JP2006233879A - エンジンの過給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電動過給機11を予回転駆動させておく場合に、予回転領域から過給領域へ素早く移行できるようにし、かつ過給機駆動の消費電力を小さく抑える。
【解決手段】 エンジン4の運転状態が予回転領域にあるとき、電動過給機11の駆動回転数を、過給領域にてエンジン4が該予回転領域における現在のエンジン回転数と同一のエンジン回転数で回転しているとした場合において過給制御手段(吸気システムコントローラ13)の制御により該電動過給機11の吐出部の圧力が所定圧力となるときと同一の駆動回転数となるように制御するとともに、上記吐出部の空気流量が、上記過給領域にて上記過給制御手段の制御により吐出部の圧力が所定圧力となるときにおける該吐出部の空気流量よりも少なくなるように、バイパス弁17及びスロットル弁18の各開度を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、吸気通路に配設された電動過給機の回転駆動によりエンジンに対し吸気の過給を行うようにしたエンジンの過給装置に関する技術分野に属する。
従来より、例えば特許文献1に示されているように、排気ガスエネルギーを用いる排気ガスターボチャージャーに代えて、電動過給機を用いてエンジンに対し吸気の過給を行うようにしたものが知られている。このものは、吸気通路に配設されかつ電動回転駆動によりエンジンに対し吸気の過給を行う電動過給機と、該電動過給機をバイパスするように設けられたバイパス通路と、該バイパス通路に配設された切換弁(バイパス弁)と、上記吸気通路の電動過給機下流側における上記バイパス通路接続部よりも下流側に配設されたスロットル弁とを備えており、電動過給機の作動中は、バイパス弁でバイパス通路を閉じて、吸入空気を電動過給機経由でエンジンに供給する一方、電動過給機の作動停止中は、バイパス通路を開いて、吸入空気をバイパス通路経由でエンジンに供給するようにしている。
また、例えば特許文献2に示されているように、排気ガスターボチャージャーを補助的に駆動する電動過給機も知られている。そして、この特許文献2では、ドライバの希望トルクの上昇に直接先行するエンジン運転状態の間に電動過給機を予め回転駆動させておくことで、排気ガスターボチャージャーの応答特性を高めるようにしている。
特開平10−159577号公報 特開2003−227342号公報
ところで、上記特許文献1のように電動過給機を用いて過給を行う場合、この電動過給機を作動停止状態から作動状態にするときに、電動過給機が必要な回転数となるまでには時間がかかり、電動過給機のレスポンスが悪いという問題があるため、上記特許文献2と同様に、エンジン運転状態として過給領域と予回転領域とを設けて、エンジン運転状態が予回転領域にあるときに、電動過給機を予め回転駆動させておくようにすることが考えられる。この場合、電動過給機の予回転中は、バイパス弁を全開に近い状態にしかつスロットル弁を全閉に近い状態にしておけば、電動過給機の回転により圧力が高められた空気の大部分は、バイパス通路を介して吸気通路の上流側に流れて再び電動過給機に戻るように循環し、スロットル弁を通ってエンジンへ供給される空気流量は少なく抑えられる。そして、過給領域に移行したときに、バイパス弁を閉じかつスロットル弁を開く方向に作動させるようにすれば、電動過給機により圧縮した吸入空気を素早くエンジンに供給することができるようになる。このようにエンジン運転状態が予回転領域にあるときにも、過給領域にあるときと同様に、バイパス弁及びスロットル弁の各開度並びに電動過給機の駆動回転数又は電流を制御するようにすれば、予回転領域から過給領域へ素早く移行できるようになると考えられる。
しかしながら、エンジン運転状態が予回転領域にあるときに、実際に電動過給機をどのように回転駆動するかが問題であり、予回転領域から過給領域へ素早く移行できるようにすることは勿論のこと、過給機駆動の消費電力を小さく抑えるようにすることが要求される。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上記のように電動過給機を予回転駆動させておく場合に、予回転領域から過給領域へ素早く移行できるようにするとともに、過給機駆動の消費電力を出来る限り小さく抑えるようにすることにある。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明では、エンジンの吸気通路に配設され、電動回転駆動により該エンジンに対し吸気の過給を行う電動過給機と、該電動過給機をバイパスするように設けられたバイパス通路と、該バイパス通路に配設されたバイパス弁と、上記吸気通路の電動過給機下流側における上記バイパス通路接続部よりも下流側に配設されたスロットル弁と、上記エンジンの運転状態が、所定の高負荷側に設定された過給領域にあるとき、上記電動過給機が所定駆動電力以下で回転駆動されるように、上記バイパス弁及びスロットル弁の各開度並びに電動過給機の駆動回転数又は電流を制御する過給制御手段と、上記エンジンの運転状態が、上記過給領域の低負荷側に隣接するように設定された予回転領域にあるとき、上記電動過給機を予め回転駆動させておくための予回転制御手段とを備えたエンジンの過給装置を対象として、上記予回転制御手段を、上記エンジンの運転状態が上記予回転領域にあるとき、上記電動過給機の駆動回転数又は電流を、上記過給領域にて上記エンジンが該予回転領域における現在のエンジン回転数と同一のエンジン回転数で回転しているとした場合において上記過給制御手段の制御により該電動過給機の吐出部の圧力が所定圧力となるときと同一の駆動回転数又は電流となるように制御するとともに、上記吐出部の空気流量が、上記過給領域にて上記過給制御手段の制御により上記吐出部の圧力が所定圧力となるときにおける該吐出部の空気流量よりも少なくなるように、上記バイパス弁及びスロットル弁の各開度を制御するよう構成した。
上記の構成により、エンジンの運転状態が過給領域にあるときには、過給制御手段によって、電動過給機が所定駆動電力以下で駆動されるように、バイパス弁及びスロットル弁の各開度並びに電動過給機の駆動回転数又は電流が制御される。一方、エンジンの運転状態が予回転領域にあるときには、予回転制御手段によってバイパス弁及びスロットル弁の各開度並びに電動過給機の駆動回転数又は電流が制御される。この予回転領域では、電動過給機の駆動回転数又は電流は、過給領域にてエンジンが該予回転領域にある現在のエンジン回転数と同一のエンジン回転数で回転しているとした場合において上記過給制御手段の制御により電動過給機の吐出部の圧力(吐出圧力)が所定圧力となるときと同一の駆動回転数又は電流となる。これにより、上記所定圧力は、当該エンジン回転数において過給制御手段の制御結果によって電動過給機の吐出部で生じ得る圧力範囲内の圧力であり、エンジン回転数が一定の状態で予回転領域から過給領域に移行したとすると、予回転領域での電動過給機の駆動回転数又は電流は、過給領域で過給制御手段により制御されたときの電動過給機の駆動回転数又は電流に対して大きな差はなく、上記移行に伴う電動過給機の駆動回転数又は電流の変化は小さくて済む。この結果、予回転領域から過給領域へ素早く移行できるようになる。尚、通常は、エンジン回転数が上昇しながら予回転領域から過給領域に移行するが、このときには、エンジン回転数の上昇に合わせて電動過給機の駆動回転数又は電流を変化させればよく、この駆動回転数又は電流の変化はエンジン回転数の上昇に十分追従することができ、レスポンスが低下するようなことは殆どない。
また、予回転領域では、電動過給機の吐出部の空気流量を、上記過給領域において吐出部の圧力が所定圧力となるときにおける該吐出部の空気流量よりも少なくするので、電動過給機の駆動電力は小さくて済み、よって、過給機駆動の消費電力を小さく抑えることができる。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、上記予回転制御手段は、上記電動過給機の吐出部の空気流量を、該電動過給機においてサージングが発生しない最少の空気流量ないしその近傍となるように、上記バイパス弁及びスロットル弁の各開度を制御するよう構成されているものとする。
こうすることで、電動過給機においてサージングの発生しない範囲で、電動過給機の駆動電力を最大限に小さくすることができ、過給機駆動の消費電力を極力小さく抑えることができる。
請求項3の発明では、請求項1又は2の発明において、上記所定駆動電力は、上記電動過給機の定格駆動電力よりも低くかつ上記エンジンでノッキングが生じない最大の駆動電力であるものとする。
このことで、エンジンでノッキングが発生しない範囲で過給を行うので、過給を有効に行うことができるとともに、過給領域においても過給機駆動の消費電力を小さく抑えることができる。
請求項4の発明では、請求項1又は2の発明において、上記エンジンにより駆動されるオルタネータを備えており、上記所定駆動電力は、上記オルタネータの最大発電量相当の出力であるものとする。
このことにより、電動過給機の駆動電力をオルタネータの発電量で賄うことができるとともに、バッテリからの電力の持ち出しを抑制することができる。よって、オルタネータの発電量と過給機駆動の消費電力との収支関係を維持しつつ、電動過給機を適切に駆動することができる。
以上説明したように、本発明のエンジンの過給装置によると、エンジンの運転状態が予回転領域にあるとき、電動過給機の駆動回転数又は電流を、過給領域にて上記エンジンが該予回転領域における現在のエンジン回転数と同一のエンジン回転数で回転しているとした場合において過給制御手段の制御により該電動過給機の吐出部の圧力が所定圧力となるときと同一の駆動回転数又は電流となるように制御するとともに、上記吐出部の空気流量が、上記過給領域にて上記過給制御手段の制御により吐出部の圧力が所定圧力となるときにおける該吐出部の空気流量よりも少なくなるように、バイパス弁及びスロットル弁の各開度を制御するようにしたことにより、予回転領域での電動過給機の駆動回転数又は電流を、過給領域で過給制御手段により制御されたときの電動過給機の駆動回転数又は電流に対して大きな差がないようにして、予回転領域から過給領域へ高レスポンスで移行することができるとともに、予回転領域での電動過給機の駆動電力を小さくして、過給機駆動の消費電力を小さく抑えることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るエンジンの過給装置を示し、この過給装置は、エンジンに吸入空気を供給するための吸気通路1を備えている。この吸気通路1の上流端部にはエアクリーナ2が配設され、下流端部にはサージタンク3が配設されており、このサージタンク3を介して吸入空気がエンジン4の各シリンダ4aの燃焼室にそれぞれ供給されるようになっている。尚、図1中、5は上記各シリンダ4aの燃焼室から排気ガスを排出するための排気通路であり、6はエンジン4のクランク軸に同期して回転して、吸気バルブの開閉を行うカムシャフトであり、7は吸気バルブの開閉タイミングを変化させる可変バルブタイミング機構(VVT)である。
上記吸気通路1の長さ方向中間部1には、エンジン4に対し吸気の過給を行う電動過給機11が配設されている。この電動過給機11は、電動機により回転駆動される遠心型圧縮機で構成されていて、この電動機による回転駆動により吸入空気を圧縮してエンジン4(各シリンダ4aの燃焼室)に対し吸気の過給を行うように構成されている。上記電動過給機11の駆動回転数は電動過給機コントローラ12により制御されるようになっている。この電動過給機コントローラ12は、吸気システムコントローラ13からの制御信号に基づいて上記電動過給機11の駆動回転数を制御する。すなわち、吸気システムコントローラ13は、電動過給機コントローラ12を介して電動過給機11の駆動回転数を制御することになる。尚、電動過給機11の駆動回転数に代えて、電動過給機11の駆動電流を制御するようにしてもよい。
また、上記吸気通路1にはバイパス通路1aが接続されている。このバイパス通路1aの両端部は、吸気通路1における上記電動過給機11の上流側及び下流側部分にそれぞれ接続されていて、電動過給機11をバイパスするように設けられている。このバイパス通路1aには、バイパス弁駆動アクチュエータにより駆動されるバイパス弁17が配設されている。
上記吸気通路1の電動過給機11下流側における上記バイパス通路1a接続部よりも下流側には、スロットル弁駆動アクチュエータにより駆動されるスロットル弁18が配設されている。
上記バイパス弁駆動アクチュエータ及びスロットル弁駆動アクチュエータは上記吸気システムコントローラ13によりそれぞれ駆動制御されて、バイパス弁17及びスロットル弁18の各開度が所望の値に設定される。すなわち、吸気システムコントローラ13は、バイパス弁17及びスロットル弁18の各開度並びに電動過給機11の駆動回転数を制御するものであり、また、これらの制御に加えて、上記可変バルブタイミング機構7やエンジン制御系20を制御するものである。
上記エンジン4のトルク特性は図2のようになっている。上記電動過給機11を作動させない場合には、二点鎖線で示すように、エンジン回転数の低回転側において、その最大に出し得るトルクは比較的小さい。この電動過給機11非作動時に最大に出し得るトルクよりも高いトルクが要求されたときに、電動過給機11が作動されて過給が行われることになる。そして、この過給時には、電動過給機11は所定駆動電力(本実施形態では1kW)以下で回転駆動されるようになっており、該過給時にエンジン回転数の低回転側において、最大で図2の実線のようなトルクが発生することになる。したがって、図2の実線と二点鎖線との間の部分は、所定の高負荷側に設定された過給領域に相当し、エンジン4の運転状態がこの過給領域にあるときには、上記吸気システムコントローラ13によって、電動過給機11が所定駆動電力で駆動されるように、上記バイパス弁17及びスロットル弁18の各開度並びに電動過給機11の駆動回転数が制御されることになる。このことで、吸気システムコントローラ13は過給制御手段を構成することになる。
上記所定駆動電力は、上記電動過給機11の定格駆動電力(本実施形態では約2kW)よりも低くかつ上記エンジン4でノッキングが生じない最大の駆動電力である。すなわち、図3に示すように、電動過給機11の駆動電力が1kWを越えたところからノッキングが発生し、このため、ノッキングが発生しないように点火時期をMBT(Minimum Advance for the Best Torque )よりも所定量だけリタードさせるので、その影響を受けて、エンジン出力トルクがMBTよりも低下する。このため、駆動電力が1kWを越えた状態で電動過給機11を駆動してもあまり意味がなく、ノッキングが生じない最大の駆動電力(1kW)以下で過給を行うことにより、過給を有効に行うことができるとともに、過給時における過給機駆動の消費電力を小さく抑えることができる。
或いは、上記所定駆動電力は、オルタネータの最大発電量相当の出力(通常、約1kW)としてもよい。こうすれば、電動過給機11の駆動電力をオルタネータの発電量で賄うことができるとともに、バッテリからの電力の持ち出しを抑制することができる。
図2において二点鎖線よりも低トルク側の部分(斜線を引いた部分)は、上記過給領域の低負荷側に隣接するように設定された予回転領域に相当し、エンジン4の運転状態がこの予回転領域にあるときには、エンジン4に対しては吸気の過給を行わないが、上記電動過給機11を予め回転駆動させておいて、予回転領域から過給領域へ素早く移行できるようにしている。この予回転領域においても、上記吸気システムコントローラ13によって、上記バイパス弁17及びスロットル弁18の各開度並びに電動過給機11の駆動回転数が制御され、このことで、吸気システムコントローラ13は、過給制御手段に加えて、予回転制御手段をも構成することになる。
ここで、上記吸気システムコントローラ13における過給制御及び予回転制御動作について図4のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、最初のステップS1で、各種信号の読み込みを行い、次のステップS2で、サージタンク3内の圧力の目標値である目標サージタンク圧P(以下、圧力については、大気圧に対する圧力比であるとする)を設定し、次のステップS3で、スロットル弁18を通ってエンジン4へ供給される空気流量(体積流量)の目標値である目標空気流量Qを設定する。
具体的には、図5に示すように、アクセル開度、エンジン回転数及び変速ギヤの変速比から所定のマップに基づいて要求トルクを求め、図6に示すように、この要求トルクと上記エンジン回転数から過給機付きエンジンモデルの中のエンジンモデルに基づいて目標サージタンク圧P及び目標空気流量Qを設定する。このエンジンモデルの詳細は、図7に示すようになっている。すなわち、上記要求トルク及び上記エンジン回転数からエンジン本体モデルに基づいて必要充填効率CEを求め、この必要充填効率CE、吸気温度及び上記エンジン回転数からエンジン吸気モデルに基づいて目標サージタンク圧Pを設定し、この目標サージタンク圧P、上記吸気温度及び上記エンジン回転数からインマニ流量モデルに基づいて目標空気流量Qを設定する。このインマニ流量モデルは、図8に示すようなマップになっており、目標サージタンク圧Pの位置で横軸に平行に引いた直線と上記エンジン回転数に対応する等エンジン回転数線とが交わる交点の位置に相当する空気流量を、目標空気流量Qとする。
次のステップS4では、実際のサージタンク圧及びエンジン回転数から判定モデルに基づいてエンジン4の運転状態が過給領域にあるか予回転領域にあるかを判定する。
上記ステップS4で過給領域にあると判定されたときには、ステップS5に進んで、電動過給機11の駆動回転数を設定し、次のステップS6で、バイパス弁17の開度を設定し、次のステップS7で、スロットル弁18の開度を設定し、しかる後に、ステップS11に進む。
一方、上記ステップS4で予回転領域にあると判定されたときには、ステップS8に進んで、電動過給機11の駆動回転数を設定し、次のステップS9で、バイパス弁17の開度を設定し、次のステップS10で、スロットル弁18の開度を設定し、しかる後に、ステップS11に進む。
上記ステップS11では、電動過給機11に対し電動過給機コントローラ12を介して、上記設定した駆動回転数となるように制御信号を出力するとともに、バイパス弁17のバイパス弁駆動アクチュエータ及びスロットル弁18のスロットル弁駆動アクチュエータに対し、それぞれ上記設定した開度となるように制御信号を出力する。
上記ステップS5〜S10の各設定は、具体的には、以下の如く行う。すなわち、図6に示すように、上記目標サージタンク圧P、目標空気流量Q及びエンジン回転数から過給機付きエンジンモデルの過給機吸気系モデルに基づいて電動過給機11の駆動回転数、バイパス弁17の開度及びスロットル弁18の開度を設定する。上記過給機吸気系モデルは図9に示すようなマップになっている。このマップの縦軸は、サージタンク3内の圧力又は電動過給機11の吐出部の圧力(いずれも大気圧に対する圧力比)であり、横軸は、該サージタンク3又は吐出部の空気流量である。このマップにおける等エンジン回転数線については、図8のインマニ流量モデルのマップと同じである。このため、圧力が上記目標サージタンク圧Pとなりかつ空気流量が上記目標空気流量Qとなる座標の位置は、或る等エンジン回転数線上に位置することになる。尚、図9のマップ中、40000rpm等と回転数表示している線は、電動過給機11を当該回転数(一定)で回転させたときの等過給機回転数線である。
エンジン4の運転状態が過給領域にあるときにおいては、上記目標サージタンク圧P及び目標空気流量Qが、エンジン回転数がN1である等エンジン回転数線上のA点に相当する値(目標サージタンク圧P=P1、目標空気流量Q=Q1)であったとすると、電動過給機11の駆動は、上記N1の等エンジン回転数線が電動過給機11の等駆動電力線(1kW以下の等駆動電力線)と交わる点(ここでは1kWの等駆動電力線と交わるB点とする)で行うようにする。このときの電動過給機11の駆動回転数は、B点を通る等過給機回転数線の回転数(ここでは約55000rpm)に設定されることになる。B点の圧力は、電動過給機11の吐出部の圧力(吐出圧力)であり、図9ではP2としている。また、B点の空気流量は、該吐出部の空気流量であり、図9ではQ2としている。ここで、図10に示すように、電動過給機11の吐出部の空気の一部は、スロットル弁18ないしサージタンク3を通ってエンジン4へ供給される一方、残りは、バイパス通路1aを介して吸気通路1の上流側に流れて再び電動過給機11に戻るように循環することになる。そして、目標空気流量QがQ1であることから、上記空気流量Q2のうちQ1分が、スロットル弁18ないしサージタンク3を通ってエンジン4へ供給される空気流量となるように、バイパス弁17及びスロットル弁18の各開度がそれぞれ設定されることになる。このときのバイパス弁17の開度は全閉に近く、電動過給機11の吐出部の空気の大部分は、スロットル弁18ないしサージタンク3を通ってエンジン4へ供給されることになる。
一方、エンジン4の運転状態が予回転領域にあるときにおいては、上記目標サージタンク圧P及び目標空気流量Qが、エンジン回転数がN2である等エンジン回転数線上のC点に相当する値(目標サージタンク圧P=P3、目標空気流量Q=Q3)であったとすると、電動過給機11の駆動回転数は、過給領域にてエンジン4が該予回転領域における現在のエンジン回転数(ここではN2)と同一のエンジン回転数で回転しているとした場合において吸気システムコントローラ13(過給制御手段)の制御により該電動過給機11の吐出部の圧力が所定圧力となるときと同一の駆動回転数に設定される。本実施形態では、上記所定圧力は、過給領域にてエンジン4がN2の回転数で回転しているとした場合において吸気システムコントローラ13(過給制御手段)により電動過給機11が上記所定駆動電力(1kW)で駆動されたときの該電動過給機11の吐出部の圧力と同一の圧力とする。つまり、所定圧力は、図9において上記N2の等エンジン回転数線が1kWの等駆動電力線と交わるD点の圧力P4である。このD点の空気流量は、吐出部の空気流量であり、Q4としている。そして、電動過給機11の駆動回転数は、上記D点を通る等過給機回転数線の回転数(ここでは約60000rpm)に設定される。このD点は、過給領域でエンジン回転数がN1であるときに電動過給機11が駆動された上記B点に相当する点であり、過給領域でエンジン回転数がN2であれば、D点(或いは、N2の等エンジン回転数線上におけるD点の圧力よりも小さい圧力となる点)で電動過給機11が駆動されることになるので、予回転領域からエンジン回転数がN2で一定のまま過給領域に移行したとすると、予回転領域での電動過給機11の駆動回転数は、過給領域で吸気システムコントローラ13(過給制御手段)により制御されたときの電動過給機11の駆動回転数と同じか又は近い値になる。尚、上記所定圧力は、上記のように電動過給機11が上記所定駆動電力で駆動されたときの該電動過給機11の吐出部の圧力と同一の圧力とする必要は必ずしもなく、過給領域にてエンジン4が予回転領域のエンジン回転数と同一のエンジン回転数で回転しているとした場合においてその過給領域での制御結果によって生じ得る圧力範囲内の圧力であればどのような値であってもよい。
上記の如く、予回転領域では上記電動過給機11の駆動回転数は、上記D点を通る等過給機回転数線の回転数に設定されるが、電動過給機11はD点で駆動されるのではなく、その回転数を維持したまま、電動過給機11の吐出部の空気流量が、過給領域にて吐出部の圧力が所定圧力(P4)となるように制御されたときにおける該吐出部の空気流量(Q4)よりも少なくなる位置で駆動される。本実施形態では、バイパス弁17及びスロットル弁18の各開度を制御して、電動過給機11においてサージング(空気の流れが電動過給機11の羽根から剥離して異常振動が生じる現象)が発生しない最少の空気流量となるE点(圧力P5、空気流量Q5(<Q4))で駆動する。このとき、図11に示すように、空気流量Q5のうち目標空気流量Q3分が、スロットル弁18ないしサージタンク3を通ってエンジン4へ供給される空気流量となるように、バイパス弁17及びスロットル弁18の各開度がそれぞれ設定されることになる。このときのバイパス弁17の開度は全開に近く、電動過給機11の吐出部の空気の大部分は、バイパス通路1aを介して吸気通路1の上流側に流れて再び電動過給機11に戻るように循環することになる。尚、電動過給機11の駆動は、D点を通る等過給機回転数線上におけるE点の近傍(E点よりも空気流量が多い側)であってもよく、D点の近傍(D点よりも空気流量が少ない側)であってもよい。但し、E点やE点に対し空気流量が多い側近傍で駆動する方が、過給機駆動の消費電力をかなり小さく抑えることができる。つまり、D点を通る等過給機回転数線上の任意の点を通る等駆動電力線の駆動電力は、その両者の交点がE点に近いほど小さくなるため、E点を通る等駆動電力線の駆動電力が最も小さくて、1kWよりもかなり小さくなり、この結果、過給機駆動の消費電力を小さく抑えることができるようになる。
エンジン4の運転状態が、エンジン回転数が一定で予回転領域から過給領域に移行したときには、予回転領域で電動過給機11が例えば上記E点で駆動回転されていて、過給領域では例えば上記D点で駆動されるとすると、電動過給機11の駆動回転数は60000rpmのまま、バイパス弁17の開度を小さくしかつスロットル弁18の開度を大きくする(電動過給機11の吐出部の空気流量Q4のうち、スロットル弁18ないしサージタンク3を通ってエンジン4へ供給される空気流量が、過給領域での目標空気流量Qとなるようにする)だけで、過給領域へ素早く移行できる。但し、通常は、エンジン回転数が上昇しながら予回転領域から過給領域に移行するが、このときには、エンジン回転数の上昇に合わせて電動過給機11の駆動回転数を変化させればよく、この駆動回転数の変化はエンジン回転数の上昇に十分追従することができ、レスポンスが低下するようなことは殆どない。例えばエンジン回転数がN2からN1に上昇して上記E点から上記B点に移行する際には、バイパス弁17及びスロットル弁18の各開度並びに電動過給機11の駆動回転数を制御して、図9において二点鎖線で示す経路で変化させるようにすればよい。また、予回転領域では、電動過給機11の吐出部の空気流量を、該電動過給機11においてサージングが発生しない最少の空気流量となるようにしているので、サージングの発生しない範囲で、電動過給機11の駆動電力を出来る限り小さくして、電動過給機11を駆動する際の消費電力を可及的に小さく抑えることができる。
尚、上記ステップS4では、過給領域及び予回転領域のいずれでもないと判定される場合があり、この場合には、上記フローチャートでは省略しているが、電動過給機11が作動停止状態とされかつバイパス弁17が全開状態とされるとともに、スロットル弁18の開度が、一般的に行われている自然吸気(過給なし)の制御と同様に制御される。この場合、エアクリーナ2を通過した吸入空気は、吸気通路1における電動過給機11が配設された部分を通過できないので、バイパス通路1aを通ってスロットル弁18へと流れることになる。
本発明は、電動過給機の回転駆動によりエンジンに対し吸気の過給を行うようにしたエンジンの過給装置に有用であり、特にエンジン運転状態として、エンジンに対し吸気の過給を行う過給領域と、エンジンに対し吸気の過給を行わないが電動過給機を予め回転駆動させておく予回転領域とを設ける場合に有用である。
本発明の実施形態に係るエンジンの過給装置を示す概略図である。 エンジンのトルク特性を示す図である。 エンジン回転数が1500rpmであるときの電動過給機の駆動電力とエンジントルクとの関係を示す図である。 吸気システムコントローラにおける過給制御及び予回転制御動作を示すフローチャートである。 アクセル開度、エンジン回転数及び変速ギヤの変速比から、電動過給機の駆動回転数、バイパス弁の開度及びスロットル弁の開度を設定するための信号の流れを示すブロック図である。 図5のブロック図における過給機付きエンジンモデルの詳細を示すブロック図である。 図6のブロック図におけるエンジンモデルの詳細を示すブロック図である。 図7のブロック図におけるインマニ流量モデルの詳細を示す図である。 図6のブロック図における過給機吸気系モデルの詳細を示す図である。 エンジンの運転状態が過給領域にあるときの空気の流れを示す図である。 エンジンの運転状態が予回転領域にあるときの空気の流れを示す図である。
符号の説明
1 吸気通路
1a バイパス通路
4 エンジン
11 電動過給機
13 吸気システムコントローラ(過給制御手段)(予回転制御手段)
17 バイパス弁
18 スロットル弁

Claims (4)

  1. エンジンの吸気通路に配設され、電動回転駆動により該エンジンに対し吸気の過給を行う電動過給機と、該電動過給機をバイパスするように設けられたバイパス通路と、該バイパス通路に配設されたバイパス弁と、上記吸気通路の電動過給機下流側における上記バイパス通路接続部よりも下流側に配設されたスロットル弁と、上記エンジンの運転状態が、所定の高負荷側に設定された過給領域にあるとき、上記電動過給機が所定駆動電力以下で回転駆動されるように、上記バイパス弁及びスロットル弁の各開度並びに電動過給機の駆動回転数又は電流を制御する過給制御手段と、上記エンジンの運転状態が、上記過給領域の低負荷側に隣接するように設定された予回転領域にあるとき、上記電動過給機を予め回転駆動させておくための予回転制御手段とを備えたエンジンの過給装置であって、
    上記予回転制御手段は、上記エンジンの運転状態が上記予回転領域にあるとき、上記電動過給機の駆動回転数又は電流を、上記過給領域にて上記エンジンが該予回転領域における現在のエンジン回転数と同一のエンジン回転数で回転しているとした場合において上記過給制御手段の制御により該電動過給機の吐出部の圧力が所定圧力となるときと同一の駆動回転数又は電流となるように制御するとともに、上記吐出部の空気流量が、上記過給領域にて上記過給制御手段の制御により上記吐出部の圧力が所定圧力となるときにおける該吐出部の空気流量よりも少なくなるように、上記バイパス弁及びスロットル弁の各開度を制御するよう構成されていることを特徴とするエンジンの過給装置。
  2. 請求項1記載のエンジンの過給装置において、
    上記予回転制御手段は、上記電動過給機の吐出部の空気流量を、該電動過給機においてサージングが発生しない最少の空気流量ないしその近傍となるように、上記バイパス弁及びスロットル弁の各開度を制御するよう構成されていることを特徴とするエンジンの過給装置。
  3. 請求項1又は2記載のエンジンの過給装置において、
    上記所定駆動電力は、上記電動過給機の定格駆動電力よりも低くかつ上記エンジンでノッキングが生じない最大の駆動電力であることを特徴とするエンジンの過給装置。
  4. 請求項1又は2記載のエンジンの過給装置において、
    上記エンジンにより駆動されるオルタネータを備えており、
    上記所定駆動電力は、上記オルタネータの最大発電量相当の出力であることを特徴とするエンジンの過給装置。
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