JP2006240469A - 車両用ハブユニット - Google Patents

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政雄 中嶋
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Abstract

【課題】本発明の目的は、紐状異物が巻き付きにくく、巻き付いた紐状異物を切断又は破断することができる車両用ハブユニットの提供にある。
【解決手段】車輪取付用のハブホイール25と、前記ハブホイール25をハブケース11に対して回転自在に支持するころがり軸受20と、外部からの前記ころがり軸受への異物侵入を防止するシール部材を備え、前記ハブホイール25は、前記ハブケース11に向けて突出されたカッター部49を備え、前記カッター部49は前記シール部材より外部に位置する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、車両用ハブユニットに関し、特に、ころがり軸受を備えた車両用ハブユニットに関する。
従来の車両用ハブユニットとしては、例えば、図6に示す車両用ハブユニット90が知られている。
この種の車両ハブユニット90は、車輪95を取り付けるハブホイール92と、前記ハブホイール92をハブケース91に対して回転自在に支持するころがり軸受93と、外部からの前記ころがり軸受93への異物侵入を防止するオイルシール94が備えられている。
ところで、この種の車両用ハブユニット90では、ハブケース91とハブホイール92との間隙dに外部からの異物が入り込むおそれがある。
そこで、従来では、例えば、ハブホイールの外径側にエンコーダを設け、このエンコーダの一部を構成する部材(円輪部及び端縁部)がラビリンスシールを形成し、ラビリンスシールによりハブケースとハブホイールの間隙に対する外部からの泥水等の侵入をしにくくするとしている(特許文献1を参照)。
また、関連する別の従来技術としては、例えば、特許文献2に示される電気掃除機を挙げることができる。
この電気掃除機は、掃除機本体とこの本体の厚さより大きい直径の後車輪とを備え、後車輪の最外径面を本体の天面、底面及び後側面より突出させ、本体の重心が後車輪の車軸より後方に位置し、後車輪と本体との間隔を電源コードの直径より小さくし、かつ本体の後車輪と対向する部分の周端にくびれ部を設けている。
この技術によれば、後車輪と本体との間隔が電源コードの直径より小さいから、電源コードが入り込まず、本体の後車輪と対向する部分の周端に設けたくびれ部により電源コードが後車輪から逃げるとしている。
特開2004−324891号公報 特開平5−42068号公報
しかしながら、特許文献1に記載された従来の技術では、泥水を入り込みにくくする効果はある程度期待できるものの、異物が比較的軽く長い紐状(以後、便宜上「紐状異物」と表記する)である場合、紐状異物がハブホイールやハブケースに巻き付くという問題があった。
特に、紐状異物が走行路面に残存しがちな工場や倉庫等の環境では、紐状異物がハブホイール等に巻き付き易かった。
また、例えば、フォークリフトでは、車両の幅方向の寸法が制限され、設計上の自由度が制約されていることもあり、紐状異物の巻き付きを防止する手段を設けることが困難な実情があった。
他方、特許文献2に記載された従来の技術では、後車輪と本体との間隔よりも幅広の紐状異物に限り効果が認められるに過ぎず、後車輪と本体との間隔よりも幅の狭い紐状異物である場合は、紐状異物が後車輪と本体との間に入り込むという問題があった。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、紐状異物が巻き付きにくく、巻き付いた紐状異物を切断又は破断することができる車両用ハブユニットの提供にある。
上記課題を達成するため、請求項1記載の発明は、車輪取付用のハブホイールと、前記ハブホイールをハブケースに対して回転自在に支持するころがり軸受と、外部からの前記ころがり軸受への異物侵入を防止するシール部材を備えた車両用ハブユニットであって、前記ハブホイールは、前記ハブケースに向けて突出されたカッター部を備え、前記カッター部は前記シール部材より外部に位置することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、ハブホイールのカッター部がハブケースに向けて突出され、カッター部がシール部材よりも外部に位置することにより、カッター部はハブホイールとハブケースとの間の間隙を埋めるような配置となる。
このため、紐状異物はハブホイールとハブケースとの間隙から入り込みにくくなるほか、ハブホイールに巻き付く紐状異物はカッター部により切断又は破断され、切断又は破断された紐状異物は、回転するハブホイールから離れ易くなる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の車両用ハブユニットにおいて、前記ハブケースは前記カッター部と対向する車輪側端部を有し、前記カッター部は前記車輪側端部の外周縁部を覆うことを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、カッター部が前記車輪側端部の外周縁部を覆うことから、ラビリンスシールの効果が期待でき、ハブケースの車輪側端部とハブホイールとの間隙に対して異物全般を入り込みにくくする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の車両用ハブユニットにおいて、前記カッター部は、固定部材を介して前記ハブホイールに固定されるカッター部材に含まれることを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、ハブホイールとカッター部材が互いに別体であり、カッター部材は固定部材によりハブホイールに固定されることから、両者の設計自由度が向上する。
ハブホイールと一体化したカッター部を設ける必要がないことから、ハブホイールやハブケースの寸法による制約が緩和され、例えば、ハブホイールやハブケースの小径化を実現することが可能となる。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の車両用ハブユニットにおいて、前記固定部材は、車輪取付用のセレーションボルトであることを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、カッター部材は車輪取付用のセレーションボルトによりハブホイールに固定されるから、ハブホイールにカッター部材を取り付けるための加工を必要としない。
また、セレーションボルトによりハブホイールに固定することから、ハブホールに対してカッター部材を十分に固定することができる。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項記載の車両用ハブユニットにおいて、前記カッター部は、前記ハブホイールの回転方向を臨む刃先を備えることを特徴とする。
請求項5記載の発明によれば、ハブホイールの回転方向を臨む刃先をカッター部が備えることにより、カッターの刃先が周方向に巻き付く紐状異物に対して、切断又は破断し易い位置となる。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項記載の車両用ハブユニットにおいて、複数の前記カッター部が備えられるとともに、該カッター部は前記ハブホイールの回転により互いにほぼ同一の回転軌跡を描くことを特徴とする。
請求項6記載の発明によれば、複数のカッター部が、ハブホイールの回転により互いにほぼ同一の回転軌跡を描くように設けられることから、紐状異物に対して繰り返しカッター部が干渉しやすくなる。
従って、カッター部による紐状異物の切断又は破断がより確実となる。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の車両用ハブユニットにおいて、前記固定部材は、前記カッター部と交互に配置されることを特徴とする。
請求項7記載の発明によれば、固定部材は、前記カッター部と交互に配置されることにより、ハブケースとハブホイールの間を固定部材あるいはカッター部が位置することになり、紐状異物がハブケースとハブホイールの間に一層入り込みにくくなる。
本発明によれば、紐状異物が巻き付きにくく、巻き付いた紐状異物を切断又は破断することができる車両用ハブユニットを提供することができる。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る車両用ハブユニットについて図1及び図2に基づき説明する。
図1に示すこの実施形態の車両用ハブユニット10は、産業車両としてのフォークリフトにおける駆動輪側に適用した例である。
この実施形態の車両用ハブユニット10は、図示しない車輪が取り付けられるハブホイール25と、ハブホイール25の一部を覆うハブケース11と、ハブホイール25に形成された軸孔26に嵌合される車軸40と、ハブホイール25を車軸40の軸芯C回りに回転自在に支持するころがり軸受20と、カッター部49を備えたカッター部材46とから主に構成されている。
〔ハブケースについて〕
ハブケース11はハブホイール25の一部を覆うケースであり、図1では、ハブケース11の右側が車輪側であり、左側が駆動源側となっている。
この実施形態に係るハブケース11は、車輪側へ向かうにつれて縮径する外径部12と、駆動側から車輪側へ貫通する挿通孔15を備えた内径部13を有している。
ハブケース11の車輪側の端部14(以後、「車輪側端部14」と表記する)は外径部12と内径部13が接近している。
挿通孔15はハブホイール25を軸芯C方向に貫通する孔であり、ハブケース11の内径部13には、ころがり軸受20を装着する軸受面16が設けられている。
この実施形態では、2個のころがり軸受20を装着することから、軸受面16が2箇所となっている。
軸受面16の間には突条17が形成されており、突条17はころがり軸受20の位置決めを図る要素となっている。
従って、ころがり軸受20は駆動源側から軸受面16に装着され、別のころがり軸受20は車輪側から装着されることになる。
ハブケース11は、その内径部13における車輪側端部14付近に、潤滑油の漏洩を防止するためのオイルシール19と当接するシール当接面18を有する。
このように、ハブケース11の内径部13には、車輪側端部14から順番にシール当接面18、軸受面16、突条17、軸受面16が形成されていると言え、シール当接面18、軸受面16は挿通孔15の貫通方向と平行となっている。
なお、ハブケース11における軸受面16の駆動源側は、十分な空間部が形成されるように拡径されている。
〔ころがり軸受について〕
次に、ハブホイール25を回転自在に支持するころがり軸受20について説明する。
ころがり軸受20は、主に外輪21と内輪22と転動体(円すいころ)23から構成されるが、この実施形態では、転動体23の軸芯方向が車軸40の軸芯Cの方向に対して傾斜した、所謂、接触角を有する円すい転がり軸受である。
また、この実施形態では、2個の転がり軸受20を並列に配置し、互いの接触角が対称となっている。
そして、内輪22にハブホイール25が装着されるとともに、外輪21がハブケース11に支持されることにより、ハブホイール25はハブケース11に対して回転自在に支持される。
〔ハブホイールについて〕
ハブホイール25について説明すると、ハブホイール25は軸孔26を有する筒状体27と、筒状体27の車輪側において拡径により延設されたフランジ体31を備えている。
ハブホイール25は、ころがり軸受20を介してハブケース11に対して回転自在に支持されるが、この状態では、ハブケース11の車輪側端部14とフランジ体31の駆動源側の面は互いに接近しており、両者14、31の間には間隙dが形成される。
筒状体27の外径面はころがり軸受20が当接する軸受面28を含み、筒状体27とフランジ体31の境には段部29が形成されている。
段部29の側面は、車輪側に位置するころがり軸受20の内輪22の側面に当接し、段部29の周面はオイルシール19の一部が当接する。
シール部材としてのオイルシール19は環状のシール部材であり、ころがり軸受20に対するハブケース11の車輪側端部14とフランジ体31との間隙を通じた外部からの異物の侵入を防止する。
また、この実施形態ではオイルシール19の一部はフランジ体31の駆動源側に当接して密封性を高めている。
ところで、筒状体27における軸孔26には、雌スプライン30が形成されている。
このため、ハブホイール25は外周に雄スプライン41を形成した車軸40とスプライン嵌合されている。
従って、車軸40はハブホイール25とのスプライン嵌合により車軸40の回転をハブホイール25に伝達することができる。
車軸40は駆動源からの動力を受けて回転する軸であり、車両の幅方向と車軸40の軸芯Cの方向が一致する。
車軸40の雄スプライン41の両端部には、油漏れの防止又は抑制を図るためのOリング42、43が装着されている。
また、車軸40の車輪側の端部には、車軸40からのハブホイール25の抜け止めのためのナット44が螺止されている。
そして、ナット44を覆うキャップ45がハブホイール25の車輪側に取り付けられ、ナット44の保護が図られている。
一方、フランジ部31には、固定用部材としてのセレーションボルト34を固定するためのボルト孔32が設けられている。
ボルト孔32には雌セレーション33が形成され、ボルト孔32にセレーションボルト34が圧入されることにより、セレーションボルト34が備える雄セレーション35とのセレーション嵌合を実現している。
ハブホイール25に対するセレーションボルト34の固定が圧入によるセレーション嵌合であることから、ボルトの締め付けトルクを管理する必要はなく、セレーションボルト34がフランジ体31に対して緩むおそれは殆どない。
ハブホイール25に保持されるセレーションボルト34の軸芯と車軸40との軸芯Cの方向は同じである。
セレーションボルト34の雄ねじ36は、ボルト孔32から車輪側へ向けて突出された状態にあり、ボルト頭部37はハブケース11を臨む。
そして、セレーションボルト34と図示しないナットにより車輪をハブホイール25に取り付けることが可能となっている。
〔カッター部材について〕
次に、カッター部材46について説明する。
カッター部材46は、間隙dに対する外部からの異物の侵入を抑制するほか、ハブホイール25に巻き付く紐状異物を積極的に切断又は破断する部材である。
この実施形態では、カッター部材46はセレーションボルト34によりハブホイール25のフランジ体31の駆動源側に取り付けられる。
図2に示すように、カッター部材46は、通孔48を備えた環状プレート部47と、環状プレート部47の外周側において屈曲により形成された複数のカッター部49と、カッター部49との間に位置するように環状プレート部47に穿孔されたボルト用通孔50を有する。
通孔48は、ハブケース11の内径部13の径にほぼ対応する径となっている。
複数のカッター部49は、環状プレート部47の面に対してほぼ直角方向に屈曲されることにより形成されており、各カッター部49間は所定の間隔が設定されている。
そして、カッター部49の両側の側縁部には刃先51が形成されており、このため、カッター部49の刃先51は別のカッター部49の刃先51と相対する。
なお、カッター部49の前縁部52は、カッター部材46をハブホイール25に取り付けた状態でハブケース11に臨み、前縁部52とハブケース11との間隙が間隙dよりも小さく設定される。
カッター部49間には環状プレート部47の一部が外側へ膨出しており、この膨出した部位にはボルト用通孔50が穿孔されている。
このボルト用通孔50はセレーションボルト34の雄セレーション35の径よりも大きく、ボルト頭部37の径よりも小さく設定されている。
従って、セレーションボルト34にカッター部材46を通してから、セレーションボルト34をハブホイール25に取り付けることで、カッター部材46がハブホイール25に固定される。
このように、セレーションボルト34を利用することにより、カッター部材46をハブホイール25に取り付けるための手段を別途用意することを避け、これにより車両用ハブユニット10の加工工数の低減や組み付けの容易化を図っている。
また、ハブホイール25にカッター部材46を取り付けた状態では、カッター部49の間にセレーションボルト34のボルト頭部37が位置することになり、カッター部材46だけでなくボルト頭部37が間隙dを塞ぐような形となり、間隙dに対する異物侵入の抑制を向上させる。
次に、車両用ハブユニット10に対する紐状異物の巻き付き抑制について説明する。
走行状態にあるフォークリフトでは、駆動源の駆動力は車軸40を回転させ、車軸40からハブホイール25に回転力が伝達されている。
ハブホイール25の回転により車輪が転動するが、ハブケース11に対するハブホイール25の回転はころがり軸受20により円滑に行われる。
ところで、梱包に使用したビニール紐等の比較的軽量の紐状異物が走行路面に散逸または残存している環境では、フォークリフトの走行に伴う空気の流れにより紐状異物が浮き上り、回転するハブホイール25に紐状異物が巻き付く可能性が高い。
紐状異物がハブホイール25及びその周辺に巻き付こうとうする場合、紐状異物は、ハブホイール25のフランジ体31の駆動側の面、あるいは、ハブケース11の外径部12に沿って間隙dへ向かうことがある。
ハブホイール25は高速回転することから、カッター部材46が間隙dへ向かう紐状異物に対して干渉することになり、カッター部49の刃先が紐状異物を切断又は破断する。
この際、カッター部49の刃先51がフランジ体31の駆動側の面からハブケース11に向かうように設けられていることにより、フランジ体31の外径周りに巻き付こうとする紐状異物は切断又は破断されやすい状態にある。
また、複数のカッター部49は前記ハブホイール25の回転により互いにほぼ同一の回転軌跡を描く。
このため、紐状異物がカッター部49の1度の干渉だけで切断又は破断されなくても、カッター部49の刃先51は紐状異物を切断又は破断するまで繰り返し干渉する場合もある。
カッター部49により切断又は破断された紐状異物は細分化されることになるが、ハブホイール25とハブケース11との間隙には、カッター部材46又はセレーションボルト34のボルト頭部37が位置することで、細分化された紐状異物が間隙dに入り込み、オイルシール19に達する可能性は極めて小さい。
このように、この実施形態では、ハブケース25に対する紐状異物の巻き付きをカッター部材46により積極的に抑制又は防止するとともに、カッター部材46及びボルト頭部37が間隙dに対する紐状異物の侵入を妨げる。
この実施形態に係る車両用ハブユニット10によれば以下の効果を奏する。
(1)ハブホイール25のカッター部49がハブケース11に向けて突出され、カッター部49がオイルシール19よりも外部に位置することにより、カッター部49は間隙dを埋めるような配置となる。このため、紐状異物は間隙dから入り込みにくくなるほか、ハブホイール25に巻き付く紐状異物は、カッター部49により切断又は破断され、切断又は破断された紐状異物は、回転するハブホイール25から離れ易くなる。
(2)ハブホイール25とカッター部材46が互いに別体であり、カッター部材46はセレーションボルト34によりハブホイール25に固定されることから、両者25、46の設計自由度が向上する。ハブホイール25と一体化したカッター部49を設ける必要がないことから、ハブホイール25やハブケース11の寸法による制約が緩和され、例えば、ハブホイール25やハブケース11の小径化を実現することが可能となる。
(3)ハブホイール25とカッター部材46が別部材であることから、ハブホイール25に対するカッター部材46の着脱が可能となり、カッター部材46の交換が容易となる。
(4)カッター部材46は車輪取付用のセレーションボルト34によりハブホイール25に固定されるから、ハブホイール25にカッター部材46を取り付けるための加工を必要としない。また、セレーションボルト34の圧入によりハブホイール25に固定することから、ハブホイール25に対してカッター部材46を緩むことなく十分に固定することができる。
(5)ハブホイール25の回転方向を臨む刃先51をカッター部49が備えることにより、カッター51の刃先51が周方向に巻き付く紐状異物に対して、切断又は破断し易い位置となるから、カッター部49がさらに紐状異物を切断又は破断し易くなる。
(6)複数のカッター部49が、ハブホイール25の回転により互いにほぼ同一の回転軌跡を描くように設けられることから、紐状異物に対して繰り返しカッター部49が干渉しやすくなる。従って、カッター部49による紐状異物の切断又は破断がより確実となる。
(7)セレーションボルト34のボルト頭部37がカッター部49と交互に配置されることにより、ハブケース11とハブホイール25の間をボルト頭部37又はカッター部49が位置することになり、紐状異物がハブケース11とハブホイール25の間に入り込みにくくなる。さらに言うと、ボルト頭部37及びカッター部材46は、紐状異物に限らず小石や水等の異物全般の入り込みを抑制する効果が期待できる。
(8)ハブホイール25とカッター部材46が互いに別体であることから、既存車両にカッター部材46を付加して、紐状異物の巻き付きを防止することができる。また、紐状異物の種類(例えば、化学繊維系紐、天然繊維系紐等)に対応するカッター部材46を用意すれば、巻き付く可能性が高い紐状異物の異物が予め把握できる場合には、紐状異物の種類に応じて切断又は破断に適したカッター部材46を用いて紐状異物の巻き付き防止の効果をさらに向上させることも可能となる。
(第1の実施形態の別例)
次に、第1の実施形態の別例について図3に基づき説明する。
この別例は、図3に示すとおりハブホイール25に対して取り付ける固定部材をセレーションボルト34とせず、別に用意した固定用ボルト61を用いるカッター部材55とした例である。
カッター部材55を除く、ハブケース11及びハブホイール25等は第1の実施形態と基本的に同一であることから、第1の実施形態の符号を一部共通して用いるほかその説明を援用する。
図3に示すカッター部材55は、第1の実施形態と同様に通孔57を有する環状プレート部56と刃先59を備えたカッター部58を有する。
環状プレート部56には固定用ボルト61を挿通するためのボルト用通孔60が穿孔されている。
この例では、ボルト用通孔60はカッター部58の内側に配置されるように穿孔されている。
固定用ボルト61は公知のボルトであり、固定用ボルト61のためのボルト孔(図示せず)が、第1の実施形態で述べたセレーションボルト34のボルト用通孔50とは別にハブホイール25のフランジ体31に設けられる。
この別例によれば、第1の実施形態が奏する効果(1)〜(3)、(5)〜(8)と同様の効果が期待できる。
また、カッター部材55は、セレーションボルト34を利用せず、別の固定用ボルト61によりハブホイール25に固定されるから、セレーションボルト34を外すことなくカッター部材55の着脱が可能となるほか、カッター部材55に対する設計自由度の一層の向上が期待できる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る車両用ハブユニット70について図4に基いて説明する。
この実施形態は、ハブホイールとカッター部材が一体化された例である。
図4に示す車両用ハブユニット70は、ハブホイール77の一部を覆うハブケース71と、車輪85が取り付けられるハブホイール77と、ハブホイール77をハブホイール77の軸芯回りに回転自在に支持するころがり軸受76と、シール部材といてのオイルシール86とから主に構成されている。
この実施形態のハブケース71は、車輪側へ向かうにつれて拡径される外径部72と、挿通孔75を形成する内径部73を備えている。
挿通孔75にはハブホイール77が挿通され、ころがり軸受76を介してハブホイール77はハブケース71に対して回転自在となっているが、この実施形態のハブホイール77は、車軸との一体化により車軸としての機能を備えている。
また、ハブホイール77はハブケース71により覆われる軸体78と、車輪85が取り付けられるフランジ体80を備えており、軸体78とフランジ体80の境付近には段部79が形成されている。
オイルシール86が段部79に装着されることにより、ハブケース71とハブホイール77との間からの潤滑油の漏洩防止が図られている。
この実施形態では、ころがり軸受76の駆動側にもオイルシール87が装着されており、両オイルシール86、87の間の空間において潤滑油が封止されている。
フランジ体80の駆動側は、ハブケース71の車輪側端部74と近接する位置にある。
フランジ体80は、所定の間隔を互いに保って穿孔されたボルト孔81を備えており、フランジ体80におけるボルト孔81間には、切り欠き部82が形成されている。
ボルト孔81は、車輪85とハブホイール77との連結を図るためのスタットボルト88を螺入するための雌ねじを有する。
切り欠き部82は、車輪85が備える車輪側ボルト89とフランジ体80が干渉しないように設けられたスペースである。
フランジ体80の外周付近には、ボルト孔81の外側に位置するように、ハブケース71へ向けて突出するリブ状のカッター部83が形成され、カッター部83はハブケース71の車輪側端部74の外周縁部を覆う。
カッター部83により、ラビリンスシールの効果が期待でき、ハブケース71の車輪側端部74とフランジ体80との間隙dに対して異物全般を入り込みにくくしている。
カッター部83の両側端には刃先84が形成されており、刃先84は第1の実施形態のカッター部材における刃先59に相当する。
刃先84は紐状異物がハブケース71やハブホイール77に巻き付いた際に、紐状異物を切断又は破断する機能を有する。
このように、この実施形態の車両用ハブユニット70によれば、第1の実施形態による効果(1)、(5)、(6)が期待できる。
また、ハブホイール77とのカッター部83の一体化により、部品点数の削減を図ることが可能となる。
なお、本発明は、上記した第1の実施形態(別例を含む)及び第2の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 上記の第1、第2の実施形態では、いずれも駆動輪が取り付けられる車両用ハブユニットとしたが、駆動輪に限らず従動輪に適用することを妨げない。
○ 上記の第1、第2の実施形態では、ころがり軸受として円すいころがり軸受としたが、特に軸受の種類や数は限定されず、車両用ハブユニットに適した軸受を適当数を用意して設ければよい。
○ 上記の第1実施形態では、カッター部を含むカッター部材は環状の部材により形成されたが、カッター部材の形状は特に限定されることはなく、例えば、分割式のカッター部材としてもよい。この場合、特定のカッター部を必要に応じて取り外すことも可能となる。
○ 上記の第1、第2の実施形態では、産業車両としてのフォークリフトに適用した例を説明したが、フォークリフトに限定する趣旨ではなく、ハブケースとハブホイールを有する車両に本発明を適用することができる。中でも、駆動源から車輪までの間が短く設定され、車両の幅寸法の制約を受けやすい産業車両、あるいは建設車両に適用すると効果的である。
第1の実施形態に係る車両用ハブユニットの概要を示す断面図である。 第1の実施形態に係るカッター部材を示す斜視図である。 第1の実施形態の別例に係るカッター部材の斜視図である。 第2の実施形態に係る車両用ハブユニットの概要を示す断面図である。 図4におけるA−A線の矢視図である。 従来の車両用ハブユニットの一例を示す断面図である。
符号の説明
10、70 車両用ハブユニット
11、71 ハブケース
19、86、87 オイルシール
20、76 ころがり軸受
25、77 ハブホイール
27 筒状体
31、80 フランジ体
34 セレーションボルト
40 車軸
46 カッター部材
49、58、83 カッター部
51、59、84 刃先
50、60 ボルト用通孔
61 固定用ボルト
78 軸体
88 スタッドボルト

Claims (7)

  1. 車輪取付用のハブホイールと、前記ハブホイールをハブケースに対して回転自在に支持するころがり軸受と、外部からの前記ころがり軸受への異物侵入を防止するシール部材を備えた車両用ハブユニットであって、
    前記ハブホイールは、前記ハブケースに向けて突出されたカッター部を備え、
    前記カッター部は前記シール部材より外部に位置することを特徴とする車両用ハブユニット。
  2. 前記ハブケースは前記カッター部と対向する車輪側端部を有し、前記カッター部は前記車輪側端部の外周縁部を覆うことを特徴とする請求項1記載の車両用ハブユニット。
  3. 前記カッター部は、固定部材を介して前記ハブホイールに固定されるカッター部材に含まれることを特徴とする請求項1又は2記載の車両用ハブユニット。
  4. 前記固定部材は、車輪取付用のセレーションボルトであることを特徴とする請求項3記載の車両用ハブユニット。
  5. 前記カッター部は、前記ハブホイールの回転方向を臨む刃先を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の車両用ハブユニット。
  6. 複数の前記カッター部が備えられるとともに、該カッター部は前記ハブホイールの回転により互いにほぼ同一の回転軌跡を描くことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の車両用ハブユニット。
  7. 前記固定部材は、前記カッター部と交互に配置されることを特徴とする請求項6記載の車両用ハブユニット。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008162317A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Ntn Corp 車輪用軸受装置
JP2011093373A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Nsk Ltd インホイールモータ用ハブ及びインホイールモータ
JP2018127010A (ja) * 2017-02-06 2018-08-16 三菱ロジスネクスト株式会社 産業用車両のアクスル装置

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