JP2006234672A - 試料導入方法及び試料導入装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 試料分析装置に対する試料溶液の導入量の変動を抑制して、試料分析装置における分析精度の向上を図り得る試料導入方法及び試料導入装置を提供する。
【解決手段】 試料導入装置3によれば、試料溶液Sの導入から洗浄液Wの導入への切り替えは、ICP質量分析装置2における分析条件に基づいて演算された分析終了時点を基準として、試料溶液Sが試料容器4から質量分析装置2に達するのに要する時間を遡った時点において行われる。そのため、試料溶液Sの導入から洗浄液Wの導入への切り替えを、質量分析装置2における分析の終了と同時に行う試料導入装置に比べ、試料溶液Sの導入時間が短くなり、導入管6の下流側端部6aに接続される部品の所定の部分等に試料溶液S中の溶質が析出して付着し難くなる。従って、質量分析装置2に対する試料溶液Sの導入量の変動を抑制して、質量分析装置2における分析精度の向上を図り得る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、試料分析装置に対して試料溶液を導入する試料導入方法及び試料導入装置に関する。
原子吸光光度計、ICP発光分析装置、ICP質量分析装置等の試料分析装置に対して試料溶液を導入する試料導入装置として、次のようなものが知られている。すなわち、試料容器等の試料溶液貯留部から試料分析装置に導入管を介して試料溶液を導入した後、洗浄液槽等の洗浄液貯留部から試料分析装置に先の導入管を介して洗浄液を導入する試料導入装置である(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−55601号公報
しかしながら、上述したような試料導入装置にあっては、試料溶液の導入時間が長くなると、導入管の下流側端部に接続される部品の所定の部分等に試料溶液中の溶質が析出して付着してしまうため、試料分析装置に対する試料溶液の導入量が変動して、試料分析装置における分析精度が低下するおそれがある。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、試料分析装置に対する試料溶液の導入量の変動を抑制して、試料分析装置における分析精度の向上を図ることができる試料導入方法及び試料導入装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る試料導入方法は、試料分析装置に対して試料溶液を導入する試料導入方法であって、試料溶液貯留部から試料分析装置に試料溶液を導入する工程と、試料溶液の導入後、洗浄液貯留部から試料分析装置に洗浄液を導入する工程とを含み、試料分析装置における分析条件に基づいて演算された分析終了時点を基準として、試料溶液が試料溶液貯留部から試料分析装置に達するのに要する時間以下の時間を遡った時点において、試料溶液の導入から洗浄液の導入に切り替えることを特徴とする。
この試料導入方法では、試料溶液の導入から洗浄液の導入への切り替えは、試料分析装置における分析条件に基づいて演算された分析終了時点を基準として、試料溶液が試料溶液貯留部から試料分析装置に達するのに要する時間以下の時間を遡った時点において行われる。そのため、試料溶液の導入から洗浄液の導入への切り替えを、試料分析装置における分析の終了と同時に行う従来一般の方法に比べ、試料溶液の導入時間が短くなり、導入管の下流側端部に接続される部品の所定の部分等に試料溶液中の溶質が析出して付着し難くなる。従って、試料分析装置に対する試料溶液の導入量の変動を抑制して、試料分析装置における分析精度の向上を図ることができる。
また、洗浄液の導入後、別の試料溶液貯留部から試料分析装置に別の試料溶液を導入する工程を更に含むことが好ましい。試料溶液の導入時間の短縮化に伴い、洗浄液の導入による試料分析装置の洗浄効果が向上するため、複数の試料溶液を試料分析装置に連続的に導入しても、いわゆるメモリー効果を低減して、試料分析装置における分析精度のより一層の向上を図ることができる。なお、メモリー効果とは、先に導入された試料溶液の成分等が試料分析装置内に残留することで、次に導入される試料溶液の分析精度に影響が及ぶことをいう。
また、本発明に係る試料導入装置は、試料分析装置に対して試料溶液を導入する試料導入装置であって、試料溶液貯留部から試料分析装置に試料溶液を導入し、且つ洗浄液貯留部から試料分析装置に洗浄液を導入するための導入管と、試料溶液を導入する位置と洗浄液を導入する位置との間で導入管の位置を切り替える切替手段と、試料分析装置における分析条件に基づいて演算された分析終了時点を基準として、試料溶液が試料溶液貯留部から試料分析装置に達するのに要する時間以下の時間を遡った時点において、試料溶液を導入する位置から洗浄液を導入する位置に導入管の位置が切り替わるように、切替手段を制御する制御部とを備えることを特徴とする。
この試料導入装置によれば、試料溶液の導入から洗浄液の導入への切り替えは、試料分析装置における分析条件に基づいて演算された分析終了時点を基準として、試料溶液が試料溶液貯留部から試料分析装置に達するのに要する時間以下の時間を遡った時点において行われる。従って、上述した本発明に係る試料導入方法と同様の理由から、試料分析装置に対する試料溶液の導入量の変動を抑制して、試料分析装置における分析精度の向上を図ることができる。
本発明に係る試料導入方法及び試料導入装置によれば、試料分析装置に対する試料溶液の導入量の変動を抑制して、試料分析装置における分析精度の向上を図ることができる。
以下、本発明に係る試料導入方法及び試料導入装置の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1に示されるように、ICP質量分析システム(試料分析システム)1は、試料溶液Sを分析するICP質量分析装置(試料分析装置)2と、ICP質量分析装置2に対して試料溶液Sを導入する試料導入装置3とを具備している。
試料導入装置3は、並設された複数の試料容器(試料溶液貯留部)4からICP質量分析装置2に試料溶液Sを導入し、且つ洗浄液槽(洗浄液貯留部)5からICP質量分析装置2に洗浄液Wを導入するための導入管6と、各試料容器4から導入管6を介して導入された試料溶液Sを霧状化するネブライザ7と、ネブライザ7の先端部に連結部材8によって連結されたスプレーチャンバ9とを備えている。なお、各試料容器4は、ネブライザ7に対して下方に配置されている。
ネブライザ7は、中空状のネブライザ試料導入管7aと、キャリアガスをネブライザ7に導入するキャリアガス導入管7bとを有している。そして、導入管6の下流側端部6aは、ネブライザ7のネブライザ試料導入管7aに接続されている。このような構成により、キャリアガス導入管7bからネブライザ7にキャリアガスが導入されると、ネブライザ試料導入管7aの先端部近傍が負圧状態となる。そのため、試料容器4から導入管6を通ってネブライザ7に試料溶液Sが吸引され、霧状化される。
スプレーチャンバ9内には、ネブライザ7の先端部に接続され、霧状化された試料溶液Sをガイドするガイド管11が設けられている。また、スプレーチャンバ9には、ガイド管11から排出された霧状の試料溶液SをICP質量分析装置2に導入する導入管12、及び試料溶液Sを回収するドレン管13が接続されている。
更に、試料導入装置3は、導入管6を保持する保持アーム14と、保持アーム14を伸縮動及び上下動させる駆動部15と、保持アーム14及び駆動部15を始めとしてICP質量分析システム1全体の動作を制御する制御部16とを備えている。なお、保持アーム14及び駆動部15によって、試料溶液Sを導入する位置と洗浄液Wを導入する位置との間で導入管6の位置を切り替える切替手段を構成している。
また、ICP質量分析装置2は、試料導入装置3の導入管12を介してキャリアガスによって運ばれてきた霧状の試料溶液Sをイオン化するためのプラズマPを発生させるプラズマトーチ18と、プラズマPを利用して試料溶液Sの質量分析を行う質量分析部19とを備えている。
プラズマトーチ18は、キャリアガス及び霧状の試料溶液Sが導入管12から導入され、プラズマPを形成するためのプラズマガスが管21から導入され、且つプラズマトーチ18の壁面を冷却するためのクーラントガスが管22から導入される三重管構造となっている。なお、キャリアガス、プラズマガス及びクーラントガスには、例えばアルゴンガスが用いられる。
プラズマトーチ18の先端部の周囲には、高周波電源に接続された高周波コイル23が設けられている。そして、この高周波コイル23に高周波電流が流されると、プラズマトーチ18の先端部の内部にプラズマPが形成される。
質量分析部19は、プラズマトーチ18の先端側近傍に配置されたイオン導入部24を有している。このイオン導入部24には、プラズマトーチ18の先端部に対向する導入孔24aが形成されており、この導入孔24aを経て、プラズマPからの光やイオンが質量分析部19の筐体25内に導入されるようになっている。
筐体25内は、真空ポンプ26,27によって真空引きされ、イオン導入部24側が低真空室、その反対側が高真空室というように、仕切り壁28によって真空度が異なる二室に仕切られている。この筐体25内においては、プラズマPからの光とイオンとがイオンレンズ29により分離されてイオンのみが通過させられ、質量多重極部31で特定のイオンのみが取り出されて検出器32で検出される。そして、検出器32の検出結果に基づいて、試料溶液Sの質量分析が行われることになる。
以上のように構成されたICP質量分析システム1の動作について、制御部16による試料導入装置3の制御を中心に説明する。
まず、制御部16は、保持アーム14及び駆動部15を制御して導入管6の上流側端部6bを所定の試料容器4内の試料溶液S中に浸漬させ(すなわち、導入管6の位置を、試料溶液Sを導入する位置とし)、試料容器4からICP質量分析装置2に所定の試料溶液Sを導入させる。これにより、ICP質量分析装置2では、所定の試料容器4内の試料溶液Sについて質量分析が行われることになる。
所定の試料溶液Sの導入後、制御部16は、保持アーム14及び駆動部15を制御して導入管6の上流側端部6bを洗浄液槽5内の洗浄液W中に浸漬させ(すなわち、導入管6の位置を、洗浄液Wを導入する位置とし)、洗浄液槽5からICP質量分析装置2に洗浄液Wを導入させる。これにより、試料導入装置3の導入管6内、ネブライザ7内及びスプレーチャンバ9内等、並びにICP質量分析装置2内の洗浄が行われることになる。
続いて、制御部16は、保持アーム14及び駆動部15を制御して導入管6の上流側端部6bを別の試料容器4内の試料溶液S中に浸漬させ(すなわち、導入管6の位置を、試料溶液Sを導入する位置とし)、試料容器4からICP質量分析装置2に別の試料溶液Sを導入させる。これにより、ICP質量分析装置2では、別の試料容器4内の試料溶液Sについて質量分析が行われることになる。
別の試料溶液Sの導入後、制御部16は、保持アーム14及び駆動部15を制御して導入管6の上流側端部6bを洗浄液槽5内の洗浄液W中に浸漬させ(すなわち、導入管6の位置を、洗浄液Wを導入する位置とし)、洗浄液槽5からICP質量分析装置2に洗浄液Wを導入させる。これにより、試料導入装置3の導入管6内、ネブライザ7内及びスプレーチャンバ9内等、並びにICP質量分析装置2内の洗浄が行われることになる。
以上のように、試料導入装置3では、各試料容器4内の試料溶液Sについて、試料溶液SのICP質量分析装置2への導入と、洗浄液WのICP質量分析装置2への導入とが交互に行われ、ICP質量分析装置2では、各試料容器4内の試料溶液Sについて、試料溶液Sの質量分析と、試料溶液Sの洗浄とが交互に行われる。
ところで、試料溶液Sの導入から洗浄液Wの導入への切り替えは、ICP質量分析装置2における分析条件に基づいて演算された分析終了時点を基準として、試料溶液Sが試料容器4からICP質量分析装置2に達するのに要する時間を遡った時点において行われる。つまり、制御部16は、ICP質量分析装置2における分析条件に基づいて分析終了時点を演算し、その分析終了時点を基準として、試料溶液Sが試料容器4からICP質量分析装置2に達するのに要する時間を遡った時点において、試料溶液Sを導入する位置から洗浄液Wを導入する位置に導入管6の位置が切り替わるように、保持アーム13及び駆動部14を制御する。
なお、ICP質量分析装置2における分析条件としては、サンプルリンス時間(試料溶液が分析部に到達してから高レベルで安定化するまでに要する時間)、測定する質量数の総数、質量掃引時間等がある。また、試料溶液Sが試料容器4からICP質量分析装置2に達するのに要する時間とは、例えば、導入管6の上流側端部6bを試料容器4内の試料溶液S中に浸漬させてから、ICP質量分析装置2の検出器32で特定のイオンが検出されるまでの時間である。
以上説明したように、ICP質量分析システム1の試料導入装置3によれば、試料溶液Sの導入から洗浄液Wの導入への切り替えは、ICP質量分析装置2における分析条件に基づいて演算された分析終了時点を基準として、試料溶液Sが試料容器4からICP質量分析装置2に達するのに要する時間を遡った時点において行われる。そのため、試料溶液Sの導入から洗浄液Wの導入への切り替えを、ICP質量分析装置2における分析の終了と同時に行う従来一般の試料導入装置に比べ、試料溶液Sの導入時間が短くなり、導入管6の下流側端部6aに接続される部品の所定の部分(例えば、ネブライザ7の先端部やプラズマトーチ18の先端部)等に試料溶液S中の溶質が析出して付着し難くなる。従って、ICP質量分析装置2に対する試料溶液Sの導入量の変動を抑制して、ICP質量分析装置2における分析精度の向上を図ることができる。
また、試料溶液Sの導入時間の短縮化に伴い、洗浄液Wの導入によるICP質量分析装置2の洗浄効果が向上するため、複数の試料溶液SをICP質量分析装置2に連続的に導入しても、いわゆるメモリー効果を低減して、ICP質量分析装置2における分析精度のより一層の向上を図ることができる。
更に、試料溶液Sの導入時間の短縮化に伴い、試料溶液Sの浪費を防止することができる。
ここで、上述したICP質量分析システム1の動作を、従来一般のICP質量分析システムの動作と比較して説明する。図2は、ICP質量分析システムの動作を表すタイミングチャートであり、(a)に上述したICP質量分析システム1の動作を示し、(b)に従来一般のICP質量分析システムの動作を示す。
なお、図2(a),(b)に示されるタイミングチャートは、導入管6の長さが700mm、導入管6の内径が0.7mm、導入管6による試料溶液Sの吸上げ速度が0.7ml/分の場合であり、試料溶液Sが試料容器4からICP質量分析装置2に達するのに要する時間(導入管6の上流側端部6bを試料容器4内の試料溶液S中に浸漬させてから、ICP質量分析装置2の検出器32で特定のイオンが検出されるまでの時間)は約23秒である(以下、当該時間を「検出所要時間」と称す)。また、図2(a),(b)に示される信号強度とは、ICP質量分析装置2の検出器32で検出される特定のイオンについての検出信号の強度である。
図2(a)に示されるように、上述したICP質量分析システム1においては、試料導入装置3によって所定の試料溶液Sの導入が開始され、信号強度が高レベルで安定化すると、その時点で、ICP質量分析装置2によって所定の試料溶液Sの質量分析が開始される。そして、ICP質量分析装置2における分析条件に基づいて演算された分析終了時点を基準として検出所要時間分だけ遡った時点で、試料溶液Sの導入から洗浄液Wの導入への切り替えが行われ、試料導入装置3によって洗浄液Wの導入が開始される。
しかしながら、ICP質量分析装置2には、導入管6内に残存していた所定の試料溶液Sが検出所要時間分だけ導入され続ける。そのため、分析終了時点まで信号強度が高レベルで安定化した状態に維持され、ICP質量分析装置2よって確実に所定の試料溶液Sの質量分析が行われることになる。
その後、洗浄液Wの導入により信号強度が低レベルで安定化すると、その時点で、洗浄液Wの導入から試料溶液Sの導入への切り替えが行われ、試料導入装置3によって別の試料溶液Sの導入が開始される。ほどなく、信号強度が高レベルで安定化すると、その時点で、ICP質量分析装置2によって別の試料溶液Sの質量分析が開始される。そして、ICP質量分析装置2における分析条件に基づいて演算された分析終了時点を基準として検出所要時間分だけ遡った時点で、試料溶液Sの導入から洗浄液Wの導入への切り替えが行われ、試料導入装置3によって洗浄液Wの導入が開始される。以下、各試料容器4内の試料溶液Sについて同様の動作が行われる。
一方、図2(b)に示されるように、従来一般のICP質量分析システムにおいては、試料導入装置3によって所定の試料溶液Sの導入が開始され、信号強度が高レベルで安定化すると、その時点で、ICP質量分析装置2によって所定の試料溶液Sの質量分析が開始される。そして、所定の試料溶液Sの質量分析が終了した時点で、試料溶液Sの導入から洗浄液Wの導入への切り替えが行われ、試料導入装置3によって洗浄液Wの導入が開始される。
しかしながら、ICP質量分析装置2には、導入管6内に残存していた所定の試料溶液Sが検出所要時間分だけ導入され続ける。そのため、所定の試料溶液Sの質量分析が終了しているにも拘わらず、信号強度が高レベルで安定化した状態に検出所要時間分だけ維持されることになる。
その後、洗浄液Wの導入により信号強度が低レベルで安定化すると、その時点で、洗浄液Wの導入から試料溶液Sの導入への切り替えが行われ、試料導入装置3によって別の試料溶液Sの導入が開始される。ほどなく、信号強度が高レベルで安定化すると、その時点で、ICP質量分析装置2によって別の試料溶液Sの質量分析が開始される。そして、別の試料溶液Sの質量分析が終了した時点で、試料溶液Sの導入から洗浄液Wの導入への切り替えが行われ、試料導入装置3によって洗浄液Wの導入が開始される。以下、各試料容器4内の試料溶液Sについて同様の動作が行われる。
以上の説明から明らかなように、上述したICP質量分析システム1によれば、従来一般のICP質量分析システムに比べ、1サイクル(試料溶液Sの導入を開始してから、それに続く洗浄液Wの導入を終了するまでの期間)の間に検出所要時間分だけ分析所要時間を短縮することが可能になる。これにより、キャリアガス等の浪費を防止することもでき、分析コストの低減を図ることが可能になる。特に、複数の試料溶液SをICP質量分析装置2に連続的に導入して分析する場合には有効である。
本発明は、上述した実施形態に限定されない。
例えば、制御部16は、ICP質量分析装置2における分析条件に基づいて演算された分析終了時点を基準として、試料溶液Sが試料容器4からICP質量分析装置2に達するのに要する時間以下の時間を遡った時点において、試料溶液Sを導入する位置から洗浄液Wを導入する位置に導入管6の位置が切り替わるように、保持アーム13及び駆動部14を制御してもよい。この場合にも、試料溶液Sの導入から洗浄液Wの導入への切り替えを、ICP質量分析装置2における分析の終了と同時に行う従来一般の試料導入装置に比べ、試料溶液Sの導入時間が短くなり、導入管6の下流側端部6aに接続される部品の所定の部分(例えば、ネブライザ7の先端部やプラズマトーチ18の先端部)等に試料溶液S中の溶質が析出して付着し難くなる。従って、ICP質量分析装置2に対する試料溶液Sの導入量の変動を抑制して、ICP質量分析装置2における分析精度の向上を図ることができる。
また、試料分析装置は、ICP質量分析装置2に限定されず、原子吸光光度計やICP発光分析装置等であってもよい。試料分析装置が原子吸光光度計の場合、原子吸光光度計における分析条件としては、サンプルリンス時間等がある。また、試料分析装置がICP発光分析装置の場合、ICP発光分析装置における分析条件としては、サンプルリンス時間、測定する波長の総数等がある。
本発明に係る試料導入装置の一実施形態を具備するICP質量分析システムの構成図である。 ICP質量分析システムの動作を表すタイミングチャートであり、(a)に図1のICP質量分析システムの動作を示し、(b)に従来一般のICP質量分析システムの動作を示す。
符号の説明
2…ICP質量分析装置(試料分析装置)、3…試料導入装置、4…試料容器(試料溶液貯留部)、5…洗浄液槽(洗浄液貯留部)、6…導入管、14…保持アーム(切替手段)、15…駆動部(切替手段)16…制御部、S…試料溶液、W…洗浄液。

Claims (3)

  1. 試料分析装置に対して試料溶液を導入する試料導入方法であって、
    試料溶液貯留部から前記試料分析装置に前記試料溶液を導入する工程と、
    前記試料溶液の導入後、洗浄液貯留部から前記試料分析装置に洗浄液を導入する工程とを含み、
    前記試料分析装置における分析条件に基づいて演算された分析終了時点を基準として、前記試料溶液が前記試料溶液貯留部から前記試料分析装置に達するのに要する時間以下の時間を遡った時点において、前記試料溶液の導入から前記洗浄液の導入に切り替えることを特徴とする試料導入方法。
  2. 前記洗浄液の導入後、別の試料溶液貯留部から前記試料分析装置に別の試料溶液を導入する工程を更に含むことを特徴とする請求項1記載の試料導入方法。
  3. 試料分析装置に対して試料溶液を導入する試料導入装置であって、
    試料溶液貯留部から前記試料分析装置に前記試料溶液を導入し、且つ洗浄液貯留部から前記試料分析装置に洗浄液を導入するための導入管と、
    前記試料溶液を導入する位置と前記洗浄液を導入する位置との間で前記導入管の位置を切り替える切替手段と、
    前記試料分析装置における分析条件に基づいて演算された分析終了時点を基準として、前記試料溶液が前記試料溶液貯留部から前記試料分析装置に達するのに要する時間以下の時間を遡った時点において、前記試料溶液を導入する位置から前記洗浄液を導入する位置に前記導入管の位置が切り替わるように、前記切替手段を制御する制御部とを備えることを特徴とする試料導入装置。
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