JP2006234487A - 校正システム、増幅装置、診断装置、コンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 基準振動台が発生する基準振動を、振動ピックアップが検出している場合に出力される信号が増幅装置23に与えられると、比較回路29が、基準信号に基づく増幅回路27の出力信号レベルと基準電圧発生回路28からの基準電圧のレベルとを比較する。制御回路32は、その比較結果に応じて両信号のレベルが同一となるように増幅回路27の増幅度を増幅度設定回路34により制御し、両者のレベルが略同一になったと判断すると、その時点で設定している増幅度を保持するように制御する。
【選択図】 図1
Description
図9は、上記した診断に使用される診断システムの一構成例を示す。診断システム1は、振動ピックアップ2(検出装置)、増幅装置3、及び診断装置4を備えて構成されている。
この校正は、アンプ8の増幅度を調整することにより行われている。図10は、振動ピックアップ2について校正を行う場合を示す。具体的に説明すると、基準となる加速度(振動)を発生させる基準振動台9に振動ピックアップ2を取り付けて、発生させた振動(基準振動)を検出させる。この時、増幅装置3より基準となるレベルの信号が出力されるようにアンプ8の増幅度を調整することで、校正が行われる。
本発明の目的は、校正作業を容易にすると共に、正確且つ短時間で校正を行うことができる校正システム及びその校正システムに使用される増幅装置、診断装置、プログラムを提供することにある。
請求項4記載の校正システムによれば、診断装置の校正を自動的に行うことができ、請求項1と同様の効果を得ることができる。
請求項10記載の校正システムによれば、増幅装置のみで増幅度の校正を行うことができる。
以下、本発明の第1実施例について図1乃至図3を参照して説明する。尚、図9と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下、異なる部分についてのみ説明する。
図3は、増幅装置について信号レベルの校正を行う状態を示したものである。校正システム21は、基準振動台9(基準信号発生装置)と、振動ピックアップ2(検出装置)と、増幅装置23とを備えて構成されている。基準振動台9は、前述したように校正用の基準振動を発生する。振動ピックアップ2は、振動を検出すると圧電素子によってその振動をアナログの電気信号(振動信号)に変換して出力する。増幅装置23は、振動信号を所定の増幅度で増幅する。
入力切替回路26の出力端子は、増幅回路27の入力端子に接続されており、上記した振動ピックアップ2からの振動信号と擬似信号発生回路25からの振動信号(擬似信号)との何れかを選択して増幅回路27へ出力する。
比較回路29は、分圧回路37と、コンパレータ38、39で構成されたウインドウコンパレータとを備えている。分圧回路37は、基準電圧発生回路28の出力端子とグランドとの間に直列に接続された3つの抵抗37a〜37cで構成されている。基準電圧発生回路28の出力電圧は、上限基準信号SHとしてコンパレータ38の反転入力端子に与えられる。そして、コンパレータ38は上限基準信号SHとオペアンプ35の出力信号Soutとを比較した結果を制御回路32へ出力する。抵抗37b及び37cの分圧電位は、下限基準信号SLとしてコンパレータ39の非反転入力端子に与えられる。そして、コンパレータ39は下限基準信号SLとオペアンプ35の出力信号Soutとを比較した結果を制御回路32へ出力する。抵抗37a及び37bの共通接続点は、出力切替回路30の他方の入力端子に接続されている。
即ち、基準振動台9が基準振動を発生している場合に振動ピックアップ2から出力される振動信号の出力レベルが既知であれば、信号設定スイッチ33により設定を行うことで、擬似信号発生回路25が出力する擬似信号の出力レベルを前記既知の信号出力レベルに等しくすることができる。この場合、基準振動台9を使用しなくても、校正処理を行うことができる。
そして、コンパレータ38,39の出力信号レベルが何れもロウであれば(ステップS11、「NO」)、SL≦Sout≦SHとなっているので、CPU40は、その時点で増幅回路27に設定している増幅度を維持するようにして、設定データをメモリ41に書き込んで記憶させる(ステップS14)。
最後に、第2実施例で説明する診断装置側の校正が終了(診断装置の校正完了フラグがセットされている状態)しているか(ステップS19、「YES」)、若しくは、校正の必要がない場合は、出力切替回路30を増幅回路27側に切替え(ステップS20)、校正処理を終了する。以上により、増幅装置23は回転機の異常診断が開始可能な状態となる。
以下、本発明の第2実施例について図1、図4、図5及び図6を参照して説明する。尚、図1及び図9と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下、異なる部分についてのみ説明する。
図4は、診断装置について信号レベルの校正を行う状態を示したものである。校正システム51は、増幅装置23と、診断装置としてパーソナルコンピュータ52(以下、パソコン52と称す)とを備えて構成されている。パソコン52は、例えば、高速フーリエ変換処理等により振動信号の波形を解析し、その解析結果を基に回転機の異常診断を行う。尚、診断の詳細な内容については特許文献1等に開示されている。
そして、増幅装置23の出力端子31は、信号線L1を介してパソコン52の音声入力端子55に接続されており、パソコン52の音声出力端子60は、信号線L2を介して増幅装置23の制御入力端子45に接続されている。
まず、増幅装置23は、作業者が診断装置校正モードを選択したか否かを判断する(ステップS71)。診断装置校正モードが選択されていれば(「YES」)、CPU40は、出力切替回路30を基準電圧発生回路28側に切替える(ステップS72)。そして、パソコン52から開始信号が入力されるまで待機する(ステップS73)。
そして、増幅装置23は、開始信号が入力されると(ステップS73、「YES」)基準電圧発生回路28に基準電圧の出力を開始させ、抵抗37a及び37bの分圧電位を増幅基準信号Sinとしてパソコン52の音声入力端子55に出力する(ステップS76)。その後は、パソコン52から終了信号が入力されるまで待機する(ステップS77)。
そして、下限値≦Sin≦上限値となっていれば(ステップS80、「NO」)、CPU53は、その時点で増幅度設定回路部62に設定している増幅度を維持するようにして、設定データをメモリ54に書き込んで記憶させる(ステップS83)。
一方、増幅装置23は、終了信号が入力されると(ステップS77、「YES」)、出力切替回路30を増幅回路27側に切替える(ステップS85)。
最後に、増幅装置23のCPU40は、校正が完了した旨を記憶するため校正完了フラグをセットする(ステップS86)。そして、第1実施例で説明した増幅装置23側の校正が終了(増幅装置23の校正完了フラグがセットされている状態)しているか(ステップS87、「YES」)、若しくは、校正の必要がない場合は、校正処理を終了する。
図7及び図8は本発明の第3実施例であり、第1実施例と異なる部分についてのみ説明する。図7に示すように、第3実施例の増幅装置71は、第1実施例の増幅装置23より、入力端子24に配置されている検出スイッチ24a、校正用スイッチ100及びピークホールド回路101を削除し、擬似信号発生回路25に代わる擬似信号発生回路72及びCPU40に代わるCPU40Aを配置したものとなっている。擬似信号発生回路72は、信号設定スイッチ33により設定が行われることで、振動ピックアップ2が、基準振動台9が発生している基準振動を検出している場合に出力する振動レベルのピークに相当する電圧レベルを出力するように構成されている。
図8は、図2の一部相当図である。CPU40Aは、ステップS4を実行するとステップS7に移行し、入力切替回路26が擬似信号発生回路72側を選択するように切替える。そして、ステップS8へ進み、その後の処理は図2に示すものと同様である。
増幅装置23側の校正を行った後、自動的にパソコン52側の校正を行うように移行させても良い。その場合、パソコン52より開始信号が与えられたことをトリガとして、出力切替回路30を基準電圧発生回路28側に切替えるようにしても良い。
増幅回路27の増幅度を切替える部分に、電子ボリウムを使用しても良い。
入力切替回路26の切替えを、作業者が外部スイッチを操作して行うようにしても良い。
擬似信号発生回路25及び入力切替回路26は、必要に応じて設ければ良い。
増幅装置23とパソコン52との間で行う制御を、例えば、RS−232CやUSB(Universal Serial Bus)、IrDA等の通信インターフェイスを使用して行っても良い。
出力切替回路30も、必要に応じて設ければ良く、増幅装置23を、自身の自動校正を行う機能のみ備えるように構成しても良い。
診断装置は、パーソナルコンピュータ52で構成するものに限ることなく、周波数解析装置(FFTアナライザ)を用いても良い。
検出装置は、振動ピックアップ2に限られることなく、集音マイク等でも良い。その場合、使用する検出装置に合わせて、例えば、基準信号発生装置は、基準音を発生するものを使用すればよい。
Claims (11)
- 回転機の振動又は音響を検出して電気信号に変換する検出装置と、
前記電気信号を増幅手段により増幅する増幅装置と、
前記増幅された電気信号の波形を解析して前記回転機の異常を診断する診断装置とで構成される回転機の診断システムについて信号レベルの校正を行うものであり、
前記検出装置に対し、基準となる振動信号又は音響信号を発生させる基準信号発生装置を備え、
前記増幅装置は、
増幅基準信号を発生させる増幅基準信号発生手段と、
前記増幅基準信号のレベルと、前記増幅手段の出力信号のレベルとを比較する比較手段と、
この比較手段による比較結果に応じて前記増幅手段の増幅度を制御する制御手段とを備え、
前記増幅手段は、前記基準信号発生装置によって発生された基準信号を前記検出装置が検出している場合に、前記比較手段による比較結果に基づいて前記増幅基準信号と前記増幅手段の出力信号とが略同一のレベルになったと判断すると、その時点で前記増幅手段に設定している増幅度を保持するように構成されていることを特徴とする校正システム。 - 前記基準信号発生装置が基準信号を発生している場合に、前記検出装置によって出力される信号を擬似的に出力する擬似信号発生手段と、
この擬似信号発生手段からの出力信号と前記検出装置からの出力信号との何れかを選択して前記増幅手段に入力するための入力切替手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の校正システム。 - 検出装置が接続されているか否かを検出する接続状態検出手段を備え、
前記制御手段は、校正処理を開始すると、前記接続状態検出手段が、前記検出装置が接続されている状態を検出した場合は、前記入力切替手段に前記検出装置からの出力信号を選択させるように制御し、一方、前記接続状態検出手段が、前記検出装置が接続されていない状態を検出した場合は、前記入力切替手段に前記擬似信号発生手段からの出力信号を選択させるように制御することを特徴とする請求項2記載の校正システム。 - 回転機の振動又は音響を検出して電気信号に変換する検出装置と、
前記電気信号を増幅手段により増幅する増幅装置と、
前記増幅された電気信号の波形を解析して前記回転機の異常を診断する診断装置とで構成される回転機の診断システムについて信号レベルの校正を行うものであり、
前記増幅装置は、増幅基準信号を発生させる増幅基準信号発生手段を備え、
前記診断装置は、
前記増幅装置より出力される信号を増幅する増幅手段と、
この増幅手段の出力信号のレベルを基準レベルと比較する比較手段と、
この比較手段による比較結果に応じて前記増幅手段の増幅度を制御する制御手段とを備え、
前記増幅手段は、前記増幅装置より前記増幅基準信号が出力されている場合に、前記比較手段による比較結果に基づいて前記増幅手段の出力信号のレベルと前記基準レベルとが略同一になったと判断すると、その時点で前記増幅手段に設定している増幅度を保持するように構成されていることを特徴とする校正システム。 - 前記増幅装置は、前記増幅基準信号発生手段からの出力信号と自身が有する増幅手段からの出力信号との何れかを選択して前記診断装置に出力するための出力切替手段を備えることを特徴とする請求項4記載の校正システム。
- 前記増幅装置の制御手段は、前記診断装置から校正を開始する旨の指令信号を受信すると、前記出力切替手段に前記増幅基準信号発生手段からの出力信号を選択させることを特徴とした請求項5記載の校正システム。
- 前記診断装置は、音声出力手段を備えたパーソナルコンピュータであり、
前記指令信号は、前記音声出力手段から出力される音声信号であることを特徴とする請求項6記載の校正システム。 - 請求項1乃至7の何れかに記載の校正システムに使用されることを特徴とする増幅装置。
- 請求項1乃至7の何れかに記載の校正システムに使用されることを特徴とする診断装置。
- 検出装置が回転機の振動又は音響を検出して変換した電気信号を増幅手段により増幅するもので、信号波形を解析して前記回転機の異常を診断するための診断装置に出力する増幅装置において、
前記検出手段によって出力される信号を擬似的に出力する擬似信号発生手段と、
この擬似信号発生手段からの出力信号と前記検出装置からの出力信号との何れかを選択して前記増幅手段に入力するための入力切替手段と、
増幅基準信号を発生させる増幅基準信号発生手段と、
前記増幅基準信号のレベルと、前記増幅手段の出力信号のレベルとを比較する比較手段と、
この比較手段による比較結果に応じて前記増幅手段の増幅度を制御する制御手段とを備え、
前記増幅手段は、校正処理を開始すると、前記入力切替手段に前記擬似信号発生手段からの出力信号を選択させるように制御すると共に、前記比較手段による比較結果に基づいて前記増幅基準信号と前記増幅手段の出力信号とが略同一のレベルになったと判断すると、その時点で前記増幅手段に設定している増幅度を保持するように構成されていることを特徴とする増幅装置。 - 回転機の振動又は音響を検出して電気信号に変換する検出装置と、前記電気信号を増幅手段により増幅する増幅装置と、前記増幅された電気信号の波形を解析して前記回転機の異常を診断する診断装置とで構成される診断システムにおいて、前記診断装置を構成するコンピュータによって実行されるプログラムであって、
前記増幅装置より増幅基準信号が与えられている場合に、当該信号を増幅する増幅手段の出力信号のレベルと基準レベルとを比較させ、
その比較結果に応じて前記増幅手段の増幅度を制御させ、
前記増幅手段の出力信号レベルと前記基準レベルとが略同一になったと判断された場合に、その時点で前記増幅手段に設定させている増幅度を保持させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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