JP2018103780A - 宇宙機、プログラム及び制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】誤差に適切に対応して宇宙機を所望の目標点に正確に誘導するための技術を提供する。
【解決手段】宇宙機は、エンジンと、宇宙機に作用する推力の方向である推力方向を制御する推力方向制御装置と、エンジンによって推力を発生しながら当該宇宙機を誘導して目標点に誘導する動力降下において、宇宙機の状態量を取得し、取得した状態量に応じて、エンジンの燃焼を制御する燃焼制御信号と推力方向制御装置を操作する操作信号とを生成する主制御装置とを具備する。取得される状態量は、第1加速度パラメータ及び第2加速度パラメータを含んでいる。第1加速度パラメータ及び第2加速度パラメータは、当該宇宙機の加速度の逆数1/aと時刻tとの間に1/a=−At+Bの関係が成立するものとして、過去の各時刻において検出された当該宇宙機の加速度に基づいてフィッティングによって得られる係数A、Bとしてそれぞれ算出される。
【選択図】図3

Description

本発明は、宇宙機、プログラム及び制御装置に関し、特に、宇宙機を天体の所望の位置に着陸させる際に所望の位置に宇宙機を誘導するための技術に関する。
宇宙機を天体(例えば、月)の所望の位置に着陸させる場合の手順として最も典型的なものは、宇宙機を当該天体の周回軌道に投入した後、該宇宙機を該周回軌道から所望の着陸地点の上空の位置に設定された目標点に誘導し、その後、垂直降下によって該宇宙機を着陸地点に着陸させるというものである。
宇宙機の天体への着陸における問題の一つは、宇宙機の誘導において、様々な誤差が発生し得ることである。例えば、誘導の初期条件の誤差(例えば、宇宙機の速度や位置)や、比推力、初期質量等の機体系誤差は、誘導の正確性に影響を及ぼす。宇宙機の誘導に用いられる誘導ロジックは、発生した誤差に適切に対応して宇宙機を所望の目標点に正確に誘導できるように設計することが望ましい。
しかしながら、発明者の検討によれば、公知の宇宙機の誘導方法は、発生し得る様々な誤差への対応において、改良の余地がある。
なお、本発明に関連し得る技術として、特開平11−301598号公報は、事前に地上計算機を用いて得た消費推薬最小なる最適誘導制御を行った場合の高度、高度方向速度や推力方向角を水平方向速度のプロファイルとして表し、そのプロファイルで規定される軌道を宇宙航行体が辿るように誘導制御する技術を開示している。
また、特開2002−220097号公報は、宇宙機の加速度aを検出するための加速度計を含む慣性センサ装置と、加速度の逆数1/aを計算する逆数計算装置と、加速度の逆数を平滑処理する平滑器と、平滑処理後の加速度の逆数を入力情報として宇宙機の誘導制御を行うための演算制御部とを備える宇宙機を開示している。
特開平11−301598号公報 特開2002−220097号公報
したがって、本発明の目的の一つは、宇宙機の着陸誘導において、誤差に適切に対応して宇宙機を所望の目標点に正確に誘導するための技術を提供することにある。本発明の他の目的及び新規な特徴は、以下の開示から当業者には理解されよう。
以下に、「発明を実施するための形態」で使用される符号を付しながら、課題を解決するための手段を説明する。これらの符号は、「特許請求の範囲」の記載と「発明を実施するための形態」との対応関係の一例を示すために付加されたものである。
本発明の一の観点では、天体に着陸するように構成された宇宙機(10)が提供される。宇宙機(10)は、エンジン(11)と、宇宙機(10)に作用する推力の方向である推力方向を制御する推力方向制御装置(12)と、エンジン(11)によって推力を発生しながら当該宇宙機(10)を誘導して目標点に誘導する動力降下において、宇宙機(10)の状態量を取得し、取得した状態量に応じて、エンジン(11)の燃焼を制御する燃焼制御信号(21)と推力方向制御装置(12)を操作する操作信号(22、23)とを生成する主制御装置(14)とを具備する。取得される状態量は、第1加速度パラメータ及び第2加速度パラメータを含んでいる。第1加速度パラメータ及び第2加速度パラメータは、当該宇宙機(10)の加速度の逆数1/aと時刻tとの間に下記式(1):
1/a=−At+B ・・・(1)
の関係が成立するものとして、過去の各時刻において検出された当該宇宙機(10)の加速度に基づいてフィッティングによって得られる係数A、Bとしてそれぞれ算出される。
好適な一実施形態では、主制御装置(14)は、動力降下において、第1加速度パラメータ及び第2加速度パラメータに基づいて、以後、エンジン(11)の燃焼を継続すべき時間であるタイム・ツー・ゴーを算出するように構成される。
このとき、主制御装置(14)は、動力降下においてエンジン(11)の燃焼が開始されてから現時点までのエンジン(11)の燃焼時間と、タイム・ツー・ゴーと、当該宇宙機(10)の軌道として当初に計画されている軌道であるノミナル軌道に沿って当該宇宙機(10)が誘導された場合におけるエンジン(11)の燃焼時間であるノミナル燃焼時間とから、エンジン(11)の燃焼が開始されてから停止されるまでの時間のノミナル燃焼時間からの変動量を示す燃焼時間変動量を算出するように構成され、宇宙機(10)の誘導に用いられる状態量が、燃焼時間変動量を含むことが好ましい。この場合、主制御装置(14)は、第1加速度パラメータと、第2加速度パラメータと、燃焼時間変動量とを用いて目標推力方向を算出するように構成され、推力方向制御装置(12)は、当該宇宙機(10)の推力方向が目標推力方向に向くように当該宇宙機(10)の推力方向を制御する。
好適な一実施形態では、宇宙機(10)の誘導に用いられる状態量は、動力降下が開始された時点における当該宇宙機(10)のクロスレンジ角であるクロスレンジ方向初期位置誤差、及び、動力降下が開始された時点におけるクロスレンジ方向における当該宇宙機(10)の速度である水平方向初期速度誤差を含んでいる。この場合、主制御装置(14)は、動力降下の間の各時刻において、クロスレンジ方向初期位置誤差及び水平方向初期速度誤差を用いて目標推力方向を算出するように構成され、推力方向制御装置(12)は、当該宇宙機(10)の推力方向が目標推力方向に向くように当該宇宙機(10)の推力方向を制御することが好ましい。
一実施形態では、主制御装置(14)が、状態量を変数とする第1多項式の係数を記述した着陸誘導多項式データを記憶する記憶装置(33)を備えており、着陸誘導多項式データに記述された第1多項式の係数を用いて第1多項式によってタイム・ツー・ゴーを算出するように構成される。この場合、第1多項式の係数は、動力降下が開始されるまでに事前に算出されて着陸誘導多項式データとして記憶装置(33)に格納されていることが好ましい。
一実施形態では、主制御装置(14)は、状態量を変数とする第2多項式の係数を記述した着陸誘導多項式データを記憶する記憶装置(33)を備えており、着陸誘導多項式データに記述された第2多項式の係数を用いて第2多項式によって目標推力方向を算出するように構成される。この場合、第2多項式の係数は、動力降下が開始されるまでに事前に算出されて着陸誘導多項式データとして記憶装置(33)に格納されていることが好ましい。
本発明の他の観点では、エンジン(11)を備え、エンジン(11)によって推力を発生しながら動力降下を行うように構成された宇宙機(10)を制御する制御装置(14)を動作させるためのプログラムが提供される。当該プログラムは、エンジン(11)によって推力を発生しながら宇宙機(10)を誘導して目標点に誘導する動力降下において、一連のステップを制御装置(14)に実行させる。該一連のステップは、宇宙機(10)の状態量を取得するステップと、取得された状態量に応じて、エンジン(11)の燃焼を制御する燃焼制御信号(21)を生成するステップと、取得された状態量に応じて、宇宙機(10)に作用する推力の方向である推力方向を制御する推力方向制御装置(12)を操作する操作信号(22、23)を生成するステップとを含む。宇宙機(10)の誘導に用いられる状態量は、第1加速度パラメータ及び第2加速度パラメータを含んでいる。第1加速度パラメータ及び第2加速度パラメータは、当該宇宙機(10)の加速度の逆数1/aと時刻tとの間に下記式(1):
1/a=−At+B ・・・(1)
の関係が成立するものとして、過去の各時刻において検出された宇宙機(10)の加速度に基づいてフィッティングによって得られる係数A、Bとしてそれぞれ算出される。
本発明の更に他の観点では、エンジン(11)を備え、エンジン(11)によって推力を発生しながら動力降下を行うように構成された宇宙機(10)を制御するための制御装置(14)が提供される。制御装置(14)は、動力降下において、宇宙機(10)の状態量を取得し、取得した状態量に応じて、エンジン(11)の燃焼を制御する燃焼制御信号(21)と、宇宙機(10)に作用する推力の方向である推力方向を制御する推力方向制御装置(12)を操作する操作信号(22、23)とを生成する演算装置(34)と、燃焼制御信号(21)をエンジン(11)に供給し、操作信号(22、23)を推力方向制御装置(12)に供給する制御信号インタフェース(32)とを具備する。宇宙機(10)の誘導に用いられる状態量は、第1加速度パラメータ及び第2加速度パラメータを含む。第1加速度パラメータ及び第2加速度パラメータは、宇宙機(10)の加速度の逆数1/aと時刻tとの間に下記式(1):
1/a=−At+B ・・・(1)
の関係が成立するものとして、過去の各時刻において検出された宇宙機(10)の加速度に基づいてフィッティングによって得られる係数A、Bとしてそれぞれ算出される。
本発明によれば、誤差に適切に対応して宇宙機を所望の目標点に正確に誘導するための技術を提供することができる。
本実施形態において実行される着陸シーケンスの一例を示す概念図である。 本実施形態において導入される座標系、及び、宇宙機の状態量の定義を示している。 一実施形態における宇宙機の構成を概略的に示すブロック図である。 一実施形態において、宇宙機において行われる制御の内容を示す制御ブロック図である。 加速度パラメータA、Bを説明する図である。 本実施形態における、多項式を用いた着陸誘導演算の概念を示す図である。 本実施形態における、タイム・ツー・ゴー及び目標推力方向の算出に用いられる多項式の係数の算出の手順を示すフローチャートである。 ノミナル軌道の作成に用いられる2次元座標系を示す図である。 本実施形態における、動力降下フェーズにおける着陸誘導演算の手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態において実行される着陸シーケンス(宇宙機を天体に着陸させるシーケンス)の一例を示す図である。本実施形態では、着陸シーケンスが、3つのフェーズ:コースティングフェーズ(F1)、動力降下フェーズ(F2)、垂直降下フェーズ(F3)で構成されている。
初期状態において、宇宙機10が、周回軌道1に投入されていたとする。コースティングフェーズでは、宇宙機を周回軌道1から離脱させ、宇宙機を動力降下開始点2に移動させる。動力降下フェーズでは、エンジンによって推力を発生しながら宇宙機10を誘導して目標点3に誘導する動力降下が行われる。動力降下フェーズが開始されると、エンジンに点火して燃焼が開始され、更に、エンジンで発生した推力によって宇宙機を減速させながら宇宙機が目標点3に誘導される。垂直降下フェーズでは、宇宙機を目標点3から垂直降下させて天体の表面に着陸させる。
動力降下フェーズにおける宇宙機10の誘導は、着陸シーケンスにおける重要な課題の一つである。動力降下フェーズにおいては、一般に、エンジンによって一定推力を発生させながら宇宙機10の姿勢を制御して宇宙機10を目標点3に誘導する。動力降下フェーズにおける宇宙機の誘導では、タイム・ツー・ゴー(time-to-go)、及び、目標推力方向の算出が行われる。ここで、タイム・ツー・ゴーとは、以後、エンジンの燃焼を継続すべき時間であり、タイム・ツー・ゴーが0と算出されると、エンジンの燃焼が停止される。目標推力方向とは、宇宙機10に作用する推力が向けられるべき方向である。本実施形態では、宇宙機10の姿勢を制御することによって目標推力方向に推力が向けられる。以下に詳細に述べられるように、本実施形態においては、動力降下フェーズにおける宇宙機10の誘導が検討される。
図2は、以下の説明において導入される座標系、及び、宇宙機10の状態量の定義を示している。宇宙機10を着陸させようとする天体(例えば、月)の中心を原点とするXYZ直交座標系が規定される。X軸とZ軸とは、XZ平面がノミナルの動力降下開始点2と目標点3と原点とを含む平面となるように、且つ、互いに直交するように規定される。ここでいう「ノミナルの動力降下開始点2」とは、動力降下開始点2の計画値である。Y軸は、そのXZ平面に垂直に右手系となるよう規定される。
宇宙機10の位置は、ダウンレンジ角φ、クロスレンジ角θ及び動径rによって表すこととする。ダウンレンジ角φは、宇宙機10と原点を結ぶ線分とXY平面との間の角度として定義され、クロスレンジ角θは、宇宙機10と原点を結ぶ線分のXY平面への正射影(projection)とX軸との間の角として定義される。動径rは、宇宙機10と天体の中心(原点)との距離として定義される。また、天体の中心から宇宙機10に向かう方向を動径方向という。
宇宙機10の速度は、水平速度u、w及び垂直速度vによって表すこととする。水平速度uは、宇宙機10と原点を結ぶ線分を含みXY平面に垂直な面内の方向であって、動径方向に垂直な方向における宇宙機10の速度であり、水平速度wは、動径方向に垂直で、且つ、水平速度uに垂直な方向における宇宙機10の速度である。水平速度uは、ダウンレンジ角φに関連するパラメータであり、水平速度wは、クロスレンジ角θに関連するパラメータであることに留意されたい。垂直速度vは、動径方向における宇宙機10の速度である。ここで、水平速度uを表すベクトルを速度ベクトルuと記載する。速度ベクトルuは、大きさが水平速度uであり、宇宙機10と原点を結ぶ線分を含みXY平面に垂直な面内の方向に向けられたベクトルである。同様に、水平速度wを表すベクトルを速度ベクトルwと記載し、垂直速度vを表すベクトルを速度ベクトルvと記載する。
宇宙機10の姿勢は、姿勢角α、βによって表すこととする。姿勢角αは、速度ベクトルu、vを含む面内で定義され、推力ベクトルTの速度ベクトルu、vを含む面への投影と、速度ベクトルvとの間の角として定義される。ここで、推力ベクトルTとは、エンジンによって発生される推力Tを表すベクトルであり、大きさが推力Tであり、エンジンによって発生された推力の方向に向けられたベクトルである。姿勢角βは、推力ベクトルTと速度ベクトルu、vを含む面との間の角として定義される。
図3は、本実施形態における宇宙機10の構成を概略的に示すブロック図である。宇宙機10は、エンジン11と、推力方向制御装置12と、センサシステム13と、主制御装置14とを備えている。
エンジン11は、主制御装置14から供給される燃焼制御信号21に応答して推力を発生する。後に詳細に説明するように、エンジン11は、動力降下フェーズの開始時に燃焼制御信号21に応じて燃焼を開始し、その後、主制御装置14において算出されるタイム・ツー・ゴーがゼロになると燃焼制御信号21に応じて燃焼を停止する。
推力方向制御装置12は、エンジン11によって発生される推力の方向を制御する。本実施形態では、推力方向制御装置12は、ジンバル装置15あるいはRCS(Reaction Control System)16、あるいはその両方を備えている。ジンバル装置15は、主制御装置14から供給されるジンバル操舵信号22に応答してエンジン11のノズルの向きを調節する。RCS16は、主制御装置14から供給されるRCS駆動信号23に応答して宇宙機10の姿勢を制御する。ジンバル操舵信号22とRCS駆動信号23とは、推力方向制御装置12を操作する操作信号として用いられ、ジンバル装置15とRCS16のいずれかあるいは両方の動作により、エンジン11によって発生される推力の方向が制御される。
センサシステム13は、宇宙機10の誘導に用いられる様々なデータを得るために用いられる。本実施形態では、センサシステム13は、画像検出部17と、加速度検出部18と、姿勢角検出部19と、姿勢角速度検出部20とを備えている。画像検出部17は、天体表面等を撮像して画像データを取得する。加速度検出部18は、宇宙機10の加速度を検出し、検出した加速度を示す加速度データを生成する。姿勢角検出部19は、宇宙機10の姿勢角を検出し、検出した姿勢角を示す姿勢角データを生成する。姿勢角速度検出部20は、宇宙機10の姿勢角速度を検出し、検出した姿勢角速度を示す姿勢角速度データを生成する。
主制御装置14は、センサシステム13によって得られた様々なデータに基づいて、エンジン11及び推力方向制御装置12を制御する。本実施形態では、主制御装置14は、センサインタフェース31と、制御信号インタフェース32と、記憶装置33と、演算装置34とを備えている。
センサインタフェース31は、センサシステム13によって得られたデータを受け取るためのインタフェースである。センサインタフェース31は、画像データ取得部35と、加速度データ取得部36と、姿勢角データ取得部37と、姿勢角速度データ取得部38とを備えている。画像データ取得部35は、画像検出部17から画像データを受け取り、加速度データ取得部36は、加速度検出部18から加速度データを受け取る。また、姿勢角データ取得部37は、姿勢角検出部19から姿勢角データを受け取り、姿勢角速度データ取得部38は、姿勢角速度検出部20から姿勢角速度データを受け取る。
制御信号インタフェース32は、演算装置34による演算結果に応じて燃焼制御信号21、ジンバル操舵信号22及びRCS駆動信号23を生成し、生成した燃焼制御信号21、ジンバル操舵信号22及びRCS駆動信号23を、それぞれ、エンジン11、ジンバル装置15、RCS16に供給する。
記憶装置33は、宇宙機10の誘導に用いられるプログラムやデータを保持している。本実施形態では、記憶装置33は、航法演算モジュール41と、着陸誘導演算モジュール42と、姿勢制御演算モジュール43と、着陸誘導多項式係数データ44とを格納している。
航法演算モジュール41と、着陸誘導演算モジュール42と、姿勢制御演算モジュール43とは、いずれも、演算装置34によって実行されるプログラムコードが記述されたプログラムモジュールである。航法演算モジュール41は、航法演算を行うためのプログラムコードを記述するモジュールである。着陸誘導演算モジュール42は、着陸誘導演算を行うためのプログラムコードを記述するモジュールであり、姿勢制御演算モジュール43は、姿勢制御演算を行うためのプログラムコードを記述するモジュールである。
着陸誘導多項式係数データ44は、着陸誘導演算において用いられる多項式の係数を記述するデータである。着陸誘導演算において用いられる多項式及び着陸誘導多項式係数データ44に記述されている係数については、後に詳細に説明する。
図4は、宇宙機10において行われる制御の内容を示す制御ブロック図である。
宇宙機10の機体運動は、センサシステム13によって検出される。上述のように、センサシステム13は、画像データ、加速度データ、姿勢角データ及び姿勢角速度データを取得するが、これらのデータには、機体運動の情報が含まれている。
センサシステム13によって得られた画像データ、加速度データ、姿勢角データ及び姿勢角速度データを用いて航法演算が行われる。この航法演算は、演算装置34が航法演算モジュール41に記述されたプログラムコードを実行することによって行われる。航法演算においては、宇宙機10の位置r、θ、φ、速度u、v、w、加速度a、姿勢角α、β及び姿勢角速度(dα/dt、dβ/dt)が得られる。なお、ここでいう加速度aとは、宇宙機10のエンジン11が発生する推力の方向における宇宙機10の加速度をいい、スカラー量であることに留意されたい。
航法演算によって得られた宇宙機10の位置r、θ、φ、速度u、v、w、加速度aに基づいて、着陸誘導演算が行われる。この着陸誘導演算は、演算装置34が着陸誘導演算モジュール42に記述されたプログラムコードを実行することによって行われる。着陸誘導演算では、タイム・ツー・ゴーt_go、及び、目標推力方向α、βが算出される。上述のように、タイム・ツー・ゴーt_goとは、以後、エンジンの燃焼を継続すべき時間である。本実施形態では、目標推力方向α、βは、姿勢角α、βの目標値として記述される。
着陸誘導演算で算出されたタイム・ツー・ゴーt_goに基づいて、燃焼停止判定が行われる。着陸誘導演算モジュール42には、燃焼停止判定を行うためのプログラムコードが含まれており、着陸誘導演算で算出されたタイム・ツー・ゴーt_goがゼロであれば、エンジン11の燃焼を停止すべきと判断され、燃焼制御信号21によってエンジン11の燃焼が停止される。
また、着陸誘導演算で算出された目標推力方向α、βと、航法演算で得られた宇宙機10の姿勢角α、β、姿勢角速度及び加速度aに基づいて、姿勢制御演算が行われ、ジンバル操舵信号22及びRCS駆動信号23が生成される。姿勢制御演算では、宇宙機10の姿勢角α、βが目標推力方向α、βに制御されるようにジンバル操舵信号22及びRCS駆動信号23が生成される。
着陸誘導演算においては、様々な状態量が入力として使用され得る。例えば、航法演算によって得られた宇宙機10の位置r、θ、φ及び速度u、v、wは、宇宙機10の基本的な状態量であり、着陸誘導演算の入力として用いられる。着陸誘導演算の精度を向上するためには、他の状態量も着陸誘導演算に導入され得る。着陸誘導演算に導入される状態量の選択は、着陸誘導の精度に影響するので、適切な状態量を着陸誘導演算に導入することが望ましい。以下では、本実施形態において着陸誘導演算に導入される状態量について議論する。
第1に、本実施形態の着陸誘導演算では、入力として用いられる状態量として加速度パラメータA、Bが導入される。ここで、加速度パラメータA、Bは、宇宙機10の加速度の逆数1/aと時刻tとの間に下記式(1):
Figure 2018103780
の関係が成立するものとして、それぞれ、過去の各時刻において加速度検出部18によって検出された宇宙機10の加速度aに基づいてフィッティングによって得られる係数A、Bとして算出される。ここで、本実施形態では、時刻tは、動力降下フェーズが開始される時刻を0として定義される。一実施形態では、加速度パラメータA、Bは、過去の各時刻tにおいて加速度検出部18によって検出された宇宙機10の加速度aの逆数1/aから最小二乗法によって算出してもよい。
図5は、加速度パラメータA、Bを説明する図である。式(1)から理解されるように、本実施形態の着陸誘導演算においては、逆数1/aが、時間tの一次関数で表されるという前提が置かれる。係数Aは、逆数1/aの時間tに対する変化を表すグラフの傾きであり、係数Bは、切片である。
逆数1/aが、時間tの一次関数であるという前提は、宇宙機10について成立する下記の運動方程式(2)に基づくものである。
Figure 2018103780
ここで、aは、宇宙機10の加速度、Tは、エンジン11によって発生される推力、mは、宇宙機10の質量である。また、mは、宇宙機10の初期質量(動力降下フェーズが開始される時刻における質量)であり、qは、エンジン11で燃焼される推進薬の流量である。式(2)から下記式が得られる。
Figure 2018103780
ここで、gは、標準重力加速度であり、Ispは、エンジン11の比推力である。ただし、式(3)の導出には、下記式(4)の関係を利用していることに留意されたい。
T/q=gsp ・・・(4)
式(1)と式(3)の比較から、加速度パラメータAは、比推力Ispに依存するパラメータであり、加速度パラメータBは、宇宙機10の初期質量m及び推力Tに依存するパラメータであることが理解される。このことは、加速度パラメータA、Bを状態量として導入することで、着陸誘導において想定している推力、比推力及び初期質量について発生する誤差、即ち、機体系誤差に対応した着陸誘導が可能であることを意味している。このように、加速度パラメータA、Bを状態量として導入することにより、機体系誤差に対応した着陸誘導を行うことができる。これは、宇宙機10を所望の目標点3により正確に誘導するために有効である。
第2に、本実施形態の着陸誘導演算では、目標推力方向α、βの算出において燃焼時間変動量dが状態量として導入される。燃焼時間変動量dとは、エンジン11の燃焼が開始されてから停止されるまでの時間のノミナル燃焼時間tnomからの変動量であり、本実施形態では、燃焼時間変動量dは、現在の時刻tと、タイム・ツー・ゴーt_goとノミナル燃焼時間tnomとから下記式(5)に従って算出される:
d=t+t_go−tnom ・・・(5)
本実施形態では、時刻tが動力降下フェーズの開始時点で0であると定義されるので、時刻tが、動力降下フェーズの開始以後のエンジン11の燃焼時間と一致していることに留意されたい。ここで、ノミナル燃焼時間tnomとは、当初に計画されているエンジン11の燃焼時間、即ち、動力降下フェーズにおいて宇宙機10がノミナル軌道(動力降下フェーズにおける宇宙機10の軌道として当初に計画されている軌道)に沿って飛行した場合におけるエンジン11の燃焼時間である。本実施形態では、ノミナル軌道は、動力降下フェーズの開始時における宇宙機10の位置、速度、推力、比推力及び初期質量に誤差が存在しない場合に、動力降下開始点2から目標点3に宇宙機10を誘導する際にエンジン11における燃料消費量を最小となるような軌道に基づき決定されている。ノミナル軌道及びノミナル燃焼時間tnomの決定については、後に詳細に説明する。
燃焼時間変動量dは、エンジン11の燃焼時間、即ち、推力が発生している時間の増減を表すパラメータであり、宇宙機10の減速の程度を表すために好適なパラメータである。目標推力方向α、βの算出において燃焼時間変動量dを状態量として用いることは、宇宙機10を所望の目標点3により正確に誘導するために有効である。
第3に、本実施形態では、目標推力方向α、βの算出において、クロスレンジ方向初期位置誤差θ及び水平方向初期速度誤差wが状態量として導入される。ここでいうクロスレンジ方向初期位置誤差θとは、動力降下フェーズが開始された時点におけるクロスレンジ角θであり、水平方向初期速度誤差wとは、動力降下フェーズが開始された時点における水平速度wである。ここで、着陸誘導演算においては、上述の航法演算で得られる宇宙機10のクロスレンジ角θ及び水平速度wとは別に、クロスレンジ方向初期位置誤差θ及び水平方向初期速度誤差wが常に用いられることに留意されたい。クロスレンジ方向初期位置誤差θ及び水平方向初期速度誤差wを状態量として導入することにより、動力降下フェーズの終了時のクロスレンジ方向についての位置及び速度の誤差を低減することができる。
本実施形態では、タイム・ツー・ゴーt_go及び目標推力方向α、βを算出する着陸誘導演算において、上述されている状態量を変数とする多項式が用いられる。主制御装置14の記憶装置33に格納されている着陸誘導多項式係数データ44は、タイム・ツー・ゴーt_go及び目標推力方向α、βの算出に用いられる多項式の係数を記述するデータである。
着陸誘導演算に用いられる多項式は、一般に、下記式(6)として表すことができる:
Figure 2018103780
ここで、yは操作量であり、xは状態量である。また、mは、状態量xの最大次数であり、ai1,…,inは、係数である。本実施形態では、操作量yは、タイム・ツー・ゴーt_go及び目標推力方向α、βのいずれかである。また、状態量xとしては、宇宙機10の位置r、θ、φ、速度u、v、w、加速度パラメータA、B、燃焼時間変動量d、クロスレンジ方向初期位置誤差θ及び水平方向初期速度誤差wのうち当該操作量yの算出に必要なものが用いられる。
なお、計算量を削減するためには、多項式の各状態量の次数について、下記式(7)の制約を設けてもよい
Figure 2018103780
本実施形態では、タイム・ツー・ゴーt_goを算出する多項式(即ち、操作量yがタイム・ツー・ゴーt_goである多項式)については、状態量xとして、宇宙機10の位置r、θ、φ、速度u、v、wに加え、加速度パラメータA、Bが選択される。着陸誘導多項式係数データ44には、これらの状態量からタイム・ツー・ゴーt_goを算出する多項式の係数(式(6)の係数ai1,…,in)が記述されている。
また、目標推力方向αを算出する多項式(即ち、操作量yが目標推力方向αである多項式)については、状態量xとして、宇宙機10の位置r、θ、φ、速度u、v、wに加え、加速度パラメータA、B、燃焼時間変動量d、クロスレンジ方向初期位置誤差θ及び水平方向初期速度誤差wが選択される。着陸誘導多項式係数データ44には、これらの状態量から目標推力方向αを算出する多項式の係数が記述されている。
目標推力方向βを算出する多項式(即ち、操作量yが目標推力方向βである多項式)についても同様に、状態量xとして、宇宙機10の位置r、θ、φ、速度u、v、wに加え、加速度パラメータA、B、燃焼時間変動量d、クロスレンジ方向初期位置誤差θ及び水平方向初期速度誤差wが選択される。着陸誘導多項式係数データ44には、これらの状態量から目標推力方向βを算出する多項式の係数が記述されている。
図6は、本実施形態における、多項式を用いた着陸誘導演算の概念を示す図である。宇宙機10の動力降下が実際に開始される前に、事前準備として、タイム・ツー・ゴーt_go及び目標推力方向α、βの算出に用いられる多項式の係数が算出され、着陸誘導多項式係数データ44として格納される。多項式の係数の算出は、オフラインで(例えば、地球の地上に設置された計算機を用いて)行われる。多項式の係数の算出については、後に詳細に説明する。
宇宙機10を実際に天体に着陸させるオペレーションが開始され、宇宙機10が動力降下開始点2に到達して動力降下フェーズに移行すると、各時刻tの状態量xから各時刻tのタイム・ツー・ゴーt_go及び目標推力方向α、βが、上記の多項式を用いて算出される。タイム・ツー・ゴーt_go及び目標推力方向α、βの算出は、適宜に定められた所定の演算周期(例えば、1秒)で行われる。
このような着陸誘導演算によれば、本実施形態の宇宙機10が実際に動力降下フェーズに移行した後、タイム・ツー・ゴーt_go及び目標推力方向α、βの算出のために各演算周期において多項式の演算しか行う必要がないので、各計算周期における計算量を低減し、演算装置34の計算負荷を軽減することができる。これは、宇宙機10の演算装置34の実装を容易にする。
図7は、タイム・ツー・ゴーt_go及び目標推力方向α、βの算出に用いられる多項式の係数の算出の手順を示すフローチャートである。
多項式の係数の算出においては、まず、ノミナル軌道が作成される(ステップS01)。本実施形態では、ノミナル軌道は、動力降下フェーズの開始時における宇宙機10の位置及び速度に初期誤差が存在しない場合に、動力降下開始点2から目標点3に宇宙機10を誘導する際にエンジン11における燃料消費量を最小となるような軌道に基づき決定されている。
ノミナル軌道は、クロスレンジ方向の位置及び速度の誤差や、クロスレンジ方向の位置及び速度に作用する外乱が存在しないとして作成される。即ち、ノミナル軌道は、図2に示されているXZ平面内にあるとして算出される。この場合、クロスレンジ角θ、水平速度w、及び、姿勢角βが常にゼロであり、よって、ノミナル軌道の作成は、図8に図示されている2次元座標系に基づいて行ってもよい。
ノミナル軌道の作成は、燃料消費量を最小にする目標点3のダウンレンジ角φ及び動力降下開始点2から目標点3までの軌道を算出する最適化問題に帰結できる。この最適化問題を解くことで算出された軌道がノミナル軌道である。ノミナル軌道は、該ノミナル軌道を実現する宇宙機10の姿勢角αの履歴(各時刻tにおける姿勢角α)として表現できる。
図8に図示されている2次元座標系では、宇宙機10について、下記の運動方程式が成立する。
Figure 2018103780
ただし、Tは、エンジン11によって発生される推力であり、μは天体の重力定数であり、mは、宇宙機10の質量である。
ここで、加速度aは、下記式(12)のように表せる:
Figure 2018103780
ただし、mは、宇宙機10の初期質量(動力降下フェーズが開始される時刻における質量)であり、qは、エンジン11で燃焼される推進薬の流量である。時刻tは、動力降下フェーズが開始される時刻を0として定義される。
燃料消費量を最小にすることを、燃焼時間を最小にするものと考えると、最適化問題の評価関数Jは、次のように表せる:
Figure 2018103780
ここで、tnomは、ノミナル燃焼時間、即ち、動力降下フェーズにおいて宇宙機10がノミナル軌道に沿って誘導された場合にエンジン11において燃焼が行われる時間である。
この場合、ハミルトニアンHは、下記の式(14)で表される:
Figure 2018103780
ここで、λ、λ、λ、λは、最適化問題を解くために導入された随伴変数である。
上述のように、この最適化問題で得ようとするのは、燃料消費量を最小(燃焼時間を最小)にするノミナル軌道を実現する宇宙機10の姿勢角αの履歴であり、燃料消費量が最小になる必要条件は、ハミルトニアンHがαに対して最小値となることである。ハミルトニアンHがαに対して最小値となる条件は式(15a)と表され、この式(15a)から式(15b)が得られる:
Figure 2018103780
なお、式(15b)を満足するαには、ハミルトニアンHを最小化するαと最大化するαの2つが存在するが、ノミナル軌道を作成する演算においては、ハミルトニアンHを最小化するαが選択される。
随伴変数λ、λ、λ、λの微分方程式は、以下の通りである:
Figure 2018103780
ここで、式(17)から、随伴変数λは定数であるとしてよいことが分かる。よって、随伴変数λについて、下記式(20)が成り立つ:
λ=C …(20)
ここで、Cは、定数である。
ハミルトニアンHと随伴変数の終端条件は、下記のようになる:
Figure 2018103780
ただし、Ψ(x)は、各時刻における現在位置速度と目標点3で達成すべき位置速度の差を表した関数であり、時刻t=tnomにおいて両者の差が0となるという条件から、下記式が成立する:
Ψ(x)=r(tnom)−r=0 ・・・(23)
Ψ(x)=φ(tnom)−φ=0 ・・・(24)
Ψ(x)=v(tnom)−v=0 ・・・(25)
Ψ(x)=u(tnom)−u=0 ・・・(26)
ここで、r(tnom)、φ(tnom)、v(tnom)、u(tnom)は、時刻tnomにおける位置速度、r、φ、v、uは、目標点3で達成すべき位置速度を表す。また、νは、未定ラグランジュ定数である。
ここで解こうとする最適化問題は、燃料消費量を最小(燃焼時間を最小)とする動力降下中の飛行ダウンレンジ角φを求めるものであることから、ダウンレンジ角φに関する終端条件は拘束されない。そこで、φに関する境界条件をフリーとすると、以下の通りとなる:
Figure 2018103780
よって、λ=0であるとしてよい。
これにより、ハミルトニアンHと随伴変数の微分方程式は、下記のように書き換えることができる:
Figure 2018103780
ここで、未知数は、3つの随伴変数λ、λ、λの初期値と、ノミナル燃焼時間tnomの4つとなる。
以上より、4本の運動方程式(式(8)〜式(11))と、ハミルトニアンHの随伴変数の3本の微分方程式(式(29)、(30)、(31))の計7本の微分方程式に対し、ニュートン法を用い、4つの未知数(λ、λ、λ、tnom)に変動を与えながらハミルトニアンHと3つの位置・速度の終端条件(式(21)、(23)、(25)、(26))が0になる未知数の値を求めることで、燃料消費量を最小とする飛行ダウンレンジ角φとノミナル軌道(即ち、該ノミナル軌道を実現する宇宙機10の姿勢角αの履歴)とを得ることができる。この演算では、同時に、ノミナル燃焼時間tnom、即ち、動力降下フェーズにおいて宇宙機10がノミナル軌道に沿って誘導された場合にエンジン11において燃焼が行われる時間を得ることができる。
着陸シーケンス全体としては、着陸予定地点から、目標点3の位置が決定され、更に、決定された目標点3の位置と、上記の最適化問題を解くことで得られた燃料消費量を最小とする飛行ダウンレンジ角φとに基づいて誤差耐性なども考慮した上で動力降下開始点2の位置が決定され、これに基づいて動力降下開始点2から目標点3の宇宙機10を誘導すべき軌道(ノミナル軌道)が決定される。更に、決定された動力降下開始点2の位置からコースティングフェーズの軌道が決定され、決定されたコースティングフェーズの軌道から宇宙機10を周回軌道1から離脱すべき位置が決定される。
続いて、最適軌道データベースが作成される(ステップS02)。実際の宇宙機10の運用においては、動力降下フェーズの開始時の宇宙機10の位置、速度、質量、推力、及び、比推力に様々な誤差が存在し得る。最適軌道データベースとは、動力降下フェーズの開始時の誤差の組み合わせのそれぞれについて算出された最適軌道(燃料消費量を最小とする軌道)を記述するデータベースである。最適軌道データベースには、各誤差の組み合わせについての最適軌道が記述される。最適軌道データベースにおいては、各最適軌道は、当該最適軌道を実現する宇宙機10の姿勢角α、βの履歴(各時刻tにおける姿勢角α、β)として記述される。最適軌道データベースには、多数の誤差の組み合わせについて最適軌道が記述されることが望ましい。一実施形態では、各誤差の組み合わせとして、許容される誤差範囲内における一様乱数として発生された誤差の組み合わせが用いられてもよい。
一実施形態では、動径r、クロスレンジrθ、ダウンレンジrφ、水平速度u、垂直速度v、水平速度w、初期質量m、推力T及び比推力Ispのそれぞれについて誤差範囲が決定され、誤差の組み合わせのそれぞれは、その誤差範囲において決定された、位置r、rθ、rφ、速度u、v、w、初期質量m、推力T及び比推力Ispそれぞれの動力降下フェーズの開始時の誤差を含んでいてもよい。ここで、クロスレンジrθは、クロスレンジ角θと着陸しようとする天体の半径rとの積であり、ダウンレンジrφは、ダウンレンジ角φと当該天体の半径rとの積である。
最適軌道データベースの作成においては、クロスレンジ角θ及び水平速度wが非零であり得るものであると考える。このため、最適軌道データベースは、図2に図示された3次元座標系において成立する運動方程式に基づいて作成される。図2に図示されている3次元座標系においては、下記の運動方程式が成立する:
Figure 2018103780
ここで、μは、重力定数であり、Tは、エンジン11によって発生される推力Tであり、mは宇宙機10の質量である。また、加速度aについて、上記の式(12)が成立することに留意されたい。
最適軌道データベースに記述すべき各最適軌道の算出は、燃料消費量を最小にする軌道を算出する最適化問題に帰結できる。以下では、ある誤差の組み合わせ(宇宙機10の位置、速度、質量及び比推力の誤差の組み合わせ)について、燃料消費量を最小にする最適軌道の算出法について議論する。
燃料消費量を最小にすることを、燃焼時間を最小にするものと考えると、最適化問題の評価関数Jは、次のように表せる:
Figure 2018103780
ここで、tは、燃焼時間、即ち、動力降下フェーズにおいて宇宙機10が当該最適軌道に沿って誘導された場合にエンジン11において燃焼が行われる時間である。
この場合、ハミルトニアンHは、下記の式(39)で表される:
Figure 2018103780
ここで、λ、λ、λ、λ、λ、λは、最適化問題を解くために導入された随伴変数である。
この最適化問題で得ようとするのは、燃料消費量を最小(燃焼時間を最小)にする最適軌道を実現する宇宙機10の姿勢角α、βの履歴である。燃料消費量が最小になる必要条件は、ハミルトニアンHが(α、β)に対して最小値となることである。
まず、ハミルトニアンHがαに対して最小値となる条件は式(40)と表され、更に、式(40)から式(41)が得られる:
Figure 2018103780
なお、式(41)を満足するαには、ハミルトニアンHを最小化するαと最大化するαの2つが存在するが、最適軌道の算出においては、ハミルトニアンHを最小化するαが選択される。
また、ハミルトニアンHがβに対して最小値となる条件は式(42)と表され、更に、式(42)から式(43)が得られる:
Figure 2018103780
ただし、−(π/2)<β<π/2である。
随伴変数λ〜λの微分方程式は、以下の通りである:
Figure 2018103780
ハミルトニアンHと随伴変数の終端条件は、下記のようになる:
Figure 2018103780
ただし、Ψ(x)は、各時刻における現在位置速度と目標点3で達成すべき位置速度の差を表した関数であり、時刻t=tにおいて両者の差が0となる条件から、下記式が成立する:
Ψ(x)=r(t)−r=0 ・・・(52)
Ψ(x)=θ(t)−θ=0 ・・・(53)
Ψ(x)=φ(t)−φ=0 ・・・(54)
Ψ(x)=v(t)−v=0 ・・・(55)
Ψ(x)=w(t)−w=0 ・・・(56)
Ψ(x)=u(t)−u=0 ・・・(57)
ここで、r(t)、θ(t)、φ(t)、v(t)、w(t)、u(t)は時刻tにおける位置速度、r、θ、φ、v、w、uは、目標点3で達成すべき位置速度を表す。また、νは、未定ラグランジュ定数である。
ここで、未知数は、6つの随伴変数λ〜λの初期値と、燃焼時間tの7つとなる。
以上より、6本の運動方程式(式(32)〜式(37))と、ハミルトニアンHの随伴変数の6本の微分方程式(式(44)〜(49))の計12本の微分方程式に対し、ニュートン法を用い、7つの未知数(λ〜λ、t)に変動を与えながらハミルトニアンHと6つの位置・速度の終端条件(式(50)、(52)〜(57))が0になる未知数の値を求めることで、燃料消費量を最小とする最適軌道(即ち、該最適軌道を実現する宇宙機10の姿勢角α、βの履歴)とを得ることができる。
更に、最適軌道データベースを用いて多項式の係数が算出される(ステップS03)。多項式の係数は、下記のようにして算出される。
まず、最適軌道データベースに記述されている最適軌道から所定の時間間隔でデータをサンプリングし、サンプリングされたデータから各時刻における状態量を算出する。更に、各時刻における状態量からタイム・ツー・ゴーt_go及び姿勢角α、βへの写像を算出する。この写像は、最適軌道に沿って宇宙機10を誘導する場合における、状態量とタイム・ツー・ゴーt_go及び目標推力方向α、βとの対応関係を表している。ここで、目標推力方向α、βは、姿勢角α、βの目標値として表現されることに留意されたい。
本実施形態では、タイム・ツー・ゴーt_goの算出に用いられる状態量は、位置r、θ、φ、速度u、v、w、加速度パラメータA、Bである。よって、タイム・ツー・ゴーt_goについては、位置r、θ、φ、速度u、v、w、加速度パラメータA、Bからタイム・ツー・ゴーt_goへの写像が算出される。
一方、目標推力方向α、βの算出に用いられる状態量は、位置r、θ、φ、速度u、v、w、加速度パラメータA、B、燃焼時間変動量d、及び、クロスレンジ方向初期位置誤差θ及び水平方向初期速度誤差wである。よって、目標推力方向α、βについては、位置r、θ、φ、速度u、v、w、加速度パラメータA、B、燃焼時間変動量d、及び、クロスレンジ方向初期位置誤差θ及び水平方向初期速度誤差wから姿勢角α、βへの写像が算出される。例えば、最適軌道データベースに500ケースの誤差の組み合わせについて最適軌道が記述されている場合、各最適軌道について240の時点における状態量からタイム・ツー・ゴーt_go及び姿勢角α、βへの写像を算出する場合、合計120,000(=500×240)の写像が算出される。
更に、式(6)の状態方程式を、各項の係数ai1,…,inを変数とする連立一次方程式として考え、疑似逆行列を用いて、この連立一次方程式の最小二乗解として多項式の係数ai1,…,inが算出される。疑似逆行列は、一般的には、特異値分解等の手法により求めることができる。多項式の係数は、タイム・ツー・ゴーt_go及び姿勢角α、βのそれぞれについて算出される。このようにして多項式の係数を算出することにより、タイム・ツー・ゴーt_go及び目標推力方向α、βを求める写像を多項式として近似することができる。算出された多項式の係数は、着陸誘導多項式係数データ44として主制御装置14の記憶装置33に格納される。
図9は、動力降下フェーズにおける着陸誘導演算の手順を示すフローチャートである。上述のように、動力降下フェーズが開始されると、エンジン11の燃焼の開始を指示する燃焼制御信号21が生成され、燃焼制御信号21に応じてエンジン11の燃焼が開始される。動力降下フェーズにおける着陸誘導演算では、多項式を用いてタイム・ツー・ゴーt_go及び目標推力方向α、βが算出される。タイム・ツー・ゴーt_go及び目標推力方向α、βの算出に用いられる多項式の係数は、着陸誘導多項式係数データ44に記述されていることに留意されたい。
動力降下フェーズにおける着陸誘導演算が開始されると、航法演算結果、即ち、航法演算によって得られた位置r、θ、φ、速度u、v、w、姿勢角α、β、姿勢角速度、加速度aが、着陸誘導演算モジュール42に読み込まれる(ステップS11)。
初回の演算では、航法演算によって得られたクロスレンジ角θ及び水平速度wが、クロスレンジ方向初期位置誤差θ及び水平方向初期速度誤差wとして保存される(ステップS12)。ステップS12で得られたクロスレンジ方向初期位置誤差θ及び水平方向初期速度誤差wは、以後の目標推力方向α、βの算出について常に使用されることに留意されたい。
続いて、航法演算によって得られた加速度aに基づいて、加速度パラメータA、Bが算出される(ステップS13)。上述されているように、加速度パラメータA、Bは、宇宙機10の加速度の逆数1/aと時刻tとの間に上記の式(1)の関係が成立するものとして、それぞれ、過去の各時刻において加速度検出部18によって検出された宇宙機10の加速度aからフィッティングによって(例えば、最小二乗法によって)算出される。
更に、タイム・ツー・ゴーt_goが算出される(ステップS14)。タイム・ツー・ゴーt_goは、上述された多項式を用いて算出される。タイム・ツー・ゴーt_goの算出に用いられる多項式の状態量としては、航法演算によって得られた位置r、θ、φ、速度u、v、wに加え、ステップS13で得られた加速度パラメータA、Bが用いられる。状態量として加速度パラメータA、Bが用いられることによって機体系誤差に対応した着陸誘導を行うことができることは、上述されているとおりである。多項式の係数は、記憶装置33の着陸誘導多項式係数データ44に記述されており、着陸誘導多項式係数データ44に記述されている係数が読み出されてタイム・ツー・ゴーt_goの算出に用いられる。
更に、ステップS14において算出されたタイム・ツー・ゴーt_goに基づいて燃焼時間変動量dが算出される(ステップS15)。上述のように、本実施形態では、燃焼時間変動量dは、上記の式(5)に従って算出される。
更に、目標推力方向α、βが算出される(ステップS16)。目標推力方向α、βは、上述された多項式を用いて算出される。目標推力方向α、βの算出に用いられる多項式の状態量(変数)としては、航法演算によって得られた位置r、θ、φ、速度u、v、wに加え、ステップS13で得られた加速度パラメータA、B、ステップS15で得られた燃焼時間変動量d、及び、ステップS12で保存されたクロスレンジ方向初期位置誤差θ及び水平方向初期速度誤差wが用いられる。また、多項式の係数は、記憶装置33の着陸誘導多項式係数データ44に記述されており、着陸誘導多項式係数データ44に記述されている係数が読み出されて目標推力方向α、βの算出に用いられる。
更に、ステップS16で算出された目標推力方向α、βに基づいて姿勢制御演算が行われ、宇宙機10の推力方向が制御される(ステップS17)。宇宙機10の推力方向の制御は、ジンバル操舵信号22あるいはRCS駆動信号23あるいはその両方によって行われる。ジンバル操舵信号22及びRCS駆動信号23は、宇宙機10の推力方向、即ち、宇宙機10の姿勢角α、βが目標推力方向α、βに一致するように生成される。
以上の演算が、ステップS14において算出されたタイム・ツー・ゴーt_goがゼロになるまで、繰り返して行われる。
タイム・ツー・ゴーt_goがゼロになると、エンジン11の燃焼が停止される(ステップS18)。タイム・ツー・ゴーt_goがゼロになると、燃焼を停止するように指示する燃焼制御信号21がエンジン11に送信され、エンジン11は、燃焼制御信号21に応じて燃焼を停止する。以上で、着陸誘導演算が完了する。
以上に説明されているように、本実施形態の着陸誘導演算では、加速度パラメータA、Bが状態量として導入され、これにより、機体系誤差(例えば、着陸誘導において想定している比推力及び初期質量について発生する誤差)に対応した着陸誘導が実現されている。
また、本実施形態の着陸誘導演算では、目標推力方向α、βの算出において燃焼時間変動量dが状態量として導入され、これにより、動力降下フェーズの終了時の宇宙機10の位置及び速度の誤差が低減されている。
更に、本実施形態の着陸誘導演算では、目標推力方向α、βの算出において、クロスレンジ方向初期位置誤差θ及び水平方向初期速度誤差wが状態量として導入され、これにより、動力降下フェーズの終了時のクロスレンジ方向についての位置及び速度の誤差が低減されている。
また、本実施形態の着陸誘導演算では、タイム・ツー・ゴーt_go及び目標推力方向α、βが多項式を用いて算出されるので、着陸誘導演算を実行する際の演算装置34の演算負荷を低減することができる。着陸誘導多項式係数データ44に記述されている状態方程式の係数は、上述のように、オフラインで計算されているので、ステップS14におけるタイム・ツー・ゴーt_goの算出及びステップS16における目標推力方向α、βの算出においては、多項式演算しか行う必要がない。
以上には、本発明の実施形態が具体的に記述されているが、本発明は、上記の実施形態に限定されない。本発明が種々の変更と共に実施され得ることは、当業者には理解されよう。
例えば、上述の実施形態では、加速度パラメータA、B、燃焼時間変動量d、クロスレンジ方向初期位置誤差θ及び水平方向初期速度誤差wが状態量として導入されているが、これらの全てを状態量として導入することは、本発明において必須ではない。これらのパラメータの少なくとも一が導入されることで、宇宙機を所望の目標点により正確に誘導する効果が得られる。例えば、加速度パラメータA、Bを状態量として導入すること単独でも機体系誤差の存在に対応した着陸誘導が可能である。
また、上述の本実施形態では、多項式を用いてタイム・ツー・ゴーt_go及び目標推力方向α、βが算出されているが、多項式を用いず他の手法によってタイム・ツー・ゴーt_go及び目標推力方向α、βが算出されてもよい。例えば、状態量からタイム・ツー・ゴーt_go及び目標推力方向α、βへの写像の情報が、記憶装置33に格納され、この写像の情報を用いてタイム・ツー・ゴーt_go及び目標推力方向α、βが算出されてもよい。ただし、多項式を用いてタイム・ツー・ゴーt_go及び目標推力方向α、βを算出すると共に、記憶装置33に格納される着陸誘導多項式係数データ44に状態方程式の係数を記述する本実施形態の手法は、記憶装置33に格納すべき情報量を低減しながら、演算装置34の演算負荷を低減するために有効である。
10 :宇宙機
1 :周回軌道
2 :動力降下開始点
3 :目標点
11 :エンジン
12 :推力方向制御装置
13 :センサシステム
14 :主制御装置
15 :ジンバル装置
17 :画像検出部
18 :加速度検出部
19 :姿勢角検出部
20 :姿勢角速度検出部
21 :燃焼制御信号
22 :ジンバル操舵信号
23 :RCS駆動信号
31 :センサインタフェース
32 :制御信号インタフェース
33 :記憶装置
34 :演算装置
35 :画像データ取得部
36 :加速度データ取得部
37 :姿勢角データ取得部
38 :姿勢角速度データ取得部
41 :航法演算モジュール
42 :着陸誘導演算モジュール
43 :姿勢制御演算モジュール
44 :着陸誘導多項式係数データ

Claims (18)

  1. 天体に着陸するように構成された宇宙機であって、
    エンジンと、
    当該宇宙機に作用する推力の方向である推力方向を制御する推力方向制御装置と、
    前記エンジンによって推力を発生しながら当該宇宙機を誘導して目標点に誘導する動力降下において、当該宇宙機の状態量を取得し、前記取得した状態量に応じて、前記エンジンの燃焼を制御する燃焼制御信号と前記推力方向制御装置を操作する操作信号とを生成する主制御装置
    とを具備し、
    前記状態量が、第1加速度パラメータ及び第2加速度パラメータを含み、
    前記第1加速度パラメータ及び前記第2加速度パラメータは、当該宇宙機の加速度の逆数1/aと時刻tとの間に下記式(1):
    1/a=−At+B ・・・(1)
    の関係が成立するものとして、過去の各時刻において検出された当該宇宙機の加速度に基づいてフィッティングによって得られる係数A、Bとしてそれぞれ算出される
    宇宙機。
  2. 請求項1に記載の宇宙機であって、
    前記主制御装置は、前記動力降下において、前記第1加速度パラメータ及び前記第2加速度パラメータに基づいて、以後、前記エンジンの燃焼を継続すべき時間であるタイム・ツー・ゴーを算出するように構成された
    宇宙機。
  3. 請求項2に記載の宇宙機であって、
    前記主制御装置は、前記動力降下において前記エンジンの燃焼が開始されてから現時点までの前記エンジンの燃焼時間と、前記タイム・ツー・ゴーと、当該宇宙機の軌道として当初に計画されている軌道であるノミナル軌道に沿って当該宇宙機が誘導された場合における前記エンジンの燃焼時間であるノミナル燃焼時間とから、前記エンジンの燃焼が開始されてから停止されるまでの時間の前記ノミナル燃焼時間からの変動量を示す燃焼時間変動量を算出するように構成され、
    前記状態量が、前記燃焼時間変動量を含んでおり、
    前記主制御装置は、前記第1加速度パラメータと、前記第2加速度パラメータと、前記燃焼時間変動量とを用いて目標推力方向を算出するように構成され、
    前記推力方向制御装置は、当該宇宙機の推力方向が前記目標推力方向に向くように当該宇宙機の推力方向を制御する
    宇宙機。
  4. 請求項1に記載の宇宙機であって、
    前記状態量は、前記動力降下が開始された時点における当該宇宙機のクロスレンジ角であるクロスレンジ方向初期位置誤差、及び、前記動力降下が開始された時点におけるクロスレンジ方向における当該宇宙機の速度である水平方向初期速度誤差を含んでおり、
    前記主制御装置は、前記動力降下の間の各時刻において、前記クロスレンジ方向初期位置誤差及び前記水平方向初期速度誤差を用いて目標推力方向を算出するように構成され、
    前記推力方向制御装置は、当該宇宙機の推力方向が前記目標推力方向に向くように当該宇宙機の推力方向を制御する
    宇宙機。
  5. 請求項2に記載の宇宙機であって、
    前記主制御装置は、前記状態量を変数とする第1多項式の係数を記述した着陸誘導多項式データを記憶する記憶装置を備えており、
    前記主制御装置は、前記着陸誘導多項式データに記述された前記第1多項式の係数を用いて前記第1多項式によって前記タイム・ツー・ゴーを算出するように構成された
    宇宙機。
  6. 請求項5に記載の宇宙機であって、
    前記第1多項式の前記係数は、前記動力降下が開始されるまでに事前に算出されて前記着陸誘導多項式データとして前記記憶装置に格納されている
    宇宙機。
  7. 請求項3又は4に記載の宇宙機であって、
    前記主制御装置は、前記状態量を変数とする第2多項式の係数を記述した着陸誘導多項式データを記憶する記憶装置を備えており、
    前記主制御装置は、前記着陸誘導多項式データに記述された前記第2多項式の前記係数を用いて前記第2多項式によって前記目標推力方向を算出するように構成された
    宇宙機。
  8. 請求項7に記載の宇宙機であって、
    前記第2多項式の前記係数は、前記動力降下が開始されるまでに事前に算出されて前記着陸誘導多項式データとして前記記憶装置に格納されている
    宇宙機。
  9. エンジンを備え、前記エンジンによって推力を発生しながら動力降下を行うように構成された宇宙機を制御する制御装置を動作させるためのプログラムであって、
    前記エンジンによって推力を発生しながら前記宇宙機を誘導して目標点に誘導する動力降下において、一連のステップを前記制御装置に実行させ、
    前記一連のステップが、
    前記宇宙機の状態量を取得するステップと、
    取得された前記状態量に応じて、前記エンジンの燃焼を制御する燃焼制御信号を生成するステップと、
    取得された前記状態量に応じて、前記宇宙機に作用する推力の方向である推力方向を制御する推力方向制御装置を操作する操作信号を生成するステップ
    とを含み、
    前記状態量が、第1加速度パラメータ及び第2加速度パラメータを含み、
    前記第1加速度パラメータ及び前記第2加速度パラメータは、前記宇宙機の加速度の逆数1/aと時刻tとの間に下記式(1):
    1/a=−At+B ・・・(1)
    の関係が成立するものとして、過去の各時刻において検出された前記宇宙機の加速度に基づいてフィッティングによって得られる係数A、Bとしてそれぞれ算出される
    プログラム。
  10. 請求項9に記載のプログラムであって、
    前記燃焼制御信号を生成するステップが、
    前記第1加速度パラメータ及び前記第2加速度パラメータに基づいて、前記動力降下において、以後、前記エンジンの燃焼を継続すべき時間であるタイム・ツー・ゴーを算出するステップと、
    前記タイム・ツー・ゴーに応じて前記燃焼制御信号を生成するステップ
    とを含む
    ように構成された
    プログラム。
  11. 請求項10に記載のプログラムであって、
    前記操作信号を生成するステップが、
    前記動力降下において前記エンジンの燃焼が開始されてから現時点までの前記エンジンの燃焼時間と、前記タイム・ツー・ゴーと、前記宇宙機の軌道として当初に計画されている軌道であるノミナル軌道に沿って前記宇宙機が誘導された場合における前記エンジンの燃焼時間であるノミナル燃焼時間とから、前記エンジンの燃焼が開始されてから停止されるまでの時間の前記ノミナル燃焼時間からの変動量を示す燃焼時間変動量を前記状態量のうちの一として算出するステップと、
    前記第1加速度パラメータと、記第2加速度パラメータと、前記燃焼時間変動量とを用いて目標推力方向を算出するステップと、
    前記宇宙機の前記推力方向が前記目標推力方向に向くように前記操作信号を生成するステップ
    とを含む
    プログラム。
  12. 請求項9に記載のプログラムであって、
    前記状態量は、前記動力降下が開始された時点における前記宇宙機のクロスレンジ角であるクロスレンジ方向初期位置誤差、及び、前記動力降下が開始された時点におけるクロスレンジ方向における前記宇宙機の速度である水平方向初期速度誤差を含んでおり、
    前記操作信号を生成するステップが、
    前記動力降下の間の各時刻において、前記クロスレンジ方向初期位置誤差及び前記水平方向初期速度誤差を用いて目標推力方向を算出するステップと、
    前記宇宙機の前記推力方向が前記目標推力方向に向くように前記操作信号を生成するステップ
    とを含む
    プログラム。
  13. エンジンを備え、前記エンジンによって推力を発生しながら動力降下を行うように構成された宇宙機を制御するための制御装置であって、
    前記動力降下において、前記宇宙機の状態量を取得し、前記取得した状態量に応じて前記エンジンの燃焼を制御する燃焼制御信号と前記宇宙機に作用する推力の方向である推力方向を制御する推力方向制御装置を操作する操作信号とを生成する演算装置と、
    前記燃焼制御信号を前記エンジンに供給し、前記操作信号を前記推力方向制御装置に供給する制御信号インタフェース
    とを具備し、
    前記状態量が、第1加速度パラメータ及び第2加速度パラメータを含み、
    前記第1加速度パラメータ及び前記第2加速度パラメータは、前記宇宙機の加速度の逆数1/aと時刻tとの間に下記式(1):
    1/a=−At+B ・・・(1)
    の関係が成立するものとして、過去の各時刻において検出された前記宇宙機の加速度に基づいてフィッティングによって得られる係数A、Bとしてそれぞれ算出される
    制御装置。
  14. 請求項13に記載の制御装置であって、
    前記演算装置は、前記第1加速度パラメータ及び前記第2加速度パラメータに基づいて、前記動力降下において、以後、前記エンジンの燃焼を継続すべき時間であるタイム・ツー・ゴーを算出すると共に、前記タイム・ツー・ゴーに応じて前記燃焼制御信号を生成する
    制御装置。
  15. 請求項14に記載の制御装置であって、
    前記演算装置は、前記動力降下において前記エンジンの燃焼が開始されてから現時点までの前記エンジンの燃焼時間と、前記タイム・ツー・ゴーと、前記宇宙機の軌道として当初に計画されている軌道であるノミナル軌道に沿って前記宇宙機が誘導された場合における前記エンジンの燃焼時間であるノミナル燃焼時間とから、前記エンジンの燃焼が開始されてから停止されるまでの時間の前記ノミナル燃焼時間からの変動量を示す燃焼時間変動量を算出するように構成され、
    前記状態量が、前記燃焼時間変動量を含んでおり、
    前記演算装置は、前記第1加速度パラメータと、前記第2加速度パラメータと、前記燃焼時間変動量とを用いて目標推力方向を算出し、前記宇宙機の前記推力方向が前記目標推力方向に向くように前記操作信号を生成する
    制御装置。
  16. 請求項13に記載の制御装置であって、
    前記状態量は、前記動力降下が開始された時点における前記宇宙機のクロスレンジ角であるクロスレンジ方向初期位置誤差、及び、前記動力降下が開始された時点におけるクロスレンジ方向における前記宇宙機の速度である水平方向初期速度誤差を含んでおり、
    前記演算装置は、前記動力降下の間の各時刻において、前記クロスレンジ方向初期位置誤差及び前記水平方向初期速度誤差を用いて目標推力方向を算出し、前記宇宙機の前記推力方向が前記目標推力方向に向くように前記操作信号を生成する
    制御装置。
  17. 請求項14に記載の制御装置であって、
    更に、前記状態量を変数とする第1多項式の係数を記述した着陸誘導多項式データを記憶する記憶装置を備えており、
    前記演算装置は、前記着陸誘導多項式データに記述された前記第1多項式の係数を用いて前記第1多項式によって前記タイム・ツー・ゴーを算出するように構成された
    制御装置。
  18. 請求項15に記載の制御装置であって、
    前記演算装置は、前記状態量を変数とする第2多項式の係数を記述した着陸誘導多項式データを記憶する記憶装置を備えており、
    前記演算装置は、前記着陸誘導多項式データに記述された前記第2多項式の前記係数を用いて前記第2多項式によって前記目標推力方向を算出するように構成された
    制御装置。
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