分であるポリエステルエラストマーの量が減ることにより一次被覆層との接着性が低下するためである。
(c)金属水和物
本発明において用いることのできる金属水和物の種類は特に制限はないが、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水和珪酸アルミニウム、水和珪酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、オルト珪酸アルミニウム、ハイドロタルサイトなどの水酸基あるいは結晶水を有する金属化合物があげられ、1種単独でも、2種以上を組み合わせて用いても良い。これらの金属水和物のうち、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが好ましい。
また、上記金属水和物は未処理でも表面処理されていてもよい。本発明で用いることができる水酸化アルミニウムとしては、表面未処理のもの(ハイジライトH42M(商品名、昭和電工製)など)、ステアリン酸、オレイン酸などの脂肪酸で表面処理されたもの(ハイジライトH42S(商品名、昭和電工製)など)などがあげられる。また、本発明で用いることができる水酸化マグネシウムとしては、表面無処理のもの(キスマ5(商品名、協和化学社製)など)、ステアリン酸、オレイン酸などの脂肪酸で表面処理されたもの(キスマ5A(商品名、協和化学社製)など)、リン酸エステル処理されたもの(キスマ5J(商品名、協和科学社製)など)、ビニル基またはエポキシ基を末端に有するシランカップリング剤により表面処理されたもの(キスマ5L(商品名、協和化学社製)など)がある。
垂直難燃性を維持させる場合、含有量が樹脂成分100重量部に対し、50〜200重量部とされる。あまり多く加えると力学的強度や接着性の低下を招いたり、耐加水分解性が低下したり、外観が悪くなるためである。
(d)メラミンシアヌレート化合物
本発明で用いるメラミンシアヌレート化合物は、粒径が細かいものが好ましい。本発明で用いるメラミンシアヌレート化合物の平均粒径は好ましくは10μm以下、より好ましくは7μm以下、さらに好ましくは5μm以下である。また、分散性の面から表面処理されたメラミンシアヌレート化合物が好ましく用いられる。本発明で用いることのできるメラミンシアヌレート化合物としては、例えばMCA−1(商品名、三菱化学社製)や、MC600、MC860(いずれも商品名、日産化学社製)がある。また脂肪酸で表面処理したメラミンシアヌレート化合物としては、MC610、MC640(いずれも商品名、日産化学社製)などがある。本発明で用いることのできるメラミンシアヌレート化合物として、例えば以下のような構造のメラミンシアヌレートがある。
Figure 2006251191
本発明においてメラミンシアヌレート化合物の配合量は、樹脂成分100重量部に対して5〜40重量部、好ましくは10〜30重量部である。メラミンシアヌレート化合物が少なすぎると難燃性向上の効果が発現せず、多すぎると力学的強度や接着強度が低下し、光ファイバ素線としたときの外観が著しく悪くなる。
(e)クレイ
本発明において使用されるクレイとは、層状構造を持ち多数のシートが積層することで構成された層状構造を有する物質である。上記シートの中で、あるものは珪酸で構成された四面体が平面方向に多数結合して形成された四面体シートであり、あるものはAlやMgなどを含む八面体が平面方向に多数結合して形成された八面体シートである。このシートによる層状構造やシートを構成する元素の種類等は個々のクレイによって様々である。このようなクレイとしては、例えば、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、バイデライト、スティブンサイト、ノントロナイト、バーミキュライト、ハロイサイト、マイカ、フッ素化マイカ、カオリナイト、パイロフィロライト等が挙げられる。また、天然物でも合成物でもよい。
本発明においては、クレイ(粘土鉱物)を有機化剤にて有機化した有機化クレイを使用するのが好ましい。上記有機化剤としては各種オニウムイオン等を使用することができる。この各種オニウムイオンは1〜4級のアンモニウムイオンで、例えば、ヘキシルアンモニウムイオン、オクチルアンモニウムイオン、2−エチルヘキシルアンモニウムイオン、ドデシルアンモニウムイオン、ラウリルアンモニウムイオン、オクタデシルアンモニウムイオン、ジオクチルジメチルアンモニウムイオン、トリオクチルアンモニウムイオン、ジオクタデシルジメチルアンモニウムイオン、トリオクチルアンモニウムイオン、ジオクタデシルジメチルアンモニウムイオン、トリオクタデシルアンモニウムイオン等を用いることができる。
本発明において、クレイの配合量はベース樹脂100重量部に対して、3〜30重量部、好ましくは3〜15重量部である。クレイの配合量が少なすぎると難燃助剤としての効果が発現せず、多すぎると力学的強度や接着強度が著しく低下する。
本発明の絶縁樹脂組成物には、電線・ケ−ブルにおいて、一般的に使用されている各種の添加剤、例えば、酸化防止剤、金属不活性剤、難燃(助)剤、充填剤、滑剤などを本発明の目的を損なわない範囲で適宜配合することができる。またさらに特性を損なわない範囲で、ポリエステルエラストマーおよびエチレン系共重合体以外の樹脂を混合することができる。混合可能な範囲は特には限定しないが、30重量%以下とされる。
酸化防止剤としては、4、4’‐ジオクチル・ジフェニルアミン、N、N’‐ジフェニル‐p‐フェニレンジアミン、2、2、4‐トリメチル‐1、2‐ジヒドロキノリンの重合物などのアミン系酸化防止剤、ペンタエリスリチル‐テトラキス(3‐(3、5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、オクタデシル‐3‐(3、5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1、3、5‐トリメチル‐2、4、6‐トリス(3、5‐ジ‐t‐ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等のフェノール系酸化防止剤、ビス(2‐メチル‐4‐(3‐n- アルキルチオプロピオニルオキシ)-5-t-ブチルフェニル)スルフィド、2‐メルカプトベンゾイミダゾールおよびその亜鉛塩、ペンタエリスリトール−テトラキス(3‐ラウリル‐チオプロピオネート)などのイオウ系酸化防止剤、などがあげられる。
金属不活性剤としては、N、N’‐ビス(3‐(3、5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオニル)ヒドラジン、3‐(N-サリチロイル)アミノ‐1、2、4‐トリアゾール、2、2’‐オキサミドビス‐(エチル3‐(3、5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオネート)などがあげられる。
難燃(助)剤、充填剤としては、前記の他にカーボン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタン、酸化モリブデン、三酸化アンチモン、シリコーン化合物、石英、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ホワイトカーボンなどがあげられる。
滑剤としては、炭化水素系、脂肪酸系、脂肪酸アミド系、エステル系、アルコール系、金属石けん系などがあげられ、なかでも、ワックスE、ワックスOP(いずれも商品名、Clariant社製)などの内部滑性と外部滑性を同時に示すエステル系、アルコール系、金属石けん系などが挙げられる。ただしこれらの滑剤や酸化防止剤、金属不活性剤をあまり加えると、場合によっては一次被覆層との密着が著しく低下し、実使用時に光ファイバが突き出したりするなどの問題が生じることがあるので、適宜配合される。
直径0.125mmの光ファイバの外周に、紫外線硬化型樹脂(肉厚0.14mm)を塗布し、300mJ/cmの紫外線を照射することによって、一次被覆層を形成した後、表1で記した材料を210℃〜260℃の押出温度で肉厚0.25mmで被覆を行い、二次被覆層を形成した。
得られた各光ファイバ素線につき、下記の仕様で、光ファイバ素線の難燃性、接着性、耐湿熱性を測定した。以上の結果を表1に示した。
難燃性:UL1581の垂直燃焼試験を行い、全数合格したものを○、1度でも不合格のものを×とし、さらに全数合格したもののうち燃焼時間が30秒以内であったものを◎とした。
接着性:芯線をアルミ板にエポキシ樹脂で接着し、芯線を引き剥がす強度を測定した。強度が2N以上のものを◎、1N以上2N未満のものを○、1N未満のものを×とした。
耐湿熱性:85℃、85%の湿熱下に1000時間放置し、50mmのマンドレルに6回巻きつけ、被覆部にクラックが生じるか確認した。クラックが生じたものを×、生じなかったものを○とした。クラックが生じなかったもののうちさらに1000時間放置し、同様に巻付けて被覆部にクラックが生じなかったものを◎とした。
使用した材料は以下の通りである。
1)ハイトレル4057
東レ・デュポン株式会社
ポリエステルエラストマー
融点:163℃
ハードセグメント:(式1)、(式2)
ソフトセグメント:ポリエチレングリコール
2)ハイトレル4047
東レ・デュポン株式会社
ポリエステルエラストマー
融点:182℃
ハードセグメント:(式1)のみ
ソフトセグメント:ポリエチレングリコール
3)ハイトレル5577
東レ・デュポン株式会社
ポリエステルエラストマー
融点:208℃
ハードセグメント:(式1)のみ
ソフトセグメント:ポリエチレングリコール
4)レバプレン800HV
バイエル社
エチレン−酢酸ビニル共重合体
VA含有率:80%
5)キスマ5A
協和化学工業株式会社
水酸化マグネシウム
6)キスマ5L
協和化学工業株式会社
水酸化マグネシウム
7)キスマ5J
協和化学工業株式会社
水酸化マグネシウム
8)メラミンシアヌレートMC640
日産化学工業株式会社
メラミンシアヌレート
9)SATINTONE SP33
エンゲルハード社
クレイ
10)ナノフィル15
ズード・ケミー社
有機化クレイ
11)ステアリン酸カルシウム
白石カルシウム株式会社
ステアリン酸カルシウム
試験結果を表1〜表4に示す。
Figure 2006251191
Figure 2006251191
Figure 2006251191
Figure 2006251191
表の結果からわかるように、ポリエステルエラストマーがベース樹脂の80%を越える90%である比較例1では耐湿熱性に問題がある一方で、20%未満の10%である比較例2では接着性に問題があった。また融点が200℃を越えるポリエステルエラストマーを使用した比較例3では耐湿熱性に問題があった。また金属水和物の配合量が200部を越える比較例4では接着性及び耐湿熱性に問題があり、50部未満である比較例5では難燃性に問題を生じた。さらにメラミンシアヌレートやクレイが規定量を超える比較例6〜8ではいずれも接着性に問題があった。逆にメレミンシアヌレートやクレイが規定量に満たない比較例9および10では金属水和物だけでは難燃性が不十分であった。
それに対して実施例1〜9では、いずれの項目にも問題はなく、難燃素線として良好な特性を示した。
光ファイバ素線の構成の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 光ファイバ
2 一次被覆材
3 二次被覆材

Claims (2)

  1. 光ファイバの外周が一次被覆材で被覆され、さらに前記一次被覆材の外周が二次被覆材で被覆されている光ファイバ素線において、前記一次被覆材が紫外線硬化樹脂で形成され、前記二次被覆材が、融点200℃以下の熱可塑性ポリエステルエラストマー20〜80重量%とエチレン系共重合体20〜80重量%からなるベース樹脂100重量部に対し、金属水和物50〜200重量部、メラミンシアヌレート化合物5〜40重量部及びクレイ3〜30重量部からなる樹脂組成物であることを特徴とする難燃光ファイバ素線。
  2. 請求項1に記載のクレイが有機化クレイであることを特徴とする請求項1記載の難燃光ファイバ素線。
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