JP2006242732A - X線用伝送路 - Google Patents

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Yuji Matsuura
祐司 松浦
Mitsunobu Miyagi
光信 宮城
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Miyagi Mitsunobu
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Miyagi Mitsunobu
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Abstract

【課題】 外部へのX線の漏洩がなく,高効率,長尺,かつ可撓性に富んだX線用伝送路を提供する。
【解決手段】 肉薄のガラス細管で構成された伝送路であり,管の内壁に表面が平滑な金属層を設けることにより,ガラス細管の内面におけるX線反射率を高めて伝送効率を向上させ,また,管の外壁に可撓性を損なわない程度の厚さの金属層を設けることにより,外部へのX線の漏洩を遮断することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は,X線用伝送路に関するものである。
X線はその透過,吸収性から,工業分野においては非破壊検査や材料分析に,医療分野においては診断や治療に広く用いられている。これらの応用においては,X線管などの線源から自由空間に放射状に発生するX線を対象物に照射するのが通常である。
しかしこの場合,大きな面積に対して一様にX線照射が行われるため,対象物や患部以外への照射が避けられず,対象箇所以外や健康な人体組織に悪影響を及ぼしてしまう。また,X線は一部の金属以外には高い透過性を示すため,外部へ漏洩による影響を防止するための遮蔽物等が必要となる。
そこで,X線を微小対象物に導き,照射を行うための導光路がいくつか提案,開発されているが,最も一般的なのはガラス細管によって構成されたものである。この種の導光路は,一本のガラス細管で構成されたものと,複数のガラス細管を束ねることにより構成されたものがある。前者では細管の孔の形状を,管の長手方向にテーパ状にすることによりX線を集光する効果をもつものがある。また,後者では束ねたものをテーパ状にすることにより,集光効果やコリメート機能を持たせたものが開発されている。
特開平11−295498号公報
これらの導光路においては,X線が管の壁面すれすれに入射した場合(グレージング入射)の反射率が,ある臨界角以上ではきわめて1に近づくという,減衰全反射現象を利用したものである。しかしながら,通常の石英ガラスやパイレクスガラスにより構成された従来の光学素子では,X線領域でのガラスの複素屈折率の虚部が小さいため,きわめて大きな入射角でのグレージング入射の場合でも反射率はあまり大きくなく,X線のエネルギーの一部が内壁に吸収もしくは透過してしまい,結果として光学素子の効率の低下を招いてしまう。
この欠点を補うために比較的高い反射率を示す鉛ガラスを用いて光学素子を構成した例はあるが,その効果はあまり大きくなく,著しい効率の上昇をもたらすことはできない。また,非常に高い反射率を示すニッケルなどの金属細管を用いて光学素子を構成しようとする試みもあるが,金属細管の内壁には比較的大きな表面粗さが存在し,それに起因する散乱損失が光学素子としての効率を低下させてしまい,実用化は困難である。
そのため,現状ではX線導光路の効率は長さ10cmで透過率が10%程度ときわめて低く,また通常は,肉厚のガラス管で構成されているため可撓性にも乏しい。さらに導光路の外部へもX線が漏洩するため,遮蔽物された空間での使用に限られてしまう。
そこで本発明の目的は,上記課題を解決し,外部へのX線の漏洩がなく,高効率,長尺,かつ可撓性に富んだX線用伝送路を提供することにある。
本発明は上記の目的を達成するため,ガラス細管で構成された伝送路であり,管の内壁に金属の薄膜が形成されていることを特徴とするX線用伝送路を提供する。
ここで,前記の前記金属が,金,銀,銅,モリブデン,ニッケル,コバルト,ベリリウム,アルミニウムのいずれかであっても良い。
ここで,前記金属が,無電解メッキ法もしくは化学気相成長法によって形成されたものであっても良い。
ここで,前記ガラス細管の外壁に金属層が形成されていても良い。
使用するX線波長に対し適当な金属を選択して,内装することにより透過効率をきわめて高いX線伝送路を実現することができる。
外部へのX線の漏洩がないため,使用する環境に制限がなく,人体内にX線を導入するといった用途にも適用することができる。
高い可撓性を示すため,自由度の高い伝送系を構築できる。
以下,本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。図1は本発明の光学素子の一実施形態を示す断面図である。同図に示すように,ガラス細管2と,このガラス細管2の外壁に設けられた金属薄膜3と,ガラス細管2の内壁に設けられた金属薄膜4とこの金属薄膜4の内壁によって区画される中空領域5によって,X線用伝送路1が形成されている。中空領域5は伝送するX線が減衰しないように真空化したり,X線に対して吸収の小さなガスで充填することも可能である。
母材となるガラス細管2は,線引法によってキャピラリチューブ状に加工されたものであり,その壁面はきわめて平滑であり,表面粗さの二乗平均値は10オングストローム未満であることが好ましい。このガラスの材質は,伝送路の特性には影響しないため任意の材料で構わないが,加工性や強度,化学的耐久性を考慮すれば,石英ガラスや硼珪酸ガラスであることが好ましい。また,金属薄膜を内外壁に形成する際にガラス細管に損傷が生じないように,細管の外壁に保護ポリマー層が形成されていても良い。また,充分な可撓性が得られるように,ガラス細管は内径1mm以下,かつガラス肉厚が100μm以下であることが好ましい。
ガラス細管2の内面に金属層4を形成することにより,細管内壁におけるX線反射率が増加し,高い伝送効率を得ることができる。この金属層は,伝送路を使用するX線の波長において,高い反射率およびより大きな臨界角をもつ材質である必要があり,金,銀,銅,モリブデン,ニッケル,コバルト,ベリリウム,アルミニウムなどを使用することができる。これらの材料は,真空蒸着,化学気相成長法,メッキ法などにより,管の内壁に成膜することが可能である。金属層の厚さは,使用するX線におけるスキンデプス以上である必要があるが,過剰に厚いと表面粗さが増大することがあるため,1ìm以下であることが好ましい。この金属層に表面粗さが存在すると,散乱により反射率が低下し伝送効率が著しく劣化してしてまうため,表面が充分平滑である必要があり,表面粗さの二乗平均値が10nm以下であることが好ましい。
ガラス細管2の外面に形成する金属層3は,伝送路の外部にX線が漏洩しないよう遮蔽するためのものである。内面の反射金属層4は表面の平滑性が第一に要求されるため,あまり厚くすることができない。そのため一部のX線が伝送路外部に漏洩する可能性があり,それを遮蔽する必要がある。金属層3の材質は,伝送するX線に対して高い遮蔽性をもつものであれば任意であり,蒸着,メッキなどいかなる手法によって構成されたものであっても良いが,ニッケル,銀など無電解メッキ法によって容易に形成することができるものが好ましい。金属層3の厚さはX線を遮蔽するのに充分な厚さである50nm以上であり,伝送路の柔軟性を損なわないように1mm以下であることが好ましい。
以下に本発明の実施例を詳述する。まず無電解メッキ法を用いてガラスキャピラリ内面にニッケル薄膜を生成することによりX線伝送路を製作した。図2は,軟X線伝送実験の測定系である。光源としては一般的に使用されているタングステンターゲットを用いたX線管を用いた。光源から2cmの位置に内径530μm,長さ30cmの中空伝送路の入射端を設置し,入射端側5cmを直線状に固定した上で,出射端を側方に移動させて出射光強度を測定した。測定結果を図3に示す。なお,測定は光路上の空気による吸収損を低減するため,ヘリウム雰囲気中で行った。ニッケル中空伝送路は,直線状態ではガラスキャピラリの約2倍,曲げ状態においても約3倍以上の伝送効率を示しており,ニッケル内装による効率の向上が確認された。
本発明の一実施形態を示す断面図である。 本発明の伝送路を評価するための測定系の構成図である。 本発明による伝送路の測定結果を表す図である。
符号の説明
1 X線伝送路
2 ガラス細管
3 内部金属層
4 外部金属層
5 中空領域

Claims (4)

  1. ガラス細管で構成された伝送路であり,管の内壁に金属の薄膜が形成されていることを特徴とするX線用伝送路。
  2. 前記金属が,金,銀,銅,モリブデン,ニッケル,コバルト,ベリリウム,アルミニウムのいずれかであることをを特徴とする請求項1に記載のX線用伝送路。
  3. 前記金属が,無電解メッキ法もしくは化学気相成長法によって形成されたことを特徴とする請求項1に記載のX線用伝送路。
  4. 前記ガラス細管の外壁に金属層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のX線用伝送路。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010025662A (ja) * 2008-07-17 2010-02-04 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> X線集光レンズ
WO2020137047A1 (ja) * 2018-12-28 2020-07-02 株式会社堀場製作所 X線導管の製造方法、x線導管、分析装置

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