JP2006243447A - 時刻表示装置、電子機器および制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 時刻の計時動作に基づいて表示パネル22の時刻表示を切り替える際に、制御用コントローラ14は、前記表示パネル22のコントラストが所定のコントラストに達するまでに要する時間tsだけ早めたタイミングt1で前記表示パネル22を駆動するドライバIC15に対して時刻表示の切り替えを指示する構成とした。
【選択図】 図7
Description
したがって、電気泳動表示装置を時刻表示装置として用いる場合には、時刻表示を切り替えるべく一対の電極間に電圧を印加したタイミングから、実際に時刻表示が切り替わるまでにずれが生じ、時刻を正確に表示できないといった問題がある。
このような問題は、電気泳動表示装置に限らず、時刻表示を切り替えるための信号を出力してから、実際に時刻表示が切り替わるまでに遅延を生じる時刻表示装置に共通する問題である。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、時刻表示を切り替えるための制御信号を出力してから、実際に時刻表示が切り替わるまでに時間を要する場合でも、時刻を正確に表示することのできる時刻表示装置、電子機器および制御方法を提供することを目的とする。
この時刻表示装置によれば、表示部のコントラスト変化に時間を要する場合であっても、前記表示部のコントラストが所定のコントラストに達するまでに要する時間分だけ早めたタイミングで前記表示部に対して時刻表示の切り替え指示が出力される。これにより、実際の時刻の切り替わるタイミングでは、時刻表示が切り替わった後の時刻表示がなされるため、時刻を正確に表示することができる。
この望ましい構成によれば、コントラストが約50%〜約100%であれば十分な視認性が得られるため、実際の時刻の切り替わり時に、時刻表示の切り替わりをユーザに確実に視認させることができる。
また、上記時刻表示装置において、前記時刻計時手段は、所定周波数の信号を出力する発振回路と、前記所定周波数の信号を分周して、少なくとも計時用の1Hzの周波数を含む複数の周波数のクロック信号を出力可能な分周回路とを備え、前記表示切替指示手段は、前記分周回路が出力可能な周波数のうち、前記表示部のコントラストが所定のコントラストに達するまでに要する時間に最も近い周期の周波数のクロック信号に基づくタイミングで前記表示部に対して時刻表示の切り替え信号を出力する構成が望ましい。
この望ましい構成によれば、計時動作と表示切替指示の出力動作とを1つの発振回路が出力する信号に基づいて実行可能になるため、装置コストの抑制、省スペース化、および、省電力化を図ることができる。さらに、時刻計時手段および表示切替指示手段がそれぞれ同一の発振回路が出力する信号に基づくタイミングで動作するため、時刻計時手段と表示切替指示手段との間で同期がとられ、同期をとるための手段を別途設ける必要がない。
この望ましい構成によれば、駆動回路を間欠動作させることが可能となるため、省電力化を図ることができる。また、駆動回路が時刻表示を切り替えるべく表示パネルを駆動すべきタイミングよりも前もって起動されるため、駆動回路が安定動作するのに十分な時間が確保され、時刻表示切り替えるための表示パネルの駆動動作を駆動回路に確実に実行させることができる。
また、上記時刻表示装置は電子機器の表示部に組み込まれて実施することが可能である。
図1は、本実施の形態に係る腕時計1の外観構成を示す図である。この図に示すように、腕時計1は、時計ケース体2と、この時計ケース体2に取り付けられ、ユーザの手首に巻き付けられる一対の時計バンド3とを備えている。時計ケース体2は正面に時刻を表示するための時刻表示窓4が形成され、時刻を表示する表示パネル22を時刻表示窓4から視認可能に構成されている。また、時刻表示窓4には透明樹脂や透明ガラス等から形成されたカバー体7が嵌め込まれて表示パネル22が保護されている。さらに、時計ケース体2の側面には、時刻修正などの各種操作のための操作ボタン5が複数配設されている。
図3は表示パネル22の断面図であり、図4は表示パネル22のセグメント40部分を拡大して示す断面図である。なお、図3においては、表示パネル22と共に時計ケース体2およびカバー体7を仮想線にて示している。また、図3および図4においては、透明電極にのみ斜線を入れ、その他の部材については図面が複雑になるのを避けるため斜線を省略する。
上述の通り、表示パネル22には電気泳動ディスプレイパネルが用いられ、図3に示すように、表示パネル22は、一対の透明電極50およびセグメント電極51と、これら透明電極50およびセグメント電極51の間に挟み込まれて配置された複数のマイクロカプセル53とを有している。そして、各マイクロカプセル53には電気泳動分散液60(図4参照)が封入されている。上記セグメント電極51は上記表示パネル22のセグメント40ごとに設けられた電極であり、これらのセグメント電極51がフレキシブル基板54上に形成されている。また、上記透明電極50は透明なガラス基板55上に例えばITO(Indium-Tin Oxide)を蒸着して形成された透明な電極であり、上記セグメント電極51と対向して配置される。この透明電極50は全てのセグメント電極51にまたがる1枚の電極として構成され、フレキシブル基板54上に設けられた共通電極56に接続されて、この共通電極56と同電位に維持される。
このような構成の表示パネル22を時計ケース体2に収容する際には、ガラス基板55および透明電極50が時計ケース体2の上面、すなわち、時刻表示窓4が形成された側に位置するように収容される。したがって、時刻表示窓4からは、ガラス基板55および透明電極50を介してマイクロカプセル53が呈する表示色が視認されることとなる。
なお、上記共通電極56は時刻表示窓4から見え難くするために、カバー体7の直下ではなく、図3に示すように、時計ケース体2の上面に覆われる位置に配設することが望ましい。
詳述すると、セグメント40の表示色の切り替わりの際に、コントラストが約50%〜約100%の範囲であれば、十分な視認性が保たれる。したがって、本実施の形態では、前掲図5に示す、セグメント40のコントラストが50%となる時間Thalfと、100%となる時間Tmaxとの間に上記時間tsが設定されている。より具体的には、本実施の形態では、水晶発振回路17から出力される周波数32768Hzのクロック信号を分周して得られる周波数fの周期T(=1/f)のうち、セグメント40のコントラストが50%に達するまでの時間Thalf以上であって、当該Thalfに最も近い時間に上記時間tsを設定している。
したがって、例えば、周波数fa=(32768/2n)Hz(但しnは0以上の整数)の周期Ta(例えば62.5msや125msなど)が上記時間Thalf以上であって、当該Thalfに最も近い場合、その周期Ta(=1/f)が時間tsとして決定される。そして、ドライバIC15は、このようにして決定された時間tsだけ分更新タイミングt0よりも早いタイミングt1で駆動電圧を出力する。
制御用コントローラ14は分周回路18から出力される1Hzの計時用クロック信号に基づいて、図示せぬ計時用カウンタをカウントアップさせて時刻の計時動作を実行する。そして、制御用コントローラ14は時刻の計時動作中に、分更新タイミングt0の1秒前のクロック信号、すなわち、前回の分更新タイミングt0から数えて59個目のクロック信号が入力されたときに、時刻表示の切り替えのための時刻表示切替動作を実行する。
具体的には、分更新タイミングt0から1秒前のタイミングt3に至ると、図7に示すように、制御用コントローラ14は、分周回路18から出力される上記周波数faのクロック信号(以下、表示切替用クロック信号という)CLが入力されるごとに図示せぬカウンタをカウントアップさせる。この表示切替用クロック信号CLは1秒間に周期Taでfa個出力され、制御用コントローラ14は、タイミングt3から数えてfa−1個目の表示切替用クロック信号CLfa−1が入力されたタイミングt2(=2Ta=2ts)でドライバIC15に対して起動指示制御信号Paを出力し、次いで、fa個目の表示切替用クロック信号CLfaが入力されたタイミングt1で表示切替制御信号(駆動信号)Pbを出力する。
このような動作の結果、駆動電圧が出力されたタイミングt1からセグメント40のコントラストが変化し始め、実際の時刻において分が切り替わる分更新タイミングt0に至ったときには、セグメント40のコントラストが約50%以上に達し、時刻表示切り替え後の時刻が表示され、実際の時刻が正確に表示されることとなる。
また、本実施の形態によれば、水晶発振回路17から出力される信号を分周して得られるクロック信号に基づいて、制御用コントローラ14が計時動作と表示切替指示の出力動作と行うため、計時動作用のクロックを生成する発振器と、表示切替指示の出力動作用のクロックを生成する発振器とを個別に設ける必要がなく、装置コストの抑制、省スペース化、および、省電力化を図ることができる。
さらに、1つの水晶発振回路17が出力する信号に基づくタイミングで、制御用コントローラ14が計時動作と表示切替指示の出力動作と行うため、各々の動作の間で同期が図られ、同期をとるための手段を別途設ける必要がない。
例えば、上述した実施の形態では、セグメント40(マイクロカプセル53)のコントラスト変化がLOG関数的に変化する場合を例示したが、コントラスト変化の傾向は、電気泳動分散液60や青粒子61の材質の性質に基づいて変化し、例えば、図8に示すように、コントラストが時間に対してリニアに変化する場合もある。この場合においても、セグメント40のコントラストが約50%となる時間Thalfと、約100%となる時間Tmaxとの間の時間、例えば、コントラストが約50%に達する時間Thalfを上記時間tsに設定すれば良い。
例えば、第1色(例えば黒色)に着色されるとともに第1極性(例えばプラス極性)に帯電された第1粒子と、この第1粒子と異なる極性(例えばマイナス極性)に帯電するとともに第2色(例えば白色)に着色された第2粒子とを電気泳動分散液60に分散した、いわゆる2粒子系の構成としても良い。
また例えば、マイクロカプセル53に電気泳動分散液60を封入する構成に限らず、各セグメント40を密閉構造として、それぞれのセグメント40に電気泳動分散液60を注入する構成としても良い。
また、上述した実施の形態では、表示パネル22に電気泳動ディスプレイを用いた場合を例示したが、本発明は、コントラスト変化に時間を要する種類のディスプレイであれば、任意のディスプレイに適用可能である。
Claims (7)
- 時刻を表示する表示部を備えた時刻表示装置において、
時刻を計時する時刻計時手段と、
前記時刻計時手段の計時動作に基づいて前記表示部に時刻表示の切り替え信号を出力する時刻表示切替指示手段とを備え、
前記時刻表示切替指示手段は、
前記表示部のコントラストが所定のコントラストに達するまでに要する時間分だけ早めたタイミングで前記表示部に対して時刻表示の切り替え信号を出力する
ことを特徴とする時刻表示装置。 - 前記所定のコントラストは約50%〜約100%の間であることを特徴とする請求項1に記載の時刻表示装置。
- 前記時刻計時手段は、
所定周波数の信号を出力する発振回路と、
前記所定周波数の信号を分周して、少なくとも計時用の1Hzの周波数を含む複数の周波数のクロック信号を出力可能な分周回路とを備え、
前記表示切替指示手段は、
前記分周回路が出力可能な周波数のうち、前記表示部のコントラストが所定のコントラストに達するまでに要する時間に最も近い周期の周波数のクロック信号に基づくタイミングで前記表示部に対して時刻表示の切り替え信号を出力する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の時刻表示装置。 - 前記表示部は、
前記時刻を表示する表示パネルと、
前記時刻表示切替指示手段からの駆動信号に基づいて前記表示パネルを駆動する駆動回路とを備え、
前記駆動回路が通常オフ状態とされるとともに、
前記時刻表示切替指示手段が、前記時刻表示の切り替えを指示するタイミングよりも、前記駆動回路が安定動作するまでに要する時間分だけ早いタイミングで前記駆動回路に対して前記駆動信号を出力する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の時刻表示装置。 - 前記表示部は電気泳動ディスプレイを備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の時刻表示装置。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の時刻表示装置を備えたことを特徴とする電子機器。
- 時刻を表示する表示部を備えた時刻表示装置の時刻表示を制御する制御方法において、
時刻の計時動作に基づいて前記表示部の時刻表示を切り替える際に、前記表示部のコントラストが所定のコントラストに達するまでに要する時間分だけ早めたタイミングで前記表示部に対して時刻表示の切り替え信号を出力する
ことを特徴とする制御方法。
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JP2005060216A JP2006243447A (ja) | 2005-03-04 | 2005-03-04 | 時刻表示装置、電子機器および制御方法 |
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JP2010223876A (ja) * | 2009-03-25 | 2010-10-07 | Seiko Epson Corp | 時刻表示装置及び時刻表示装置の駆動方法 |
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2005
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