JP2006246820A - アカフジツボ付着期幼生に特異的なモノクローナル抗体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アカフジツボ付着期幼生を特異的かつ容易に検出することができる、検出用試薬、検出器、検出キット、及び検出方法、並びに、それらに使用するモノクローナル抗体又はそのフラグメント、及び前記モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを提供すること。
【解決手段】 アカフジツボの付着期幼生であるキプリス幼生を腹腔内に注射することにより免疫したマウスの脾臓細胞とマウスミエローマ細胞とを融合することにより得られたハイブリドーマの中から、アカフジツボ付着期幼生の粗抽出液に特異的に反応するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを同定した。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アカフジツボ付着期幼生に特異的なモノクローナル抗体又はそのフラグメント、前記モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ、並びに、アカフジツボ付着期幼生の検出用試薬、検出器、検出キット、及び検出方法に関する。
フジツボ類の種の判別や同定は、従来、形態学的手法に基づいて専門家により行われていた。しかしながら、フジツボ類の付着期幼生は形態が非常に似ており、専門家においても種の判別や同定が困難とされている。そのため、フジツボ類の付着期幼生に励起光を照射して種固有の蛍光分布パターンを解析することにより、フジツボ類の付着期幼生の種を判別する方法の開発がなされている(特許文献1参照)。
特開2004−12467号公報
本発明は、アカフジツボ付着期幼生を特異的かつ容易に検出することができる、検出用試薬、検出器、検出キット、及び検出方法、並びに、それらに使用するモノクローナル抗体又はそのフラグメント、及び前記モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、アカフジツボの付着期幼生(キプリス幼生)を腹腔内に注射することにより免疫したマウスの脾臓細胞と、マウスミエローマ細胞とを融合し、得られたハイブリドーマから、タテジマフジツボ付着期幼生やイワフジツボ付着期幼生に反応しないが、アカフジツボ付着期幼生に反応するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを同定し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係るハイブリドーマは、アカフジツボ付着期幼生には特異的に反応し、タテジマフジツボ付着期幼生やイワフジツボ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体を産生することを特徴とする。
また、本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントは、アカフジツボ付着期幼生に特異的に反応し、タテジマフジツボ付着期幼生やイワフジツボ付着期幼生には反応しないことを特徴とする。
本発明に係るアカフジツボ付着期幼生の検出用試薬は、アカフジツボ付着期幼生に特異的に反応し、タテジマフジツボ付着期幼生やイワフジツボ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体又はそのフラグメントを有効成分として含有する。
また、本発明に係るアカフジツボ付着期幼生の検出器は、アカフジツボ付着期幼生に特異的に反応し、タテジマフジツボ付着期幼生やイワフジツボ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体又はそのフラグメントが固定化されていることを特徴とする。
さらに、本発明に係るアカフジツボ付着期幼生の検出キットは、アカフジツボ付着期幼生に特異的に反応し、タテジマフジツボ付着期幼生やイワフジツボ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体又はそのフラグメントを含む。
本発明に係るアカフジツボ付着期幼生の検出方法は、試料に、アカフジツボ付着期幼生に特異的に反応し、タテジマフジツボ付着期幼生やイワフジツボ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体又はそのフラグメントを加えて、試料中のアカフジツボ付着期幼生に作用させる工程を含む。
ここで、前記アカフジツボ付着期幼生には特異的に反応し、タテジマフジツボ付着期幼生やイワフジツボ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体としては、例えば、独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センターにおいて受託番号FERM P-20278、FERM P-20279、及びFERM P-20281等で寄託されているハイブリドーマ細胞株から産生されるモノクローナル抗体を挙げることができる。
本発明によれば、アカフジツボ付着期幼生を特異的かつ容易に検出することができる、検出用試薬、検出器、検出キット、及び検出方法、並びに、それらに使用するモノクローナル抗体又はそのフラグメント、及び前記モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを提供することができる。
上記知見に基づき完成した本発明を実施するための形態を、実施例を挙げながら詳細に説明する。実施の形態及び実施例に特に説明がない場合には、J. Sambrook, E. F. Fritsch & T. Maniatis (Ed.), Molecular cloning, a laboratory manual (3rd edition), Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, New York (2001); F. M. Ausubel, R. Brent, R. E. Kingston, D. D. Moore, J.G. Seidman, J. A. Smith, K. Struhl (Ed.), Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons Ltd.などの標準的なプロトコール集に記載の方法、あるいはそれを修飾したり、改変した方法を用いる。また、市販の試薬キットや測定装置を用いている場合には、特に説明が無い場合、それらに添付のプロトコールを用いる。
==モノクローナル抗体又はそのフラグメントの製造方法==
本発明に係るモノクローナル抗体は、アカフジツボ以外のフジツボ類(特に、タテジマフジツボ及びイワフジツボ)の付着期幼生、又はそれらの付着期幼生をそれぞれ超音波装置、ホモジナイザー等で処理した溶解物(以下、「粗抽出液」と称する。)には反応しないが、アカフジツボ付着期幼生又はその粗抽出液に反応するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ(以下、「本発明に係るハイブリドーマ」と称する。)から得ることができる。本発明に係るハイブリドーマを用いたモノクローナル抗体の製造は、公知の手法により行うことができる。具体的には、該ハイブリドーマを適当な培養培地で培養し、培養上清を回収することにより上述のモノクローナル抗体を得ることができるが、上述のハイブリドーマを哺乳類動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ブタ、ウシ、ウマ、イヌ、サルなど)の腹腔内に投与し、腹水を回収することにより上述のモノクローナル抗体を得ることとしてもよい。なお、モノクローナル抗体の精製は、上述のハイブリドーマの培養上清又は培養したハイブリドーマを超音波装置、ホモジナイザー等で処理した溶解物、又は上述のハイブリドーマを腹腔内に投与した哺乳類動物から採取した腹水を、常法、例えば、硫安塩析、クロマトグラフィー(例えば、イオン交換クロマトグラフィーやアフィニティークロマトグラフィーなど)、ゲル濾過等の方法、又はこれらの方法を適宜組み合わせた方法により行うことができる。
上述のハイブリドーマとしては、例えば、独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センターにおいて受託番号FERM P-20278、FERM P-20279、及びFERM P-20281等で寄託されている細胞株を用いることができる。
本発明に係るフラグメントとしては、上述のモノクローナル抗体の一部からなり、可変領域を含む抗原結合部位であれば特に制限されるものではないが、例えば、Fabフラグメント、F(ab’)2フラグメントなどを用いることができる。これらのフラグメントは、公知の手法、例えば、タンパク質分解酵素などを用いた方法により得ることができる。なお、タンパク質分解酵素としては、FabフラグメントやF(ab’)2フラグメントを得ることができるものであればどのようなものであってもよいが、例えば、ペプシン、フィシン等の分解酵素を用いることができる。
===ハイブリドーマの作製===
本発明に係るハイブリドーマは、例えば、以下の方法により作製することができる。まず、アカフジツボ付着期幼生又はその粗抽出液を抗原として用い、適当な量の抗原(アジュバンドを使用してもよい。)を哺乳類動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ブタ、ウシ、ウマ、イヌ、サルなど)の静脈内、皮下、腹腔内等に(1〜複数回)投与して免疫する。その後、免疫した動物から抗体産生細胞を採取し、骨髄腫細胞(ミエローマ細胞)と融合させてハイブリドーマを作製する。得られたハイブリドーマから、アカフジツボ以外のフジツボ類(特に、タテジマフジツボ及びイワフジツボ)の付着期幼生又はそれらの粗抽出液には反応性を示さないが、アカフジツボ付着期幼生又はその粗抽出液には反応性を示すモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを選定することにより、本発明に係るアカフジツボ付着期幼生特異的なモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを得ることができる。
前記抗体産生細胞とミエローマ細胞との細胞融合は、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、センダイウイルス(HVJ)などの融合促進剤を含む培養培地で抗体産生細胞とミエローマ細胞とを一緒に培養することにより行うことができるが、エレクトロポレーション等の電気刺激を利用して行うこともできる。なお、細胞融合の効率を高めるために、ジメチルスルホキシドやレシチンなどの補助剤を培養培地に含ませることとしてもよい。
前記抗体産生細胞としては、例えば、脾臓細胞、リンパ節細胞、胸腺細胞、末梢血細胞などを用いることができる。これらの細胞は、動物から脾臓、リンパ節、胸腺、又は末梢血を摘出し、摘出した組織を破砕、濾過、遠心分離等することにより得ることができる。また、前記ミエローマ細胞としては、各種動物由来の細胞株を用いてもよいが、それ自身薬剤に対して抵抗性を示さないが、融合すると薬剤に対して抵抗性を示す細胞株を用いることが好ましい。これにより、細胞融合した後、薬剤を添加した培養培地(例えば、HAT培地など)で培養することにより、細胞融合によって得られたハイブリドーマの選択が容易となる。なお、融合させる抗体産生細胞とミエローマ細胞は、同種の動物由来の細胞を用いることが望ましいが、異なる種の動物由来の細胞を用いることとしてもよい。
上述のハイブリドーマの選定は、常法のスクリーニングやクローニングにより行うことができる。ハイブリドーマのスクリーニングには、例えば、酵素免疫測定法(EIA:Enzyme ImmunoAssay、ELISA:Enzyme-Linked Immunosorbent Assays)、放射線免疫測定法(RIA:Radio Immuno Assay)、ウェスタンブロット法等を用いることができ、ハイブリドーマのクローニングには、例えば、限界希釈法、軟寒天法、フィブリンゲル法、蛍光励起セルソーター法等を用いることができる。本発明に係るハイブリドーマの選定において、上記スクリーニング及びクローニングを繰り返し行うことにより、アカフジツボ付着期幼生又はその粗抽出液に対して特異性の高いモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを選択することが可能となる。
なお、上述のハイブリドーマのスクリーニングでは、最低限アカフジツボ、タテジマフジツボ、及びイワフジツボの付着期幼生又はそれらの粗抽出液との反応性を調べればよいが、さらに、アカフジツボ、タテジマフジツボ、及びイワフジツボ以外のフジツボ類の付着期幼生、二枚貝類の付着期幼生(例えば、アサリ、ムラサキイガイなど)、その他の幼生(例えば、アルテミアノープリウス幼生など)若しくはプランクトン(例えば、フジツボ類以外の甲殻類プランクトンなど)又はそれらの粗抽出液との反応性を調べることがより好ましい。これにより、アカフジツボ付着期幼生又はその粗抽出液に対してより特異性の高いモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを得ることができ、このハイブリドーマから産生されるモノクローナル抗体を用いることにより、様々な幼生又はプランクトンを含む試料(例えば、海水など)中からアカフジツボ付着期幼生を特異的に回収したり、検出、すなわち、アカフジツボ付着期幼生の存在の有無の確認、アカフジツボ付着期幼生の同定、アカフジツボ付着期幼生の量の測定等を行ったりすることができるようになる。
==モノクローナル抗体又はそのフラグメントの使用==
本発明に係るモノクローナル抗体は、アカフジツボ以外のフジツボ類(特に、タテジマフジツボ及びイワフジツボ)の付着期幼生又はそれらの粗抽出液には反応性を示さないが、アカフジツボ付着期幼生又はその粗抽出液に対して特異的に反応性を示すことから、本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントは、アカフジツボ付着期幼生の特異的な検出に有用であると考えられる。
また、本発明に係るモノクローナル抗体又はフラグメントは、アカフジツボ付着期幼生を回収するのに有用であると考えられる。アカフジツボ付着期幼生の回収は、モノクローナル抗体又はそのフラグメントとの親和性を利用して行うことができる。例えば、磁性体を結合させた本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントをアカフジツボ付着期幼生に作用させ、その後、磁石を用いて本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントを回収することにより行うことができる。なお、前記磁性体としては、例えば、鉄、酸化鉄等を用いることができる。その他、アカフジツボ付着期幼生の回収において、FACS(Fluorescence Activated Cell sort)、panning等の方法を用いてもよい。
本発明に係るアカフジツボ付着期幼生の検出は、試料(例えば、海水又はそれを超音波装置、ホモジナイザー等で処理した溶解物など)に、本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントを加えて試料中のアカフジツボ付着期幼生又はその溶解物と反応させ、前記モノクローナル抗体又はそのフラグメントが結合しているアカフジツボ付着期幼生やその溶解物を免疫学的手法により解析することにより行うことができる。
従って、本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントを含む試薬、キット、又は器具は、アカフジツボ付着期幼生の検出用試薬、検出キット、及び検出器として有用であるといえる。
なお、本発明に係るアカフジツボ付着期幼生の検出用試薬は、本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントを含むものであればどのようなものでもよく、例えば、緩衝液(例えば、リン酸塩、炭酸塩、塩酸塩等の塩の溶液)、防腐剤(例えば、アジ化ナトリウムなど)、非特異的な反応を抑制するための物質(例えば、ブロックエース、ゲラチン、スキムミルクなど)、免疫学的手法によりアカフジツボ付着期幼生を検出するのに必要な物質(例えば、標識物質など)、安定剤(例えば、BSA、ヤギ血清など)等の、抗体又はそのフラグメント以外に抗原の検出用試薬に含ませる一般的な物質が1又は2以上、さらに含まれていてもよい。
本発明に係るアカフジツボ付着期幼生の検出器は、本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントが媒体(例えば、濾紙などの紙、ガラス、繊維、ニトロセルロースなどの変性セルロース、ナイロン、プラスチック等から成るフィルター、メンブレン、プレート、ディッシュなど)に固定化されているものであればどのようなものでもよく、例えば、緩衝液(例えば、リン酸塩、炭酸塩、塩酸塩等の塩の溶液)、防腐剤(例えば、アジ化ナトリウムなど)、非特異的な反応を抑制するための物質(例えば、ブロックエース、ゲラチン、スキムミルクなど)、免疫学的手法によりアカフジツボ付着期幼生を検出するのに必要な物質(例えば、標識物質、発色基質、二次抗体、発色増強剤など)、安定剤(例えば、BSA、ヤギ血清など)等の、抗体又はそのフラグメント以外に抗原の検出器に含ませる一般的な物質が1又は2以上、さらに含まれていてもよい。
本発明に係るアカフジツボ付着期幼生の検出器の一例としては、試料を滴下する部分又は試料を浸す第一の部分と、本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントが固定化された第二の部分と、本発明に係るモノクローナル抗体が産生されたホストの動物種の免疫グロブリンに特異的に反応する抗免疫グロブリン抗体等の二次抗体が固定化された第三の部分を有し、第二の部分が第一の部分と第三の部分との間に備えられ、第一の部分には、金属コロイド粒子(例えば、金コロイド粒子など)、重金属(例えば、金、白金など)、蛍光物質(例えば、FITC(フルオレセインイソチオシアネート)、ローダミン、ファロイジンなど)、着色ラテックス粒子等の標識物質で標識された、本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントを含むクロマトグラフ媒体を挙げることができる。前記クロマトグラフ媒体としては、例えば、ガラスやシリカなどの無機繊維からなる濾紙、ニトロセルロースなどの変性セルロース等を用いることができる。このようなクロマトグラフ媒体を用いることにより、試料中にアカフジツボ付着期幼生が存在するかどうかを検出することが可能になる。その原理としては、アカフジツボ付着期幼生又はその溶解物を含む試料をクロマトグラフ媒体の第一の部分に滴下したり、浸したりすると、試料中のアカフジツボ付着期幼生又はその溶解物と、第一の部分に含まれる標識された上述のモノクローナル抗体又はそのフラグメントと反応して複合体を形成し、液が媒体中を広がるのを利用して、その複合体は第二の部分へと移動し、第二の部分において固定化された上述のモノクローナル抗体又はそのフラグメントに補足され、その位置で標識物質によりアカフジツボ付着期幼生の検出が可能となる。これに対して、アカフジツボ付着期幼生又はその溶解物を含まない試料においては、試料中に含まれる抗原と反応しなかった、第一の部分に含まれる標識された上述のモノクローナル抗体又はそのフラグメントが、第三の部分へと移動し、第三の部分において固定化された上述の二次抗体に補足され、標識物質の標識によりアカフジツボ付着期幼生が存在しなかったことが明らかになる。このように、第二の部分が標識されたか、第三の部分のみが標識されたかで、試料中にアカフジツボ付着期幼生が存在するかどうかを検出することが可能となる。
一方、本発明に係るアカフジツボ付着期幼生の検出キットは、本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントを含むものであればどのようなものでもよく、本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメント以外に、例えば、緩衝液(例えば、リン酸塩、炭酸塩、塩酸塩等の塩の溶液)、防腐剤(例えば、アジ化ナトリウムなど)、非特異的な反応を抑制するための物質(例えば、ブロックエース、ゲラチン、スキムミルクなど)、免疫学的手法によりアカフジツボ付着期幼生を検出するのに必要な物質(例えば、標識物質、発色基質、二次抗体、発色増強剤など)、安定剤(例えば、BSA、ヤギ血清など)等の抗原の検出キットに含ませる一般的な物質、若しくは上述のような本発明に係るモノクローナル抗体又はそのフラグメントが媒体に固定化されている検出器、又はこれらのうち2以上を組み合わせたものが含まれていてもよい。
なお、前記標識物質としては、例えば、蛍光物質(例えば、FITC、ローダミン、ファロイジンなど)、金属コロイド粒子(例えば、金コロイド粒子)、重金属(例えば、金、白金など)、色素タンパク質(例えば、フィコエリトリン(PE)、フィコシアニン(PC)など)、放射性同位元素(例えば、3H、32P、35S、125I、131Iなど)、酵素(例えば、ペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼなど)、ビオチン、ストレプトアビジン等の物質を用いることができるがこれらに制限されるものではなく、公知の標識物質を用いてもよい。また、発色基質としては、上述の酵素に対する発色基質であれば特に制限されるものではなく、例えば、ジアミノベンジジン(DAB)、o-フェニレンジアミン(o-Phenylenediamine)、過酸化水素水、BCIP/Nitro-TB(5-Bromo-4-chloro-3-indolylphosphate/Nitrotetrazolium blue)、pNPP(para-nitorophenylphosphate)などを用いることができる。前記発色増強剤としては、上述の基質の発色を増強させることができるものであればどのようなものでもよく、例えば、硫酸などを用いることができ、前記二次抗体としては、例えば、本発明に係るモノクローナル抗体が産生されたホストの動物種の免疫グロブリンに特異的に反応する抗免疫グロブリン抗体、抗Ig(H+L)、抗Ig(Fc)などを用いることができる。
また、上述の免疫学的手法としては、EIA(Enzyme Immunoassay)、蛍光免疫測定法、ELISA(Enzyme-Linked Immunosorbent Assay)、RIA(Radioimmuno assay)、ウェスタンブロット法、ラテックス凝集法、イムノクロマト法、サンドイッチ法等の公知の方法を用いることができる。
以上のように、本発明に係るアカフジツボ付着期幼生の検出方法、検出用試薬、検出器、又は検出キットを用いることにより、アカフジツボ付着期幼生の存在の有無の確認、アカフジツボ付着期幼生の同定、アカフジツボ付着期幼生の分離及び量の測定が可能となる。
以下に本発明を実施例によって具体的に説明する。なお、これらの実施例は本発明を説明するためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
[実施例1]
本発明のモノクローナル抗体を得るために、室内飼育により得られたアカフジツボ(Megabalanus rosa (Pilsbry))キプリス幼生を抗原として用いた。
7週齢のBALB/c Jc1マウスの腹腔内に抗原を5回注射し(1〜4回目の注射:幼生50〜200個/150〜200μl PBS、5回目の注射(最終免疫):幼生300個/200μl PBS;1回目の投与から22日目に2回目の投与を、2回目の投与から24日目に3回目の投与を、3回目の投与から60日目に4回目の投与を、4回目の投与から59日目に5回目の投与を行った。)、マウスを免疫した。
最終免疫から3日後に、マウスから脾臓を摘出し、10%のFBS及び1%の抗生物質(Antibiotic-Antimycotic;GIBCO社製)を含むRPMI1640(GIBCO社製)培地中で滅菌ステンレスメッシュにより裏漉しし、細胞を分散・懸濁させて浮遊細胞(脾臓細胞)を得た。この脾臓細胞を10%のFBS を含むRPMI1640培地(FBS+培地)で洗浄・遠心した後、RPMI1640培地(FBS-培地)で3回遠心・洗浄し、脾臓細胞(108 cells程度)を回収した。
次に、ミエローマ細胞(5×107 cells)と脾臓細胞(108 cells程度)を混合し、その後遠心して上清を除去し、細胞ペレット(沈殿)を作製した。これに1gのPEG4000(ポリエチレングリコール;MERCK社Article No.9727)とFBS-培地 1mlとを混合した溶液をゆっくりと添加して撹拌し、さらに1分間緩やかに撹拌した。その後、FBS-培地2mlをゆっくり加えながら1分間撹拌して、細胞融合を行った。
細胞融合後、さらにFBS-培地(37℃)8mlを1分間かけてゆっくりと添加し、続いて遠心分離(1000rpm×5分間)して上澄みを吸引除去した。これにFBS+培地10mlを添加して懸濁し、FBS+HAT培地(10%のFBS、1%の抗生物質、及びHAT supplement medium(SIGMA;粉末1バイアルを50倍に希釈したものを使用)×0.5を含むRPMI1640培地(GIBCO))が入った分室シャーレ5枚にそれぞれ2ml播種し、37 ℃,5% CO2の条件下で5〜7日間培養した。
培養後、凍結したアカフジツボキプリス幼生700個体に、50mM Tris-HCl(PH7.5)を700μl加え、ホモジナイズ・超音波(数秒×5回)処理を行い、5000rpm×20分間遠心することにより得られたアカフジツボキプリス幼生粗抽出液(タンパク質濃度;5.74mg/ml)を抗原として用い、それを吸着させたニトロセルロースメンブランを各シャーレ(培養液)上にのせ(1日間)、HRP標識2次抗体を用いて反応させた。反応後、化学発光させてX線フィルムに焼き付け、各セル内の細胞の抗体産生の確認を行った。
この確認において、アカフジツボキプリス幼生粗抽出液に対して陽性反応を示した細胞株のうち、シングルコロニーのハイブリドーマをピックアップし、選択培地(マウス胸腺細胞由来のフィーダー細胞を添加したHT培地(100μMヒポキサンチン及び16μMチミジンを含むRPMI1640培地))の入った96穴ウェルプレートに移植し、ハイブリドーマの培養を行った。培養後、各ウェルの培養上清を採取し、ELISA法により抗体の産生を確認した。なお、特に記載がない過程については室温にて処理(反応を含む)を行った。
(1)上記抗原(アカフジツボキプリス幼生粗抽出液;100μg/ml)50μlを、96穴イワキELISAプレートの各ウェルに加え、4℃で一晩、抗原をウェル底面に吸着させた。
(2)(1)で吸着処理した各ウェルをTBS(0.5 M NaCl及び20 mM Tris-HCl(pH7.5))200μlで洗浄した。
(3)各ウェルを1% BSAを含むTBS 100μlで1時間ブロッキングした。
(4)各ウェルをTTBS(0.05% Tween20を含むTBS)200μlで3回洗浄した。
(5)ハイブリドーマを培養することにより得られた培養上清(1次抗体)50μlを各ウェルに加え、1時間反応させた。
(6)各ウェルをTTBS 200μlで4回洗浄した。
(7)各ウェルに2次抗体(アルカリフォスファターゼ標識抗マウスIgG(H+L)ヤギ抗体;ZYMED laboratory)溶液(TBSで1000倍に希釈した溶液)50μlを加えて1時間反応させた。
(8)各ウェルをTTBS 200μlで5回洗浄した。
(9)各ウェルに基質(アルカリフォスファターゼ基質キット;BIO-RAD)溶液 100μlを加え、1時間振盪することにより発色させた。
(10)マイクロプレートリーダー(BIO-RAD Model550;405nm)を用いて、各ウェルの溶液の吸光度を測定した。
上述のELISA法により高い抗体産生能が確認されたハイブリドーマについて、段階的に希釈した培養液をさらにELISA法により抗体価を測定し、抗体産生能が高いハイブリドーマをピックアップするという操作を3回繰り返して行い(2回目及び3回目の培養は、HTを含まない、10% FBS、1% 抗生物質、及び10% 細胞増殖促進成分(conditioned medium from J774A.1 cells, HYBRIMAX, SIGMA)を含むRPMI1640を用いた。)、アカフジツボキプリス幼生粗抽出液に対してより高い抗体産生能を示すハイブリドーマのクローン(KA4-5b6P-1(3)a、KA4-5b(5)a、KF1-6a4(1)6P-3、及び10E3-1A11-2(3)b)を得た。
[実施例2]
次に、実施例1により得られた4個のハイブリドーマクローン(KA4-5b6P-1(3)a、KA4-5b(5)a、KF1-6a4(1)6P-3、及び10E3-1A11-2(3)b)の各培養上清に含まれるモノクローナル抗体が、アカフジツボキプリス幼生に対して特異的に反応するか否かを調べるため、アカフジツボキプリス幼生、タテジマフジツボ(Balanus amphitrite Darwin)キプリス幼生、イワフジツボ(Chthamalus challengeri Hoek)キプリス幼生、フジツボ類以外の甲殻類プランクトン(コペポーダ類、アルテミア(Artemia salina)ノープリウス幼生)、及び二枚貝幼生(アサリペディベリジャー幼生、ムラサキイガイペディベリジャー幼生)の粗抽出液(タンパク質の濃度;100μg/ml)との反応性を、実施例1に記載のELISA法と同様に確認した。なお、各粗抽出液は、各幼生又はプランクトンを50mM Tris-HCl(PH7.5)に加えて、ホモジナイズ・超音波(数秒×5回)処理し、5000rpm×20分間の遠心を行うことにより調製した。ELISAの結果(OD405値)を表1に示す。
[表1]
表1に示すように、ハイブリドーマクローンKA4-5b6P-1(3)a、KA4-5b(5)a、及びKF1-6a4(1)6P-3の上清は、アカフジツボキプリス幼生の粗抽出液に対して反応性を示し、タテジマフジツボやイワフジツボ等のアカフジツボ以外のフジツボ類のキプリス幼生の粗抽出液、二枚貝類、及びフジツボ類以外の甲殻類プランクトンの粗抽出液には反応性を示さなかった。また、ハイブリドーマクローン10E3-1A11-2(1)bの上清は、全てのフジツボ類のキプリス幼生の粗抽出液に対して反応し、フジツボ類以外の幼生やプランクトンの粗抽出液に対してほとんど反応性を示さないことが明らかになった。
[実施例3]
次に、実施例1により得られたハイブリドーマクローンの培養上清の特異性を調べるために、ハイブリドーマクローンKF1-6a4(1)6P-3及びKA4-5b6P-1(3)aの培養上清(原液、又は4,8,16,32,若しくは64倍に原液を希釈したもの)を用いて、各幼生及びプランクトンの粗抽出液との反応性を実施例1に記載のELISA法と同様に確認した。表2にKF1-6a4(1)6P-3の培養上清を用いた場合のELISAの結果(OD405値)を、表3にKA4-5b6P-1(3)aの培養上清を用いた場合のELISAの結果(OD405値;平均値及び標準誤差)を、表4にKF1-6a4(1)6P-3の培養上清を用いた場合のELISAの結果(OD405値)をそれぞれ示す。
[表2]
[表3]
[表4]
表2〜4に示すように、ハイブリドーマクローンKF1-6a4(1)6P-3及びKA4-5b6P-1(3)aの培養上清(モノクローナル抗体)のアカフジツボキプリス幼生に対する反応特異性は、タテジマフジツボキプリス幼生やイワフジツボキプリス幼生に対するものに比べ、少なくとも32倍以上高いことが明らかになった。
[実施例4]
次に、実施例1により得られたハイブリドーマが産生するモノクローナル抗体がアカフジツボキプリス幼生自体に特異的に反応するかどうかを調べるために、ハイブリドーマクローンKA4-5b6P-1(3)aのモノクローナル抗体を用いて、アカフジツボキプリス幼生、アカフジツボノープリウス幼生(5期)、タテジマフジツボキプリス幼生、ムラサキイガイペディベリジャー幼生、野外プランクトン(主にコペポーダ)等の幼生又はプランクトンに対する免疫染色を以下のように行い、倒立顕微鏡で各幼生を観察した。また、以下において、特に記載がない過程については室温にて処理(反応を含む)を行った。
(1)アカフジツボキプリス幼生、タテジマフジツボキプリス幼生、アカフジツボノープリウス幼生(5期)、ムラサキイガイペディベリジャー幼生、野外プランクトン(主にコペポーダ)等をそれぞれ96穴プレートに入れ、5% ホルマリンを用いて固定した。
(2)各ウェルをPBS 200μlで洗浄した後、PBST(0.05% Tween20を含むPBS)200μlにてさらに洗浄した。
(3)各ウェルに1% BSAを含むPBST200μlを注入し、4℃で8時間ブロッキングした。
(4)各ウェルにKA4-5b6P-1(3)aのモノクローナル抗体(1次抗体;1% BSAを含むPBSTで8倍に希釈した溶液)200μlを加え、4℃で一晩反応させた。
(5)各ウェルをPBST 200μlで4回洗浄した。
(6)各ウェルに2次抗体(アルカリフォスファターゼ標識抗マウスIgG(H+L)ヤギ抗体;1% BSAを含むPBSTで400倍に希釈した溶液)200μlを加えて4℃で8時間反応させた。
(7)各ウェルをPBST 200μlで4回洗浄した。
(8)各ウェルに基質(アルカリフォスファターゼ基質キット;BIO-RAD)溶液 200μlを加えて発色させた。
その結果、ハイブリドーマクローンKA4-5b6P-1(3)aのモノクローナル抗体は、アカフジツボキプリス幼生の胸肢基部組織に特異的に反応し、タテジマフジツボキプリス幼生には反応しないことが明らかになった。
また、ムラサキイガイペディベリジャー幼生、野外プランクトン(主にコペポーダ)には反応しないが、アカフジツボノープリウス幼生(5期)の前側角基部周辺に弱い反応性を示すことが明らかになった。このことから、ハイブリドーマクローンKA4-5b6P-1(3)aが産生するモノクローナル抗体は、アカフジツボキプリス幼生以外にアカフジツボノープリウス幼生にもやや反応性を示すのではないかと考えられた。
[実施例5]
次に、ハイブリドーマクローンから産生されたモノクローナル抗体が、アカフジツボキプリス幼生のどの抗原に特異的に反応するのか、また、その抗原はアカフジツボ成体においても発現しているのかどうかを確認するため、アカフジツボキプリス幼生及びアカフジツボ成体の各粗抽出液をSDS-PAGEにより分離してCBBにより染色し、また、ハイブリドーマクローンKF1-6a4(1)6P-3から産生されたモノクローナル抗体を用いてウェスタンブロッティングを行った。また、アカフジツボキプリス幼生及びアカフジツボ成体以外の幼生又は成体に発現している抗原には、反応性を示さないことを確認するため、タテジマフジツボキプリス幼生及びタテジマフジツボ成体の粗抽出液についてもCBB染色及びウェスタンブロッティングを行った。その結果を図1に示す。なお、図1中の左側はCBB染色後の結果を示し、右側はウェスタンブロット法による結果を示す。また、図1中の「M」は分子量マーカー(図1中の左の矢印は、上から116.2kDa、66.3kDa、42.4kDa、及び30kDaをそれぞれ示す。)を、「A」はタテジマフジツボ成体粗抽出液(タンパク質量:5μg)を、「B」はアカフジツボ成体粗抽出液(タンパク質量:5μg)を、「C」はタテジマフジツボキプリス幼生粗抽出液(タンパク質量:5μg)を、「D」はアカフジツボキプリス幼生粗抽出液(タンパク質量:5μg)をそれぞれ示す。
図1に示すように、ハイブリドーマクローンKF1-6a4(1)6P-3から産生されたモノクローナル抗体は、アカフジツボ成体、タテジマフジツボ成体、及びタテジマフジツボキプリス幼生のどの抗原にも反応せず、アカフジツボキプリス幼生のおよそ30kDaの抗原(図1中の右側の矢印)に反応することが明らかになった。このことから、本発明に係るハイブリドーマ細胞株から産生されたモノクローナル抗体は、アカフジツボキプリス幼生のおよそ30kDaの抗原に反応するのではないかと考えられた。
以上の結果から、KA4-5b6P-1(3)a、KA4-5b(5)a、及びKF1-6a4(1)6P-3は、アカフジツボキプリス幼生に対する反応特異性が高いと考えられることから、これらのハイブリドーマ細胞株が産生するモノクローナル抗体を用いることにより、アカフジツボキプリス幼生を特異的に検出したり、回収したりすることができることが明らかになった。
そこで、これらのハイブリドーマ細胞株を独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センターに寄託した(KA4-5b6P-1(3)a:受託番号FERM P-20281、KA4-5b(5)a:受託番号FERM P-20278、KF1-6a4(1)6P-3:受託番号FERM P-20279)。
本発明の一実施例において、各成体又は幼生の粗抽出液を分離してCBBにより染色した結果と、ハイブリドーマクローンKF1-6a4(1)6P-3から産生されたモノクローナル抗体が反応する抗原をウェスタンブロット法により調べた結果とを示す図である。

Claims (12)

  1. アカフジツボ付着期幼生には特異的に反応し、タテジマフジツボ付着期幼生やイワフジツボ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ。
  2. FERM P-20278、FERM P-20279、及びFERM P-20281からなる群から選ばれるいずれかの受託番号で寄託されていることを特徴とする請求項1に記載のハイブリドーマ。
  3. アカフジツボ付着期幼生に特異的に反応し、タテジマフジツボ付着期幼生やイワフジツボ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体又はそのフラグメント。
  4. FERM P-20278、FERM P-20279、及びFERM P-20281からなる群から選ばれるいずれかの受託番号で寄託されているハイブリドーマから産生されることを特徴とする請求項3に記載のモノクローナル抗体又はそのフラグメント。
  5. アカフジツボ付着期幼生の検出用試薬であって、
    前記アカフジツボ付着期幼生に特異的に反応し、タテジマフジツボ付着期幼生やイワフジツボ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体又はそのフラグメントを有効成分として含有する検出用試薬。
  6. 前記モノクローナル抗体が、FERM P-20278、FERM P-20279、及びFERM P-20281からなる群から選ばれるいずれかの受託番号で寄託されているハイブリドーマから産生されることを特徴とする請求項5に記載の検出用試薬。
  7. アカフジツボ付着期幼生の検出器であって、
    前記アカフジツボ付着期幼生に特異的に反応し、タテジマフジツボ付着期幼生やイワフジツボ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体又はそのフラグメントが固定化されていることを特徴とする検出器。
  8. 前記モノクローナル抗体が、FERM P-20278、FERM P-20279、及びFERM P-20281からなる群から選ばれるいずれかの受託番号で寄託されているハイブリドーマから産生されることを特徴とする請求項7に記載の検出器。
  9. アカフジツボ付着期幼生の検出キットであって、
    前記アカフジツボ付着期幼生に特異的に反応し、タテジマフジツボ付着期幼生やイワフジツボ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体又はそのフラグメントを含むことを特徴とする検出キット。
  10. 前記モノクローナル抗体が、FERM P-20278、FERM P-20279、及びFERM P-20281からなる群から選ばれるいずれかの受託番号で寄託されているハイブリドーマから産生されることを特徴とする請求項9に記載の検出器。
  11. アカフジツボ付着期幼生の検出方法であって、
    試料に、前記アカフジツボ付着期幼生に特異的に反応し、タテジマフジツボ付着期幼生やイワフジツボ付着期幼生には反応しないモノクローナル抗体又はそのフラグメントを加えることを特徴とする検出方法。
  12. 前記モノクローナル抗体が、FERM P-20278、FERM P-20279、及びFERM P-20281からなる群から選ばれるいずれかの受託番号で寄託されているハイブリドーマから産生されることを特徴とする請求項11に記載の検出方法。
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