JP2006236431A - 光ディスク記録再生装置の収差補正方法 - Google Patents

光ディスク記録再生装置の収差補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 光学式ピックアップに組み込まれているレーザーダイオードから照射されるレーザー光にて光ディスクに信号の記録動作を行う光ディスク記録再生装置の収差補正方法を提供する。
【解決手段】 フォーカスサーボ回路21のデフォーカス値の変更に伴うレーザー光のスポット径の変化から非点収差量を求めるとともに求められた非点収差量に応じて収差補正素子18を制御することによって非点収差を補正した後、フォーカスサーボ回路21のデフォーカス値の変更に伴うレーザー光のスポット面積の変化から球面収差量を求めるとともに求められた球面収差量に応じて前記収差補正素子18を制御することによって球面収差を補正する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光学式ピックアップに組み込まれているレーザーダイオードから照射されるレーザー光にて光ディスクに信号の記録動作を行う光ディスク記録再生装置の収差補正方法に関する。
レーザーダイオードから照射されるレーザー光によって光ディスクへの信号の記録動作を行う光ディスク記録再生装置が普及している。光ディスク記録再生装置としては、CDと呼ばれる光ディスクを使用するものやDVDと呼ばれる光ディスクを使用するものが一般的である。
光ディスクへの信号の記録動作は、レーザー光にてピットを光ディスクに設けられているトラック上に形成することによって行われるが、斯かるピットの長さは、CDディスクでは、3T、4T…11Tと規定され、DVDディスクでは、3T、4T…14Tと規定されている。
そして、光ディスクへの記録動作は、レーザーダイオードに記録信号に対応した駆動パルス、即ち図3に示すようなパルス信号を供給することによって行われるが、斯かる駆動パルスの間隔等は、光ディスクの記録特性に応じて設定されている記録ストラテジに基いて設定される。
斯かる記録ストラテジは、光学式ピックアップより照射されるレーザー光のスポットの形状が真円やトラックの接線方向、即ちタンジェンシャル方向の径が一定であるとして設定されている。しかしながら、レーザー光のスポットの方向は、一定ではなく光学式ピックアップ毎に相違するので、最適な記録動作が行われることにはならない。
斯かる点を改良するためにレーザー光のスポット方向を光ディスク上のトラックに対して調整する技術が開発されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、光ディスクへの信号の記録動作を正確に行うためには、レーザーダイオードから照射されるレーザー光を信号面に合焦させる必要があり、斯かる合焦動作を行うためにフォーカスオフセット信号のレベルを設定する技術が開発されている(例えば、特許文献2参照。)。
そして、光ディスク記録再生装置では、光学式ピックアップから照射されるレーザー光を信号トラックに追従させる動作を行う必要があり、斯かる制御動作は一般にトラッキングサーボと呼ばれる回路によって行われている。斯かるトラッキング制御動作を行うトラッキング制御方式は種々あるが、4分割光検出器の中の対角配置されている光検出器から得られる信号を加算して得られる信号間の位相差に基づいて生成されるトラッキングエラー信号を利用する方式、即ち位相差検出方式が一般的である(例えば、特許文献3参照。)。
また、光学式ピックアップは、光学式ピックアップに組み込まれている光学部品、特に対物レンズの精度、組み立て誤差及び光軸のズレによって非点収差や球面収差と呼ばれる収差が発生し、これらの収差に起因してレーザー光のスポット形状が変化するという特性がある。これらの収差による影響が大の場合には、光ディスクの記録再生動作に悪影響があるという問題がある。斯かる問題を解決するために球面収差を補正する機能が組み込ま
れた光学式ピックアップに関する技術が開発されている(例えば、特許文献4参照。)。
そして、非点収差を補正する機能が組み込まれた光学式ピックアップに関する技術が開発されている(例えば、特許文献5参照。)。
特開平8−63777号公報 特開2004−119013号公報 特開2001−266373号公報 特開2004−303301号公報 特開2000−40249号公報
特許文献1に記載されている技術は、光学式ピックアップの製造時に正確に調整する必要があるため、製造コストの高騰を招くという問題がある。また、このように調整された光学式ピックアップを使用しても光ディスク記録再生装置へ組み込まれた場合においては、取付位置のズレやフォーカス制御動作に伴うスポット形状の変化によりトラックに対するスポット形状との関係を一定にすることは困難である。
このように光ディスク上のトラックとレーザー光のスポット形状との関係が一定でないため、光ディスクの記録特性に合わせて前もって設定されている記録ストラテジでは、該光ディスクへの記録動作を最適な状態にて行うことが出来ないという問題がある。
また、特許文献4及び特許文献5に記載されている技術は、球面収差及び非点収差を補正することが出来るものの補正動作を行うための各収差量の検出を容易に行うことが出来ないという問題がある。
本発明は、斯かる問題を解決することが出来る収差補正方法を提供しようとするものである。
本発明は、フォーカスサーボ回路のデフォーカス値の変更に伴うレーザー光のスポット径の変化から非点収差量を求めるとともに求められた非点収差量に応じて前記収差補正素子を制御することによって非点収差を補正した後、フォーカスサーボ回路のデフォーカス値の変更に伴うレーザー光のスポット面積の変化から球面収差量を求めるとともに求められた球面収差量に応じて前記収差補正素子を制御することによって球面収差を補正するように構成されている。
また、本発明は、信号トラック方向のスポット径が最小になるデフォーカス値である第1デフォーカス値と信号トラックに対して直角方向のスポット径が最小となるデフォーカス値である第2デフォーカス値の差に基づいて非点収差量を求めるように構成されている。
そして、本発明は、デフォーカス値を第1デフォーカス値と第2デフォーカス値の中間値に設定した状態にて非点収差を補正するように構成されている。
また、本発明は、スポット面積が最小となるデフォーカス値である第3デフォーカス値と光ディスクから得られるRF信号の最大レベルと最小レベルとの差が最大となるデフォーカス値である第4デフォーカス値の差に基づいて球面収差量を求めるように構成されている。
また、本発明は、信号トラック方向のスポット径が最小になるデフォーカス値である第1デフォーカス値と信号トラックに対して直角方向のスポット径が最小となるデフォーカス値である第2デフォーカス値の差に基づいて非点収差量を求めるとともにデフォーカス値を第1デフォーカス値と第2デフォーカス値の中間値に設定した状態にて非点収差を補正した後、スポット面積が最小となるデフォーカス値である第3デフォーカス値と光ディスクから得られるRF信号の最大レベルと最小レベルとの差が最大となるデフォーカス値である第4デフォーカス値の差に基づいて球面収差量を求めるように構成されている。
本発明は、フォーカスサーボ回路のデフォーカス値の変更に伴うレーザー光のスポット径の変化から非点収差量を求めるとともに求められた非点収差量に応じて前記収差補正素子を制御することによって非点収差を補正した後、フォーカスサーボ回路のデフォーカス値の変更に伴うレーザー光のスポット面積の変化から球面収差量を求めるとともに求められた球面収差量に応じて前記収差補正素子を制御することによって球面収差を補正するようにしたので、即ち球面収差補正に対して影響が大である非点収差を補正した後に球面収差を補正するようにしたので、正確な収差補正を行うことが出来る。
また、本発明は、信号トラック方向のスポット径が最小になるデフォーカス値である第1デフォーカス値と信号トラックに対して直角方向のスポット径が最小となるデフォーカス値である第2デフォーカス値の差に基づいて非点収差量を求めるようにしたので、特別な非点収差検出手段を設ける必要がなく、コストの増加を招くことがないという利点を有している。
本発明は、デフォーカス値を第1デフォーカス値と第2デフォーカス値の中間値に設定した状態にて非点収差を補正するようにしたので、スポットの形状を光ディスク記録再生装置における信号の記録再生動作を行うために適した形状にすることが出来る。
また、本発明は、スポット面積が最小となるデフォーカス値である第3デフォーカス値と光ディスクから得られるRF信号の最大レベルと最小レベルとの差が最大となるデフォーカス値である第4デフォーカス値の差に基づいて球面収差量を求めるようにしたので、特別な球面収差検出手段を設ける必要がなく、コストの増加を招くことがないという利点を有している。
そして、本発明は、信号トラック方向のスポット径が最小になるデフォーカス値である第1デフォーカス値と信号トラックに対して直角方向のスポット径が最小となるデフォーカス値である第2デフォーカス値の差に基づいて非点収差量を求めるとともにデフォーカス値を第1デフォーカス値と第2デフォーカス値の中間値M1に設定した状態にて非点収差を補正した後、スポット面積が最小となるデフォーカス値である第3デフォーカス値と光ディスクから得られるRF信号の最大レベルと最小レベルとの差が最大となるデフォーカス値である第4デフォーカス値の差に基づいて球面収差量を求めるようにしたので、正確な収差補正を行うことが出来る。
本発明は、レーザー光のスポット形状の変化を検出することによって非点収差及び球面収差量を検出し、各収差を補正するようにされている。
図7は、本発明に係るトラッキングエラー信号を生成する回路、即ち位相差検出方式を説明するための回路図である。同図において、1は、光ディスクDから反射されるレーザー光を受ける4分割光検出器であり、A、B、C及びDの4つの光検出器にて構成されている。
2は前記4分割光検出器1を構成する光検出器A及びCから得られる信号を加算する第1加算回路、3は前記4分割光検出器1を構成する光検出器B及びDから得られる信号を加算する第2加算回路である。4は前記第1加算回路2から出力される第1加算信号の周波数補正を行う第1イコライザ回路、5は前記第2加算回路3から出力される第2加算信号の周波数補正を行う第2イコライザ回路である。
6は前記第1イコライザ回路4にて周波数補正された第1加算信号が入力される第1コンパレータ回路であり、入力される信号が所定レベル以上になるとその間H(高い)レベルとなる第1パルス信号を出力するように構成されている。7は前記第2イコライザ回路5にて周波数補正された第2加算信号が入力される第2コンパレータ回路であり、入力される信号が所定レベル以上になるとその間Hレベルとなる第2パルス信号を出力するように構成されている。
8は前記第1コンパレータ回路6から出力される第1パルス信号と第2コンパレータ回路7から出力される第2パルス信号が入力されるとともに2つのパルス信号間の位相差を検出する位相差検出回路であり、第1パルス信号の位相が第2パルス信号の位相より進んでいるときその位相差に対応した幅の第1検出パルス信号を出力する第1出力端子8A及び第2パルス信号の位相が第1パルス信号の位相より進んでいるときその位相差に対応した幅の第2検出パルス信号を出力する第2出力端子8Bを備えている。
9は前記位相差検出回路8に設けられている第1出力端子8Aから出力される信号が入力される第1ローパスフィルター回路、10は前記位相差検出回路8に設けられている第2出力端子8Bから出力される信号が入力される第2ローパスフィルター回路、11は前記第1ローパスフィルター回路9及び第2ローパスフィルター回路10の出力信号が入力される減算回路であり、入力される信号の差信号をトラッキングエラー信号として出力端子11Aに出力するように構成されている。
前述したように位相差検出方式のトラッキングエラー信号生成回路は構成されているが、次に検出動作について図8及び図9に示す波形図を参照して説明する。図8の(A)は第1イコライザ回路4から出力される第1加算信号及び第2イコライザ回路5から出力される第2加算信号の波形を示すものであり、実線が第1加算信号、破線が第2加算信号である。
図8の(B)は第1コンパレータ回路6から出力される第1パルス信号の波形を示すものであり、第1加算信号のレベルが図8の(A)に示す比較基準レベルVRを越えた期間がHレベルで示されている。図8の(C)は第2コンパレータ回路7から出力される第2パルス信号の波形を示すものであり、第2加算信号のレベルが図8の(A)に示す比較基準レベルVRを越えた期間がHレベルで示されている。
図8の(D)は位相差検出回路8の第1出力端子8Aに出力される第1検出パルス信号の波形を示すものであり、第1パルス信号の位相が第2パルス信号の位相より進んでいる期間がHレベルで示されている。図8の(E)は位相差検出回路8の第2出力端子8Bに出力される第2検出パルス信号の波形を示すものであり、第2パルス信号の位相が第1パルス
信号の位相より進んでいる期間がHレベルで示されている
図9は、前記減算回路11の出力端子11Aに出力されるトラッキングエラー信号のレベル変化を示す波形図であり、光ビームの信号トラックに対するズレ、即ちオフトラックに応じて位相差量が変化するので、トラッキングエラー信号のレベルがその位相差に応じて変化することになる。
前述した回路によって得られるトラッキングエラー信号を利用することによって本発明に係る光ディスク記録再生装置におけるトラッキング制御動作は行われるが、次に図1に示す本発明に係る光ディスク記録再生装置について説明する。
図1において、12はレーザー光を照射するレーザーダイオード13が組み込まれている光学式ピックアップであり、レーザーダイオード13から照射されるレーザー光を光ディスクDの信号面に合焦させる対物レンズ14、光ディスクDから反射されるレーザー光を受光し電気信号に変換するとともに図7に示した4分割光検出器1等にて構成される光検出器15、対物レンズ14を光ディスクDの径方向に変位させるトラッキングコイル16及び対物レンズ14を光ディスクDの信号面に対して垂直方向に変位させるフォーカシングコイル17が組み込まれている。
18は光学式ピックアップ12に組み込まれているとともに液晶パネル等に構成されている収差補正素子であり、特開2004−303301号公報に記載されているように液晶を制御することによって球面収差の補正を行うことが出来るように構成されているとともに特開2000−40249号公報に記載されているように液晶を制御することによって非点収差の補正を行うことが出来るように構成されている。
斯かる構成において、光学式ピックアップ12の本体は、ピックアップ送り用モーター(図示せず)によって光ディスクDの径方向に変位せしめられるように構成されている。斯かる駆動機構は周知の機構を利用すればよいので、その説明は省略する。
19は前記光検出器15から得られる電気信号が光信号として入力される光出力信号処理回路であり、図7に示したようなレーザー光の信号トラックに対するズレを示すトラッキングエラー信号を生成するトラッキングエラー信号生成回路が組み込まれている。また、前記光出力信号処理回路19には、レーザー光の記録層に対するフォーカスのズレを示すフォーカスエラー信号を出力するフォーカスエラー信号生成回路(図示せず)が組み込まれている。
そして、前記光出力信号処理回路19には光ディスクDに記録されている信号の再生信号を2値化した信号を生成する信号再生回路(図示せず)が組み込まれている。また、前記光出力信号処理回路19には光ディスクDから読み出される再生信号であるRF信号を出力するRF信号再生回路(図示せず)が組み込まれている。斯かる光出力信号処理回路19による各種信号の生成動作は周知の回路にて行われるので、その説明は省略する。
20は前記光出力信号処理回路19に組み込まれているトラッキングエラー信号生成回路の出力端子11Aから出力されるトラッキングエラー信号が入力されるトラッキングサーボ回路であり、入力されるトラッキングエラー信号に基くトラッキングコイル駆動信号を前記トラッキングコイル16に供給することによってトラッキング制御動作を行うように構成されている。
21は前記光出力信号処理回路19によって生成されて出力されるフォーカスエラー信号が入力されるフォーカスサーボ回路であり、入力されるフォーカスエラー信号に基くフォーカシングコイル駆動信号を前記フォーカシングコイル17に供給することによってフ
ォーカス制御動作を行うように構成されている。
前記フォーカスサーボ回路21からフォーカシングコイル17に供給されるフォーカシングコイル駆動信号は、対物レンズ14を光ディスクDの記録層である信号面に合焦させる位置である動作位置に変位させる直流電圧と光ディスクDの面振動に伴うフォーカスズレを補正するために対物レンズ14を高速で変位させる高周波信号とより構成されているが、斯かる信号は周知であるので説明は省略する。
22は前記光出力信号処理回路19内に設けられている2値化回路によって2値化された再生信号が入力されるとともにデジタル信号処理を行うデジタル信号処理回路であり、光ディスクDに記録されている同期信号、位置情報データ及び記録信号等の各種の信号を復調するように構成されている。23は光ディスク記録再生装置の各動作を制御するシステム制御回路であり、前記デジタル信号処理回路22より生成される同期信号を利用してスピンドルモーターによる光ディスクDの回転制御動作や再生信号及び記録信号の処理動作、そして外部に設けられているパーソナルコンピューター等のホスト機器との信号の送受信動作を制御するように構成されている。
斯かるシステム制御回路23は、マイクロコンピューターにて構成されており、内部に設けられているフラッシユROM等に記憶されているプログラムソフトに基いて各種の制御動作を行うように構成されている。
24は前記光出力信号処理回路19から出力されるRF信号が入力されるとともに該信号のレベルを検出するRF信号レベル検出回路であり、光ディスクDに記録されている最短ピット、例えば3Tの信号及び最長ピット、例えば14Tの信号より得られるRF信号のレベル等を検出するように構成されている。
斯かる3T信号及び14T信号を再生して得られるRF信号レベルを検出する動作は、デジタル信号処理回路22によって得られる信号から3Tの信号及び14Tの信号が認識されたとき、前記システム制御回路23から出力されるレベル検出制御信号に基づいて行うことが出来るように構成されている。
25は前記システム制御回路23によって動作が制御される第1レベルメモリー回路であり、前記RF信号レベル検出回路24によって検出される3Tに対応したRF信号のレベルL1が記憶されるように構成されている。26は前記システム制御回路23によって動作が制御される第2レベルメモリー回路であり、前記RF信号レベル検出回路24によって検出される14Tに対応したRF信号のレベルL2が記憶されるように構成されている。
前記システム制御回路23は、前記第1レベルメモリー回路25及び第2レベルメモリー回路26にRF信号のレベルL1及びL2が記憶されると、その比較値RtをL2/L1から演算するように構成されている。
27はパーソナルコンピューター等から入力される記録信号やシステム制御回路23にて生成されるテスト信号が入力される信号記録用回路であり、光ディスクDの規格に合わせて記録信号をインターリーブ等のエンコード処理する作用を有している。斯かる信号記録用回路27によるエンコード処理は、周知であるのでその説明は省略する。
28は前記信号記録用回路27によってエンコード処理された記録信号が入力されるレーザー駆動信号生成回路であり、記録信号に対応して3T、4T…14Tのピットを形成するために適した駆動信号、即ち図3に示すようなパルス信号を生成するように構成され
ている。29は前記レーザー駆動信号生成回路28より生成出力される駆動信号に応じてレーザーダイオード13を駆動する信号を出力するレーザー駆動回路である。
30は前記システム制御回路23内に組み込まれているとともにデータの書き込み動作及び読み出し動作が制御されるべく接続されている第1スポット径データメモリー回路であり、前記RF信号レベル検出回路24によって検出された3T及び14Tのピットに対応して得られたRF信号のレベルL1及びL2に基いて演算される比較値Rtの値に応じた信号トラック方向のスポット径、即ちタンジェンシャル方向のスポット径S1(図2)の値がテーブルデータとして記憶されている。
31は前記光出力信号処理回路19に設けられているトラッキングエラー信号出力端子11Aから出力されるトラッキングエラー信号のレベルを検出するトラッキングエラー信号レベル検出回路であり、トラッキングエラー信号の最大レベルであるピークレベルと最低レベルであるボトムレベルとの間のレベル、即ち図9においてEVで示すレベルを検出し、その検出されたレベルを2値化してシステム制御回路23に対して出力するように構成されている。
32は前記フォーカスサーボ回路21からフォーカシングコイル17に供給する制御電圧であるデフォーカス値を設定するデフォーカス値設定回路であり、前記システム制御回路23による制御動作によって前記フォーカスサーボ回路21に設定するデフォーカス値の変更動作及び設定動作を行うように構成されている。33は前記システム制御回路23内に組み込まれているとともにデータの書き込み動作及び読み出し動作が制御されるべく接続されている第2スポット径データメモリー回路であり、トラッキングエラー信号のレベルEVの値応じた信号トラックに対して直角方向のスポット径、即ちラジアル方向のスポット径S2(図2)の値がテーブルデータとして記憶されている。
34は前記システム制御回路23によって動作が制御される最小レベルメモリー回路であり、前記RF信号レベル検出回路24によって検出されるRF信号の最小レベルL3が記憶されるように構成されている。35は前記システム制御回路23によって動作が制御される最大レベルメモリー回路であり、前記RF信号レベル検出回路24によって検出されるRF信号の最大レベルL4が記憶されるように構成されている。
前記システム制御回路23は、前記最小レベルメモリー回路34及び最大レベルメモリー回路18にRF信号の最小レベルL3及び最大レベルL4が記憶されると、その差である比較値RrをL4−L3から演算するように構成されている。
36は前記光学式ピックアップ12に組み込まれている収差補正素子18の動作を制御する収差補正素子制御回路であり、システム制御回路23から出力される制御信号に基づいて該収差補正素子18による非点収差及び球面収差に対する補正動作を制御するように構成されている。
前記レーザー駆動信号生成回路28による記録パルス信号の生成動作は、後述する動作にて設定されるスポット径に応じて設定されている記録ストラテジに基づいて行われるように構成されている。即ち、レーザー駆動信号生成回路28からレーザー駆動回路29に供給される駆動信号は、図3に示すようなパルス信号であり、3Tのピットを形成する場合には、先頭パルスP1のみの信号、4Tのピットを形成する場合には、先頭パルスP1及びP2よりなる信号、そして5Tのピットを形成する場合には、先頭パルスP1、P2及びP3より成る駆動信号をレーザー駆動回路29に対して出力するように行われ、パルスP1、P2、P3の幅や各パルス間の間隔を前記記録ストラテジメモリー回路(図示せず)より得られるテーブルデータに基いて変更設定するように構成されている。
斯かる構成において、トラッキングサーボ回路20の動作不動作は、システム制御回路23によって選択制御可能に構成されており、トラッキングエラー信号レベル検出回路31によるトラッキングエラー信号のレベルEVの検出動作、RF信号レベルの最大レベル及び最小レベルの検出動作は、トラッキングサーボ回路20を不動作状態にさせた状態にて行うように構成されている。また、トラッキングエラー信号のレベル検出動作を行う信号は、例えば光ディスクDの内周側にレーザー出力の設定動作を行うために設けられている試し書き領域に記録されているテスト信号を利用するように構成されている。
また、記録用の光ディスクDには、プリグルーブと呼ばれる溝が形成されており、このプリグルーブから得られるウォブル信号を復調して得られる同期信号や位置情報データに基いて光ディスクDの回転駆動動作や光学式ピックアップ12の変位動作等を制御するように構成されている。
そして、RF信号レベル検出回路24によるRF信号のレベル検出動作は、例えば光ディスクDの内周側にレーザー出力の設定動作を行うために設けられている試し書き領域に例えば3T及び14Tのテスト信号を記録し、その記録された信号を再生することによって行うように構成されている。
また、システム制御回路23によるデフォーカス値設定回路32に対する制御動作によってフォーカスサーボ回路21に対して設定されるデフォーカス値を段階的に変更することが出来るように構成されている。
以上に説明したように本発明に係る光ディスク記録再生装置は構成されているが、次に動作について説明する。光ディスクDに記録されている信号の再生動作を行う場合には、スピンドルモーターの回転制御動作が行われ、光ディスクDは所定の線速度一定の状態にて回転駆動されることになる。斯かる線速度を一定にするための制御動作は、光ディスクDから読み出される同期信号とシステム制御回路23により制御されるべく接続されている同期信号生成回路(図示せず)から生成される同期信号とを同期させることによって行われるが、斯かる動作は周知であるのでその説明は省略する。
光ディスクDに記録されている信号を再生するためにレーザー駆動回路29からレーザーダイオード13に供給される駆動信号は、再生動作を行うために必要なレーザー出力が得られる値になるように設定されている。前記レーザーダイオード13から照射されるレーザー光は、対物レンズ14によって集光されて光ディスクDの信号面に合焦されることになるが、斯かる合焦動作は、フォーカスサーボ回路21によるサーボ動作によって行われる。
前記フォーカスサーボ回路21によるフォーカス制御動作は、光ディスクDの信号面から反射されるレーザー光が照射される光検出器15より得られる信号を利用して行われる。前記光検出器15より得られる信号は、光出力信号処理回路19に入力され、その信号に基いてフォーカスエラー信号が生成され、そのフォーカスエラー信号はフォーカスサーボ回路21に入力される。斯かるフォーカスエラー信号がフォーカスサーボ回路21に入力されると、該フォーカスサーボ回路21からフォーカシングコイル17に対してフォーカスエラー信号のレベルを小さくする方向に対物レンズ14を変位させる駆動信号が供給される。斯かる駆動信号がフォーカシングコイル17に供給される結果、レーザー光を光ディスクDの信号面に合焦させる動作、即ちフォーカス制御動作を行うことが出来る。
前述したようにフォーカス制御動作は行われるが、トラッキング制御動作も同様に行うことが出来る。即ち、レーザーダイオード13から照射されるレーザー光のスポットが光
ディスクD上の信号トラックより外れると、その外れの大きさに対応したレベルのトラッキングエラー信号が光出力信号処理回路19のトラッキングエラー信号出力端子11Aから出力される。
斯かるトラッキングエラー信号がトラッキングサーボ回路20に入力されると、該トラッキングサーボ回路20からトラッキングコイル16に対してトラッキングエラー信号のレベルを小さくする方向に対物レンズ14を変位させる駆動信号が供給される。斯かる駆動信号がトラッキングコイル16に供給される結果、レーザー光を光ディスクDの信号面に設けられている信号トラックに追従させる動作、即ちトラッキング制御動作を行うことが出来る。
前述したフォーカス制御動作及びトラッキング制御動作が行われる結果、光ディスクDの信号トラック上に記録されている信号の読み取り動作を行うことが出来る。光ディスクDの信号トラックには、長さの異なる複数のピットにより信号が記録されており、斯かるピットの長さに応じたRF信号が光出力信号処理回路19にて生成されるとともに2値化された信号が出力される。
前記光出力信号処理回路19より出力される2値化信号は、デジタル信号処理回路22に入力され、該デジタル信号処理回路22によって復調動作が行われる。前記デジタル信号処理回路22によって復調されたデータ信号は、システム制御回路23を介してパーソナルコンピューター等へ出力されることになる。
以上に説明したように本実施例における再生動作は行われるが、次に記録動作について説明する。記録動作時におけるスピンドルモーターによる光ディスクDの回転制御動作、トラッキングサーボ回路20によるトラッキング制御動作及びフォーカスサーボ回路21によるフォーカス制御動作は前述した再生動作時と同様に行われる。
パーソナルコンピューターより出力される記録信号は、信号記録用回路27に入力されるとともに該信号記録用回路27によってエンコード処理される。前記信号記録用回路27によってエンコード処理された記録信号は、レーザー駆動信号生成回路28に入力されるので、該レーザー駆動信号生成回路28は、入力される記録信号に応じた長さのピットを光ディスクDの信号トラックに形成するための駆動信号をレーザー駆動回路29に対して出力する。
斯かる場合にレーザー駆動回路29に供給される駆動信号のパルス波形は、記録ストラテジメモリー回路から選択されたストラテジデータに基いて生成されることになる。このようにして生成制御されたパルス波形の駆動信号がレーザー駆動回路29に供給されると、そのパルス波形に対応した駆動信号が該レーザー駆動回路29からレーザーダイオード13に対して供給される。
斯かる駆動信号がレーザーダイオード13に供給されると、該レーザーダイオード13からパルスに応じたレーザー光が照射され、光ディスクDの信号トラックにピットが形成されることになる。斯かる動作によって形成されるピットの長さは、光ディスクDの信号規格に対応した3T、4T…14Tとなる。
以上に説明したように本実施例における再生及び記録動作は行われるが、次に本発明の要旨について説明する。
図2は、光ディスクDの信号トラックに形成されているピットPとレーザー光のスポットSとの関係を示すものである。図2(A)は、スポットSの形状が楕円であり、トラック
方向に対して長径方向が直角にある場合、図2(B)は、スポットSの形状が楕円であり、トラック方向に対して長径方向が45度程度傾いた状態にある場合、図2(C)は、スポットSの形状が楕円であり、トラック方向と長径方向が一致している場合である。
光ディスクDにピットPを形成するために作用するレーザー光のスポットSは、図2において、ピットPと重なっている部分であり、各状態より明らかなようにピットPの長さ方向、即ちタンジェンシャル方向の長さである有効長が相違することになる。
また、光ディスクDに記録されている信号の読み出し動作を行う場合や該光ディスクDに信号を記録する場合には、光ディスクDに形成されているプリグルーブからウォブル信号を読み出す動作が行われるが、斯かる動作を行う場合のスポットSとしては、信号トラックに対して直角方向、即ち光ディスクDの径方向であるラジアル方向の長さが重要になる。
そして、斯かる構成において、フォーカスサーボのデフォーカス値を変化させるとスポットSの形状が変化する。即ち、図2において、信号トラック方向のスポット径S1と信号トラックに対して直角方向であるラジアル方向のスポット径S2の値及びその比率が変化する。デフォーカス値を変化させることによってスポットSの形状が変化する理由は、光学式ピックアップ12の光学系に非点収差や球面収差が存在するからである。
本発明は、デフォーカス値を変更させたときにスポットSの形状が変化することを利用して非点収差及び球面収差の大きさを検出し、その検出された非点収差及び球面収差量に応じて収差を補正するようにしたものである。
次に記録動作を行う場合における有効長を相違させる原因となるスポットSの形状を検出する動作について説明する。光ディスクDに設けられている試し書き領域にレーザー出力の調整時に記録されるテスト信号を再生する動作を行うと、前述したように光出力信号処理回路19からRF信号及び2値化信号が出力される。
前記光出力信号処理回路19から出力されるRF信号は、RF信号レベル検出回路24に入力された状態にあり、該RF信号レベル検出回路24は、入力されるRF信号のレベルを検出する動作を行う状態にある。また、斯かる状態にあるとき、前記光出力信号処理回路19から出力される2値化信号は、デジタル信号処理回路22に入力されるので、入力される信号の中から3T信号及び14T信号の検出動作を行うことが出来る。
3T信号が検出されると、システム制御回路23による制御動作が行われ、そのときRF信号レベル検出回路24にて検出されたRF信号のレベルL1を第1レベルメモリー回路25に記憶させる動作が行われる。同様に14T信号が検出されると、システム制御回路23による制御動作が行われ、そのときRF信号レベル検出回路24にて検出されたRF信号のレベルL2を第2レベルメモリー回路26に記憶させる動作が行われる。
前記第1レベルメモリー回路25へのレベルL1の記憶動作及び第2レベルメモリー回路26へのレベルL2の記憶動作が行われると、システム制御回路23による演算処理動作によってRF信号の比較値RtがL2/L1にて求められる。
光出力信号処理回路19から出力されるRF信号のレベルは、最短ピット長である3T信号から得られるレベルL1が最も小さく、最長ピット長である14Tから得られるレベルL2が最も大きくなる。また、RF信号のレベルは、スポットSのピットPに対する有効長に対応して変化することになる。即ち、有効長の長さが短くなるほど大きな反射光の変化を得ることが出来るので、RF信号のレベルは大きくなる。
一方、ピットPの長さに対するスポットSの有効長の比率は、有効長の大きさに応じて変化するが、ピットの長さは、光ディスクDの記録規格によって規定されているので、3T及び14Tの長さは一定となる。その結果、3T及び14Tのピットから得られるRF信号のレベルは、スポットSの有効長によって変化することになるとともにその変化率も相違することになる。
スポットSの有効長の長さがSAの場合におけるL1の値をLA1、L2の値をLA2とすると、比較値RAはLA2/LA1となり、スポットSの有効長の長さがSBの場合におけるL1の値をLB1、L2の値をLB2とすると、比較値RBはLB2/LB1となる。そして、このようにして得られる比較値RA及びRBは、スポットSの有効長の相違に伴って相違することになる。
従って、比較値Rtと有効長との関係を前もって設定しておけば、ピットの長さが一定で3T及び14Tから得られるRF信号のレベルの比が求められると、ピットに対するレーザー光のスポットSの有効長を検出することが出来る。また、光学式ピックアップ12におけるレーザー光のスポットSの形状は、光学式ピックアップ12の製造時に決定されているので、前記有効長を検出することによってレーザー光の信号トラックに対するスポットSの信号トラック方向のスポット径S1を第1スポット径データメモリー回路30に記憶されているテーブルデータから求めることが出来る。尚、斯かる第1スポット径データメモリー回路30に記憶されているテーブルデータは、RF信号の比較値Rtとスポット径との関係を実験的に測定して得られたデータである。
次にこのRF信号のレベル比Rtとレーザー光の照射形状であるスポットSのタンジェンシャル方向のスポット長L、即ち信号トラック方向のスポット径S1との関係について図4を参照して説明する。
図4はデフォーカス値、信号レベル比較値Rt及びスポット長Lとの関係を示すものである。同図において、実線Rは、フォーカスサーボ回路21のデフォーカス値の変化に対するスポット長Lの変化を示すものである。信号レベル比較値RtとスポットLとの関係を実測した結果、信号レベル比較値Rtが最大のとき、スポット長Lが最小になるという関係にあり、その場合におけるデフォーカス値DRがデフォーカス値メモリー回路(図示せず)に記憶される。
以上に説明したようにスポットSの信号トラック方向のスポット径S1を検出する動作は行われるが、次にスポットSの信号トラックに対して直角方向、即ちラジアル方向のスポット径S2を検出する動作について説明する。
斯かる検出動作は、光ディスクDに設けられている試し書き領域にレーザー出力の調整時に記録されているテスト信号を再生することにより行われるが、斯かる再生動作は、トラッキングサーボ回路20を不動作状態にさせた状態にて行われる。
光学式ピックアップ12の試し書き領域への移動動作は、周知のサーチと呼ばれる動作によって行うことが出来る。即ち、光ディスクDの信号トラックに記録されている位置情報を光学式ピックアップ12のトラックジャンプ動作を繰り返し行うことによって読み取り、該光学式ピックアップ12を所望のトラック、即ちテスト信号が記録されている位置に移動させることが出来る。
斯かる動作によって光学式ピックアップ12が所望の位置まで移動したことが認識されると、フォーカスサーボ回路21によるフォーカス制御動作を行った状態のままで、トラ
ッキングサーボ回路20を不動作状態にする制御動作がシステム制御回路23によって行われる。
斯かる状態にあるとき光ディスクDの試し書き領域に記録されているテスト信号の読み出し動作が行われるが、トラッキングサーボ回路20が不動状態にあるためテスト信号を正常に読み出すことは出来ない。また、斯かる状態では、レーザー光のスポットSと信号トラックとのズレが大きくなるため、トラッキングエラー信号出力端子11Aに出力されるトラッキングエラー信号のレベルが大きく変動することになる。
本発明では、トラッキングエラー信号出力端子11Aから出力されるトラッキングエラー信号のレベルEVをトラッキングエラー信号レベル検出回路31が検出し、その検出されたレベル値をシステム制御回路23に対して出力する動作を行っている。従って、システム制御回路23は、トラッキングエラー信号のレベルEVを認識することが出来る。
次に、このトラッキングエラー信号のレベルEVとレーザー光の照射形状であるスポットSのラジアル方向のスポット長L、即ちラジアル方向のスポット径との関係について図5を参照して説明する。
図5はデフォーカス値、トラッキングエラー信号のレベルEVとスポット長Lとの関係を示すものである。同図において、実線Tは、フォーカスサーボ回路21のデフォーカス値の変化に対するトラッキングエラー信号のレベルEVの変化を示し、実線Lは、フォーカスサーボ回路21のデフォーカス値の変化に対するスポット長Lの変化を示すものである。
図5に示すトラッキングエラー信号のレベルEVの変化とスポット長Lの変化から明らかなようにトラッキングエラー信号のレベルEVとスポット長Lとの間には、対照的に変化するという関係がある。従って、各デフォーカス値に対するトラッキングエラー信号のレベルEVとスポット長Lとの関係を示すデータをテーブルデータとして第2スポット径データメモリー回路33に記憶させておけば、トラッキングエラー信号レベル検出回路31によってトラッキングエラー信号のレベルEVを検出することによってスポット長L、即ちレーザー光の信号トラックに対するスポットSの信号トラックに対して直角方向のスポット径S2をテーブルデータから求めることが出来る。
前記第2スポット径データメモリー回路33に記憶されているテーブルデータは、デフォーカス値に対するトラッキングエラー信号のレベルEVとスポット長Lとの関係を実験的に測定して得られたデータであり、トラッキングエラー信号のレベルEVが最大のときスポット長Lが最小になるという関係にある。そして、トラッキングエラー信号のレベルEVが最大のときのデフォーカス値DTがデフォーカス値メモリー回路(図示せず)に記憶される。
前述したように信号トラック方向のスポット径S1及び信号トラックに対して直角方向のスポット径S2の検出動作は行われるが、本発明では、斯かる検出動作をフォーカスサーボ回路21のデフォーカス値を変更させる毎に行うように構成されている。即ち、フォーカスサーボのデフォーカス値を変更させると、トラック上のスポットSの形状が変化する。
例えば、デフォーカス値を基準値に対して+15%から−15%まで変化させると、スポットSの形状が変化するが、デフォーカス値の値を基準値に対して、例えば3%ずつ段階的に変更しながら前述したスポット径S1及びS2の検出動作を行う。
フォーカスサーボのデフォーカス値を変更すると、スポットSの形状が変化するので、スポット径S1及びS2が変化し、デフォーカス値に対する3Tと14T信号のRF信号の比較値であるRtとスポット長Lは、図4に示すように変化するとともにデフォーカス値に対するトラッキングエラー信号レベルEV及びスポット長Lが図5に示すように変化する。
デフォーカス値を変更させることによって図4及び図5に示す特性図が得られるが、タンジェンシャル方向のスポット長が最小となる場合のデフォーカス値DR及びラジアル方向のスポット長が最小となるデフォーカス値DTを求めることは各特性から求めることが出来る。そして、このデフォーカス値DRとデフォーカス値DTとが一致している場合には、光学式ピックアップ12に非点収差は無く、その差が大きくなるに従って非点収差が大きくなることが実験によって確かめられた。
従って、デフォーカス値DRとデフォーカス値DTの差に対応する非点収差量をテーブルデータとしてメモリー回路に記憶させておけば、光学式ピックアップ12に存在する非点収差量を検出することが出来る。
このようにして、光学式ピックアップ12に存在する非点収差量が検出されると、その収差量に応じた制御信号がシステム制御回路23から収差補正素子制御回路36に対して出力されることになる。斯かる制御信号は、デフォーカス値DRとデフォーカス値DTの差から非点収差の大きさを認識することが出来るとともにデフォーカス値DRとデフォーカス値DTの大小関係によって非点収差の方向を認識することが出来るので、非点収差を補正するために適した補正信号が収差補正素子制御回路36から収差補正素子18に対して出力されることになる。
前述したように検出された非点収差量に基づく補正信号が収差補正素子制御回路36から収差補正素子18に対して出力されることによって非点収差の補正動作は行われるが、斯かる補正動作をデフォーカス値設定回路32によって設定されるデフォーカス値をデフォーカス値DRとデフォーカス値DTとの中間値に設定した後に行うようにすると、スポットの形状が中間の形状になるので、非点収差の補正動作を正確に行うことが出来る。この場合には、収差補正素子制御回路36から収差補正素子18に対して出力される補正信号は、この中間値のデフォーカス値に基づいて行われることになる。
以上に説明したように非点収差量の検出動作及び非点収差の補正動作は行われるが、次に球面収差量の検出動作及び球面収差の補正動作について説明する。
スポットSの形状を示すデータとなるタンジェンシャル方向のスポット径S1及びラジアル方向のスポット径S2を各デフォーカス値に対応させて検出することは出来るが、このようにして検出された各値とデフォーカス値との関係は、スポットデータメモリー回路37に記憶される。そして、前記スポットデータメモリー回路37には、各デフォーカス値に対応してスポットSの面積の大きさを表すデータSDが記憶される。
斯かるスポットSの面積の大きさを表すデータSDは、スポット径S1とスポット径S2とを乗算することによって得ることが出来るので、スポット径S1及びスポット径S2が検出される毎にそれらの乗算値が前記スポットデータメモリー回路37に記憶されることになる。そして、前述したように乗算されて得られる値SDが最も小さいとき、スポットSの面積は最小となる。
前述したようにスポットSの面積を求めることが出来るが、次に本発明の要旨である球面収差量の検出方法について説明する。斯かる動作は、トラッキングサーボ回路20によ
るトラッキング制御動作及びフォーカスサーボ回路21によるフォーカスサーボ動作を行っている状態において、デフォーカス値を変更させる毎にRF信号のレベルをRF信号レベル検出回路24によって検出することによって行われる。
前記RF信号レベル検出回路24によるRF信号のレベルを検出する動作が行われているとき、該RF信号レベル検出回路24によって検出されるレベルの中の最小レベルL3及び最大レベルL4が各々最小レベルメモリー回路34及び最大レベルメモリー回路35に記憶される。このようにしてRF信号の最小レベルL3及び最大レベルL4が前記最小レベルメモリー回路34及び最大レベルメモリー回路35に記憶されると、その比較値RrがL4−L3にて算出され、その比較値Rrがデフォーカス値とともにRF信号レベル比較データメモリー回路38に記憶される。
前述した動作がデフォーカス値を変更する毎に行われるが、デフォーカス値を変化させた場合におけるスポットSの面積を表すSDの変化特性及び信号レベル比較値Rrの変化特性は、図6に示すようになる。
デフォーカス値を変更させることによって図6に示す特性図が得られるが、スポットの面積SDが最小となる場合のデフォーカス値DS及び信号レベル比較値Rrが最大になる場合のデフォーカス値DPを求めることが出来る。そして、このデフォーカス値DSとデフォーカス値DPとが一致している場合には、光学式ピックアップ12に球面収差は無く、その差が大きくなるに従って球面収差量が大きくなることが確かめられた。
従って、デフォーカス値DSとデフォーカス値DPの差に対応する球面収差量をテーブルデータとしてメモリー回路に記憶させておけば、光学式ピックアップ12に存在する球面収差量を検出することが出来る。
このようにして、光学式ピックアップ12に存在する球面収差量が検出されると、その収差量に応じた制御信号がシステム制御回路23から収差補正素子制御回路36に対して出力されることになる。斯かる制御信号は、デフォーカス値DSとデフォーカス値DPの差から球面収差の大きさを認識することが出来るとともにデフォーカス値DSとデフォーカス値DPの大小関係により収差の方向を認識することが出来るので、球面収差を補正するために適した信号が収差補正素子制御回路36から収差補正素子18に対して出力されることになる。
前述したように球面収差の補正動作を行う結果、スポットSの形状を記録動作を行うために適した形状にすることが出来るので、斯かるスポット形状のレーザー光を使用して光ディスクDに信号を記録する場合に適したパルス波形のレーザー駆動信号をレーザー駆動信号生成回路28から生成させることが出来る。従って、光ディスクDへの信号の記録動作を正確に行うことが出来る。
尚、本実施例では、光ディスクDに設けられている試し書き領域に記録されている信号を再生して得られるRF信号のレベルを検出するようにしたが、信号の記録領域に記録されている信号を再生して得られるRF信号のレベルを検出するようにすることも出来る。
また、光ディスクDに記録されている最短ピットと最長ピットを再生して得られるRF信号のレベルを検出するようにしたが、その他のピットを利用することは勿論可能である。そして、試し書き領域に記録されている信号から得られるRF信号のレベルを検出する場合には、該試し書き領域に検出対象となる最短ピット及び最長ピットの信号のみを記録するようにすると、検出動作を容易に行うことが出来る。更に、斯かる検出対象となるピットの信号を繰り返し記録するようにすると、レベル検出動作を正確に行うことが可能と
なる。
本発明に係る光ディスク記録再生装置の一実施例を示すブロック回路図である。 光ディスクの信号トラックに形成されているピットとレーザー光のスポットとの関係を示す説明図である。 本発明の動作を説明するための信号波形図である。 本発明の動作を説明するための特性図である。 本発明の動作を説明するための特性図である。 本発明の動作を説明するための特性図である。 本発明に使用されるトラッキングエラー信号生成回路の一実施例を示すブロック回路図である。 本発明の動作を説明するための信号波形図である。 本発明の動作を説明するための信号波形図である。
符号の説明
D 光ディスク
12 光学式ピックアップ
13 レーザーダイオード
15 光検出器
16 トラッキングコイル
17 フォーカシングコイル
18 収差補正素子
19 光出力信号処理回路
20 トラッキングサーボ回路
21 フォーカスサーボ回路
23 システム制御回路
24 RF信号レベル検出回路
25 第1レベルメモリー回路
26 第2レベルメモリー回路
27 信号記録用回路
28 レーザー駆動信号生成回路
29 レーザー駆動回路
30 第1スポット径データメモリー回路
31 トラッキングエラー信号レベル検出回路
32 デフォーカス値設定回路
33 第2スポット径データメモリー回路
34 最小レベルメモリー回路
35 最大レベルメモリー回路
36 収差補正素子制御回路
37 スポットデータメモリー回路
38 RF信号レベル比較データメモリー回路

Claims (5)

  1. 収差を補正する収差補正素子が組み込まれている光学式ピックアップから照射されるレーザー光を光ディスクの信号面に合焦させるフォーカスサーボ回路のデフォーカス値を変更することが出来るように構成されているとともにレーザー光を信号トラックに追従させるトラッキングサーボ回路を備えた光ディスク記録再生装置の収差補正方法であり、フォーカスサーボ回路のデフォーカス値の変更に伴うレーザー光のスポット径の変化から非点収差量を求めるとともに求められた非点収差量に応じて前記収差補正素子を制御することによって非点収差を補正した後、フォーカスサーボ回路のデフォーカス値の変更に伴うレーザー光のスポット面積の変化から球面収差量を求めるとともに求められた球面収差量に応じて前記収差補正素子を制御することによって球面収差を補正するようにしたことを特徴とする光ディスク記録再生装置の収差補正方法。
  2. 信号トラック方向のスポット径が最小になるデフォーカス値である第1デフォーカス値と信号トラックに対して直角方向のスポット径が最小となるデフォーカス値である第2デフォーカス値の差に基づいて非点収差量を求めるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の収差補正方法。
  3. デフォーカス値を第1デフォーカス値と第2デフォーカス値の中間値に設定した状態にて非点収差を補正するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の収差補正方法。
  4. スポット面積が最小となるデフォーカス値である第3デフォーカス値と光ディスクから得られるRF信号の最大レベルと最小レベルとの差が最大となるデフォーカス値である第4デフォーカス値の差に基づいて球面収差量を求めるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の収差補正方法。
  5. 信号トラック方向のスポット径が最小になるデフォーカス値である第1デフォーカス値と信号トラックに対して直角方向のスポット径が最小となるデフォーカス値である第2デフォーカス値の差に基づいて非点収差量を求めるとともにデフォーカス値を第1デフォーカス値と第2デフォーカス値の中間値に設定した状態にて非点収差を補正した後、スポット面積が最小となるデフォーカス値である第3デフォーカス値と光ディスクから得られるRF信号の最大レベルと最小レベルとの差が最大となるデフォーカス値である第4デフォーカス値の差に基づいて球面収差量を求めるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の収差補正方法。
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