JP2006248115A - 成形加工装置およびシール方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スクリュ軸と軸封部との間からの樹脂およびガス漏れを防止することができる成形加工装置およびシール方法を提供する。
【解決手段】 本発明の成形加工装置は、第二スクリュ26の根元部26cのうち、パッキンケース42内に収納されたグランドパッキン40に軸封されている領域と、大径部26bに繋がる一端との間であり、接続部43に対応する領域に、複数の螺旋状の溝部26dが形成されている。また、これら各螺旋状の溝部26dはそれぞれ独立して形成されているとともに、スクリュフライト26aと同じ方向に傾斜して設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、二酸化炭素、窒素などの不活性ガスの超臨界流体を用いた成形加工に用いられる成形加工装置に関する。さらに詳しくは、第一押出機、第二押出機、超臨界流体供給装置およびダイスからなる成形加工装置において、第二押出機の根本部のシール方法に関する。
近年、高分子材料を押出発泡成形装置を用いて押出発泡成形する方法において、環境にやさしいクリーンな炭酸ガスや窒素ガスなどの不活性流体を発泡剤として用いて、微細なセルからなるマイクロセルラーフォームを成形する方法が種々検討されている。
また、高分子材料の成形加工工程に超臨界流体を添加して、今までにない材料を創生する試みもなされている(成形加工、vol.15、No.6、p.392、2003)。
これらの成形加工工程では、複数の押出機を組み合わせた装置構成が用いられることがしばしばある。
例えば、特許文献1に示される装置は、結晶性樹脂を含む成形材料を溶融し、溶融樹脂中に不活性流体を混合する第一押出機と、不活性流体が混合された溶融状態の成形材料を、その状態における成形材料の結晶化温度に対して0.5〜5℃高い温度の範囲で押し出す第二押出機とから構成されている。
この装置における第一押出機の役割は、結晶性樹脂を可塑化・溶融することと、溶融樹脂中に注入された超臨界状態の不活性流体を均一に混合することである。また、第二押出機の役割は、第一押出機から供給される不活性流体が混合された溶融状態の成形材料の温度を、結晶化温度に対して0.5〜5℃高い樹脂温度まで徐々に低下させていくことである。
特開2004―322341号公報
しかし、このような装置構成の場合、第二押出機内部は不活性ガスを超臨界状態に保持するために、内部圧力を超臨界圧力以上に保持する必要がある。例えば、不活性ガスが二酸化炭素の場合は約7.4MPa以上、窒素の場合は約3.4MPa以上に保持する必要がある。
かかる場合において、第二押出機における材料供給部より下流は溶融樹脂がスクリュとシリンダの間に充填しているため、いわゆるマテリアルシールにより高圧を保持することが可能である。しかし材料供給部より上流は樹脂が充満しないためマテリアルシールを形成しない。そのため、軸部分を機械的にシールしておく必要がある。従来この部分にはグランドパッキンなどが適用されているが回転部であるため、長時間運転するとグランドパッキンが摩耗により減少するためスクリュ軸とグランドパッキン間に隙間が発生し圧力を保持できなくなる。そのため、樹脂がこの隙間を通じて濡れてくることがある。
また、溶融樹脂中に超臨界流体が含浸している場合において、樹脂圧力が何らかの原因で低下した場合、溶融樹脂と不活性ガスが分離する。分離したガスは上記の隙間を通じて第二押出機外部に濡れ出すだけでなく溶融樹脂を同伴する。同伴された溶融樹脂はスクリュ軸とグランドパッキンの間に滞留し、隙間をさらに広げるように作用をする。その結果、さらに第二押出機を所定の樹脂圧力に保持することができなくなってしまう場合がある。
図5に、従来の第二押出機の一例におけるスクリュ軸のシール部近傍の一部拡大断面図を示す。
不図示の第一押出機から第二押出機202に供給管230を介して供給される溶融材料は、第二押出機202のシリンダ225内に供給されると、その大部分はスクリュ226のスクリュフライト226aにより搬送されて不図示のダイス部(下流側)に向かって供給されるが、一部はシリンダ225とスクリュ226の隙間(クリアランス)から漏出して、スクリュ226の上流部に向かってスクリュ226とシリンダ225を充満していく。ヒータが設けられていない接続部243では、溶融材料は冷却・固化するものの樹脂の圧力によって、徐々に上流に向かって漏出していく。
接続部243より上流側へと漏出した溶融材料はグランドパッキン240によって一時的にシールされる。
グランドパッキン240はパッキン保持具244によってパッキンケース242の保持壁246へと押さえつけられ、グランドパッキン240がスクリュ軸226cと接続部243の形状に倣うよう変形することによってシールが行われている。
しかし、グランドパッキン240は長時間運転するとスクリュ軸226cとの摩擦により摩耗するためスクリュ軸226cとグランドパッキン240の間に隙間が生じるようになる。一旦隙間が生じると、上述したように、溶融材料中に溶け込んでいた不活性ガスがこの部分を通じて、一気に外部に噴出する。このときの不活性ガスの噴出により溶融材料を同伴すると、溶融材料がグランドパッキン240とスクリュ軸226cの間に入り込むため隙間を形成し、不活性ガスの外部への噴出経路を形成することとなり、再び押出機内部の圧力を保持することが不可能となる。
溶融材料に超臨界状態の不活性ガスが溶け込んでいる場合は、溶融樹脂の粘度が溶融樹脂単体に比べると著しく低下しているため特にこの傾向は著しくなる。例えば、ポリプロピレンの場合は、二酸化炭素を3wt%含浸することにより溶融粘度は半分以下に低減される。
図6は、超臨界状態の不活性ガスを含浸していない溶融樹脂を材料とする、一般的な2段の押出機からなる高分子材料の加工装置の一従来例のシール部の一部拡大図である。この場合、不図示の第一押出機から第二押出機302への溶融材料の供給管330は図5に示したものより若干下流側に設けられている。これは、溶融材料がスクリュ326とシリンダ325の隙間から上流側に漏れ出した場合でも、溶融材料はさらに上流のスクリュフライト326aによって下流に送られるようにしたものである。これにより、接続部343側への溶融材料の漏出が抑制される。しかしながら、このような構造をとった場合でも、溶融材料に超臨界状態の不活性ガスが含浸している場合には、上述と同様のメカニズムにより、徐々にスクリュ326の上流側に樹脂材料が進み、グランドパッキン340とスクリュ軸326cとの間に隙間が生じ、不活性ガスが噴出し、第二押出機内部の圧力を保持できなくなる。
本発明は、このような不具合に鑑みてなされたものであり、スクリュ軸と軸封部との間からの樹脂およびガス漏れを防止することができる成形加工装置およびシール方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、成形加工装置は、第一押出機から供給された成形材料を第二スクリュによって混練しながら押出す第二押出機を有する成形加工装置において、第二スクリュは、第二シリンダ内に収納され、スクリュフライトが形成されている大径部と、第二シリンダの後端側に接続部を介して設けられたパッキンケース内に収納され、一端が大径部に繋がり、他端が第二モータに接続されている根元部とを有し、根元部のうち、パッキンケース内に収納されたグランドパッキンに軸封されている領域と、大径部に繋がる一端との間であり、接続部に対応する領域には、複数の螺旋状の溝部が形成されていることを特徴とする。
上記の通り本発明の成形加工装置は、第二スクリュの根元部であって、接続部に対応する領域に複数の螺旋状の溝部が形成された構造を有する。溝部が形成されていることで根元部と接続部との間に溶融材料が充満する。充満した溶融材料が根元部と接続部との間で固化することで螺旋状のマテリアルシールを形成し、下流から流出してくる溶融材料がさらに上流に進むのを防止し、第二押出機内の圧力を保持することができる。
また、本発明の成形加工装置の各螺旋状の溝部は互いに交差することなくそれぞれ独立して形成されているものであってもよい。この場合、根元部と接続部との間で形成されるマテリアルシールを多重構造のものとすることできるので、より高い耐圧特性を得ることができる。
また、本発明の成形加工装置の各螺旋状の溝部はそれぞれスクリュフライトと同じ方向に傾斜して設けられているものであってもよい。これにより、根元部と接続部との間で固化した樹脂材料があたかもスクリュフライトと同様の役割を果たすこととなり、上流側に流出してきた溶融材料を下流側に押し戻すことでき、その結果、シール性能はさらに向上する。
また、本発明の成形加工装置は、高分子材料を含む成形材料を可塑化、溶融、混合、混練する第一押出機と、第一押出機内に超臨界状態の不活性ガスを製造、注入する超臨界流体供給装置と、超臨界状態の不活性ガスが注入された成形材料を第一押出機から第二押出機へと供給する供給管とを有するものであってもよい。本発明の成形加工装置は、根元部と接続部との間で溶融材料を固化させて螺旋状のマテリアルシールが形成される構成によって高いシール特性を有する。特に、それぞれ独立し、かつスクリュフライトと同じ方向に傾斜して設けらた複数の螺旋状の溝部によって形成される、多重構造であり、かつ下流側に推進力を与える構造のマテリアルシールは、より高いシール特性を有し、第二押出機内の圧力を保持することができる。このため、溶融材料中に含浸している超臨界状態の不活性ガスが圧力低下により溶融材料と分離してしまうのを防止することができる。よって、従来問題であった、分離したガスがシール隙間を通じて第二押出機外部に濡れ出すだけでなく、溶融樹脂を同伴し、隙間をさらに広げることで、第二押出機を所定の樹脂圧力に保持することができなくなってしまうといったことがない。
本発明のシール方法は、外部から供給された成形材料を第二スクリュによって混練しながら押出す第二押出機を有する成形加工装置における第二スクリュを軸封するシール方法において、第二スクリュの、スクリュフライトが形成されている大径部の後端側に繋がる根元部に形成されている複数の螺旋状の溝部と、根元部を収納するパッキンケースのうちの溝部に対応する接続部との間で成形材料を固化させてマテリアルシールにより軸封することを特徴とする。
また、本発明のシール方法は、それぞれ独立して形成された各螺旋状の溝部により多段のマテリアルシールを形成するものであってもよい。
さらに、本発明のシール方法は、それぞれ第二スクリュに形成されたスクリュフライトと同じ方向に傾斜して設けた各螺旋状の溝部により形成されたマテリアルシールによって、成形材料に対して第二スクリュの先端側への推進力を付与するものであってもよい。
本発明によれば、第二スクリュの根元部と接続部との間で溶融材料を固化させて螺旋状のマテリアルシールを形成することで樹脂およびガス漏れを防止することができ、第二押出機内の圧力を保持することができる。
図1は、本発明にかかる二酸化炭素、窒素などの不活性ガスの超臨界流体を用いた成形加工に用いられる成形加工装置の全体構成を示したものである。
成形加工装置100は、結晶性樹脂を可塑化・溶融し、溶融樹脂中に注入された超臨界状態の不活性流体を均一に混合する第一押出機1と、第一押出機1から供給される不活性流体が混合された溶融状態の成形材料の温度を、結晶化温度に対して所定の温度まで徐々に低下させる第二押出機2とを有する。
第一押出機1は、結晶性樹脂を供給するホッパ4と、超臨界状態の不活性流体を供給する超臨界流体供給装置3と、結晶性樹脂を可塑化・溶融する第一スクリュ6と、第一スクリュ6を回転可能に保持する第一シリンダ5と、第一スクリュ6を回転駆動させる第一モータ8と、第一シリンダ5内の材料を加熱するヒータ7とを有する。
第一押出機1の先端には溶融材料を第二押出機2へと供給する供給管30が設けられている。
第二押出機2は、スクリュフライト26aが形成されている大径部26bと一端が大径部26bに繋がり、他端が第二モータ28に接続されている根元部26cとを有する第二スクリュ26と、第二スクリュ26を回転可能に保持する第二シリンダ25と、第二スクリュ26を回転駆動させる第二モータ28と、第二シリンダ25内の樹脂を加熱するヒータ27とを有する。
本実施形態の成形加工装置100は、以下のようにして成形品を成形する。
まず、高分子材料を含む成形材料を第一押出機1で可塑化・溶融、混合・混練したのち、超臨界流体供給装置3から超臨界状態の不活性ガスを注入することで超臨界流体を高分子流体中に混練する。次に、これを供給管30によって第二押出機2へと供給し、第二押出機2内にて所定の温度の範囲になるように徐々に冷却し、第二押出機2の最下流に設けられたダイス部29から溶融成形材料を押出し、成形品を成形する。
次に、図2に、図1に示したA部、すなわち、シール部近傍の拡大図を示す。
第二押出機2の第二シリンダ25の上流端と、第二モータ28との間には、グランドパッキン40を収納したパッキンケース42が設けられている。パッキンケース42はグランドパッキン40を収納したパッキン収納部44と、パッキン収納部44の内径よりも小さい内径の接続部43とからなる。接続部43は第二シリンダ25の後端部(上流端)に接続されている。パッキン収納部44と接続部43との間には保持壁46が設けられている。パッキン収納部44内にはグランドパッキン40を保持壁46側へと押さえつけるパッキン保持具41が収納されている。グランドパッキン40はパッキン保持具41と保持壁46との間に保持された状態で、後述する第二スクリュ26の根元部26cを軸封する。
第二スクリュ26はスクリュフライト26aが形成されている大径部26bと、複数の螺旋状の溝部26dが形成された、大径部26bより小径の根元部26cとを有する。根元部26cはその一端が大径部26bに対して一体的に形成されており、他部は第二モータ28に接続されている。大径部26bは第二シリンダ25内に収納され、根元部26cはパッキンケース42内に収納されている。複数の螺旋状の溝部26dは、パッキンケース42内に収納されている根元部26cのうち、接続部43に対応する部分に形成されている。
図3に第二スクリュの根元部の一部拡大図を示す。また、図4に図3に示すA−A線における根元部の断面図を示す。
根元部26cの螺旋状の溝部26dは複数本形成されており、本実施形態においては4本の螺旋状の溝部26dが根元部26cの円周上90度の間隔を空けて形成されている。この溝部26dはスクリュフライト26aと同じ方向に傾けて形成されている。すなわち、第二スクリュ26が回転することで溶融材料を下流側(ダイス部29側)へと搬送する方向に力が加わるように傾けて形成されている。また、螺旋状に形成された4本の溝部26dは互いに交差することなくそれぞれ独立に形成されている。なお、溝の本数は4本に限定されるものではない。
次に、供給管30から第二押出機2へと供給された溶融材料の挙動および溝部の作用について説明する。
第一押出機1から供給される溶融材料は第二押出機2へと供給されると、その大部分は第二押出機2の第二スクリュ26のスクリュフライト26aにより搬送されて、ダイス部29に向かって供給される。
しかし、溶融材料の一部は第二シリンダ25とスクリュフライト26aの隙間を通じて上流側(図2参照)に流出する。さらに、上流に流出した溶融材料は第二スクリュ26に沿って大径部26bから根元部26cへと進む。根元部26cと接続部43との間へと浸入してきた溶融材料は根元部26cの溝部26dにより下流側へと搬送される力が加えられることでグランドパッキン40側に流出する前に根元部26cと接続部43との間に充満する。また、接続部43はヒータによる加熱が行われていないので、充満した溶融材料は根元部26cと接続部43との間で固化する。固化した樹脂材料は、いわゆるマテリアルシールとなり、下流から流出してくる溶融材料がさらに上流に進むのを防止し、第二押出機2内の圧力を保持することができる。
また、溝部26dは第二スクリュ26の回転に対して溶融材料を下流側へと搬送する推進力を発するように形成されているので根元部26cと接続部43との間で固化した樹脂材料があたかもスクリュフライトと同様の役割を果たすこととなる。これにより、上流側に流出してきた溶融材料を下流側に押し戻すことでき、その結果第二押出機2の供給管30より上流側におけるシール性能はさらに向上する。
さらに、螺旋状に形成された4本の溝部26dは互いに交差することなくそれぞれ独立に形成されている。これにより、溶融材料が根元部26cと接続部43との間で固化して形成されるマテリアルシールを4重構造とすることができる。すなわち、下流側に形成されたマテリアルシールにより圧力が保持できなかった場合には、その上流に形成されているマテリアルシールによって圧力を保持するので高い耐圧特性を得ることができる。
なお、根元部26cと接続部43との間で固化せずにさらに上流側へと流れ込んだ溶融材料については、従来と同じくグランドパッキン40によりシールされる。しかしながら、本実施形態の場合、上述したように、根元部26cと接続部43との間で固化した樹脂材料による下流側への樹脂材料の搬送効果により、グランドパッキン40まで到達する溶融材料の量は従来に比べ少ない。よって、グランドパッキン40への負荷が小さくなり、グランドパッキン40による軸封特性の劣化を抑制することもできる。
以上説明したように、本実施形態によれば、根元部26cと接続部43との間で、溝部26dに沿って多重構造のマテリアルシールが形成される。このため、第一押出機1から超臨界状態の不活性ガスの含浸した溶融材料が第二押出機2に供給された場合において、万一樹脂圧力が何らかの原因で低下して溶融材料と不活性ガスが分離しても、不活性ガスの漏出を防止し、第二押出機2内を所定の圧力に保持することができる。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、説明に用いる符号は上述した実施形態と同じ符号を用いるものとする。
本実施例においては、第一押出機1として、可塑化・溶融、混合・混練能力を有する二軸スクリュ押出機(スクリュ径34mmの二軸押出機)を用い、第二押出機2として単軸スクリュ押出機(スクリュ径44mmの単軸押出機)を用いた。
第二押出機2の第二スクリュ26の根元部26cには本発明にかかる複数の螺旋状の溝部26dが形成されている。
第一押出機1に供給される溶融材料としては、ポリプロピレン(PF814:発泡グレード:モンテル社製)を使用した。また、第一押出機1に設けられた超臨界流体供給装置3からは超臨界状態の不活性ガスとして、超臨界状態の二酸化炭素を3wt%を使用した。第一押出機1にて、ポリプロピレンを可塑化・溶融した後に超臨界状態の二酸化炭素を3wt%注入して混合・混練、含浸することで製造した溶融材料を、供給管30を介して第二押出機2の第二シリンダ25内へと供給した。第二押出機2では溶融材料の温度を徐々に低下させた後、ポリプロピレンの融点(約165℃)よりも10℃高い温度まで徐々に冷却した後、シート状に押し出して発泡させ、発泡シートを成形した。
以上の押出運転を3ヶ月間(1日6時間の断続運転)行った。この間、第二スクリュ26の根元部26cとグランドパッキン40との間からのガス漏れ、溶融材料漏れは生じず、第二押出機2内の圧力は安定していた。
比較例
比較のため、図3に示した、接続部243に対応する部分の根元部226cに溝部が形成されていないスクリュ226を用いた第二押出機202を用いて上述した実施例と同じ条件で発泡シートの押出運転を行った。
本比較例の場合、1日6時間の断続運転を10日間行った後に、スクリュ226の根元部226cとグランドパッキン240との間からガスが漏れ出し、その後第二押出機202内部を所定の圧力に保持することができなかった。
本発明にかかる、不活性ガスの超臨界流体を用いる成形加工装置の一例の全体構成である。 図1中A部の拡大図である。 第二スクリュにおける根元部の一部拡大図である。 図3に示すA−A線における根元部の断面図である。 従来の第二押出機の一例のシール部近傍の一部拡大断面図である。 従来の他の例における第二押出機のシール部近傍の一部拡大断面図である。
符号の説明
1 第一押出機
2 第二押出機
3 超臨界流体供給装置
4 ホッパ
5 第一シリンダ
6 第一スクリュ
7 ヒータ
8 第一モータ
25 第二シリンダ
26 第二スクリュ
26a スクリュフライト
26b 大径部
26c 根元部
26d 溝部
27 ヒータ
28 第二モータ
29 ダイス部
30 供給管
40 グランドパッキン
41 パッキン保持具
42 パッキンケース
43 接続部
44 パッキン収納部
46 保持壁
100 成形加工装置

Claims (7)

  1. 第一押出機(1)から供給された成形材料を第二スクリュ(26)によって混練しながら押出す第二押出機(3)を有する成形加工装置において、
    前記第二スクリュ(26)は、第二シリンダ(25)内に収納され、スクリュフライト(26a)が形成されている大径部(26b)と、前記第二シリンダ(25)の後端側に接続部(43)を介して設けられたパッキンケース(42)内に収納され、一端が前記大径部(26b)に繋がり、他端が第二モータ(28)に接続されている根元部(26c)とを有し、
    前記根元部(26c)のうち、前記パッキンケース(42)内に収納されたグランドパッキン(40)に軸封されている領域と、前記大径部(26b)に繋がる前記一端との間であり、前記接続部(43)に対応する領域には、複数の螺旋状の溝部(26d)が形成されていることを特徴とする成形加工装置。
  2. 前記各螺旋状の溝部(26d)は互いに交差することなくそれぞれ独立して形成されている、請求項1に記載の成形加工装置。
  3. 前記各螺旋状の溝部(26d)はそれぞれ前記スクリュフライト(26a)と同じ方向に傾斜して設けられている、請求項1または2に記載の成形加工装置。
  4. 高分子材料を含む成形材料を可塑化、溶融、混合、混練する前記第一押出機(1)と、
    前記第一押出機(1)内に超臨界状態の不活性ガスを製造、注入する超臨界流体供給装置(3)と、
    超臨界状態の不活性ガスが注入された成形材料を前記第一押出機(1)から前記第二押出機(3)へと供給する供給管(30)とを有する請求項1に記載の成形加工装置。
  5. 外部から供給された成形材料を第二スクリュ(26)によって混練しながら押出す第二押出機(3)を有する成形加工装置における前記第二スクリュ(26)を軸封するシール方法において、
    前記第二スクリュ(26)の、スクリュフライト(26a)が形成されている大径部(26b)の後端側に繋がる根元部(26c)に形成されている複数の螺旋状の溝部(26d)と、前記根元部(26c)を収納するパッキンケース(42)のうちの前記溝部(26d)に対応する接続部(43)との間で成形材料を固化させてマテリアルシールにより軸封することを特徴とするシール方法。
  6. それぞれ独立して形成された前記各螺旋状の溝部(26d)により多段のマテリアルシールを形成する、請求項6に記載のシール方法。
  7. それぞれ前記第二スクリュ(26)に形成されたスクリュフライト(26a)と同じ方向に傾斜して設けた前記各螺旋状の溝部(26d)により形成されたマテリアルシールによって、成形材料に対して前記第二スクリュ(26)の先端側への推進力を付与する、請求項5または6に記載のシール方法。
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