JP2006250830A - 方位測定方法、方位測定方式及び水中音響計測ブイ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】受波部1は目標の信号波長の略0.5倍の間隔で配置され、互いに直交するビームを形成する受波器を有し、整相処理部2は前記受波器1の出力に基づき方向の異なる複数のビームを形成する。ビーム割り当て部3は、前記複数のビームにより互いに異なる複数の直交するビームの組みを割り当て、ビーム選定部4は前記直交するビームの組みにより受信した目標信号の信号レベルの和が最大(又は前記信号レベルの差が最小)となる直交するビームを選定する。方位検出部5は前記選定した直交するビーム及びその受信信号に基づき方位を検出する。
【選択図】図1
Description
図7(a)において、象限判定部21は、OMNI信号11と、南北方向のCOS信号12と、東西方向のSIN信号13とを入力し、OMNI信号11とCOS信号12の位相を比較して両者の位相関係が同相か逆相かを検出し、OMNI信号11とSIN信号13の位相を比較して両者の位相関係が同相か逆相かを検出する。そして、両方の検出出力に基づいて南北方向及び東西方向の何れの象限(8の字形指向性の最大感度軸を直交軸とする象限)に目標が存在するかを判定する。
本発明の目的は、高い方位性能を実現可能な方位測定方法、方位測定方式及び水中音響計測ブイを提供することにある。
本発明の他の目的は、簡易な処理により雑音に影響されない安定した方位精度を実現可能な方位測定方法、方位測定方式及び水中音響計測ブイを提供することにある。
但し、θ:受信信号の到来方位、θビームα:一方のビームの整相方位、信号レベルビームα:整相方位のビームによる受信信号の信号レベル、信号レベルビームα+90°:整相方位のビームと直交するビームによる受信信号の信号レベル、により算出する。
(実施の形態)
図1は本実施の形態の方法又は方式の構成を示すブロック図であり、図2は直交するビームの指向性の特性を示す図である。
受波部1の直交するビームにより得られる信号に基づき、0〜359°において、30°間隔の12組の8の字形の指向性(ビーム)に整相する整相処理部2と、
整相された30°毎のビームにより得られた信号を直交するビーム毎に信号の組(ビームの組み)とする、例えば図2に示す様に、0°整相のビーム101、30°整相のビーム102、60°整相のビーム103、90°整相のビーム104、・・・330°整相のビーム112により得られた信号を、直交する0°と90°の信号、30°と120°の信号、・・・330°と60°の信号の組(ビームの組み)とするビーム割り当て部3と、
そのビーム割り当て部3にて組とした信号の内、目標の信号レベルの和が最大となるビームを選定するビーム選定部4と、
その選定したビームから次式(1)にて目標到来方位を検出する方位検出部5と、により構成される。
ここで、
θ:目標信号の到来方位
θビームα:目標の信号レベルの和が大となるビームの組みの一方のビームの整相方位(例えば、直交するビームの最大感度軸が0°と90°の場合の方位0°)
信号レベルビームα:前記ビームによる受信信号の信号レベル
信号レベルビームα+90°:前記ビームの組みの他方のビーム(一方のビームに直交するビーム)による受信信号の信号レベル
である。
図3は本発明の実施の形態の動作を示す図である。本実施の形態の動作について図1、2、3を参照して説明する。
受波部1は目標からの信号に対しその波長の0.5倍を直径とし、任意に設定した基準方向を0°とし、0°、90°、180°、270°に配列した受波器4個からなり、前記受波器により形成される直交するビームにより得られる信号を出力する。整相処理部2は受波器1の出力により0〜359°において30°間隔の整相処理を行い、図2に示す様に30°毎のビーム101、・・・ビーム112を形成する。
θ=θビームα+arcTan(信号レベルビームα/信号レベルビームα+90°)…(1)
ここで、θビームαはビーム選定部4でのビームの組みの選定時に一義的に決まる一方のビームの前記整相方向である。
前述の実施の形態では、目標信号の信号レベルの和が最大となる直交ビームを選定する例を説明したが、ビーム割り当て部3にて組とした信号のうち、目標信号の信号レベルの差が最小となる直交ビームを選定するように構成しても最適な直交ビームを選定することが可能である。
θ=θビームα+arcTan(信号レベルビームα/信号レベルビームα+90°)…(1)
以上の実施の形態では、受波部1として直角方向に2個ずつ4個の受波器を配置し、2つの8の字の指向性を形成する例により説明したが、この受波器の数は4n個(n=1、2、…)等とし、例えば、等角度間隔の2n個の8の字指向性を形成するように構成することが可能である。
図6は受波器の垂直方向の複数段アレイ化構成を示す図である。同図に示す様に波長の0.5倍の直径の位置関係の各受波器を垂直方向に複数配置しアレイ化し、垂直方向の受波器の受信信号の整相処理を行うことにより、探知方向を含む垂直面内での指向性を持たせ、また、目標信号の到来方向に応じて指向性を上下方向に変化させ、測定精度を高めることが可能である。
更に、本発明は全探知方位に限定されるものではなく、360°以下の方位方向の方位検出に適用可能である。また、全方位の検出においては、予定する目標方向等が不明である等により直交するビームの何れの方向からの目標信号かが確定不能の場合には、前述のように全方位に一様な指向性の受波特性に基づく受信信号と各実施の形態の受波器の受信信号との比較により何れの象限からの到来方向かを確定する手法を採用することが可能である。また、必要により地磁気センサを併用し、測定情報を東西南北の磁気方位の情報への変換が可能であることはいうまでもない。
2 整相処理部
3 ビーム割り当て部
4 ビーム選定部(信号レベルの和の最大)
5 方位検出部
6 ビーム選定部(信号レベルの差の最小)
31 象限測定部
32 方位測定部
33 指向性合成部
34 詳細方位測定部
Claims (24)
- 受波器により互いに直交するビームを形成するステップと、前記受波器の出力に基づき方向の異なる複数の直交するビームを形成するステップと、前記複数の互いに直交するビームで受信した特定の受信信号の信号レベルの和が最大となる直交するビームを選定するステップと、前記選定した直交するビームに基づき前記受信信号の到来方位を検出するステップと、を含むことを特徴とする方位測定方法。
- 互いに直交するビームを形成するステップと、前記受波器の出力に基づき方向の異なる複数の直交するビームを形成するステップと、前記複数の互いに直交するビームで受信した特定の受信信号の信号レベルの差が最小となる直交するビームを選定するステップと、前記選定した直交するビームに基づき前記受信信号の到来方位を検出するステップと、を含むことを特徴とする方位測定方法。
- 前記複数の直交するビームを形成するステップは、前記受波器の出力に基づき方向の異なる複数のビームを形成するステップと、前記複数のビームにより互いに異なる複数の直交するビームの組みを割り当てるステップとを含むことを特徴とする請求項1又は2記載の方位測定方法。
- 前記複数の直交するビームを形成するステップは、最大感度軸が等角度間隔の複数のビームとして形成することを特徴とする請求項1又は2記載の方位測定方法。
- 前記複数の直交するビームを形成するステップは、8つ以上の直交ビームを形成することを特徴とする請求項3又は4記載の方位測定方法。
- 受波器により互いに直交するビームを形成するステップは、目標の信号波長の略0.5倍を直径とし、任意に設定した基準方向を0°とし、0°、90°、180°、270°に配列した受波器4個からなる受波部の出力に対し前記ビームを形成することを特徴とする請求項1ないし5の何れかの請求項記載の方位測定方法。
- 受波器により互いに直交するビームを形成するステップは、方位方向と垂直な方向にアレイ配列された複数の受波器に対してビームを形成することを特徴とする請求項1ないし6の何れかの請求項記載の方位測定方法。
- 受信信号の到来方位を検出するステップは、受信信号の到来方位を、
θ=θビームα+arcTan(信号レベルビームα/信号レベルビームα+90°)
但し、
θ:受信信号の到来方位
θビームα:一方のビームの整相方位
信号レベルビームα:整相方位のビームによる受信信号の信号レベル
信号レベルビームα+90°:整相方位のビームと直交するビームによる受信信号の信号レベル
により算出することを特徴とする請求項1ないし7の何れかの請求項記載の方位測定方法。 - 互いに直交するビームを形成するための受波器を有する受波部と、前記受波部の出力に基づき方位の異なる複数の直交するビームを形成する直交ビーム処理部と、前記複数の互いに直交するビームで受信した特定の受信信号の信号レベルの和が最大である直交するビームを選定するビーム選定部と、前記選定した直交するビームに基づき前記受信信号の到来方位を検出する方位検出部と、を備えることを特徴とする方位測定方式。
- 互いに直交するビームを形成する受波器を有する受波部と、前記受波部の出力に基づき方向の異なる複数の直交するビームを形成する直交ビーム処理部と、前記複数の互いに直交するビームで受信した特定の受信信号の信号レベルの差が最小となる直交するビームを選定するビーム選定部と、前記選定した直交するビームに基づき前記受信信号の到来方位を検出する方位検出部と、を備えることを特徴とする方位測定方式。
- 前記直交ビーム処理部は、前記受波部の出力に基づき方向の異なる複数のビームを形成する整相処理部と、前記複数のビームにより互いに異なる複数の直交するビームの組みを割り当てるビーム割り当て部とを備えることを特徴とする請求項9又は10記載の方位測定方式。
- 前記整相処理部は、最大感度軸が等角度間隔の複数のビームとして形成することを特徴とする請求項9又は10記載の方位測定方式。
- 前記整相処理部の出力するビームは、8つ以上の直交ビームであることを特徴とする請求項11又は12記載の方位測定方式。
- 前記受波部は、目標の信号波長の略0.5倍を直径とし、任意に設定した基準方向を0°とし、0°、90°、180°、270°に配列した受波器4個からなることを特徴とする請求項9ないし13の何れかの請求項記載の方位測定方式。
- 前記受波部は、方位方向と垂直な方向にアレイ配列された複数の受波器を備えることを特徴とする請求項9ないし14の何れかの請求項記載の方位測定方式。
- 前記方位検出部は、受信信号の到来方位を、
θ=θビームα+arcTan(信号レベルビームα/信号レベルビームα+90°)
θ:受信信号の到来方位
θビームα:一方のビームの整相方位
信号レベルビームα:整相方位のビームによる受信信号の信号レベル
信号レベルビームα+90°:整相方位のビームと直交するビームによる受信信号の信号レベル
により算出することを特徴とする請求項9ないし15の何れかの請求項記載の方位測定方式。 - 互いに直交するビームを形成するための受波器を有する受波部と、前記受波部の出力に基づき方位の異なる複数の直交するビームを形成する直交ビーム処理部と、前記複数の互いに直交するビームで受信した特定の受信信号の信号レベルの和が最大である直交するビームを選定するビーム選定部と、前記選定した直交するビームに基づき前記受信信号の到来方位を検出する方位検出部と、を備えることを特徴とする水中音響計測ブイ。
- 互いに直交するビームを形成する受波器を有する受波部と、前記受波部の出力に基づき方向の異なる複数の直交するビームを形成する直交ビーム処理部と、前記複数の互いに直交するビームで受信した特定の受信信号の信号レベルの差が最小となる直交するビームを選定するビーム選定部と、前記選定した直交するビームに基づき前記受信信号の到来方位を検出する方位検出部と、を備えることを特徴とする水中音響計測ブイ。
- 前記直交ビーム処理部は、前記受波部の出力に基づき方向の異なる複数のビームを形成する整相処理部と、前記複数のビームにより互いに異なる複数の直交するビームの組みを割り当てるビーム割り当て部とを備えることを特徴とする請求項17又は18記載の水中音響計測ブイ。
- 前記整相処理部は、最大感度軸が等角度間隔の複数のビームとして形成することを特徴とする請求項17又は18記載の水中音響計測ブイ。
- 前記整相処理部の出力するビームは、8つ以上の直交ビームであることを特徴とする請求項19又は20記載の水中音響計測ブイ。
- 前記受波部は、目標の信号波長の略0.5倍を直径とし、任意に設定した基準方向を0°とし、0°、90°、180°、270°に配列した受波器4個からなることを特徴とする請求項17ないし21の何れかの請求項記載の水中音響計測ブイ。
- 前記受波部は、方位方向と垂直な方向にアレイ配列された複数の受波器を備えることを特徴とする請求項17ないし22の何れかの請求項記載の水中音響計測ブイ。
- 前記方位検出部は、受信信号の到来方位を、
θ=θビームα+arcTan(信号レベルビームα/信号レベルビームα+90°)
θ:受信信号の到来方位
θビームα:一方のビームの整相方位
信号レベルビームα:整相方位のビームによる受信信号の信号レベル
信号レベルビームα+90°:整相方位のビームと直交するビームによる受信信号の信号レベル
により算出することを特徴とする請求項17ないし23の何れかの請求項記載の水中音響計測ブイ。
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