JP2006236788A - 光電変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 受光量を減少させることなく、光電変換に寄与する面積(実効セル面積)をできるだけ大きく確保しつつ、高いバリア性を有し、長期にわたって高く安定した光電変換特性を発現することができる光電変換装置を提供すること。
【解決手段】 第1極2と、第2極4と、これら電極間に挟持された半導体層7及び電解質層8とからなる積層体9を有する色素増感型太陽電池などの光電変換装置1において、積層体9のうち少なくとも受光面12以外の面が金属又は金属酸化物からなる被覆材14によって覆われていることを特徴とする、光電変換装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、色素増感型太陽電池等として好適な光電変換装置に関するものである。
色素増感型太陽電池は、近年、シリコン(Si)系などに替わる次世代の太陽電池として広く研究が行われている。
太陽電池に必要な特性としては、長期にわたり安定した光電変換特性を示すことが挙げられる。特に、色素増感型太陽電池の場合、その構成要素として液状又はゲル状の電解質成分を含むことなどから、電解質成分の電池からの揮発又は漏洩、或いは大気中から電解質中への水分、酸素、その他の成分の浸入等による性能の低下を避けることが課題とされてきた。
この問題を解決するための方法として、電解質として不揮発性の溶融塩電解液を用いる方法(例えば、特開2001−196105号公報)、ゲル状電解質を用いる方法(例えば、特開2001−536513号公報)等が検討されてきた。また、封止材を用いて電解質を封止する方法が検討されている(例えば、後記の特許文献1又は特許文献2参照。)。
一般に色素増感型太陽電池の構造は図5に示すように構成されており、透明導電膜(透明電極)50を備えた透明基板51と、透明電極50の対極をなす導電膜(対向電極)52及び集電材53を有する基板54との間に、金属酸化物半導体層55及び電解質層56が設けられている。半導体層55は、例えば酸化物半導体材料及び増感色素を有する。また、透明導電膜50と導電膜52は導線で接続されており、アンメータ(電流計)57を有する電流回路58が形成されている。
そして、受光面59以外の面に、幅数mm、厚さ数十〜数百μmで封止材60が設けられ、半導体層55及び電解質層56が封止されている。
また、特許文献1による色素増感型太陽電池では、図6に示すように、上記の封止材60を含む前記面が、ブチルゴムなどの水蒸気透過性の低い材料からなる第2の封止材60’によって更に覆われている。
また、特許文献2による色素増感型太陽電池では、セル全体を樹脂で覆うことにより電解質層を封止し、上記したような、電解質成分の揮発又は漏洩、或いは大気中から電解質中への水分、酸素、その他の成分の浸入を防いでいる。
特開2003−86822号公報(3頁4欄28行目〜5頁8欄42行目、図1〜図4) 特開2004−119306号公報(6頁10段落目〜9頁44段落目、図1)
しかしながら、図5及び図6に示すような、従来例による色素増感型太陽電池では、封止材60の幅を大きくすれば、高い封止性能を確保することが可能であるが、封止材60の厚みが大きくなるのに伴って、太陽電池として機能する半導体層55及び電解質層56の体積が減少し、モジュールとしての性能を低下させてしまう原因となる。
また、特許文献1のように、封止材60を含む前記面をブチルゴムなどの水蒸気透過性の低い材料からなる第2の封止材60’によって覆う場合、第2の封止材60’の厚さによって封止性能が決まり、バリア性の観点から十分とは言えない。
さらに、特許文献2による色素増感型太陽電池のように樹脂でセル全体を覆う場合、太陽電池セルへの入射光が樹脂によって妨げられるため、光電変換性能の低下を招いてしまう。また、最大で2〜3mm程度のフィルム厚の樹脂層のみでは十分なバリア特性を得ることが困難であるため、セラミックからなる層などを更に用いてバリア特性を向上させる必要があり、これは太陽電池に到達する光を更に減少させる要素となってしまう。
本発明は、上述したような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、受光量を減少させることなく、光電変換に寄与する面積(実効セル面積)をできるだけ大きく確保しつつ、高いバリア性を有し、長期にわたって高く安定した光電変換特性を発現することができる光電変換装置を提供することにある。
即ち、本発明は、第1極と、第2極と、これら電極間に挟持された半導体層及び電解質層とからなる積層体を有する光電変換装置において、前記積層体のうち少なくとも受光面以外の面が金属又は金属酸化物からなる被覆材によって覆われていることを特徴とする、光電変換装置に係るものである。
本発明の光電変換装置によれば、前記積層体のうち少なくとも受光面以外の前記面が金属又は金属酸化物からなる前記被覆材によって覆われているので、受光量を減少させることなく、また光電変換に寄与する面積(実効セル面積)をできるだけ大きく確保しつつ、高いバリア特性を保持することができる。従って、前記電解質層の構成成分の揮発又は漏洩、或いは大気中から前記電解質層への水分、酸素、その他の成分の浸入を効果的に防ぐことができ、長期にわたって高く安定した光電変換特性を発現することができる。
本発明において、前記積層体のうち前記受光面以外の前記面が封止材によって覆われており、少なくとも前記封止材の表面が前記金属又は前記金属酸化物からなる前記被覆材によって覆われていることが望ましい。これにより、前記被覆材と前記積層体との接着強度が向上し、また前記電解質層をより効果的に封止することができる。
また、前記被覆材が樹脂層を介して前記積層体又は前記封止材に接着されていることが望ましい。これにより、前記被覆材と前記積層体又は前記封止材との接着性がより向上し、より信頼性が向上する。
また、前記封止材が、前記面を覆う第1封止層と、前記第1封止層を含む前記面上を覆う第2封止層とによって形成されていることが好ましい。これにより、前記電解質層をより効果的に封止することができる。
また、前記被覆材又は前記樹脂層が、少なくとも前記受光面において、可視光域で平均60%以上の透過率を有することが好ましい。これにより、光電変換装置の受光量が減少するのを防止しつつ、前記電解質層をより効果的に封止することができる。
さらに、半導体材料及び増感色素を有する前記半導体層と、前記電解質層とが前記電極間に配されてなる色素増感型太陽電池として構成されていることが好ましい。
前記被覆材としての前記金属は、例えばアルミニウム、銅、ステンレス等が挙げられる。また、前記金属酸化物は、酸化錫、ITO(indium tin oxide)、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム又はそれらの誘導体等が挙げられる。特に、柔軟性、生産性等の点からアルミニウムが好適である。
前記樹脂層の材料としては、バリア特性を有しかつ前記被覆材と前記積層体とを効果的に接着できるものであれば特に限定されないが、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート等が挙げられる。また、接着性向上のために、これらの樹脂にカルボン酸、マレイン酸変性などの処理を適宜行っても構わない。
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
第1の実施の形態
図1は、本発明に基づく光電変換装置を色素増感型湿式太陽電池として構成したときの概略断面図である。
色素増感型太陽電池1は、透明導電膜(透明電極)2を備えた透明基板3と、透明電極2の対極をなす導電膜(対向電極)4及び集電材5を有する基板6との間に、金属酸化物半導体層7と電解質層8とが設けられた積層体9からなる。半導体層7は、例えば酸化物半導体材料及び増感色素を有する。また、透明導電膜2と導電膜4は導線で接続されており、アンメータ(電流計)10を有する電流回路11が形成されている。
また、積層体9のうち少なくとも受光面12以外の前記面が、樹脂層13を介して、金属又は金属酸化物からなる被覆材14によって覆われている。樹脂層13を設けることにより、被覆材14と積層体9との接着強度がより向上し、より信頼性の向上を図ることができる。
被覆材14としての前記金属は、例えばアルミニウム、銅、ステンレス等が挙げられる。また、前記金属酸化物は、酸化錫、ITO(indium tin oxide)、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム又はそれらの誘導体等が挙げられる。特に、柔軟性、生産性等の点からアルミニウムが好適である。
樹脂層13の材料としては、バリア特性を有しかつ被覆材14と積層体9とを効果的に接着できるものであれば特に限定されないが、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート等が挙げられる。
そして、この色素増感型太陽電池1では、透明電極2側から光が照射される。なお、集電材5を省いたり、対向電極4と集電材5又は基板6との密着性を改善するためにCr等からなる層を設けたりしても構わない。また、導電膜4及び集電材5とが一体であっても構わない。
透明基板3、基板6としては、例えばガラス基板、透明プラスチック基板等が好適である。
透明電極2は、透明導電性物質からなる。前記透明導電性物質としては、ITOが最も広く知られているが、ITO単独膜であっても、或いはZr、Hf、Te、F等の元素をドープしたものであっても、他の透明導電性材料と積層構造を形成したものであっても構わない。積層構造としては、例えばITO層間にAu、Ag、Cuといった金属を積層させたものや酸化物層間に窒化物層を積層させる構造などが知られているが、これに限られるものではない。
金属酸化物半導体層7は、金属酸化物粒子が透明電極2上に焼結されてなる。金属酸化物半導体層7の材料としては、例えばTiO2、MgO、ZnO、SnO2、WO3、Nb25、TiSrO3などの金属酸化物や、これらにN又はSをドープしたものが挙げられる。しかし、これらに限定されるものではなく、上記の2種以外の元素をドープ、或いは2種以上の金属酸化物を混合又は複合化して使用することも可能である。
また、金属酸化物半導体層7上には増感色素が担持されており、上記の金属酸化物半導体は、この増感色素によって増感される。
増感色素としては、増感作用をもたらすものであれば、如何なるものでも使用することができるが、例えばビピリジン、フェナントリン誘導体、キサンテン系色素、シアニン系色素、塩基性染料、ポルフィリン系化合物、アゾ染料、フタロシアニン化合物、アントラキノン系色素、多環キノン系色素等が挙げられる。またこれらは、ルテニウム、亜鉛、白金、パラジウムといった金属と錯体を形成したものであってもよい。
電解質層8は、電解質中に、少なくとも1種類の可逆的に酸化/還元の状態変化を起こす物質系(酸化還元系)が溶解されてなる。
溶媒としては、アセトニトリル等のニトリル系、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート等のカーボネート系、ガンマブチロラクトン、ピリジン、ジメチルアセトアミド、その他の極性溶媒、メチルプロピルイミダゾリウム−ヨウ素といった常温溶融塩或いはそれらの混合物が使用可能である。
前記酸化還元系としては、例えばI-/I3-、Br-/Br2といったハロゲン類、キノン/ハイドロキノン、SCN-/(SCN)2といった擬ハロゲン類、鉄(II)イオン/鉄(III)イオン、銅(I)イオン/銅(II)イオン等を挙げることができるが、これらに限られるものではない。
また、電解質中には支持電解質を加えてもよい。支持電解質としては、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウムといった無機塩やイミダゾリウム塩、4級アンモニウム塩といった有機塩を挙げることができる。
電解質は、液体電解質であってもよいし、又はこれを高分子物質中に含有させたゲル状電解質、高分子固体電解質、無機の固体電解質であってもよい。
導電膜4は、良導体であり、化学的、電気化学的に安定なレドックス対の酸化・還元反応に対する過電圧の小さい白金、白金黒、パラジウム、ロジウム、ルテニウム等の金属や炭素、或いはそれらの化合物、導電性高分子、炭素材料或いはそれらの混合物又はそれらを担持した透明導電ガラスが好適なものとして挙げられる。
集電材5は、一般にガラス、透明導電性ガラス、金属、ポリマーフィルム等が用いられるが、これらに限られない。但し、導電膜4にピンホールが存在した場合等において、電解質と触れても反応しないものであることが望ましい。また、導電膜4との接着性を向上させるためCr等からなる層を導電膜4との間に設けることもできる。
図1に示すような色素増感型太陽電池1は、各要素がケース内に収納され封止されるか、或いは太陽電池1全体が樹脂封止されていることが好ましい。この場合、透明基板2側から金属酸化物半導体層4に光が当たる構造とする。
色素増感型太陽電池1の動作メカニズムは、透明基板2の受光面12で受光した光が、金属酸化物半導体層7の表面に担持された増感色素を励起し、増感色素は金属酸化物半導体層7へ電子を速やかに渡す。一方、電子を失った増感色素は、キャリア移動層である電解質層8のイオンから電子を受け取る。電子を渡した分子は、再び対向電極4から電子を受け取る。このようにして、両電極2、4間に電流が流れる。
本発明に基づく光電変換装置としての色素増感型太陽電池1によれば、積層体9のうち少なくとも受光面12以外の前記面が金属又は金属酸化物からなる被覆材14によって覆われているので、受光量を減少させることなく、また光電変換に寄与する面積(実効セル面積)をできるだけ大きく確保しつつ、高いバリア特性を保持することができる。
また、被覆材14が樹脂層13を介して積層体9に接着されていることにより、被覆材14と積層体9との接着強度が更に向上し、より信頼性の向上を図ることができる。
従って、電解質層8の構成成分の揮発又は漏洩、或いは大気中から電解質層8への水分、酸素、その他の成分の浸入を効果的に防ぐことができ、長期にわたって高く安定した光電変換特性を発現することができる。
第2の実施の形態
色素増感型太陽電池として構成された本発明に基づく光電変換装置は、図2に示すように、積層体9のうち受光面12以外の前記面が第1封止層15によって覆われ、さらに第1封止層15を含む前記面が第2封止層16によって覆われていてもよい。そして、少なくとも第2封止層16の表面が、樹脂層13を介して、前記金属又は前記金属酸化物からなる被覆材14によって覆われている。
第1封止層15及び第2封止層16は、バリア特性に優れた材料であれば如何なるものでも用いることができ、例えば、シリコンゴムやブチレンゴム、各種接着材料を用いることができる。また、樹脂層13と同じ材料であっても構わない。
このように、第1封止層15及び第2封止層16を設けることにより、第1の実施の形態による色素増感型太陽電池1と同等の効果が得られると共に、よりバリア特性を向上することができ、また被覆材14と積層体9との接着強度をより向上することができる。さらに、透明電極2と対向電極4との間隔を効果的に一定に保つことができる。
第3の実施の形態
色素増感型太陽電池として構成された本発明に基づく光電変換装置は、図3に示すように、セル1全体が被覆材14及び樹脂層13によって覆われていてもよい。但しこの場合、被覆材14及び樹脂層13が、少なくとも受光面12において、可視光域で平均60%以上の透過率を有することが望ましい。これにより、色素増感型太陽電池1での受光量が減少するのを効果的に防止しつつ、電解質層8をより効果的に封止することができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
実施例1
TiO2ペーストの作製は「色素増感太陽電池の最新技術(シーエムシー)」を参考に行った。そして、図2に示すような色素増感型太陽電池を作製した。
まず、125mlのチタンイソプロポキシドを、750mlの0.1M硝酸水溶液に室温で撹拌しながらゆっくり滴下した。滴下が終了したら80℃の恒温槽に移し、8時間撹拌すると、白濁した半透明のゾル溶液が得られた。このゾル溶液を室温まで放冷し、ガラスフィルターでろ過した後、700mlにメスアップした。得られたゾル溶液をオートクレーブへ移し、220℃で12時間水熱処理を行った後、1時間超音波処理により分散処理した。次いで、この溶液をエバポレーターにより40℃で濃縮し、TiO2の含有量が11質量%になるように調製した。この濃縮ゾル溶液に分子量が50万のPEO(ポリエチレンオキサイド)を添加し、遊星ボールミルで均一に混合した。さらに、シェーカーを用いて均一になるまで混合し、増粘したTiO2ペーストを得た。
また、FTO(フッ素をドープしたITO(indium tin oxide))を透明電極として用い、上記のようにして作製したTiO2ペーストをFTO基板にスクリーン印刷法で0.7cm×0.7cmの大きさで塗布した後、窒素雰囲気下450℃に60分間保持し、ナノポーラスTiO2電極をFTO基板(15Ω/cm2)上に焼結した。
次いで、0.3mMのN719色素(小島化学社製)を溶解したアセトニトリル/ターシャリーブタノール=1/1混合溶液に24時間浸漬させ、色素を吸着させた。この電極をアセトニトリルで洗浄した後、暗所で乾燥させた。
対向電極としては、Ptスパッタガラスを用いた。
また、アセトニトリル30.5gにヨウ化リチウム(LiI)2g、1−プロピル−2,3−ジメチルイミダゾリウムヨーダイド5g、ヨウ素(I2)0.5g、4−tert−ブチルピリジン2gを溶解させ、電解液を調製した。
上記のようにした作製した電解液を、半導体電極上に滴下し、熱融着フィルム(30μm)を介して対向電極と接合し、前記積層体を得た。
そして、前記積層体の前記面にSiゴム製接着剤(厚さ100μm)を貼り、さらに、前記被覆材及び前記樹脂層としてのアルミラミネートフィルムで外周を覆い、180℃、5秒の条件で熱融着することにより、図2に示すような色素増感型太陽電池を作製した。
実施例2
Siゴム製接着剤を設けなかったこと以外は、実施例1と同様にして色素増感型太陽電池を作製した。
実施例3
溶液状のシリコン接着剤を用いて前記積層体の前記面に前記被覆材としてのアルミニウムを貼り合せたこと以外は、実施例1と同様にして色素増感型太陽電池を作製した。
比較例1
アルミラミネートフィルムを用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして色素増感型太陽電池を作製した。
比較例2
アルミラミネートフィルム、Siゴム製接着剤を共に用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして色素増感型太陽電池を作製した。
上記のようにして作製した各色素増感型太陽電池について、光電変換特性の評価を行った。光電変換効率は、各色素増感型太陽電池における透明電極側のフッ素ドープ導電性ガラス基板と対向電極とにそれぞれ、ワニ口クリップを接続し、色素増感型太陽電池に光を照射して発生した電流を電流電圧測定装置にて測定した。この測定で得られた最高出力と光照射強度との比を光電変換効率維持率とした。また、光の照射は、光源としてキセノンランプを用い、色素増感型太陽電池上での光強度を100mW/cm2とした。この評価を100日間にわたって行った。太陽電池は、測定以外のとき、60℃±2℃に保たれた恒温槽中で保存した。結果を図4に示す。なお、実用的な変換効率維持率は、一概には言えないが、例えば約70%が一つの目安と考えられる。また、この実用変換効率維持率を維持できる基準日数としては、用途等にもよるが、屋外に設置するような太陽電池であれば、10年以上は必要と考えられる。
図4より明らかなように、実施例1、実施例2及び実施例3の色素増感型太陽電池は、前記積層体のうち少なくとも受光面以外の前記面が前記被覆材としてのアルミニウムによって覆われているので、高いバリア特性を長期間に渡って安定して保持することができた。
また、実施例1と実施例2とを比較すると明らかなように、前記被覆材が前記樹脂層を介して前記積層体に接着されることにより、前記被覆材と前記積層体との接着強度がより向上し、より高いバリア特性を長期間に渡って安定して維持することができた。
これに対し、比較例1及び比較例2の色素増感型太陽電池は、前記積層体のうち少なくとも前記面を前記被覆材によって覆わなかったので、前記電解質層の構成成分が揮発又は漏洩し、或いは大気中から前記電解質層へ水分、酸素、その他の成分が浸入してしまい、長期にわたって高く安定した光電変換特性を発現することができなかった。
以上、本発明を実施の形態及び実施例について説明したが、上述の例は、本発明の技術的思想に基づき種々に変形が可能である。
例えば、前記色素増感型光電変換装置の形態、構造や使用材料等は、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、適宜選択可能であることは言うまでもない。
図1、図2及び図3には単一の太陽電池セルの例を挙げて説明したが、この太陽電池セルを複数並列に配列し、スタック構造としてもよい。但し、前記スタック構造とする場合は、図3に示すように、セル全体を前記被覆材及び前記樹脂層で覆うと次段セルへ入射させる光量が減少してしまうため、前記受光面と共に、前記セル同士の接合面において前記被覆材及び前記樹脂層の光透過率が高くなるよう制御するか或いは前記接合面には前記被覆材及び前記樹脂層を設けないようにするのがよい。
さらに、光電変換装置として色素増感型太陽電池を例に挙げて説明したが、本発明は色素増感型以外の太陽電池や、太陽電池以外の光電変換装置についても適用可能である。
本発明は、色素増感型太陽電池等として好適な光電変換装置に関するものである。
第1の実施の形態による、色素増感型太陽電池として構成された本発明に基づく光電変換装置の概略断面図である。 第2の実施の形態による、色素増感型太陽電池として構成された本発明に基づく光電変換装置の概略断面図である。 第3の実施の形態による、色素増感型太陽電池として構成された本発明に基づく光電変換装置の概略断面図である。 実施例による、光電変換効率維持率と駆動経過日数との関係を示すグラフである。 従来例による、色素増感型太陽電池の概略断面図である。 同、色素増感型太陽電池の他の例の概略断面図である。
符号の説明
1…色素増感型太陽電池、2…透明導電膜(透明電極)、3…透明基板、
4…導電膜(対向電極)、5…集電材、6…基板、7…金属酸化物半導体層、
8…電解質層、9…積層体、10…アンメータ(電流計)、11…電流回路、
12…受光面、13…樹脂層、14…被覆材、15…第1封止層、16…第2封止層

Claims (6)

  1. 第1極と、第2極と、これら電極間に挟持された半導体層及び電解質層とからなる積層体を有する光電変換装置において、前記積層体のうち少なくとも受光面以外の面が金属又は金属酸化物からなる被覆材によって覆われていることを特徴とする、光電変換装置。
  2. 前記積層体のうち前記受光面以外の前記面が封止材によって覆われており、少なくとも前記封止材の表面が前記金属又は前記金属酸化物からなる前記被覆材によって覆われている、請求項1に記載した光電変換装置。
  3. 前記被覆材が樹脂層を介して接着されている、請求項1又は2に記載した光電変換装置。
  4. 前記封止材が、前記面を覆う第1封止層と、前記第1封止層を含む前記面上を覆う第2封止層とによって形成されている、請求項2に記載した光電変換装置。
  5. 前記被覆材又は前記樹脂層が、少なくとも前記受光面において、可視光域で平均60%以上の透過率を有する、請求項1又は3に記載した光電変換装置。
  6. 半導体材料及び増感色素を有する前記半導体層と、前記電解質層とが前記電極間に配されてなる色素増感型太陽電池として構成されている、請求項1に記載した光電変換装置。
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