JP2006250923A - 半導体集積回路、ディレイテスト回路、及び半導体集積回路のテスト方法 - Google Patents

半導体集積回路、ディレイテスト回路、及び半導体集積回路のテスト方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マルチサイクルパスのat−speedテストを実現する。
【解決手段】本発明による半導体集積回路は、入力側フリップフロップ46と、入力側フリップフロップ46に接続された入力を有する、マルチサイクルパスである組み合わせ回路49と、組み合わせ回路49の出力に接続された出力側フリップフロップ48と、ディレイテスト回路10とを具備する。ディレイテスト回路10には、当該半導体集積回路の内部で生成された入力クロック信号20が入力される。このディレイテスト回路10は、入力PLLクロック20の3以上の連続するクロックパルスから中間のクロックパルスを間引くことによって出力クロックCLKOUTを生成し、出力クロックCLKOUTを入力側フリップフロップ46と出力側フリップフロップ48とに供給するように構成されている。
【選択図】図9

Description

本発明は、半導体集積回路、ディレイテスト回路、及び半導体集積回路のテスト方法に関し、特に、スキャンパスを用いた半導体集積回路のテスト容易化技術に関する。
半導体集積回路のテスト容易化のために最も広く使用される技術の一つが、スキャンパスを半導体集積回路に組み込むスキャン設計技術である。具体的には、コアロジックのフリップフロップのデータ入力にセレクタが付加され、そのフリップフロップが直列に接続されてスキャンパスが構成される。スキャンパスを構成するフリップフロップは、しばしば、スキャンフリップフロップ(以下、「スキャンFF」という。)と呼ばれる。このスキャンパスは、巨大なシフトレジスタとして機能する。コアロジックのテストの際には、スキャンパスを利用してコアロジックのスキャンFFに直接に値を書き込み、又は、スキャンFFから直接に値を読み出し、コアロジックの動作が検証される。
スキャンパスを用いたテストにおいて重要な点の一つが、at−speedテストを実現すること、即ち、半導体集積回路の実使用時の動作速度と同じ動作速度でのディレイテストを実現することである。これは、半導体集積回路には、論理的には正しく回路が構成されているにもかかわらず、当該回路の遅延が不適切である不良が存在し得るからである。このような不良は、at−speedでのディレイテスト(以下、単に「at−speedテスト」という。)によって検出される必要がある。
at−speedテストを実現するための困難性の一つが、テスタの動作速度の制約である。近年の半導体集積回路の動作速度の向上により、at−speedテストを実行するためには動作速度が高いテスタを使用する必要性が生じている。しかし、動作速度が高いテスタを使用することは、テスト費用を増大させ、半導体集積回路の製造コストの面では好ましくない。
比較的に動作速度が遅いテスタを用いてat−speedテストを行う技術としては、at−speedテストに使用されるクロックを生成するPLL回路をテストの対象である半導体集積回路に内蔵する技術が知られている。PLL回路を半導体集積回路に内蔵することにより、テスタからテストの対象である半導体集積回路に高い周波数のクロックを供給する必要がなくなる。これは、比較的に動作速度が遅いテスタでat−speedテストを行うことを可能にする。
例えば、特許文献1は、外部からの制御信号に応答して所望の個数のクロックパルスを連続的に出力するように構成されたPLL回路を内蔵した半導体集積回路を開示している。より具体的には、該PLL回路は、実使用時の動作周波数と同一の周波数のクロックを生成するPLL発振部と、該クロックに同期してカウントアップするカウンタとを備えている。カウンタの値がlよりも大きくmよりも小さい場合(l、mは、l<mを成立させる自然数)、該PLL回路は、該クロックをマスクせずにそのまま出力し、そうでない場合、該PLL回路は、該クロックをマスクするように構成されている。このような構成により、図1に示されているように、PLL発振部が発生するクロックから(m−l−1)個の連続したクロックパルスを取り出して出力することができる。ここで、「n個の連続したクロックパルスを出力する」とは、nクロック周期に渡って連続してクロックパルスを出力しつづけることを意味している。at−speedテストが行われる場合には、この連続したクロックパルスが内部回路に供給される。
このような半導体集積回路における、at−speedでのディレイテストの典型的な手順を、被テスト回路が図2に記載されているような構成を有している場合を例として使用しながら以下に説明する。図2の半導体集積回路は、スキャンFF101、103、105、107と、組み合わせ回路102、104、106とを備えており、スキャンFF101、103、105、107は、直列に接続され、スキャンパス108を構成している。簡単のために、組み合わせ回路102、104、106は、いずれも、シングルサイクルパスである、即ち、単一のクロック周期でデータが伝搬されるように設計された組み合わせ回路であるとする。半導体集積回路に集積化される組み合わせ回路のほとんどは、シングルサイクルパスである。下記では、図2の半導体集積回路の組み合わせ回路106のディレイテストの手順が説明される。
まず、組み合わせ回路106に供給されるべき初期化パターンがスキャンパス108を利用してスキャンFF105にセットされる。これにより、組み合わせ回路106の各ノードが所望の状態に初期化される。
初期化パターンのスキャンFF105へのセットと同時に、組み合わせ回路104の出力(即ち、スキャンFF105の入力)が、組み合わせ回路106に供給されるべき所望のテストパターンの値にセットされるようなパターン(以下、「テストパターン生成用パターン」という。)が、スキャンFF103にセットされる。
続いて、半導体集積回路に内蔵されたPLL回路からスキャンFF105(及び他のスキャンFF)に第1のクロックパルスが供給される;この第1のクロックパルスは、しばしば、ラウンチクロック(launch clock)と呼ばれる。このラウンチクロックに応答して、スキャンFF105は、組み合わせ回路106に供給されるべきテストパターンを組み合わせ回路104の出力からラッチして組み合わせ回路106に供給する。テストパターンが組み合わせ回路106に供給されることにより、組み合わせ回路106の故障仮定点(例えば、配線やプリミティブの端子)に所望の状態遷移が起こされる。例えば、組み合わせ回路106のある故障仮定点に初期化パターンによって論理”1”がセットされ、その後、該故障仮定点がテストパターンによって論理”0”に遷移される。又は、故障仮定点に初期化パターンによって論理”0”がセットされ、該故障仮定点がテストパターンによって論理”1”に遷移される。
続いて、第2のクロックパルスが当該PLL回路からスキャンFF107(及び他のスキャンFF)に供給され、組み合わせ回路106の出力がスキャンFF107に取り込まれる;この第2のクロックパルスは、しばしば、キャプチャクロック(capture clock)と呼ばれる。
更に、キャプチャクロックによってスキャンFF107に取り込まれたデータがスキャンパス108を介してテスタに転送される。スキャンFF107に取り込まれたデータから、組み合わせ回路106の遷移遅延故障の存在の有無が判定される。組み合わせ回路106の故障仮定点の状態が所望のタイミングで遷移した場合には、スキャンFF107に取り込まれたデータは予め用意された期待値パターンに一致する。スキャンFF107に取り込まれたデータと期待値パターンとの一致により、組み合わせ回路106の故障仮定点の状態が、設計のとおりに遷移していることが検証される。一方、組み合わせ回路106の故障仮定点の状態が所望のタイミングで遷移しない場合には、スキャンFF107に取り込まれたデータは、期待値パターンと一致しない。スキャンFF107に取り込まれたデータが期待値パターンに一致しない場合には、LSIテスタは、組み合わせ回路106に遷移遅延故障が存在すると判断する。
上述の初期化パターン、テストパターン生成用パターン、及び期待値パターンの生成は、一般に、ATPGツール(自動テストパターン生成ツール)によって行われる。組み合わせ回路106のディレイテストのための初期化パターン、テストパターン、及び期待値パターンを生成するためには、ATPGツールは、組み合わせ回路104、スキャンFF105、及び組み合わせ回路106を順序回路として考え、その順序回路の2クロック周期に渡る動作を解析する必要がある。
更に、非特許文献1は、異なるクロックドメインに属するフリップフロップのそれぞれに、at−speedテストに使用されるクロックパルスを供給するPLL回路が内蔵された半導体集積回路を開示している;ここでクロックドメインとは、ある一つのクロックツリーからクロックが供給される回路の集合のことである。非特許文献1はクロックツリーの遅延の相違が、クロックドメイン間パス(即ち、一のクロックドメインに属するフリップフロップから、他のクロックドメインに属するフリップフロップに信号を伝送する経路)のat−speedテストの障害になることを指摘している。クロックドメイン間パスのat−speedテストを実現するために、非特許文献1に開示された半導体集積回路では、PLL回路から各クロックツリーの入力までの間に、適切な数の遅延ゲートが挿入されている。遅延ゲートの挿入により、クロックツリーの遅延の差が補償され、クロックドメイン間パスのat−speedテストの実行が容易化される。
特開2002−196046号公報 "DFT Timing Design Methodology for At-Speed BIST", Yasuo Sato et al., Proceedings of ASP-DAC 2003, pp.763-768, IEEE
しかしながら、特許文献1に開示された技術には、マルチサイクルパスのテスタビリティが良好でないという課題がある。マルチサイクルパスとは、複数のクロック周期をかけてデータが伝播される組み合わせ回路のことである。多くの組み合わせ回路は、シングルサイクルパスであるように設計されるが、半導体集積回路に求められる仕様によっては、マルチサイクルパスの使用が望ましい場合がある。特許文献1に開示されているような、連続したクロックパルスしか生成できないPLL回路が内蔵されている半導体集積回路では、このマルチサイクルパスの存在は、ATPGツールを用いてat−speedテストを行う上で極めて不都合である。
より具体的には、ATPGツールが解析すべきクロック周期の長さは、テスト対象の組み合わせ回路をデータが伝搬するのに必要なクロック周期の数の増大に伴って増大する。一般に、組み合わせ回路がNクロック周期でデータが伝搬されるマルチサイクルパスである場合には、(N+1)クロック周期に渡って順序回路の動作を解析する必要がある。
加えて、解析されるべき順序回路の規模も、テスト対象の組み合わせ回路をデータが伝搬するのに必要なクロック周期の数の増大に伴って増大する。
図2の半導体集積回路について具体的に説明すれば、組み合わせ回路106が2クロック周期でデータが伝搬されるマルチサイクルパスである場合には、組み合わせ回路102、104、106とスキャンFF103、105とからなる回路を順序回路として考えて、その順序回路の3クロック周期の動作を解析する必要がある。なぜなら、連続したクロックパルスしか生成できない上述のPLL回路が使用される場合には、スキャンFF105にテストパターンを取り込ませるラウンチクロックと、スキャンFF107に組み合わせ回路106の出力を取り込ませるキャプチャクロックとの間に、もう一つのクロックパルスがスキャンFF105に供給されるからである。スキャンFF105の入力には、3クロック周期に渡って、組み合わせ回路106の故障仮定点に所望の状態遷移を起こさせるようなパターンが供給されつづけなければならない。このためには、組み合わせ回路102、104、106と、スキャンFF103、105とからなる順序回路の動作を3クロック周期に渡って解析し、更に、スキャンFF101、103、105にセットすべきパターンを決定する必要がある。上述のように、組み合わせ回路106がシングルサイクルパスである場合には、組み合わせ回路104、106と、スキャンFF105とからなる順序回路の動作を2クロック周期に渡って解析すればよいことに留意されたい。
このように、マルチサイクルパスを使用することは、ATPGツールがテストパターンを生成するために必要なデータ処理量を増大させ、更に、半導体集積回路の内部状態(即ち、スキャンFFの各クロック周期における値)を記憶させるために多くのメモリを用意する必要性を生じさせる。10Mゲートを越えるような規模の半導体集積回路では、必要なデータ処理量、及び、メモリ容量の増大は経済的に受け入れられないほど深刻である。このため、連続したクロックパルスしか生成できないPLL回路が内蔵されている半導体集積回路では、その規模が大きくなると、事実上マルチサイクルパスのat−speedテストが不可能である。
一方、非特許文献1に開示されている技術には、クロックツリーの遅延を調整するために、非現実的な設計制約が半導体集積回路に課される場合がある、という課題がある。一のクロックツリーの遅延と他のクロックツリーの遅延の差は、10nsにまで大きくなる場合がある。その一方、近年の高速な半導体集積回路では、一の遅延ゲートの遅延は100ps程度である。これは、クロックツリーの遅延を遅延ゲートで調整するためには、非現実的に多大な数の遅延ゲートをPLL回路とクロックツリーの入力との間に挿入する必要が生じることを意味している。これは、遅延ゲートを用いたクロックツリーの遅延の調整によってクロックドメイン間パスのat−speedテストを実現することは、現実的ではないことを意味している。
以上に説明されているように、マルチサイクルパス及びクロックドメイン間パスのat−speedテストを行うための実用的な技術は、発明者が知る限りにおいて存在しない。
上記の課題を解決するために、本発明は、以下に述べられる手段を採用する。その手段を構成する技術的事項の記述には、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]の記載との対応関係を明らかにするために、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号・符号が付加されている。但し、付加された番号・符号は、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
一の観点において、本発明による半導体集積回路は、入力側フリップフロップ(46)と、入力側フリップフロップ(46)に接続された入力を有するである組み合わせ回路(49)と、組み合わせ回路(49)の出力に接続された出力側フリップフロップ(48)と、ディレイテスト回路(10)とを具備する。ディレイテスト回路(10)には、入力クロック信号(20)が入力される。このディレイテスト回路(10)は、入力クロック信号(20)の3以上の連続するクロックパルスから任意のクロックパルスを間引くことによって出力クロックパルス(CLKOUT)を生成し、出力クロックパルス(CLKOUT)を入力側フリップフロップ(46)と出力側フリップフロップ(48)とに供給するように構成されている。
このように構成された半導体集積回路では、マルチサイクルパスである組み合わせ回路(49)のat−speedテストの際、入力側フリップフロップ(46)にラウンチクロックが供給された後、出力側フリップフロップ(48)にキャプチャクロックが供給されるまでの間に、入力側フリップフロップ(46)にクロックパルスを供給しないことが可能である。このように構成された当該半導体集積回路では、マルチサイクルパスの試験の際にテストパターン及びテストパターン生成用パターンを決定するために行われる回路動作の解析の対象を、シングルサイクルパスと同等の範囲に限定することが可能である。より具体的には、上記の構成を有する半導体集積回路は、テストパターン及びテストパターン生成用パターンを決定する際に、組み合わせ回路(49)と、入力側フリップフロップ(46)と、入力側フリップフロップ(46)の入力に接続された組み合わせ回路(47)を順序回路として考え、その順序回路の動作を解析すればよい。これは、マルチサイクルパスを試験するパターンの生成に必要なデータ処理量及びメモリ容量が、シングルサイクルパスを試験するパターンの生成に必要なデータ処理量及びメモリ容量と同等であることを意味する。このように、本発明の半導体集積回路は、入力側フリップフロップ(46)の入力にセットすべきテストパターンを決定するために必要なデータ処理量及びメモリの容量を有効に抑制し、マルチサイクルパスのat−speedテストを容易化することができる。
他の観点において、本発明による半導体集積回路は、第1クロックドメインに属する第1フリップフロップ(63A)と、第2クロックドメインに属し、且つ、クロックドメイン間パス(64)を介して第1フリップフロップ(63A)の出力に接続された入力を有する第2フリップフロップ(63B)と、第1クロックパルスを第1クロックツリー(62A)を介して第1フリップフロップ(63A)に供給するための第1ディレイテスト回路(10A)と、第2クロックパルスを第2クロックツリー(62B)を介して第2フリップフロップ(63B)に供給するための第2ディレイテスト回路(10B)とを具備する。当該半導体集積回路は、第1ディレイテスト回路(10A)が第1クロックパルスを出力する第1出力タイミング又は、第2ディレイテスト回路(10B)が第2クロックパルスを出力する第2出力タイミングの少なくとも一方が調節可能であるように構成されている。
このような構成の半導体集積回路では、上記第1出力タイミングと上記第2出力タイミングとの少なくとも一方を第1クロックツリー及び第2クロックツリーの遅延時間の差に応じて調節することにより、第1フリップフロップに第1クロックパルスが供給されるタイミングと、第2フリップフロップに第2クロックパルスが供給されるタイミングとの時間差を半導体集積回路の内部で調節可能である。これは、クロックドメイン間パスのat−speedテストを行うことを容易化する。
上記第1出力タイミングと上記第2出力タイミングとは、その両方が調節可能であることが好適である。
第1ディレイテスト回路(10A)と第2ディレイテスト回路(10B)とを同期させるためには、第1ディレイテスト回路(10A)及び第2ディレイテスト回路(10B)が、第1クロックパルス及び第2クロックパルスの生成を、同じ制御信号(73)に応答して開始するように構成されることが好ましい。
また、第1ディレイテスト回路(10A)と第2ディレイテスト回路(10B)とを同期させるためには、第1ディレイテスト回路(10B)及び第2ディレイテスト回路(10B)が、同一のクロック信号(74)をマスクすることによって、第1クロックパルス及び第2クロックパルスを生成するように構成されることも好ましい。
更に他の観点において、本発明によるディレイテスト回路(10)は、外部からクロックの波形を表すクロック波形設定データ(14)を受け取り、クロック波形設定データ(14)を保持するクロック波形設定レジスタ(11)と、クロック波形設定データ(14)に応答して入力クロック信号(20)をマスクすることにより、出力クロック(CLKOUT)を生成するように構成された出力部(12、13)とを具備する。このようなディレイテスト回路(10)は、クロック波形設定データ(14)の値を適切に決定することにより、ディレイテスト回路(10)が出力するクロックパルスのタイミングや数を自在に制御できる。このようなディレイテスト回路(10)の機能は、マルチサイクルパス及びクロックドメイン間パスのat−speedテストを行う上で好適である。
本発明により、マルチサイクルパスのat−speedテストを行うための実用的な技術が提供される。
また、本発明により、クロックドメイン間パスのat−speedテストを行うための実用的な技術が提供される。
以下では、本発明の実施の形態が図面を参照しながら詳細に説明される。
本発明は、マルチサイクルパス及びクロックドメイン間パスのテスタビリティの問題が、at−speedテストに使用されるクロックパルスを発生するタイミングを、テストされる半導体集積回路の内部で制御可能にすることによって解決可能である、という発見に基づいている。より具体的には、本実施の形態では、at−speedテストに使用されるクロックパルスを発生するディレイテスト回路が半導体集積回路に組み込まれる。そのディレイテスト回路は、LSIテスタから供給されるクロック波形設定データに対応する波形を有するクロックを生成するように構成される。クロック波形設定データの内容を適切に設定することにより、所望のタイミングで所望の数のクロックパルスが出力される。以下では、ディレイテスト回路の構成及び動作が説明され、更に、当該ディレイテスト回路を用いたマルチサイクルパス及びクロックドメイン間パスのテスト手法が説明される。
第1 ディレイテスト回路
1.ディレイテスト回路の構成
図3は、本実施の形態で使用されるディレイテスト回路10の構成を示すブロック図である。ディレイテスト回路10は、クロック波形保持レジスタ11と、クロック波形レジスタ12と、クロックゲーティング回路13とを備えている。
クロック波形保持レジスタ11は、クロック波形設定データ14を受け取る波形設定入力11aを有しており、そのクロック波形設定データ14を保持するために使用される。クロック波形設定データ14は、ディレイテスト回路10が出力すべきクロックの波形を指定するデータであり、LSIテスタ(図示されない)から供給される。クロック波形設定データ14はnビットデータであり、クロック波形保持レジスタ11はnビットシフトレジスタである。クロック波形保持レジスタ11は、クロック波形設定データ14の各データビットD〜Dをシリアルに受け取って保持し、それが保持しているデータビットD〜Dをパラレルに出力可能に構成されている。クロック波形保持レジスタ11は、更に、波形設定出力11bを有しており、それが保持しているクロック波形設定データ14をディレイテスト回路10の外部にシリアルに出力可能に構成されている。
図4は、クロック波形設定データ14のデータビットの数nが4である場合のクロック波形保持レジスタ11の具体的な構成を示す回路図である。クロック波形保持レジスタ11は、フリップフロップ31〜31と、セレクタ32〜32とを備えている。セレクタ32〜32の出力は、それぞれ、フリップフロップ31〜31の入力に接続されている。セレクタ32の第1入力は、波形設定入力11aに接続され、第2入力は、フリップフロップ31の出力に接続されている。セレクタ32の第1入力はフリップフロップ31の出力に接続され、第2入力はセレクタ32の出力に接続されている。同様に、セレクタ32の第1出力及び第2入力は、それぞれ、フリップフロップ31の出力及びフリップフロップ31の出力に接続され、セレクタ32の第1出力及び第2入力は、フリップフロップ31の出力及びフリップフロップ31の出力に接続されている。フリップフロップ31の出力は、更に、波形設定出力11bに接続されている。
クロック波形保持レジスタ11の制御は、テスタクロック15及びクロック波形保持信号16によって行われる。テスタクロック15は、LSIテスタから外部的に供給されるクロック信号であり、フリップフロップ31〜31のクロック入力に供給される。クロック波形保持レジスタ11は、このテスタクロック15に同期してクロック波形設定データ14を順次に取り込む。一方、クロック波形保持信号16は、クロック波形設定データ14を外部から取り込むか、外部から取り込まずに保持するかを指定するためのものである。クロック波形保持信号16は、セレクタ32〜32の制御入力に供給される。
このような構成のクロック波形保持レジスタ11は、クロック波形保持信号16が非活性化されると(本実施の形態では、”0”にされると)、テスタクロック15に同期してクロック波形設定データ14のデータビットD〜Dを順次に取り込む。クロック波形設定データ14の取り込みの完了時には、データビットD〜Dは、それぞれ、フリップフロップ31〜31に保持される。
クロック波形保持レジスタ11に設けられるフリップフロップ、及びセレクタの数は、クロック波形設定データ14を構成するデータビットの数nに依存して決定されることは、当業者には自明的である。
図3に戻り、クロック波形レジスタ12は、クロック波形保持レジスタ11からクロック波形設定データ14のデータビットD〜Dをラッチし、ラッチしたデータビットD〜Dをシリアルに出力するように構成されたnビットシフトレジスタである。クロック波形レジスタ12からシリアルに出力されるデータビットD〜Dは、クロックゲーティング回路13を制御するクロックゲーティング信号17として使用される。クロック波形設定データ14のラッチ、及びクロックゲーティング信号17の出力は、入力PLLクロック20に同期して行われる。入力PLLクロック20は、テストされる半導体集積回路に内蔵されたPLL回路によって生成されるクロック信号であり、当該半導体集積回路の動作速度に対応する周波数を有している。
図5は、クロック波形設定データ14のデータビットの数nが4である場合のクロック波形レジスタ12の具体的な構成を示す回路図である。クロック波形レジスタ12は、フリップフロップ33〜33と、セレクタ34〜34、及び35〜35とで構成されている。セレクタ34〜34の第1入力は、それぞれ、フリップフロップ33〜33の出力に接続されている。一方、セレクタ34〜34の第2入力は、それぞれ、クロック波形保持レジスタ11のフリップフロップ31〜31に接続されている;言い換えれば、セレクタ34〜34の第2入力には、それぞれ、クロック波形レジスタ12に保持されているクロック波形設定データ14のデータビットD〜Dが供給される。セレクタ35〜35の第1入力は、それぞれ、セレクタ34〜34の出力に接続されている。一方、セレクタ35〜35の第2入力は、それぞれ、フリップフロップ33〜33に接続され、セレクタ35の第2入力は、接地端子に接続されている。
クロック波形レジスタ12の制御は、クロック波形設定信号18とクロック生成開始信号19とによって行われる。クロック波形設定信号18は、クロック波形設定データ14のデータビットD〜Dのラッチを許可するための信号であり、クロック生成開始信号19は、クロックゲーティング信号17の出力(即ち、データビットD〜Dの出力)を許可するための信号である。クロック波形設定信号18は、セレクタ34〜34の制御入力に供給され、クロック生成開始信号19は、セレクタ35〜35の制御入力に供給される。
このような構成のクロック波形レジスタ12は、クロック波形設定信号18が活性化され、クロック生成開始信号19が非活性化された状態で、入力PLLクロック20が供給されると、入力PLLクロック20の立ち上がりエッジに同期してクロック波形設定データ14のデータビットD〜Dをラッチする。更に、クロック波形設定信号18が非活性化され、クロック生成開始信号19が活性化された状態で入力PLLクロック20が供給されると、入力PLLクロック20の立ち上がりエッジに同期してクロック波形設定データ14のデータビットD〜Dをシフトしながら順次に出力する。
再度に図3に戻って、クロックゲーティング回路13は、クロック波形レジスタ12から供給されるクロックゲーティング信号17と、外部から供給されるノーマルモード信号21とに応答して、PLL回路(図示されない)から供給される入力PLLクロック20をゲーティングする回路である。ノーマルモード信号21とは、ディレイテスト回路10が搭載される半導体集積回路の動作モードを指定する信号である;ノーマルモード信号21は、通常動作時に活性化され(本実施の形態では”High”に設定され)、テストが行われる場合には非活性化される。
具体的には、クロックゲーティング回路13は、フリップフロップ36と、ORゲート37と、ANDゲート38とを備えている。フリップフロップ36のデータ入力にはクロックゲーティング信号17が入力されており、クロック入力には入力PLLクロック20が入力されている。フリップフロップ36は、入力PLLクロック20の立ち下がりエッジに同期してクロックゲーティング信号17をラッチし、その出力から半周期遅れクロックゲーティング信号22を出力する。ORゲート37の第1入力にはノーマルモード信号21が供給され、第2入力には半周期遅れクロックゲーティング信号22が供給される。ORゲート37の出力は、ANDゲート38の第1入力に接続されている。ANDゲート38の第2入力には、入力PLLクロック20が供給される。ANDゲート38の出力から、目的とする出力クロックCLKOUTが出力される。
このように構成されたクロックゲーティング回路13は、ノーマルモード信号21が活性化されると、クロックゲーティング信号17に無関係に入力PLLクロック20をそのまま出力クロックCLKOUTとして出力する。一方、ノーマルモード信号21が非活性化されると、クロックゲーティング信号17に応答して入力PLLクロック20をマスクする;具体的には、あるクロック周期においてクロックゲーティング信号17が”Low”であると、クロックゲーティング回路13は、それに続くクロック周期において入力PLLクロック20をマスクする。逆に、あるクロック周期においてクロックゲーティング信号17が”High”であると、クロックゲーティング回路13は、それに続くクロック周期において入力PLLクロック20をそのまま出力する。言い換えれば、クロックゲーティング回路13は、クロックゲーティング信号17が”High”であるクロック周期の次のクロック周期のみクロックパルスを出力する;クロックゲーティング信号17が”Low”であるクロック周期の次のクロック周期においてはクロックパルスは出力されない。
2.ディレイテスト回路の動作
以上に述べられているように、図3のディレイテスト回路10は、クロック波形設定データ14の値に応じた波形の出力クロックCLKOUTを生成可能に構成されている。以下では、クロック波形設定データ14による波形の設定、及びクロック波形設定データ14に応じた出力クロックCLKOUTの生成の過程が、順に説明される。
(ステップS01)
まず、クロック波形設定データ14がクロック波形保持レジスタ11に供給され、これにより、所望の出力クロックCLKOUTの波形がディレイテスト回路10に設定される。具体的には、図6に示されているように、クロック波形保持信号16が非活性化された状態で、テスタクロック15に同期してクロック波形設定データ14の各データビットD〜Dが順次に波形設定入力11aに供給される。
クロック波形設定データ14の各データビットD〜Dは、クロック生成開始信号19が活性化された後の4つのクロック周期にそれぞれに対応付けられており、データビットD〜Dの値は、それぞれが対応するクロック周期におけるクロックパルスの出力の有無に応じて設定される;データビットD〜Dは、それぞれが対応するクロック周期においてクロックパルスを出力する場合には”1”に、クロックパルスを出力しない場合には”0”に設定される。例えば、クロック生成開始信号19が活性化された後の最初のクロック周期においてクロックパルスを出力しない場合には、データビットDは、”0”に設定される。データビットD、D、D、Dがそれぞれ”0”、”1”、”0”、”1”に設定される図6の例では、ディレイテスト回路10は、クロック生成開始信号19が活性化された後の2番目、及び4番目のクロック周期においてクロックパルスを出力するように設定されることになる。
クロック波形設定データ14のクロック波形保持レジスタ11への設定が完了されると、クロック波形保持信号16が活性化される。これにより、クロック波形保持レジスタ11の各フリップフロップ31〜31のそれぞれの出力が、そのデータ入力に接続され、クロック波形保持レジスタ11は、クロック波形設定データ14を保持する状態になる。
(ステップS02)
続いて、クロック波形保持レジスタ11に保持されているクロック波形設定データ14の各データビットD〜Dが、パラレルにクロック波形レジスタ12に転送される。具体的には、図7に示されているように、クロック生成開始信号19が非活性化された状態で、クロック波形設定信号18が活性化される。これにより、入力PLLクロック20の立ち上がりエッジに同期してクロック波形レジスタ12のフリップフロップ33〜33にデータビットD〜Dが転送される。
フリップフロップ33〜33へのデータビットD〜Dの転送が完了した後、クロック波形設定信号18が非活性化される。これにより、クロック波形レジスタ12の各フリップフロップ33〜33のそれぞれの出力がそのデータ入力に接続され、クロック波形レジスタ12は、クロック波形設定データ14を保持する状態になる。
(ステップS03)
続いて、クロック波形レジスタ12に設定されたデータビットD〜Dがクロックゲーティング信号17として順次にクロックゲーティング回路13に転送され、データビットD〜Dに対応する波形を有する出力クロックCLKOUTが生成される。図8は、出力クロックCLKOUTが生成される過程を示すタイミングチャートである。
初期状態では、クロックゲーティング信号17は、データビットDの値に対応した値を有している。図8の例では、クロックゲーティング信号17は、初期的に”Low”に設定されている。クロック波形設定信号18、クロック生成開始信号19は、いずれも非活性化されている。
クロック波形設定信号18が非活性化された状態のまま、クロック生成開始信号19が活性化されると、データビットD〜Dが入力PLLクロック20に同期して順次に転送される。言い換えれば、クロックゲーティング信号17の値が、データビットD〜Dの値に応じて順次に切り替えられる。クロックゲーティング回路13は、クロックゲーティング信号17に応答して出力クロックCLKOUTを出力する。この結果、クロック波形設定データ14の各データビットD〜Dに対応した波形を有するように、出力クロックCLKOUTが生成される。
同一の波形の出力クロックCLKOUTを再度に出力する場合には、上記のステップS02、S03が所望の回数だけ繰り返される。
このように動作するディレイテスト回路10は、クロック波形設定データ14の各データビットD〜Dを適切に設定することにより、所望の波形を有する出力クロックCLKOUTを生成可能である。例えば、データビットD〜Dの連続する2ビットを”1”に設定することにより、より具体的には、データビットD〜Dを”0011”、又は”0110”に設定することにより、連続した2つのクロックパルスからなる出力クロックCLKOUTを生成可能である。
クロック波形設定データ14を適切に設定することにより、ディレイテスト回路10が連続しない2つのクロックパルスを生成可能であることに留意されたい。例えば、図8に示されているように、データビットD〜Dを”0101”に設定することにより、クロックパルスを不連続的に(言い換えれば、クロックパルスが生成されるクロック周期の間に、クロックパルスが出力されないクロック周期が挿入されるように)、出力可能である。後述されるように、不連続である2つのクロックパルスを出力可能であることは、マルチサイクルパスのat−speedテストを行う際に極めて有益である。
また、クロック波形設定データ14を適切に設定することにより、ディレイテスト回路10からクロックパルスが出力されるタイミングを1クロック周期の単位で制御可能であることにも留意されたい。例えば、データビットD〜Dが、それぞれ、”1000”に設定されると、ディレイテスト回路10は、クロック生成開始信号19が活性化されたクロック周期の次のクロック周期で、クロックパルスを出力する。一方、データビットD〜Dが、それぞれ、”0001”に設定されると、ディレイテスト回路10は、クロック生成開始信号19が活性化されて以後、4番目のクロック周期でクロックパルスを出力する。クロックパルスが出力されるタイミングを制御可能であることは、後述されるように、クロックドメイン間パスのat−speedテストを行う際に極めて有益である。
第2 マルチサイクルパスのat−speedテスト
既述のように、図3に示されているディレイテスト回路10は、マルチサイクルパスのat−speedテストを実現するのに適した構成を有している。以下では、図3のディレイテスト回路10を用いてマルチサイクルパスのat−speedテストを行う手法が説明される。
図9は、ディレイテスト回路10を用いたマルチサイクルパスのat−speedテストに対応している半導体集積回路の構成の例を示す回路図である。当該半導体集積回路の被テスト回路43は、スキャンFF44、46、48と、組み合わせ回路45、47、49を含んで構成されている。スキャンFF44、46、48は、スキャンパス50を構成している。スキャンFF44、46、48には、スキャンイネーブル信号51が供給されており、スキャンFF44、46、48は、スキャンイネーブル信号51に応答してデータ入力を選択する。具体的には、スキャンイネーブル信号51が活性化されている場合(本実施の形態ではスキャンイネーブル信号51が”1”に設定されている場合)、スキャンFF44、46、48は、スキャンパス50に関与するデータ入力を選択する;そうでない場合、スキャンFF44、46、48は、組み合わせ回路45、47、49に接続されたデータ入力を選択する。
組み合わせ回路45、47が、シングルサイクルパスであるのに対し、組み合わせ回路49は、2クロック周期をかけてデータが伝送されるマルチサイクルパスである。後述されるように、マルチサイクルパスである組み合わせ回路49のat−speedテストの実現が、図9の半導体集積回路の主題である。
スキャンFF44、46、48にクロックを分配するクロック系は、上述のディレイテスト回路10と、セレクタ41と、クロックツリー42とを含んで構成される。セレクタ41の第1入力には、LSIテスタから供給されるシフトクロック52が入力され、第2入力には、上述のディレイテスト回路10が出力する出力クロックCLKOUTが入力される。シフトクロック52とは、スキャンパス50においてデータをシフトさせるために使用されるクロックであり、LSIテスタから供給される。セレクタ41の制御入力には、上述のスキャンイネーブル信号51が供給されている。セレクタ41は、スキャンイネーブル信号51が非活性化されると(本実施の形態では”0”に設定されると)、ディレイテスト回路10が出力する出力クロックCLKOUTを選択し、スキャンイネーブル信号51が活性化されるとシフトクロック52を選択する。
図9に示されている半導体集積回路では、マルチサイクルパスである組み合わせ回路49のat−speedテストは、下記の手順で行われる。
まず、ディレイテスト回路10が、組み合わせ回路49上をデータを伝送するのに必要なクロック周期の数に対応する間隔で2つのクロックパルスが出力されるように設定される。本実施の形態では、間隔が2クロック周期である2つのクロックパルスの出力を指定するクロック波形設定データ14がディレイテスト回路10に設定される。既述のように、クロック波形設定データ14は、まず、クロック波形保持レジスタ11に取り込まれ、更に、クロック波形保持レジスタ11からクロック波形レジスタ12に転送される。
より具体的には、連続しない2ビットが”1”であるようなクロック波形設定データ14が、ディレイテスト回路10に保持される。例えば、クロック波形設定データ14のデータビットD〜Dが、”0101”に設定される;その代りに、クロック波形設定データ14のデータビットD〜Dを”1010”に設定してもよい。後述されるように、ディレイテスト回路10から、間隔が2クロック周期である2つのクロックパルスが出力されることが、組み合わせ回路49のat−speedテストを実現する上で重要である。
更に、スキャンFF46に初期化パターンがセットされ、スキャンFF44にテストパターン出力用パターンがセットされる。初期化パターンは、組み合わせ回路49の各ノードが所望の状態に初期化されるように決定される。一方、テストパターン出力用パターンは、組み合わせ回路49に供給されるべき所望のテストパターンが、組み合わせ回路47の出力からスキャンFF46の入力に供給されるように決定される。
より具体的には、初期化パターンとテストパターン出力用パターンのセットは、下記の手順で行われる。具体的には、スキャンイネーブル信号51が活性化され、更に、シフトクロック52がLSIテスタから供給される。シフトクロック52に同期して、初期化パターンとテストパターン出力用パターンがLSIテスタからスキャンパス50に供給され、初期化パターンがスキャンFF46に、テストパターン出力用パターンがスキャンFF44にセットされる。スキャンFF44へのスキャンテストパターンのセットが完了すると、シフトクロック52の供給が停止され、更に、スキャンイネーブル信号51が非活性化される。
初期化パターンとテストパターン出力用パターンの決定は、LSIテスタにインストールされているATPGツールによって行われる。ATPGツールは、組み合わせ回路47、49、及びスキャンFF46を順序回路として考えて当該順序回路の動作を解析し、初期化パターンとテストパターン出力用パターンとを決定する。ATPGツールは、更に、テスト対象である組み合わせ回路49から出力されるべき期待値パターンを生成する。
ディレイテスト回路10の設定と、初期化パターン及びテストパターン出力パターンのセットの完了の後、クロック生成開始信号19が活性化される。これにより、図10に示されているように、クロック波形設定データ14の値に対応する波形のクロックが、言い換えれば間隔が2クロック周期である2つのクロックパルスが、ディレイテスト回路10からスキャンFF44、46、48に供給される。
先に出力されるクロックパルスは、ラウンチクロックとして使用される。ラウンチクロックの入力に応答して、スキャンFF46は所望のテストパターンを組み合わせ回路49に供給し始める。これにより、組み合わせ回路49の故障仮定点(例えば、配線やプリミティブの端子)に所望の状態遷移が起こされる。
一方、後に出力されるクロックパルスは、キャプチャクロックとして使用される。キャプチャクロックの入力に応答して、スキャンFF48は、組み合わせ回路49の出力をラッチする。
更に、キャプチャクロックによってスキャンFF48に取り込まれたデータがスキャンパス50を介してLSIテスタに転送される。スキャンFF48に取り込まれたデータから、組み合わせ回路49の遷移遅延故障の存在の有無が判定される。スキャンFF48に取り込まれたデータが期待値パターンに一致しない場合には、LSIテスタは、組み合わせ回路49に遷移遅延故障が存在すると判断する。
このような手順による組み合わせ回路49のat−speedテストでは、組み合わせ回路49がマルチサイクルパスであるにも関わらず、従来技術によるシングルサイクルパスについてのデータ処理と同等のデータ処理量及びメモリの容量で、マルチサイクルパスのat−speedテストのためのテストパターンを生成できる。本実施の形態の試験手順では、組み合わせ回路47、49とスキャンFF46とを順序回路として考え、該順序回路の動作を解析することにより、初期化パターン、テストパターン出力パターン、及び期待値パターンの生成が可能である;組み合わせ回路45及びスキャンFF46の動作については動作の解析の際に考慮に入れる必要はない。
このように、ディレイテスト回路10を用いてクロックパルスを不連続的に出力することができる図9の半導体集積回路では、現実的なデータ処理量及びメモリ容量で、ATPGツールによるマルチサイクルパスのat−speedテストのためのテストパターンの生成を実行することができる。
このような手順による組み合わせ回路49のat−speedテストは、組み合わせ回路49上をデータを伝送するのに必要なクロック周期の数が2以外である場合にも適用可能である。組み合わせ回路49上をデータを伝送するのに必要なクロック周期の数がNである場合には、ディレイテスト回路10を、Nクロック周期の間隔で2つのクロックパルスを出力するように設定すればよい。このためには、クロック波形設定データ14のビット数は、N+1以上であればよい。必要がある場合には、ディレイテスト回路10の設計が、クロック波形設定データ14のビット数に合わせて変更される。具体的には、クロック波形保持レジスタ11及びクロック波形レジスタ12が保持可能なビット数が、クロック波形設定データ14のビット数に合わせて変更される。
第3 クロックドメイン間パスのat−speedテスト
1.ディレイテスト回路を利用したクロックドメイン間パスのテスト
既述のように、図3に示されているディレイテスト回路10は、クロックドメイン間パスのat−speedテストを実現するためにも適している。以下では、ディレイテスト回路10を用いてクロックドメイン間パスのat−speedテストを行う手法が説明される。
図11は、ディレイテスト回路10を用いてクロックドメイン間パスのat−speedテストを行うように構成された半導体集積回路の構成の例を示す回路図である。本実施の形態でテストの対象にされるのは、スキャンFF63A、63Bの間に設けられているクロックドメイン間パス64である。このクロックドメイン間パス64のat−speedテストを行うために、図11の半導体集積回路には、上述のディレイテスト回路10が2つ設けられる。以下の記載において、2つのディレイテスト回路10、及びそれに関連する信号は、参照符号に付せられた記号”A”、”B”に区別されることに留意されたい。
スキャンFF63AとスキャンFF63Bとは、異なるクロックドメインに属しており、異なるクロックツリーからクロックが供給される。具体的には、スキャンFF63Aにクロックを供給するクロック系は、ディレイテスト回路10Aと、セレクタ61Aと、第1クロックツリー62Aとで構成される。セレクタ61Aの第1入力には、シフトクロック72が供給され、第2入力には、ディレイテスト回路10Aが出力する出力クロックCLKOUT が供給される。セレクタ61Aは、スキャンイネーブル信号71に応答して、ディレイテスト回路10Aが出力する出力クロックCLKOUT とシフトクロック72との一方を選択する。第1クロックツリー62Aは、セレクタ61Aが出力するクロックを、スキャンFF63Aを含む第1クロックドメインに分配する。同様に、スキャンFF63Bにクロックを供給するクロック系は、ディレイテスト回路10Bと、セレクタ61Bと、第1クロックツリー62Bとで構成される。セレクタ61Bの第1入力には、シフトクロック72が供給され、第2入力には、ディレイテスト回路10Bが出力する出力クロックCLKOUT が供給される。セレクタ61Bは、スキャンイネーブル信号71に応答して、ディレイテスト回路10Bが出力する出力クロックCLKOUT とシフトクロック72との一方を選択する。第2クロックツリー62Bは、セレクタ61Bが出力するクロックを、スキャンFF63Bを含む第2クロックドメインに分配する。
ディレイテスト回路10A、10Bを同期させることは、スキャンFF63A、63Bに適切なタイミングでクロックを供給するために重要である。ディレイテスト回路10A、10Bを同期させるためには、第1に、ディレイテスト回路10Aに供給されるクロック生成開始信号19Aと、ディレイテスト回路10Bに供給されるクロック生成開始信号19Bを同期させることが好適である。
より具体的には、本実施の形態では、クロック生成開始信号19A、19Bの同期がフリップフロップ65A、65Bによって実現されている。フリップフロップ65A、65Bのデータ入力にはクロック生成同期信号73が供給され、クロック入力には、テスト基準クロック74が供給されている。クロック生成同期信号73は、ディレイテスト回路10A、10Bにクロックの出力を指示する制御信号であり、テスト基準クロック74は、半導体集積回路に内蔵されるPLL回路(図示されない)によって生成されるクロック信号である。後述されるように、テスト基準クロック74は、ディレイテスト回路10A、10Bが出力クロックCLKOUT 、CLKOUT を生成するために共通に使用される。フリップフロップ65A、65Bは、テスト基準クロック74の立ち上がりエッジに同期して、クロック生成同期信号73をラッチする。フリップフロップ65Aの出力信号、及びフリップフロップ65Bの出力信号が、それぞれ、ディレイテスト回路10Aのクロック生成開始信号19A、ディレイテスト回路10Bのクロック生成開始信号19Bとして使用される。これにより、クロック生成開始信号19A、19Bは、クロック生成同期信号73の活性化に同期して、同時に活性化される。
ディレイテスト回路10A、10Bを同期させるためには、これに加えて、ディレイテスト回路10A、10Bに供給される入力PLLクロック20A、20Bを同期させることが好適である。本実施の形態では、入力PLLクロック20A、20Bの同期が、セレクタ66A、66Bを半導体集積回路に設けてテスト基準クロック74を入力PLLクロック20A、20Bとして共通に使用することによって達成されている。セレクタ66Aは、ドメイン間テストモード信号76に応答してテスト基準クロック74と第1PLLクロック75Aとの一方を選択し、セレクタ66Bは、ドメイン間テストモード信号76に応答してテスト基準クロック74と第2PLLクロック75Bとの一方を選択する。セレクタ66Aが出力するクロックが、ディレイテスト回路10Aの入力PLLクロック20Aとして使用され、セレクタ66Bが出力するクロックが、ディレイテスト回路10Bの入力PLLクロック20Bとして使用される。通常動作時には、ドメイン間テストモード信号76は非活性化され(本実施の形態では”0”に設定され)、第1PLLクロック75A、第2PLLクロック75Bが、それぞれ、入力PLLクロック20A、20Bとして供給される。更に、ディレイテスト回路10A、10Bに供給されるノーマルモード信号21A、21Bが活性化され、第1PLLクロック75A、第2PLLクロック75Bが、そのまま、第1クロックドメイン、第2クロックドメインに供給される。一方、クロックドメイン間パス64のat−speedテストが行われる場合には、ドメイン間テストモード信号76が活性化され、セレクタ66A、66Bは、いずれもテスト基準クロック74を選択する。これにより、テスト基準クロック74が、ディレイテスト回路10A、10Bに共通に供給される。ディレイテスト回路10A、10Bは、テスト基準クロック74を、入力PLLクロック20A、20Bとして使用する。
テスト基準クロック74としては、通常動作時におけるクロックドメイン間パス64を介するデータ転送をシミュレートできるような波形を有するクロック信号が使用される。言い換えれば、クロックドメイン間パス64のテスト時にスキャンFF63Aのクロック入力にクロックパルスが供給されるべき時刻から、スキャンFF63Bのクロック入力にクロックパルスが供給されるべき時刻までの時間が、そのクロック周期の整数倍であるようなクロック信号が、テスト基準クロック74として使用される。例えば、図12に示されているように、クロックドメイン間パス64をテストするためには、スキャンFF63Aのクロック入力にクロックパルスが供給されて以後、第1PLLクロック75Aの1クロック周期だけ後の時刻において、スキャンFF63Bのクロック入力にクロックパルスを供給する必要があるとする。この場合には、例えば、第1PLLクロック75Aと同一のクロック周期を有するクロック信号がテスト基準クロック74として使用である。この場合には、第1PLLクロック75Aそのものを、テスト基準クロック74として使用することも可能である。
クロックドメイン間パス64のat−speedテストは、以下の手順で行われる。まず、スキャンパス(図示されない)を介してスキャンFF63Aに初期化パターンがセットされ、スキャンFF63Aの入力に接続されている組み合わせ回路(図示されない)の入力に接続されているスキャンFF(図示されない)にテストパターン出力用パターンがセットされる。より詳細には、スキャンイネーブル信号71が活性化され、更に、シフトクロック72がLSIテスタから供給される。シフトクロック72に同期して、初期化パターンとテストパターン出力用パターンがLSIテスタから供給される。これにより、初期化パターンとテストパターン出力用パターンとが、対応するスキャンFFにセットされる。初期化パターンがスキャンFF63Aにセットされることにより、クロックドメイン間パス64の各ノードが初期化される。更に、テストパターン出力用パターンが、それに関連するスキャンFFにセットされることにより、スキャンFF63Aの入力にテストパターンがセットされる。初期化パターンとテストパターン出力用パターンのセットが完了すると、スキャンイネーブル信号71は非活性化される。
更に、クロック波形設定データ14がディレイテスト回路10A、10Bにそれぞれに設定され、ディレイテスト回路10A、10Bに、クロックパルスを出力するタイミングが設定される。ディレイテスト回路10A、10Bに設定されるクロック波形設定データ14は、その一のデータビットのみが”1”、残りが”0”になるように決定される。ディレイテスト回路10A、10Bがクロックパルスを出力するタイミングは、クロック波形設定データ14のデータビットD〜Dの所望のデータビットを”1”に設定することによって制御可能である。
続いて、ドメイン間テストモード信号76及びクロック生成同期信号73が活性化され、ディレイテスト回路10A、10BからスキャンFF63A、63Bへのクロックパルスの供給が開始される。クロック生成同期信号73の活性化に応答して、ディレイテスト回路10A、10Bのクロック生成開始信号19A、19Bは同時に活性化され、ディレイテスト回路10A、10Bは、クロック波形設定データ14に指定されたタイミングでクロックパルスを出力する。具体的には、まず、ディレイテスト回路10AからスキャンFF63Aのクロック入力にクロックパルスが供給される。これにより、スキャンFF63Aからクロックドメイン間パス64へのテストパターンの供給が開始され、クロックドメイン間パス64に所望の状態遷移が起こされる。所望の時間の後、ディレイテスト回路10BからスキャンFF63Bのクロック入力にクロックパルスが供給され、クロックドメイン間パス64から出力されるデータがスキャンFF63Bによってラッチされる。
続いて、スキャンFF63Bに取り込まれたデータが、スキャンパスを介してテスタに転送されて、クロックドメイン間パス64のデータ転送が正しく行われているかが検証される。
ディレイテスト回路10A、10Bのそれぞれに設定されるクロック波形設定データ14の値は、第1クロックツリー62A、第2クロックツリー62Bの遅延時間の差を補償するように決定される。以下では、例えば、クロックドメイン間パス64をテストするために、スキャンFF63Aのクロック入力にクロックパルスが供給されて以後、テスト基準クロック74の1クロック周期だけ後の時刻において、スキャンFF63Bのクロック入力にクロックパルスを供給しようとする場合を考えよう。
図12(a)に示されているように、第1クロックツリー62A、第2クロックツリー62Bの遅延時間が同一である場合、ディレイテスト回路10Bがディレイテスト回路10Aよりもテスト基準クロック74の1クロック周期だけ遅くクロックパルスを出力するように決定されたクロック波形設定データ14が、ディレイテスト回路10A、10Bのそれぞれに設定される。例えば、ディレイテスト回路10Aには、クロック波形設定データ14として”0100”が設定され、ディレイテスト回路10Bには、クロック波形設定データ14として”0010”が設定される;図12(a)には、この場合のディレイテスト回路10A、10Bの動作が図示されている。これにより、スキャンFF63A、63Bのクロック入力には、所望の時刻にクロックパルスが供給される。
図12(b)に示されているように、第1クロックツリー62Aの遅延時間が、第2クロックツリー62Bよりもテスト基準クロック74の1クロック周期だけ短い場合には、ディレイテスト回路10A、10Bが同時にクロックパルスを出力するように決定されたクロック波形設定データ14がディレイテスト回路10A、10Bのそれぞれに設定される。例えば、ディレイテスト回路10A、10Bには、いずれも、クロック波形設定データ14として”0010”が設定される;図12(b)には、この場合のディレイテスト回路10A、10Bの動作が図示されている。これにより、スキャンFF63A、63Bのクロック入力には、所望の時刻にクロックパルスが供給される。
逆に、図12(c)に示されているように、第1クロックツリー62Aの遅延時間が、第2クロックツリー62Bよりもテスト基準クロック74の1クロック周期だけ長い場合には、ディレイテスト回路10Bがディレイテスト回路10Aよりもテスト基準クロック74の2クロック周期だけ遅くクロックパルスを出力するように決定されたクロック波形設定データ14がディレイテスト回路10A、10Bのそれぞれに設定される。例えば、ディレイテスト回路10Aには、クロック波形設定データ14として”0100”が設定され、ディレイテスト回路10Bには、クロック波形設定データ14として”0001”が設定される;図12(c)には、この場合のディレイテスト回路10A、10Bの動作が図示されている。これにより、スキャンFF63A、63Bのクロック入力には、所望の時刻にクロックパルスが供給される。
以上に説明されているように、ディレイテスト回路10A、10Bを内蔵する図11の半導体集積回路は、所望のタイミングでクロックパルスを発生可能である。このように構成された図11の半導体集積回路は、クロックドメイン間パス64のat−speedテストを実行可能である。
2.第1変形例
図11に示されている半導体集積回路においては、第1クロックツリー62A、第2クロックツリー62Bの遅延時間の差が大きい場合、ディレイテスト回路10A、10Bから出力されるクロックパルスの出力タイミングの差を増大させる必要がある。クロックパルスの出力タイミングの差の上限は、ディレイテスト回路10A、10Bに設定可能なクロック波形設定データ14のビット数に依存している。例えば、クロック波形設定データ14のビット数が4である場合、第1クロックツリー62A、第2クロックツリー62Bの遅延時間の差は、テスト基準クロック74の3クロック周期まで許容される。
ディレイテスト回路10A、10Bがクロックパルスを出力するタイミングの差を増大させる最も単純な方法は、ディレイテスト回路10A、10Bの少なくとも一方について、それに供給されるクロック波形設定データ14のビット数を増大させることである。クロック波形設定データ14のビット数を増大させれば、クロックパルスの出力タイミングの調整範囲が広がり、第1クロックツリー62A、第2クロックツリー62Bの遅延の差が大きい場合でもクロックパルスの出力タイミングを適切に調節可能である。
しかし、複数のディレイテスト回路10が半導体集積回路が組み込まれる場合に、特定のディレイテスト回路10についてのみ、それに供給されるクロック波形設定データ14のビット数を増大させることは、レイアウトの容易性の観点からは好ましくない。なぜなら、クロック波形設定データ14のビット数を増大させることは、その特定のディレイテスト回路10の構成を変更する必要性があるからである。具体的には、クロック波形設定データ14のビット数が増大されたディレイテスト回路10のクロック波形保持レジスタ11、クロック波形レジスタ12が保持するビット数を、クロック波形設定データ14のビット数に合わせて増大させる必要がある。これは、当該特定のディレイテスト回路10のみを別の設計にする必要性を生じさせ、ディレイテスト回路10をハードマクロとして半導体集積回路に組み込むために好適でない。
図13は、ディレイテスト回路10A、10Bに保持可能なクロック波形設定データ14のビット数を増大させずに、ディレイテスト回路10A、10Bから出力されるクロックパルスの出力タイミングの差を増大させるための半導体集積回路の構成を示している。図13の半導体集積回路では、クロック生成同期信号73が活性化されてからディレイテスト回路10A、10Bに供給されるクロック生成開始信号19A、19Bのそれぞれが活性化されるまでの遅延時間に差が与えられ、これにより、クロックパルスの出力タイミングの最大値が増大されている。
より具体的には、図13に示された半導体集積回路では、クロック生成同期信号73からクロック生成開始信号19A、19Bを生成するために異なる数のフリップフロップが使用されている。図13の構成では、クロック生成開始信号19Aの生成は、単一のフリップフロップ65Aによって行われるのに対し、クロック生成開始信号19Bの生成は、直列に接続された2つのフリップフロップ65B−1、65B−2がクロック生成開始信号19Bを生成するために使用されている。
これにより、図13の半導体集積回路は、ディレイテスト回路10A、10Bがクロックパルスを出力するタイミングの差の最大値が、図11の半導体集積回路よりも、テスト基準クロック74の1クロック周期だけ増大されている。具体的には、図11の半導体集積回路は、クロックパルスを出力するタイミングの差の最大値は3クロック周期であるのに対し、図13の半導体集積回路では、4クロック周期である。このように、図13の半導体集積回路では、ディレイテスト回路10A、10Bが保持するクロック波形設定データ14のビット数を増大させることなく、第1クロックツリー62A、第2クロックツリー62Bの遅延の差が大きい場合でもクロックパルスの出力タイミングを最適に調節することが可能になる。
図14は、図13の半導体集積回路の動作を示すタイミングチャートである。図14に図示されている動作では、第1クロックツリー62Aの遅延時間が第2クロックツリー62Bの遅延時間よりもテスト基準クロック74の3クロック周期分だけ長いことが仮定されている。加えて、クロックドメイン間パス64をテストするためには、スキャンFF63Aのクロック入力にクロックパルスが供給されて以後、テスト基準クロック74の1クロック周期だけ後の時刻において、スキャンFF63Bのクロック入力にクロックパルスが供給される必要があるとしよう。
上記の要求を満足させるためには、ディレイテスト回路10Aに、クロック波形設定データ14として”1000”が設定され、ディレイテスト回路10Bに、クロック波形設定データ14として”0001”が設定される。
クロック波形設定データ14の設定の後、クロック生成同期信号73が活性化(本実施例では、”0”から”1”に設定)されると、テスト基準クロック74の立ち上がりエッジに同期して、クロック生成開始信号19A、19Bが順次に活性化される。ディレイテスト回路10Bに供給されるクロック生成開始信号19Bが活性化される時刻は、ディレイテスト回路10Aに供給されるクロック生成開始信号19Aが活性化された後、1クロック周期だけ後の時刻である。
ディレイテスト回路10Aは、クロック生成開始信号19Aの活性化の後の最初のクロック周期において、クロックパルスを出力する。一方、ディレイテスト回路10Bは、クロック生成開始信号19Bの活性化の後の4番目のクロック周期、言い換えれば、クロック生成開始信号19Aの活性化の後の5番目のクロック周期において、クロックパルスを出力する。したがって、ディレイテスト回路10Bがクロックパルスを出力する時刻は、ディレイテスト回路10Aがクロックパルスを出力する時刻よりも、テスト基準クロック74の4クロック周期だけ遅い。これにより、スキャンFF63A、63Bのクロック入力には、所望の時刻にクロックパルスが供給される。
クロック生成開始信号19Bの生成に使用されるフリップフロップの数は、第1クロックツリー62A、第2クロックツリー62Bの遅延の差を補償するために必要な、ディレイテスト回路10A、10Bから出力されるクロックパルスの出力タイミングの差に応じて決定される。例えば、ディレイテスト回路10Bがクロックパルスを出力する時刻を、ディレイテスト回路10Aがクロックパルスを出力する時刻よりも、テスト基準クロック74の5クロック周期だけ遅くするためには、クロック生成開始信号19Bの生成に3つの直列に接続されたフロップフロップを使用すればよい。
3.第2変形例
上述のディレイテスト回路10の動作から明らかであるように、図11に示されている半導体集積回路では、ディレイテスト回路10A、10Bがクロックパルスを出力するタイミングの調整は、テスト基準クロック74のクロック周期を単位として行われる。
しかしながら、第1クロックツリー62A、第2クロックツリー62Bの遅延の差は、クロック周期を単位としているとは限らないから、ディレイテスト回路10A、10Bがクロックパルスを出力するタイミングは、より細かく調節可能であることが好ましい。
図15は、ディレイテスト回路10A、10Bがクロックパルスを出力するタイミングをより細かく調節可能にするための半導体集積回路の構成を示す回路図である。図15の構成では、ディレイテスト回路10Aに供給される入力PLLクロック20Aと、ディレイテスト回路10Bに供給される入力PLLクロック20Bとのうちの一方が、必要に応じて反転される。例えば入力PLLクロック20Bを反転することは、入力PLLクロック20Bを半クロック周期だけ遅延することと等価であるから、ディレイテスト回路10Bがクロックパルスを出力するタイミングも、入力PLLクロック20Bの反転によって半クロック周期だけ遅れる。同様に、入力PLLクロック20Aを反転させれば、ディレイテスト回路10Aがクロックパルスを出力するタイミングを、半クロック周期だけ遅らせることができる。
より具体的には、入力PLLクロック20A、20Bのうちの所望の一方を反転させるために、図15の半導体集積回路では、ディレイテスト回路10Aに入力PLLクロック20Aを供給する経路にセレクタ67Aが設けられ、ディレイテスト回路10Bに入力PLLクロック20Bを供給する経路にセレクタ67Bが設けられている。
セレクタ67Aは、反転入力と非反転入力とを有しており、その両方がテスト基準クロック74と第1PLLクロック75Aを選択するセレクタ66Aの出力に接続されている。セレクタ67Aの制御入力には第1クロック反転制御信号77Aが入力されており、セレクタ67Aは、第1クロック反転制御信号77Aに応答して反転入力と非反転入力との一方を選択する。具体的には、セレクタ67Aは、第1クロック反転制御信号77Aが活性化されると(本実施の形態では”1”に設定されると)に反転入力を選択し、セレクタ66Aから出力されるクロックを反転して出力する。一方、第1クロック反転制御信号77Aが非活性化されると(本実施形態では”0”に設定されると、セレクタ67Aは、非反転入力を選択して、セレクタ66Aから出力されるクロックをそのまま出力する。セレクタ67Aから出力されるクロックが、入力PLLクロック20Aとして使用される。
セレクタ67Bも、セレクタ67Aと同様の機能を有している。セレクタ67Bは、反転入力と非反転入力とを有しており、その両方がテスト基準クロック74と第2PLLクロック75Bを選択するセレクタ66Bの出力に接続されている。セレクタ67Bの制御入力には第2クロック反転制御信号77Bが入力されており、セレクタ67Bは、第2クロック反転制御信号77Bに応答して反転入力と非反転入力との一方を選択する。セレクタ67Bは、第2クロック反転制御信号77Bが活性化されると反転入力を選択し、セレクタ66Bから出力されるクロックを反転して出力する。一方、第1クロック反転制御信号77Aが非活性化されると、セレクタ67Bは、非反転入力を選択してセレクタ66Bから出力されるクロックをそのまま出力する。
このように、図15の半導体集積回路は、入力PLLクロック20A、20Bの一方を必要に応じて反転可能であるように構成され、これにより、クロックパルスを出力するタイミングが半クロック周期を単位として調節可能になっている。
図16は、クロックパルスの出力タイミングが半クロック周期を単位として調節されている場合の、図15の半導体集積回路の動作を示すタイミングチャートである。図16の動作では、クロックドメイン間パス64をテストするためには、スキャンFF63Aのクロック入力にクロックパルスが供給されて以後、テスト基準クロック74の1クロック周期だけ後の時刻において、スキャンFF63Bのクロック入力にクロックパルスが供給される必要があると仮定されている。
図16(a)に示されているように、第1クロックツリー62Aの遅延時間が、第2クロックツリー62Bよりもテスト基準クロック74の半クロック周期だけ短い場合には、第2クロック反転制御信号77Bが活性化され(本実施の形態では”1”に設定され)、更に、同一の値のクロック波形設定データ14がディレイテスト回路10A、10Bに設定される。例えば、ディレイテスト回路10A、10Bの両方に、クロック波形設定データ14として”0010”が設定される;図16(a)には、この場合のディレイテスト回路10A、10Bの動作が図示されている。これにより、ディレイテスト回路10Bからはディレイテスト回路10Aよりも半クロック周期だけ遅くクロックパルスが出力される。これにより、スキャンFF63A、63Bのクロック入力には、所望の時刻にクロックパルスが供給される。
一方、図16(b)に示されているように、第1クロックツリー62Aの遅延時間が、第2クロックツリー62Bよりもテスト基準クロック74の半クロック周期だけ長い場合には、第2クロック反転制御信号77Bが活性化され、更に、下記条件を満足するようなクロック波形設定データ14がディレイテスト回路10A、10Bに設定される:
(条件)
ディレイテスト回路10Aに設定されるクロック波形設定データ14のデータビットD(iは1以上3以下のある数)、及び、ディレイテスト回路10Bに設定されるクロック波形設定データ14のデータビットDi+1が”1”であり、残りのデータビットは”0”である。
例えば、ディレイテスト回路10Aには、クロック波形設定データ14として”0100”が設定され、ディレイテスト回路10Bには、クロック波形設定データ14として”0010”が設定される;図16(b)には、この場合のディレイテスト回路10A、10Bの動作が図示されている。これにより、スキャンFF63A、63Bのクロック入力には、所望の時刻にクロックパルスが供給される。
このように、図15の半導体集積回路の構成によれば、クロックパルスを出力するタイミングを半クロック周期を単位として調節可能である。
図1は、従来の半導体集積回路に内蔵されるPLL回路の動作を示すタイミングチャートである。 図2は、スキャンパスが組み込まれた半導体集積回路の構成の一例を示す概念図である。 図3は、本発明の実施の一形態のディレイテスト回路の構成を示す回路図である。 図4は、本実施の形態のディレイテスト回路に組み込まれるクロック波形保持レジスタの構成を示す回路図である。 図5は、本実施の形態のディレイテスト回路に組み込まれるクロック波形レジスタの構成を示す回路図である。 図6は、本実施の形態において、クロック波形保持レジスタにクロック波形設定データを設定する動作を説明するタイミングチャートである。 図7は、本実施の形態において、クロック波形レジスタにクロック波形設定データの各データビットを設定する動作を説明するタイミングチャートである。 図8は、本実施の形態において、ディレイテスト回路が出力クロックを出力する動作を説明するタイミングチャートである。 図9は、図3のディレイテスト回路を用いてマルチサイクルパスを試験可能なように構成された半導体集積回路の回路図である。 図10は、図9の半導体集積回路に組み込まれたディレイテスト回路の出力クロックの波形を示すタイミングチャートである。 図11は、図3のディレイテスト回路を2つ用いてクロックドメイン間パスを試験可能なように構成された半導体集積回路の構成を示す回路図である。 図12は、図11の半導体集積回路の動作を示すタイミングチャートである。 図13は、図3のディレイテスト回路を2つ用いてクロックドメイン間パスを試験可能なように構成された半導体集積回路の他の構成を示す回路図である。 図14は、図13の半導体集積回路の動作を示すタイミングチャートである。 図15は、図3のディレイテスト回路を2つ用いてクロックドメイン間パスを試験可能なように構成された半導体集積回路の更に他の構成を示す回路図である。 図16は、図15の半導体集積回路の動作を示すタイミングチャートである。
符号の説明
10、10A、10B:ディレイテスト回路
11:クロック波形保持レジスタ
11a:波形設定入力
11b:波形設定出力
12:クロック波形レジスタ
13:クロックゲーティング回路
14:クロック波形設定データ
15:テスタクロック
16:クロック波形保持信号
17:クロックゲーティング信号
18:クロック波形設定信号
19、19A、19B:クロック生成開始信号
20、20A、20B:入力PLLクロック
21、21A、21B:ノーマルモード信号
22:半周期遅れクロックゲーティング信号
31〜31:フリップフロップ
32〜32:セレクタ
33〜33:フリップフロップ
34〜34、35〜35:セレクタ
36:フリップフロップ
37:ORゲート
38:ANDゲート
41:セレクタ
42:クロックツリー
43:被テスト回路
44、46、48:スキャンFF
45、47、49:組み合わせ回路
50:スキャンパス
51:スキャンイネーブル信号
52:シフトクロック
61A、61B:セレクタ
62A、62B:クロックツリー
63A、63B:スキャンFF
64:クロックドメイン間パス
65A、65B:フリップフロップ
66A、66B、67A、67B:セレクタ
71:スキャンイネーブル信号
72:シフトクロック
73:クロック生成同期信号
74:テスト基準クロック
75A:第1PLLクロック
75B:第2PLLクロック
76:ドメイン間テストモード信号
77A:第1クロック反転制御信号
77B:第2クロック反転制御信号
101、103、105、107:スキャンFF
102、104、106:組み合わせ回路
108:スキャンパス

Claims (15)

  1. 入力側フリップフロップと、
    前記入力側フリップフロップに接続された入力を有する組み合わせ回路と、
    前記組み合わせ回路の出力に接続された出力側フリップフロップと、
    ディレイテスト回路
    とを具備する半導体集積回路であって、
    前記ディレイテスト回路には、入力クロック信号が供給され、
    前記ディレイテスト回路は、前記入力クロック信号の3以上の連続するクロックパルスから任意のクロックパルスを間引くことによって出力クロックパルスを生成し、前記出力クロックパルスを前記入力側フリップフロップと前記出力側フリップフロップとに供給するように構成された
    半導体集積回路。
  2. 請求項1に記載の半導体集積回路であって、
    前記ディレイテスト回路は、
    外部からクロックの波形を表すクロック波形設定データを受け取り、前記クロック波形設定データを保持するクロック波形設定レジスタと、
    前記クロック波形設定レジスタに保持されている前記クロック波形設定データに応答して前記入力クロック信号をマスクすることにより、前記出力クロックパルスを生成するように構成された出力部
    とを備える
    半導体集積回路。
  3. 請求項2に記載の半導体集積回路であって、
    前記出力部は、
    前記クロック波形設定データのデータビットを前記クロック波形設定レジスタから受け取り、前記入力クロック信号に同期して前記データビットを順次に出力するように構成されたシフトレジスタと、
    前記シフトレジスタから出力される前記データビットに応答して、前記入力クロック信号をマスクすることにより前記出力クロックを生成するように構成されたクロックゲーティング回路
    とを備える
    半導体集積回路。
  4. 第1クロックドメインに属する第1フリップフロップと、
    第2クロックドメインに属し、且つ、クロックドメイン間パスを介して前記第1フリップフロップの出力に接続された入力を有する第2フリップフロップと、
    第1クロックパルスを第1クロックツリーを介して前記第1フリップフロップに供給するための第1ディレイテスト回路と、
    第2クロックパルスを第2クロックツリーを介して前記第2フリップフロップに供給するための第2ディレイテスト回路
    とを具備する半導体集積回路であって、
    前記第1ディレイテスト回路が前記第1クロックパルスを出力する第1出力タイミング又は、前記第2ディレイテスト回路が前記第2クロックパルスを出力する第2出力タイミングの少なくとも一方が調節可能である
    半導体集積回路。
  5. 請求項4に記載の半導体集積回路であって、
    更に、テスト基準クロックから第1入力クロックを生成して前記第1ディレイテスト回路に供給する第1クロック供給部と、
    前記テスト基準クロックから第2入力クロックを生成して前記第2ディレイテスト回路に供給する第2クロック供給部
    とを具備し、
    前記第1ディレイテスト回路は、前記第1入力クロックの一部をマスクすることによって前記第1クロックパルスを生成するように構成され、
    前記第2ディレイテスト回路は、前記第2入力クロックの一部をマスクすることによって前記第2クロックパルスを生成するように構成された
    半導体集積回路。
  6. 請求項4に記載の半導体集積回路であって、
    前記第1クロック供給部は、前記テスト基準クロック、及び前記テスト基準クロックが反転されたクロックとの一方を選択し、前記選択されたクロックを前記第1入力クロックとして前記第1ディレイテスト回路に供給する
    半導体集積回路。
  7. 請求項4に記載の半導体集積回路であって、
    更に、テスト基準クロックから第1入力クロックを生成して前記第1ディレイテスト回路に供給する第1クロック供給部と、
    前記テスト基準クロックから第2入力クロックを生成して前記第2ディレイテスト回路に供給する第2クロック供給部
    とを具備し、
    前記第1ディレイテスト回路は、前記第1入力クロックをマスクすることによって前記第1クロックパルスを生成するように構成され、
    前記第2ディレイテスト回路は、前記第2入力クロックをマスクすることによって前記第2クロックパルスを生成するように構成され、
    前記第2クロック供給部は、前記テスト基準クロック、及び前記テスト基準クロックが反転されたクロックとの一方を選択し、前記選択されたクロックを前記第2入力クロック信号として前記第2ディレイテスト回路に供給する
  8. 請求項4に記載の半導体集積回路であって、
    更に、
    クロック生成同期信号に応答して第1クロック生成開始信号を生成し、前記第1ディレイテスト回路に供給する第1クロック生成開始信号生成回路と、
    前記クロック生成同期信号に応答して第2クロック生成開始信号を生成し、前記第2ディレイテスト回路に供給する第2クロック生成開始信号生成回路
    とを具備し、
    前記第1ディレイテスト回路は、前記第1クロックパルスを、外部から設定される第1クロック波形設定データに対応する波形を有するように生成するように構成され、
    前記第2ディレイテスト回路は、前記第2クロックパルスを、外部から設定される第2クロック波形設定データに対応する波形を有するように生成するように構成され、
    前記第1ディレイテスト回路は、前記第1クロック生成開始信号の活性化に応答して、前記第1クロックパルスの生成を開始し、
    前記第2ディレイテスト回路は、前記第2クロック生成開始信号の活性化に応答して、前記第2クロックパルスの生成を開始し、
    前記クロック生成同期信号の活性化から前記第1クロック生成開始信号の活性化までの遅延時間は、前記クロック生成同期信号の活性化から前記第2クロック生成開始信号の活性化までの遅延時間と異なっている
    半導体集積回路。
  9. クロックの波形を表すクロック波形設定データを入力して前記クロック波形設定データを保持するクロック波形設定レジスタと、
    前記クロック波形設定データに応答して入力クロック信号の3以上の連続するクロックパルスから任意のパルスを間引いたパルス信号である出力クロックを生成するクロックゲーティング回路
    とを具備する
    ディレイテスト回路。
  10. 請求項9に記載のディレイテスト回路であって、
    前記クロック波形設定データのデータビットを前記クロック波形設定レジスタから受け取り、前記入力クロック信号に同期して前記データビットを順次に出力するように構成されたシフトレジスタを更に具備し、
    前記クロックゲーティング回路は、前記シフトレジスタから出力される前記データビットに応答して、前記入力クロック信号のパルス列の一部をマスクすることにより前記出力クロックを生成する
    ディレイテスト回路。
  11. 入力側フリップフロップと、前記入力側フリップフロップに接続された入力を有する、マルチサイクルパスである組み合わせ回路と、前記組み合わせ回路の出力に接続された出力側フリップフロップとを備える半導体集積回路をテストするテスト方法であって、
    前記半導体集積回路の内部で入力クロック信号を生成するステップと、
    前記入力クロック信号の3以上の連続するクロックパルスから任意のクロックパルスを間引くことによって出力クロックパルスを生成するステップと、
    前記出力クロックパルスを前記入力側フリップフロップと前記出力側フリップフロップとに供給するステップと、
    前記出力側フリップフロップが前記出力クロックパルスに応じて前記組み合わせ回路からラッチする値に基づいて、前記半導体集積回路の不良を検出するステップ
    とを具備する
    半導体集積回路のテスト方法。
  12. 請求項11に記載の半導体集積回路のテスト方法であって、
    更に、
    前記出力クロックパルスの波形を表すクロック波形設定データを前記半導体集積回路に内蔵されるディレイテスト回路に供給するステップ
    を具備し、
    前記出力クロックパルスの生成は、前記ディレイテスト回路が前記クロック波形設定データに応答して前記入力クロック信号をマスクし、前記入力クロック信号のマスクされなかったクロックパルスを出力することによって行われる
    半導体集積回路のテスト方法。
  13. 第1クロックドメインに属する第1フリップフロップと、第2クロックドメインに属し、且つ、クロックドメイン間パスを介して前記第1フリップフロップの出力に接続された入力を有する第2フリップフロップと、第1ディレイテスト回路と、第2ディレイテスト回路とを備える半導体集積回路をテストするテスト方法であって、
    前記第1ディレイテスト回路に第1クロックパルスを出力する第1出力タイミングを設定するステップと、
    前記第2ディレイテスト回路に第2クロックパルスを出力する第2出力タイミングを設定するステップと、
    前記第1出力タイミングに前記第1クロックパルスを前記第1ディレイテスト回路から出力させて、前記第1クロックパルスを第1クロックツリーを介して前記第1フリップフロップに供給するステップと、
    前記第2出力タイミングに前記第2クロックパルスを前記第2ディレイテスト回路から出力させて、前記第2クロックパルスを第2クロックツリーを介して前記第2フリップフロップに供給するステップと、
    前記前記第2フリップフロップが前記第2クロックパルスに応じて前記クロックドメイン間パスからラッチする値に基づいて、前記半導体集積回路の不良を検出するステップ
    とを具備する
    半導体集積回路のテスト方法。
  14. 請求項13に記載の半導体集積回路のテスト方法であって、
    前記第1出力タイミングを設定するステップは、前記第1クロックパルスの波形を表す第1クロック波形設定データを、外部から前記第1ディレイテスト回路に設定するステップを備え、
    前記第1クロックパルスを前記第1クロックツリーを介して前記第1フリップフロップに供給するステップは、前記第1クロック波形設定データによって指定された波形を有するように前記第1クロックパルスを生成するステップを備える
    テスト方法。
  15. 請求項13に記載の半導体集積回路のテスト方法であって、
    前記第2出力タイミングを設定するステップは、前記第2クロックパルスの波形を表す第2クロック波形設定データを、外部から前記第2ディレイテスト回路に設定するステップを備え、
    前記第2クロックパルスを前記第2クロックツリーを介して前記第2フリップフロップに供給するステップは、前記第2クロック波形設定データによって指定された波形を有するように前記第2クロックパルスを生成するステップを備える
    テスト方法。
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