JP2006249348A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 A)熱可塑性樹脂100重量部に対して
(B)ポリシロキサン変性ポリエステル樹脂1〜100重量部
含有してなる熱可塑性樹脂組成物であり、該(B)ポリシロキサン変性ポリエステル樹脂が、直鎖状ポリエステル樹脂中のOH基をジアミノポリシロキサン化合物で置換してなるポリエステル共重合体であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
(A)熱可塑性樹脂100重量部に対して
(B)ポリシロキサン変性ポリエステル樹脂1〜80重量部含有してなる熱可塑性樹脂組成物であり、
該(B)ポリシロキサン変性ポリエステル樹脂が、直鎖状ポリエステル樹脂中のOH基をジアミノポリシロキサン化合物で置換してなるポリエステル共重合体であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物に存するものであり、更に詳しくは、
該(B)ポリシロキサン変性ポリエステル樹脂が、直鎖状ポリエステル樹脂の1モル(繰り返し単位で計算)に対して、
<ポリシロキサン変性ポリエステルの製造法>
ポリエステル樹脂としてのポリアリレート樹脂(ユニチカ株式会社製、商品名:U−100)と、ジアミノポリシロキサン化合物(東レダウコーニングシリコーン社製、商品名:BY16−853B、アミノ当量:2200)とを、シリンダー温度が300℃に設定された二軸押出機(株式会社池貝製、PCM30、L/D=30、1ベント)に対し、ポリアリレート樹脂はホッパー口から、またジアミノポリシロキサン化合物はベント口から、それぞれ供給した。なお、この際、ポリアリレート樹脂の1モル(繰り返し単位で計算)に対してジアミノポリシロキサン化合物が0.015モルとなる割合で、且つ1時間当たりの供給量の合計が10kg/hとなるように、供給した。そして、スクリューを250rpmで回転させて、ポリアリレート樹脂とジアミノポリシロキサン化合物を、溶融剪断下において反応せしめた後、押出機のダイス口からストランド状に押出し、それを水中で冷却せしめた後、ペレット状に切断した。得られたポリシロキサン変性ポリエステル樹脂のジメチルシリコン化合物含有量は12.5重量%であり、また極限粘度は0.55dl/gで、極限粘度([η]、単位:dl/g)の測定は、ヘキサフロロイソプロパノールを溶媒とし、30℃の温度で行なった。
(A−1)PBT:ポリブチレンテレフタレート樹脂、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製品、商品名:ノバデュラン(登録商標) 5010
(A−2)PC:ポリカーボネート樹脂、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製品、商品名:ユーピロン(登録商標) S−3000
(B)MSPAR:上記ポリシロキサン変性ポリエステル樹脂。
(C−1)難燃剤:テトラブロモビスフェノールAグリシジルエーテルコポリマー、坂本薬品工業社製 商品名:SR−T5000
(C−2)難燃助剤:三酸化アンチモン、森六社製
(D)GF:ガラス繊維、日本電気硝子社製、商品名:T187
(E)DMS:シリコンオイル、東レダウコーニング・シリコーン社製、商品名:SH−200
二軸押出機(日本製鋼所製、商品名:TEX30XCT、L/D=42、バレル数12)を用いて、シリンダー温度260℃、スクリュー回転数400rpmの条件にて、表−1に示す割合にて成分(A)および(B)および無機充填剤以外の添加剤をタンブラーミキサーにて均一に混合した後、バレル1よりフィードし溶融混合させて組成物を作成した。溶融混練の際、無機充填剤を押出機の途中から供給することにより、破損しないように工夫した。得られた組成物に対して次の評価を行った。結果を表1及び表2に示す。
(1) 離型性:小型射出成形機(住友重機械工業製、商品名:SE50D)を用いて、摩擦係数測定用試験片(外径φ25、内径φ20、高さ15mm)を、熱可塑性樹脂組成物を用いて成形し、金型温度80℃で冷却時間10秒の条件で、離型の可否と突き出しピンの跡の付き具合から、次の基準により離型性を評価した。
△:離型可能であるが、ピン跡がある。
×:離型できない。
(2)成形品外観:成形表面が鏡面である3mm厚み円板金型を用いて連続50ショット射出成形し、成形品を観察して、材料からのガスの発生による曇りまたは添加剤などの遊離剥離があるか調べた。全くにみとめられないものを○、10%ほどの成型品に認められるものを△、20%以上に認められるものを×と表記した。
(3)動摩擦係数:小型射出成形機(住友重機械工業製、商品名:SE50D)を用いて、にてシリンダー温度270℃、金型温度100℃で摩擦係数測定用試験片(外径φ25、内径φ20、高さ15mm)を成形サイクル1分で成形した。スラスト摩擦摩耗試験機(オリエンテック製)を用いて同じ樹脂製摩耗リングを上下にセットし、面圧0.3MPa、線速度7.2cm/secで摩擦力を測定し、動摩擦係数を求めた。また、異音の発生の有無をチェックした。
(4)すべり摩耗量:上記の同一条件でのスラスト摩擦摩耗試験にて、24時間運転することにより摩耗量を測定し、比摩耗量を計算した。
(5)ざらつき摩耗量:小型射出成形機(住友重機械工業製、商品名:SE50D)にて、金型温度80℃で冷却時間40秒の条件でテーバー摩耗試験片を、熱可塑性樹脂組成物を用いて成形した。ざらつき摩耗の代表的な測定法のテーバー摩耗試験機にて測定した。摩耗輪としてはH−18を用い、1000回転後の樹脂成形品の摩耗量(単位mg)を求めた。
(6)表面硬度:ISO 3167に準じた試験片(金型温度80℃)を、マイクロビッカース硬度計(株式会社アカシ製 商品名:HM124)にて、荷重1kgf、負荷時間10secの圧痕の面積(mm2)を測定した。硬度は、荷重(kgf)/面積(mm2)で算出した。硬度の数値が大きいほど傷付きにくいことを示す。
(7)シャルピー衝撃強さ:ISO 179に準じて、ノッチつきにて測定した。
(8)凝集破壊率:ASTM D638に準じた試験片のチャック部分に、シリコーン接着剤(スリーボンド製1207B)を15mm×20mmの面積に塗布し、もう1本の試験片をチャック部分のみ重なるように貼り合わせ、接着剤を23℃−65%RHで1週間硬化させた。この試験片に引張せん断力を加え、被着部分を破壊し、接着剤の凝集破壊部分の割合を測定した。この数値が高いほど、シリコーン系の接着剤との接着性が良好であることを示す。
(9)難燃性:小型射出成形機(住友重機械工業製、商品名:SE50D)にて、金型温度80℃で冷却時間40秒の条件で1.6mm厚みの燃焼試験片を、熱可塑性樹脂組成物を用いて成形した。UL94に準じて難燃性を測定した。
(1) PBTにポリシロキサン変性ポリエステルを配合した実施例1〜3と、ポリシロキサン変性ポリエステルを配合してない比較例1との比較において、離型性、摩擦係数、滑り摩耗量、シャルピー衝撃、凝集破壊率が改善された。しかし、特許文献1において改善が示されたざらつき摩耗はほとんど変わらなかった。また、実施例2と同等のポリシロキサン量になるようにDMSを配合した比較例2は、成形時にガスの発生が多く成形品表面に曇りが認められた。また、シャルピー衝撃、凝集破壊率が低い。
(2) ポリカーボネートについても同様に実施例4および比較例3と4に示したが、上記(1)と同様な結果であった。
(3) 難燃剤、または無機充填剤を配合し、ポリシロキサン変性ポリエステルを配合した実施例5〜6、無配合の比較例5と7およびポリシロキサン変性ポリエステルの代わりに相当量のポリシロキサンを配合した比較例6と8の比較において、上記(1)と同様な結果であった。ただ、難燃剤を配合した実施例5からわかるようにポリシロキサン変性ポリエステルの配合は難燃性を低下する程度が小さく、難燃レベルをV−0に維持できた。
Claims (6)
- (A)熱可塑性樹脂100重量部に対して
(B)ポリシロキサン変性ポリエステル樹脂1〜100重量部
含有してなる熱可塑性樹脂組成物であり、該(B)ポリシロキサン変性ポリエステル樹脂が、直鎖状ポリエステル樹脂中のOH基をジアミノポリシロキサン化合物で置換してなるポリエステル共重合体であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。 - 請求項1の(B)ポリシロキサン変性ポリエステル樹脂が、直鎖状ポリエステル樹脂の1モル(繰り返し単位で計算)に対して、下記一般式:
- 請求項1の(A)熱可塑性樹脂が、ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1の熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1の(A)熱可塑性樹脂が、ポリカーボネート樹脂であることを特徴とする請求項1の熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物100重量部に対して、(C)難燃剤1〜80重量部含有したことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物において、成分(A)と成分(B)の合計量100重量部に対して、(D)無機充填剤1〜100重量部含有したことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
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