JP2006233857A - タービン動翼およびこれを備えたタービン - Google Patents
タービン動翼およびこれを備えたタービン Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006233857A JP2006233857A JP2005049444A JP2005049444A JP2006233857A JP 2006233857 A JP2006233857 A JP 2006233857A JP 2005049444 A JP2005049444 A JP 2005049444A JP 2005049444 A JP2005049444 A JP 2005049444A JP 2006233857 A JP2006233857 A JP 2006233857A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shroud
- rotor blade
- turbine
- blade body
- casing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
Abstract
【課題】 シュラウドの下流側における混合損失を低減する。
【解決手段】 分割環11内に配置され、軸線方向に流れる流体の流体力を受けて軸線回りに回転する動翼本体9と、動翼本体9が延在する半径方向に直交するように動翼本体9の外周端部に設けられ、分割環11側の領域から動翼本体9側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウド13とを備えたタービン動翼10において、シュラウド13は、軸線からの距離が流体流れの下流側に向かって拡大するように設けられた上流部13aと、対向する分割環11の内周面と略平行に延在する下流部13bとを備えていることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 分割環11内に配置され、軸線方向に流れる流体の流体力を受けて軸線回りに回転する動翼本体9と、動翼本体9が延在する半径方向に直交するように動翼本体9の外周端部に設けられ、分割環11側の領域から動翼本体9側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウド13とを備えたタービン動翼10において、シュラウド13は、軸線からの距離が流体流れの下流側に向かって拡大するように設けられた上流部13aと、対向する分割環11の内周面と略平行に延在する下流部13bとを備えていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ガスタービンに用いられて好適なタービン動翼およびこれを備えたタービンに関するものである。
ガスタービンや蒸気タービン等の軸流タービンの長翼化された後方段には、タービン動翼として、翼端部にシュラウドが設けられたシュラウド翼が採用されている(例えば下記特許文献1参照)。
図10には、このようなシュラウド翼が採用されたタービンの要部が示されている。図10(a)に示されているように、タービンは、動翼10と、動翼10の上流および下流に配置される静翼12と、動翼10及び静翼12を収容する分割環(ケーシング)11とを主として備えている。
動翼10及び静翼12は、軸線L方向から見た場合、放射状に複数設けられており、軸線L方向(図において左右方向)に流れる流体力を受けて軸線L回りに回転する。
動翼10の外周端部には、シュラウド13が一体形成されている。シュラウド13は、板状とされており、半径方向に延在する動翼本体9に対して直交するように設けられている。シュラウド13は、運転時に、隣接する動翼10のシュラウド13と周方向端部において接触することにより環状の流路壁を構成する。このように、シュラウド13により、シュラウド13外周側の領域からシュラウド13内周側(動翼本体9側)の主流領域を仕切るようになっている。
また、シュラウド13は、運転時に、隣接する動翼10のシュラウド13と接触することにより、翼振動に起因する不安定現象による損傷を抑える働きをする。
図10には、このようなシュラウド翼が採用されたタービンの要部が示されている。図10(a)に示されているように、タービンは、動翼10と、動翼10の上流および下流に配置される静翼12と、動翼10及び静翼12を収容する分割環(ケーシング)11とを主として備えている。
動翼10及び静翼12は、軸線L方向から見た場合、放射状に複数設けられており、軸線L方向(図において左右方向)に流れる流体力を受けて軸線L回りに回転する。
動翼10の外周端部には、シュラウド13が一体形成されている。シュラウド13は、板状とされており、半径方向に延在する動翼本体9に対して直交するように設けられている。シュラウド13は、運転時に、隣接する動翼10のシュラウド13と周方向端部において接触することにより環状の流路壁を構成する。このように、シュラウド13により、シュラウド13外周側の領域からシュラウド13内周側(動翼本体9側)の主流領域を仕切るようになっている。
また、シュラウド13は、運転時に、隣接する動翼10のシュラウド13と接触することにより、翼振動に起因する不安定現象による損傷を抑える働きをする。
シュラウド13間の接触を確実にするために、シュラウド13の周方向両端部には、ブロック状のコンタクトリブ14が設けられている。すなわち、コンタクトリブ14により接触面積を大きくすることにより、確実な接触が得られるようになっている。
図10(a)に示すように、コンタクトリブ14は、シュラウド13の外周面からさらに外周側に突出した状態で設けられており、図10(b)に示すように、その接触面が動翼10の回転方向(周方向;図において左右方向)に対して例えば45°程度の角度を有して設けられている。
図10(a)に示すように、コンタクトリブ14は、シュラウド13の外周面からさらに外周側に突出した状態で設けられており、図10(b)に示すように、その接触面が動翼10の回転方向(周方向;図において左右方向)に対して例えば45°程度の角度を有して設けられている。
シュラウド13およびコンタクトリブ14の外周面上には、動翼10の回転方向(周方向)に延在するように設けられたフィン15が立設されている。このフィン15により、動翼10の外周端(すなわちシュラウド13)と分割環11の内周面との間の隙間を塞ぎ、シュラウド13の外周側を流れる漏れ流れを低減する。また、フィン15は、遠心荷重や振動によってシュラウド13が変形することを防止する補強部材としての役割をも有している。
分割環11は、図10(a)に示すように、一定の直径の円筒状の内周面を有している。
なお、分割環11の内周面には、図示しないが、動翼10と分割環11との接触を防止する緩衝部材として機能する板状のハニカムが全周にわたって被覆されている。
なお、分割環11の内周面には、図示しないが、動翼10と分割環11との接触を防止する緩衝部材として機能する板状のハニカムが全周にわたって被覆されている。
しかし、従来のシュラウド翼は、以下のような損失が問題となる。
図11に示すように、動翼10の外周端近傍に流れ込む流体16は、シュラウド13よりも内周側(翼根側)を流れる主流16aと、シュラウド13の前縁に衝突するシュラウド衝突流16bと、シュラウド13よりも外周側(すなわちシュラウド13と分割環11内周面との間)を流れるシュラウド外周流れ16cとに分かれる。シュラウド外周流れ16cは、さらに、コンタクトリブ14の上流面に衝突するコンタクトリブ衝突流16dと、フィン15の先端と分割環11内周面との間を流れる漏れ流れ16eとに分かれる。
(1)漏れ流れと主流との混合損失
シュラウド13の内周側を流れる主流16aは、シュラウド13の内周面に沿って半径方向に拡大しながら流れ、その方向を保ちつつシュラウド13の下流側に流出する。一方、漏れ流れ16eは、分割環11の内周面に沿い、半径方向の速度成分を持たずに軸線方向に流れる。したがって、シュラウド13の下流側の領域Aでは、主流16aと漏れ流れ16eとの流れ方向が交差するので、これらが混合することになり、混合損失が生じる。
(2)コンタクトリブのブロッケージによる圧力損失
シュラウド外周流れ16cから分離したコンタクトリブ衝突流16dは、コンタクトリブ14の前縁に衝突することにより、圧力損失を生じさせる。一般に、コンタクトリブ14の上流面は流体流れに直交するように立設している(図10(b)参照)ので、圧力損失は無視できないものとなる。
(3)シュラウド前縁のブロッケージによる圧力損失
シュラウド衝突流16bは、シュラウド13の前縁に衝突することにより、圧力損失を生じさせる。一般に、シュラウド13の前縁は、図11に示すように、シュラウド衝突流16bに直交するように切り落とされた形状となっており、圧力損失は無視できないものとなる。
図11に示すように、動翼10の外周端近傍に流れ込む流体16は、シュラウド13よりも内周側(翼根側)を流れる主流16aと、シュラウド13の前縁に衝突するシュラウド衝突流16bと、シュラウド13よりも外周側(すなわちシュラウド13と分割環11内周面との間)を流れるシュラウド外周流れ16cとに分かれる。シュラウド外周流れ16cは、さらに、コンタクトリブ14の上流面に衝突するコンタクトリブ衝突流16dと、フィン15の先端と分割環11内周面との間を流れる漏れ流れ16eとに分かれる。
(1)漏れ流れと主流との混合損失
シュラウド13の内周側を流れる主流16aは、シュラウド13の内周面に沿って半径方向に拡大しながら流れ、その方向を保ちつつシュラウド13の下流側に流出する。一方、漏れ流れ16eは、分割環11の内周面に沿い、半径方向の速度成分を持たずに軸線方向に流れる。したがって、シュラウド13の下流側の領域Aでは、主流16aと漏れ流れ16eとの流れ方向が交差するので、これらが混合することになり、混合損失が生じる。
(2)コンタクトリブのブロッケージによる圧力損失
シュラウド外周流れ16cから分離したコンタクトリブ衝突流16dは、コンタクトリブ14の前縁に衝突することにより、圧力損失を生じさせる。一般に、コンタクトリブ14の上流面は流体流れに直交するように立設している(図10(b)参照)ので、圧力損失は無視できないものとなる。
(3)シュラウド前縁のブロッケージによる圧力損失
シュラウド衝突流16bは、シュラウド13の前縁に衝突することにより、圧力損失を生じさせる。一般に、シュラウド13の前縁は、図11に示すように、シュラウド衝突流16bに直交するように切り落とされた形状となっており、圧力損失は無視できないものとなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、シュラウド周りやコンタクトリブ周りの流れによる損失を低減したタービン動翼およびこれを備えたタービンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のタービン動翼およびこれを備えたタービンは以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかるタービン動翼は、ケーシング内に配置され、軸線方向に流れる流体の流体力を受けて該軸線回りに回転する動翼本体と、該動翼本体が延在する半径方向に直交するように該動翼本体の外周端部に設けられ、前記ケーシング側の領域から該動翼本体側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウドと、を備えたタービン動翼において、前記シュラウドは、前記軸線からの距離が前記流体流れの下流側に向かって拡大するように設けられた上流部と、対向する前記ケーシングの内周面と略平行に延在する下流部とを備えていることを特徴とする。
すなわち、本発明にかかるタービン動翼は、ケーシング内に配置され、軸線方向に流れる流体の流体力を受けて該軸線回りに回転する動翼本体と、該動翼本体が延在する半径方向に直交するように該動翼本体の外周端部に設けられ、前記ケーシング側の領域から該動翼本体側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウドと、を備えたタービン動翼において、前記シュラウドは、前記軸線からの距離が前記流体流れの下流側に向かって拡大するように設けられた上流部と、対向する前記ケーシングの内周面と略平行に延在する下流部とを備えていることを特徴とする。
シュラウドの上流部は、軸線からの距離が流体流れの下流側に向かって拡大するように設けられているので、シュラウドの内周側を流れる主流の排気流速を落とすことができ、タービン効率を上げることができる。また、シュラウドの上流側ほど軸線からの距離が短くなるので、回転半径が小さくなり、シュラウドに加わる遠心力を低減でき、タービン動翼の強度を確保することができる。
シュラウドの下流部は、対向するケーシングの内周面と略平行に延在するように設けられているので、ケーシング側の領域(シュラウドの外周側)を流れる漏れ流れと、シュラウドの内周側を流れる主流とは、シュラウドを通過した後も平行に流れようとする。したがって、漏れ流れと主流とが混合して引き起こされる混合損失を低減することができる。
シュラウドの下流部は、対向するケーシングの内周面と略平行に延在するように設けられているので、ケーシング側の領域(シュラウドの外周側)を流れる漏れ流れと、シュラウドの内周側を流れる主流とは、シュラウドを通過した後も平行に流れようとする。したがって、漏れ流れと主流とが混合して引き起こされる混合損失を低減することができる。
さらに、本発明のタービン動翼では、前記シュラウドの前記下流部は、前記軸線方向と平行に延在していることを特徴とする。
軸線方向に平行にシュラウドの下流部を延在させることとしたので、内周面が軸線方向に平行に形成されているケーシングに対して混合損失を低減することができる。
また、本発明のタービンは、軸線回りに回転するタービン動翼と、該タービン動翼を収容するケーシングを備えてなり、前記タービン動翼は、前記軸線方向に流れる流体の流体力を受けて該軸線回りに回転する動翼本体と、該動翼本体が延在する半径方向に直交するように該動翼本体の外周端部に設けられ、前記ケーシング側の領域から該動翼本体側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウドと有するタービンにおいて、前記シュラウドは、前記軸線からの距離が前記流体流れの下流側に向かって拡大するように設けられ、前記シュラウドの下流部に対向する前記ケーシングには、前記軸線からの距離が前記流体流れの下流側に向かって拡大する拡径部が設けられていることを特徴とする。
シュラウドは、軸線からの距離が流体流れの下流側に向かって拡大するように設けられているので、シュラウドの内周側を流れる主流の排気流速を落とすことができ、タービン効率を上げることができる。また、シュラウドの上流側ほど軸線からの距離が短くなるので、回転半径が小さくなり、シュラウドに加わる遠心力を低減でき、タービン動翼の強度を確保することができる。
シュラウドの下流部に対向するケーシングの内周面に、軸線からの距離が流体流れの下流側に向かって拡大する拡径部を設けることとしたので、下流側に向かって拡大するシュラウドの下流部に対しても、ケーシング側の領域(シュラウドの外周側)を流れる漏れ流れと、シュラウドの内周側を流れる主流とは、シュラウドを通過した後も平行に流れようとする。したがって、漏れ流れと主流とが混合して引き起こされる混合損失を低減することができる。
シュラウドの下流部に対向するケーシングの内周面に、軸線からの距離が流体流れの下流側に向かって拡大する拡径部を設けることとしたので、下流側に向かって拡大するシュラウドの下流部に対しても、ケーシング側の領域(シュラウドの外周側)を流れる漏れ流れと、シュラウドの内周側を流れる主流とは、シュラウドを通過した後も平行に流れようとする。したがって、漏れ流れと主流とが混合して引き起こされる混合損失を低減することができる。
また、本発明のタービン動翼は、ケーシング内に配置され、軸線方向に流れる流体の流体力を受けて該軸線回りに回転する動翼本体と、該動翼本体が延在する半径方向に直交するように該動翼本体の外周端部に設けられ、前記ケーシング側の領域から該動翼本体側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウドと、を備えたタービン動翼において、前記シュラウドの後縁には、鋭角とされた角部を前記主流領域側に備えていることを特徴とする。
シュラウドの後縁では、主として流速が大きい主流側の流れと流速が小さいケーシング側の領域(シュラウドの外周側)を流れる漏れ流れが合流する。タービンの運転状態は、非常に短い時間スケールで見ると変動しているため、上記主流側の流れも変動する。後縁の形状によって(例えば、後縁端の形状を円弧とした場合、製作精度によっては、綺麗な円弧を形成できない場合がある)は、上記主流の剥離地点もこれに合わせて変動する。剥離点が固定されていないと、主流流れとシュラウドの外周側を流れる漏れ流れとの混合領域が時間的にランダムに変動し、これにより生じる混合損失が増大してしまう可能性がある。また現在設計に使用しているCFDは一般的に、流体の特異点である剥離点を予測するのは非常に難しく、設計形状が製作精度に左右される場合などには特に、その影響を見落としてしまう可能性も高い。そこで、シュラウドの後縁に、鋭角とされた角部を主流領域側に設けることとした。これにより、主流流れの剥離点を角部に固定させることができ、漏れ流れとの間の混合損失を低減することができる。
また、本発明のタービン動翼は、ケーシング内に配置され、軸線方向に流れる流体の流体力を受けて該軸線回りに回転する動翼本体と、該動翼本体が延在する半径方向に直交するように該動翼本体の外周端部に設けられ、前記ケーシング側の領域から該動翼本体側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウドと、該シュラウドの外周面上に設けられ、隣り合うタービン動翼と当接するコンタクトリブと、前記シュラウドの周方向に延在するように該シュラウドおよび前記コンタクトリブの外周面上に立設されたフィンと、を備えたタービン動翼において、前記シュラウドは、前記軸線からの距離が前記流体流れの下流側に向かって拡大する下流部を備え、前記コンタクトリブの外周面は、前記シュラウドの前記下流部の最下流位置と略同じ半径とされていることを特徴とする。
フィンは、シュラウドおよびコンタクトリブの外周面上に立設されているので、その外周端はケーシング内周面と最も接近する。このフィン外周端とケーシング内周面との間から漏出した漏れ流れは、軸線からの距離が流体流れの下流側に向かって拡大するシュラウドの下流部とケーシング内周面との間に形成された拡大領域に流れ込む。この拡大領域で漏れ流れが急拡大することにより、漏れ流れの流速が急降下するとともに渦が形成される。このように拡大領域において大幅に減速された漏れ流れは、動翼本体を通過した流速の大きい主流と混合される。漏れ流れの流速が小さいほど主流との速度差が大きくなるので、混合損失が増大してしまう。
本発明では、コンタクトリブの外周面をシュラウド下流部の最下流位置と略同じ半径とし、このコンタクトリブの外周面からフィンを立設させることとしたので、ケーシング内周面をシュラウド側に近づけることができる。これにより、シュラウド下流部とケーシング内周面との間に形成される領域を小さくすることができるので、下流における混合損失を低減することができる。
本発明では、コンタクトリブの外周面をシュラウド下流部の最下流位置と略同じ半径とし、このコンタクトリブの外周面からフィンを立設させることとしたので、ケーシング内周面をシュラウド側に近づけることができる。これにより、シュラウド下流部とケーシング内周面との間に形成される領域を小さくすることができるので、下流における混合損失を低減することができる。
また、本発明のタービン動翼は、ケーシング内に配置され、軸線方向に流れる流体の流体力を受けて該軸線回りに回転する動翼本体と、該動翼本体が延在する半径方向に直交するように該動翼本体の外周端部に設けられ、前記ケーシング側の領域から該動翼本体側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウドと、該シュラウドの外周面上に設けられ、隣り合うタービン動翼と当接するコンタクトリブと、前記シュラウドの周方向に延在するように該シュラウドおよび前記コンタクトリブの外周面上に立設されたフィンと、を備えたタービン動翼において、前記コンタクトリブの上流側には、翼端側から見た場合に前記流体の上流側に向けて先細となる上流ガイドが設けられていることを特徴とする。
コンタクトリブの上流側に、翼端側から見た場合に流体の上流側に向けて先細となる上流ガイドが設けられているので、コンタクトリブに向かう流体は、この上流ガイドによってコンタクトリブの両側に低損失で分離されることになる。したがって、コンタクトリブの上流面に流体が衝突することによって生じるコンタクトリブのブロッケージ損失を低減することができる。
上流ガイドの形状は、例えば、翼端から見た場合に楔形とされている。
上流ガイドの形状は、例えば、翼端から見た場合に楔形とされている。
また、本発明のタービン動翼は、ケーシング内に配置され、軸線方向に流れる流体の流体力を受けて該軸線回りに回転する動翼本体と、該動翼本体が延在する半径方向に直交するように該動翼本体の外周端部に設けられ、前記ケーシング側の領域から該動翼本体側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウドと、該シュラウドの外周面上に設けられ、隣り合うタービン動翼と当接するコンタクトリブと、前記シュラウドの周方向に延在するように該シュラウドおよび前記コンタクトリブの外周面上に立設されたフィンと、を備えたタービン動翼において、前記コンタクトリブの下流側には、前記動翼本体の背側へ向かう流れを妨げる下流ガイドを備えていることを特徴とする。
動翼本体の下流には、衝撃波が形成される。コンタクトリブを通過した漏れ流れは、圧力の低い背側へと流れる。この漏れ流れが背側に流れて衝撃波が形成される領域に流れ込むと、混合損失が生じる。そこで、コンタクトリブの下流側に、動翼本体の背側に向かう流れを妨げる下流ガイドを設けることとして、コンタクトリブを通過した漏れ流れが動翼本体の背側へと流れる周方向漏れ流れを低減する。これにより、動翼本体の背側に生じる衝撃波に漏れ流れが流れ込むことを防止し、混合損失を低減することができる。
また、本発明のタービン動翼は、ケーシング内に配置され、軸線方向に流れる流体の流体力を受けて該軸線回りに回転する動翼本体と、該動翼本体が延在する半径方向に直交するように該動翼本体の外周端部に設けられ、前記ケーシング側の領域から該動翼本体側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウドと、を備えたタービン動翼において、前記動翼本体は、前記流体流れの下流側における背側と腹側の圧力差が翼根側よりも小さくされた先端部を有することを特徴とする。
動翼本体の下流には、衝撃波が形成される。この領域にシュラウド外周側を流れる漏れ流れが流れ込むと、混合損失が生じる。そこで、衝撃波との混合損失が生じる動翼本体の先端部(外周端部)における背側と腹側との圧力差を、先端部よりも内周側に位置する翼根側における圧力差よりも小さくすることにより、シュラウド外周面において動翼本体の背側に向かう周方向漏れ流れを小さくし、混合損失を低減する。
動翼本体の先端側の下流における差圧を小さくするには、例えば、動翼本体の断面形状を、前縁側で翼厚を大きくし、翼中心線の後縁側の曲率を小さくする(いわゆるフロントローディング)。
動翼本体の先端側の下流における差圧を小さくするには、例えば、動翼本体の断面形状を、前縁側で翼厚を大きくし、翼中心線の後縁側の曲率を小さくする(いわゆるフロントローディング)。
また、本発明のタービン動翼は、ケーシング内に配置され、軸線方向に流れる流体の流体力を受けて該軸線回りに回転する動翼本体と、該動翼本体が延在する半径方向に直交するように該動翼本体の外周端部に設けられ、前記ケーシング側の領域から該動翼本体側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウドと、を備えたタービン動翼において、前記動翼本体は、先端側に向かってコード長が増大する先端部を有することを特徴とする。
先端側(外周端側)に向かってコード長が増大する先端部を有する動翼本体としたので、先端部におけるピークマッハ数を低減することができる。これにより、シュラウド外周側から流入する漏れ流れと衝撃波との干渉による損失を低減することができる。
また、本発明のタービン動翼は、ケーシング内に配置され、軸線方向に流れる流体の流体力を受けて該軸線回りに回転する動翼本体と、該動翼本体が延在する半径方向に直交するように該動翼本体の外周端部に設けられ、前記ケーシング側の領域から該動翼本体側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウドと、を備えたタービン動翼において、前記シュラウドは、前縁に、先細りの先細部を備えていることを特徴とする。
シュラウドの前縁に先細りの先細部を設けることとしたので、流体が衝突することによるシュラウドの前縁におけるブロッケージを小さくし、圧力損失を低減することができる。
また、本発明のタービン動翼は、ケーシング内に配置され、軸線方向に流れる流体の流体力を受けて該軸線回りに回転する動翼本体と、該動翼本体が延在する半径方向に直交するように該動翼本体の外周端部に設けられ、前記ケーシング側の領域から該動翼本体側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウドと、を備えたタービン動翼において、前記シュラウドは、前縁に、外周側から前記主流領域へと流体を導く前縁ガイド部を備えていることを特徴とする
シュラウドの前縁に、外周側から主流領域へと流体を導く前縁ガイド部を設けることとしたので、タービン動翼へと流れ込む流体の多くを主流領域に取り込むことができる。これにより、シュラウドの外周側へ流れ込む漏れ流れを低減でき、タービン効率を向上させることができる。
また、上記の各タービン動翼を備えたタービンを提供する。
これにより、損失が低減されたタービン動翼を用いることにより、効率向上が実現されたタービンを提供することができる。
これにより、損失が低減されたタービン動翼を用いることにより、効率向上が実現されたタービンを提供することができる。
本発明は、シュラウド通過後の漏れ流れと主流とが平行に流れるようにしたので、漏れ流れと主流とが混合して引き起こされる混合損失を低減することができる。
本発明は、コンタクトリブに対して、流れを整流するガイドを設けることとしたので、コンタクトリブの圧力損失を低減することができる。
本発明は、シュラウドの前縁を先細としたので、シュラウド前縁のブロッケージによる圧力損失を低減することができる。
本発明は、コンタクトリブに対して、流れを整流するガイドを設けることとしたので、コンタクトリブの圧力損失を低減することができる。
本発明は、シュラウドの前縁を先細としたので、シュラウド前縁のブロッケージによる圧力損失を低減することができる。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1を用いて説明する。
本実施形態は、図10,11を用いて説明した構成と基本的に同様であり、シュラウドの形状が異なる。したがって、図10,11と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
シュラウド13は、動翼10を通過する流体流れからみて上流側に位置する上流部13aと、下流側に位置する下流部13bとを備えており、それぞれの形状が異なっている。上流部13aは、動翼10の回転中心とされる軸線(図10(a)の符号L参照)からの距離が流体流れの下流側に向かって拡大するように設けられている。下流部13bは、対向する分割環(ケーシング)11の内周面と略平行に延在するように設けられている。つまり、下流部13bは、分割環11の円筒状の内周面と平行となるように、軸線方向に平行に延在するように構成されている。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1を用いて説明する。
本実施形態は、図10,11を用いて説明した構成と基本的に同様であり、シュラウドの形状が異なる。したがって、図10,11と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
シュラウド13は、動翼10を通過する流体流れからみて上流側に位置する上流部13aと、下流側に位置する下流部13bとを備えており、それぞれの形状が異なっている。上流部13aは、動翼10の回転中心とされる軸線(図10(a)の符号L参照)からの距離が流体流れの下流側に向かって拡大するように設けられている。下流部13bは、対向する分割環(ケーシング)11の内周面と略平行に延在するように設けられている。つまり、下流部13bは、分割環11の円筒状の内周面と平行となるように、軸線方向に平行に延在するように構成されている。
本実施形態によれば、次のような作用効果を奏する。
シュラウド13の上流部13aは、軸線からの距離が流体流れの下流側に向かって拡大するように設けられているので、シュラウド13の内周側を流れる主流16aの排気流速を落とすことができ、タービン効率を上げることができる。また、シュラウド13の上流側ほど軸線からの距離が短くなるので、回転半径が小さくなり、シュラウド13に加わる遠心力を低減でき、動翼10の強度を確保することができる。
シュラウド13の上流部13aは、軸線からの距離が流体流れの下流側に向かって拡大するように設けられているので、シュラウド13の内周側を流れる主流16aの排気流速を落とすことができ、タービン効率を上げることができる。また、シュラウド13の上流側ほど軸線からの距離が短くなるので、回転半径が小さくなり、シュラウド13に加わる遠心力を低減でき、動翼10の強度を確保することができる。
シュラウド13の下流部13bは、対向する分割環11の内周面と略平行に延在するように設けられているので、分割環11側の領域(シュラウドの外周側)を流れる漏れ流れ16eと、シュラウドの内周側を流れる主流16aとは、シュラウド13を通過した後も平行に流れようとする。したがって、漏れ流れ16eと主流16aとが混合して引き起こされる混合損失を低減することができる。
また、軸線方向に平行にシュラウド13の下流部13bを延在させることとしたので、内周面が軸線方向に平行に形成されている既存の分割環11に対して適用することができ、分割環11の改造を必要としないという利点を有する。
また、軸線方向に平行にシュラウド13の下流部13bを延在させることとしたので、内周面が軸線方向に平行に形成されている既存の分割環11に対して適用することができ、分割環11の改造を必要としないという利点を有する。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図2を用いて説明する。
本実施形態は、図10,11を用いて説明した構成と基本的に同様であり、分割環(ケーシング)の形状が異なる。したがって、図10,11と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
シュラウド13は、軸線からの距離が流体流れの下流側に向かって一定割合で拡大するように設けられている。これにより、シュラウド13の内周側を流れる主流の排気流速を落とすことができ、タービン効率を上げることができる。また、シュラウド13の上流側ほど軸線からの距離が短くなるので、回転半径が小さくなり、シュラウド13に加わる遠心力を低減でき、タービン動翼の強度を確保することができる。
次に、本発明の第2実施形態について、図2を用いて説明する。
本実施形態は、図10,11を用いて説明した構成と基本的に同様であり、分割環(ケーシング)の形状が異なる。したがって、図10,11と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
シュラウド13は、軸線からの距離が流体流れの下流側に向かって一定割合で拡大するように設けられている。これにより、シュラウド13の内周側を流れる主流の排気流速を落とすことができ、タービン効率を上げることができる。また、シュラウド13の上流側ほど軸線からの距離が短くなるので、回転半径が小さくなり、シュラウド13に加わる遠心力を低減でき、タービン動翼の強度を確保することができる。
シュラウド13の下流部13bに対向する分割環11には、拡径部11bが設けられている。この拡径部11bは、動翼10の回転中心である軸線からの距離が流体流れの下流側に向かって拡大する形状となっている。拡径部11bの上流側開始位置11cは、フィン15よりも軸線方向下流側に所定距離P1だけずれた位置となっている。これは、動翼10は起動昇速中に軸線方向に変位するので、この変位に見合う所定距離P1に相当する長さを軸線に平行な平行部として、フィン15と分割環11内周面の間のクリアランスを一定値に保つようにするためである。
本実施形態によれば、次のような作用効果を奏する。
シュラウド13の下流部に対向する分割環11に、拡径部11bを設けることとしたので、下流側に向かって拡大するシュラウド13の下流部に対しても、漏れ流れ16eと主流16aとは、シュラウド13を通過した後も平行に流れようとする。したがって、漏れ流れ16eと主流16aとが混合して引き起こされる混合損失を低減することができる
シュラウド13の下流部に対向する分割環11に、拡径部11bを設けることとしたので、下流側に向かって拡大するシュラウド13の下流部に対しても、漏れ流れ16eと主流16aとは、シュラウド13を通過した後も平行に流れようとする。したがって、漏れ流れ16eと主流16aとが混合して引き起こされる混合損失を低減することができる
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について、図3を用いて説明する。
本実施形態は、図10,11を用いて説明した構成と基本的に同様であり、シュラウドの後縁の形状が異なる。したがって、図10,11と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
シュラウド13は、軸線からの距離が流体流れの下流側に向かって一定割合で拡大するように設けられている。
図3(b)に示すように、シュラウド13の後縁13eには、鋭角とされた角部13cが設けられている。この角部13cは、主流16aが流れる領域側、すなわち内周側に設けられている。同図には、比較のために、従来のシュラウド後縁の形状が2点鎖線で示されている。従来のシュラウド後縁は、動翼本体9の後縁の延長線を成すように形成されており、主流16a側の角部は鈍角となっている。
次に、本発明の第3実施形態について、図3を用いて説明する。
本実施形態は、図10,11を用いて説明した構成と基本的に同様であり、シュラウドの後縁の形状が異なる。したがって、図10,11と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
シュラウド13は、軸線からの距離が流体流れの下流側に向かって一定割合で拡大するように設けられている。
図3(b)に示すように、シュラウド13の後縁13eには、鋭角とされた角部13cが設けられている。この角部13cは、主流16aが流れる領域側、すなわち内周側に設けられている。同図には、比較のために、従来のシュラウド後縁の形状が2点鎖線で示されている。従来のシュラウド後縁は、動翼本体9の後縁の延長線を成すように形成されており、主流16a側の角部は鈍角となっている。
本実施形態によれば、次のような作用効果を奏する。
図3(b)に2点鎖線で示した従来のシュラウド後縁の形状では、主流側の角部が鈍角とされているので剥離点が固定されず、主流16aとシュラウド13の外周側を流れる漏れ流れ16eとの混合領域が時間的にランダムに変動し、これにより生じる混合損失が増大してしまう。
本実施形態では、シュラウド13の後縁13eに、鋭角とされた角部13cを主流領域側に設けることとしたので、主流の剥離点を角部13cに固定させることができ、漏れ流れ16eとの間の混合損失を低減することができる。
図3(b)に2点鎖線で示した従来のシュラウド後縁の形状では、主流側の角部が鈍角とされているので剥離点が固定されず、主流16aとシュラウド13の外周側を流れる漏れ流れ16eとの混合領域が時間的にランダムに変動し、これにより生じる混合損失が増大してしまう。
本実施形態では、シュラウド13の後縁13eに、鋭角とされた角部13cを主流領域側に設けることとしたので、主流の剥離点を角部13cに固定させることができ、漏れ流れ16eとの間の混合損失を低減することができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について、図4を用いて説明する。
本実施形態は、図10,11を用いて説明した構成と基本的に同様であり、コンタクトリブとシュラウド後縁との位置関係が異なる。したがって、図10,11と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
シュラウド13は、軸線からの距離が流体流れの下流側に向かって一定割合で拡大するように設けられている。
シュラウド13の外周面上に設けられたコンタクトリブ14の外周面は、シュラウドの後縁すなわち下流部の最下流位置と略同じ半径Rとされている。
コンタクトリブ14の外周面上にはフィン15が立設されている。したがって、フィン15の外周の半径は、シュラウドの後縁の半径Rよりも大きくなっている。
次に、本発明の第4実施形態について、図4を用いて説明する。
本実施形態は、図10,11を用いて説明した構成と基本的に同様であり、コンタクトリブとシュラウド後縁との位置関係が異なる。したがって、図10,11と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
シュラウド13は、軸線からの距離が流体流れの下流側に向かって一定割合で拡大するように設けられている。
シュラウド13の外周面上に設けられたコンタクトリブ14の外周面は、シュラウドの後縁すなわち下流部の最下流位置と略同じ半径Rとされている。
コンタクトリブ14の外周面上にはフィン15が立設されている。したがって、フィン15の外周の半径は、シュラウドの後縁の半径Rよりも大きくなっている。
本実施形態によれば、次のような作用効果を奏する。
フィン15は、シュラウド13およびコンタクトリブ14の外周面上に立設されているので、その外周端はケーシング内周面と最も接近する。このフィン15の外周端と分割環11の内周面との間から漏出した漏れ流れは、軸線からの距離が流体流れの下流側に向かって拡大するシュラウド13の下流部とケーシング内周面との間に形成された拡大領域Cに流れ込む。この拡大領域Cで漏れ流れが急拡大することにより、漏れ流れの流速が急降下するとともに渦が形成される。このように拡大領域Cにおいて大幅に減速され渦度が増大した漏れ流れは、動翼本体9を通過した流速の大きい主流と混合される。漏れ流れの流速が小さいほど主流との速度差が大きくなるので混合損失が増大し、また渦度が大きいほど混合損失が増大してしまう。
本実施形態では、コンタクトリブ14の外周面をシュラウド13の後縁と略同じ半径Rとし、このコンタクトリブ14の外周面からフィン15を立設させることとしたので、分割環11内周面をシュラウド13側に近づけることができる。つまり、シュラウド13外周面から突出するコンタクトリブ14の高さをシュラウド13後縁の高さとの関係で規定することにより、拡大領域Cの体積が最小となるようにする。
これにより、シュラウド13下流部と分割環11内周面との間に形成される拡大領域Cを小さくできるので、漏れ流れの拡大領域Cにおける減速及び渦度が低減され、ひいてはシュラウド13下流での混合損失が低減される。
フィン15は、シュラウド13およびコンタクトリブ14の外周面上に立設されているので、その外周端はケーシング内周面と最も接近する。このフィン15の外周端と分割環11の内周面との間から漏出した漏れ流れは、軸線からの距離が流体流れの下流側に向かって拡大するシュラウド13の下流部とケーシング内周面との間に形成された拡大領域Cに流れ込む。この拡大領域Cで漏れ流れが急拡大することにより、漏れ流れの流速が急降下するとともに渦が形成される。このように拡大領域Cにおいて大幅に減速され渦度が増大した漏れ流れは、動翼本体9を通過した流速の大きい主流と混合される。漏れ流れの流速が小さいほど主流との速度差が大きくなるので混合損失が増大し、また渦度が大きいほど混合損失が増大してしまう。
本実施形態では、コンタクトリブ14の外周面をシュラウド13の後縁と略同じ半径Rとし、このコンタクトリブ14の外周面からフィン15を立設させることとしたので、分割環11内周面をシュラウド13側に近づけることができる。つまり、シュラウド13外周面から突出するコンタクトリブ14の高さをシュラウド13後縁の高さとの関係で規定することにより、拡大領域Cの体積が最小となるようにする。
これにより、シュラウド13下流部と分割環11内周面との間に形成される拡大領域Cを小さくできるので、漏れ流れの拡大領域Cにおける減速及び渦度が低減され、ひいてはシュラウド13下流での混合損失が低減される。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態について、図5を用いて説明する。
本実施形態は、図10,11を用いて説明した構成と基本的に同様であり、コンタクトリブの上流側の形状が異なる。したがって、図10,11と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図5は、図10(b)と同様に、動翼10の翼端側(外周側)からみた図である。
シュラウド13の外周面上に形成されたコンタクトリブ14の上流側には、シュラウド13の外周側を流れる流体16d(コンタクトリブ衝突流,図11参照)の上流側に向けて先細となる上流ガイド14aが設けられている。上流ガイド14aは、本実施形態では、楔形とされている。
次に、本発明の第5実施形態について、図5を用いて説明する。
本実施形態は、図10,11を用いて説明した構成と基本的に同様であり、コンタクトリブの上流側の形状が異なる。したがって、図10,11と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図5は、図10(b)と同様に、動翼10の翼端側(外周側)からみた図である。
シュラウド13の外周面上に形成されたコンタクトリブ14の上流側には、シュラウド13の外周側を流れる流体16d(コンタクトリブ衝突流,図11参照)の上流側に向けて先細となる上流ガイド14aが設けられている。上流ガイド14aは、本実施形態では、楔形とされている。
本実施形態によれば、次のような作用効果を奏する。
コンタクトリブ14の上流側に、翼端側から見た場合に流体の上流側に向けて先細となる上流ガイド14aが設けられているので、コンタクトリブ14に向かう流体16dは、この上流ガイド14aによってコンタクトリブ14の両側に低損失で分離されることになる。したがって、コンタクトリブ14の上流面に流体が衝突することによって生じるコンタクトリブ14のブロッケージ損失を低減することができる。
コンタクトリブ14の上流側に、翼端側から見た場合に流体の上流側に向けて先細となる上流ガイド14aが設けられているので、コンタクトリブ14に向かう流体16dは、この上流ガイド14aによってコンタクトリブ14の両側に低損失で分離されることになる。したがって、コンタクトリブ14の上流面に流体が衝突することによって生じるコンタクトリブ14のブロッケージ損失を低減することができる。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態について、図6を用いて説明する。
本実施形態は、図10,11を用いて説明した構成と基本的に同様であり、コンタクトリブの下流側の形状が異なる。したがって、図10,11と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図6は、図10(b)と同様に、動翼10の翼端側(外周側)からみた図である。
シュラウド13の外周面上に形成されたコンタクトリブ14の下流側には、下流ガイド14bが設けられている。この下流ガイド14bは、動翼本体9の背側9aへ向かう周方向漏れ流れ16fを妨げるものである。すなわち、下流ガイド14bは、図6(b)に示すように、動翼本体9の背側9b側の側壁14b1を高くし、コンタクトリブ14の外周を通過する漏れ流れ16eが動翼本体9の背側9aへと流れないような形状とされている。本実施形態では、シュラウド13の後縁とコンタクトリブ14の上端とを結んだ外面14b3を有する形状となっている。なお、外面14b3を凹ませて、動翼本体9の背側19aへと流れる周方向漏れ流れ16fをより妨げる形状としても良い。
次に、本発明の第6実施形態について、図6を用いて説明する。
本実施形態は、図10,11を用いて説明した構成と基本的に同様であり、コンタクトリブの下流側の形状が異なる。したがって、図10,11と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図6は、図10(b)と同様に、動翼10の翼端側(外周側)からみた図である。
シュラウド13の外周面上に形成されたコンタクトリブ14の下流側には、下流ガイド14bが設けられている。この下流ガイド14bは、動翼本体9の背側9aへ向かう周方向漏れ流れ16fを妨げるものである。すなわち、下流ガイド14bは、図6(b)に示すように、動翼本体9の背側9b側の側壁14b1を高くし、コンタクトリブ14の外周を通過する漏れ流れ16eが動翼本体9の背側9aへと流れないような形状とされている。本実施形態では、シュラウド13の後縁とコンタクトリブ14の上端とを結んだ外面14b3を有する形状となっている。なお、外面14b3を凹ませて、動翼本体9の背側19aへと流れる周方向漏れ流れ16fをより妨げる形状としても良い。
本実施形態によれば、次のような作用効果を奏する。
図6(c)に示されているように、動翼本体9の下流には、衝撃波Sが形成される。同図には、等マッハ線が動翼本体9の背側9aと腹側9bとの間に示されている。同図に示されているように、衝撃波Sは、翼後縁の腹側9bから背側9aの下流に向かって形成され、この領域で流れは大きく変動する。
一方、コンタクトリブ14を通過した漏れ流れ16eは、腹側9bよりも圧力の低い背側9aへと流れようとする。この漏れ流れが背側9aに流れて衝撃波が形成される領域に流れ込むと、この領域では流れが大きく乱れているので、大きな混合損失が生じる。
本実施形態では、コンタクトリブ14の下流側に下流ガイド14bを設けることとして、コンタクトリブ14を通過した漏れ流れ16eが動翼本体9の背側9aへと流れる周方向漏れ流れ16fを妨げる。これにより、動翼本体9の背側9aに生じる衝撃波領域に漏れ流れ16fが流れ込むことを防止し、混合損失を低減することができる。
図6(c)に示されているように、動翼本体9の下流には、衝撃波Sが形成される。同図には、等マッハ線が動翼本体9の背側9aと腹側9bとの間に示されている。同図に示されているように、衝撃波Sは、翼後縁の腹側9bから背側9aの下流に向かって形成され、この領域で流れは大きく変動する。
一方、コンタクトリブ14を通過した漏れ流れ16eは、腹側9bよりも圧力の低い背側9aへと流れようとする。この漏れ流れが背側9aに流れて衝撃波が形成される領域に流れ込むと、この領域では流れが大きく乱れているので、大きな混合損失が生じる。
本実施形態では、コンタクトリブ14の下流側に下流ガイド14bを設けることとして、コンタクトリブ14を通過した漏れ流れ16eが動翼本体9の背側9aへと流れる周方向漏れ流れ16fを妨げる。これにより、動翼本体9の背側9aに生じる衝撃波領域に漏れ流れ16fが流れ込むことを防止し、混合損失を低減することができる。
[第7実施形態]
次に、本発明の第7実施形態について、図7を用いて説明する。
本実施形態は、図10,11を用いて説明した構成と基本的に同様であり、動翼の先端部の形状が異なる。したがって、図10,11と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図7(a)には、動翼本体9を、軸線L(図10(a)参照)を中心線とする円筒面で切断した断面形状が示されている。同図において、実線が動翼本体9の先端部(シュラウドに近い位置)の断面形状を示し、破線が先端部よりも翼根側の断面形状を示す。同図から分かるように、動翼本体9の先端部は、前縁部において翼根側よりも翼厚が大きくなっている。
図7(b)には、図7(a)に示した翼断面の中心線が示されており、実線が動翼本体9の先端部の中心線を示し、破線が先端部よりも翼根側の中心線を示す。このように、動翼本体9の先端部は、翼の後縁側の曲率が小さくなっている。
図7(c)には、動翼の前縁から後縁にかけて流路長さをとった場合の流路幅が示されている。図7(a)及び(b)で示したように、動翼本体9の先端部を、前縁側で翼厚を大きくし、翼中心線の後縁側の曲率を小さくすることとしたので、流路幅は、先端部よりも翼根側の位置に比べて(破線参照)、流入直後に急激に絞られるようになっている(いわゆるフロントローディング)。
このような翼形状を採用することにより、先端部の下流側における背側と腹側の圧力差を、先端部よりも翼根側の位置の圧力差よりも小さくすることができる。
次に、本発明の第7実施形態について、図7を用いて説明する。
本実施形態は、図10,11を用いて説明した構成と基本的に同様であり、動翼の先端部の形状が異なる。したがって、図10,11と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図7(a)には、動翼本体9を、軸線L(図10(a)参照)を中心線とする円筒面で切断した断面形状が示されている。同図において、実線が動翼本体9の先端部(シュラウドに近い位置)の断面形状を示し、破線が先端部よりも翼根側の断面形状を示す。同図から分かるように、動翼本体9の先端部は、前縁部において翼根側よりも翼厚が大きくなっている。
図7(b)には、図7(a)に示した翼断面の中心線が示されており、実線が動翼本体9の先端部の中心線を示し、破線が先端部よりも翼根側の中心線を示す。このように、動翼本体9の先端部は、翼の後縁側の曲率が小さくなっている。
図7(c)には、動翼の前縁から後縁にかけて流路長さをとった場合の流路幅が示されている。図7(a)及び(b)で示したように、動翼本体9の先端部を、前縁側で翼厚を大きくし、翼中心線の後縁側の曲率を小さくすることとしたので、流路幅は、先端部よりも翼根側の位置に比べて(破線参照)、流入直後に急激に絞られるようになっている(いわゆるフロントローディング)。
このような翼形状を採用することにより、先端部の下流側における背側と腹側の圧力差を、先端部よりも翼根側の位置の圧力差よりも小さくすることができる。
このように先端部の下流側における背側と腹側の圧力差を、先端部よりも翼根側の位置の圧力差よりも小さくすることによる作用効果について説明する。
図6(c)で示したように、動翼本体9の下流には、衝撃波Sが形成される。この領域にシュラウド13外周側を流れる周方向漏れ流れ16fが流れ込むと、混合損失が生じる。この周方向漏れ流れ16fは、図7(d)に示すように、動翼本体9の背側と腹側との圧力差△Pが大きいときに一層強くなる。本実施形態では、周方向漏れ流れ16fに影響を及ぼす動翼本体9の先端部について、背側と腹側との差圧を翼根側における差圧よりも小さくすることにより、シュラウド外周面において背側に向かう周方向漏れ流れ16fを小さくし、混合損失を低減している。
図6(c)で示したように、動翼本体9の下流には、衝撃波Sが形成される。この領域にシュラウド13外周側を流れる周方向漏れ流れ16fが流れ込むと、混合損失が生じる。この周方向漏れ流れ16fは、図7(d)に示すように、動翼本体9の背側と腹側との圧力差△Pが大きいときに一層強くなる。本実施形態では、周方向漏れ流れ16fに影響を及ぼす動翼本体9の先端部について、背側と腹側との差圧を翼根側における差圧よりも小さくすることにより、シュラウド外周面において背側に向かう周方向漏れ流れ16fを小さくし、混合損失を低減している。
図7(e)には、動翼本体9のアキシャル長さに対する圧力が示されている。同図において、実線が動翼本体9の先端部の圧力を示し、破線が先端部よりも翼根側の圧力を示す。また、背側を符号aで示し、腹側を符号bで示す。これらの図から分かるように、動翼本体9の先端側では、流体流れの下流側において、流体流れの下流側において、背側aと腹側bの圧力差が小さくされている。
図7(f)には、動翼本体9のアキシャル長さに対する流速が示されている。同図において、実線が動翼本体9の先端部の流速を示し、破線が先端部よりも翼根側の流速を示す。また、背側を符号aで示し、腹側を符号bで示す。これらの図から分かるように、動翼本体9の先端側では、流体流れの下流域において、図7(e)で示したように背側及び腹側の圧力差が小さくなったことに伴い、背側aの流速が低下している。つまり、動翼本体9の背側で生じる衝撃波のマッハ数を小さくすることができ、混合損失をより低減させることができる。
なお、本発明の動翼本体9の先端部の翼形状は本実施形態に限定されるものではなく、下流側における背側と腹側との圧力差が翼根側よりも小さくなるような形状とされていればよい。
図7(f)には、動翼本体9のアキシャル長さに対する流速が示されている。同図において、実線が動翼本体9の先端部の流速を示し、破線が先端部よりも翼根側の流速を示す。また、背側を符号aで示し、腹側を符号bで示す。これらの図から分かるように、動翼本体9の先端側では、流体流れの下流域において、図7(e)で示したように背側及び腹側の圧力差が小さくなったことに伴い、背側aの流速が低下している。つまり、動翼本体9の背側で生じる衝撃波のマッハ数を小さくすることができ、混合損失をより低減させることができる。
なお、本発明の動翼本体9の先端部の翼形状は本実施形態に限定されるものではなく、下流側における背側と腹側との圧力差が翼根側よりも小さくなるような形状とされていればよい。
[第8実施形態]
次に、本発明の第8実施形態について、図8を用いて説明する。
本実施形態は、図10,11を用いて説明した構成と基本的に同様であり、動翼先端部の形状が異なる。したがって、図10,11と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図8(a)に示すように、動翼本体9は、シュラウド13側すなわち先端側に向かってコード長が増大する先端部9dを有している。すなわち、先端部9dでは、後縁が下流側に延びた形状となっている。同図に示した破線は、比較例であり、翼先端に向かってコード長が漸次減少する動翼本体の後縁形状を示している。
図8(b)には、翼高さの各位置(%Hi)に対するアキシャルコード長を示している。同図において、実線は本実施形態を示し、破線は図8(a)に示した比較例を示す。本実施形態では、例えば翼高さを百分率表示した場合に95%を越えた先端部9dにおいて、コード長を増大させるようにしている。
図8(c)には、先端部9dを流れる流体の流速が、アキシャル長さに対して示されている。実線は本実施形態を示し、破線は図8(a)に示した比較例を示す。同図において、符号aは背側を示し、符号bは腹側を示す。本実施形態のようにコード長を大きくすると、比較例と同等の工業仕事(おおよそ背側と腹側の線で囲まれた面積に相当する)を得ようとした場合、背側aのピークマッハ数を小さくすることができる。
このように動翼本体9のシュラウド13に近い先端部9dにおける背側のピークマッハ数を小さくできるので、シュラウド13外周側から流入する漏れ流れと背側に形成される衝撃波との干渉による損失を低減することができる。
次に、本発明の第8実施形態について、図8を用いて説明する。
本実施形態は、図10,11を用いて説明した構成と基本的に同様であり、動翼先端部の形状が異なる。したがって、図10,11と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図8(a)に示すように、動翼本体9は、シュラウド13側すなわち先端側に向かってコード長が増大する先端部9dを有している。すなわち、先端部9dでは、後縁が下流側に延びた形状となっている。同図に示した破線は、比較例であり、翼先端に向かってコード長が漸次減少する動翼本体の後縁形状を示している。
図8(b)には、翼高さの各位置(%Hi)に対するアキシャルコード長を示している。同図において、実線は本実施形態を示し、破線は図8(a)に示した比較例を示す。本実施形態では、例えば翼高さを百分率表示した場合に95%を越えた先端部9dにおいて、コード長を増大させるようにしている。
図8(c)には、先端部9dを流れる流体の流速が、アキシャル長さに対して示されている。実線は本実施形態を示し、破線は図8(a)に示した比較例を示す。同図において、符号aは背側を示し、符号bは腹側を示す。本実施形態のようにコード長を大きくすると、比較例と同等の工業仕事(おおよそ背側と腹側の線で囲まれた面積に相当する)を得ようとした場合、背側aのピークマッハ数を小さくすることができる。
このように動翼本体9のシュラウド13に近い先端部9dにおける背側のピークマッハ数を小さくできるので、シュラウド13外周側から流入する漏れ流れと背側に形成される衝撃波との干渉による損失を低減することができる。
[第9実施形態]
次に、本発明の第9実施形態について、図9を用いて説明する。
本実施形態は、図10,11を用いて説明した構成と基本的に同様であり、シュラウド前縁の形状が異なる。したがって、図10,11と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図9(a)に示すように、シュラウド13の前縁13fに、先細りとされた先細部130gを設けている。図9(b)にはシュラウド前縁13fの拡大図が示されている。先細部13gは、シュラウド前縁13fに流れ込む流体をシュラウド13の外側および内側に低損失で分離するように前縁半径を小さくした形状とされている。
このような先細部13gを設けることにより、シュラウド13の前縁に流れ込む流体16bが衝突する(図11のシュラウド衝突流16b参照)ことによるシュラウド13の前縁におけるブロッケージを小さくし、圧力損失を低減することができる。
次に、本発明の第9実施形態について、図9を用いて説明する。
本実施形態は、図10,11を用いて説明した構成と基本的に同様であり、シュラウド前縁の形状が異なる。したがって、図10,11と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図9(a)に示すように、シュラウド13の前縁13fに、先細りとされた先細部130gを設けている。図9(b)にはシュラウド前縁13fの拡大図が示されている。先細部13gは、シュラウド前縁13fに流れ込む流体をシュラウド13の外側および内側に低損失で分離するように前縁半径を小さくした形状とされている。
このような先細部13gを設けることにより、シュラウド13の前縁に流れ込む流体16bが衝突する(図11のシュラウド衝突流16b参照)ことによるシュラウド13の前縁におけるブロッケージを小さくし、圧力損失を低減することができる。
また、図9(c)に示すように、シュラウド前縁13fに、外周側から主流16a領域(内側)へと流体を導く前縁ガイド部13hを設けることとしても良い。
前縁ガイド部13hを設けることにより、動翼へと流れ込む流体の多くを主流16a領域に取り込むことができる。これにより、シュラウド13の外周側へ流れ込む漏れ流れを低減でき、タービン効率を向上させることができる。
前縁ガイド部13hを設けることにより、動翼へと流れ込む流体の多くを主流16a領域に取り込むことができる。これにより、シュラウド13の外周側へ流れ込む漏れ流れを低減でき、タービン効率を向上させることができる。
9 動翼本体
10 動翼
11 分割環(ケーシング)
13 シュラウド
14 コンタクトリブ
15 フィン
10 動翼
11 分割環(ケーシング)
13 シュラウド
14 コンタクトリブ
15 フィン
Claims (12)
- ケーシング内に配置され、軸線方向に流れる流体の流体力を受けて該軸線回りに回転する動翼本体と、
該動翼本体が延在する半径方向に直交するように該動翼本体の外周端部に設けられ、前記ケーシング側の領域から該動翼本体側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウドと、を備えたタービン動翼において、
前記シュラウドは、前記軸線からの距離が前記流体流れの下流側に向かって拡大するように設けられた上流部と、対向する前記ケーシングの内周面と略平行に延在する下流部とを備えていることを特徴とするタービン動翼。 - 前記シュラウドの前記下流部は、前記軸線方向と平行に延在していることを特徴とする請求項1記載のタービン動翼。
- 軸線回りに回転するタービン動翼と、
該タービン動翼を収容するケーシングを備えてなり、
前記タービン動翼は、前記軸線方向に流れる流体の流体力を受けて該軸線回りに回転する動翼本体と、該動翼本体が延在する半径方向に直交するように該動翼本体の外周端部に設けられ、前記ケーシング側の領域から該動翼本体側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウドと有するタービンにおいて、
前記シュラウドは、前記軸線からの距離が前記流体流れの下流側に向かって拡大するように設けられ、
前記シュラウドの下流部に対向する前記ケーシングには、前記軸線からの距離が前記流体流れの下流側に向かって拡大する拡径部が設けられていることを特徴とするタービン。 - ケーシング内に配置され、軸線方向に流れる流体の流体力を受けて該軸線回りに回転する動翼本体と、
該動翼本体が延在する半径方向に直交するように該動翼本体の外周端部に設けられ、前記ケーシング側の領域から該動翼本体側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウドと、を備えたタービン動翼において、
前記シュラウドの後縁には、鋭角とされた角部を前記主流領域側に備えていることを特徴とするタービン動翼。 - ケーシング内に配置され、軸線方向に流れる流体の流体力を受けて該軸線回りに回転する動翼本体と、
該動翼本体が延在する半径方向に直交するように該動翼本体の外周端部に設けられ、前記ケーシング側の領域から該動翼本体側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウドと、
該シュラウドの外周面上に設けられ、隣り合うタービン動翼と当接するコンタクトリブと、
前記シュラウドの周方向に延在するように該シュラウドおよび前記コンタクトリブの外周面上に立設されたフィンと、を備えたタービン動翼において、
前記シュラウドは、前記軸線からの距離が前記流体流れの下流側に向かって拡大する下流部を備え、
前記コンタクトリブの外周面は、前記シュラウドの前記下流部の最下流位置と略同じ半径とされていることを特徴とするタービン動翼。 - ケーシング内に配置され、軸線方向に流れる流体の流体力を受けて該軸線回りに回転する動翼本体と、
該動翼本体が延在する半径方向に直交するように該動翼本体の外周端部に設けられ、前記ケーシング側の領域から該動翼本体側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウドと、
該シュラウドの外周面上に設けられ、隣り合うタービン動翼と当接するコンタクトリブと、
前記シュラウドの周方向に延在するように該シュラウドおよび前記コンタクトリブの外周面上に立設されたフィンと、を備えたタービン動翼において、
前記コンタクトリブの上流側には、翼端側から見た場合に前記流体の上流側に向けて先細となる上流ガイドが設けられていることを特徴とするタービン動翼。 - ケーシング内に配置され、軸線方向に流れる流体の流体力を受けて該軸線回りに回転する動翼本体と、
該動翼本体が延在する半径方向に直交するように該動翼本体の外周端部に設けられ、前記ケーシング側の領域から該動翼本体側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウドと、
該シュラウドの外周面上に設けられ、隣り合うタービン動翼と当接するコンタクトリブと、
前記シュラウドの周方向に延在するように該シュラウドおよび前記コンタクトリブの外周面上に立設されたフィンと、を備えたタービン動翼において、
前記コンタクトリブの下流側には、前記動翼本体の背側へ向かう流れを妨げる下流ガイドを備えていることを特徴とするタービン動翼。 - ケーシング内に配置され、軸線方向に流れる流体の流体力を受けて該軸線回りに回転する動翼本体と、
該動翼本体が延在する半径方向に直交するように該動翼本体の外周端部に設けられ、前記ケーシング側の領域から該動翼本体側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウドと、を備えたタービン動翼において、
前記動翼本体は、前記流体流れの下流側における背側と腹側の圧力差が翼根側よりも小さくされた先端部を有することを特徴とするタービン動翼。 - ケーシング内に配置され、軸線方向に流れる流体の流体力を受けて該軸線回りに回転する動翼本体と、
該動翼本体が延在する半径方向に直交するように該動翼本体の外周端部に設けられ、前記ケーシング側の領域から該動翼本体側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウドと、を備えたタービン動翼において、
前記動翼本体は、先端側に向かってコード長が増大する先端部を有することを特徴とするタービン動翼。 - ケーシング内に配置され、軸線方向に流れる流体の流体力を受けて該軸線回りに回転する動翼本体と、
該動翼本体が延在する半径方向に直交するように該動翼本体の外周端部に設けられ、前記ケーシング側の領域から該動翼本体側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウドと、を備えたタービン動翼において、
前記シュラウドは、前縁に、先細りの先細部を備えていることを特徴とするタービン動翼。 - ケーシング内に配置され、軸線方向に流れる流体の流体力を受けて該軸線回りに回転する動翼本体と、
該動翼本体が延在する半径方向に直交するように該動翼本体の外周端部に設けられ、前記ケーシング側の領域から該動翼本体側の主流領域を仕切るように設けられた板状のシュラウドと、を備えたタービン動翼において、
前記シュラウドは、前縁に、外周側から前記主流領域へと流体を導く前縁ガイド部を備えていることを特徴とするタービン動翼 - 請求項1,2,4〜11のいずれかに記載されたタービン動翼を備えたことを特徴とするタービン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005049444A JP2006233857A (ja) | 2005-02-24 | 2005-02-24 | タービン動翼およびこれを備えたタービン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005049444A JP2006233857A (ja) | 2005-02-24 | 2005-02-24 | タービン動翼およびこれを備えたタービン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006233857A true JP2006233857A (ja) | 2006-09-07 |
Family
ID=37041794
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005049444A Withdrawn JP2006233857A (ja) | 2005-02-24 | 2005-02-24 | タービン動翼およびこれを備えたタービン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006233857A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009299497A (ja) * | 2008-06-10 | 2009-12-24 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | タービンおよびタービン動翼 |
CN103249917A (zh) * | 2011-12-07 | 2013-08-14 | 株式会社日立制作所 | 涡轮动叶片 |
JP2013245680A (ja) * | 2012-05-24 | 2013-12-09 | General Electric Co <Ge> | タービンおよびタービンでの衝撃損失を低減するための方法 |
JP2014092117A (ja) * | 2012-11-06 | 2014-05-19 | Toshiba Corp | 蒸気タービン |
US8920126B2 (en) | 2009-12-07 | 2014-12-30 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Turbine and turbine rotor blade |
WO2019244900A1 (ja) * | 2018-06-19 | 2019-12-26 | 三菱日立パワーシステムズ株式会社 | タービン動翼、ターボ機械及びコンタクト面製造方法 |
CN112832878A (zh) * | 2020-12-31 | 2021-05-25 | 南昌航空大学 | 一种涡轮泄漏流控制的非定常机匣处理结构 |
-
2005
- 2005-02-24 JP JP2005049444A patent/JP2006233857A/ja not_active Withdrawn
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009299497A (ja) * | 2008-06-10 | 2009-12-24 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | タービンおよびタービン動翼 |
US8920126B2 (en) | 2009-12-07 | 2014-12-30 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Turbine and turbine rotor blade |
CN103249917A (zh) * | 2011-12-07 | 2013-08-14 | 株式会社日立制作所 | 涡轮动叶片 |
JP2013245680A (ja) * | 2012-05-24 | 2013-12-09 | General Electric Co <Ge> | タービンおよびタービンでの衝撃損失を低減するための方法 |
JP2014092117A (ja) * | 2012-11-06 | 2014-05-19 | Toshiba Corp | 蒸気タービン |
KR20210009358A (ko) * | 2018-06-19 | 2021-01-26 | 미츠비시 파워 가부시키가이샤 | 터빈 동익, 터보 기계 및 콘택트면 제조방법 |
WO2019244900A1 (ja) * | 2018-06-19 | 2019-12-26 | 三菱日立パワーシステムズ株式会社 | タービン動翼、ターボ機械及びコンタクト面製造方法 |
CN112313395A (zh) * | 2018-06-19 | 2021-02-02 | 三菱动力株式会社 | 涡轮动叶、涡轮机械以及接触面制造方法 |
JPWO2019244900A1 (ja) * | 2018-06-19 | 2021-05-20 | 三菱パワー株式会社 | タービン動翼、ターボ機械及びコンタクト面製造方法 |
US11286785B2 (en) | 2018-06-19 | 2022-03-29 | Mitsubishi Power, Ltd. | Turbine rotor blade, turbo machine, and contact surface manufacturing method |
KR102431943B1 (ko) | 2018-06-19 | 2022-08-11 | 미츠비시 파워 가부시키가이샤 | 터빈 동익, 터보 기계 및 콘택트면 제조방법 |
CN112313395B (zh) * | 2018-06-19 | 2023-03-07 | 三菱重工业株式会社 | 涡轮动叶、涡轮机械以及接触面制造方法 |
DE112019003125B4 (de) | 2018-06-19 | 2023-05-11 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Turbinenrotorlaufschaufel, Turbomaschine und Kontaktflächenherstellungsverfahren |
CN112832878A (zh) * | 2020-12-31 | 2021-05-25 | 南昌航空大学 | 一种涡轮泄漏流控制的非定常机匣处理结构 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4691002B2 (ja) | 斜流タービンまたはラジアルタービン | |
JP2006233857A (ja) | タービン動翼およびこれを備えたタービン | |
JP5574825B2 (ja) | シール構造、これを備えたタービン機械およびこれを備えた発電プラント | |
JP4838733B2 (ja) | ガスタービンの翼構造 | |
EP3078888A1 (en) | Seal structure and rotary machine | |
JP2008057416A (ja) | 軸流タービン | |
EP2096320B1 (en) | Cascade of axial compressor | |
KR19990063333A (ko) | 비접촉식으로 회전자와 고정자 간에 형성된 분리 갭을 밀봉하기 위한 방법 및 장치 | |
EP2511476B1 (en) | Turbine | |
JP6033154B2 (ja) | 軸流回転機械、及びディフューザ | |
JP2011064111A (ja) | 排出スクロール及びターボ機械 | |
WO2018155636A1 (ja) | 軸流回転機械 | |
JP6230383B2 (ja) | 蒸気タービンの静翼と蒸気タービン | |
CN106256994B (zh) | 轴流涡轮机 | |
CN108700090B (zh) | 压缩机涡旋及离心压缩机 | |
CN108368744B (zh) | 密封翅片、密封结构及透平机械 | |
JP2020020465A (ja) | シール装置およびターボ機械 | |
JP7145774B2 (ja) | 回転機械 | |
KR20190118650A (ko) | 가변 정익 및 압축기 | |
JP2006052808A (ja) | 非接触シール構造 | |
JP2004150357A (ja) | 蒸気タービン | |
JP6571257B2 (ja) | シール装置及びターボ機械 | |
EP3859164A1 (en) | Blade and axial flow impeller using same | |
JP2019019765A (ja) | 遠心圧縮機、ターボチャージャ | |
JP6924233B2 (ja) | 回転機械 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080513 |