JP2006177216A - 加振源の支持装置 - Google Patents

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康之 浅原
Shinichiro Shiraki
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Abstract

【課題】燃料噴射装置のような加振源からの振動の伝達を抑制することができる支持装置を提供する。
【解決手段】インジェクタ3をシリンダヘッド5に取り付ける加振源の支持装置において、インジェクタ3からシリンダヘッド5への振動伝達経路中にアクチュエータ9を配設し、インジェクタ3の加振力に応じて、アクチュエータ9を制御する。これにより、インジェクタ挿圧面15、ひいては支持点13に伝達される力を抑制し、変位を低減する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、加振源の支持装置に関する。特に、内燃機関の燃料噴射時の騒音を低減するための、燃料噴射装置の支持装置に関する。
従来、直射ディーゼルエンジンなどにおいて、高圧に加圧された燃料を燃料噴射装置であるインジェクタによって燃焼室内に直接噴射する燃料供給システムが知られている。
インジェクタは、気筒中心軸におよそ合わせてシリンダヘッドに形成されたインジェクタ取付孔に挿入され、この挿入状態で保持部材であるノズルサポートによりシリンダヘッドに対して燃焼室方向に挿圧固定されている。ノズルサポートは、シリンダヘッド側からインジェクタに掛け渡され、一端側に形成された支持点においてヘッド本体に対して支持され、ボルトによってシリンダヘッドに締結される。ボルトの軸力は、ノズルサポートの他端側に形成されたフォーク状のインジェクタ挿圧部に伝わり、これに係合するインジェクタ受圧部に燃焼室方向の圧力を与えている(例えば、特許文献1、参照。)。
特開平8−200179号公報
上述したインジェクタは、一般的に、内部に可動部品、例えば針弁を有しており、これが運動してシート部に着座及び離座することで、燃料の停止及び噴射が制御される。そのため、インジェクタは、原理的に、衝突による衝撃力を発生する構造となっている。
インジェクタ内部で発生した衝撃力は、インジェクタ内部で発生した衝撃力は、インジェクタが接続されるノズルサポータやシリンダヘッドを介して他のエンジン部品に伝達されて振動を励起し、エンジン騒音の悪化の要因となるといった問題があった。
そこで本発明は、上記問題を鑑みて、燃料噴射装置のような加振源からの振動の伝達を抑制することができる支持装置を提供することを目的とする。
本発明は、複数の支持点を介して加振源を支持部材に取り付ける加振源の支持装置において、前記加振源からの前記支持部材への振動伝達経路中にアクチュエータを配設し、前記加振源の加振力に応じて、前記アクチュエータを制御することにより特定の支持点に発生する変位を低減する。
また、複数の支持点を介して燃料噴射装置をシリンダヘッドに取り付ける加振源の支持装置において、前記燃料噴射装置からシリンダヘッドへの振動伝達経路中にアクチュエータを配設し、前記燃料噴射装置の加振力に応じて、前記アクチュエータを制御することにより、前記加振力に起因して特定の支持点に発生する変位を低減する。
このように、加振力に応じてアクチュエータを制御することにより、特定の支持点に発生する変位を低減することで、その支持点からの力の伝達を抑制することができ、振動の伝達を低減することができる。
第1の実施形態について説明する。ここでは、エンジンの燃料供給系の振動を抑制するための構成について説明するが、この限りではなく、その他の加振源の支持装置に対しても同様に適用することができる。
エンジンの燃料供給系の構成を図1に示す。
この燃料供給系は、自動車に搭載される直噴型四気筒ディーゼルエンジンの燃料供給系である。ディーゼルエンジンに適用されるコモンレール式燃料供給系においては、内部部品が高圧の燃料で駆動されるなどの理由から、燃料噴射動作に伴って大きな衝撃力が働く。
燃料タンク31内の燃料は、フィルタ32を介して低圧ポンプ33によって取り出され、高圧サプライポンプ1へ送られる。高圧サプライポンプ1において高圧状態とされた燃料は、コモンレール2に供給される。加圧された燃料の一部は、図示しないレギュレータを介して燃料タンク5に還流され、コモンレール2内の圧力が所望の圧力に制御される。コモンレール2には、各気筒のインジェクタ(燃料噴射装置)3が接続され、インジェクタ3に供給する高圧燃料を保持する。インジェクタ3を開弁駆動することにより各気筒のシリンダ内に直接燃料が噴射される。
インジェクタ3の動作はエンジンコントロールユニット(ECU)4によって制御される。ECU4は、センサによって検出されたエンジン負荷(アクセルペダル踏み込み量等)とエンジン回転速度に基づいて燃料噴射時期と燃料噴射量を決定し、これらに対応する開弁指令信号をインジェクタ3へ出力する。また、エンジン負荷とエンジン回転速度に基づいて燃料噴射圧力を決定し、コモンレール2内の燃料圧力が決定した燃料噴射圧力と一致するように高圧サプライポンプ1のレギュレータを制御する。
図2は、インジェクタ3が取り付けられたシリンダヘッド5を、エンジン前方(クランク軸方向)から見た断面図である。なお、シリンダヘッド5はヘッドボルト6により図示しないシリンダブロックに固定されている。
各気筒のインジェクタ3は、シリンダ中心軸Aと同軸のインジェクタ取付孔7に挿入され、インジェクタ取付孔7の底面(シリンダヘッド5に設けられた座面)10とノズルサポート(保持部材)11のインジェクタ押圧面15とに狭持される。なお、インジェクタ3の先端側に設けられた着座面とシリンダヘッド5の座面10との間には、力センサ8とアクチュエータ9とが介装されており、インジェクタ3の基端側に設けられた受圧面17とノズルサポート11のインジェクタ押圧面15との間には力センサ16が介装されている。アクチュエータ9は圧電素子の薄板を軸方向に積層したものであり、印加する電圧に応じて軸方向の寸法が伸縮する。
インジェクタ3をシリンダヘッド5に固定するノズルサポート11は、シリンダヘッド5の側壁24近傍に埋め込まれた支持点ピン12により、一端が回動(傾動)自在に支持され(支持点13)、一方のカムシャフト14を跨いだ反対側の他端にインジェクタ押圧面15が形成される。さらにノズルサポート11は、支持点ピン12との当接面とインジェクタ押圧面15との間であってカムシャフト14より支持点ピン12側の中間位置に配されるボルト挿入孔18を備える。ボルト挿入孔18に挿入した締結用ボルト19を、さらに、シリンダヘッド5のボルト孔にねじ込むことで、インジェクタ3を固定するための押圧力をインジェクタ挿圧面15に発生させる。すなわち、締結用ボルト19の軸力が支持点ピン12との当接面とインジェクタ挿圧面15に分散され、これらのうちインジェクタ挿圧面15により分担される成分がインジェクタ3側の受圧面17に伝わり、インジェクタ3を燃料室方向に押し付ける。
次に、インジェクタ3の断面を図3に示す。
インジェクタ3は、針弁21の上方に燃圧室が、下方に燃焼噴射室が設けられている。インジェクタ3内部の電磁弁20が閉じられているとき、針弁21は燃圧室の圧力によってシート部22に押し付けられ、閉弁状態が維持される。電磁弁20が開かれると燃圧室が開放されて燃圧室内の圧力が低下し、燃料噴射室の圧力によって針弁21が上方へシフトして噴射孔23が開かれる。電磁弁20が閉じられると、燃圧室の圧力が回復して針弁21が下方に移動し、針弁21がシート部22に着座すると燃料噴射が終了する。着座の際に針弁21がシート部22に衝突するので、その衝突による加振力が発生する。
この衝撃加振力は、インジェクタ3を下方に変位させ、それに伴いシリンダヘッド座面10を介してシリンダヘッド5に伝わるとともに、インジェクタ挿圧面15を介してノズルサポート11へ伝わり、支持点ピン12及び締結用ボルト19からシリンダヘッド5へ伝達される。この振動がさらにシリンダブロックやヘッドカバー等に伝達されて音が発生する。
ここでは、インジェクタ挿圧面15を介してシリンダヘッド5へ伝わる振動を低減することで、発生する音の大きさを低減するようにアクチュエータ9を制御する。以下、この制御について説明する。
インジェクタ3の振動は、前述したように、シリンダヘッド座面10とインジェクタ挿圧面15を介してシリンダヘッド5へ伝達される。このとき、ノズルサポート11を支持する支持点ピン12が比較的肉厚の薄いシリンダヘッド側壁24近傍に設置されているため、インジェクタ挿圧面15を介してシリンダヘッド5へ伝達される振動のほうが音になり易い。そこで、インジェクタ挿圧面15を介して伝わる振動を低減、または無くして、振動伝達経路をシリンダヘッド座面10側だけに限定することにより音を小さくする。
ここで、インジェクタ3の支持構造は、インジェクタ3の質量Miがシリンダヘッド座面10側のばねとインジェクタ挿圧面15側のばねの二つで支持されている振動系と考えることができる。シリンダヘッド座面10側のばねのばね定数Khは、シリンダヘッド座面10付近(衝撃加振力を受けて弾性変形する部分)の剛性により定まり、インジェクタ挿圧面15側のばねのばね定数Kfは、ノズルサポート11の剛性によって決まる。また、インジェクタ3先端側の着座面とシリンダヘッド座面10との間にアクチュエータ9が介装されており、このアクチュエータ9のばね定数をKpとしたとき、インジェクタ支持構造は図4のようにモデル化できる。
このようなインジェクタ支持構造でインジェクタ挿圧面15に伝わる振動を無くし、ひいてはシリンダヘッド5の側壁24近傍に伝達される振動を抑制するには、加振力Fiに合わせてアクチュエータ9から力Fpを発生させて(アクチュエータ9を伸縮させて)、インジェクタ挿圧面15の位置(インジェクタ質量の位置)が変動しないようにすればよい。図4のモデルにおいて、インジェクタ3から加振力Fiが発生したときにインジェクタ挿圧面15の変位を0にする、つまりインジェクタ質量の変位x1を0にする条件は(1)式で与えられる。
Figure 2006177216
ここで、Fpはアクチュエータ発生力、Fiはインジェクタ加振力、Kpはアクチュエータばね定数、Khはシリンダヘッド座面10付近の支持剛性(ばね定数)とする。ばね定数Kp、Khは、予め実験等により知ることが可能である。また、インジェクタ加振力Fiは二つの力センサ8、16の検出値から算出することができる。
算出したFiを使って(1)式からアクチュエータ発生力Fpを算出し、これに基づいてアクチュエータ9を制御することにより、インジェクタ挿圧面15の変動が抑制される。このとき、アクチュエータ9から発生した力の反力がシリンダ座面10に加わるので、シリンダヘッド座面10の位置変動はアクチュエータ9を制御しない場合よりも大きくなるが、シリンダヘッド座面10側からシリンダヘッド5に伝わる振動は音になり難いので、発生する音は小さくなる。
図5に、インジェクタ加振力Fiの測定結果(二つの力センサ8、16の検出値から算出した値)と(1)式で算出したアクチュエータ発生力Fpを、図6に騒音低減効果を示す。図5のように、発生するインジェクタ加振力Fiに合わせて、Fiに反対の方向にアクチュエータ発生力Fpを発生させる。これにより、図6(a)、(b)に示すように、ノズルサポート11を介してシリンダヘッド5に加わる力を抑制することができる。なお、ここでは、1行程2回の燃料噴射を行うパイロット噴射を行っているが、1行程1回の燃料噴射を行う場合にも同様に適用することができる。
次に、本実施形態の効果について説明する。
複数の支持点を介して加振源(インジェクタ3)を支持部材に取り付ける加振源の支持装置において、加振源からの支持部材への振動伝達経路中にアクチュエータ9を配設し、加振源の加振力に応じて、アクチュエータ9を制御することにより特定の支持点に発生する変位を低減する。これにより、特定の支持点からの力の伝達を遮断することができ、振動を抑制することができる。
ここでは、複数の支持点を介してインジェクタ3をシリンダヘッド5に取り付ける加振源の支持装置において、インジェクタ3からシリンダヘッド5への振動伝達経路中にアクチュエータ9を配設し、インジェクタ3の加振力に応じて、アクチュエータ9を制御することにより、加振力に起因して特定の支持点に発生する変位を低減する。これにより、インジェクタ3からの加振力の伝達を低減し、それによる騒音悪化を防止することができる。
この場合、複数の支持点のうち、最も支持剛性が低い支持点に発生する変位を低減することで、効果的に騒音悪化を防止することができる。ここでは、インジェクタ3の支持点は、シリンダヘッド座面10およびインジェクタ挿圧面15となる。そこで、剛性の低い支持点13に連続するインジェクタ挿圧面15に発生する変位を低下することで、効果的に騒音悪化を防止することができる。さらに、特定の支持点に発生する変位を略0にすることで、騒音悪化をより効果的に防止することができる。
インジェクタ3は、シリンダヘッド5に設けられる座面10とシリンダヘッド5に取り付けられるノズルサポート11のインジェクタ押圧面15に狭持される。ノズルサポート11は、シリンダヘッド5の側壁24近傍に支持点13(あるいは力点)を有し、インジェクタ挿圧面15を作用点とするてこ状の部材である。このとき、前記特定の支持点を、インジェクタ挿圧面とする。これにより、比較的剛性が弱いシリンダヘッド5の側壁24近傍へ伝わる力を低減することができるので、効果的に騒音悪化を防止することができる。
シリンダヘッド5の座面と、インジェクタ3との間にアクチュエータ9を配設し、(1)式で表される力Fpをアクチュエータ9から発生させる。これにより、インジェクタ加振力Fiに応じてアクチュエータ発生力Fpを生じさせることができ、アクチュエータ9が設置されない支持点(インジェクタ挿圧面15)からの加振力Fiの伝達を防止することができる。
また、アクチュエータ9が圧電素子であることにより、任意の力を発生することができるので、より効果的に加振力Fiの伝達を遮断することができる。
次に、第2の実施形態について説明する。図7は、本実施形態に用いるインジェクタ3が取り付けられたシリンダヘッド5を、エンジン前方(クランク軸方向)から見た断面図である。以下、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
ここでは、力センサ8、16を省略する。インジェクタ加振力Fiを予め実験により測定しておき、その情報をECU4内のメモリに記憶させておくことで効果な力センサを不要としている。メモリから読み出したインジェクタ加振力Fiと(1)式からアクチュエータ発生力Fpを算出し、燃料噴射終了時に合わせてアクチュエータ9から力Fpを発生させる。燃料噴射終了時、つまり、針弁21がシート部22に着座する時期は最もインジェクタ3から発生する加振力Fiが大きくなるため、この時期に合わせて力Fpを発生することで、効果的に振動を抑える。
なお、針弁21が着座する時期は、燃料噴射の制御パラメータ(燃料噴射時期、燃料噴射量、燃料噴射圧力)から求めることが可能であり、開弁指令信号から推定することもできる。また、燃料の圧力で針弁21を駆動するインジェクタ3では、燃料噴射圧力が大きいほどインジェクタ加振力Fiが大きくなるので、燃料噴射圧力に対応させてインジェクタ加振力Fiを記憶させておくとよい。
次に、本実施形態の効果について説明する。以下、第1の実施形態と異なる効果のみを説明する。
アクチュエータから力を、燃料噴射終了時に発生させる。前述したように、針弁21が着座する際に最も大きな加振力Fiが発生するので、これに合わせてアクチュエータ発生力Fpを発生させることで、効果的に振動を抑制することができる。
また、アクチュエータから発生させる力Fpを、少なくとも燃料噴射圧力をパラメータとして決定する。これにより、インジェクタ加振力Fiの大きさに応じて力Fpを設定することができるので、より適切に振動を抑制することができる。また、燃料噴射圧力をパラメータとしてアクチュエータ発生力Fpを設定することで、力センサ8、16が不要となり、低コスト化することができる。
次に、第3の実施形態について説明する。インジェクタ支持構造を図8のようにモデル化する。以下、第2の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
アクチュエータ9が発生させる力Fpを、振動系の減衰影響も考慮したものとする。実際の振動系には、図8に示すようにばねと並行に減衰材等の減衰手段が付与されている。この影響も考慮して、ノズルサポート11のシリンダヘッド5への取付点(支持点13)の変位、ひいてはインジェクタ挿圧面15の変位が0になる力Fpを求めると、(2)式のようになる。
Figure 2006177216
ここで、Fpはアクチュエータ発生力、Fiはインジェクタ加振力、Kpはアクチュエータばね定数、Khはシリンダヘッド座面10付近の支持剛性(ばね定数)、Cpはアクチュエータ減衰定数、Chはシリンダヘッド座面10付近の支持減衰(減衰定数)、ωは角振動数、iが虚数単位とする。
予め計測された加振力Fiに対して、(2)式の周波数成分を持つFpを予め算出し、その値をECU4に記憶している。このとき、第2実施形態と同様に、燃料噴射圧力に応じて複数記憶されており、燃料噴射圧力と燃料噴射終了時に応じてアクチュエータ9から発生する力Fpが決定される。
図9に、本実施形態の騒音低減効果を示す。図9(b)に示すように、広い範囲の周波数について、適切に振動を抑えることができ、より効果的に騒音を低減することができる。
次に、本実施形態の効果について説明する。以下、第2の実施形態と異なる効果のみを説明する。
シリンダヘッド座面10と、インジェクタ3との間に前記アクチュエータ9を配設し、(2)式で表される力Fpをアクチュエータ9から発生させる。このように、減衰を考慮して力Fpを発生させることにより、アクチュエータ9が設置されていない支持点からの加振力の伝達をより効果的に遮断することができる。
次に、第4の実施形態について説明する。以下、第2の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
シリンダヘッド5を、エンジン前方(クランク軸方向)から見た断面を図10に示す。インジェクタ3とシリンダヘッド座面10との間に配設する代わりに、アクチュエータ25をインジェクタ3とノズルサポート11との間に配設する。
このように構成した場合、支持構造の振動系は図11に示すようになり、この系でのノズルサポート11のインジェクタ挿圧面15の変位x2を0にするアクチュエータ発生力Fpは(3)式で表される。
Figure 2006177216
ここで、Fpはアクチュエータ発生力、Fiはインジェクタ加振力、Miはインジェクタ3の質量、Kpはアクチュエータばね定数、Khはシリンダヘッド座面10付近の支持剛性(ばね定数)、ωは角振動数とする。
予め予測された加振力Fiに対して(3)式の周波数成分を持つFpを予め算出し、その値をECU4に記憶している。このとき、第2実施形態と同様に、燃料噴射圧力に応じて複数記憶されており、燃料噴射圧力と燃料噴射終了時に応じてアクチュエータ25から発生する力Fpが決定される。
このように制御することで、図12に示すように、制御を行わない場合に比較してインジェクタ挿圧面15に伝わる振動を抑制することができ、ノズルサポータ11を介してシリンダヘッド5の側壁24に伝わる振動を抑制することができる。
次に、本実施形態の効果について説明する。以下、第2の実施形態と異なる効果のみを説明する。
インジェクタ挿圧面15とインジェクタ3との間にアクチュエータ25を配設し、(3)式で表される力Fpをアクチュエータ25から発生させる。これにより、アクチュエータ25が設置されている支持点からの加振力の伝達を低減することができる。アクチュエータ25に使用する圧電素子は高温に対する耐久性が低いが、燃焼室近くで温度環境が厳しいシリンダヘッド座面10に比較して、より温度の低いノズルサポート11取付面(インジェクタ挿圧面15)にアクチュエータ25を設置することができるため、より安価で性能のよいアクチュエータを用いることができる。
次に、第5の実施形態について説明する。以下、第4の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
アクチュエータ25が発生させる力Fpを、振動系の減衰影響も考慮したものとする。実際の振動系には、図13に示すようにばねと並行に減衰材等の減衰手段が付与されている。この影響も考慮して、ノズルサポート11のシリンダヘッドへの取付点(支持点13)の変位、ひいてはインジェクタ挿圧面15の変位が0になる力Fpを求めると、(4)式のようになる。
Figure 2006177216
ここで、Fpはアクチュエータ発生力、Fiはインジェクタ加振力、Miはインジェクタ質量、Kpはアクチュエータばね定数、Khはシリンダヘッド座面付近の支持剛性(ばね定数)、Cpはアクチュエータ減衰定数、Chはシリンダヘッド座面付近の支持減衰(減衰定数)、ωは角振動数、iが虚数単位とする。このように制御することで、図14に示すように、適切に振動を低減することができる。
次に、本実施形態の効果について説明する。以下、第4の実施形態と異なる効果のみを説明する。
インジェクタ挿圧面とインジェクタ3との間にアクチュエータ25を配設し、(4)式で表される力Fpをアクチュエータ25から発生させる。このように、減衰を考慮して力Fpを発生させることにより、アクチュエータ9が設置されてる支持点からの加振力の伝達をより効果的に遮断することができる。
なお、本発明は、上記発明を実施するための最良の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術思想の範囲内で、様々な変更を為し得ることはいうまでもない。
本発明は、振動を抑制するための装置であり、加振源の支持装置に適用することができる。例えば、車両搭載用の燃料噴射装置に対して、シリンダヘッドへの振動の伝達を低減するのに利用することができる。
第1の実施形態に用いる燃料供給系の概略図である。 第1の実施形態に用いるシリンダヘッドの断面図である。 第1の実施形態に用いるインジェクタの断面図である。 第1の実施形態におけるインジェクタ支持構造のモデル化である。 第1の実施形態の加振力Fiと発生力Fpを示す図である。 第1の実施形態における加振力低減の効果を示す図である。 第2の実施形態に用いるシリンダヘッドの断面図である。 第3の実施形態に用いるインジェクタ支持構造のモデル化である。 第3の実施形態における加振力低減の効果を示す図である。 第4の実施形態に用いるシリンダヘッドの断面図である。 第4の実施形態に用いるインジェクタ支持構造のモデル化である。 第4の実施形態における加振力低減の効果を示す図である。 第5の実施形態に用いるインジェクタ支持構造のモデル化である。 第5の実施形態における加振力低減の効果を示す図である。
符号の説明
3 インジェクタ(加振源)
5 シリンダヘッド(保持部材)
9 アクチュエータ
10 シリンダヘッド座面
11 ノズルサポータ(保持部材)
15 インジェクタ挿圧面

Claims (14)

  1. 複数の支持点を介して加振源を支持部材に取り付ける加振源の支持装置において、
    前記加振源からの前記支持部材への振動伝達経路中にアクチュエータを配設し、
    前記加振源の加振力に応じて、前記アクチュエータを制御することにより特定の支持点に発生する変位を低減することを特徴とする加振源の支持装置。
  2. 複数の支持点を介して燃料噴射装置をシリンダヘッドに取り付ける加振源の支持装置において、
    前記燃料噴射装置からシリンダヘッドへの振動伝達経路中にアクチュエータを配設し、
    前記燃料噴射装置の加振力に応じて、前記アクチュエータを制御することにより、前記加振力に起因して特定の支持点に発生する変位を低減することを特徴とする加振源の支持装置。
  3. 複数の支持点のうち、最も支持剛性が低い支持点に発生する変位を低減する請求項2に記載の加振源の支持装置。
  4. 前記特定の支持点に発生する変位を略0にする請求項2または3に記載の加振源の支持装置。
  5. 前記燃料噴射装置は、前記シリンダヘッドに設けられる座面と前記シリンダヘッドに取り付けられる保持部材の燃料噴射装置押圧面に狭持される請求項2から4のいずれか一つに記載の加振源の支持装置。
  6. 前記保持部材は、シリンダヘッドの側壁近傍に支持点あるいは力点を有し、前記燃料噴射装置挿圧面を作用点とするてこ状の部材である請求項5に記載の加振源の支持装置。
  7. 前記特定の支持点を、前記燃料噴射装置挿圧面とする請求項5または6に記載の加振源の支持装置。
  8. 前記座面と、前記燃料噴射装置との間に前記アクチュエータを配設し、次式で表される力を前記アクチュエータから発生させる請求項7に記載の加振源の支持装置。
    Figure 2006177216
    ここで、
    p:アクチュエータ発生力
    i:燃料噴射装置加振力
    p:アクチュエータばね定数
    1:アクチュエータを取り付けた支持点の支持剛性(ばね定数)
    とする。
  9. 前記座面と、前記燃料噴射装置との間に前記アクチュエータを配設し、次式で表される力を前記アクチュエータから発生させる請求項7に記載の加振源の支持装置。
    Figure 2006177216
    ここで、
    p:アクチュエータ発生力
    i:燃料噴射装置加振力
    p:アクチュエータばね定数
    1:アクチュエータを取り付けた支持点の支持剛性(ばね定数)
    p:アクチュエータ減衰定数
    1:アクチュエータを取り付けた支持点の支持減衰(減衰定数)
    ω:角振動数
    i:虚数単位
    とする。
  10. 前記燃料噴射装置挿圧面と前記燃料噴射装置との間にアクチュエータを配設し、次式で表される力を前記アクチュエータから発生させる請求項7に記載の加振源の支持装置。
    Figure 2006177216
    ここで、
    p:アクチュエータ発生力
    i:燃料噴射装置加振力
    i:燃料噴射装置質量
    p:アクチュエータばね定数
    2:アクチュエータを取り付けていない支持点の支持剛性(ばね定数)
    ω:角振動数
    とする。
  11. 前記燃料噴射装置挿圧面と前記燃料噴射装置との間にアクチュエータを配設し、次式で表される力を前記アクチュエータから発生させる請求項7に記載の加振源の支持装置。
    Figure 2006177216
    ここで、
    p:アクチュエータ発生力
    i:燃料噴射装置加振力
    i:燃料噴射装置質量
    p:アクチュエータばね定数
    2:アクチュエータを取り付けていない支持点の支持剛性(ばね定数)
    p:アクチュエータ減衰定数
    2:アクチュエータを取り付けていない支持点の支持減衰(減衰定数)
    ω:角振動数
    i:虚数単位
    とする。
  12. 前記アクチュエータが圧電素子である請求項2から11のいずれか一つに記載の加振源の支持装置。
  13. 前記アクチュエータから力を発生させるのが、燃料噴射終了時である請求項2から12のいずれか一つに記載の加振源の支持装置。
  14. 前記アクチュエータから発生させる力が、少なくとも燃料噴射圧力をパラメータとして決定される請求項2から13のいずれか一つに記載の加振源の支持装置。
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