JP2006234091A - 流体圧アクチュエータ - Google Patents

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千早 杉本
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Abstract

【課題】 シリンダに摺動自在に嵌合するピストンにロッドを固定した流体圧アクチュエータのレイアウトの自由度を高める。
【解決手段】 シリンダ74に摺動自在に嵌合するピストン75の軸線L2に対して、そのピストン75に固定されてガイド部材77に摺動自在に案内されるロッド76の軸線L1を偏心させたので、ロッド76の軸線L1をピストン75の軸線L2に一致させる場合に比べて流体圧アクチュエータ64の配置の自由度を高めることができる。また別部材で構成したピストン75およびロッド76をOリング82を介して結合したので、Oリング82の変形によりピストン75に対するロッド76の相対移動可能になり、ガイド部材77の軸線とロッド76の軸線とのずれを吸収してピストン75のスムーズな作動を可能にすることができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、シリンダと、シリンダに摺動自在に嵌合するピストンと、ピストンに固定されたロッドと、シリンダの一端に設けられてロッドを摺動自在に案内するガイド部材とを備えた流体圧アクチュエータに関する。
下記特許文献1に記載されたエンジンの動弁装置のアマチュア固定機構は、カムシャフトホルダに形成されたシリンダにピストンを摺動自在に嵌合させ、このピストンから上方に突出するプッシュロッドの先端を、保持ロッドの上端に固定したアマチュアの下面に対向させたもので、戻しばねの弾発力でピストンを上昇させてプッシュロッドでアマチュアの下面を押し上げることでアマチュアを非吸着位置に保持するとともに、油圧でピストンを下降させてプッシュロッドをアマチュアの下面から離間させることで、励磁したコイルによりアマチュアを吸着位置に保持するようになっている。
特開2004−52581号公報
ところで上記従来のエンジンの動弁装置のアマチュア固定機構は、シリンダに摺動自在に嵌合するピストンと、ピストンから上方に突出するプッシュロッドとを同心に配置しているため、そのアマチュア固定機構を狭い場所に配置しようとすると、ピストンあるいはプッシュロッドが他部材と干渉してレイアウトの自由度が損なわれる場合があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、シリンダに摺動自在に嵌合するピストンにロッドを固定した流体圧アクチュエータのレイアウトの自由度を高めることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、シリンダと、シリンダに摺動自在に嵌合するピストンと、ピストンに固定されたロッドと、シリンダの一端に設けられてロッドを摺動自在に案内するガイド部材とを備えた流体圧アクチュエータにおいて、ロッドの軸線をピストンの軸線に対して偏心させたことを特徴とする流体圧アクチュエータが提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、別部材で構成したピストンおよびロッドを緩衝部材を介して結合し、ピストンに対してロッドを相対移動可能に構成したことを特徴とする流体圧アクチュエータが提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、ガイド部材に摺接する大径部をロッドに設け、大径部の摺動面のストローク方向の長さをガイド部材の摺動面のストローク方向の長さよりも短く設定したことを特徴とする流体圧アクチュエータが提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項3の構成に加えて、ロッドの大径部の摺動面とガイド部材の摺動面との摺動範囲の長さを、ピストンのストロークの開始時においてストロークの中盤よりも小さくなるように設定したことを特徴とする流体圧アクチュエータが提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項3の構成に加えて、ロッドの大径部の摺動面とガイド部材の摺動面との摺動範囲の長さを、ピストンのストロークの終了時においてストロークの中盤よりも小さくなるように設定したことを特徴とする流体圧アクチュエータが提案される。
また請求項6に記載された発明によれば、請求項1〜請求項5の何れか1項の構成に加えて、前記ロッドは、コイルにより吸引されるアマチュアに係合して該アマチュアを非吸着位置に保持するように構成されており、ピストンの軸線をロッドの軸線に対してアマチュアの中心方向にオフセットしたことを特徴とする流体圧アクチュエータが提案される。
また請求項7に記載された発明によれば、請求項6の構成に加えて、前記アマチュアに接続された保持ロッドは、カムシャフトによりロッカーアームを介して開閉駆動される弁のステムエンドを押圧して該弁を開弁状態に保持することを特徴とする流体圧アクチュエータが提案される。
尚、実施例の吸気弁21は本発明の弁に対応し、実施例の第1吸気ロッカーアーム30は本発明のロッカーアームに対応し、実施例のプッシュロッド76は本発明のロッドに対応し、実施例のOリング82は本発明の緩衝部材に対応する。
請求項1の構成によれば、シリンダに摺動自在に嵌合するピストンの軸線に対して、そのピストンに固定されてガイド部材に摺動自在に案内されるロッドの軸線を偏心させたので、ロッドの軸線をピストンの軸線に一致させる場合に比べて流体圧アクチュエータの配置の自由度を高めることができる。
請求項2の構成によれば、別部材で構成したピストンおよびロッドを緩衝部材を介して結合したので、緩衝部材の変形によりピストンに対するロッドの相対移動可能になり、ガイド部材の軸線とロッドの軸線とのずれを吸収してピストンのスムーズな作動を可能にすることができる。
請求項3の構成によれば、ロッドの大径部の摺動面のストローク方向の長さをガイド部材の摺動面のストローク方向の長さよりも短く設定したので、ロッドの移動に伴って大径部の摺動面の一部だけがガイド部材の摺動面に摺接するようにして摩擦抵抗を低減することができる。
請求項4の構成によれば、ロッドの大径部の摺動面とガイド部材の摺動面との摺動範囲の長さを、ピストンのストロークの開始時においてストロークの中盤よりも小さくなるように設定したので、ピストンが移動を開始する瞬間の摩擦力を低減して流体圧アクチュエータの作動応答性を高めることができる。
請求項5の構成によれば、ロッドの大径部の摺動面とガイド部材の摺動面との摺動範囲の長さを、ピストンのストロークの終了時においてストロークの中盤よりも小さくなるように設定したので、ピストンが移動端から復帰を開始する瞬間の摩擦力を低減して流体圧アクチュエータの作動応答性を高めることができる。
請求項6の構成によれば、流体圧アクチュエータのロッドをアマチュアに係合させて非吸着位置に保持する際に、ピストンの軸線をロッドの軸線に対してアマチュアの中心方向に偏心させたことにより、ピストンがアマチュアの中心から外側に張り出す量を減少させて小型化を図ることができる。
請求項7の構成によれば、アマチュアに接続された保持ロッドが、カムシャフトによりロッカーアームを介して開閉駆動される弁のステムエンドを押圧して該弁を開弁状態に保持するので、弁の閉弁タイミングを任意に変更することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1〜図8は本発明の一実施例を示すもので、図1はエンジンのシリンダヘッド部の断面図(図2の1−1線断面図)、図2は図1の2−2線断面図、図3は図1の3−3線断面図、図4は図3の4部拡大図、図5は図4に対応する作用説明図、図6はピストン、プッシュロッドおよびガイド部材の拡大図、図7は図1に対応する作用説明図、図8はアマチュア固定機構の作動応答時間を示すグラフである。
図1に示すように、SOHC型の直列4気筒エンジンEはシリンダブロック11と、シリンダブロック11の上面に結合されたシリンダヘッド12と、シリンダヘッド12の上面に結合されたカムシャフトホルダ13とを備えており、シリンダブロック11に形成したシリンダ14にピストン15が摺動自在に嵌合する。シリンダヘッド12には、シリンダ14毎に各2個の吸気ポート16,16および排気ポート17,17が形成されており、シリンダヘッド12の下面にピストン15の上面と対向するように形成され燃焼室18は吸気弁孔19,19を介して吸気ポート16,16に連通するとともに、排気弁孔20,20を介して排気ポート17,17に連通する。
吸気弁孔19,19を開閉する吸気弁21,21はシリンダヘッド12に設けた弁ガイド22,22に摺動自在に案内され、吸気弁ばね23,23で閉弁方向に付勢される。排気弁孔20,20を開閉する排気弁24,24はシリンダヘッド12に設けた弁ガイド25,25に摺動自在に案内され、排気弁ばね26,26で閉弁方向に付勢される。カムシャフトホルダ13はシリンダヘッド12の長手方向に沿って配置された単一の部材であり、シリンダヘッド12の上面とカムシャフトホルダ13の下面との間に吸気・排気共用のカムシャフト27が支持される。カムシャフト27はクランクシャフトにタイミングチェーンを介して接続されており、クランクシャフトの2分の1の回転数で回転する。
図2を併せて参照すると明らかなように、カムシャフト27の上方のカムシャフトホルダ13には吸気ロッカーアームシャフト28および排気ロッカーアームシャフト29が支持されており、吸気ロッカーアームシャフト28に第1吸気ロッカーアーム30および第2吸気ロッカーアーム31が隣接して配置されるとともに、第1、第2吸気ロッカーアーム30,31の軸方向両側に第1、第2排気ロッカーアーム32,33が配置される。
第1吸気ロッカーアーム30は中間部を吸気ロッカーアームシャフト28に支持されており、二股に分岐した一端部に一方の吸気弁21のステムエンド21aに当接するアジャストボルト34と、球状の上面を有する保持ロッド受け部材35とが設けられ、また他端部にカムシャフト27に設けた吸気ハイカム36に当接するローラ37が支持される。第2吸気ロッカーアーム31は中間部を吸気ロッカーアームシャフト28に支持されており、一端部に他方の吸気弁21のステムエンド21aに当接するアジャストボルト38が設けられ、また他端部にカムシャフト27に設けた吸気ローカム39に当接するスリッパ40が設けられる。吸気ハイカム36のカム山に比べて、吸気ローカム39のカム山の高さは低く設定されている。
吸気ロッカーアームシャフト28を挟んでローラ37およびスリッパ40の反対側の第1、第2吸気ロッカーアーム30,31に、該第1、第2吸気ロッカーアーム30,31を一体に連結して一体に揺動させ、あるいは相互に分離して独立して揺動させるべく、連結・解除機構41が設けられる。
連結・解除機構41は、第1、第2吸気ロッカーアーム30,31に同軸に形成したピン孔30a,31aと、第1吸気ロッカーアーム30のピン孔30aに摺動自在に嵌合する第1ピン42と、第2吸気ロッカーアーム31のピン孔31aに摺動自在に嵌合する第2ピン43と、第1ピン42を第2ピン43に向けて付勢する戻しばね44と、第2ピン43の第1ピン42と反対側の端面に形成された油室45とを備えており、油室45は吸気ロッカーアームシャフト28の内部に形成した油路28aに、吸気ロッカーアームシャフト28および第2吸気ロッカーアーム31に形成した油孔28b,31bを介して常時連通する。
従って、図示せぬ制御手段からの指令で吸気ロッカーアームシャフト28の油路28a、吸気ロッカーアームシャフト28の油孔28bおよび第2吸気ロッカーアーム31の油孔31bを介して油室45に油圧が供給されると、図2に示すように、戻しばね44の弾発力に抗して第1、第2ピン42,43が移動し、第2ピン43が両ピン孔30a,31aに跨がることで、第1、第2吸気ロッカーアーム30,31が連結されて一体に揺動可能になる。また油室45に供給される油圧を抜くと、戻しばね44の弾発力で第1、第2ピン42,43が押し戻され、第1、第2ピン42,43がそれぞれ第1、第2吸気ロッカーアーム30,31のピン孔30a,31aに収納されることで、第1、第2吸気ロッカーアーム30,31が分離されて独立して揺動可能になる。
排気ロッカーアームシャフト29に揺動自在に支持された第1、第2排気ロッカーアーム32,33は、その一端側に設けたローラ46,47がカムシャフト27に設けた排気カム48,49に当接し、その他端側に設けたアジャストボルト50,51が排気弁24,24のステムエンド24a,24aに当接する。また符号52は点火プラグ挿入筒であり、一対の排気弁24,24の間に設けられる。
次に、吸気弁21,21の閉弁タイミングを遅延する吸気弁閉弁タイミング遅延装置61の構造を説明する。図3および図4に示すように、吸気弁閉弁タイミング遅延装置61は、カムシャフトホルダ13に設けられるもので、4個のシリンダ14…に各々対応して電磁アクチュエータ機構62、油圧ダンパー機構63およびアマチュア固定機構64を備える。各シリンダ14に対応する電磁アクチュエータ機構62、油圧ダンパー機構63およびアマチュア固定機構64は全て同一構造であり、以下その一つを例にとって説明する。
図3および図4に示すように、電磁アクチュエータ機構62は、積層鋼板で構成された矩形状のヨーク65の内部に収納したコイル66を備える。ヨーク65の中心を保持ロッド67が上下動自在に貫通しており、その保持ロッド67の上端に固定されたアマチュア68は、ヨーク65の上面に所定の間隔を存して対向する。保持ロッド67の下端は、第1吸気ロッカーアム30の保持ロッド受け部材35の上面に当接可能に対向する。
図3および図4に示すように、電磁アクチュエータ機構62により開弁保持された吸気弁21,21の閉弁時の衝撃を吸収すべく、カムシャフトホルダ13の上面の厚肉部の内部に収納された油圧ダンパー機構63は、カムシャフトホルダ13に形成された下面開放のシリンダ69と、このシリンダ69に摺動自在に嵌合するカップ状のピストン70と、シリンダ69およびピストン70によって区画された油室71とを備えており、電磁アクチュエータ機構62の保持ロッド67がピストン70を貫通して固定される。シリンダ69の内壁面には複数のオリフィス72…が形成され、またピストン70にも、それを貫通するように複数のオリフィス70a…が形成される。ピストン70の上方に形成された油室73には油圧源からチェック弁(図示せず)を介してオイルが供給され、油室73からオリフィス72…を介して排出されたオイルはチェック弁(図示せず)を介してオイルタンクに戻される。
図3〜図5に示すように、電磁アクチュエータ機構62の非作動時にアマチュア68を上昇位置に保持するアマチュア固定機構64は、カムシャフトホルダ13に形成したシリンダ74に摺動自在に嵌合するピストン75と、ピストン75に結合されたプッシュロッド76と、プッシュロッド76を摺動自在に案内するガイド部材77と、シリンダ74の下端開口部にクリップ78で固定されたばね座79と、ばね座の上面およびプッシュロッド76の下面間に配置さコイルスプリング80とを備える。ピストン75の上面に形成された油室81に油圧が供給されていないとき、コイルスプリング80の弾発力でピストン75およびプッシュロッド76は図4の位置に上昇するが、油室81に油圧を供給すると、コイルスプリング80の弾発力に抗してピストン75およびプッシュロッド76は図5の位置に下降する。
図6に詳細に示すように、プッシュロッド76の中間部には直径が僅かに増加した大径部76aが形成されており、その摺動面の長さはAはガイド部材77の摺動面の長さBよりも小さく設定される。プッシュロッド76の下端に一体に形成されたピストン結合部76bの外周面がピストン75の内周面に緩くインロー嵌合しており、ピストン結合部76bに形成した環状溝76cとピストン75に形成した環状溝75aとにOリング82を嵌合させることで、プッシュロッド76とピストン75とが一体化される。ピストン75の外周には上下一対の大径部75b,75cが形成されており、この大径部75b,75cだけがシリンダ74の内壁に摺接することで摩擦抵抗の低減を図っている。プッシュロッド76の軸線L1とピストンの軸線L2とは同心ではなく、距離δだけ偏心している。
図3から明らかなように、アマチュア固定機構64は隣接する電磁アクチュエータ機構62の間に配置されており、プッシュロッド76の軸線L1に対してピストンの軸線L2はアマチュア68側に偏心している。
次に、上記構成を備えた実施例の作用を説明する。
図2において、エンジンEの低速運転領域で吸気弁21,21の動弁系に設けた連結・解除機構41の油室45の油圧を抜くと、戻しばね44の弾発力で第1、第2ピン42,43が押し戻され、第1、第2ピン42,43がそれぞれ第1、第2吸気ロッカーアーム30,31のピン孔30a,31aに収納されることで、第1、第2吸気ロッカーアーム30,31が分離されて独立して揺動可能になる。その結果、カム山が高い吸気ハイカム36にローラ37を当接させた第1吸気ロッカーアーム30は大きく揺動して一方の吸気弁21を大きなリフト量で開閉する一方、カム山が低い吸気ローカム39にスリッパ40を当接させた第2吸気ロッカーアーム31は小さく揺動して他方の吸気弁21を小さなリフト量で開閉することで、燃焼室18内に吸気スワールを発生させて混合気の燃焼効率を高めることができる。
エンジンEの中・高速運転領域で連結・解除機構41の油室45に油圧を供給すると、図2に示すように、戻しばね44の弾発力に抗して第1、第2ピン42,43が移動し、第2ピン43が両ピン孔30a,31aに跨がることで、第1、第2吸気ロッカーアーム30,31が連結されて一体に揺動可能になる。その結果、カム山が高い吸気ハイカム36にローラ37を当接させた第1吸気ロッカーアーム30と一体に第2吸気ロッカーアーム31が大きく揺動し、両方の吸気弁21,21を大きなリフト量で開閉してエンジンEの出力が増加する。
吸気弁閉弁タイミング遅延装置61の非作動時、つまり電磁アクチュエータ機構62のコイル66への通電が行われないとき、図1、図3および図4に示すようにアマチュア固定機構64の油室81の油圧は抜かれており、コイルスプリング80の弾発力でピストン75と共に上昇したプッシュロッド76アマチュア68の下面に係合し、アマチュア68を上昇した非吸着位置に保持することで、第1吸気ロッカーアーム30の揺動に伴って保持ロッド67がアマチュア68と共に不要な上下動をするのが防止される。
これにより、保持ロッド67およびアマチュア68の慣性重量や摺動抵抗が第1吸気ロッカーアーム30のスムーズな揺動を阻害することが防止され、また吸気第1ロッカーアーム30の揺動に保持ロッド67の昇降が追従できないエンジンEの高速運転時に、保持ロッド67の下端が第1吸気ロッカーアーム30の保持ロッド受け部材35から離反したり衝突したりして騒音の発生や耐久性の低下の原因となることが防止される。
一方、吸気弁閉弁タイミング遅延装置61の作動時、つまり電磁アクチュエータ機構62のコイル66への通電が行われるとき、図5および図7に示すように、アマチュア固定機構64の油室81に油圧が供給され、コイルスプリング80の弾発力に抗してピストン75と共にプッシュロッド76が下降する。その結果、プッシュロッド76による拘束を解かれたアマチュア68は保持ロッド67と共に自由に昇降できる状態となる。
しかして、第1吸気ロッカーアーム30が吸気弁21のステムエンド21aを押し下げて該吸気弁21のリフト量が最大になるのにタイミングを合わせて電磁アクチュエータ機構62のコイル66を励磁すると、ヨーク65にアマチュア68が吸引されることで保持ロッド67が下降し、その下端が保持ロッド受け部材35を下方に押圧する。すると、第1吸気ロッカーアーム30が揺動し、その一端側のアジャストボルト34が吸気弁21のステムエンド21aを押圧して該吸気弁21を開弁させたままの状態に保持する。このとき、第1吸気ロッカーアーム30の他端側のローラ37はカムシャフト27の吸気ハイカム36から離反して空転する。
所定時間の経過後にコイル66を消磁すると、吸気弁ばね23の弾発力で吸気弁21が閉弁位置に上昇し、第1吸気ロッカーアーム30が逆方向に揺動してローラ37が吸気ハイカム36に当接するとともに、保持ロッド受け部材35に下端を押し上げられた保持ロッド67と共にアマチュア68が上昇してヨーク65の上面から離反する。このように、電磁アクチュエータ機構62のコイル66を所定のタイミングで励磁および消磁することにより、吸気弁21の閉弁時期を任意の長さだけ遅延させることができ、ポンピングロスの低減による燃料消費の低減を図ることができる。
尚、電磁アクチュエータ機構62の作動時に、連結・解除機構41で第1、第2吸気ロッカーアーム30,31が一体に結合されていれば、2個の吸気弁21,21の閉弁タイミングを共に遅延させることができる。また連結・解除機構41で第1、第2吸気ロッカーアーム30,31を分離していれば、第1吸気ロッカーアーム30側の吸気弁21の閉弁タイミングだけが遅延し、第2吸気ロッカーアーム30側の吸気弁21は吸気ローカム39のプロフィールに応じたバルブリフト量で開閉する。
図3から明らかなように、隣接するシリンダ14…間、つまり隣接する電磁アクチュエータ機構62…間のデッドスペースを利用してアマチュア固定機構64…が配置されており、このレイアウトによりアマチュア固定機構64…がシリンダヘッド12の側方(クランクシャフトに直交する方向)に張り出す量を最小限に抑えることができる。このとき、アマチュア固定機構64のプッシュロッド76の軸線L1に対してピストン75の軸線L2をアマチュア68側に偏心させたので、ピストン75が隣接するアマチュア固定機構64側に張り出す量を減少させてコンパクトなレイアウトを可能にすることができる。またピストン75の張り出し量を従来と同じにすれば、ピストン75の断面積を増加させて応答性を高めることができる。
またプッシュロッド76の軸線L1とピストン75の軸線L2との偏心量を精度良く管理することは難しく、同様にシリンダ74の軸線とガイド部材77の軸線との偏心量を精度良く管理することも難しいため、ガイド部材77とプッシュロッド76との間にこじりが発生してピストン75のスムーズな作動が妨げられる可能性があるが、本実施例ではピストン75およびプッシュロッド76をOリング82を介して相対移動可能に結合したので、Oリング82の弾性変形で偏心量の誤差を補償してピストン75のスムーズな作動を可能にすることができる。しかもOリング82の機能でピストン75およびプッシュロッド76の結合部からのオイルの漏洩を防止することができる。
図8のグラフは、ピストン75およびプッシュロッド76を一体加工した従来例と、ピストン75およびプッシュロッド76を別部材で構成した本実施例とについて、アマチュア固定機構64の作動応答時間が油温に応じてどのように変化するかを示すものである。同図から明らかなように、本実施例には従来例に比べて全ての油温において作動応答時間が短縮していることが分かる。
また、図6に示すように、プッシュロッド76の大径部76aの摺動面の長さAをガイド部材77の摺動面の長さBよりも大きく設定したので、ガイド部材77に対してプッシュロッド76が相対的に上下動したときに大径部76aの摺動面の一部がガイド部材77の摺動面から外れ、摺動面積の減少による摩擦抵抗の低減が可能になる。
特に、プッシュロッド76が上昇位置にあるとき、図4に示すように、プッシュロッド76の大径部76aの摺動面の一部はガイド部材77の摺動面から上方に外れており、そこからプッシュロッド76が下降するとプッシュロッド76の大径部76aの摺動面の全部がガイド部材77の摺動面に接触する。従って、油室81に油圧を作用させてプッシュロッド76を下降させるとき、その作動初期の摩擦抵抗を低減して応答性を高めることができる。
更に、プッシュロッド76が下降位置にあるとき、図5に示すように、プッシュロッド76の大径部76aの摺動面の一部はガイド部材77の摺動面から下方に外れ、摺動面積が減少するようになる。これにより、油室81に作用する油圧を抜いてコイルスプリング80の弾発力でプッシュロッド76を上昇させるとき、その作動初期の摩擦抵抗を低減して応答性を高めることができる。
以上、吸気弁21,21の動弁作用について説明したが、排気弁24,24の動弁作用は従来のものと同様である。即ち、図2において、カムシャフト27に設けた排気カム48,49にローラ46,47を当接させた第1、第2排気ロッカーアーム32,33が排気ロッカーアームシャフト29まわりに揺動することで、それら第1、第2排気ロッカーアーム32,33に設けたアジャストボルト50,51にステムエンド24a,24aを当接させた排気弁24,24が開閉駆動される。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施例では本発明の流体圧アクチュエータをアマチュア固定機構64に適用しているが、その用途は任意である。
またエンジンEの動弁形式は実施例にSOHCに限定されず、ロッカーアームを用いたDOHCであっても良い。
エンジンのシリンダヘッド部の断面図(図2の1−1線断面図) 図1の2−2線断面図 図1の3−3線断面図 図3の4部拡大図 図4に対応する作用説明図 ピストン、プッシュロッドおよびガイド部材の拡大図 図1に対応する作用説明図 アマチュア固定機構の作動応答時間を示すグラフ
符号の説明
21 吸気弁(弁)
21a ステムエンド
27 カムシャフト
30 第1吸気ロッカーアーム(ロッカーアーム)
66 コイル
67 保持ロッド
68 アマチュア
74 シリンダ
75 ピストン
76 プッシュロッド(ロッド)
76a 大径部
77 ガイド部材
82 Oリング(緩衝部材)
L1 ロッドの軸線
L2 ピストンの軸線

Claims (7)

  1. シリンダ(74)と、シリンダ(74)に摺動自在に嵌合するピストン(75)と、ピストン(75)に固定されたロッド(76)と、シリンダ(74)の一端に設けられてロッド(76)を摺動自在に案内するガイド部材(77)とを備えた流体圧アクチュエータにおいて、
    ロッド(76)の軸線(L1)をピストン(75)の軸線(L2)に対して偏心させたことを特徴とする流体圧アクチュエータ。
  2. 別部材で構成したピストン(75)およびロッド(76)を緩衝部材(82)を介して結合し、ピストン(75)に対してロッド(76)を相対移動可能に構成したことを特徴とする、請求項1に記載の流体圧アクチュエータ。
  3. ガイド部材(77)に摺接する大径部(76a)をロッド(76)に設け、大径部(76a)の摺動面のストローク方向の長さをガイド部材(77)の摺動面のストローク方向の長さよりも短く設定したことを特徴とする、請求項1に記載の流体圧アクチュエータ。
  4. ロッド(76)の大径部(76a)の摺動面とガイド部材(77)の摺動面との摺動範囲の長さを、ピストン(75)のストロークの開始時においてストロークの中盤よりも小さくなるように設定したことを特徴とする、請求項3に記載の流体圧アクチュエータ。
  5. ロッド(76)の大径部(76a)の摺動面とガイド部材(77)の摺動面との摺動範囲の長さを、ピストン(75)のストロークの終了時においてストロークの中盤よりも小さくなるように設定したことを特徴とする、請求項3に記載の流体圧アクチュエータ。
  6. 前記ロッド(76)は、コイル(66)により吸引されるアマチュア(68)に係合して該アマチュア(68)を非吸着位置に保持するように構成されており、ピストン(75)の軸線(L2)をロッド(76)の軸線(L1)に対してアマチュア(68)の中心方向に偏心させたことを特徴とする、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の流体圧アクチュエータ。
  7. 前記アマチュア(68)に接続された保持ロッド(67)は、カムシャフト(27)によりロッカーアーム(30)を介して開閉駆動される弁(21)のステムエンド(21a)を押圧して該弁(21)を開弁状態に保持することを特徴とする、請求項6に記載の流体圧アクチュエータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018527531A (ja) * 2015-09-21 2018-09-20 シュンク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト スパン−ウント グライフテクニック ピストンを有するオートメーションコンポーネント又はクランプ装置

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