JP2006249963A - 内燃機関の燃料噴射騒音低減装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射騒音低減装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006249963A
JP2006249963A JP2005065202A JP2005065202A JP2006249963A JP 2006249963 A JP2006249963 A JP 2006249963A JP 2005065202 A JP2005065202 A JP 2005065202A JP 2005065202 A JP2005065202 A JP 2005065202A JP 2006249963 A JP2006249963 A JP 2006249963A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
injector
fuel injection
internal combustion
combustion engine
injection noise
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005065202A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Kindo
雅彦 金堂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2005065202A priority Critical patent/JP2006249963A/ja
Publication of JP2006249963A publication Critical patent/JP2006249963A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】インジェクタが燃料噴射するときに発生する振動のシリンダヘッドへの伝達を抑制することでシリンダヘッド振動に起因する燃料噴射騒音を低減する装置を提供する。
【解決手段】燃料噴射時の内部機構の作動によって生じる衝撃加振力に起因して振動するインジェクタ10から発生した燃料噴射騒音を低減する燃料噴射騒音低減装置であって、燃料噴射時のインジェクタ10のエンジン40に対する相対物理量を検出する検出手段32と、検出手段32で検出した相対物理量に基づいて制御力を発生してインジェクタ10の振動を抑制するインジェクタ制振手段31とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射騒音低減装置に関する。
直噴ディーゼルエンジンなどでは、高圧に加圧された燃料をインジェクタでシリンダ内に直接噴射している。
このインジェクタは、例えば特許文献1に示すような構造で支持されている。すなわちインジェクタは、シリンダヘッドに形成されたインジェクタ取付部に挿入され、この挿入状態でノズルサポートによってシリンダヘッドに挿圧固定されている。ノズルサポートは、一端に二股に形成されたフォークがインジェクタに掛け渡されるとともに、他端側に形成された支持点(ピボットピン)においてシリンダヘッドに対して支持され、ボルトによってシリンダヘッドに締結される。ボルトの軸力は、ノズルサポートのフォークに伝わり、この力によってインジェクタはシリンダヘッドに押圧固定されている。
特開平8−200179号公報
ところで、インジェクタは、内部に針弁等の可動部品を有している。この針弁がシート部に対して離座/着座することで燃料の噴射/停止が制御される。したがって、インジェクタは、衝突による衝撃力を発生する。この衝撃力によってインジェクタが振動すると、その振動がインジェクタに接続されるノズルサポートやシリンダヘッドを介して他のエンジン部品に伝達され、エンジン騒音悪化の要因となるという問題がある。特にディーゼルエンジンに適用されるコモンレール式燃料供給システムにおいては、内部部品が高圧の燃料で駆動されることから、インジェクタに発生する衝撃力が大きい。そしてインジェクタは、500〜4kHzまでにインジェクタの複数の共振モードを有し、この共振が騒音悪化に大きく影響している。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、インジェクタが燃料噴射するときに発生する振動のシリンダヘッドへの伝達を抑制することでシリンダヘッドを経由してヘッドカバー等から放射される燃料噴射騒音を低減する装置を提供することを目的としている。
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
本発明は、燃料噴射時の内部機構の作動によって生じる衝撃加振力に起因して振動するインジェクタ(10)から発生した燃料噴射騒音を低減する燃料噴射騒音低減装置であって、燃料噴射時の前記インジェクタ(10)のエンジン(40)に対する相対物理量を検出する検出手段(32)と、前記検出手段(32)で検出した相対物理量に基づいて制御力を発生して前記インジェクタ(10)の振動を抑制するインジェクタ制振手段(31)とを有することを特徴とする。
本発明によれば、燃料噴射時のインジェクタのエンジンに対する相対物理量に基づいて制御力を発生するようにしたので、優れたインジェクタ振動抑制効果を得ることができる。
以下では図面等を参照して本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明による内燃機関の燃料噴射振動低減装置を使用する燃料供給システムを示す図である。
この燃料供給システムは、自動車に搭載されるコモンレールタイプのディーゼルエンジン用のシステムである。
燃料タンク81内の燃料は、フィルタ82を介して低圧ポンプ83によって取り出され、高圧サプライポンプ84において高圧状態に加圧され、コモンレール85に供給される。なお、高圧サプライポンプ84にはプレッシャレギュレータが内蔵されており、余剰燃料が燃料タンク81に還流され、コモンレール85内が所望の圧力に制御される。そして、高圧の燃料がコモンレール85からインジェクタ10に供給され、インジェクタ10を開弁駆動することによって各気筒のシリンダ内に直接噴射される。
インジェクタ10の作動はエンジンコントロールユニット(ECU)80によって制御される。ECU80は、センサによって検出されたエンジン負荷(アクセルペダル踏込量など)及びエンジン回転速度に基づいて、燃料噴射時期及び燃料噴射量を算出し、これらに対応する開弁指令信号をインジェクタ10へ出力する。またECU80は、エンジン負荷及びエンジン回転速度に基づいて燃料噴射圧力を算出し、コモンレール85内の燃料圧力がその算出した燃料噴射圧力になるように高圧サプライポンプ84のプレッシャレギュレータを制御する。なおECU80は中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。ECU80を複数のマイクロコンピュータで構成してもよい。
図2は、インジェクタ10が取り付けられたシリンダヘッド40をエンジン前方(クランク軸方向)から見た断面図である。なお、シリンダヘッド40はヘッドボルト51によってシリンダブロックに固定されているが、図2においてはシリンダブロックを省略する。
インジェクタ10は、シリンダヘッド40に形成されたインジェクタ取付穴41に挿着され、ノズルサポート20でシリンダヘッド40に押圧されて固定される。
ノズルサポート20には、ボルト貫通孔23が形成されている。ノズルサポート20の一端は、シリンダヘッド40と反対側に凸となるように湾曲し、その湾曲部でカムシャフト45を跨ぎ、先端には二股のフォーク21が形成される。この二股のフォーク21が、インジェクタ10の受圧部16に当接する。ノズルサポート20の他端22は、シリンダヘッド40の側壁42近傍に埋め込まれたピボットピン43に当接し、回動(傾動)自在になっている。ノズルサポート20の湾曲内周部には歪センサ32が取り付けられている。
ボルト貫通孔23にボルト52が挿通されてシリンダヘッド40に締結されると、ボルト52の軸力によってインジェクタ10がシリンダヘッド40に押圧される。
インジェクタ取付穴41の底面41aには、圧電素子(ピエゾ素子)からなるアクチュエータ31が配置されている。インジェクタ10は、そのアクチュエータ31に載置されている。すなわちアクチュエータ31は底面41aとインジェクタ10との間に配置されている。アクチュエータ31は薄板状の圧電素子を積層したものであり、印加する電圧に応じて軸方向に伸縮する。
本発明は、歪センサ32よってインジェクタ10の状態を検出し、その検出値に基づいてアクチュエータ31の制御力をコントロールすることでインジェクタ10の振動を低減しようとするものである。詳細については後述する。
ここで本発明が解決しようとしている課題について再度詳しく説明する。
図3は、インジェクタ10の構造を示す図である。
インジェクタ10は、針弁11の上方に燃圧室が設けられ、下方に燃焼噴射室が設けられている。
インジェクタ10の電磁弁12が閉じられた状態では、針弁11が燃圧室の圧力によってシート13に押し付けられ、燃料を噴射しない。そしてインジェクタ10は、ECU12からの制御指令を受けて電磁弁12を開くと、燃圧室が開放されて燃圧室内の圧力が低下する。そして燃料噴射室の圧力によって針弁11が上方へ移動して噴射孔14が開かれ燃料が噴射される。そしてインジェクタ10は、ECU80からの制御指令を受けて電磁弁12を閉じると、燃圧室の圧力が回復して針弁11が下方に移動して、針弁11がシート13に着座して燃料噴射が終了する。
このように、針弁11がシート13に衝突し振動を発生する。特にコモンレール85を使用する燃料噴射システムにおいては、燃圧が非常に高圧であるので、大きな衝突力が発生し、インジェクタ10が大きく振動することとなる。
このようにして生じた振動は、インジェクタ10の下面からインジェクタ取付穴41の底面41aを介してシリンダヘッド40に伝達するとともに、インジェクタ受圧部16を介してノズルサポート20へ伝わり、ピボットピン43及びボルト52からシリンダヘッド40へ伝達する。そしてこの振動がさらにシリンダブロックやヘッドカバー等に伝達されて音が発生する。特に、インジェクタ10は、500〜4kHzまでに複数の共振モードを有し、この共振が騒音悪化に大きく影響している。そこで本発明では、下記のようにしてインジェクタの振動を低減し、騒音を低減しようとしているのである。
ところで、対象物を制振する方法としては、図4に示すように、制振対象物Mに加速度センサを取り付けて、検出値をフィードバックしてアクチュエータの制振力Uを発生する手法が多く用いられている。
例えば図4に示すように、制振対象物Mに加振力Fが作用する場合に、アクチュエータの制御力Uで制振する場合を考える。
このとき、運動方程式は以下になる。
Figure 2006249963
速度及び変位をフィードバックしてアクチュエータの制御力Uを決めれば(1)式は以下になる。なおDは減衰係数であって速度に比例するゲインである。これを調整することで減衰を増大させる作用がある。Eは剛性係数であって変位に比例するゲインである。これを調整することで剛性を増大させる作用がある。
Figure 2006249963
この(2)式を整理して以下になる。
Figure 2006249963
この運動方程式に基づいて、加振力Fに対して変位xができる限り小さくなるように速度比例ゲインD及び変位比例ゲインEを決定する。
このような考え方に基づけば、図5に示すように制振対象物であるインジェクタ10に加速度センサ101を取り付け、検出値でフィードバック制御する手法が考えられる。
ところがこの場合には、加速度センサ101の出力値は図6(a)のようになり、振動変位に比例する制御力を求めるために、これを2回積分して変位を求めると図6(b)のようになる。しかしながら、インジェクタが装着されたシリンダヘッドは、図4のように大地に固定されているわけではなく、エンジン全体が、エンジンマウントで車体に対して防振支持されるため、低周波数域(通常10Hz前後)にエンジン全体をマス、エンジンマウントをバネとする共振が存在するために、エンジン燃焼の基本次入力によって大きく振動してしまう。一方、図6(a)、図6(b)にあるようにインジェクタの共振には、曲げ共振及びバウンス共振がある。曲げ共振とは図8(a)に示すようにインジェクタを軸に対して横方向に作用する共振であり、バウンス共振とは図8(b)に示すようにインジェクタの軸方向に作用する共振である。
従って、インジェクタに取り付けた加速度センサで、3kHz付近にあるバウンス共振を検出しようとすると、図6(b)に示すように、エンジンに作用する低次振動成分(エンジンの剛体振動)の影響で、基本次からは100dBダウン(5桁も小さい)の数値を扱うことになる。これでは制御分解能が低くて制振効果が得られない可能性がある。
これについて、図5をモデル化した図7を参照してさらに詳しく説明する。
この場合、加速度センサ101を用いて制振対象物であるインジェクタMの動きを計測すると、低周波域ではM(インジェクタに相当)+M0(シリンダヘッドやシリンダブロックを含む、インジェクタ以外のエンジン全体構造部分)が一体で動くエンジン全体の動きを計測し、高周波域では、シリンダヘッド共振などが存在する場合、本来必要なx−x0ではなくて地上から観測した絶対的なxが計測されることとなる。
また加速度センサ101の出力値を2回積分して求めた変位量は、低周波域では制振対象物のMの振動とは無関係なエンジン全体の動きが最も大きな振動成分となる。
本発明は、インジェクタの振動、すなわちインジェクタのエンジンに対する相対振動を抑えることが目的なのであるから、インジェクタのエンジンに対する相対物理量を検出する必要がある。そこで本実施形態では、歪センサを用いてインジェクタのエンジンに対する相対変位(歪み)を検出するようにしたのである。
そしてこの場合には歪センサを取り付ける場所が問題である。そこで本件発明者は解析によって曲げモードは図8に示すようなるとの知見を得た。そこで、歪センサは曲げの大きい図9のB部又はC部に取り付けることがよいとの知見を得たのである。このように、振動モードによって、歪の発生する部位が変わるのであるが、インジェクタをノズルサポートで一方から支持するタイプでは、B部やC部が、どの共振モードにおいても歪量が大きい。したがって、これらのようにモードに共通して歪みやすい部位を検出部位とすることが望ましい。
そこで本発明の第1実施形態としては、図2に示すように歪センサ32をノズルサポート20の湾曲内周部、すなわち図9のC部に取り付けた。なお歪センサ32をボルト52、すなわち図9のB部に取り付ける形態も同様に考えられるが、以下では歪センサ32をノズルサポート20に取り付けた形態で説明する。
歪センサ32をノズルサポート20に取り付けた図2をモデル化すると図10になる。
インジェクタ10の支持構造は、インジェクタ10の質量Miがインジェクタ取付穴底面41aの取り付け剛性によるばねKhと、ノズルサポート20の取り付け剛性によるばねKfの2つに支持されている振動系と考えることができる(図10)。
インジェクタ10で衝撃加振力Fiが発生すると、その衝撃加振力Fiによってインジェクタ10が変位し、その変位によるばね力が2つのばねから伝達される。したがって、それらの取り付け点での変位を小さくすることにより、伝達する加振力を小さくすることができる。
本実施形態では、予めボルト52の変形(歪ε)とインジェクタ10への衝撃加振力Fiとの関係H(ω)を求めておく。この関係は例えば適合実験によって求めてマップ化しておいてもよい。そしてまずノズルサポート20に装着した歪センサ32によって情報量(歪ε)を検出し、これに基づきインジェクタ10への衝撃加振力Fiを推定する。そしてアクチュエータ31の制御力Fpをコントロールすることでインジェクタ10への衝撃加振力Fiをキャンセルすることで、インジェクタ振動を励起させないことができる。
また、予めボルト52の変形(歪ε)とインジェクタ10への衝撃加振力Fiとの関係H(ω)を求めておき、衝撃加振力Fiがキャンセルされる又は制御力と衝撃加振力の和が略最小となるような歪εの所定値を明らかにしておく。そして、これを目標値としてアクチュエータ31を制御してもよい。
アクチュエータ31は、インジェクタ取付穴底面41aの取り付け点と、インジェクタ10の間に設置されており、そこから力を発生させることによって、ノズルサポート20や取り付けボルト52からの加振力伝達を低減できる。
図11は、制御時のシリンダヘッドへの加振力低減効果を示す図である。
アクチュエータ31からの制御を行うことによって、共振のピークレベルが低下していることがわかる。
(第2実施形態)
図12は、本発明による内燃機関の燃料噴射騒音低減装置の第2実施形態を示す図である。
なお以下に示す各実施形態では前述した実施形態と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付して重複する説明を適宜省略する。
本実施形態では、ノズルサポート20に装着されている歪センサ32に加えて、さらにボルト52にも歪センサ33を装着した。
これをモデル化したのが図13である。
インジェクタ10で発生した衝撃加振力Fiは、ノズルサポート20→ボルト52を介してシリンダヘッド40に入力される。このシリンダヘッド40への入力Fhは以下の式で表される。
Figure 2006249963
そして、まずシリンダヘッド40への入力Fhを小さくするための歪ε1、ε2の組み合わせを実験的に明らかにしておく。そして、これらを目標値としてアクチュエータ31を制御する。
なお歪みセンサをボルト52にのみ装着する場合にあっては、2つの歪センサを軸心を挟んで相向かい合うように装着することによって一層高い効果を得ることができる。すなわち、主たる伝達力がボルト52の軸方向に作用する場合は、歪センサ32をボルト52のどの部位に装着しても、また個数が一つであっても検出することができる。つまり、図8(b)に示すように、インジェクタがバウンスするモードのときには、ボルト52の変形も主に軸方向に伸縮するので、1つの歪センサをボルト52に装着すればよい。一方、図8(a)に示すように、インジェクタが曲がるモードのときには、図9に示すように、歪が集中的にたまる部位は、ボルトの下側であって、B部のように紙面に対してボルトの右側が圧縮歪の場合には、左側は引っ張り歪となる。このような圧縮歪と引っ張り歪の両方を検出するには、2つの歪センサを軸心を挟んで相向かい合うように装着したほうがより正確に検出することができる。
そしてこの場合も一方の歪ε1と他方の歪ε2についてシリンダヘッド40への入力Fhを小さくするための組み合わせを実験的に明らかにしておき、これらを目標値としてアクチュエータ31を制御する。
本実施形態によれば、さらに精度良くアクチュエータを制御することができ、加振力伝達低減効果を高められるのである。
(第3実施形態)
図14は、本発明による内燃機関の燃料噴射騒音低減装置の第3実施形態のモデルを示す図である。
インジェクタ10の振動変位や振動速度に比例した制御力Fpをアクチュエータ31から作用させてやれば、インジェクタ10の衝撃加振力Fiが入っても、振動を素早く減衰させることができる。このようなモデルでは、運動方程式は以下のようになる
Figure 2006249963
(5)式の係数項を整理して簡略化すると、以下になる。
Figure 2006249963
(1)式と(6)とを参照してわかるように制御力BFpをインジェクタの変位や速度に比例する力にすれば、インジェクタの減衰や剛性を改善することが可能である。
そこで次にインジェクタの振動変位x1の検出方法について説明する。
(6)式を見ると制御力Fpを加えない場合にはインジェクタの振動変位x1は以下の式で表される。
Figure 2006249963
ここでK及びMiは、事前に求められる定数である。一方、インジェクタ10の衝撃加振力Fiが必要となる。そこで入力点から歪までの伝達特性を予め求めておき、これと実働時の歪計測から衝撃加振力Fiを推定する。そしてインジェクタの振動変位が推定できる。これを一階微分することで振動速度も求まる。このとき、インジェクタ衝撃加振力Fiと最も関係が深い部位の歪εを検出することが重要であり、その意味で、図9に示す通り、ノズルサポート20の湾曲内周部(C部)において、インジェクタ共振の歪εを検出する。
本実施形態によれば、インジェクタ10の振動変位や振動速度に比例した制御力Fpをアクチュエータ31から作用させるようにしたので、インジェクタ10の衝撃加振力Fiが入っても振動を素早く減衰させることができる。
(第4実施形態)
図15は、本発明による内燃機関の燃料噴射騒音低減装置の第4実施形態を示す図である。
本実施形態ではインジェクタ10を両持ち支持する。この場合でも前述した実施形態と同様の考え方を適用することができる。
本実施形態は、前述した実施形態と比べてノズルサポート20の剛性が高い。そのため、インジェクタ10に起因する振動は、ノズルサポート20で検出するよりもボルト52で行うことが望ましい。また、ボルト52の強度が十分あるのであれば、歪を増幅検出するための切り欠き等をボルト52に形成してもよい。
また、アクチュエータ31は、前述した実施形態のようにインジェクタ10とシリンダヘッドとの間に挟み込んでもいいが、この第4実施形態のタイプでは、インジェクタ10の振動を低減するための制御力Fpが、作用/反作用の関係で、シリンダヘッドにも伝達する。
したがって、振動低減の最大の効果を引き出すためには、例えば振動モードの腹となるインジェクタ頭部にアクチュエータ31を取り付けることが望ましい。このようなアクチュエータ31としては、マスを載置する圧電素子(ピエゾ素子)からなるタイプのものが好適である。
本実施形態によれば、インジェクタ10を両持ち支持する場合でも前述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明と均等であることは明白である。
例えば、各実施形態において、ピボットピン43や、インジェクタ取付穴底面41aからの加振力の伝達経路も無視できないような場合は、それらにも歪センサを装着することでさらに精度の高い制御を行うことができる。
また、上記各実施形態においては、コモンレールタイプの直噴ディーゼルエンジンを前提として説明したが、それには限られず、シリンダに燃料を噴射するすべてのディーゼルエンジンに適用することができる。また高圧で燃料を噴射する直噴ガソリンエンジンであってもよい。
上記各実施形態では、インジェクタのエンジンに対する相対物理量として、歪センサを用いてインジェクタのエンジンに対する相対変位(歪み)を検出している。しかし、相対物理量としては、歪みには限られない。すなわち、インジェクタのエンジンに対する相対速度や相対加速度を検出しても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
本発明による内燃機関の燃料噴射振動低減装置を使用する燃料供給システムを示す図である。 インジェクタが取り付けられたシリンダヘッドをエンジン前方(クランク軸方向)から見た断面図である。 インジェクタの構造を示す図である。 一般的な制振手法を説明する図である。 一般的な制振手法を説明する図である。 解決課題を説明する図である。 図5をモデル化した図である。 曲げモードの解析結果を示す図である。 歪センサの取付部位を説明する図である。 図2をモデル化した図である。 制御時のシリンダヘッドへの加振力低減効果を示す図である。 本発明による内燃機関の燃料噴射騒音低減装置の第2実施形態を示す図である。 図12をモデル化した図である。 本発明による内燃機関の燃料噴射騒音低減装置の第3実施形態のモデルを示す図である。 本発明による内燃機関の燃料噴射騒音低減装置の第4実施形態を示す図である。
符号の説明
10 インジェクタ
20 ノズルサポート
21 フォーク
31 アクチュエータ(インジェクタ制振手段)
32 歪センサ(検出手段)
33 歪センサ(検出手段)
40 シリンダヘッド
52 ボルト
70 コントローラ
80 エンジンコントロールユニット(ECU)
84 高圧サプライポンプ
85 コモンレール

Claims (11)

  1. 燃料噴射時の内部機構の作動によって生じる衝撃加振力に起因して振動するインジェクタから発生した燃料噴射騒音を低減する燃料噴射騒音低減装置であって、
    燃料噴射時の前記インジェクタのエンジンに対する相対物理量を検出する検出手段と、
    前記検出手段で検出した相対物理量に基づいて制御力を発生して前記インジェクタの振動を抑制するインジェクタ制振手段と、
    を有することを特徴とする内燃機関の燃料噴射騒音低減装置。
  2. 前記相対物理量は、前記インジェクタから燃料を噴射するときに変形する部位の歪み量である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射騒音低減装置。
  3. 前記インジェクタをエンジンのシリンダヘッドに固定支持するインジェクタ支持手段を備え、
    前記相対物理量は、前記インジェクタ支持手段の歪み量である、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射騒音低減装置。
  4. 前記インジェクタ支持手段は、
    前記インジェクタに当接する二股のフォークを備える一端、およびシリンダヘッドに当接する他端を有するノズルサポートと、
    前記ノズルサポートを前記シリンダヘッドに押圧するボルトと、
    を有し、
    前記検出手段は、前記ノズルサポートに取り付けられ、そのノズルサポートの歪みを検出する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の燃料噴射騒音低減装置。
  5. 前記ノズルサポートは、前記シリンダヘッドと反対側に凸となるように湾曲し、
    前記検出手段は、前記湾曲内周部に取り付けられている、
    ことを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の燃料噴射騒音低減装置。
  6. 前記インジェクタ支持手段は、
    前記インジェクタに当接する二股のフォークを備える一端、およびシリンダヘッドに当接する他端を有するノズルサポートと、
    前記ノズルサポートを前記シリンダヘッドに押圧するボルトと、
    を有し、
    前記検出手段は、前記ボルトに取り付けられ、そのボルトの歪みを検出する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の燃料噴射騒音低減装置。
  7. 前記インジェクタ支持手段は、
    前記インジェクタの両側に延設されたノズルサポートと、
    前記ノズルサポートの両端を前記シリンダヘッドに押圧する一対のボルトと、
    を有し、
    前記検出手段は、前記一対のボルトのうち少なくとも一方のボルトに取り付けられ、そのボルトの歪みを検出する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の燃料噴射騒音低減装置。
  8. 前記検出手段は、前記ボルトの軸心を挟んで相向かい合うように装着された一対である、
    ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の内燃機関の燃料噴射騒音低減装置。
  9. 前記インジェクタ制振手段は、前記インジェクタとシリンダヘッドとの間に挟持されている、
    ことを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の内燃機関の燃料噴射騒音低減装置。
  10. 前記インジェクタ制振手段は、前記インジェクタの頭部に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の内燃機関の燃料噴射騒音低減装置。
  11. 前記インジェクタ制振手段は、あらかじめ求められている衝撃加振力と相対物理量との関係に基づいて、前記検出手段で検出した相対物理量から衝撃加振力を推定し、その推定衝撃加振力と制御力の和が小さくなるように制御力を発生する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の内燃機関の燃料噴射騒音低減装置。
JP2005065202A 2005-03-09 2005-03-09 内燃機関の燃料噴射騒音低減装置 Pending JP2006249963A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005065202A JP2006249963A (ja) 2005-03-09 2005-03-09 内燃機関の燃料噴射騒音低減装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005065202A JP2006249963A (ja) 2005-03-09 2005-03-09 内燃機関の燃料噴射騒音低減装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006249963A true JP2006249963A (ja) 2006-09-21

Family

ID=37090725

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005065202A Pending JP2006249963A (ja) 2005-03-09 2005-03-09 内燃機関の燃料噴射騒音低減装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006249963A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021131714A1 (ja) * 2019-12-24 2021-07-01 日立造船株式会社 異常検出装置および異常検出方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021131714A1 (ja) * 2019-12-24 2021-07-01 日立造船株式会社 異常検出装置および異常検出方法
JP2021101105A (ja) * 2019-12-24 2021-07-08 日立造船株式会社 異常検出装置および異常検出方法
JP7221857B2 (ja) 2019-12-24 2023-02-14 日立造船株式会社 異常検出装置および異常検出方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1918908B1 (en) Vibration reducing device
JP4453773B2 (ja) 燃料噴射装置、燃料噴射システム、及び燃料噴射装置の異常判定方法
JP4375487B2 (ja) 燃料噴射装置及び燃料噴射システム
US20050252297A1 (en) Pressure gauge glow plug
EP1988378A1 (en) On-Cylinder Combustion Sensor
US20060130919A1 (en) Device for attenuating pressure oscillations in hydraulic lines
US7975539B2 (en) Method and device for reducing vibrations during the shutdown or startup of engines, in particular internal combustion engines
JP4996580B2 (ja) 燃料噴射装置
US8190348B2 (en) System and method for damping vibrations in a motor vehicle
JP2009057926A (ja) 燃料噴射装置及び燃料噴射システム
US8584820B2 (en) Vibration reducing device and vibration reducing method
KR20110000574A (ko) 연소 챔버 압력을 결정하기 위한 장치 및 방법
JP2013542373A (ja) 燃料噴射装置
KR101933702B1 (ko) 내연 기관용 분사 밸브의 로크 요소의 위치를 결정하는 방법
US7372188B2 (en) Method and apparatus for controlling a fuel-injection valve
JP2006249963A (ja) 内燃機関の燃料噴射騒音低減装置
KR20150023365A (ko) 밸브 작동 방법
JP2007092725A (ja) 燃料噴射騒音低減装置
US20040183405A1 (en) Actuator unit comprising at least two actuator elements
JP2006250015A (ja) 内燃機関の燃料噴射振動低減装置
JP2008111501A (ja) 振動低減装置
JP2006177216A (ja) 加振源の支持装置
JP2006170084A (ja) 燃料噴射装置の支持装置
JP2006300016A (ja) 内燃機関の燃料噴射振動低減装置
JP2007239548A (ja) アクチュエータの駆動装置