JP2006233840A - ミストセパレータおよび過給機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 油分を確実に回収することができるミストセパレータおよび過給機を提供すること。
【解決手段】 ケース38と、ケース38内に設けられた螺旋部材41とを有し、螺旋部材41により形成される螺旋状流路44の出口付近に、ケース38における螺旋部材41の周囲の内壁面33aによる断面積よりも大きい断面積のバッファ部46を設けている。これにより、バッファ部46で螺旋状流路44の出口付近の流速が遅くなり、慣性によって油分が回収しきれずに出て行ってしまうことが防止され、油分が重力で良好に落下する。断面積が大きなバッファ部46は、ガスを広い接触面積で接触させて油分を捕捉する。
【選択図】図2
【解決手段】 ケース38と、ケース38内に設けられた螺旋部材41とを有し、螺旋部材41により形成される螺旋状流路44の出口付近に、ケース38における螺旋部材41の周囲の内壁面33aによる断面積よりも大きい断面積のバッファ部46を設けている。これにより、バッファ部46で螺旋状流路44の出口付近の流速が遅くなり、慣性によって油分が回収しきれずに出て行ってしまうことが防止され、油分が重力で良好に落下する。断面積が大きなバッファ部46は、ガスを広い接触面積で接触させて油分を捕捉する。
【選択図】図2
Description
本発明は、ミストセパレータおよび過給機に関する。
例えば、車両用エンジンのブローバイガス等の油分を含むガス中から油分を分離回収するミストセパレータとして、円筒状の内壁面を有するケース内に、その内壁面と同軸をなしてほぼ隙間なく螺旋部材を設けたものがある。このミストセパレータは、螺旋部材によって形成される螺旋状流路に沿ってガスを案内することでガスを渦状の旋回流とし、その油分を遠心力でケースの内壁面に当てて油滴化し、内壁面に沿って滴下させることで回収するものである(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、上記のミストセパレータは、螺旋部材により形成される螺旋状流路の出口付近がケース部の内壁面よりも狭い流路断面積となっており、流速が速くなることから、慣性によって油分が回収しきれずに出て行ってしまう、いわゆる持ち去り油を生じる可能性があった。
このような問題に基づいてなされた本発明は、油分を確実に回収することができるミストセパレータおよび過給機の提供を目的とする。
このような問題に基づいてなされた本発明は、油分を確実に回収することができるミストセパレータおよび過給機の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ケースと、ケース内に設けられた螺旋状の螺旋部材とを有するミストセパレータにおいて、螺旋部材により形成される螺旋状流路の出口付近に、ケースにおける螺旋部材の周囲の内壁面による断面積よりも大きい断面積のバッファ部を設けたことを特徴としている。
これにより、螺旋部材により形成される螺旋状流路を通過させることでガスの油分を遠心力でケースの内壁面に当てて油滴化することになるが、螺旋状流路の出口付近に大きな断面積のバッファ部が設けられているため、出口付近の流速が遅くなり、その結果、慣性によって油分が回収しきれずに出て行ってしまうことが防止され、油分が重力で良好に落下する。また、断面積が大きなバッファ部は、ガスを広い接触面積で接触させて油分を捕捉することになる。
これにより、螺旋部材により形成される螺旋状流路を通過させることでガスの油分を遠心力でケースの内壁面に当てて油滴化することになるが、螺旋状流路の出口付近に大きな断面積のバッファ部が設けられているため、出口付近の流速が遅くなり、その結果、慣性によって油分が回収しきれずに出て行ってしまうことが防止され、油分が重力で良好に落下する。また、断面積が大きなバッファ部は、ガスを広い接触面積で接触させて油分を捕捉することになる。
また、バッファ部の螺旋部材側の面は、外径側ほど螺旋部材側に位置するように傾斜するテーパ面とすることができる。これにより、バッファ部の螺旋部材側の面で捕捉し油滴化した油分を、外径側ほど螺旋部材側に位置するように傾斜するテーパ面であるこの面で外側に案内でき、螺旋部材側への戻りを防止する。
バッファ部の螺旋部材側の面は、外径側ほど螺旋部材とは反対側に位置するように傾斜するテーパ面としてもよい。これにより、バッファ部が螺旋状流路の出口から急拡大せず、この出口から離れるにつれ徐々に断面積を拡大することになり、圧力損失を小さくできる。
加えて、バッファ部には、外径側ほど螺旋部材とは反対側に位置するように傾斜するテーパ状の案内板を設けるのも有効である。これにより、バッファ部が螺旋状流路の出口から急拡大せず、この出口から離れるにつれ徐々に断面積を拡大することになり、圧力損失を小さくできる。しかも、別途の案内板を設ければ良い。
さらに、案内板には、中間部に貫通孔を形成しても良い。これにより、案内板に接触して油滴化した油分は貫通孔を介して案内板から回収される。
案内板には、周方向に対して交差するフィンを設けることもできる。これにより、案内板で油滴化された油分を、螺旋状流路から出て案内板に沿って螺旋状に回るガスの流れによって移動する際にフィンで堰き止める。
また、流路方向に沿って螺旋部材を複数設け、各螺旋部材による螺旋状流路のそれぞれの出口付近にバッファ部を設けることもできる。これにより、上流側の螺旋状流路から出たガスがバッファ部で流速が落とされた後に、次の螺旋状流路で加速され、さらに次のバッファ部で流速が落とされる。
さらにまた、バッファ部の内面を冷却する冷却手段を備えることもできる。これにより、冷却手段で冷却されたバッファ部の内面に接触させることで、ガスを冷却してその油分を確実に油滴化することができる。
本発明の過給機は、ケースと、ケース内に設けられた螺旋部材とを有するミストセパレータを、ロータの軸受部を通過したガスの排出流路上に設けてなることを特徴としている。
これにより、ロータの軸受部を通過する際に油分を含んで排出流路上を流れるガスがミストセパレータに導入され、螺旋部材で形成される螺旋状流路を通過することでその油分が遠心力でケースの内壁面に当てられて油滴化することになる。
これにより、ロータの軸受部を通過する際に油分を含んで排出流路上を流れるガスがミストセパレータに導入され、螺旋部材で形成される螺旋状流路を通過することでその油分が遠心力でケースの内壁面に当てられて油滴化することになる。
このとき、ミストセパレータは、螺旋部材により形成される螺旋状流路の出口付近に、ケースにおける螺旋部材の周囲の内壁面による断面積よりも大きい断面積のバッファ部を備えるのが好ましい。これにより、ロータの軸受部を通過する際に油分を含んで排出流路上を流れるガスがミストセパレータに導入され、螺旋部材で形成される螺旋状流路を通過することでその油分が遠心力でケースの内壁面に当てられて油滴化されることになるが、螺旋状流路の出口付近に大きな断面積のバッファ部が設けられているため、出口付近でのガスの流速が遅くなり、その結果、慣性によって油分が回収しきれずにガスとともに出て行ってしまうことが防止され、油分が重力で良好に落下する。また、断面積が大きなバッファ部は、ガスを広い接触面積で接触させて油分を捕捉することになる。
本発明のミストセパレータによれば、慣性によってガスの油分が回収しきれずに出口から出て行ってしまう、いわゆる持ち去り油の発生を防止でき、またバッファ部において広い接触面積でガスを接触させて油分を捕捉することから、油分を確実に回収することができる。
本発明の過給機によれば、ロータの軸受部を通過する際に油分を含んで排出流路上を流れるガスから油分を回収することができる。また、バッファ部において広い接触面積でガスを接触させて油分を捕捉することから、油分を確実に回収することができる。
本発明の第1実施形態を図1〜図4を参照して以下に説明する。
図1に示す過給機11は、ハウジング12と、ハウジング12内に一対の軸受部13を介して回転可能に設けられたロータ14とを有している。ロータ14の一端部に設けられたタービンホイール16はハウジング12のタービンハウジング部17とともにエンジン18の排気経路19上に設けられ、ロータ14の他端部に設けられたコンプレッサインペラ21はハウジング12のコンプレッサハウジング部22とともにエンジン18の吸気経路23上に設けられている。これにより、ロータ14はエンジン18の排気ガスでタービンホイール16が回転させられると、これと一体に回転するコンプレッサインペラ21によって外気を圧縮してエンジン18に送り込むことになる。なお、図示は略すがロータ14を支持する軸受部13には潤滑油が供給されるようになっている。
図1に示す過給機11は、ハウジング12と、ハウジング12内に一対の軸受部13を介して回転可能に設けられたロータ14とを有している。ロータ14の一端部に設けられたタービンホイール16はハウジング12のタービンハウジング部17とともにエンジン18の排気経路19上に設けられ、ロータ14の他端部に設けられたコンプレッサインペラ21はハウジング12のコンプレッサハウジング部22とともにエンジン18の吸気経路23上に設けられている。これにより、ロータ14はエンジン18の排気ガスでタービンホイール16が回転させられると、これと一体に回転するコンプレッサインペラ21によって外気を圧縮してエンジン18に送り込むことになる。なお、図示は略すがロータ14を支持する軸受部13には潤滑油が供給されるようになっている。
ロータ14のタービンホイール16の周囲には、高圧の排気ガスが存在し、コンプレッサインペラ21の周囲にも、高圧の空気が存在する。そして、これらのガスが図1に破線Xで示すように、圧力差によって各軸受部13の隙間を介して軸受部13間の排出流路25に漏れ出てこの排出流路25を流れることになるが、このときに軸受部13に供給されている潤滑油の油分を含みながら流れることになる。このような油分を含んだガスから油分を取り除くため、排出流路25上にミストセパレータ30が配設されている。
ミストセパレータ30は、図2に示すように、連通口31が中央に設けられた下部の有孔円板部32と、この有孔円板部32の外径側の周縁部に連結されるとともに鉛直方向に沿って上側に配置される円筒部33と、この円筒部33の上端部に内径側において連結される軸直交方向に沿う有孔円板部34と、この有孔円板部34の大径側の周縁部に連結され、円筒部33と同軸をなして円筒部33とは反対側つまり上側に設けられる大径円筒部35と、この大径円筒部35の有孔円板部34とは反対側つまり上側の端縁部に大径側の周縁部において連結される、有孔円板部34と平行な有孔円板部36と、この有孔円板部36の内径側に連結されるとともに大径円筒部35と同軸をなして大径円筒部35とは反対側つまり上側に設けられる円筒部37とを有するケース38を備えている。ここで、円筒部33と円筒部37とは同径とされている。また、ケース38は、排出流路25を一部構成するとともにその際に連通口31が軸受部13側に配設される。
そして、ケース38の円筒部33の位置に、これと同軸をなして螺旋部材41が設けられている。この螺旋部材41は、中心の軸部42と軸部42の周囲に軸線方向にずれながら巻回されるように取り付けられる螺旋板部43とを有しており、螺旋板部43の外径側を円筒部33の円筒面状の内壁面(螺旋部材の周囲の内壁面)33aと一定の隙間で近接させた状態で図示略の支持部材でケース38に支持されている。なお、螺旋部材41の軸部42および螺旋板部43のそれぞれの上端部の位置は円筒部33の上端部の位置と合わせられている。
以上により、螺旋部材41により軸部42の外側および螺旋板部43の上下間に形成される螺旋状流路44の出口付近には、両有孔円板部34,36と大径円筒部35とで形成されるバッファ部46が設けられており、このバッファ部46の断面積つまり大径円筒部35の内壁面(バッファ部の内面)35aによる断面積(内壁面35aで囲まれた部分の断面積)は、ケース38における螺旋部材41の周囲の円筒部33の内壁面33aによる断面積(内壁面33aで囲まれた部分の断面積)よりも大きい断面積とされている。
ケース38の下部の有孔円板部32の外径側には、油回収用の回収口48が設けられており、バッファ部46の下側の有孔円板部34の外径側にも、油回収用の回収口49が設けられている。
これにより、過給機11のロータ14の軸受部13を通過する際に油分を含んだガスがミストセパレータ30に導入され、螺旋部材41で形成された螺旋状流路44を通過することでその油分が遠心力でケース38の円筒部33の内壁面33aに当てられて油滴化され回収口48から回収されることになるが、螺旋状流路44の出口付近に大きな断面積のバッファ部46が設けられているため、出口付近の流速が遅くなり、その結果、油分が慣性によって回収しきれずに出て行ってしまうことが防止され、重力で良好に落下させられる。また、断面積が大きなバッファ部46は、ガスを広い接触面積で接触させて油分を捕捉することになる。したがって、慣性によってガスの油分が回収しきれずに出て行ってしまう、いわゆる持ち去り油の発生を防止でき、またバッファ部46において広い接触面積でガスを接触させて油分を捕捉することから、この油分を回収口49から確実に回収することができる。
なお、ケース38の内面を粗くしてガスとの接触面積を拡大するようにしても良い。また、図3に示すように、螺旋部材41とケース38の円筒部33との間に隙間がある場合、円筒部33の内壁面33aから螺旋部材41に向けて、フィン51を、螺旋状流路44を軸線方向両側で覆うように突出させても良い。さらに、図4に示すように、螺旋部材41をチャンバ52が形成された中空構造とし、軸部42にチャンバ52に連通する開口穴53を複数形成して、開口穴53から油分をチャンバ52内に回収するようにしても良い。この場合、チャンバ52の油分は螺旋部材41を半径方向に貫通しさらにケース38を半径方向に貫通する回収管路54を介して吸引等で外部に回収できる。
次に、本発明の第2実施形態を主に図5を参照して以下に第1実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付しその説明は略す。
第2実施形態では、第1実施形態のミストセパレータ30を一部変更している。つまり、第2実施形態のミストセパレータ30は、そのケース38が、第1実施形態の円筒部33、バッファ部46および円筒部37と同様の構成を、円筒部37に換えて設けている。つまり、バッファ部46の上側に、もう一つの円筒部33と、もう一つのバッファ部46を形成する、回収口49を有する有孔円板部34と大径円筒部35と有孔円板部36とが設けられ、その上側に円筒部37が設けられている。
そして、ケース38の上下二カ所の円筒部33,33のそれぞれの位置に、これらと同軸をなして第1実施形態の螺旋部材41が設けられている。なお、下側の螺旋部材41の上端部の位置は下側の円筒部33の上端部の位置と合わせられており、上側の螺旋部材41の上端部の位置は上側の円筒部33の上端部の位置と合わせられている。ここで、円筒部33、バッファ部46および螺旋部材41を複数組追加するようにしても良い。
これにより、流路方向に沿って螺旋部材41が複数設けられており、各螺旋部材41による螺旋状流路44のそれぞれの出口付近にバッファ部46が設けられている。
このような第2実施形態によれば、過給機11の軸受部13を通過したガスがミストセパレータ30に導入され、まず、下側の螺旋部材41で形成された下側の螺旋状流路44を通過することでその油分がケース38の下側の円筒部33の内壁面33aに当てられて油滴化され、下側の螺旋状流路44の出口付近の下側のバッファ部46で流速が遅くなり、その結果、慣性によって油分が回収しきれずに出て行ってしまうことが防止される。また、下側のバッファ部46は、ガスを広い接触面積で接触させて油分を捕捉することになる。
上記のようにして、下側のバッファ部46を通過した後のガスは、次に、上側の螺旋部材41で形成される上側の螺旋状流路44を通過することで流速が高められるとともにその油分がケース38の上側の円筒部33の内壁面33aに当てられて油滴化され、上側の螺旋状流路44の出口付近の上側のバッファ部46で流速が遅くなり、その結果、慣性によって油分が回収しきれずに出て行ってしまうことが防止される。また、上側のバッファ部46も、ガスを広い接触面積で接触させて油分を捕捉することになる。
このように、複数の螺旋状流路44のそれぞれの出口付近にバッファ部46を設ければ、流速の加速減速を交互に繰り返すことになるため、単に複数の螺旋状流路44を設ける場合に比して、油分の回収効率をさらに高めることができる。
次に、本発明の第3実施形態を主に図6を参照して以下に第1実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付しその説明は略す。
第3実施形態では、第1実施形態のミストセパレータ30を一部変更している。つまり、第3実施形態では、ケース38のバッファ部46の螺旋部材41側つまり下側の有孔円板部34が、外径側ほど螺旋部材41側つまり下側に位置するように傾斜しており、バッファ部46の螺旋部材41側の内面(バッファ部の螺旋部材側の面、バッファ部の内面)34aが外径側ほど螺旋部材41側に位置するように傾斜するテーパ面とされている。その結果、バッファ部46の螺旋部材41側の内面34aが回収口49の側ほど下側に位置する。
このような第3実施形態によれば、バッファ部46の螺旋部材41側の内面34aで捕捉し油滴化した油分を、外径側ほど螺旋部材41側に位置するように傾斜するテーパ面であるこの内面34aで外側に案内でき、螺旋部材41側への戻りを防止するとともに回収口49側に案内できる。このように、バッファ部46で捕捉した油分をテーパ状の内面34aで外側に案内するため、効率良く回収することができ、また回収も容易となる。
なお、第3実施形態の円筒部33、バッファ部46および螺旋部材41の組を、第2実施形態と同様にさらに上に重ねるように複数組設けることも可能である。
次に、本発明の第4実施形態を主に図7を参照して以下に第1実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付しその説明は略す。
第4実施形態では、第1実施形態のミストセパレータ30を一部変更している。つまり、第4実施形態では、ケース38のバッファ部46の螺旋部材41側の有孔円板部34および大径円筒部35の周囲に冷却媒体(冷却手段)57を流すことでこれらの内面34aおよび内壁面35aを冷却する冷却流路(冷却手段)58が設けられている。この冷却流路58に流される冷却媒体57は、冷却された後に過給機11の軸受部13に供給される油であり、軸受部13を通過する前または後に冷却流路58に流される。なお、別途の冷却水を冷却流路58に流すようにしても良い。
このような第4実施形態によれば、冷却流路58を通る冷却媒体57により冷却されるバッファ部46の有孔円板部34の内面34aおよび大径円筒部35の内壁面35aに接触させることで、ガスを冷却してその油分を確実に油滴化することができる。したがって、油分の回収効率をさらに高めることができる。
なお、第2実施形態の複数のバッファ部46を同様に冷却することも可能であり、第3実施形態のバッファ部46を同様に冷却することも可能である。
また、図8に示すように、冷却流路58に繋がる冷却流路59を螺旋部材41にも設けて螺旋部材41をも冷却させるようにすることも可能であり、この冷却流路59を冷却流路58とは別経路で設けても良い。
次に、本発明の第5実施形態を主に図9を参照して以下に第1実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付しその説明は略す。
第5実施形態では、第1実施形態のミストセパレータ30を一部変更している。つまり、第5実施形態では、ケース38のバッファ部46の螺旋部材41側つまり下側の有孔円板部34が、外径側ほど螺旋部材41とは反対側つまり上側に位置するように傾斜しており、バッファ部46の螺旋部材41側つまり下側の内面34aが外径側ほど螺旋部材41とは反対側に位置するように傾斜するテーパ面とされている。そして、有孔円板部34の内径側に回収口49が設けられている。
このような第5実施形態によれば、バッファ部46が螺旋状流路44の出口から急拡大せず、この出口から離れるにつれ徐々に断面積を拡大することになり、圧力損失を小さくできる。したがって、上流側の例えば過給機11の軸受部13の圧力バランスを良好に保つことができ、軸受部13を良好な条件下で使用できる。
なお、第5実施形態の円筒部33、バッファ部46および螺旋部材41の組を、第2実施形態と同様にさらに上に重ねるように複数組設けることも可能であり、第5実施形態のバッファ部46を第4実施形態と同様に冷却することも可能である。
次に、本発明の第6実施形態を主に図10を参照して以下に第1実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付しその説明は略す。
第6実施形態では、第1実施形態のミストセパレータ30を一部変更している。つまり、第6実施形態では、バッファ部46における有孔円板部34の上に、外径側ほど螺旋部材41とは反対側つまり上側に位置するように傾斜するテーパ状の案内板61が設けられており、この案内板61はその内面61aも外径側ほど螺旋部材41とは反対側に位置するように傾斜するテーパ状をなしている。案内板61は、その内径が有孔円板部34の内径と略等しく、しかも有孔円板部34と同軸に配置されている。また、案内板61は、その外径が有孔円板部34の外径よりも小さくされ、その高さが大径円筒部35の高さよりも低くされている。
このような第6実施形態によれば、バッファ部46が螺旋状流路44の出口から急拡大せず、この出口から離れるにつれ徐々に断面積を拡大することになり、圧力損失を小さくできる。したがって、上流側の例えば過給機11の軸受部13の圧力バランスを良好に保つことができ、軸受部13を良好な条件下で使用できる。しかも、別途の案内板61を設ければ良くその取付も容易であるため、製造が容易となる。
なお、第6実施形態の円筒部33、バッファ部46、螺旋部材41および案内板61の組を、第2実施形態と同様にさらに上に重ねるように複数組設けることも可能であり、第6実施形態の有孔円板部34を第3実施形態と同様に傾斜させることも可能であって、第6実施形態のバッファ部46を第4実施形態と同様に冷却することも可能である。
次に、本発明の第7実施形態を主に図11を参照して以下に第6実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第6実施形態と同様の部分には同一の符号を付しその説明は略す。
第7実施形態では、第6実施形態のミストセパレータ30を一部変更している。つまり、第7実施形態において、案内板61には、中間部に複数の貫通孔63が形成されている。これら貫通孔63は案内板61の軸線方向つまり上下方向に沿っている。案内板61の内径側の位置、外径側の位置およびこれらの中央位置に貫通孔63が形成されている。
このような第7実施形態によれば、案内板61に接触して油滴化した油分を、貫通孔63を介して案内板61から有孔円板部34に落下させ、回収口49から回収する。このように、案内板61で油滴化された油分を効率良く回収することができ、回収効率をさらに高めることができる。
なお、第7実施形態の円筒部33、バッファ部46、螺旋部材41および案内板61の組を、第2実施形態と同様にさらに上に重ねるように複数組設けることも可能であり、第7実施形態の有孔円板部34を第3実施形態と同様に傾斜させることも可能であって、第7実施形態のバッファ部46を第4実施形態と同様に冷却することも可能である。
次に、本発明の第8実施形態を主に図12を参照して以下に第6実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第6実施形態と同様の部分には同一の符号を付しその説明は略す。
第8実施形態では、第6実施形態のミストセパレータ30を一部変更している。つまり、第8実施形態において、案内板61には、その周方向に対して交差するフィン65が複数設けられている。これらフィン65は、案内板61の軸線方向かつ半径方向に沿う姿勢で案内板61に取り付けられており、螺旋状流路44から流出して案内板61の内面61aを螺旋状に上昇するガスの流れに沿って間隔をあけて配置されている。
このような第8実施形態によれば、案内板61で油滴化された油分が、螺旋状流路44から出て案内板61に沿って螺旋状に回るガスの流れによって移動する際にフィン65で堰き止めることができる。したがって、案内板61で油滴化された油分を効率良く回収することができ、回収効率をさらに高めることができる。
なお、第8実施形態の案内板61の中間部に第7実施形態と同様に複数の貫通孔63を形成しても良い。また、第8実施形態の円筒部33、バッファ部46、螺旋部材41および案内板61の組を、第2実施形態と同様にさらに上に重ねるように複数組設けることも可能であり、第8実施形態の有孔円板部34を第3実施形態と同様に傾斜させることも可能であって、第8実施形態のバッファ部46を第4実施形態と同様に冷却することも可能である。
11…過給機、13…軸受部、14…ロータ、25…排出流路、30…ミストセパレータ、33a…内壁面(螺旋部材の周囲の内壁面)、34a…内面(バッファ部の螺旋部材側の面、バッファ部の内面)、35a…内壁面(バッファ部の内面)、38…ケース、41…螺旋部材、44…螺旋状流路、46…バッファ部、57…冷却媒体(冷却手段)、58…冷却流路(冷却手段)、61…案内板、63…貫通孔、65…フィン
Claims (10)
- ケースと、該ケース内に設けられた螺旋状の螺旋部材とを有するミストセパレータにおいて、
前記螺旋部材により形成される螺旋状流路の出口付近に、前記ケースにおける前記螺旋部材の周囲の内壁面による断面積よりも大きい断面積のバッファ部を設けたことを特徴とするミストセパレータ。 - 前記バッファ部の前記螺旋部材側の面が、外径側ほど前記螺旋部材側に位置するように傾斜するテーパ面であることを特徴とする請求項1に記載のミストセパレータ。
- 前記バッファ部の前記螺旋部材側の面が、外径側ほど前記螺旋部材とは反対側に位置するように傾斜するテーパ面であることを特徴とする請求項1に記載のミストセパレータ。
- 前記バッファ部には、外径側ほど前記螺旋部材とは反対側に位置するように傾斜するテーパ状の案内板が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のミストセパレータ。
- 前記案内板には、中間部に貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項4記載のミストセパレータ。
- 前記案内板には、周方向に対して交差するフィンが設けられていることを特徴とする請求項4または5記載のミストセパレータ。
- 流路方向に沿って前記螺旋部材を複数設け、各前記螺旋部材による前記螺旋状流路のそれぞれの出口付近に前記バッファ部を設けたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のミストセパレータ。
- 前記バッファ部の内面を冷却する冷却手段を備えていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のミストセパレータ。
- ケースと、該ケース内に設けられた螺旋状の螺旋部材とを有するミストセパレータを、ロータの軸受部を通過したガスの排出流路上に設けてなることを特徴とする過給機。
- 前記ミストセパレータは、前記螺旋部材により形成される螺旋状流路の出口付近に、前記ケースにおける前記螺旋部材の周囲の内壁面による断面積よりも大きい断面積のバッファ部を備えていることを特徴とする請求項9に記載の過給機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005048675A JP2006233840A (ja) | 2005-02-24 | 2005-02-24 | ミストセパレータおよび過給機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005048675A JP2006233840A (ja) | 2005-02-24 | 2005-02-24 | ミストセパレータおよび過給機 |
Publications (1)
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ID=37041780
Family Applications (1)
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Country Status (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20140122439A (ko) * | 2013-04-10 | 2014-10-20 | 현대중공업 주식회사 | 터보차져의 오일미스트 및 흄 처리장치 |
KR20140140347A (ko) * | 2013-05-29 | 2014-12-09 | 현대중공업 주식회사 | 선박의 오일미스트 및 흄 처리장치 |
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JP2016217158A (ja) * | 2015-05-14 | 2016-12-22 | 株式会社デンソー | 油分離器 |
-
2005
- 2005-02-24 JP JP2005048675A patent/JP2006233840A/ja not_active Withdrawn
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KR101916236B1 (ko) * | 2013-04-10 | 2018-11-07 | 현대중공업 주식회사 | 터보차져의 오일미스트 및 흄 처리장치 |
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KR101942354B1 (ko) * | 2013-05-29 | 2019-01-25 | 현대중공업 주식회사 | 터보차져의 오일미스트 및 흄 처리장치 |
KR101942355B1 (ko) * | 2013-05-29 | 2019-01-25 | 현대중공업 주식회사 | 터보차져의 오일미스트 및 흄 처리장치 |
KR101942356B1 (ko) * | 2013-05-29 | 2019-01-25 | 현대중공업 주식회사 | 터보차져의 오일미스트 및 흄 처리장치 |
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