JP2006240375A - 人工衛星の姿勢制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 人工衛星を目標姿勢に速やかに姿勢変更することができる姿勢制御装置を得る。
【解決手段】 複数台のCMGを有するCMGクラスタ101と、人工衛星200の姿勢角と姿勢角速度を検出する姿勢センサ107と、軌道上の姿勢変更区間におけるCMGの目標ジンバル角を生成するCMG軌道計画部106と、生成された目標ジンバル角に基づいて、姿勢変更区間における人工衛星200の姿勢角、姿勢角速度、および姿勢角加速度の目標軌道を生成する衛星軌道計画部105と、生成された目標軌道に基づいて、姿勢制御トルクを算出する姿勢制御トルク計算部104と、実際のCMGのジンバル角、生成された目標ジンバル角、および算出された姿勢制御トルクを用いて、CMGのジンバル角速度を算出するジンバル角速度計算部103と、算出されたジンバル角速度を実現するようにCMGを制御するCMG制御部102を備える。
【選択図】 図1

Description

この発明は、人工衛星の姿勢制御装置に関するものである。
高機動の人工衛星は、姿勢制御アクチュエータとして複数台のCMG(Control Moment Gyro)から構成されるCMGクラスタを搭載している。CMGクラスタは、高トルクを発生することが可能である。
このようなCMGクラスタを搭載した人工衛星では、CMGのジンバル角速度と人工衛星に作用する姿勢制御トルクの間には、以下の関係が成立する。
A(d/dt(δ))=τ
ここでδは各CMGのジンバル角から構成されるベクトル、τは衛星に作用する姿勢制御トルクである。行列Aの各列は、対応するCMGのジンバルを回転させることにより得られる姿勢制御トルクの方向を示しており、一般にヤコビ行列と呼ばれる。ヤコビ行列Aは各CMGのジンバル角の関数として求めることができる。
ヤコビ行列Aのrankが3の場合には、CMGのジンバル角を回転させて任意の3次元姿勢制御トルクを実現することができる。ただし特定のジンバル角においては、ヤコビ行列Aのrankが2となり、CMGのジンバル角を回転させても実現することができない姿勢制御トルクが存在する。この状態を一般にCMGクラスタの特異状態と呼ぶ。
従来の人工衛星の姿勢制御装置では、姿勢制御トルクτが求まると、下記の式を用いて各CMGのジンバル角速度目標値が求められる。
d/dt(δ)=AT(AAT+kI3-1τ
ここで、ATは、Aの転置行列、kは正定数、I3は3×3の単位行列である。右辺のAT(AAT+kI3-1をAの修正擬似逆行列と呼ぶ。kI3はCMGクラスタの特異状態においても逆行列が計算できるように付加された修正項である。上式で求めたジンバル角速度目標値d/dt(δ)を用いて各CMGのジンバル軸を閉ループ制御する。
ジンバル駆動中は、姿勢変更軸方向の最大角運動量に対応するジンバル角と、実際のジンバル角との誤差を求め、誤差が大きいCMGに対しては、ジンバル角が上記の最大角運動量に対応するジンバル角となるように、閉ループ制御から開ループ制御に切り替える。
この時、姿勢変更軸以外の他軸成分にも姿勢変動が生じるが、閉ループ制御中のCMGがこの姿勢変動を打ち消さないように衛星姿勢目標値を修正する。開ループ制御中のCMGが上記の最大角運動量に対応するジンバル角に到達したら再び閉ループ制御に切り替えることにより、発生した姿勢変動の他軸成分が取り除かれる。
このように、CMGクラスタのジンバル角に応じて、閉ループ制御と開ループ制御を切り替える人工衛星の姿勢制御装置は、例えば特許文献1に記載されている。
米国特許第6131056号明細書
上述したように、従来の人工衛星の姿勢制御装置では、衛星姿勢角目標値の計画時に、姿勢変更時のCMGクラスタの特異点回避を考慮していない。従って、姿勢変更が始まると、一般にCMGクラスタは特異点に近づいていく。そして、特異点近傍では、特定のCMGの開ループ制御への切り替え、および修正擬似逆行列を用いた制御則により特異点回避を行う。
しかし、この場合、閉ループ制御から開ループ制御、あるいは開ループ制御から閉ループ制御に切り替えることによって、姿勢角目標値の計画時には想定していなかった大きな姿勢変動を生じることがある。このような姿勢変動を姿勢制御系で整定するのには時間を要し、結果的に姿勢変更完了に要する時間が長くなるという問題点があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、人工衛星を目標姿勢に速やかに姿勢変更することができる姿勢制御装置を得ることを目的とする。
この発明に係る人工衛星の姿勢制御装置は、人工衛星の姿勢を制御するための姿勢制御トルクを生成する複数台のCMGを有するCMGクラスタと、人工衛星の姿勢角と姿勢角速度を検出する姿勢センサと、軌道上の姿勢変更区間におけるCMGの目標ジンバル角を生成するCMG軌道計画部と、CMG軌道計画部で生成された目標ジンバル角に基づいて、姿勢変更区間における人工衛星の目標姿勢角、目標姿勢角速度、および目標姿勢角加速度を生成する衛星軌道計画部と、衛星軌道計画部で生成された目標姿勢角、目標姿勢角速度、および目標姿勢角加速度に基づいて、姿勢制御トルクを算出する姿勢制御トルク計算部と、CMGクラスタから供給されるCMGのジンバル角、CMG軌道計画部で生成された目標ジンバル角、および姿勢制御トルク計算部で算出された姿勢制御トルクを用いて、CMGのジンバル角速度を算出するジンバル角速度計算部と、ジンバル角速度計算部で算出されたジンバル角速度を実現するようにCMGを制御するCMG制御部を備えたものである。
この発明によれば、衛星軌道計画部は、CMG軌道計画部から供給される目標ジンバル角に整合するように、衛星の姿勢角、姿勢角速度、および姿勢角加速度の目標軌道を算出し、この目標軌道に基づいてCMGが制御されるので、姿勢変更区間内では計画外の姿勢変動が生じず、人工衛星を目標姿勢に速やかに姿勢変更することができる。
以下、この発明の実施の様々な形態を説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による、人工衛星200の姿勢制御装置100の構成を示すブロック図である。図に示すように、姿勢制御装置100は、CMGクラスタ101、CMG制御部102、ジンバル角速度計算部103、姿勢制御トルク計算部104、衛星軌道計画部105、CMG軌道計画部106、および姿勢センサ107を備えている。
CMGクラスタ101は、姿勢制御トルクを発生する複数台のCMG(Control Moment Gyro)を備えている。
図2は、典型的なシングルジンバルCMGの例を示す図である。図に示すように、スピン軸55を軸として高速で回転するフライホイール52を、単一のジンバル53で支持した構造となっている。ジンバル駆動モータ51によりジンバル軸54を軸として回転するように駆動すると、ジャイロ効果により、フライホイール52の角運動量方向(スピン軸55方向)とジンバル軸54に垂直な方向に姿勢制御トルクを発生させることができる。
図3は、CMGクラスタ101の構成例を示す図である。ここでは、ピラミッド配置と呼ばれる4台のCMGを備えた典型的なCMGクラスタを示している。図に示すように、各CMGのジンバル軸が四角錐の斜面に垂直となるように配置されている。3軸姿勢制御を行うためには、原理的には3台のCMGを搭載すればよいが、通常は故障時等の対応のために4台以上の冗長構成がとられる。
図4は、CMG軌道計画部106の構成を示すブロック図である。図に示すように、CMG軌道計画部106は、最大角運動量決定部1061、ジンバル角決定部1062、およびジンバル角軌道決定部1063を備えている。
次に、姿勢制御装置100の動作について説明する。
人工衛星200が姿勢変更を行う際、まずCMG軌道計画部106においてCMGジンバル角の目標軌道が計画される。ここでは、人工衛星200の初期姿勢を0とし、x軸まわりの姿勢マヌーバを行って、T秒後に目標姿勢θfに姿勢変更する場合を例に考える。姿勢変更の際のj番目のCMGのジンバル角速度d/dt(δj)の履歴を図5に示すように設定する。時刻t<Taの区間がジンバル角を駆動して姿勢角速度を加速している区間、時刻Ta<t<(T−Ta)の区間がジンバル角を一定にして姿勢角速度を一定に保つ区間、時刻(T−Ta)<t<Tの区間がジンバル角を駆動して姿勢角速度を減速している区間に相当する。
まず、最大角運動量決定部1061において、人工衛星200の姿勢変更のために利用することができるCMGクラスタ101の最大角運動量hsと、hsに対応するj番目のCMGのジンバル角δj s(j=1,2,3,4)を求める。
姿勢マヌーバ軸をuaとすると、姿勢変更のためのCMGクラスタ101の角運動量の方向ucは以下のように与えられる。
c=Jua/‖Jua‖ (1)
ここで、Jは衛星慣性モーメントである。CMGクラスタ101の最大角運動量hsは最大角運動量包絡面(Momentum Envelope)上のuc方向の1点として求めることができる。
次に、ジンバル角決定部1062において、実際に人工衛星200の姿勢変更の際に用いるCMGクラスタ101の角運動量をhc(‖hc‖<‖hs‖)と、hcに対応するj番目のCMGのジンバル角δj cを求める。これは、最大角運動量決定部1061で求めたジンバル角δj sを初期値として、Newton法による繰り返し計算を用いて次のように求めることができる。
δ(i+1)←δ(i)+A(i)+(hc−h(i)) (2)
ここでδ(i)はi回目の繰り返し計算におけるジンバル角推定値、A(i)+(=A(i)T(A(i)(i)T-1)はA(i)の擬似逆行列(A(i)はδ(i)に対応するヤコビ行列)、h(i)はδ(i)に対応するCMGクラスタ101の角運動量である。
次に、ジンバル角軌道決定部1063において、ジンバル角決定部1062で求めたジンバル角δj cを用いて、姿勢マヌーバ区間におけるジンバル角の軌道δrefを求める。図6にジンバル角δj cの時間履歴を示す。ジンバル角δj cを初期値0からδj cまで一定速度で加速し、同様にδj cから一定速度で初期値0まで減速すると、一般にuc方向以外の他軸にも角運動量を生じるため、姿勢マヌーバ区間の両端における姿勢角境界条件を満足できない。そこで、姿勢マヌーバ区間におけるCMGクラスタ101の角運動量の、uc方向以外の他軸成分の積分値が0となるように角運動量hcを修正し、近似的に姿勢角境界条件を満足させる。この修正したhcに対応するジンバル角δj cは、先と同様にNewton法により求めることができる。以上のようにして求められた、姿勢マヌーバ区間におけるジンバル角の軌道δrefは、目標ジンバル角の軌道として出力される。
衛星軌道計画部105では、CMG軌道計画部106から出力される目標ジンバル角と整合するように、衛星の姿勢角の目標軌道θb ref、姿勢角速度の目標軌道ωb ref、および姿勢角加速度の目標軌道d/dt(ωb ref)を求める。角運動量保存則より、人工衛星200の角運動量とCMGクラスタ101の角運動量の和は一定に保存される。
Jωb+hcmg=const. (3)
ここで、ωbは衛星姿勢角速度、hcmgはCMGクラスタ101の角運動量である。角運動量hcmgは、CMG軌道計画部106において求めた目標ジンバル角から求めることができる。従って、式(3)により衛星の目標姿勢角速度を求めることができる。またそれを微分することにより目標姿勢角加速度を、積分することにより目標姿勢角をそれぞれ求めることができる。
姿勢制御トルク計算部104では、衛星軌道計画部105で求めた目標軌道と、姿勢センサ107によって検出された人工衛星200の姿勢角θ’bと姿勢角速度ω’bを用いて、人工衛星200の姿勢変更に必要な姿勢制御トルクτcを計算する。姿勢センサ107には、一般にジャイロやスタートラッカが用いられ、これにより衛星の姿勢角速度と姿勢角を検出することができる。
姿勢制御トルクτcは、フィードフォワード項τc FFとフィードバック項τc FBから構成され、それぞれ次のように計算される。
τc=τc FF+τc FB
τc FF=J(d/dt(ωb ref))+ω’b×(Jω’b+hcmg) (4)
τc FB=−KP(θ’b−θb ref)−KD(ω’b−ωb ref
ここで、KP、KDはフィードバックゲインである。
ジンバル角速度計算部103では、姿勢制御トルク計算部104で求めた姿勢制御トルクτcを実現するジンバル角速度d/dt(δc)が求められる。ジンバル角速度d/dt(δc)は、通常はヤコビ行列Aの擬似逆行列A+を用いて次のように求めることができる。
d/dt(δc)=A+τc (5)
ただし、モデル誤差や未知外乱の影響が不確定な場合には、Aの冗長性を利用して目標ジンバル角に関するフィードバック項を付加する。
d/dt(δc)=A+τc+(I4−A+A)P
P=−KN(δ−δref) (6)
ここで、KNはフィードバックゲイン、I4は4×4の単位行列である。
図7に、式(6)によりジンバル角速度d/dt(δc)を求める場合のジンバル角速度計算部103内部の構成を示す。図に示すように、ジンバル角速度計算部103は、CMGクラスタ101から供給されるジンバル角δと、CMG軌道計画部106から供給される目標ジンバル角δrefと、姿勢制御トルク計算部104から供給される姿勢制御トルクτcを用いてジンバル角速度d/dt(δc)を求める。
CMG制御部102では、ジンバル角速度計算部103で求めたジンバル角速度d/dt(δc)を目標値としてサーボ系を組み、CMGクラスタ101を構成する各CMGのジンバル軸を閉ループ制御するための姿勢制御トルクτgを出力する。CMGクラスタ101は姿勢制御トルクτgの入力を受けて姿勢制御トルクτbを発生させ、人工衛星200の姿勢制御を行う。
以上のように、実施の形態1によれば、衛星軌道計画部105は、CMG軌道計画部106から供給される目標ジンバル角δrefに整合するように、衛星の姿勢角、姿勢角速度、および姿勢角加速度の目標軌道θb ref、ωb ref、d/dt(ωb ref)を算出し、この目標軌道に基づいてCMGが制御されるので、姿勢変更区間内ではCMG軌道計画部106による計画外の姿勢変動が生じない。また、モデル誤差や未知外乱の影響が存在したとしても、それが小さい限り姿勢変動への影響は小さく、姿勢変更終了時に速やかに整定させることができる。
また、ジンバル角速度計算部103において、CMGクラスタの冗長性を利用して、目標ジンバル角に関するフィードバック項を付加してジンバル角速度を求めるようにしたので、特異点近傍でCMGクラスタが停留するのを回避することができるため、人工衛星200を速やかに目標姿勢に姿勢変更させることができる。
また、ジンバル角速度計算部103において、CMGクラスタの冗長性を利用して、目標ジンバル角に関するフィードバック項を付加してジンバル角速度を求めるようにしたので、ジンバル角が姿勢変更前後で大きく変化するのを回避することができるため、連続して姿勢変更を行うような場合においても、ジンバル角が大きくドリフトしていくのを回避することができる。
また、CMG軌道計画部106において、姿勢マヌーバ区間におけるCMGクラスタ101の角運動量の中心となる軸以外の他軸成分の積分値が0となるように目標ジンバル角を求めるようにしたので、姿勢変更前後における姿勢マヌーバ軸以外の他軸の姿勢変動を近似的に0とすることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、ジンバル角速度計算部103において、式(6)を用いてジンバル角速度d/dt(δc)を算出したが、実施の形態2では、CMG軌道計画部106で求めた目標ジンバル角δrefとジンバル角速度d/dt(δc)を用いて、式(7)によりジンバル角速度d/dt(δc)を求める。
d/dt(δc)=A+τc+(I4−A+A)P
P=d/dt(δref)−KN(δ−δref) (7)
このように、ジンバル角速度計算部103において、CMGクラスタの冗長性を利用して、目標ジンバル角速度に関するフィードフォワード項と目標ジンバル角に関するフィードバック項を付加してジンバル角速度を求めるようにしたので、特異点近傍でCMGクラスタが停留するのを回避することができるため、人工衛星200を速やかに目標姿勢に姿勢変更させることができる。
また、ジンバル角速度計算部103において、CMGクラスタの冗長性を利用して、目標ジンバル角に関するフィードバック項を付加してジンバル角速度を求めるようにしたので、ジンバル角が姿勢変更前後で大きく変化するのを回避することができるため、連続して姿勢変更を行うような場合においても、ジンバル角が大きくドリフトしていくのを回避することができる。
実施の形態3.
実施の形態1,2では、ジンバル角速度計算部103におけるジンバル角速度の計算には、ヤコビ行列Aの擬似逆行列A+が必要である。ここで、実施の形態1,2で用いたA+は式(8)で得られる。
+=AT(AAT-1 (8)
しかし、式(8)では、AATの逆行列が存在しない場合にはA+を求めることができない。そこで、実施の形態3では、擬似逆行列A+の代わりに、Moore−Penroseの一般化擬似逆行列を用いる。これにより、AATの逆行列の有無に関係なくA+を求めることができる。
あるいは、式(8)の代わりに、kを微少な定数として、式(9)で得られる値を用いてもよい。
+=AT(AAT+kI3-1 (9)
これは、先に述べた従来の人工衛星の姿勢制御装置においても用いられている修正擬似逆行列である。
あるいは、AATの余因子行列を用いて以下のようにA+を求めても良い。ただし、B=AATである。
+=AT
D=B*/σ (10)
σ=max(det(B),k)
ここでB*はBの余因子行列を表す。またkは微少な定数である。
このように、実施の形態3によれば、ジンバル角速度計算部103において、ヤコビ行列の擬似逆行列が存在しない場合でも、近似的にヤコビ行列の逆行列が計算できるようにしたので、特異点近傍でジンバル角速度が計算できなくなる問題を回避することができる。
実施の形態4.
図8は、この発明の実施の形態4による、人工衛星200の姿勢制御装置300の構成を示すブロック図である。図1と同一の符号は、同一の構成要素を表している。
実施の形態4では、CMG軌道計画部306において、実施の形態1と同様にCMGジンバル角の目標軌道δrefを生成すると共に、求めたジンバル角の目標軌道δrefを微分することにより、ジンバル角速度の目標軌道d/dt(δref)も求める。
また、衛星軌道計画部305では、実施の形態1と同様にCMG軌道計画部306から出力される目標ジンバル角と整合するように、衛星の姿勢角の目標軌道θb ref、姿勢角速度の目標軌道ωb refが求められる。
姿勢制御トルク計算部304では、衛星軌道計画部305で求めた目標軌道と、姿勢センサ107によって検出された人工衛星200の姿勢角θ’bと姿勢角速度ω’bを用いて、人工衛星200の姿勢変更に必要な姿勢制御トルクτcのフィードバック項τc FBを式(11)により計算する。
τc FB=−KP(θ’b−θb ref)−KD(ω’b−ωb ref) (11)
ここでKP、KDはフィードバックゲインである。
ジンバル角速度計算部303では、先ず姿勢制御トルク計算部304で求めた姿勢制御トルクτc FBを実現するジンバル角速度d/dt(δc FB)を求める。ジンバル角速度d/dt(δc FB)は、通常はヤコビ行列Aの擬似逆行列A+を用いて次のように求めることができる。
d/dt(δc FB)=A+τc FB (12)
ただし、モデル誤差や未知外乱の影響が不確定な場合には、図9に示すように、Aの冗長性を利用して目標ジンバル角に関するフィードバック項を付加する。
d/dt(δc FB)=A+τc FB+(I4−A+A)P
P=−KN(δ−δref) (13)
ここで、KNはフィードバックゲイン、I4は4×4の単位行列である。
次に、求めたd/dt(δc FB)と、CMG軌道計画部306で求めたジンバル角速度の目標値d/dt(δref)の和d/dt(δc)を求める。
d/dt(δc)=d/dt(δref)+d/dt(δc FB) (14)
CMG制御部102は、ジンバル角速度計算部303で求めたジンバル角速度d/dt(δc)を目標値としてサーボ系を組み、CMGクラスタ101を構成する各CMGのジンバル軸を閉ループ制御するための姿勢制御トルクτgを出力する。CMGクラスタ101は姿勢制御トルクτgの入力を受けて姿勢制御トルクτbを発生させ、人工衛星200の姿勢制御を行う。
以上のように、実施の形態4によれば、衛星軌道計画部305は、CMG軌道計画部306から供給される目標ジンバル角δrefに整合するように、衛星の姿勢角および姿勢角速度の目標軌道θb ref、ωb refを算出し、この目標軌道に基づいてCMGが制御されるので、姿勢変更区間内では計画外の姿勢変動は生じない。また、モデル誤差や未知外乱の影響が存在したとしても、それが小さい限り姿勢変動への影響は小さく、姿勢変更終了時に速やかに整定させることができる。
また、ジンバル角速度計算部303において、CMGクラスタの冗長性を利用して、目標ジンバル角に関するフィードバック項を付加してジンバル角速度を求めるようにしたので、特異点近傍でCMGクラスタが停留するのを回避することができるため、人工衛星200を速やかに目標姿勢に姿勢変更させることができる。
また、ジンバル角速度計算部303において、CMGクラスタの冗長性を利用して、目標ジンバル角に関するフィードバック項を付加してジンバル角速度を求めるようにしたので、ジンバル角が姿勢変更前後で大きく変化するのを回避することができるため、連続して姿勢変更を行うような場合においても、ジンバル角が大きくドリフトしていくのを回避することができる。
また、CMG軌道計画部306において、姿勢マヌーバ区間におけるCMGクラスタ101の角運動量の中心となる軸以外の他軸成分の積分値が0となるように目標ジンバル角を求めるようにしたので、姿勢変更前後における姿勢マヌーバ軸以外の他軸の姿勢変動を近似的に0とすることができる。
実施の形態5.
図10は、この発明の実施の形態5による、人工衛星200の姿勢制御装置400の構成を示すブロック図である。図1と同一の符号は、同一の構成要素を表している。
図に示すように、姿勢制御装置400は、CMGクラスタ101、姿勢センサ107、CMG制御部402、衛星軌道計画部405、ジンバル角計算部408、および姿勢制御角運動量計算部409を備えている。
次に、動作について説明する。
実施の形態5では、人工衛星200が姿勢変更を行う際、まず衛星軌道計画部405において、衛星の姿勢角の目標軌道θb refおよび姿勢角速度の目標軌道ωb refを求める。姿勢変更区間における両端での姿勢角と姿勢角速度が境界条件として与えられると、例えば姿勢角を時間多項式展開することにより境界条件を満足する目標軌道を求めることができる。
次に、姿勢制御角運動量計算部409において、衛星軌道計画部405から出力される姿勢角と姿勢角速度の目標軌道θb refおよびωb refと、姿勢センサ107によって検出された人工衛星200の姿勢角θ’bと姿勢角速度ω’bを用いて、人工衛星200の姿勢制御に必要なCMGクラスタの角運動量hcが計算される。
姿勢制御角運動量計算部409は、角運動量hcのフィードフォワード項hc FFとフィードバック項hc FBから構成される。
c=hc FF+hc FB (15)
図11は、姿勢制御角運動量計算部409の構成を示すブロック図である。まず、角運動量フィードフォワード項hc FFは、衛星軌道計画部405で求めた姿勢角速度の目標値ωb refおよび衛星慣性モーメントJを用いてJωb refで求めることができる。
また、角運動量フィードバック項hc FBは、次のようにして求めることができる。先ず姿勢制御トルク計算部4091において、姿勢制御トルク(フィードバックトルク)が次のように計算される。
τc FB=−KP(θ’b−θb ref)−KD(ω’b−ωb ref) (16)
ここでKP、KDはフィードバックゲインである。この姿勢制御トルクτc FBを積分器4092において積分することにより、姿勢制御角運動量のフィードバック項hc FBを求めることができる。
ジンバル角計算部408では、姿勢制御角運動量計算部409で求めた姿勢制御角運動量hcを実現するジンバル角δcを求める。これは、適当なジンバル角δj (0)を初期値としてNewton法により次のように求めることができる。
δ(i+1)←δ(i)+A(i)+(hc−h(i)) (17)
ここで、δ(i)はi回目の繰り返し計算におけるジンバル角推定値、A(i)はδ(i)に対応するヤコビ行列、A(i)+=A(i)T(A(i)(i)T-1はA(i)の擬似逆行列、h(i)はδ(i)に対応するCMG角運動量である。
CMG制御部402では、ジンバル角計算部408で求めたジンバル角δcを目標値としてサーボ系を組み、CMGクラスタ101を構成する各CMGのジンバル軸を閉ループ制御するための姿勢制御トルクτgを出力する。CMGクラスタ101は姿勢制御トルクτgの入力を受けて姿勢制御トルクτbを発生させ、人工衛星200の姿勢制御を行う。
以上のように実施の形態5によれば、姿勢制御角運動量計算部409は、衛星軌道計画部405で計画した衛星の姿勢角および姿勢角速度の目標軌道θb ref、ωb refに基づいて、姿勢制御に必要なCMGクラスタの角運動量hcを計算し、その角運動量から計算されたジンバル角δcに基づいてCMGが制御されるので、姿勢変更区間中は計画外の姿勢変動は生じない。また、モデル誤差や未知外乱の影響が存在したとしても、それが小さい限り姿勢変動への影響は小さく、姿勢変更終了時に速やかに整定させることができる。
実施の形態6.
図12は、この発明の実施の形態6による、人工衛星200の姿勢制御装置500の構成を示すブロック図である。図1、図8および図10と同一の符号は、同一の構成要素を表している。
次に、動作について説明する。
実施の形態6では、人工衛星200が姿勢変更を行う際、まずCMG軌道計画部106において、実施の形態1と同様に、CMGジンバル角の目標軌道δrefが生成される。
次に、衛星軌道計画部305では、実施の形態4と同様に、CMG軌道計画部106で求めた目標ジンバル角と整合するように、衛星の姿勢角の目標軌道θb ref、姿勢角速度の目標軌道ωb refが求められる。これは実施の形態4で述べたのと同様である。
次に、姿勢制御角運動量計算部509において、衛星軌道計画部305で得られた姿勢角と姿勢角速度の目標軌道と、姿勢センサ107によって検出された人工衛星200の姿勢角θ’bと姿勢角速度ω’bを用いて、姿勢制御に必要なCMGクラスタの角運動量(角運動量フィードバック項)hc FBが計算される。
図13は、姿勢制御角運動量計算部509とジンバル角計算部508の構成を示すブロック図である。
角運動量フィードバック項hc FBは、次のようにして求めることができる。先ず、姿勢制御トルク計算部5091において、姿勢制御トルク(フィードバックトルク)τc FBが次のように計算される。
τc FB=−KP(θ’b−θb ref)−KD(ω’b−ωb ref) (18)
ここで、KP、KDはフィードバックゲインである。この姿勢制御トルクを積分器5092において積分することにより、姿勢制御角運動量のフィードバック項hc FBを求めることができる。
ジンバル角計算部508では、姿勢制御角運動量計算部509で求めた姿勢制御角運動量のフィードバック項hc FBと、CMG軌道計画部106で求めたジンバル角の目標値δrefから、CMG制御部402に供給するジンバル角の目標値δcを求める。
ジンバル角計算部508のジンバル角フィードバック計算部5081では、姿勢制御角運動量計算部22で求めた姿勢制御角運動量のフィードバック項hc FBを実現するジンバル角δc FBを式(19)を用いて求める。
δc FB=(Aref+c FB (19)
ここで、Arefは、CMG軌道計画部106で求めたジンバル角の目標値δrefに対応するヤコビ行列である。
次に、求めたδc FBとジンバル角の目標値δrefの和を求め、ジンバル角の目標値δcを算出する。
δc=δref+δc FB (20)
CMG制御部402では、ジンバル角計算部508で求めたジンバル角δcを目標値としてサーボ系を組み、CMGクラスタ101を構成する各CMGのジンバル軸を閉ループ制御するための姿勢制御トルクτgを出力する。CMGクラスタ101は姿勢制御トルクτgの入力を受けて姿勢制御トルクτbを発生させ、人工衛星200の姿勢制御を行う。
以上のように実施の形態6によれば、衛星軌道計画部305は、CMG軌道計画部106から供給される目標ジンバル角δrefに整合するように、衛星の姿勢角および姿勢角速度の目標軌道θb ref、ωb refを算出し、姿勢制御角運動量計算部509では、この目標軌道に基づいて、姿勢制御に必要なCMGクラスタの角運動量を計算し、その角運動量から計算されたジンバル角に基づいてCMGが制御されるので、姿勢変更区間内では計画外の姿勢変動は生じない。また、モデル誤差や未知外乱の影響が存在したとしても、それが小さい限り姿勢変動への影響は小さく、姿勢変更終了時に速やかに整定させることができる。
実施の形態7.
実施の形態7による姿勢制御装置の構成は、CMG軌道計画部606以外は実施の形態1と同様である。
図14は、CMG軌道計画部606の構成を示すブロック図である。図に示すように、CMG軌道計画部606は、初期推定解生成部6061、解候補生成部6062、解選択部6063、および目標軌道計算部6064を備えている。
次に、CMG軌道計画部606の動作について説明する。
簡単のため人工衛星200の初期姿勢を0とし、x軸まわりの姿勢マヌーバを行って、T秒後に目標姿勢θfに姿勢変更する場合を考える。姿勢変更の際のj番目のCMGのジンバル角速度d/dt(δj)の履歴を図5に示すように設定する。時刻t<Taの区間がジンバル角を駆動して姿勢角速度を加速している区間、時刻Ta<t<(T−Ta)の区間がジンバル角を一定にして姿勢角速度を一定に保つ区間、時刻(T−Ta)<t<Tの区間がジンバル角を駆動して姿勢角速度を減速している区間に相当している。
この時、CMGのジンバル角速度d/dt(δ)と目標姿勢θfの間には、近似的に次の関係式(21)が成立する。
Figure 2006240375
ここで、hはCMGのスピン軸まわりの角運動量、Jは衛星の慣性モーメント、δjはj番目のCMGのジンバル角、esj 0はCMGクラスタの初期配置(ノミナル配置)におけるj番目のCMGのスピン軸方向ベクトル、etj 0はCMGクラスタの初期配置(ノミナル配置)におけるj番目のCMGの発生トルク方向ベクトルである。
式(21)において、未知変数は各CMGのジンバル角速度d/dt(δj)であり、4個の未知変数に対して3個の連立方程式が得られることになる。この場合、方程式の数より未知変数の数の方が多いため、一般に解は無数に存在し不定となる。そこで、式(21)を満たす解の候補をいくつか生成し、その中からCMGクラスタの特異点回避が可能なものを選択する。
初期推定解生成部6061では、CMGクラスタのジンバル角速度の初期推定値の組をランダムに発生させる。次に、解候補生成部6062では、初期推定解生成部6061で生成したジンバル角速度の各組を初期値として、式(21)を解いて解の候補を求める。この計算では、汎用科学技術計算プログラムの非線形方程式ソルバを用いることができる。
解選択部6063では、解候補生成部6062で生成した解の候補の中から、CMGクラスタが特異状態から隔たっているものを解として選択する。特異状態からの隔たりはヤコビ行列の条件数を用いて評価できる。したがって解の候補それぞれに対して、姿勢変更区間中のヤコビ行列の条件数の最大値を求め、その最大値が最小となるものを解として選択する。すなわち解の選択の際の評価関数は式(22)のように記述される。
Figure 2006240375
ここでC(A(t))は時刻tにおけるヤコビ行列Aの条件数を表す。こうして評価関数(22)を最小とする解(ジンバル角速度)が求まると、目標軌道計算部6064において、それを積分することにより、姿勢変更区間中のジンバル角の目標軌道δrefを求めることができる。
以上のように実施の形態7によれば、CMG軌道計画部606において、CMGクラスタの特異状態から隔たるように姿勢変更区間中の目標ジンバル角が計画され、衛星軌道計画部105においてその目標ジンバル角に整合するように衛星姿勢角、姿勢角速度、姿勢角加速度の目標軌道が計画され、この目標軌道に基づいてCMGが制御されるので、姿勢変更の際にCMGクラスタが特異となるのを回避することが可能になり、人工衛星を速やかに目標姿勢に姿勢変更させることができる。
なお、実施の形態7による姿勢制御装置の構成は、CMG軌道計画部606以外は実施の形態1と同様としたが、CMG軌道計画部606以外は実施の形態4または6による姿勢制御装置と同様の構成としてもよい。実施の形態4と同様の構成とする場合には、CMG軌道計画部606は、目標ジンバル角δrefを生成すると共に、求めたジンバル角δrefを微分することにより、ジンバル角速度の目標軌道d/dt(δref)も出力する。
実施の形態8.
実施の形態8による姿勢制御装置の構成は、CMG軌道計画部706以外は実施の形態1と同様である。
図15は、CMG軌道計画部706の構成を示すブロック図である。図14と同一の符合は同一の構成要素を表している。図に示すように、CMG軌道計画部706は、解選択部6063の代わりに、第1解選択部7065および第2解選択部7066を備えている。
次に、CMG軌道計画部706の動作について説明する。
簡単のため人工衛星200の初期姿勢を0とし、x軸まわりの姿勢マヌーバを行って、T秒後に目標姿勢θfに姿勢変更する場合を考える。
初期推定解生成部6061では、CMGクラスタのジンバル角速度の初期推定値の組をランダムに発生させる。次に、解候補生成部6062では、初期推定解生成部6061で生成したジンバル角速度の各組を初期値として、式(21)を解いて解の候補を求める。この計算では、汎用科学技術計算プログラムの非線形方程式ソルバを用いることができる。
次に、第1解選択部7065では、解候補生成部6062で生成した解の候補の中から、CMGクラスタが特異状態から隔たっているものを解として選択する。特異状態からの隔たりはヤコビ行列の条件数を用いて評価できる。したがって解の候補それぞれに対して、姿勢変更区間中のヤコビ行列の条件数の最大値を求め、その最大値が決められた閾値以下となるものを第1選択解として選択する。すなわちここでの解の選択の際の評価関数は式(23)のように記述される。
Figure 2006240375
ここでC(A(t))は時刻tにおけるヤコビ行列Aの条件数、c0はヤコビ行列の条件数に対する閾値(上限値)を表す。
第1選択解はCMGクラスタの特異状態を回避する解となり、一般に姿勢マヌーバ軸以外の他軸にも姿勢角速度を持つ解となっている。そこで、次に、第2解選択部7066において、第1選択解における姿勢角速度の姿勢マヌーバ軸以外の他軸成分を求め、そのノルム最大値が最小となるものを解として選択する。すなわち、ここでの解の選択の際の評価関数は次の式(24)のように記述される。
Figure 2006240375
ここでωy(t)、ωz(t)は時刻tにおける姿勢角速度の姿勢マヌーバ軸以外の他軸成分を表す。こうして、式(24)を最小とする解(ジンバル角速度)が求まると、目標軌道計算部6064において、それを積分することにより、姿勢変更区間中のジンバル角の目標軌道δrefを求めることができる。
以上のように実施の形態8によれば、CMG軌道計画部706において、CMGクラスタの特異状態から隔たるように姿勢変更区間中の目標ジンバル角が計画され、衛星軌道計画部105においてその目標ジンバル角に整合するように衛星姿勢角、姿勢角速度、姿勢角加速度の目標軌道が計画され、この目標軌道に基づいてCMGが制御されるので、姿勢変更の際にCMGクラスタが特異となるのを回避することが可能で、人工衛星を速やかに目標姿勢に姿勢変更させることができる。
また、CMG軌道計画部706において、CMGクラスタが特異状態となるのを避けるとともに、姿勢角速度の姿勢マヌーバ軸以外の他軸成分を最小化するように目標ジンバル角を求めている。したがって、姿勢変更のためには本来必要としないが、CMGクラスタの特異点回避のために必要な姿勢角速度の姿勢マヌーバ軸以外の他軸成分の発生を最小限に抑えることができる。
なお、実施の形態8による姿勢制御装置の構成は、CMG軌道計画部706以外は実施の形態1と同様としたが、CMG軌道計画部706以外は実施の形態4または実施の形態6による姿勢制御装置と同様の構成としてもよい。実施の形態4と同様の構成とする場合には、CMG軌道計画部706は、目標ジンバル角δrefを生成すると共に、求めたジンバル角δrefを微分することにより、ジンバル角速度の目標軌道d/dt(δref)も出力する。
実施の形態9.
実施の形態9による姿勢制御装置の構成は、CMG軌道計画部806以外は実施の形態1と同様である。図16は、CMG軌道計画部806の構成を示すブロック図である。図に示すように、CMG軌道計画部806は、姿勢角速度多項式展開部8061、非線形最適化部8062、目標姿勢角速度計算部8063、目標姿勢角加速度計算部8064、ジンバル角速度計算部8065、およびジンバル角計算部8066を備えている。
次に、CMG軌道計画部806の動作について説明する。
まず、姿勢角速度多項式展開部8061において、姿勢角速度を時間多項式展開してパラメータ表現する。図17は、パラメータ表現された姿勢変更区間での姿勢角速度の姿勢マヌーバ軸成分の履歴を示す図である。姿勢角速度多項式展開部8061は、式(25)をに示すように姿勢角速度を時間多項式で表現する。
Figure 2006240375
ここで、時刻t<Taの区間がジンバル角を駆動して姿勢角速度を加速している区間、時刻Ta<t<(T−Ta)の区間がジンバル角を一定にして姿勢角速度を一定に保つ区間、時刻(T−Ta)<t<Tの区間がジンバル角を駆動して姿勢角速度を減速している区間に相当する。パラメータは3次元ベクトルpjで、CMGクラスタの特異点を回避するように設定する。
次に、非線形最適化部8062において、姿勢変更区間中のヤコビ行列の条件数の最大値が最小となるようにパラメータpjを決定する。
CMGクラスタの特異状態からの隔たりはヤコビ行列の条件数を用いて評価できる。この際の評価関数は式(26)のように記述される。
Figure 2006240375
ここでの境界条件は、姿勢変更区間の始点と終点における姿勢角と姿勢角速度である。この問題は一般に非線形最適化問題となるが、汎用科学技術計算プログラムの非線形最適化ソルバを用いて解くことができる。
こうして式(26)を最小とする解pj *を求めることができる。
次に、目標姿勢角速度計算部8063において、非線形最適化部8062で得られた最適解pj *を用いて、式(25)により目標姿勢角速度ωb refを求める。
さらに、目標姿勢角加速度計算部8064において、目標姿勢角速度計算部8063で得られた目標姿勢角速度ωb refを微分することにより、姿勢角加速度の目標軌道d/dt(ωb ref)を求める。
次に、ジンバル角速度計算部8065において、式(27)よりジンバル角速度の目標軌道d/dt(δref)を求める。
d/dt(δ)=1/h{AT(AAT-1J・d/dt(ωb)} (27)
ここで、hはCMGのスピン軸まわりの角運動量、Jは衛星の慣性モーメント、AはCMGクラスタのヤコビ行列である。
次に、ジンバル角計算部8066において、ジンバル角速度計算部8065で求めた目標ジンバル角速度d/dt(δref)を積分することにより、目標ジンバル角δrefを求める。すなわち、目標ジンバル角δrefをパラメータpjの関数として求めることができる。
以上のように実施の形態9によれば、CMG軌道計画部806においてCMGクラスタの特異状態から隔たるように姿勢変更区間中の目標ジンバル角が計画され、衛星軌道計画部105においてその目標ジンバル角に整合するように衛星姿勢角、姿勢角速度、姿勢角加速度の目標軌道が計画され、この目標軌道に基づいてCMGが制御されるようにしたので、姿勢変更の際にCMGクラスタが特異となるのを回避することができるため、人工衛星200を速やかに目標姿勢に姿勢変更させることができる。
なお、実施の形態9による姿勢制御装置の構成は、CMG軌道計画部806以外は実施の形態1と同様としたが、CMG軌道計画部806以外は実施の形態4または6による姿勢制御装置と同様の構成としてもよい。実施の形態4と同様の構成とする場合には、CMG軌道計画部806は、目標ジンバル角δrefを生成すると共に、求めたジンバル角δrefを微分することにより、ジンバル角速度の目標軌道d/dt(δref)も出力する。
実施の形態10.
実施の形態10による姿勢制御装置の構成は、衛星軌道計画部905以外は実施の形態5と同様である。図18は、衛星軌道計画部905の構成を示すブロック図である。図に示すように、衛星軌道計画部905は、姿勢角速度多項式展開部9051、非線形最適化部9052、目標姿勢角速度計算部9053、目標姿勢角計算部9054を備えている。
次に、衛星軌道計画部905の動作について説明する。
姿勢角速度多項式展開部9051、非線形最適化部9052、および目標姿勢角速度計算部9053の動作は、実施の形態9によるCMG軌道計画部806の姿勢角速度多項式展開部8061、非線形最適化部8062、目標姿勢角速度計算部8063と同様なので省略する。
目標姿勢角計算部9054は、目標姿勢角速度計算部9053で得られた姿勢角速度ωb refを積分することにより、目標姿勢角θb refを求める。
以上のように実施の形態10によれば、衛星軌道計画部905においてCMGクラスタの特異状態から隔たるように姿勢変更区間中の衛星姿勢角、姿勢角速度の目標軌道が計画され、姿勢制御角運動量計算部409において、その目標軌道に基づいて、姿勢制御に必要なCMGクラスタの角運動量が計算され、その角運動量から計算されたジンバル角に基づいてCMGが制御されるようにしたので、姿勢変更の際にCMGクラスタが特異となるのを回避することができるため、人工衛星200を速やかに目標姿勢に姿勢変更させることができる。
この発明の実施の形態1による、人工衛星の姿勢制御装置の構成を示すブロック図である。 典型的なシングルジンバルCMGの例を示す図である。 CMGクラスタの構成例を示す図である。 この発明の実施の形態1による、CMG軌道計画部の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1による、姿勢変更時のCMGのジンバル角速度の履歴を示す図である。 この発明の実施の形態1による、姿勢変更時のCMGのジンバル角の履歴を示す図である。 この発明の実施の形態1による、ジンバル角速度計算部内部の構成を示す図である。 この発明の実施の形態4による、人工衛星の姿勢制御装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態4による、ジンバル角速度計算部内部の構成を示す図である。 この発明の実施の形態5による、人工衛星の姿勢制御装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態5による、姿勢制御角運動量計算部の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態6による、人工衛星の姿勢制御装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態6による、姿勢制御角運動量計算部とジンバル角計算部の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態7による、CMG軌道計画部の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態8による、CMG軌道計画部の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態9による、CMG軌道計画部の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態9による、パラメータ表現された姿勢変更区間での姿勢角速度の姿勢マヌーバ軸成分の履歴を示す図である。 この発明の実施の形態10による、衛星軌道計画部の構成を示すブロック図である。
符号の説明
100,300,400,500 姿勢制御装置、101 CMGクラスタ、102,402 CMG制御部、103,303 ジンバル角速度計算部、104,304 姿勢制御トルク計算部、105,305,405,905 衛星軌道計画部、106,306,606,706,806 CMG軌道計画部、107 姿勢センサ、200 人工衛星、408,508 ジンバル角計算部、409,509 姿勢制御角運動量計算部、1061 最大角運動量決定部、1062 ジンバル角決定部、1063 ジンバル角軌道決定部、4091,5091 姿勢制御トルク計算部、4092,5092 積分器、5081 ジンバル角フィードバック計算部、6061 初期推定解生成部、6062 解候補生成部、6063 解選択部、6064 目標軌道計算部、7065 第1解選択部、7066 第2解選択部、8061 姿勢角速度多項式展開部、8062 非線形最適化部、8063 目標姿勢角速度計算部、8064 目標姿勢角加速度計算部、8065 ジンバル角速度計算部、8066 ジンバル角計算部、9051 姿勢角速度多項式展開部、9052 非線形最適化部、9053 目標姿勢角速度計算部、9054 目標姿勢角計算部。

Claims (9)

  1. 人工衛星の姿勢を制御するための姿勢制御トルクを生成する複数台のCMGを有するCMGクラスタと、
    上記人工衛星の姿勢角と姿勢角速度を検出する姿勢センサと、
    軌道上の姿勢変更区間における上記CMGの目標ジンバル角を生成するCMG軌道計画部と、
    上記CMG軌道計画部で生成された目標ジンバル角に基づいて、上記姿勢変更区間における上記人工衛星の目標姿勢角、目標姿勢角速度、および目標姿勢角加速度を生成する衛星軌道計画部と、
    上記衛星軌道計画部で生成された目標姿勢角、目標姿勢角速度、および目標姿勢角加速度に基づいて、姿勢制御トルクを算出する姿勢制御トルク計算部と、
    上記CMGクラスタから供給されるCMGのジンバル角、上記CMG軌道計画部で生成された目標ジンバル角、および上記姿勢制御トルク計算部で算出された姿勢制御トルクを用いて、上記CMGのジンバル角速度を算出するジンバル角速度計算部と、
    上記ジンバル角速度計算部で算出されたジンバル角速度を実現するようにCMGを制御するCMG制御部を備えた人工衛星の姿勢制御装置。
  2. CMG軌道計画部は、軌道上の姿勢変更区間におけるCMGの目標ジンバル角と共に目標ジンバル角速度を生成し、
    衛星軌道計画部は、上記CMG軌道計画部で生成された目標ジンバル角に基づいて、上記姿勢変更区間における上記人工衛星の目標姿勢角と目標姿勢角速度を生成し、
    姿勢制御トルク計算部は、上記衛星軌道計画部で生成された目標姿勢角と目標姿勢角速度に基づいて、姿勢制御トルクを算出し、
    ジンバル角速度計算部は、CMGクラスタから供給されるCMGのジンバル角、上記CMG軌道計画部で生成された目標ジンバル角と目標ジンバル角速度、および上記姿勢制御トルク計算部で算出された姿勢制御トルクを用いて、上記CMGのジンバル角速度を算出することを特徴とする請求項1記載の人工衛星の姿勢制御装置。
  3. 人工衛星の姿勢を制御するための姿勢制御トルクを生成する複数台のCMGを有するCMGクラスタと、
    上記人工衛星の姿勢角と姿勢角速度を検出する姿勢センサと、
    軌道上の姿勢変更区間における上記人工衛星の目標姿勢角および目標姿勢角速度を生成する衛星軌道計画部と、
    上記衛星軌道計画部で生成された目標姿勢角および目標姿勢角速度に基づいて、姿勢制御角運動量を算出する姿勢制御角運動量計算部と、
    上記姿勢制御角運動量計算部で算出された姿勢制御角運動量を用いて、上記CMGのジンバル角を算出するジンバル角計算部と、
    上記ジンバル角計算部で算出されたジンバル角を実現するようにCMGを制御するCMG制御部を備えた人工衛星の姿勢制御装置。
  4. 軌道上の姿勢変更区間における上記CMGの目標ジンバル角を生成するCMG軌道計画部を備え、
    衛星軌道計画部は、上記CMG軌道計画部で生成された目標ジンバル角に基づいて、上記姿勢変更区間における人工衛星の目標姿勢角および目標姿勢角速度を生成し、
    姿勢制御角運動量計算部は、上記衛星軌道計画部で生成された目標姿勢角および目標姿勢角速度に基づいて、姿勢制御角運動量のフィードバック項を算出し、
    ジンバル角計算部は、上記姿勢制御角運動量計算部で算出された姿勢制御角運動量のフィードバック項と、CMG軌道計画部で生成された目標ジンバル角を用いて、上記CMGのジンバル角を算出することを特徴とする請求項3記載の人工衛星の姿勢制御装置。
  5. CMG軌道計画部は、
    姿勢変更区間における人工衛星の姿勢角速度に応じて決まるCMGの角運動量の中心となる軸以外の他軸成分の積分値が零となるように、目標ジンバル角を求めることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項4記載の人工衛星の姿勢制御装置。
  6. CMG軌道計画部は、
    各々のCMGのジンバル角速度をパラメータとし、姿勢変更区間において、CMGクラスタが特異状態となるのを避けるように、上記パラメータを最適化することにより、目標ジンバル角を求めることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項4記載の人工衛星の姿勢制御装置。
  7. CMG軌道計画部は、
    各々のCMGのジンバル角速度をパラメータとし、姿勢変更区間において、CMGクラスタが特異状態となるのを避けるようにすると共に、上記姿勢変更区間において、人工衛星の姿勢角速度の姿勢マヌーバ軸以外の他軸成分を最小化するように、上記パラメータを最適化することにより、目標ジンバル角を求めることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項4記載の人工衛星の姿勢制御装置。
  8. CMG軌道計画部は、
    人工衛星の姿勢角速度を時間多項式展開してパラメータ表現し、姿勢変更区間において、CMGクラスタが特異状態となるのを避けるように、上記パラメータを最適化することにより、目標ジンバル角を求めることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項4記載の人工衛星の姿勢制御装置。
  9. 衛星軌道計画部は、
    人工衛星の姿勢角速度を時間多項式展開してパラメータ表現し、姿勢変更区間において、CMGクラスタが特異状態となるのを避けるように、上記パラメータを最適化することにより、上記人工衛星の目標姿勢角と目標姿勢角速度を求めることを特徴とする請求項3記載の人工衛星の姿勢制御装置。
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