JP2006235158A - プロジェクションシステム、プロジェクタ、プロジェクション方法、およびプロジェクションシステムに用いられるプログラム - Google Patents

プロジェクションシステム、プロジェクタ、プロジェクション方法、およびプロジェクションシステムに用いられるプログラム Download PDF

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Abstract


【課題】 白色以外の色や模様を有する投射面において、白色スクリーンに投射された画像に近い投射画像を得ることができ、かつ本来の色再現能力で画像を投射できるプロジェクションシステムを提供すること。
【解決手段】プロジェクションシステム1は、画像出力装置500からの画像データを取得して画像を投射するプロジェクタ200と、投射面100を撮像する撮像装置300と、投射面100に対して投射するプロジェクタ400とを備え、プロジェクタ400には、撮像装置300からの撮像情報に基づいて投射面100の色模様を打ち消すための補正パラメータを生成する補正パラメータ生成部401と、生成された補正パラメータに基づいて補正画像データを生成する補正画像データ生成部403とを設け、この補正画像データに基づいた照明用の補正画像をプロジェクタ400から投射するようにした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、プロジェクションシステム、プロジェクタ、プロジェクション方法、およびプロジェクションシステムに用いられるプログラムに関する。
大画面映像を得るために、ライトバルブに映像信号に応じた光学像を形成し、その光学像に光を照射し投射レンズによりスクリーン上に拡大投射する方法が従来よく知られている。最近では、ライトバルブとして液晶パネルを用いる投射型表示装置が注目されている。液晶パネルは、高画質の投射画像を得るために、液晶材料としてツイストネマティック液晶を用い、各画素にスイッチング素子としてTFT(Thin Film Transistor)を設けたアクティブマトリックス型を用い、赤色光用、緑色光用、青色光用として3枚の液晶パネルを用いるのが主流となりつつある。さらに、液晶パネルの開口率の向上、高輝度小型ランプの開発などにより、投射型表示装置の光出力が以前に比べて大幅に向上している。
また、展示会場などの表示装置として使用する場合、投射画像をさらに明るくするために、複数の投射型表示装置を用いてそれぞれの投射画像をスクリーン上で重ね合わせる方法(スタック投射)が知られている。
しかし、スタック投射を行う場合には、それぞれのプロジェクタの画素ずれを押さえる必要がある。これらを解決する技術として、ズーム投射レンズに最大像高における歪曲収差率をほぼ0とするもの(例えば、特許文献1参照)や、コンバージェンス調整を容易に行えるようにしたもの(例えば、特許文献2参照)や、アスペクト比を調整するもの(例えば、特許文献3参照)や、スタック投射時のプロジェクタの設置調整方法を容易にしたもの(例えば、特許文献4参照)や、投射レンズを1つにしたもの(例えば、特許文献5参照)などが知られている。
特開2000−9995号公報(第4〜第8頁、図1) 特開2000−23180号公報(第5〜第6頁、図1) 特開平11−211979号公報(第4〜第8頁、図1) 特開2000−330199号公報(第7頁、図6) 特開平8−43728号公報(第5〜第6頁、図7)
ところで、上記のようなプロジェクタの投射先として、専用のスクリーン以外、例えば、室内外の壁や学校の黒板などが使用されることがある。このように、黒板のような色のある投射面に画像を投影した場合、投射画像の色合いが変わってしまうという問題が発生する。この問題を解決する方法として、1台のプロジェクタに撮像装置を内蔵し、この撮像装置によって投射面の色を測定し、この測定した色に基づいて、できるだけ白色スクリーンに投射した場合と近い色合いとなるように、投射画像の色あいを変化させた後に投射面に投射するプロジェクタが知られている。
しかし、この方法によると、1台のプロジェクタに内蔵されたCPU(Central Processing Unit)にて全ての処理を行う必要があり、複雑な色変化に対応することは困難であった。すなわち、1台のプロジェクタで処理しようとすると、通常プロジェクタの持っている本来の色再現範囲(色表現能力)が色補正のために使用されてしまうため、本来の色再現範囲が狭くなってしまい、質的に本来の色が出せなく(表現できなく)なってしまうという問題があった。
そこで、本発明者等は、従来からあるスタック投射の技術を応用して、この問題を解決することを試みた。
本発明の目的は、色や模様を有する投射面において、一様な色合いのスクリーンに投射された画像に近い投射画像を得ることができ、かつ本来の色再現能力で画像を投射できるプロジェクションシステム、プロジェクタ、プロジェクション方法、およびプロジェクションシステムに用いられるプログラムを提供することにある。
本発明のプロジェクションシステムは、画像出力装置からの画像データを取得して画像を形成し、かつこの画像を投射面に投射するプロジェクタと、前記投射面を撮像する撮像装置と、前記投射面に対して投射する照明装置とを備えているとともに、前記撮像装置からの撮像情報に基づいて前記投射面の色模様を打ち消すための補正パラメータを生成する補正パラメータ生成部と、生成された補正パラメータに基づいて補正画像データを生成する補正画像データ生成部とが設けられ、この補正画像データに基づいた照明用の補正画像が前記照明装置から投射されることを特徴とする。
このような本発明によれば、投射面の色模様を打ち消すように照明装置が補正画像を投射するので、通常のコンテンツ画像を投写するプロジェクタは、そのような色模様を消すための制御を一切行う必要がなく、プロジェクタが有する本来の色再現能力を最大限に生かすことができ、良好な投射画像を得ることができる。
また、投射面はある補正画像によって一様な色合いのスクリーンに近い状態になるので、一様な色合いのスクリーンに投射された画像に近い投射画像を得ることができ、投射画像を違和感なく見ることができる。
本発明のプロジェクションシステムでは、前記画像データに基づいて階調信号を生成する階調信号生成部が設けられ、前記補正画像データ生成部は、前記階調信号を加味して前記補正画像データを生成することを特徴とする。
このような本発明によれば、階調信号を補正画像データの生成に用いるので、明暗のはっきりした高階調の投射画像を得ることができる。
本発明のプロジェクションシステムでは、前記撮像装置、前記補正パラメータ生成部、前記補正画像データ生成部、および前記階調信号生成部のうちの少なくともいずれかは、前記照明装置に設けられていることを特徴とする。
このような本発明によれば、本システムに必須な機能が照明装置に集約されるので、システムの使い勝手を良好にできる。
本発明のプロジェクションシステムでは、前記画像出力装置を含んでプロジェクションシステムが構成されており、前記補正パラメータ生成部、前記補正画像データ生成部、および前記階調信号生成部はのうちの少なくともいずれかは、当該画像出力装置に設けられていることを特徴とする。
このような本発明によれば、補正パラメータや補正画像データの生成を画像出力装置にて行うようにしたので、画像出力装置をPC(Personal Computer)等で構成すれば、その処理能力の高さから、投射面の複雑な模様や微妙な色合いなどにも対応した補正画像データを生成でき、専用のスクリーンに投射されたものにより近い投射画像を得ることができる。
本発明のプロジェクションシステムでは、前記照明装置は、前記プロジェクタとは異なる別のプロジェクタであることを特徴とする。
このような本発明によれば、投射面の微妙な模様や色むら等に対して、これらを打ち消して一様化できる高解像度の補正画像を投射でき、この点でも、単なる照明装置を用いるのとは異なって、投射面を一層スクリーンに近づけることができる。
本発明のプロジェクタは、画像の投射面を撮像する撮像装置と、前記投射面に対して投射する照明装置と、前記撮像装置からの撮像情報に基づいて前記投射面の色模様を打ち消すための補正パラメータを生成する補正パラメータ生成部と、生成された補正パラメータに基づいて補正画像データを生成する補正画像データ生成部とを備えこの補正画像データに基づいた照明用の補正画像が前記照明装置から投射されることを特徴とする。
本発明のプロジェクション方法は、画像出力装置からの画像データを取得して画像を形成し、かつこの画像を投射面に投射するプロジェクタと、前記投射面を撮像する撮像装置と、前記投射面に対して投射する照明装置と、を備えたプロジェクションシスによる画像のプロジェクション方法であって、前記撮像装置からの撮像情報に基づいて前記投射面の色模様を打ち消すための補正パラメータを生成するステップと、生成された補正パラメータに基づいて補正画像データを生成するステップと、この補正画像データに基づいた照明用の補正画像を前記照明装置から投射させるステップとを備えていることを特徴とする。
本発明のプログラムは、画像データを出力するコンピュータと、前記画像データを取得して画像を形成し、かつこの画像を投射面に投射するプロジェクタと、前記投射面を撮像する撮像装置と、前記投射面に対してスタック投射する別のプロジェクタと、を備えたプロジェクションシステムに用いられるプログラムであって、前記コンピュータを、前記撮像装置からの撮像情報に基づいて前記投射面の色模様を打ち消すための補正パラメータを生成する補正パラメータ生成部と、生成された補正パラメータに基づいて補正画像データを生成する補正画像データ生成部として機能させることを特徴とするプログラム。
本発明の記憶媒体は、前記プログラムが記憶されていることを特徴とする。
記憶媒体としては、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、CD(Compact Disc)−ROM、FD(Flexible Disc)、MO(Magneto Optical)、HD(Hard Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の任意の媒体を適用できる。
以上の本発明のプロジェクタ、プロジェクション方法、およびプログラムによれば、前述したプロジェクションシステムと同様な構成を備えていることで、本発明の目的を達成できる。また、本発明の記憶媒体によれば、記憶されたプログラムをプロジェクションシステムのコンピュータに実行させることで、本発明の目的を達成できる。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、後述する第2実施形態以降において、次説する第1実施形態と同様な構成には同一符号を付し、第2実施形態以降でのそれらの説明を省略または簡略化する。
(第1実施形態)
図1〜図3には、本発明の第1実施形態を説明するための図が示されている。
図1は本実施形態に係るプロジェクションシステム1を示した概略図、図2は本実施形態を示したブロック図、図3は本実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
〔プロジェクションシステムの構成〕
図1および図2を参照してプロジェクションシステム1の構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態のプロジェクションシステム1は、投射面100に画像を投射するシステムであって、プロジェクタ200、撮像装置300、照明装置としてのプロジェクタ400、および画像出力装置500を含んで構成される。
ここで、投射面100は、例えばクロスシートが貼られた室内の内壁や、黒板などに代表されるように、色や模様のついた面であり、専用のスクリーンとは異なって一般に投射の対象としては適さない面である。
プロジェクタ200は、画像出力装置500から供給された画像データから投射画像を形成し、かつ専用の白色スクリーン上へ投射する要領で、投射面100にそのまま普通に投射する通常の画像投射型のプロジェクタである。プロジェクタ200に用いられる光変調素子としては、液晶パネルや、DMD(Digital Micro mirror Device)など任意であり、また、光変調素子に光を照射する光源としても、メタルハライドランプ、ハロゲンランプ、高圧水銀ランプ等の気体発光光源や、LED等の固体光源など、任意である。
撮像装置300は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-oxide Semiconductor)等の撮像素子を備えたカメラからなり、投射面100上での画像投射領域の状態を撮像し、プロジェクタ400へ、その撮像画像の色や模様の情報が含まれる色情報をプロジェクタ400に供給する。従って、投射面100全体を色情報を生成するために、撮像装置300の撮像領域は、画像の投射領域より幾分広く、投射面100全体を確実に撮像できるようになっている。
プロジェクタ400は、撮像装置300にて撮像された撮像画像の色情報に基づき、投射面100ができるだけ一様な白色面となるような補正画像、例えば投射面100の色情報が一様の緑色であったら、緑色の補色のマゼンタ色の一様な画像を、グレー色と白色のストライプのような模様であったら、白色部分には黒色を、グレー部分にはグレー色からなるストライプ画像を補正画像として生成し、投射画100に投射する。
このことを実現するためにプロジェクタ400は、図2に示すように、撮像装置300にて撮像された投射面100の色情報に基づき、投射面100を所定の水準以上の白色面と成るように補正パラメータを生成する補正パラメータ生成部401と、生成された補正パラメータが正しいかを検証する補正パラメータ検証部402と、補正パラメータに基づいて補正画像データを生成する補正画像データ生成部403と、生成された補正画像データに基づく光学画像を形成して投射面100に投射する光学ユニット404とを備えている。なお、本実施形態ではプロジェクタ400には、撮像装置300が一体に設けられている。その他の構成はプロジェクタ200と略同じである。
画像出力装置500は、PCやDVD(Digital Versatile Disk)プレーヤなどからなる画像出力装置で、再生等された画像データをプロジェクタ200へ供給する。
以上の用に構成されたプロジェクションシステム1では、プロジェクタ200とプロジェクタ400とによりスタック投射が行われる。
〔プロジェクションシステムの動作〕
次に、図3のフローチャートを参照して、本実施形態におけるプロジェクションシステム1の動作について詳細に説明する。
先ず、プロジェクタ400を構成する補正パラメータ生成部401は、撮像装置300から投射面100を撮像した撮像画像の色情報を取得する(ステップS1)。
次に、補正パラメータ生成部401は、入手した色情報に基づき、投射面100の本来有する色や模様を打ち消すための補正パラメータを生成し、補正画像データ生成部403に出力する(ステップS2)。
そして、補正画像データ生成部403は、補正パラメータに基づいて補正画像データを生成し、この補正画像データに基づいて光学ユニットのライトバルブ等を駆動し、光学ユニット404から補正画像を投射面100に投写する(ステップS3)。
さらに、補正パラメータ検証部402は、投射された補正画像を撮像している撮像装置300から色情報を取得する(ステップS4)。
この後、補正パラメータ検証部402は、補正画像が投射された投射面100の状態が所定の水準に達したかを判定し、生成した補正パラメータが正しいかを検証する(ステップS5)。正しくない場合には、S2に戻り、新たな補正パラメータを生成する。このループを何度か繰り返すことで、補正パラメータの精度が高まる。
一方、ステップS5で、遜色なしと判断された場合には、その時点での補正画像を投射し続ける(ステップS6)。
次いで、プロジェクタ200から、通常のコンテンツ画像をスタック投射することになる。
〔実施形態の効果〕
(1)本実施形態のプロジェクションシステム1では、プロジェクタ400が投射面100の色模様を打ち消す補正画像を投射するので、通常のコンテンツ画像を投写するプロジェクタ200は、そのような模様や色を消すための制御を一切行う必要がなく、プロジェクタ200が有する本来の色再現能力を最大限に生かすことができ、良好な投射画像を得ることができる。
(2)また、投射面100は、補正画像によって白色スクリーンに近い状態になるので、白色スクリーンに投射された画像に近い投射画像を楽しむことができる。
加えて、撮像装置300や、補正パラメータ生成部401、補正画像データ生成部403がプロジェクタ400に設けられているので、外部からプロジェクタ400へのデータ入力を一切不要にでき、使い勝手を良好にできる。
(3)さらに、本実施形態によれば、投射画像が普通の専用の白色スクリーンに投射されている場合であっても、そのスクリーンを撮像することにより外光や室内光に応じた補正パラメータを生成でき、この補正パラメータに基づく補正画像を投影し、これにコンテンツ画像を重畳させることで、投射環境に左右されない安定した画質を実現できる。
(4)そして、プロジェクタ400による加工パラメータの生成にあたって、プロジェクタ200から一様な色合いの画像を投射しておき、この画像を撮像装置300で撮像して色むら等を検出し、この色むらをなくすような補正パラメータを生成すれば、投射面100の白色化のみならず、プロジェクタ200の個体差による影響もなくすことができる。
(5)しかも、プロジェクタ200の個体差を解消するのには、プロジェクタ200側で特別な制御を何ら行う必要がなく、プロジェクタ200が有する本来の色再現能力を活かしつつ、投射画像の画質をさらに向上させることができる。
(6)照明装置として画像投射型のプロジェクタ400を用いているため、投射面100の微妙な模様や色むら等に対して、これらを打ち消して白色化できる高解像度の補正画像を投射でき、この点でも、単なる照明装置を用いるのとは異なって、投射面100を一層白色スクリーンに近づけることができる。
(第2実施形態)
図4〜図6には、本発明の第2実施形態を説明するための図が示されている。
図4は本発明のプロジェクションシステム2の実施の形態を示した概略図であり、図5はプロジェクションシステム2を示したブロック図であり、図6は本実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
図4、図5において、本実施形態のプロジェクタ400は、画像出力装置500から画像データ中の輝度情報を取得する輝度情報取得部405と、取得した輝度情報に基づいて階調信号を生成する階調信号生成部406とを備えている点が第1実施形態とは大きく異なる。その他の構成は、第1実施形態と略同じである。
そして、本実施形態での補正パラメータ生成部401は、撮像装置300からの色情報と階調信号生成部406からの階調信号とに基づいて、投射面100を白色化する補正パラメータを生成する。
なお、階調信号は表示画素毎に存在するため、この階調信号を考慮した補正パラメータで補正画像データを生成する本実施形態では、プロジェクタ200,400間相互の位置合わせを画素のずれがないように正確に行う必要がある。
このような本実施形態では、図6のフローチャートに示すように、S1〜S6において投射面100を白色化する処理を行う。これらのステップは、第1実施形態で説明したステップ(図3参照)と同じであり、ここでの説明を省略する。
そして、プロジェクタ400が補正画像を投影し、プロジェクタ200がコンテンツ画像を表示し始めると、プロジェクタ400の輝度情報取得部405は、画像出力装置500から画像データ中の輝度情報を取得する(ステップS7)。
さらに、階調信号生成部406は、取得した輝度情報に基づき、階調信号を生成して補正パラメータ生成部401に出力する(ステップS8)。
補正パラメータ生成部401は、先に取得している色情報に階調信号を重畳して新たな補正パラメータを生成し、補正画像データ生成部403に出力する(ステップS9)。
補正画像データ生成部403は、この補正パラメータに基づいて新たな補正画像データを生成し、その補正画像を投射する(ステップS10)。
このS7〜S10の処理を1フレーム毎に行うとともに、プロジェクタ200によるコンテンツ画像の投射中は継続して行う。
本実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様な(1)〜(6)の効果を得ることができるうえ、本実施形態での特有な構成により、以下の効果がある。
(7)すなわち、本実施形態のプロジェクタ400は、画像出力装置500から輝度情報をもらう輝度情報取得部405と、この輝度情報から階調信号を生成する階調信号生成部406とを備え、この階調信号を補正画像データの生成に用いるようにしたので、明暗のはっきりした高階調の投射画像を得ることができる。
(第3実施形態)
図7、図8には、本発明の第3実施形態を説明するための図が示されている。
図7、図8において、本実施形態のプロジェクションシステム3では、撮像装置300がプロジェクタ400とは別体に設けられている点、画像出力装置500側に補正パラメータ生成部501、補正パラメータ検証部502、補正画像データ生成部503が設けられている点、よってプロジェクタ400は、入力した画像データを投写するプロジェクタ200と同機能を有するだけでよい点が第1実施形態とは大きく異なる。他の構成は第1実施形態と略同じである。
このような本実施形態では、図3で示したS1,S2,S4,S5を画像出力装置500で行い、S3,S6をプロジェクタ400で行うことになる。すなわち、本実施形態の画像出力装置500はPCとされ、この画像出力装置500には、コンピュータを補正パラメータ生成部501、補正パラメータ検証部502、補正画像データ生成部503として機能させるプログラムがインストールされているのである。このようなプログラムは、CD−ROM等の任意の記憶媒体に記憶されたものを、画像出力装置500に付設の読み取り装置で読み込むことでインストールされる。
このような本実施形態でも、第1実施形態と同様な構成により、前述した(1)〜(6)の効果を同様に得ることができ、さらに、以下の効果がある。
(8)すなわち、本実施形態では、撮像装置300がプロジェクタ400から独立し、また、補正パラメータ生成部501、補正パラメータ検証部502、補正画像データ生成部503が画像出力装置500に設けられているので、プロジェクタ400としては、プロジェクタ200と同様な通常のプロジェクタを用いることができ、汎用性を向上させることができる。
(9)補正パラメータや補正画像データの生成を画像出力装置500の演算処理装置等にて行うようにしたので、投射面100の複雑な模様や微妙な色合いなどにも対応でき、専用の白色スクリーンに投射されたものにより近い投射画像を得ることができる。
なお、第2実施形態で説明した階調信号生成部406(図5)等の機能を画像出力装置500に持たせてもよく、このような場合には、第2実施形態での(7)の効果も同様に得ることができる。
(第4実施形態)
図9〜図11には、本発明の第4実施形態を説明するための図が示されている。
本実施形態のプロジェクションシステム4では、1台のプロジェクタ700と、画像出力装置500とで構成されている。画像出力装置500としては、前記第1、第2実施形態のものと同じである。
図9、図10において、プロジェクタ700は、前述来のプロジェクタ200と同等に機能するプロジェクタ機能部701の他、撮像装置300および照明装置600を一体に備えている。このうちの照明装置600は、前述したプロジェクタ400と略同様な補正パラメータ生成部401、補正パラメータ402、補正画像データ生成部403、および光学ユニット404を備えている。ただし、本実施形態では、光学ユニット404の構成に特徴がある。すなわち、本実施形態の光学ユニット404は、図11に示す照明光学系601を備えているのである。
照明光学系601は、図11(A)に示すように、LEDからなる固体光源602と、拡散板603と、一対のレンズアレイ604と、投射レンズ605とで構成される。このような照明光学系601を備えた照明装置600は、通常のプロジェクタのように画素を生成する構成ではないため、投射面100の複雑な模様を打ち消すような画像を投写することはできないが、投射面100が略一様な色合いで、これを白色化するような照明光を投射することができる。つまり、白色化に適した補正パラメータを生成し、この補正パラメータに基づいて補正画像データを生成し、この補正画像データに基づいて各固体光源602を駆動するのである。
また、本実施形態で用いられる各個体光源602は調光が可能なため、単に一様な照明光を投射するだけではなく、撮像装置300で撮像される投射面100の色むら等の補正も可能である。また、レンズアレイ604や投射レンズ605の焦点距離を調整することで、投射面100での各個体光源602からの光の重なり方を調整することも可能である。なお、図11(B)には、固体光源602の配列例が示されている。図中のRは赤色発光用、Gは緑色発光用、Bは青色発光用である。固体光源602の数等は、その実施にあたって任意に決められてよく、図示されている数に限定されない。
このような本実施形態では、構成は異なるが、前述の(1)〜(5)と略同様な効果を得ることができるとともに、以下の効果がある。
(10)本実施形態のプロジェクションシステム4では、プロジェクタとしては1台だけであり、2台のプロジェクタを位置決めして配置する必要がないため、設置に手間がかからず、使い勝手をさらに良好にできる。
(発明の変形例)
なお、本発明は前述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記第3実施形態では、PCからなる画像出力装置500のCPUにて補正パラメータおよび補正画像データの生成を行う場合について説明したが、これに限られることはなく、補正パラメータのみを画像出力装置500に生成させてもよい。
前記第4実施形態では、照明装置としてLEDの固体光源602を用いた面光源を例に説明したが、これに限定されることはなく、投射面100全体をむらなく均一の照度で投射可能な光源であればよい。従って、例えば固体光源602の代わりに、気体発光光源を使用してもよい。
前記第4実施形態では、照明装置600がプロジェクタ700と一体に設けられていたが、このような照明装置をプロジェクタ700とは別体に設けた場合でも本発明に含まれる。つまり、プロジェクタ200(プロジェクタ700から照明装置600を除いたものに相当)と、撮像装置300と、照明装置600と、画像出力装置500とを組み合わせて、本発明のプロジェクションシステムを構築してもよい。
さらに、前記第1、第2、第4実施形態では、撮像装置300がプロジェクタ400,700に一体に設けられていたが、色情報を任意に出力できる構成であれば、撮像装置300をプロジェクタ200に一体に設けても、あるいは照明装置600がプロジェクタ700から独立して存在している場合には、この照明装置600に一体に設けてもよい。
図3では、S1、S2として、プロジェクタ400を立ち上げた直後に撮像画像の色情報を取得した際には必ず、補正画像データを作成していたが、S1、S2の間に、投射面100の状態が所定の水準に達しているか否かを判定するステップを設け、達している場合にはS6にスキップし、達していない場合にS2に進んでもよい。要するに、当初から投射面100の状態が良好であれば、特に補正のための処理を行わなくともよい。
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明は、ホームシアターやプレゼンテーションに用いられるプロジェクションシステムとして利用することができる。
本発明の第1実施形態に係るプロジェクションシステムを示す概略図。 第1実施形態を示すブロック図。 第1実施形態の動作を説明するためのフローチャート。 本発明の第2実施形態に係るプロジェクションシステムを示す概略図。 第2実施形態を示すブロック図。 第2実施形態の動作を説明するためのフローチャート。 本発明の第3実施形態に係るプロジェクションシステムを示す概略図。 第3実施形態を示すブロック図。 本発明の第4実施形態に係るプロジェクションシステムを示す概略図。 第4実施形態を示すブロック図。 第4実施形態の要部を示す模式図であり、(A)は照明系を示す模式図、(B)は固体光源の配列を示す模式図。
符号の説明
1,2,3,4…プロジェクションシステム、100…投射面、200,700…プロジェクタ、300…撮像装置、400…照明装置であるプロジェクタ、401…補正パラメータ生成部、403…補正画像データ生成部、406…階調信号生成部、500…画像出力装置、600…照明装置。

Claims (9)

  1. 画像出力装置からの画像データを取得して画像を形成し、前記画像を投射面に投射するプロジェクタと、
    前記投射面を撮像する撮像装置と、
    前記投射面に対して投射する照明装置とを備えているとともに、
    前記撮像装置からの撮像情報に基づいて前記投射面の色模様を打ち消すための補正パラメータを生成する補正パラメータ生成部と、
    前記補正パラメータ生成部によって生成された補正パラメータに基づいて補正画像データを生成する補正画像データ生成部とが設けられ、
    前記補正画像データ生成部によって生成された補正画像データに基づいた補正画像が前記照明装置から投射される
    ことを特徴とするプロジェクションシステム。
  2. 請求項1に記載のプロジェクションシステムにおいて、
    前記画像データに基づいて階調信号を生成する階調信号生成部が設けられ、
    前記補正画像データ生成部は、前記階調信号を加味して前記補正画像データを生成する ことを特徴とするプロジェクションシステム。
  3. 請求項1または請求項2に記載のプロジェクションシステムにおいて、
    前記撮像装置、前記補正パラメータ生成部、前記補正画像データ生成部、および前記階調信号生成部のうちの少なくともいずれかは、前記照明装置に設けられている
    ことを特徴とするプロジェクションシステム。
  4. 請求項1または請求項2に記載のプロジェクションシステムにおいて、
    前記画像出力装置を含んでプロジェクションシステムが構成されており、
    前記補正パラメータ生成部、前記補正画像データ生成部、および前記階調信号生成部のうちの少なくともいずれかは、当該画像出力装置に設けられている
    ことを特徴とするプロジェクションシステム。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のプロジェクションシステムにおいて、
    前記照明装置は、前記プロジェクタとは異なる別のプロジェクタである
    ことを特徴とするプロジェクションシステム。
  6. 画像の投射面を撮像する撮像装置と、
    前記投射面に対して投射する照明装置と、
    前記撮像装置からの撮像情報に基づいて前記投射面の色模様を打ち消すための補正パラメータを生成する補正パラメータ生成部と、
    前記補正パラメータ生成部によって生成された補正パラメータに基づいて補正画像データを生成する補正画像データ生成部とを備え
    前記補正画像データ生成部によって生成された補正画像データに基づいた補正画像が前記照明装置から投射される
    ことを特徴とするプロジェクタ。
  7. 画像出力装置からの画像データを取得して画像を形成し、前記画像を投射面に投射するプロジェクタと、
    前記投射面を撮像する撮像装置と、
    前記投射面に対して投射する照明装置と、
    を備えたプロジェクションシステムによる画像のプロジェクション方法であって、
    前記撮像装置からの撮像情報に基づいて前記投射面の色模様を打ち消すための補正パラメータを生成するステップと、
    生成された補正パラメータに基づいて補正画像データを生成するステップと、
    前記補正画像データに基づいた照明用の補正画像を前記照明装置から投射させるステップとを備えている
    ことを特徴とするプロジェクション方法。
  8. 画像データを出力するコンピュータと、
    前記画像データを取得して画像を形成し、前記画像を投射面に投射するプロジェクタと、
    前記投射面を撮像する撮像装置と、
    前記投射面に対してスタック投射する別のプロジェクタと、
    を備えたプロジェクションシステムに用いられるプログラムであって、
    前記コンピュータを、前記撮像装置からの撮像情報に基づいて前記投射面の色模様を打ち消すための補正パラメータを生成する補正パラメータ生成部と、
    補正パラメータ生成部によって生成された補正パラメータに基づいて補正画像データを生成する補正画像データ生成部として機能させる
    ことを特徴とするプログラム。
  9. 請求項8に記載のプログラムが記憶されていることを特徴とする記憶媒体。
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