JP2006243011A - アレイ導波路格子の波長特性を調整するための方法およびマスク - Google Patents

アレイ導波路格子の波長特性を調整するための方法およびマスク Download PDF

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Abstract

【課題】 簡便な方法でアレイ導波路格子(AWG)の波長特性を調整すること。
【解決手段】 アレイ導波路格子の実効的な導波路数をNaとし、導波路番号をi(i=−N〜N:N=Na/2)とし、3次関数L3(i)=a3×m+a2×m+a1×m+a0(但し、m=i/N)を満たす形状の開口部201を有する位相調整マスク200を作製する。このマスクの開口部をアレイ導波路上に重ねて紫外光を照射することで、3次関数L3(i)の形状に応じて各導波路の屈折率が変化する。関数L3(i)の係数を適切に設定することにより、AWGの透過スペクトルの傾き、波長分散、中心波長の特性を個々に調整できるようになる。また、紫外光の照射時間を変えることで、これら特性の調整量を制御することができる。これにより、共通のマスクを使用して個々の素子の特性のばらつきを補正し、精度の高い素子を良好な歩留まりで作製することが可能になる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、アレイ導波路格子の波長特性を調整するための方法およびマスクに関する。より詳しくは、本発明は、主にアレイ導波路光子の透過スペクトルの傾きを調整し、加えて波長分散および中心波長を調整することができる方法およびマスクに関する。
石英系光導波路により作製されるアレイ導波路格子光フィルタは、現在の波長多重光通信システムにおいて中核をなす光部品である。そして、今後の光通信のさらなる大容量化・高速化において、このアレイ導波路格子光フィルタの重要性はますます大きくなると考えられている。
代表的なアレイ導波路格子の構成を図1に示す(例えば、非特許文献1を参照)。アレイ導波路格子100は、基板上に入力用の光導波路101と、分岐用のスラブ光導波路102と、アレイ光導波路103と、合波用のスラブ導波路104と、複数の出力用の光導波路105とを備えている。入力用光導波路101に入力された光は、分岐用スラブ導波路102で分岐され、アレイ光導波路103を介して、合波用スラブ導波路104で再び合波され、出力用光導波路105に出力される。
分岐用スラブ導波路102に入射した光フィールドパターンは、合波用スラブ導波路104で集光され、出力導波路側に投射される。ここで、アレイ導波路103では、隣り合う光導波路の光路長がちょうどΔLだけ異なるように設計されており、そのため入射した光の波長に依存してフィールドが傾きを持つことになる。この傾きによって、合波用のスラブ導波路104の出力導波路側で光が焦点を結ぶ位置が波長によって変化し、その結果、波長分波が可能となる。なお、入力用導波路101は、1つの導波路で形成されても、複数の導波路で形成されてもよい。また、アレイ導波路格子は、出力用導波路105のそれぞれに波長の異なる光を入力すると、入力用導波路101からこれらの合波した光が得られる。このように、アレイ導波路格子は、光フィルタとしての用途のみならず、波長合分波器や波長ルータなど、幅広い用途に使用することができる。
アレイ導波路格子による光フィルタは、単一のコアを有する光ファイバで複数の波長の信号を伝送する光通信システムにおいて必要不可欠の部品となりつつある。光通信システムで要求されるフィルタの特性には、以前から高速光信号伝送時に信号歪みを生じないように厳しい分散特性が要求されてきた。また、近年このようなアレイ導波路格子を多段に接続するネットワークが実用化されるに至り、求められる光学的特性は、高い中心波長精度、高度な透過スペクトルの平坦性が要求されるようになってきている。
平坦な分波特性を有するAWG(Arrayed Waveguide Grating)の設計手法については、実際に多くの報告例がある。特に、アレイ導波路の透過スペクトルを平坦化する手法として、スラブ導波路と結合する境界近傍の入力導波路の形状を工夫することが挙げられる。図2に、入力導波路の形状のいくつかの具体例を示す。例えば、入力導波路をパラボラ形状10とするものがある。パラボラ形状とすることにより、入力導波路とスラブ導波路との境界近傍において、2つのピークを有する光フィールド分布が発生し、これによってAWGの透過スペクトルが平坦化される(詳しくは、非特許文献2または特許文献1を参照)。入力導波路の形状を工夫して透過スペクトルを平坦化する手法には、他にも数多くのものが知られている。例えば、図2に示すように、MMI(Multimode Interference)11、Y分岐導波路12、パラボラに直線導波路を付加したもの13、その他パラボラに類似した形状のものなどがあり、多数報告されている。
特願平8−110950号公報 特許第3309369号公報 特許第3578376号公報 特開2003−240984号公報 Katsunari Okamoto, "Fundamentals of Optical Waveguides". Academic Press. K. Okamoto et. al, "Flat Spectral Response Arrayed-Waveguide Grating Multiplexer with Parabolic Waveguide Horns", Electron. Lett., vol. 32, no. 18, pp. 1661-1662, 1996
しかし、実際に作製したアレイ導波路格子素子には、製造上の誤差により、アレイ導波路部分における光路長差ΔLが設計値に対してずれを生じることがある。そのため、アレイ導波路格子に対して求められる特性が厳しくなると、作製歩留まりが低下し、コストの上昇を招くことになる。特に、昨今の光通信システムの波長の高密度化により、中心波長の精度が高いこと、透過スペクトルの傾きがないこと、そして波長分散が0に近いことが求められている。実際、製造上のばらつきによる設計値からのずれが問題となっており、光路長の設計値からのずれを光学的な位相に換算した値を位相誤差と呼んでいる。この位相誤差をトリミングして補正することができれば、アレイ導波路格子の特性を改善することができ、作製の歩留まりを大きく改善することができる。
位相誤差の調整方法には、いくつかの報告例がある。例えば、導波路上の表面に形成したヒータにより、一時的ないしは永続的に位相誤差の調整を行う方法がある(例えば、特許文献2)。また、COレーザなどを用いて局所加熱により位相の調整を行う方法や、短パルスレーザ(フェムト秒レーザ)を用いて光導波路回路の位相を調整する方法についても報告されている。しかし、これらの技術はいずれも、光導波路アレイにおける数十〜数百におよぶ光導波路を一つ一つ補正するためには、非常に手間が掛かり、量産化および低コスト化が困難であるという問題がある。従来技術の中では、ファイバグレーティングの作製などに用いられている、紫外線を一括して照射する方法が、比較的低コストであり、トリミング技術として有力と考えられる。
また、アレイ導波路の中心波長の調整、ならびにその偏波依存性の解消方法についても、比較的多くの報告例がある。例えば、特許文献3では、アレイ導波路に光を照射することで、アレイ導波路格子の中心波長の調整ならびにその偏波依存性の解消について開示されている。この手法では、比較的簡便な方法でアレイ導波路光子の中心波長の調整が可能であるが、透過スペクトルの平坦性や波長分散特性の改善に適用することはできない。
さらに、特許文献4では、AWGの位相誤差を測定し、そのデータを元に位相調整用のマスクを作製して、アレイ導波路に紫外光を照射することにより、位相誤差を低減することが開示されている。また、レーザなど照射光の均一性が良好な範囲は限られるので、マスクの開口部は比較的小さな領域に分割して使用するのが好ましいことが開示されている。この手法では、設計値に対する位相誤差を測定して、その位相誤差を補正するマスクを作製するので、ほぼ理想的な特性を得ることができる。しかし、実際には、個々のアレイ導波路格子の特性に合わせて、個別に位相調整マスクを作製する必要があり、製造上、非常に煩雑な手間(労力および時間)がかかる。また、位相調整マスクの作製精度も要求され、さらに素子に対して高精度にアライメントを行わなければ、逆に特性を劣化させる原因になるという問題点があった。
以上述べたように、アレイ導波路格子においては、透過スペクトルの平坦性(傾き)や分散などの波長特性の設計値からのずれが歩留まり低下の大きな原因となっている。従来の調整方法では、これらの特性のトリミングを行うには個別の素子ごとに位相誤差を測定し、最適な位相調整マスクを作製する必要があるため、トリミングを低コストに実現することが困難であるという問題があった。また、調整に伴い特性の劣化を最小限に抑えることも重要である。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、簡便な方法でアレイ導波路の波長特性を調整する方法およびそのためのマスクを提供することにあり、特にアレイ導波路格子の波長特性の中で調整手段が明確でなかった透過スペクトルの傾きに着目し、低コストで実現可能な波長特性の調整方法を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、アレイ導波路格子の導波路に紫外光を照射して波長特性を調整するための方法であって、前記導波路の本数をNa本とし、前記導波路の番号をi(i=−N〜N:N=Na/2)とし、前記導波路の規格化導波路番号をm=i/Nとして、紫外光を照射する各導波路の長さをL3(i)=a3×m+a2×m+a1×m+a0(a3≠0)とすることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の方法であって、L3(i)の係数を−0.45<a1/a3<−0.06とすることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の方法であって、L3(i)の係数をa2=0とすることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の方法であって、各導波路の既に紫外光を照射した領域とは別の領域にL2(i)=b2×m+b1×m+b0として紫外光をさらに照射することを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の方法であって、各導波路の既に紫外光を照射した領域とは別の領域にL1(i)=c1×m+c0として紫外光をさらに照射することを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の方法であって、導波路の直線部分に紫外光を照射することを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の方法であって、紫外光を照射して波長特性の調整量を測定することと、前記調整量に基づいてL3(i)を補正することとをさらに備えることを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の方法であって、紫外光を照射する時間を変えることによって波長特性の調整量を制御することを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、アレイ導波路格子の導波路に紫外光を照射して波長特性を調整するためのマスクにおいて、前記導波路の本数をNa本とし、前記導波路の番号をi(i=−N〜N:N=Na/2)とし、前記導波路の規格化導波路番号をm=i/Nとして、前記マスクの開口部の形状をL3(i)=a3×m+a2×m+a1×m+a0としたことを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のマスクにおいて、L3(i)の係数は、−0.45<a1/a3<−0.06の範囲であることを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、請求項9または10に記載のマスクにおいて、L3(i)の係数は、a2=0であることを特徴とする。
また、請求項12に記載の発明は、請求項9ないし11のいずれかに記載のマスクにおいて、前記マスクは、L3(i)を満たす複数の異なる形状の開口部を有することを特徴とする。
また、請求項13に記載の発明は、請求項9ないし12のいずれかに記載のマスクにおいて、前記開口部は、複数に分割して形成されたことを特徴とする。
本発明によるアレイ導波路格子の波長特性を調整する方法およびマスクを用いれば、従来よりも簡易にアレイ導波路格子の主要な波長特性を個別に調整することが可能となり、素子の歩留まりを向上させ、低コストで高性能な素子を提供することが可能となる。
従来技術では、各素子の位相状態を測定し、その結果に基づいて個々に位相調整用マスクの設計および作製を行っていた。これには、非常に煩雑で手間の掛かる工程が必要になる。
本発明によれば、素子の特性のばらつきにかかわりなく、共通の位相調整マスクを用いて素子の特性を補正することができる。特に、アレイ導波路格子の透過スペクトルの傾き、波長分散および中心波長などの特性を補正することができる。具体的には、アレイ導波路格子に位相調整マスクの開口部を通して紫外光を照射することにより、各導波路の屈折率が変化し、導波路間の光路長が変化する。これによって、アレイ導波路格子の特性を調整することができるようになる。アレイ導波路格子の各特性に影響する位相調整マスクの開口部の形状を工夫することによって、これら各特性を個別に調整することができる。また、紫外光の照射時間を調整することで、各特性の調整量を制御することができるので、共通の位相調整マスクを用いて、個々の素子の特性を個別に補正することができる。
以下の実施例では、平坦なスペクトル透過特性が得られるように設計されたAWGについて、製造上の特性のばらつきをトリミングにより補正することを前提に説明する。すなわち、入力導波路とスラブ導波路の境界近傍で2つのピークを有するフィールドが発生するように、パラボラ形状の導波路もしくはそれに類似した形状の導波路、MMI導波路またはY分岐導波路を入力導波路部に使用したAWGを対象としている。しかしながら、本発明は、これらの用途に限定されるものではない。
図3に、本発明の一実施例における位相調整マスクの一例を示す。位相調整マスク200は、マスク基板上に紫外光を通す開口部201a、201bと、素子との位置合わせに使うアライメントマーク202とを備えている。マスク基板の開口部以外の部分は、紫外光を遮断する材料で形成されている。
図4は、本発明の一実施例における位相調整マスクとアレイ導波路の関係を示している。図4に示すように、アライメントマーク202を用いて、開口部201が素子のNa本のアレイ導波路上に重ねて配置されている。実施例1では、i番目の導波路(i=−N〜N:N=Na/2)が開口部と重なる部分の長さをL3(i)とし、マスクの開口部の形状を、次式を満たすように決める。
L3(i)=a3×m+a2×m+a1×m+a0
ここで、mは規格化導波路番号であり、m=i/Nとしている。また、本実施例では、a3≠0、L3(i)>0とする。すなわち、位相調整マスクの開口部は、導波路番号の3次関数となるようにその形状を決定する。
このマスクを使用して紫外光を照射すると、各導波路は、3次関数L3(i)の形状にしたがってそれぞれ異なる長さについて紫外光を受け、それに応じてそれぞれ異なる屈折率変化を示す。各導波路の屈折率変化により、各導波路の光路長が調整され、アレイ導波路格子の波長特性が調整される。より具体的に説明すると、3次関数L3(i)の第1項(a3×m3)は、主に透過のスペクトルの傾きを変化させ、付随的に中心波長を変化させる。第2項(a2×m2)は、主に波長分散や透過帯域のスペクトル上の凹凸を変化させる。また、第3項(a1×m)は、中心波長を変化させる。第4項(a0)は、例えばL3(i)>0となるようにするための調整項として使用することができる。なお、より高次の関数形状において、4次以上の係数は、主にクロストークの劣化や透過スペクトル上のリップルなど、特性の劣化を引き起こす原因となる。そのため、これら高次の係数は、0に近いことが望ましい。
実際には、a3の値は、初期の透過スペクトルの傾きによって正または負の符号の選択を行う。a2は、分散の凹凸によって選択し、a1は、要求される中心波長との誤差に応じて選択することができる。本実施例では、位相調整マスク200では、3次の係数a3の符号が正のもの(開口部201a)と、負のもの(開口部201b)を用意し、開口部の最大幅が2mmとなるように制限した。
なお、アレイ導波路の本数Naは、アレイ導波路の全導波路数のうち、実効的に光が伝播しているある範囲の連続する導波路の本数としている。すなわち、光が伝播していても、アレイ導波路の特性にほとんど影響を与えない範囲外の導波路を除外している。具体例として、図5に、アレイ導波路の電界強度分布を示す。図5に示すように、電界強度がアレイ導波路の中心と比べて1/10以上の範囲にある導波路の本数をNaとし、それ以外の範囲の導波路を除外して考える。
次に、3次関数形状の開口部を有する位相調整マスクを用いて、アレイ導波路格子(AWG)の波長特性を調整する方法について説明する。図6に、アレイ導波路格子の波長特性を調整する手順を示す。先ず、ステップ1010で、AWG素子の波長特性を測定する。AWG素子の各出力ポート(導波路)の特性は、複数の出力ポートにわたって同様であるため、波長特性の測定は、中心付近の1つの出力ポートでその他の導波路の特性を代表させることができる。ステップ1020で、測定結果に基づいて、2つの位相調整マスク201aまたは201bの一方を選択し、紫外光の照射時間を決定する。
次に、ステップ1020で、調整を行うAWG素子に水素を含浸させる。素子を高圧の水素雰囲気下で長時間含浸させることにより、紫外光への感受性を高めるとともに、紫外光照射時の位相変化の偏波依存性を低減させる。ステップ1030で、選択した位相調整マスクをAWG素子上に設置し、ステップ1020で求めた照射時間だけ紫外光を照射する。図7に、アライメントマーク202を用いて位相調整マスク200をアレイ導波路格子100に位置合わせして配置した様子を示す。図7では、開口部201がアレイ導波路103の中心部に配置されているが、アレイ導波路の中心部以外やスラブ導波路部に配置してもよい。このとき、紫外光は開口部201にわたって均一に照射することが好ましい。
次に、位相調整マスクを取り外し、ステップ1050で、素子の熱処理を行う。これは、紫外光により誘起された屈折率(位相)変化は熱的に不安定な成分も含むため、熱的に不安定な成分を除去し、安定な成分のみを取り出すためである。安定化を行うために必要な温度は、250℃以上が好ましく、紫外光を照射していない領域における屈折率変化を生じないために500℃以下が好ましい。なお、紫外光により生じる屈折率(位相)変化に関しては、よく分析が進んでおり、紫外光照射を行っていない領域と比べて発光スペクトルや発光強度が異なることにより、照射領域の特定を行うことができる。
次に、本実施例によるアレイ導波路格子の波長特性の調整結果について説明する。図8は、紫外光の照射時間とAWG素子の透過スペクトル特性を示している。照射前、素子は透過スペクトル上の初期の傾きを有しており、照射時間が増加するにしたがって、次第に傾きが補正され、照射時間84秒で完全に平坦な特性が得られた。さらに照射時間を増加させると、初期の傾きとは逆の傾きを有する特性が得られた。また、3次の係数a3の符号が異なるもう一方の開口部を使用することにより、逆方向に傾きを補正できることを確認した。それゆえ、これら2つのマスクを併用することで、両方向の傾きに対応することがきる。
このように、照射時間により、スペクトル上の傾き量を調整することができるので、素子の初期の傾きに依存することなく補正が可能となる。実際に、複数個のアレイ導波路格子素子に本実施例による位相調整マスクを適用して、全ての素子で透過スペクトル特性の調整を行い、透過スペクトルの傾き量を個々に補正することができた。この結果、個別の素子毎に位相調整マスクを作製することなく、少数の位相調整マスクを汎用的に使用できることがわかる。
アレイ導波路格子では、スペクトル上の傾きのみならず、中心波長をITUグリッドなどに高精度に合わせ込む必要がある場合がある。中心波長は、AWG素子の作製上、高精度に制御できるようになっている。そのため、波長特性の調整を行うにあたっては、中心波長に変動を引き起こさない調整方法が望ましい。例えば、実施例1では、図8に示すように透過スペクトルの傾きの補正に伴い、中心波長も変動している。
中心波長は、上述のように波長特性の調整前、すなわち素子の作製時に高い精度で制御されているが、透過スペクトルの傾きは製造上の要因によりばらつきが大きい。傾きのばらつきを補正すると、中心波長が変動し、中心波長がばらつくことになる。例えば、ばらつきの分布がガウス分布だとすると、製造歩留まりは、傾きのばらつきを補正すると、それに応じて中心波長が変動し、ほぼ指数関数的に劣化すると考えられる。このように、中心波長のばらつき低減は、非常に重要となる。また、アレイ導波路格子では、低い波長分散特性を求められる。そのため、中心波長の変動だけでなく、波長分散の変動も同時に抑える必要がある。
本発明の実施例2では、位相調整マスクのパラメータをより適切に設定することにより、透過スペクトル上の傾きの補正に伴う中心波長の変動を低減する。具体的には、3次関数L3(i)において、−0.45<a1/a3<−0.06となるように位相調整マスクを設計する。このパラメータ設定により、中心波長の変動を抑えることが可能となる。また、分散変動を抑えるために、3次関数L3(i)において、a2=0となるように位相調整マスクを設計する。このパラメータ設定により、波長分散の変動を抑えることが可能となる。
図9に、a1/a3をパラメータとした場合の中心波長の変動量を示す。図では、1dB/nmの波形傾きを調整した時に生じる中心波長の変動量をプロットしている。図に示すように、a1/a3=−0.24程度が最適値となり、中心波長の変動をほぼ0に抑えることができる。通常、中心波長はITUグリッドから±0.02nm程度以下に制御することが求められる。傾きの調整を±1dB/nmとすると、波長変動量が0.02nm以下に抑えられる範囲は、図から−0.45<a1/a3<−0.06であることがわかる。本実施例は、特に中心波長の厳密な制御が求められる温度無依存化を行ったアレイ導波路格子(アサーマルAWG)や複数のAWGを同一チップ内に集積した複合素子において、特に有効である。
図10に、3次関数L3(i)において、a2=0、a1/a3=−0.22とした場合の波長特性の調整結果の一例を示す。図10(a)は、紫外光の照射回数(照射時間に相当)に対して、透過スペクトルの頂上部の平均的な傾きを示したものであり、ここでは波長に対する透過スペクトルの傾きの平均値(K値)として数値化している。紫外光の照射量が増えるにしたがって、透過スペクトルの傾きを調整できることがわかる。一方、図10(b)は、紫外光の照射回数に対して、3dB中心波長の変化を示したものである。紫外光の照射量に依存することなく、中心波長がほとんど変動していないことがわかる。
以上のように、最適なパラメータを選択することにより、中心波長の変動を抑え、透過スペクトルの傾き調整することが可能なる。また、分散についても同様に、a2=0とすることにより、変動を抑えることができることを確認した。
本発明の実施例3は、透過スペクトルの傾き、波長分散、中心波長を制御する別の方法に関するものである。具体的には、3次関数L3(i)に加えて、以下に示す2次関数L2(i)および1次関数L1(i)の3つの形状の開口部を有するマスクを使用する。
L2(i)=b2×m+b1×m+b0
ただし、b2≠0、L2(i)>0とする。
L1(i)=c1×m+c0
ただし、c1≠0、L1(i)>0
このような3つの形状の開口部を有する位相調整マスクを組み合わせて使用することにより、透過スペクトルの傾き、波長分散、中心波長をそれぞれ個別に調整することができる。また、本発明の実施例2に示すパラメータ設定を用いることで、それぞれのマスクによる個々の特性を独立して調整することができるようになる。
ここで、3つの開口部は、1枚のマスクとして形成することができる。この場合、紫外光が、各開口部に選択的に照射できる間隔を開けることが好ましい(例えば、5mm以上)。また、3つの開口部は、それぞれ別々の3枚の位相調整マスクとして構成することもできる。
本実施例では、3つの開口部のうち全ての開口部を用いても良いが、素子の特性により、スペクトルの傾きを調整するための3次関数L3(i)の開口部、波長分散を調整するための2次関数L2(i)の開口部、中心波長を調整するためのL1(i)の開口部のすべてを使用してもかまわないし、調整の必要に応じていずれか1つまたは2つを選択して使用してもよい。また、開口部は、紫外光が照射されるアレイ導波路の全長が変わらなければ、位相変化量の総計は変わらないので、複数の開口部に分割して形成してもよい。
位相調整マスクを用いて波長特性の調整を行った場合、実際に得られる位相変化量と設計値との間には、多くの場合わずかな誤差を生じる。第1の原因は、照射する紫外光の均一性の高い領域はあまり広くないためであり、照射光分布の不均一性により位相変化量が不均一になる。第2の原因は、位相変化量がアレイ導波路格子の導波路幅および導波路パターンの密度に対してわずかに依存性を有していることに起因する。このような位相誤差は素子特性を劣化させ、歩留まりを低下させる原因となる。
図11に、これらの劣化の例を示す。紫外光の照射回数に応じて、図11(a)では、K値が補正されているが、図11(b)では、照射光の不均一性のためなどにより中心波長が変動し、また図11(c)では、透過バンド幅が狭くなっていることを示している。特に、透過スペクトルの傾きの調整に伴い、中心波長が大きく変化するとともに、透過バンド幅が大きく劣化しているのがわかる。
本発明の実施例4では、位相調整マスクの設計値からの誤差を補正することにより、より良好な特性が得られることを対象としている。具体的には、紫外光の照射分布を均一にし、導波路の密度に対する依存性をなくすためにアレイ導波路が平行に配置された直線部分に、位相調整マスクを適用する。次に、マスク開口部から紫外光を照射して、導波路の単位長さあたりの位相変化量を計測する。この値を位相調整マスクの開口部の設計にフィードバックすることにより、誤差による素子の特性劣化を補償することができる。
具体的には、一定の光量照射時の単位長さあたりの位相変化量をΔφiとし、次式のように補正する。
L3(i)’=L3(i)/Δφi
直線導波路部に均一に紫外光を照射するには、例えば直線導波路の方向に沿って紫外光をスキャンするか、またはUVランプ光を円筒形状レンズなどを通して照射することにより実現することができる。
本発明の実施例5では、同一幅のアレイ導波路の一部を等間隔の直線で構成することを特徴とする。これにより、アレイ導波路格子の導波路幅および導波路パターンの密度に対する位相変化量の依存性を抑えることができる。この部分に位相調整マスクを適用することにより、実施例4に記載した位相調整マスクの補正を行うことなく、実際の位相変化量の設計値からの誤差を十分に小さく抑えることができる。
図12に、本発明の実施例4によるアレイ導波路格子の構成例を示す。アレイ導波路格子100は、等間隔で配置された同一幅の直線導波路部601を備えている。この直線導波路部601に位相調整マスクの開口部201を設置して、均一な紫外光を照射する。これにより、実施例4に示すような位相調整マスクの補正を行わなくても波長変動を伴わない調整ができる。
本発明の実施例6では、位相調整マスクの開口部を複数に分割して形成することを特徴とする。特に、アレイ導波路の中央部には、多くの場合、特性の偏波依存性をなくすために波長板を設けることがある。アレイ導波路格子の特性の位相調整は、波長板挿入後に行うのが好ましい。そのため、アレイ導波路の中央部に開口部を設けないように、位相調整マスクを分割して形成することが有効である。
図13に、本発明の実施例6による位相調整マスクを示す。図に示すように、位相調整マスク200は、3次関数L3(i)の形状を2つに分割した開口部304aおよび304bと、1次関数L1(i)の形状を4つに分割した開口部305a、305b、305cおよび305dとを備えている。開口部304aおよび304bは、アレイ導波路部103の波長板107の両側に配置され、3次関数L3(i)の形状を有する1つの開口部と同等の効果を有するように構成されている。また、開口部305a〜305dは、スラブ導波路部102、104に配置され、1次関数L1(i)の形状を有する1つの開口部と同等の効果を有するように構成されている。このように、開口部を分割して配置することにより、アレイ導波路格子の反射板などを避けて、位相調整マスクを適用することができるようになる。
波長板は、通常、アレイ導波路が左右対称となる位置に挿入される。そのため、分割する開口部も、波長板の両側に左右対称に配置することが好ましい。これは、位相調整時の誤差を低減するためである。また、反射板の設置に使用される固定材の劣化を防ぐために、反射板の設置部に紫外光があたらないように、開口部を設置することが好ましい。さらに、図13では、アレイ導波路部103に3次関数の形状を有する開口部304a、304bを配置し、スラブ導波路部102、104に1次関数の形状を有する開口部305a〜305dを配置しているが、それぞれの開口部が重ならなければ、アレイ導波路またはスラブ導波路のいずれに配置しても構わない。また、位相調整マスクは、製造上の誤差により、開口部の形状が設計値からわずかに異なり、分割数を増やすに従い誤差が蓄積する。そのため、開口部の分割数は、2〜6程度の範囲とすることが好ましい。このように、開口部を複数に分割して形成することにより、アレイ導波路格子の形態に適合した位相調整マスクの設計が可能になる。
AWG素子の透過スペクトルの傾きは、わずかに偏波依存性を有している場合がある。本発明の実施例7では、この偏波依存性を解消し、透過スペクトルの傾きを補正することを対象にしている。上記の実施例では、紫外光を照射する前に素子に水素を含浸させ、紫外光照射に対する屈折率変化の感度を高めて照射時間の短縮化を図るとともに、屈折率変化量の偏波無依存化をはかっている。一方、素子に水素を含浸させずに、紫外光を照射すると、紫外光照射に対する屈折率変化量が格段に小さくなるとともに、屈折率変化に偏波依存性を生じる。そこで、水素を含浸させずに、素子の初期の偏波依存性を補正した後、水素を含浸させて、屈折率変化を調整することにより、偏波依存性のない素子を得ることができる。また、最初に水素を含浸させて、屈折率変化を調整し、水素が十分に離脱した後、偏波依存性を補正することも可能である。
図14に、本発明の実施例7による位相調整マスクを示す。図に示すように、位相調整マスク200は、開口部500aおよび500bと、開口部501aおよび501bとを備えている。開口部500aおよび500bは、アレイ導波路部の波長板の両側に左右対称に配置され、3次関数L3(i)の形状を有する1つの開口部と同等の効果を有するように構成されている。開口部501aおよび501dも同様に、アレイ導波路部の波長板の両側に左右対称に配置され、3次関数L3(i)の形状を有する1つの開口部と同等の効果を有するように構成されている。
次に、この位相調整マスクを用いて、AWG素子の透過スペクトルの傾きの偏波依存性を補正し、偏波無依存化した素子の透過スペクトルの傾きをさらに補正する手順を図15に示す。先ず、ステップ1510で、AWG素子の偏波依存性を含む透過スペクトルの傾きの初期の特性を測定する。この測定結果に基づいて、ステップ1520で、偏波依存性を補正するためのマスクの開口部(例えば、500aおよび500b)と紫外光の照射時間、そして透過スペクトルの傾きを補正するための開口部(例えば、501aおよび501b)と紫外光の照射時間を決定する。
次に、1530で、位相調整マスクを設置し、素子に水素を含浸させることなく、偏波依存性を補正するためのマスクの開口部にステップ1520で求めた照射時間だけ紫外光を照射して、偏波依存性を補正する。ここでは、素子に水素を含浸していないので、紫外光の照射による導波路の屈折率変化はかなり小さい。しかし、透過スペクトルの傾きの偏波依存性も小さいので、通常の紫外光の照射時間で十分に調整が可能である。次に、ステップ1540で、偏波依存性を補正したAWG素子に高圧水素雰囲気下で水素を含浸させる。そして、ステップ1550で、再び位相調整マスクを設置し、透過スペクトルの傾きを補正するためのマスクの開口部にステップ1520で求めた照射時間だけ紫外光を照射して、透過スペクトルの傾きを補正する。最後に、素子を熱処理して、屈折率変化の安定化を行う。これにより、偏波依存性をなくして透過スペクトルの特性を調整したAWG素子を得ることができる。
なお、これまでに述べてきた実施例では、紫外光の光源には、現在最も高い出力が得られるエキシマレーザを用い、照射の均一性を高めるために開口部にレーザ光のスキャンを行っている。これにより、短時間で精度の高い調整が可能となる。しかし、多少時間が延びるのを許容すれば、UVランプを集光して照射したり、UV−Arレーザ光をスキャンして照射する方法を用いることも可能である。この場合、エキシマレーザの場合と同様に位相調整マスクを用いて均一に光を照射することもできるし、UV−Arレーザをこれまでに述べてきた実施例で示した関数形状になるように各導波路に対して集光して照射してもよい。この場合、安定なレーザ光照射を実現するために、直線からなる導波路部に照射を行うことが好ましい。
以上、本発明について、いくつかの実施例に基づいて具体的に説明したが、本発明の原理を適用できる多くの実施可能な形態に鑑みて、ここに記載した実施例は、単に例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。例えば、マスク開口部の形状は、3次関数として説明したが、実際は、3次関数に近似した関数であっても同様の効果が得られる。ここに例示した実施例は、本発明の趣旨から逸脱することなく構成と詳細を変更することができる。さらに、説明のための構成要素は、本発明の趣旨から逸脱することなく変更、補足、またはその順序を変えてもよい。
代表的なアレイ導波路格子の構成を示す平面図である。 平坦な透過スペクトル特性を得るために使用するスラブ導波路に接する入力導波路部の形状を例示する図である。 本発明の一実施例による位相調整用マスクの平面図である。 本発明の一実施例による位相調整用マスクの開口部をアレイ導波路に重ねた状態を示す模式図である。 一般的なアレイ導波路格子における各アレイ導波路の光の伝播特性(規格化電界強度)を示すグラフである。 本発明の一実施例による位相調整マスクを用いてアレイ導波路格子の波長特性を調整する手順を示すフローチャートである。 本発明の一実施例による位相調整マスクをアレイ導波路格子にアレイ導波路部に適用した状態を示す模式図である。 本発明の一実施例による位相調整マスクを用いて紫外光の照射時間を変えた場合のアレイ導波路格子の透過スペクトルの傾きの変化を示すグラフである。 本発明の一実施例による位相調整マスクの開口部の形状を決定する3次関数のパラメータによるアレイ導波路格子の中心波長の変動を示すグラフである。 本発明の一実施例による位相調整マスクによる紫外光の照射回数と波長特性の変化を示すグラフであり、図10(a)は、照射回数と透過スペクトルの傾きの平均を示すK値との関係を示し、図10(b)は、照射回数と透過スペクトルの中心波長との関係を示している。 本発明の一実施例による位相調整マスクによる紫外光の照射回数と波長特性の変化を示すグラフであり、図11(a)は、照射回数と透過スペクトルの傾きの平均を示すK値との関係を示し、図11(b)は、照射回数と透過スペクトルの中心波長との関係を示し、図11(c)は、照射回数と透過スペクトルのバンド幅との関係を示している。 本発明の一実施例によるアレイ導波路格子の構成を示す平面図である。 本発明の一実施例による位相調整用マスクの開口部をアレイ導波路およびスラブ導波路に重ねた状態を示す模式図である。 本発明の一実施例による位相調整用マスクの開口部をアレイ導波路およびスラブ導波路に重ねた状態を示す模式図である。 本発明の一実施例による位相調整マスクを用いてアレイ導波路格子の偏波依存性を補正して波長特性を調整する手順を示すフローチャートである。
符号の説明
10 パラボラ型の入力導波路形状
11 MMI型の入力導波路形状
12 Y分岐型の入力導波路形状
13 パラボラ型に直線導波路を付加した入力導波路形状
100 アレイ導波路格子
101 入力用光導波路
102 分岐用スラブ光導波路
103 アレイ光導波路
104 合波用スラブ導波路
105 出力用光導波路
107 波長板
200 位相調整マスク
201、304、305、500、501 開口部
202 アライメントマーク
601 直線導波路部

Claims (13)

  1. アレイ導波路格子の導波路に紫外光を照射して波長特性を調整するための方法であって、
    前記導波路の本数をNa本とし、前記導波路の番号をi(i=−N〜N:N=Na/2)とし、前記導波路の規格化導波路番号をm=i/Nとして、紫外光を照射する各導波路の長さをL3(i)=a3×m+a2×m+a1×m+a0(a3≠0)とすることを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、L3(i)の係数を−0.45<a1/a3<−0.06とすることを特徴とする方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法であって、L3(i)の係数をa2=0とすることを特徴とする方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の方法であって、
    各導波路の既に紫外光を照射した領域とは別の領域にL2(i)=b2×m+b1×m+b0として紫外光をさらに照射することを特徴とする方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の方法であって、
    各導波路の既に紫外光を照射した領域とは別の領域にL1(i)=c1×m+c0として紫外光をさらに照射することを特徴とする方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の方法であって、導波路の直線部分に紫外光を照射することを特徴とする方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の方法であって、
    紫外光を照射して波長特性の調整量を測定することと、
    前記調整量に基づいてL3(i)を補正することと
    をさらに備えることを特徴とする方法。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の方法であって、紫外光を照射する時間を変えることによって波長特性の調整量を制御することを特徴とする方法。
  9. アレイ導波路格子の導波路に紫外光を照射して波長特性を調整するためのマスクにおいて、
    前記導波路の本数をNa本とし、前記導波路の番号をi(i=−N〜N:N=Na/2)とし、前記導波路の規格化導波路番号をm=i/Nとして、前記マスクの開口部の形状をL3(i)=a3×m+a2×m+a1×m+a0としたことを特徴とするマスク。
  10. 請求項9に記載のマスクにおいて、L3(i)の係数は、−0.45<a1/a3<−0.06の範囲であることを特徴とするマスク。
  11. 請求項9または10に記載のマスクにおいて、L3(i)の係数は、a2=0であることを特徴とするマスク。
  12. 請求項9ないし11のいずれかに記載のマスクにおいて、前記マスクは、L3(i)を満たす複数の異なる形状の開口部を有することを特徴とするマスク。
  13. 請求項9ないし12のいずれかに記載のマスクにおいて、前記開口部は、複数に分割して形成されたことを特徴とするマスク。
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