JP2006244832A - リチウム二次電池およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 大容量であり、かつ、高率充電時においても十分な内圧開放能力を発揮し得る内圧開放機構を備えたリチウム二次電池を提供する。
【解決手段】 本発明によると、放電レート1Cにおける電池容量Cが5Ah以上であり、放電レート5Cにおける高率放電容量CHが前記容量Cの80%以上であって、かつ、厚みTが12mm未満である扁平形状の電池容器10を備えたリチウム二次電池1が提供される。その電池1には、電池容器10の一方の幅広面である底容器12に、容器10の内圧が上昇すると作動して底面122の面積の3%以上に相当する開口面積の貫通孔を形成するように設計された内圧開放機構16が設けられている。
【選択図】 図7

Description

本発明は、比較的大容量であってかつ高率充放電(または急速充放電)に適したリチウム二次電池およびその製造方法に関する。本発明に係る二次電池は、たとえば、ハイブリッド電池自動車に搭載される用途等において好適である。
一般に、リチウム二次電池のように非水電解質を備える二次電池は、正極および負極を備える電極ユニットと非水電解質とが電池容器内に密閉された構造を有する。一般に、かかる密閉構造の電池には、過充電等により電池の内圧が過剰に上昇した場合にその内圧を開放するための内圧開放機構(いわゆる安全弁等)が設けられている。例えば特許文献1には、発電要素をフィルムで被覆して該フィルムの熱融着により開口部を封止したリチウム二次電池であって、そのフィルムの融着部に安全弁として機能する領域を設けたリチウム二次電池が記載されている。
特開平11−97070号公報
ところで、ハイブリッド電気自動車等に用いられる二次電池には、容量が大きくかつ良好な高率充放電性能を有することが求められる。このような二次電池は、高率充電(例えば、その電池の容量Cに対して2C以上の定電流による急速充電)され得る条件で使用されることが想定される。ここで、例えば0.2〜1Cの充電レートにおいて過充電状態が生じる場合に比べ、より高率(例えば2C以上)の充電レートにより生じた過充電状態では、電池の内圧がより急激に上昇し得る。したがって、高率充放電用の二次電池は、かかる急激な内圧上昇に対してもその内圧を適切に開放し得る内圧開放機構を備えることが望ましい。しかし、大容量でかつ高率充放電性能のよい二次電池に対し、従来の一般的なリチウム電池に用いられてきた内圧開放機構をそのまま適用すると、高率充電時等における内圧開放能力が不足する場合があった。
そこで本発明は、大容量でかつ高率充放電性能のよいリチウム二次電池であって、高率充電時等においても十分な内圧開放能力を発揮し得る内圧開放機構を備えたリチウム二次電池を提供することを目的とする。本発明の他の目的は、かかるリチウム二次電池を適切に製造する方法を提供することである。関連する他の目的は、かかるリチウム二次電池の設計方法を提供することである。
ここに開示される一つの発明は、正極および負極を有する電極ユニットと非水電解質とが電池容器内に封止された構成のリチウム二次電池(典型的には、リチウムイオン二次電池)に関する。該電池は、1Cの定電流で放電した場合における電池容量Cが凡そ5Ah以上であり、好ましくは凡そ7Ah以上である。また、該電池は、5Cの定電流で放電した場合における放電容量(高率放電容量)CHが前記電池容量Cの概ね80%以上であり、好ましくは概ね90%以上である。該電池を構成する電池容器は、対向する二つの幅広面を有する扁平形状であって、その厚みT(すなわち、それら対向する幅広面の外側同士の間隔)が概ね12mm未満である。この電池容器には、該容器の内圧が上昇すると作動する内圧開放機構が設けられている。該内圧開放機構は、その作動によって、前記幅広面(一面当たり)の面積の凡そ3%以上(好ましくは凡そ5%以上)に相当する開口面積で電池容器の内外を連通させる貫通孔を形成するように設計されている。
ここで、上記電池容量Cおよび上記高率放電容量CHは、例えば、当該電池を所定の条件(典型的には定電流定電圧充電)により完全充電した後に所定の放電レートで終止電圧まで放電することによって測定することができる。上記内圧開放機構は、その作動による開口面積が10cm2以上となるように設計されていることが好ましい。
一般に、リチウム二次電池に求められる電池容量が大きくなるにつれて、その電池容量を確保するために必要な電池容器の容積は大きくなる。本発明の電池では、電池容器の形状が厚み12mm未満の扁平形状に規定されていることから、該電池の電池容量が大きくなるにつれて幅広面の面積は大きくなる傾向にある。したがって、その幅広面の面積を指標として内圧開放機構の構成を定める(具体的には、該内圧開放機構の作動により形成される貫通孔の開口面積の下限を規定する)ことにより、高率充電による過充電等に電池の内圧が急激に上昇した場合にも、その内圧開放機構によって、電池の内圧を適切に開放するのに十分な内圧開放能力が発揮され得る。また、厚みの小さい電池は電池容量の割に電池容器の表面積が大きくなる傾向にある。このように表面積の大きい電池容器は、十分な開口面積の貫通孔(換言すれば、十分な内圧開放能力を発揮し得る貫通孔)を形成する内圧開放機構を設けるのに適している。
ここに開示される電池の一つの典型的な態様では、前記幅広面の少なくとも一方(典型的には両方)が長方形状である。そして、前記電池容器の厚みTは、該幅広面の長さLおよび幅Wのうち小さいほうの値の凡そ10%以下である。このような形状の電池(いわば扁平度の高い電池)は、厚みTに対して十分に大きな幅広面を有する。したがって、該幅広面に対して所定割合以上(例えば凡そ3%以上、好ましくは凡そ5%以上)の開口面積を有する貫通孔が形成されるように内圧開放機構を設計することにより、該電池の内圧をより適切に開放することができる。
ここに開示される電池の一つの好ましい態様では、前記内圧開放機構が前記幅広面の少なくとも一方(典型的にはいずれか一方)に設けられている。その内圧開放機構は、前記幅広面に対して垂直な方向から前記電池を透視したとき、前記貫通孔の少なくとも一部が前記電極ユニットから面方向に外れた位置(典型的には外側)に開口するように設計されている。かかる構成によると、貫通孔を通じての内圧の開放(ガスの排出)が電極ユニットによって妨げられるという事象を回避または緩和することができる。したがって、貫通孔の開口面積を有効に利用して、電池の内圧をより効率よく開放することができる。
ここに開示される電池の他の一つの好ましい態様では、前記内圧開放機構は長方形状の幅広面に設けられており、その長方形の一辺の近傍から対向する一辺の近傍に至るほぼ全体に亘って開口する貫通孔を形成し得るように前記内圧開放機構が設計されている。かかる構成の電池は、より高い内圧開放性能を発揮するものであり得る。
上記内圧開放機構は、例えば、前記電池容器の幅広面に設けられ該電池の内圧上昇に対し他の部分よりも破断しやすい破断予定ラインを含む構成であり得る。かかる構成の内圧開放機構は、前記電池容器が該破断予定ラインに沿って破断することにより作動する。すなわち、この電池容器の破断により前記貫通孔が形成され、その貫通孔を通じて電池の内圧が外部に開放される。
好ましい一つの態様では、前記破断予定ラインが非直線状に設けられている。例えば、前記幅広面の一辺に沿って延びる部分と該一辺から遠ざかるように延びる部分とを連続して有する非直線状に設けられている。かかる非直線状の破断予定ラインによると、所定の開口面積を有する貫通孔をより効率よくおよび/またはより確実に形成することができる。その破断予定ラインの全長が前記幅広面の一辺よりも長いことが好ましい。このような破断予定ラインを有する電池は、より高い内圧開放性能を発揮するものであり得る。
上記内圧開放機構は、典型的には、電池容器の内圧が所定の開放圧力まで上昇すると作動する(すなわち、電池容器の内外を連通させる貫通孔を形成する)ように構成されている。ここに開示される電池の好ましい一つの態様では、その開放圧力が凡そ0.2MPa以下(典型的には、0.11〜0.2MPa)に設定されている。このように、内圧開放機構の作動圧力(開放圧力)が比較的低く設定されていることにより、高率充電により生じた過充電状態に起因する内圧上昇に対しても、その内圧を適切に開放することができる。例えば、1Cを超える(または2C以上、さらには2.5C以上の)充電レートにおいて生じた過充電状態に起因する内圧上昇に対しても、その内圧を適切に開放することができる。これにより、例えば、電池温度の急激な上昇および/または過剰な上昇を未然に防止することができる。
また、本発明によると、正極および負極を有する電極ユニットと非水電解質とが電池容器内に封止されたリチウム二次電池であって、1Cの定電流で放電した場合における電池容量Cが5Ah以上であり、5Cの定電流で放電した場合における高率放電容量CHが前記容量Cの80%以上であり、かつ、前記電池容器は対向する二つの幅広面を有する扁平形状であってその厚みTが12mm未満であり、ここで、前記電池容器には、該容器の内圧が上昇すると作動する内圧開放機構であって、その作動により前記容器の内外を10cm2以上の開口面積で連通させる貫通孔を形成するように設計された内圧開放機構が設けられているリチウム二次電池が提供される。
ここに開示される他の一つの発明は、1Cの定電流で放電した場合における電池容量Cが凡そ5Ah以上であり、かつ、5Cの定電流で放電した場合における高率放電容量CHが前記容量Cの凡そ80%以上(好ましくは凡そ90%以上)であって、対向する二つの幅広面を有する扁平形状の(好ましくは、厚みTが概ね12mm未満の)電池容器内に正極および負極を有する電極ユニットと非水電解質とが封止された構成のリチウム二次電池を製造する方法に関する。その方法は、前記幅広面の面積に基づいて、前記電池容器の幅広面に設けられ外力を受けたとき他の部分よりも破断しやすい破断予定ラインであって該破断により前記幅広面の面積の概ね3%以上に相当する開口面積の貫通孔を形成する破断予定ラインの形状を設計することを含む。また、その設計された形状の破断予定ラインを前記幅広面に有する電池容器を用意することを含む。また、その電池容器に前記電極ユニットおよび前記非水電解質を収容して封止することを含む。かかる製造方法によると、大容量であってかつ高率充放電に適したリチウム二次電池(例えば、ハイブリッド電気自動車搭載用のリチウム二次電池)であって、過充電時等における内圧開放性能に優れたリチウム二次電池を効率よく製造することができる。
また、この明細書により開示される内容には以下のものが含まれる。
(1)1Cの定電流で放電した場合における電池容量Cが凡そ5Ah以上であり、かつ、5Cの定電流で放電した場合における高率放電容量CHが前記容量Cの凡そ80%(好ましくは凡そ90%以上)以上であって、対向する二つの幅広面を有する扁平形状の電池容器内に正極および負極を有する電極ユニットと非水電解質とが封止された構成のリチウム二次電池(特に、そのリチウム二次電池を構成する電池容器または該容器の備える内圧開放機構)を設計する方法。その設計方法は、前記幅広面の面積に基づいて、前記電池容器の幅広面に設けられ外力を受けたとき他の部分よりも破断しやすい破断予定ラインであって該破断により前記幅広面の面積の3%以上に相当する開口面積の貫通孔を形成する破断予定ラインの形状を設計することを含む。また、所定の電池容量Cおよび所定以上の高率放電容量CHを確保するとともに上記対向する二つの幅広面の外側同士の間隔(すなわち、電池容器の厚みT)が概ね12mm未満である電池容器の形状を設計することを含み得る。
(2)1Cの定電流で放電した場合における電池容量Cが凡そ5Ah以上であり、かつ、5Cの定電流で放電した場合における高率放電容量CHが前記容量Cの凡そ80%(好ましくは90%以上)以上であって、対向する二つの幅広面を有する扁平形状の(好ましくは、厚みTが概ね12mm未満の)電池容器内に正極および負極を有する電極ユニットと非水電解質とが封止された構成を有し、前記電池容器には、該容器の内圧が上昇すると作動する内圧開放機構であって、その作動により前記幅広面の面積の3%以上に相当する開口面積で前記容器の内外を連通させる貫通孔を形成するように設計された内圧開放機構が設けられているリチウム二次電池の使用方法。その方法は、該電池を、その電池容器の幅広面を両側から拘束する拘束部材(例えば、該電池容器の壁厚よりも厚い金属板)に挟んだ状態で使用することを特徴とする。かかる方法によると、内圧上昇に起因する電池容器の厚みの増大(すなわち膨張)が上記拘束部材によって規制されるので、該内圧によって上記内圧開放機構を効率よく作動させることができる。これにより電池の内圧を適切に開放することができる。上記拘束部材は、内圧開放機構の作動により形成される貫通孔の開口部分を塞がないように配置することが望ましい。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している内容以外の技術的事項であって本発明の実施に必要な事項は、従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている技術内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
本発明は、電池容量Cが5Ah以上(より好ましくは7Ah以上)という比較的大容量のリチウム二次電池(典型的には、リチウムイオン二次電池)であって、かつ、5Cの定電流で放電した場合における放電容量(高率放電容量)CHが上記容量Cの80%以上であるリチウム二次電池に関する。このように大容量でかつ高率充放電特性の良好なリチウム二次電池は、例えば、ハイブリッド電気自動車等に搭載される電池として有用である。
ここで、上記リチウム二次電池を1Cの定電流で放電した場合における電池容量Cとは、例えば、その電池を定格充電電圧で完全充電した後、該電池をその定格放電電圧(終止電圧)まで1Cの放電レートで放電した場合における放電容量をいう。一般に、リチウム遷移金属複合酸化物(リチウムニッケル系酸化物、リチウムコバルト系酸化物、リチウムマンガン系酸化物類)を正極活物質に用いたリチウム二次電池では、上記定格充電電圧は概ね4.0〜4.4V程度であり、上記終止電圧は概ね3V程度である。また、上記リチウム二次電池を5Cの定電流で放電した場合における放電容量(または高率放電容量)CHとは、例えば、その電池を定格充電電圧で完全充電した後、該電池をその定格放電電圧(終止電圧)まで5Cの放電レートで放電した場合における放電容量をいう。
本発明のより好ましい適用対象は、電池容量Cが5Ah以上(より好ましくは7Ah以上)であって、定格充電電圧で完全充電した後に10Cの定電流で放電した場合における放電容量CHが前記容量Cの80%以上(より好ましくは90%以上)であるリチウム二次電池である。
なお、これらの特性値は本発明に係る電池の使用方法(使用条件)を何ら限定するものではない。例えば、5Cの定電流で放電した場合における放電容量CHが前記電池容量Cの80%以上であるリチウム二次電池を、5Cを超える充電レートおよび/または放電レートにおいて使用することはもちろん可能である。
また、一般に放電レート(放電電流値)が大きくなると、該放電レートにおいて得られる放電容量は小さくなる。そこで、例えば、1Cを超える種々の放電レートでそれぞれ定電流放電させた場合における放電容量CHを求め、その放電容量CHが電池容量Cの80%以上(好ましくは90%以上)となり得る最も大きい電流値を、この電池が所定の電池性能(例えば放電容量)を発揮し得る最大連続充放電電流IMAXとして把握することができる。上述のように5Cの定電流で放電した場合における放電容量CHが電池容量Cの80%以上であるということは、この電池の最大連続充放電電流IMAXが少なくとも5C以上(すなわち、IMAX≧5C)であることを示唆している。ここに開示される発明は、このように放電容量CHが上記電池容量Cの80%以上(好ましくは90%以上)となり得る最も大きい電流値(すなわち、最大連続充放電電流IMAX)が5C以上である電池に対して好ましく適用され得る。さらに、最大連続充放電電流IMAXが10C以上である電池に対しても好ましく適用され得る。
本発明は、また、電池容器の厚み(すなわち、対向する二つの幅広面の外側同士の間隔)Tが凡そ12mm未満(好ましくは凡そ10mm未満)である電池に好ましく適用される。該電池の厚みTの下限は特に限定されない。電池容量と幅広面の面積との兼ね合いから、通常は、該厚みTを凡そ2mm以上とすることが適当である。
ここに開示される電池を構成する電池容器の外形は、厚みTが12mm未満の板状または筒状であり得る。板状の電池容器においては、該板の表面および裏面が、上記対向する二つの幅広面に相当する。かかる板状電池容器を構成する幅広面の形状は、例えば、三角形、四角形(典型的には矩形)、六角形等の多角形状であり得る。また、円形、長円形等の幅広面を有する電池容器であってもよい。上記厚みTは、このような形状の電池容器の一方の幅広面の外面から他方の幅広面の外面までの距離に該当する。なお、電池容器の各部で厚みが異なる場合には、それらの平均値が12mm未満であることが好ましく、最大値が12mm未満であることがより好ましい。
このように厚みが小さくかつ大容量の電池は、その電池容器の表面積が比較的(例えば電池容量の割に)大きなものであり得る。その表面積の広さは幅広面の広さに反映される。かかる形状の電池は、その電池容器に開口面積の大きな貫通孔を形成する内圧開放機構を設けるのに適している。例えば、該電池容器の幅広面に、開口面積10cm2以上(より好ましくは15cm2以上)の貫通孔を形成する内圧開放機構(典型的には切溝)を容易に設けることができる。
前記電池容器の厚みTは、該幅広面の長さLおよび幅Wのうち小さいほうの値の10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましい。また、電池容器の全表面積に対して、対向する二つの幅広面の合計面積の占める割合が80%以上であることが好ましい。かかる形状の電池によると、それらの幅広面の少なくとも一方に開口面積の大きな貫通孔を形成する内圧開放機構を容易に設けることができる。
また、このように電池容量の割に電池容器の表面積が大きい電池は、充放電に伴って発生する熱を効率よく放散させることができる。このことは、本発明のように大容量の電池においては特に有利である。
かかる形状の電池を構成する電池容器の材質は特に限定されない。その電池の用途、使用環境等を考慮して適当な材料を適宜選択することができる。通常は、ある程度の剛性を発揮し得る材料からなる電池容器の使用が好ましい。例えば、鉄、ステンレス、アルミニウム等の金属材料(典型的には金属板)から主として構成される電池容器を好ましく使用することができる。このような金属製の電池容器(金属外装)を備える電池によると、貫通孔の開口面積をより精度よく設計(制御)することができる。また、開放圧力の調整も容易である。
電池容器のうち少なくとも幅広面を構成する壁面の厚さ(壁厚)は、1mm以下(例えば0.2〜1mm)であることが好ましく、0.7mm以下(例えば0.2〜0.7mm)であることがより好ましく、0.4mm以下(例えば0.2〜0.4mm)であることがさらに好ましい。幅広面の壁厚が大きすぎると電池の放熱性が低下傾向となる。また、電池容器の内容積が少なくなって電池の外形が大型化しがちである。一方、内圧開放機構を精度よく作動させるという観点からは、厚さ0.2mm以上の金属板から主として構成される電池容器が好適である。かかる容器を備える電池によると、電極ユニットの内部で発生するガス等によって電極ユニットが膨張しようとするとき、電池容器の有する剛性によって該電極ユニットを適切に押さえ込むことができる。このことによって電池の内圧をよりスムーズに開放する(ガスを放出させる)ことができる。
なお、本発明はフィルムタイプの電池容器(外装)を備える電池にも適用可能である。例えば、金属箔の両面に樹脂がラミネートされた三層構造のラミネートフィルムを電池容器として使用することができる。
また、上述のように電極ユニットを適切に押圧してガスをスムーズに放出されるという観点からは、本発明に係る電池を、その電池容器の幅広面を両側から拘束する拘束部材(例えば、該電池容器の壁厚よりも厚い金属板)に挟んだ状態で使用することも有効である。ただし、該拘束部材は、内圧開放機構の作動により形成される貫通孔の開口部分を塞がないように配置することが望ましい。
本発明に係る電池を構成する電池容器には、該容器の内圧上昇により作動してその内圧を開放する内圧開放機構が設けられている。この内圧開放機構は、例えば、電池容器の一部に他の部分よりも破断しやすい箇所(破断予定箇所)を設けることにより実現することができる。ここに開示される電池の一つの好ましい態様では、上記破断予定箇所が、電池容器の幅広面に所定のラインに沿って形成された溝(切溝)として設けられている。この切溝の全体形状は直線状であっても非直線状であってもよい。通常は、全体形状が非直線状である切溝がより好ましい。かかる非直線状の切溝は、例えば、曲線状(例えば半円状、C字状、U字状、S字状)、折れ線状(例えばL字状、N字状、長辺を除いた台形状(例えば図7に示す形状))、互いに交差する直線状(放射状、例えば十字状)、分岐を有する直線状(例えばH字状、Y字状)等であり得る。あるいは、これらを組み合わせた形状であってもよい。このような非直線状の切溝によると、十分な開口面積を有する貫通孔をより確実に形成することができる。
このような内圧開放機構は、典型的には、電池容器の有する二つの幅広面のうち少なくとも一方に設けられる。ここに開示される電池は、上述のように、電池容量の割に広い幅広面を有する(扁平である)ことから、この幅広面を利用することにより所定の開口面積を有する内圧開放機構を容易に配置することができる。通常は、二つの幅広面のうちいずれか一方に内圧開放機構(例えば切溝)を設けることが好ましい。これにより電池容器の構成を簡略化し得る。
好ましい一つの態様では、前記幅広面に対して垂直な方向から電池を透視したとき、内圧開放機構の作動により形成される貫通孔の少なくとも一部が電極ユニットから面方向に外れた位置に開口するように該内圧開放機構が設計されている。例えば、貫通孔の少なくとも一部が電極ユニットよりも外側にはみ出して形成されるように設計されていることが好ましい。内圧開放機構として上記切溝を有する構成では、この切溝の少なくとも一部が電極ユニットよりも外側に位置するように該切溝の位置を設定するとよい。
内圧開放機構は、その作動により、電池容器の幅広面(一面当たり)の面積の3%以上(好ましくは5%以上)の開口面積を有する貫通孔を形成し得るように設計されている。この開口面積は、例えば、該内圧開放機構を実際に作動させて開口面積を測定することにより求めることができる。あるいは、この内圧開放機構が比較的薄い部材(例えば、厚さが凡そ0.4mm以下の金属部材)に設けられた非直線状に延びる切溝として構成されている場合には、その切溝の開始端と終止端とを結ぶ直線および該切溝によって囲まれる幅広面の面積を上記開口面積の値として採用することができる。切溝の開始端と終止端とを結ぶ直線および該切溝によって囲まれる面積が、その切溝を有する幅広面の面積の凡そ3%以上(例えば凡そ3〜15%)となるように、該切溝の形状を設計することが好ましい。また、該面積が10cm2以上(例えば10〜30cm2)となるように切溝の形状を設計することが好ましい。
なお、上記内圧開放機構は、一つの貫通孔により上記開口面積を達成し得るように設計されていてもよく、二つ以上の貫通孔の開口面積の合計として上記開口面積が達成されるように設計されていてもよい。通常は、一つの貫通孔により上記開口面積を達成するように構成された内圧開放機構が好ましい。
内圧開放機構の開放圧力(作動圧力)は、0.5MPa以下となるように設定されていることが好ましく、0.2MPa以下となるように設定されていることがより好ましい。一方、開放圧力が低すぎると、電池の正常使用の範囲内においても内圧開放機構が作動してしまう場合がある。したがって、通常は上記開放圧力が0.11MPa以上(例えば0.11〜0.5MPa、好ましくは0.11〜0.2MPa)となるように内圧開放機構を設計することが適当である。なお、ここで記載した開放圧力の値は、大気圧(約0.1MPa)と電池容器の内圧との和を意味する。
上述した本発明の効果を発揮し得る限り、本発明に係るリチウム二次電池を構成する電極(正極および負極)の組成および構成、電極ユニットの形状、電極ユニットと外部回路との接続方法、非水電解質の組成等は、従来公知のリチウム二次電池と同様でよく、特に限定されるものではない。
例えば、正極としては、正極活物質を主成分とする正極合材が、シート状の導電性部材(正極集電体)の片面または両面に層状に保持された構成を有するシート状の正極を好ましく使用することができる。正極集電体としては、例えば、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)等から選択されるいずれかの金属またはこれらの金属のいずれかを主成分とする合金からなる箔状体を使用することができる。正極集電体としてアルミニウム箔を使用することが特に好ましい。正極活物質としては、リチウムイオンをドープおよび脱ドープし得る材料であれば特に限定なく使用することができる。本発明にとり好ましい正極活物質として、リチウム遷移金属複合酸化物を例示することができる。例えば、リチウムニッケル系酸化物、リチウムコバルト系酸化物、リチウムマンガン系酸化物およびこれらの混合物を主成分とする正極活物質が好ましい。
ここで「リチウムニッケル系酸化物」とは、リチウム(Li)とニッケル(Ni)とを構成金属元素とする酸化物であって主たる(第一の)遷移金属元素がNiである酸化物の他、LiおよびNi以外に他の少なくとも一種の金属元素(すなわち、LiおよびNi以外の遷移金属元素および/または典型金属元素)をNiよりも少ない割合(原子数比)で含む組成の酸化物をも包含する意味である。その金属元素は、例えば、Co,Al,Mn,Cr,Fe,V,Mg,Ti,Zr,Nb,Mo,W,Cu,Zn,Ga,In,Sn,LaおよびCeからなる群から選択される一種または二種以上であり得る。リチウムコバルト系酸化物およびリチウムマンガン系酸化物についても同様である。
正極合材に含まれ得る正極活物質以外の成分としては、導電材、バインダ等が挙げられる。導電材としては、例えば、カーボンブラック(アセチレンブラック等)のような炭素材料、ニッケル粉末等の導電性金属粉末等を用いることができる。バインダとしては、例えば、メチルセルロース(MC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、エチルセルロース(EC)等のセルロース類;ポリビニルアルコール;ポリアクリル酸塩;ポリアルキレンオキサイド(例えばポリエチレンオキサイド);ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVDF−HFP)等のフッ素系ポリマー;スチレンブタジエンブロック共重合体(SBR)等の有機ポリマーを使用することができる。
負極としては、負極活物質を主成分とする負極合材がシート状の導電性部材(負極集電体)の片面または両面に層状に保持された構成を有するシート状の負極を好ましく使用することができる。負極集電体としては、例えば、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)等から選択されるいずれかの金属またはこれらの金属のいずれかを主成分とする合金からなる箔状体を使用することができる。負極集電体として銅箔を使用することが特に好ましい。負極活物質としては、リチウムイオンをドープおよび脱ドープし得る材料であれば特に限定なく使用することができる。天然黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、高配向性グラファイト(HOPG)、ハードカーボン、ソフトカーボン、金属リチウム等の、一般的なリチウム二次電池の負極に用いられる活物質の一種または二種以上を好ましく用いることができる。あるいは、錫酸化物系、ケイ素酸化物系等の負極活物質を用いてもよい。本発明にとり好ましい負極活物質として、アモルファス構造および/またはグラファイト構造の炭素材料が挙げられる。負極合材に含まれ得る負極活物質以外の成分としては、導電材、バインダ等が挙げられる。導電材としては正極合材用と同様のもの等を使用することができ、バインダについても同様である。
ここに開示される電池の一つの好ましい態様では、該電池が、シート状の正極とシート状の負極とがセパレータを介して積層された構成の電極ユニットを備える。典型的には、複数のシート状の正極と複数のシート状の負極とがセパレータを介して交互に積層された構成(すなわち積層型)の電極ユニットを備える。このような積層型の電極ユニットを、その電極面(シート面)が容器の幅広面とほぼ平行になるように収容した構成のリチウム二次電池が好ましい。かかる構成によると、電池容器の内部空間を有効に利用することができる。
また、本発明は、シート状の正極とシート状の負極とがセパレータを介して積層され、その積層体が捲回された構成(すなわち捲回型)の電極ユニットを備えるリチウム二次電池にも適用可能である。この場合には、扁平状(例えば、横断面長円形状)に捲回された電極ユニットを、その捲回軸が容器の幅広面とほぼ平行になるように収容された構成とすることが好ましい。
このような態様の電極ユニットを構成するセパレータとしては、例えば、ポリオレフィン系(例えばポリエチレン、ポリプロピレン)樹脂からなる多孔質膜を好ましく用いることができる。あるいは、ポリオレフィン系、セルロース系(例えばメチルセルロース)等の有機質繊維またはガラス繊維等の無機繊維からなる織布または不織布を用いてもよい。
ここに開示される電池に備えられる非水電解質は、いわゆる非水系有機溶媒を主成分とする液状の電解質(非水電解液)であってもよく、ゲル状または固体状の電解質であってもよい。非水電解液としては、従来のリチウム二次電池に用いられる非水電解液等を特に限定なく用いることができる。例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、酢酸メチル、蟻酸メチル等の非水系有機溶媒から選択されるいずれかの溶媒または二種以上の溶媒を含む混合溶媒に、LiPF6,LiBF4,LiClO4,LiCF3SO3,LiC49SO3,LiN(CF3SO22,LiC(CF3SO23等のリチウム塩(支持塩)の一種または二種以上を溶解させた組成の電解液等を使用することができる。この電解質におけるリチウム塩の濃度は特に限定されないが、通常は凡そ0.5〜2mol/Lの範囲とすることが適当である。水分含有率100ppm以下の非水電解液を用いることが好ましい。
<実施例>
以下、本発明に関する具体的実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
図1は、本実施例に係るリチウム二次電池を示す平面図であり、図2はそのII方向矢視図である。これらの図に示されるように、リチウム二次電池1は、厚みTが約6.5mmである扁平な電池容器10と、その容器10に収容された電極ユニット20および非水電解液(図示せず)とを備える。このリチウム二次電池1の定格充電電圧は4.1Vであり、その定格充電電圧で完全充電した後に10Aの定電流で3V(この電池の放電終止電圧)まで放電した場合における容量Cが凡そ10Ahとなるように設計されている。また、この電池1は、上記定格充電電圧で完全充電した後に5C(すなわち50A)の定電流で3Vまで放電した場合における高率放電容量CHが、1C(すなわち10A)で放電した場合における容量Cの凡そ90%以上(すなわち、凡そ9Ah以上)となるように設計されている。
以下、電極ユニット20の構成について説明する。この電極ユニット20は、図3に示すように、複数のシート状の正極22と複数のシート状の負極24とがセパレータ26を介して交互に積層された構造を有する。
電極ユニット20を構成する各正極22は、図4(a)に示すように、厚さ15μmのアルミニウム箔からなる正極集電体222と、その集電体222の両面に設けられた正電極層224とを有する。正極集電体222は、長辺(図中のL1)177mm、短辺(図中のW1)130mmの長方形状のコア部222aと、その短辺の一端(図4(a)では左端)から引き出された正極リード部222bとを有する。正電極層224は、コア部222aの両面に設けられ、リード部222bには設けられていない。正電極層224は、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)とカーボンブラック(CB)とポリテトラフルオロエチレン(PTFE)とを質量比でLiNiO2:CB:PTFE=87:10:3の割合で含む正極組成物を正極集電体222に塗布し、乾燥後にプレスして形成されたものである。本実施例の正極22では、正極集電体222のコア部222aの両面に、プレス後における厚さが片面当たり約29μmの正電極層224がそれぞれ設けられている。
負極24は、図4(b)に示すように、厚さ10μmの銅箔からなる負極集電体242と、その集電体242の両面に設けられた負電極層244とを有する。
負極集電体242は、長辺(図中のL2)181.5mm、短辺(図中のW2)133の長方形状を呈するコア部242aと、その短辺の一端(図4(b)では右端)から引き出された負極リード部242bとを有する。負電極層244は、コア部242aの両面に設けられ、リード部242bには設けられていない。負電極層244は、カーボン(黒鉛粉末)とカルボキシメチルセルロース(CMC)とスチレンブタジエンゴム(SBR)とを質量比でカーボン:CMC:SBR=98:1:1の割合で含む負極組成物を負極集電体242に塗布し、乾燥後にプレスして形成されたものである。本実施例の負極24では、負極集電体242のコア部242aの両面に、プレス後における厚さが片面当たり約34μmの負電極層244がそれぞれ形成されている。
セパレータ26は、図4(c)に示すように長方形状であって、その長辺(図中のL3)の長さは185mm、短辺(図中のW3)の長さは136mmである。本実施例では、セパレータ26として厚さ25μmの微多孔性ポリプロピレンシートを使用した。
電極ユニット20は、図3に示すように、24枚の正極22と、25枚の負極24とを、各々の間にセパレータ26を挟んで交互に積層して構成されている。ただし、この積層体を構成する25枚の負極24のうち最も外側に配置される二枚の負極24は、該積層体の内部に配置される負極24とは異なり、負極集電体242の片面(積層体の内側面)にのみ負電極層244が形成された構成を有する。また、上記最も外側に配置された負極24のさらに外側には、該負極24と電池容器10とを絶縁するための樹脂フィルム27が配置されている。ここでは、樹脂フィルム27として厚さ約40μmのポリエステルシートを使用した。
かかる構成の電極ユニット20が電池容器10に収容されている。この電池容器10は、図1,2および5に示されるように、主として底容器12と蓋14とから構成されている。ここで、図5は図1のV−V線における分解断面図であって、図を見やすくするため電極ユニットの表示を省略している。
底容器12は、厚さ0.3mmのステンレス板(SUS304製)を絞り加工して成形されたものであって、ほぼ長方形状の底面122と、その底面122の外周から立ち上がる側壁124と、側壁124の上端から外方に広がるフランジ126とを有する。これにより底容器12には、フランジ126の内方に、底面122および側壁124により区画された凹部128が形成されている。なお、側壁124は、底面122からフランジ126に向けてやや広がるように(テーパ状に)設けられている。底面122は、電極ユニット20の全体を収容し得る広さ(平面形状)を有する。すなわち、底面122の幅(本実施例では、底面122の短辺に相当する。)は電極ユニット20の幅よりもやや大きく、底面122の長さは電極ユニット20の長さ(リード部222b,242bを含む。本実施例では、底面122の長辺に相当する。)よりもやや大きい。
蓋14もまた厚さ0.3mmのステンレス板(SUS304製)を用いて作製されたものであって、その形状はほぼ長方形の板状である。蓋14は、正極22のリード部222bに対応する位置(すなわち、蓋14の面に垂直な方向から電池1を透視したときリード部222bと重なる位置)に正極端子用の貫通孔142を有する。図6によく示されるように、この貫通孔142にアルミニウム製の正極端子32が取り付けられている。
この正極端子32は、直径約7.35mmの円柱状であって貫通孔142に挿通された端子本体322と、電池容器10の外側から正極端子本体322にねじ止め可能なねじ部材324とを備える。端子本体322の外側端322bには、該ねじ部材324の形状に対応したねじ穴が設けられている。端子本体322と蓋14との間はガスケット33により密閉および絶縁されている。複数枚(ここでは24枚)の正極22に備えられた各リード部222bは、まとめて、端子本体322の内側端322a(電池容器10の内側に配置される側の端面)に超音波溶接されている。端子本体322の外側端322bは蓋14の外部に突出している。ねじ部材324は、頭部直径6mmのM3ねじとして構成されている。そして、例えば図6に示すように、任意の外部回路2の一端に設けられたねじ穴を通してねじ部材324を端子本体322の上端(外部回路連結部)にねじ止めすることにより、外部回路2と正極端子32と(さらに電極ユニット20を構成する正極22と)を接続することができる。
負極側の接続構造は正極側とほぼ同様であるので図6を用いて説明する。正極側と負極側とで符号が異なる部材については、図6中において負極側の部材に対応する符号をカッコ内に示している。
蓋14には、負極24のリード部242bに対応する位置に、負極端子用の貫通孔144が設けられている。この貫通孔144に銅製の負極端子34が取り付けられている。この負極端子34は端子本体342およびねじ部材344とからなる。これら端子本体342およびねじ部材344は、構成材料が異なる(すなわち、アルミニウム製ではなく銅製である)点以外は、正極端子32を構成する端子本体322およびねじ部材324とそれぞれ実質的に同一の形状を有する。端子本体342と蓋14との間はガスケット35によろい密閉および絶縁されている。この端子本体342の内側端342aに、複数枚(ここでは25枚)の負極24に備えられた各リード部242bがまとめて超音波溶接されている。負極端子342の外側端342bは蓋14の外部に突出している。かかる構成の負極端子34を介して、正極端子32の場合と同様にして、任意の外部回路2と負極端子34と(さらには電極ユニット20を構成する負極24と)を接続することができる。
なお、本実施例の電池1では正極端子32および負極端子34を各々一個づつ設けているが、端子の数はこれに限定されない。例えば、正極端子および負極端子を各々二個以上設けた構成としてもよい。
図1および図5に示されるように、蓋14には、正極端子用の貫通孔142と負極端子用の貫通孔144との間にさらに別の貫通孔146が設けられている。この貫通孔146は、例えば、電池1を製造する際に電池容器10内に非水電解液を供給(注入)するための注入口として利用することができる。電池1の使用時には、貫通孔146は封止部材147により塞がれた状態にある。封止部材147としては、例えば、厚さ0.08mm程度のアルミニウム箔−変性ポリプロピレンラミネートフィルムを使用することができる。
蓋14は、その外周が底容器12のフランジ126と重なるように配置されて、図5に示す凹部128の上端(開口部)を塞いでいる。そして、蓋14の外周(フランジ126の外周でもある。)からやや内側に入った位置にその全周に亘って設定された溶接線に沿って蓋14をフランジ126に溶かし込み溶接することにより、底容器12と蓋14とが接合されている。かかる構成の電池容器10の外形は、長さ(縦)Lが210mm、幅(横)Wが148mm、厚さTが6.5mmの矩形扁平形状(ノート状)である。この電池容器10において、底容器12と蓋14とが「対向する二つの幅広面」に相当する。これらの幅広面(底容器12と蓋14)の面積は、各々約311cm2(210mm×148mm)である。
そして、図7に示すように、底容器12のうち底面122の一方の短辺(正極端子32および負極端子34が配置される側とは反対側に位置する短辺)122a付近には、内圧開放機構としての切溝16が設けられている。この切溝16は、底容器12を構成するステンレス板に適当な深さで設けられた溝である。該溝の断面形状(深さ、幅等)によって、切溝16を破断させるために必要な外力の大きさ(すなわち開放圧力)を調整することができる。
切溝16は、底面122の一方の長辺122bの付近に設けられた開始点16aから第一中間点16bにかけての部分である前部162では、底面122の一方の短辺122aに近づくように延びている。切溝16は、第一中間点16bにおいて、開始点16aから第一中間点16bに向かう方向に対してほぼ45°左に折れ曲がり、該中間点16bから第二中間点16cにかけての部分である中央部164では短辺122aの近傍をこれとほぼ平行に延びている。そして、切溝16は、第二中間点16cにおいて、第一中間点16bから第二中間点16cに向かう方向に対してほぼ45°左に折れ曲がり、該中間点16cから終止点16dにかけての部分である後部166では短辺122aから再び遠ざかるように延びて、底面122の他方の長辺122d付近に到達している。本実施例では、切溝16のうち中央部164の長さ(すなわち、第一中間点16bから第二中間点16cまでの距離)は約68mmであり、開始点16aから第一中間点16bまでの長さおよび第二中間点16cから終止点16dまでの長さは各々約42mmである。このように、本実施例の電池1における切溝16の長さ(全長)は、電池容器10の短辺122aの長さ(148mm)よりも大きい。
また、電池1を底容器12の底面122に垂直な方向から透視した場合において、第一中間点16bおよび第二中間点16cはいずれも電極ユニット20よりも外側に位置している。したがって、切溝16のうち中間部164およびその両端に続く前半部162および後半部166の一部は、電極ユニット20から面方向に外れて(図7では下方に外れて)配置されている。
電池の内圧が所定の設定値(開放圧力)に到達すると、その内圧が電池容器10に加える力に切溝16が抗しきれなくなって破断する。すなわち、この切溝16は、電池1の内圧上昇に対して電池容器10の他の部分よりも破断しやすい破断予定ライン(内圧開放機構)として機能する。この切溝(破断予定ライン)16の破断によって、電池容器10の内外を連通させる貫通孔が形成される。例えば、開始点16aから第一中間点16b、第二中間点16cおよび終止点16dを通って再び開始点16aに戻る台形(すなわち、切溝16とその両端を結ぶ直線とによって区画された領域)の面積に相当する開口面積の貫通孔が形成され得る。本実施例では、上記台形の面積は約29.4cm2である。この台形の面積は、切溝16が設けられている底面122の面積の約10.6%(底面12の面積の約9.5%)に相当する。
また、上述のように、切溝16の開始点16aおよび終止点16dはそれぞれ底面122の一方の長辺122b付近および他方の長辺122d付近に設けられている。したがって、この切溝16が破断することにより、一方の長辺122bの近傍から他方の長辺122dの近傍に至るほぼ全体に亘って開口する貫通孔が形成され得る。
本実施例では、上記構成のリチウム二次電池1を以下のようにして作製した。
すなわち、所望する電池の電池容量、厚さ(すなわち12mm未満であること)、使用状態(設置場所)等を考慮して、電池の組成および構造(正極および負極の活物質の種類および使用量、底容器12および蓋14の各部のサイズ等)を決定した。底容器12(幅広面)の面積に基づいて、その底容器12の面積の3%以上に相当する開口面積の貫通孔を形成し得る切溝(破断予定ライン)16の形状(主として平面形状)を設計した。また、切溝16が0.2MPa以下の開放圧力で破断するように該切溝16の形状(主として断面形状)を設計した。そして、その設計された形状(ここでは、上記説明および図7に示す形状)の切溝16を有する底容器12を用意した。
一方、所定の位置に貫通孔142,144および146を有する蓋14を用意した。また、所定枚数の正極22、負極24およびセパレータ26が積層された構成の電極ユニット20を用意した。貫通孔142に正極端子32を取り付け、その端子本体322の内側端322aに正極リード部222bを溶接した。同様に、貫通孔144に負極端子34を取り付け、その端子本体342の内側端342aに負極リード部242bを溶接した。図示しない絶縁テープを用いて電極ユニット20を蓋14に固定し、この電極ユニット20を底容器12の凹部128内に収めるようにして底容器12と蓋14とを重ね合わせた。そして、底容器12のフランジ126と蓋14との外周とをその全周に亘ってレーザー溶接して電池容器10を作製した。
なお、この段階で貫通孔146からガス圧を付与することにより、切溝16の開放圧力(すなわち、切溝16が最初に破断したときの電池容器10の内圧)を測定することができる。かかる測定は、所定の開放圧力(例えば0.11〜0.2MPa)で作動する切溝16を設計するための予備実験として行うことができる。あるいは、かかる予備実験および/またはシミュレーションにより設計した切溝16の開放圧力を確認するための実験として行ってもよい。本実施例で用いた電池容器10について上記確認実験を行ったところ、切溝16の開放圧力は0.113MPa(大気圧(約0.1MPa)+内圧(0.013MPa))であった。すなわち、この切溝16の開放圧力が0.2MPa以下(0.11〜0.2MPa)であることが確認された。
蓋14の貫通孔146から電池容器10内に非水電解液を供給した。ここでは、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とをEC:DEC:EMC=3:3:4の体積比で含む混合溶媒に1mol/LのLiPF6を含有させた非水電解液を使用した。次いで、この電池1のエージング(初期充放電)を行った。すなわち、該電池1を1〜3回程度充電および放電させた。その後、貫通孔146を封止した。具体的には、厚さ0.08mmのアルミニウム箔−変性ポリプロピレンラミネートフィルムを直径12mmの円形に打ち抜いて成る封止部材147を用意し、貫通孔146の周縁を構成する蓋14に該封止部材147を電池容器10の外側から熱融着した。このようにして電池1を作製した。
得られた電池1につき、以下のようにして電池性能の確認試験を行った。
すなわち、温度25℃において、この電池1に対し、10Aの定電流で4.1V(定格充電電圧)まで充電した後に4.1Vの定電圧を印加する定電流定電圧(CC−CV)充電を合計で1.4時間行った。続いて、この電池1を10Aの定電流で3V(放電終止電圧)まで放電した。このときの電池1の容量Cは10Ahであった。次いで、この電池1を上記と同様の条件で定電流定電圧充電した後、50A(すなわち5C)の定電流で放電した。このときの電池1の容量(高率放電容量)CHは9.4Ah(すなわち、上記容量Cの94%)であった。以上より、本実施例の電池1が、5Cを超える放電電流においても、1C(ここでは10A)で放電させた場合の90%以上に相当する高率放電容量CHを発揮する電池であることを確認した。換言すれば、この電池1について、1Cで放電させた場合における容量Cの90%以上の容量を実現し得る放電電流の最大値(最大放電電流)IMAXが5C以上であることが確認された。
得られた電池1につき、以下のようにして内圧開放機構の作動試験を行った。
すなわち、厚さ10mmの二枚のアルミニウム板を用意し、これらのアルミニウム板により電池1を幅広面12,14の両側から押さえた(拘束した)。これにより、電池1の内圧が上昇した場合に電池容器10が厚み方向に膨張することを抑制した。なお、上記アルミニウム板は、切溝16がアルミニウム板によって覆われないように、切溝16が設けられた部分よりも端子32,34側に配置した。
そして、3Vまで放電した状態にある電池1に対し、28A(すなわち2.8C)の定電流で、上記電池容量Cの2.5倍に相当する25Ahまで充電する過充電試験を行った。電池1を13.7Ahまで充電した時点で切溝16が破断した(すなわち、内圧開放機構が作動した)。この破断により形成された貫通孔の開口面積は17cm2であった。この過充電試験中、切溝16が破断した点を除いて電池1の破裂や発火等はみられなかった。また、該試験中に電池の温度が100℃を超えることはなかった。
<比較例>
本比較例に係るリチウム二次電池8は、上記実施例に係るリチウム二次電池1とは内圧開放機構としての切溝の形状およびその開口圧力が異なる。その他の点については上記実施例に係る電池1と同様であるため重複する説明は省略する。また、図8中、上記実施例に係る電池1と同様の機能を果たす部材には電池1と同じ符号を付している。
図8に示すように、本比較例に係るリチウム二次電池8の底容器12には、底面122の一方の短辺122aの両端付近に、内圧開放機構としての切溝86,87がそれぞれ設けられている。切溝86は、上記実施例における切溝16のうち前部162(図7参照)に相当する位置に設けられている。また、切溝87は、上記実施例における切溝16のうち後部166(図7参照)に相当する位置に設けられている。これら切溝86,87の形状はいずれも直線状である。なお、上記実施例と同様に貫通孔146からガス圧を付与して切溝86,87の開放圧力を測定したところ約0.15MPa(大気圧(約0.1MPa)+内圧(0.05MPa))であった。
かかる構成のリチウム二次電池8につき、上記実施例と同様の条件により電池性能の確認試験を行った。その結果、この電池8の容量Cは10Ahであり、50A(すなわち5C)の定電流で放電した場合における容量(高率放電容量)CHは上記容量Cの94%であることが確認された。
次いで、この電池8につき、上記実施例と同様にして内圧開放機構の作動試験を行ったところ、電池8を13.7Ahまで充電した時点で切溝86,87が破断した。さらに充電を継続したところ、上記実施例の場合とは異なり、17Ahまで充電した時点で電池温度の急激な上昇がみられため、それ以降の充電を中止した。切溝86,87の破断により形成された貫通孔の開口面積を測定したところ、二つの貫通孔を合計しても開口面積は4cm2以下であった。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
実施例に係るリチウム二次電池の平面図である。 図1のII方向矢視図である。 電極ユニットの構成を模式的に示す説明図である。 電極ユニットの構成を模式的に示す説明図であって、(a)は正極を示し、(b)は負極を示し、(c)はセパレータを示している。 図1のV−V線における分解断面図である。 電極ユニットを構成する正極(または負極)と正極端子(または負極端子)との接続構造を模式的に示す説明図である。 実施例に係るリチウム二次電池の底面図である。 比較例に係るリチウム二次電池の底面図である。
符号の説明
1 リチウム二次電池
10 電池容器
12 底容器(幅広面)
122 底面
14 蓋(幅広面)
16 切溝(内圧開放機構、破断予定ライン)
162 前部(幅広面の一辺から遠ざかるように延びる部分)
164 中央部(幅広面の一辺に沿って延びる部分)
166 後部(幅広面の一辺から遠ざかるように延びる部分)
20 電極ユニット
22 正極
24 負極
32 正極端子
34 負極端子

Claims (9)

  1. 正極および負極を有する電極ユニットと非水電解質とが電池容器内に封止されたリチウム二次電池であって、
    1Cの定電流で放電した場合における電池容量Cが5Ah以上であり、
    5Cの定電流で放電した場合における高率放電容量CHが前記容量Cの80%以上であり、かつ、
    前記電池容器は対向する二つの幅広面を有する扁平形状であってその厚みTが12mm未満であり、
    ここで、前記電池容器には、該容器の内圧が上昇すると作動する内圧開放機構であって、その作動により前記幅広面の面積の3%以上に相当する開口面積で前記容器の内外を連通させる貫通孔を形成するように設計された内圧開放機構が設けられているリチウム二次電池。
  2. 前記幅広面の少なくとも一方は長方形状であり、
    前記電池容器の厚みTは、該幅広面の長さLおよび幅Wのうち小さいほうの値の10%以下である、請求項1に記載の電池。
  3. 前記内圧開放機構は前記幅広面の少なくとも一方に設けられており、
    該内圧開放機構は、前記電池容器の厚み方向から前記電池を透視したとき前記貫通孔の少なくとも一部が前記電極ユニットから面方向に外れた位置に開口するように設計されている、請求項1または2に記載の電池。
  4. 前記内圧開放機構は長方形状の幅広面に設けられており、
    その長方形の一辺の近傍から対向する一辺の近傍に至るほぼ全体に亘って開口する貫通孔を形成し得るように前記内圧開放機構が設計されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の電池。
  5. 前記内圧開放機構は、前記電池容器の少なくとも一方の幅広面に設けられ該容器の内圧上昇に対して他の箇所よりも破断しやすい破断予定ラインを含み、
    前記電池容器が該破断予定ラインに沿って破断することにより前記貫通孔が形成される、請求項1から4のいずれか一項に記載の電池。
  6. 前記破断予定ラインは、前記幅広面の一辺に沿って延びる部分と該一辺から遠ざかるように延びる部分とを連続して有し、該ラインの全長が前記一辺よりも長い、請求項5に記載の電池。
  7. 前記内圧開放機構は、前記容器の内圧が所定の開放圧力まで上昇すると作動するように構成されており、その開放圧力が0.2MPa以下である、請求項1から6のいずれか一項に記載の電池。
  8. 正極および負極を有する電極ユニットと非水電解質とが電池容器内に封止されたリチウム二次電池であって、
    1Cの定電流で放電した場合における電池容量Cが5Ah以上であり、
    5Cの定電流で放電した場合における高率放電容量CHが前記容量Cの80%以上であり、かつ、
    前記電池容器は対向する二つの幅広面を有する扁平形状であってその厚みTが12mm未満であり、
    ここで、前記電池容器には、該容器の内圧が上昇すると作動する内圧開放機構であって、その作動により前記容器の内外を10cm2以上の開口面積で連通させる貫通孔を形成するように設計された内圧開放機構が設けられているリチウム二次電池。
  9. 1Cの定電流で放電した場合における電池容量Cが5Ah以上であり、かつ、5Cの定電流で放電した場合における高率放電容量CHが前記容量Cの80%以上であって、対向する二つの幅広面を有する扁平形状の電池容器内に正極および負極を有する電極ユニットと非水電解質とが封止された構成を有するリチウム二次電池を製造する方法であって、
    前記幅広面の面積に基づいて、前記電池容器の幅広面に設けられ外力を受けたとき他の部分よりも破断しやすい破断予定ラインであって該破断により前記幅広面の面積の3%以上に相当する開口面積の貫通孔を形成する破断予定ラインの形状を設計すること、
    その設計された形状の破断予定ラインを前記幅広面に有する電池容器を用意すること、および、
    その電池容器に前記電極ユニットおよび前記非水電解質を収容して封止すること、
    を包含するリチウム二次電池製造方法。
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