JP2006235573A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 薄紙等の記録紙を通紙しても、定着装置の通過後に確実に分離することができる画像形成装置。
【解決手段】 無端状の定着ベルトを少なくとも二つのローラに張架し、一方のローラである定着ローラに前記定着ベルトを介して加圧する加圧ローラを有し、所定の加熱手段によって加熱された前記定着ベルトと前記加圧ローラとの間に形成されたニップ部で記録紙上のトナー像を定着する定着装置を備えた画像形成装置において、前記定着ベルトの張力を変更する張力変更手段と、給紙する記録紙の種類を判別する記録紙判別手段と、前記記録紙判別手段による判別に対応して前記張力変更手段を作動させるべく制御する制御手段と、を設けたこと。
【選択図】 図2

Description

本発明は、記録紙上の未定着トナーを加熱・加圧して定着するベルト定着装置を備えた画像形成装置に関し、詳しくは記録紙がベルト定着装置のニップ部を通過した後の記録紙の分離性能を向上させた画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの諸機能を備えた複合機等の電子写真方式の画像形成装置においては、原稿に対応した潜像を感光体に形成し、この潜像にトナーを付与することによって顕像化し、この顕像化されたトナー像を記録紙上に転写し、この後、記録紙上に転写されたトナー像を定着して排紙している。
また、カラー画像を形成する場合には、原稿色に対応したY,M,C,Kの潜像を4個の感光体ドラムに形成し、顕像化された4色のトナー像を無端状ベルトからなる中間転写体に一次転写した後、記録紙上に二次転写して、記録紙上に転写されたトナー像を定着して排紙している。
このようにトナー像を定着する定着装置として、ハロゲンヒータ等を内蔵した加熱ローラと、加熱ローラを加圧する加圧ローラとによって形成されたニップ部で、トナー像が転写された記録紙を挟持・搬送しながら、加熱・加圧する熱ローラ定着方式の定着装置があり、このような定着装置は構成が簡便であるため、広く利用されている。
また、無端状の定着ベルトをハロゲンヒータ等を内蔵した加熱ローラと定着ローラとに張架し、定着ベルトを介して定着ローラを加圧する加圧ローラを有し、定着ベルトと加圧ローラとによって形成されたニップ部で、トナー像が転写された記録紙を挟持・搬送しながら、加熱・加圧するベルト定着方式の定着装置があり、このような定着装置は定着ベルトの加熱ローラの熱容量が小さいので、ウオーミングアップタイムが短縮し、省エネになるという利点を有している。
しかし、定着装置においては、記録紙上のトナー像のトナーはニップ部を通過する際に加熱されるので、該トナーが接着剤として作用し、ニップ部を通過した記録紙が分離せずに定着ベルトの表面に付着したまま定着ベルトに巻き付き、ジャムを発生させる虞がある。特に記録紙として、斤量の小さい紙(薄紙)、しかも斤量の小さい印刷用コート紙を用いたときは、分離性能がより低下する。
また、フルカラーの画像形成装置の場合には画像が光沢を有することが望ましく、このためにニップ幅を大きくして加熱時間を長くすることが考えられる。ニップ幅を大きくするためには、定着ローラのゴム層を厚くするか、定着ローラの径を大きくすればよい。
熱ローラ定着装置を用いた場合には、定着ローラはハロゲンヒータ等の熱源を内蔵するので、熱伝導率の低いゴム層を厚くすることが困難である。また、定着ローラの径を大きくすると、記録紙の分離性能が低下する。
一方、ベルト定着装置においては、定着ローラは熱源を有しないので、ゴム層を厚くすることが可能であり、定着ローラを小径としてもニップ幅を大きくすることが可能である。従って、記録紙の分離性能の点でベルト定着装置は熱ローラ定着装置より有利である。
特に高速機の場合には、ゴム層を厚くすることができるベルト定着装置が有利である。
しかしながら、ベルト定着装置を用いたとしても、ニップ部を通過した記録紙を確実に分離させるのは困難である。
そこで、定着装置の記録紙搬送方向下流側において、定着ベルトに分離爪を当接させて、記録紙を定着ベルトより分離させるものがある。しかし、この構成では分離爪が定着ベルトに常時当接しているので、定着ベルトが摩耗して劣化する虞がある。
更に、定着装置における記録紙の分離性能を向上させるることを目的とした特許公報が多数開示されている。
例えば、定着ベルトを加熱ローラと、定着ローラと、曲率半径の大きい固定部材とにより張架し、該固定部材が定着ベルトの内側から定着ベルトを介して加圧ローラに圧着するベルト定着装置がある。この定着装置によれば、曲率半径の大きい固定部材によって定着ベルトも曲率半径が大きくなるので、分離爪を設けなくても記録紙の分離性能が向上するというものである(特許文献1参照)。
また、ニップ部の出口側に、周囲に複数の爪を有して回転駆動される分離回転体を複数個設け、分離回転体によって記録紙を定着ベルトの表面から分離するベルト定着装置がある(特許文献2参照)。
また、ニップ部の出口側に、ステンレス板等からなる分離手段を定着ベルトと非接触状態に配置し、記録紙が分離手段によって定着ベルトに巻き付くことを阻止するベルト定着装置がある(特許文献3参照)。
更に、ニップ部の出口側にて、小径の補助ローラが定着ベルトを介して定着ローラに圧接することにより、ニップ部と補助ローラの圧接部との間に曲率の大きな湾曲部が形成されるので、ニップ部を通過した記録紙が湾曲部で定着ベルトから剥離するというベルト定着装置がある(特許文献4参照)。
特開2003−5566号公報 特開2003−122172号公報 特開2003−330309号公報 特開2003−330310号公報
しかしながら、上記の特許文献においては下記の如き問題がある。
特許文献1においては、定着ベルトを加熱ローラと、定着ローラと、曲率半径の大きい固定部材とにより張架し、固定部材が定着ベルトの内側から定着ベルトを介して加圧ローラに圧着している。従って、半径が小さく回転しない固定部材に定着ベルトの裏面が常に摺接するので、定着ベルトが摩耗し易く、充分な耐久性能が望めないという問題がある。
特許文献2においては、分離回転体に設けた爪によって、定着した画像に傷が付き易いという問題がある。
特許文献3においては、分離手段のエッジによって、定着した画像に傷が付き易いという問題がある。
特許文献4においては、ニップ部の下流側で記録紙のトナー像と定着ベルトとの密着が不安定で不揃いになるため、光沢ムラが発生し易いという問題がある。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で、通紙する記録紙が薄紙であっても確実に分離するベルト定着装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的は下記に記載した発明により達成される。
(1)無端状の定着ベルトを少なくとも二つのローラに張架し、一方のローラである定着ローラに前記定着ベルトを介して加圧する加圧ローラを有し、所定の加熱手段によって加熱された前記定着ベルトと前記加圧ローラとの間に形成されたニップ部で記録紙上のトナー像を定着する定着装置を備えた画像形成装置において、前記定着ベルトの張力を変更する張力変更手段と、給紙する記録紙の種類を判別する記録紙判別手段と、前記記録紙判別手段による判別に対応して前記張力変更手段を作動させるべく制御する制御手段と、を設けたことを特徴とする画像形成装置。
(2)前記制御手段は、前記記録紙が薄紙であるときには、前記張力変更手段を作動させて前記定着ベルトの張力を低下させることを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
(3)無端状の定着ベルトを少なくとも二つのローラに張架し、一方のローラである定着ローラに前記定着ベルトを介して加圧する加圧ローラを有し、所定の加熱手段によって加熱された前記定着ベルトと前記加圧ローラとの間に形成されたニップ部で記録紙上のトナー像を定着する定着装置を備えた画像形成装置において、前記定着ベルトの張力を変更する張力変更手段と、分離優先モード設定手段と、前記分離優先モード設定手段により分離優先モードが設定されたときは、前記張力変更手段を作動させ前記定着ベルトの張力を低下させるべく制御する制御手段と、を設けたことを特徴とする画像形成装置。
請求項1,2に記載の画像形成装置によれば、ベルト定着装置の定着ベルトの張力を通紙する記録紙に応じて変更するので、薄紙等の記録紙を通紙しても、定着装置の通過後に確実に分離することができる。
請求項3に記載の画像形成装置によれば、ベルト定着装置の定着ベルトの張力を分離優先モードの選択に応じて変更するので、写真画像のようなトナー量が多くて分離し難い画像パターンを有する記録紙を通紙しても、定着装置の通過後に確実に分離することができる。
以下に本発明の画像形成装置に関する実施の形態を図を参照して説明する。
先ず、画像形成装置の一例を図1の構成図に基づいて説明する。
本画像形成装置は画像形成装置本体GHと画像読取装置YSとから構成される。
画像形成装置本体GHは、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成部10Y,10M,10C,10K、ベルト状の中間転写体6、給紙搬送手段及び定着装置9等からなる。
画像形成装置本体GHの上部には、自動原稿送り装置201と原稿画像走査露光装置202から成る画像読取装置YSが設置されている。自動原稿送り装置201の原稿台上に載置された原稿dは搬送手段により搬送され、原稿画像走査露光装置202の光学系により原稿の片面又は両面の画像が走査露光され、ラインイメージセンサCCDに読み込まれる。
ラインイメージセンサCCDにより光電変換されて形成された信号は、画像処理部において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等が行われた後、露光手段3Y,3M,3C,3Kに送られる。
イエロー(Y)色の画像を形成する画像形成部10Yは、感光体ドラム1Yの周囲に帯電手段2Y、露光手段3Y、現像装置4Y及びクリーニング手段8Yを配置している。マゼンタ(M)色の画像を形成する画像形成部10Mは、感光体ドラム1Mの周囲に帯電手段2M、露光手段3M、現像装置4M及びクリーニング手段8Mを配置している。シアン(C)色の画像を形成する画像形成部10Cは、感光体ドラム1Cの周囲に帯電手段2C、露光手段3C、現像装置4C及びクリーニング手段8Cを配置している。黒(K)色の画像を形成する画像形成部10Kは、感光体ドラム1Kの周囲に帯電手段2K、露光手段3K、現像装置4K及びクリーニング手段8Kを配置している。そして、帯電手段2Yと露光手段3Y、帯電手段2Mと露光手段3M、帯電手段2Cと露光装置3C、及び帯電手段2Kと露光装置3Kは、潜像形成手段を構成する。
なお、現像装置4Y,4M,4C,4Kは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒(K)の小粒径のトナーとキャリアからなる2成分現像剤を内包する。
中間転写体6は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持されている。
定着装置9は、無端状の定着ベルト91を加熱ローラ92と定着ローラ93とに張架し、定着ベルト91を介して定着ローラ93を押圧する加圧ローラ94を有し、定着ベルト91と加圧ローラ94との間に形成されたニップ部で記録紙(転写材)P上のトナー像を加熱・加圧して定着する。
かくして、画像形成部10Y,10M,10C,10Kより形成された各色の画像は、回動する中間転写体6上に転写手段7Y,7M,7C,7Kにより逐次転写されて(1次転写)、カラー画像合成されたトナー像が形成される。給紙カセット20内に収容された記録紙Pは、給紙手段21により給紙され、給紙ローラ22A,22B,22C,22D,レジストローラ23等を経て、転写手段7Aに搬送され、記録紙P上にカラー画像が転写される(2次転写)。カラー画像が転写された記録紙Pは定着装置9において加熱・加圧され、記録紙P上のカラートナー像が定着される。その後、排紙ローラ24に挟持されて機外の排紙トレイ25上に載置される。
一方、転写手段7Aにより記録紙Pにカラー画像を転写した後、記録紙Pを曲率分離した中間転写体6は、クリーニング手段8Aにより残留トナーが除去される。
なお、以上はカラー画像を形成する画像形成装置であったが、モノクロ画像を形成する画像形成装置であってもよい。
次に、本発明に係わる定着装置について、図2の断面図に基づいて説明する。
定着ベルト91は、無端状に形成され、例えば、基体として厚さ70μmのPI(ポリイミド)等からなる耐熱性の樹脂ベルトを用い、基体の外周面を厚さ200μmの耐熱性のシリコンゴムで被覆し、更に、離型層として厚さ30μmのPFA(パーフルオロアルコキシ)チューブで被覆している。なお、外径寸法は例えば80mmで、幅は例えば340mmである。
加熱ローラ92は、定着ベルト91を加熱する加熱手段としてのハロゲンランプ92Aを内蔵し、例えば、アルミニュウム等から形成された肉厚2mmの円筒状の中空回転体92Bの外周面を、耐熱性のPFAチューブ92Cで被覆し、ハードローラとして構成されている。なお、外径寸法は例えば47mmである。
定着ローラ93は、例えば、鉄等の金属から形成された中実の芯金93Aを、厚さ4.5mmの耐熱性のシリコンゴム93Bで被覆し、更に、厚さ2.5mmのスポンジ93Cで被覆して、ソフトローラとして構成されている。外径寸法は40mmである。
加圧ローラ94は、ハロゲンランプ94Aを内蔵し、例えば、アルミニュウム等から形成された肉厚3mmの円筒状の中空回転体94Bの外周面を、厚さ3mmの耐熱性のシリコンゴム94Cで被覆し、更に、離型層として厚さ30μmのPFA(パーフルオロアルコキシ)チューブ94Dで被覆し、ソフトローラとして構成されている。なお、外径寸法は例えば50mmである。
なお、定着ベルト91を加熱する加熱手段として、どのような加熱手段を用いてもよく、例えば励磁コイルを用いた誘導加熱発熱体を用いてもよい。また、加熱手段は、必ずしも加熱ローラ92等の中に配置されていなくてもよく、どこに配置されていてもよい。
また、加熱ローラ92の不図示の支軸は上下方向に移動可能であり、加熱ローラ92に引っ張りばね95が掛けられていて、加熱ローラ92は上方に付勢されている。従って、引っ張りばね95の付勢力を変化させると、定着ベルト91の張力が変化する。
ここで、引っ張りばね95の付勢力を変化させる駆動源として、ソレノイドやモータを用いることができる。
なお、テンションローラを設けても定着ベルト91の張力を変化させることは可能であるが、構成が複雑化し、テンションローラに熱を奪われるので、好ましくない。
また、定着ベルト91を介して加熱ローラ92の温度を検知する温度センサS1、及び加圧ローラ94の温度を検知する温度センサS2が設けられている。
以上の構成において、不図示の駆動手段によって定着ローラ93を時計方向に回転させると、定着ベルト91及び加熱ローラ92は時計方向に回転し、加圧ローラ94は反時計方向に回転する。また、加熱ローラ92に当接する定着ベルト91はハロゲンランプ92Aにより加熱され、加圧ローラ94もハロゲンランプ94Aによって加熱される。そして、不図示の付勢手段によって加圧ローラ94が定着ローラ93の方向に付勢されているので、定着ローラ93に巻回された定着ベルト91と加圧ローラ94との間のニップ部Nで、給紙された記録紙Pが加熱・加圧されて、記録紙P上のトナー像が定着される。
次に、上記の定着装置を備えた画像形成装置を用い、定着ベルトの張力を変化させて行った実験を記す。
・実験内容
定着ベルトの張力を変化させると共に加熱ローラの温度を変化させ、4種の記録紙を通紙して、分離性と定着性を確認した。
制御温度:加圧ローラの温度が加熱ローラの温度より20℃低くなるように設定
通紙速度:300mm/s
トナー付着量:10±0.3g/m2
記録紙:
普通紙A 斤量56g/m2
普通紙B 斤量80g/m2
コート紙A 斤量80g/m2
コート紙B 斤量100g/m2
・実験結果
分離性のデータを表1に、定着性のデータを表2に示す。
Figure 2006235573
Figure 2006235573
なお、分離性に関しては下記の如く評価した。
○:分離した
△:巻き付き気味で分離した
×〜△:かなり巻き付き気味だが一応分離した
×:分離せず
また、定着性に関しては下記の如く評価した。
所定のパターンの画像を定着した後、画像を布で擦って濃度変化を測定し、所定の濃度以上である場合を定着性が良好である○とし、その他を定着不良である×とした。
・考察
先ず、表1に示す分離性に関しては、定着ベルトの張力を低下させた方が向上する傾向があり、本実験においては張力を15Nに設定したときには、加熱ローラの温度を変化させても全ての記録紙が分離した。しかし、定着ベルトの張力を更に低下させて、張力を8Nに設定したときには、殆ど分離しなかった。
これは、定着ベルトの張力を低下させると、加圧ローラが定着ベルトを介して定着ローラにより食い込むことになって、ニップ幅が広くなるために、分離性能が向上するものと推定する。しかし、定着ベルトの張力を低下させ過ぎると、ニップ部の前後で定着ベルトが撓み気味になり、ニップ部出口付近の分離曲率が小さくなって、分離性能が低下するものと推定する。
また、厚紙である普通紙B及びコート紙Bは張力15N〜33Nの範囲で加熱ローラの温度を変化させても殆ど全てが分離したが、薄紙である普通紙A及びコート紙Aは加熱ローラの温度を変化させた場合に張力15Nのときしか全てが分離することはなかった。
また、張力を46Nまで上げると、各紙とも分離性能が低下した。
一方、表2に示す定着性に関しては、定着ベルトの張力を低下させた方が悪化する傾向があり、本実験においては張力を46N,33Nに設定したときには、加熱ローラの温度を変化させても全ての記録紙の定着性が良好であったが、張力を20N以下に設定すると、次第に定着性が悪化する。これは、特に紙質に影響し、薄紙である普通紙A及びコート紙Aは、張力を15Nまで低下させても定着性が悪化することはなかったが、厚紙である普通紙B及びコート紙Bは、張力を20Nに設定した場合に、加熱ローラの温度が180℃や170℃のときに定着不良になった。
これは、張力を低く設定すると、定着ベルトと加熱ローラとの接触が不充分になり、その結果、定着ベルトへの熱供給が減少してしまうからである。特に、厚紙であると熱供給が一層不充分になって、定着不良となる。また、薄紙は厚紙と比較して熱供給量が少なくても、充分な定着温度を確保することができるので、問題は生じない。従って、定着性の観点からは張力は大きい方が望ましい。
これらの結果から、張力を固定することは分離性能と定着性を同時に満たす上で問題となることが分かる。
ここで、加熱ローラの温度は約190℃に設定することが多く、設定温度のバラツキやウォーミングアップ直後の通紙による温度低下等を考慮すると、加熱ローラの温度が170℃〜200℃の範囲で分離性や定着性が保証される必要がある。この点を考慮して、加熱ローラの温度が170℃〜200℃の範囲で全て○である場合に○とし、一つでも×があった場合には×として、表1,2をまとめた表を表3に示す。また、表3の右欄には分離性と定着性を合わせた総合結果を示す。
Figure 2006235573
表3によれば、普通紙及びコート紙に拘わらず、厚紙の場合には定着ベルトの張力を33Nに設定し、薄紙の場合には定着ベルトの張力を15Nに設定すれば、分離性と定着性の双方が良好になる。
このように、記録紙の厚みに対応して定着ベルトの張力を変化させることにより記録紙の定着性を悪化させずに分離性を向上させることができるが、上述の定着ベルトの張力の値は絶対的な値でなく、定着装置の各部材の寸法や材質が異なれば、変化するものである。
更に、トナー像が記録紙の全面に形成されている場合、例えば、写真やプレゼンテーション用資料は厚紙であっても分離性能が低下する。そこで、このように分離し難い記録紙を給紙するときには、定着性が低下するが、定着ベルトの張力を例えば20Nに低下させて設定する分離優先モードを画像形成装置に設けることが望ましい。
以上の如き、ベルト定着装置において給紙する記録紙の種類に応じて定着ベルトの張力を変化させる構成をブロック図として図3に示す。
図3において、記録紙判別手段101は、通紙する記録紙の種類を判別する手段であって、普通紙であるかコート紙であるかや、記録紙の斤量を判別する。具体的にはユーザーが使用する記録紙を操作ボードで選択して入力する。また、画像形成装置の内部に記録紙の反射率、厚み、比重等を測定するセンサを配置して、自動的に記録紙の種類を判別するようにしてもよい。
記録紙判別手段101から出力された情報は制御手段102に入力され、記録紙の種類や斤量に応じて張力変更手段103を作動させる。具体的には、入力された記録紙の種類や斥量の情報を所定の条件と比較して記録紙が薄紙に相当するか否かを判断する。薄紙でないと判断された場合は、張力を例えば33Nに設定し、薄紙と判断された場合は、張力を低下させ例えば15Nに設定する。なお、張力変更手段103は設定された張力に応じて定着ベルトの張力を変更させる手段であって、ソレノイドやモータを用いることができる。
また、分離し難い画像パターンを出力するときには、ユーザーが操作ボードで分離優先モード設定手段104を操作して分離優先モードを設定すれば、制御手段102は張力変更手段103を駆動して定着ベルトを所定の張力に低下させる。
画像形成装置の構成図である。 定着装置の断面図である。 本発明に係わるブロック図である。
符号の説明
9 定着装置
91 定着ベルト
92 加熱ローラ
93 定着ローラ
94 加圧ローラ
95 引っ張りばね

Claims (3)

  1. 無端状の定着ベルトを少なくとも二つのローラに張架し、一方のローラである定着ローラに前記定着ベルトを介して加圧する加圧ローラを有し、所定の加熱手段によって加熱された前記定着ベルトと前記加圧ローラとの間に形成されたニップ部で記録紙上のトナー像を定着する定着装置を備えた画像形成装置において、
    前記定着ベルトの張力を変更する張力変更手段と、
    給紙する記録紙の種類を判別する記録紙判別手段と、
    前記記録紙判別手段による判別に対応して前記張力変更手段を作動させるべく制御する制御手段と、
    を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記記録紙が薄紙であるときには、前記張力変更手段を作動させて前記定着ベルトの張力を低下させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 無端状の定着ベルトを少なくとも二つのローラに張架し、一方のローラである定着ローラに前記定着ベルトを介して加圧する加圧ローラを有し、所定の加熱手段によって加熱された前記定着ベルトと前記加圧ローラとの間に形成されたニップ部で記録紙上のトナー像を定着する定着装置を備えた画像形成装置において、
    前記定着ベルトの張力を変更する張力変更手段と、
    分離優先モード設定手段と、
    前記分離優先モード設定手段により分離優先モードが設定されたときは、前記張力変更手段を作動させ前記定着ベルトの張力を低下させるべく制御する制御手段と、
    を設けたことを特徴とする画像形成装置。
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