JP2006233210A - ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の製造方法 - Google Patents

ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006233210A
JP2006233210A JP2006022359A JP2006022359A JP2006233210A JP 2006233210 A JP2006233210 A JP 2006233210A JP 2006022359 A JP2006022359 A JP 2006022359A JP 2006022359 A JP2006022359 A JP 2006022359A JP 2006233210 A JP2006233210 A JP 2006233210A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formaldehyde
water
condensate
naphthalenesulfonic acid
condensation reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006022359A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5234700B2 (ja
Inventor
Fujio Yamato
富士桜 倭
Shuichi Fujita
修一 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2006022359A priority Critical patent/JP5234700B2/ja
Publication of JP2006233210A publication Critical patent/JP2006233210A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5234700B2 publication Critical patent/JP5234700B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Phenolic Resins Or Amino Resins (AREA)

Abstract

【課題】未反応ホルムアルデヒド量が低減され、品質が安定し、環境への負荷が小さく、セメント分散剤として好適なナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物水溶性塩を容易に製造できる方法を提供する。
【解決手段】ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとを縮合反応させてナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物を製造する際に、縮合反応終了後、亜硫酸塩を反応系中に添加する。セメント分散剤組成物を得る場合は、縮合物の中和工程を設ける。
【選択図】なし

Description

本発明は、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の製造方法、それにより得られうるナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその水溶性塩、それを含有するセメント分散剤、及びそれを添加したセメント組成物に関する。
ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の水溶性塩(以下、ナフタレン系縮合物塩ともいう)は、ホルムアルデヒドによる縮合反応によって高分子化されたものであり、旧来よりセメント分散剤用途に多用されている(特許文献1、非特許文献1)。ナフタレン系縮合物塩をセメント分散剤としてセメント組成物に添加すると、その組成物の流動性を増大させる。その結果、セメント組成物の水/セメント比の減少、コンクリート強度の増大等の好ましい効果を示すことが知られている。また、特許文献2、3は、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の製造において、遊離または未反応ホルマリンを低減することを開示している。
特公昭41−11737号 特開平4−211046号 特開平5−320120号 セメント技術年報1964「セメント分散剤に関する研究」(200〜204頁)
近年、ホルムアルデヒドを起因とするシックハウス症候群が問題化しており、ナフタレン系縮合物塩についても、残存する未反応ホルムアルデヒドが課題となる事が今後予測される。かかるナフタレン系縮合物塩を含有するセメント分散剤、それを含有するセメント組成物は、品質が安定し、硬化体から放出されるホルムアルデヒドを低減し環境への負荷の低い製品として利用されることが期待される。
ナフタレン系の未反応ホルムアルデヒド量を低減する方法として、ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合反応に於いて、(1)仕込みホルムアルデヒド量比の低減、(2)反応温度を高めてホルムアルデヒドの反応率を上げる、等が考えられる。
しかし(1)の方法は、高分子化を妨げるばかりではなく、所定分子量にするには大幅な縮合時間の延長が必要となる。また、一般にナフタレン縮合物の製造において縮合反応は水系で行われることから、(2)の方法では、100〜105℃以上の高温にすることはできない。何れにしてもセメント分散剤としての分子量を得るためには、(1)、(2)の方法では高分子化が難しく、所定の分散性能が得ることができない、また高分子化するには縮合時間を大幅に延長させることが必要となる。
本発明は、未反応ホルムアルデヒド量が低減され、品質が安定し、環境への負荷が小さく、セメント分散剤として好適なナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物水溶性塩を容易に製造できる方法を提供することを課題とする。
本発明は、ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとを縮合反応させる縮合反応工程(I)、該縮合反応工程(I)で得られた縮合物を含む反応系に亜硫酸塩を添加する工程(II)、及び該工程(II)の反応系から水不溶解物を除去する工程(III)を有するナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の製造方法に関する。
また、これら工程(I)〜(III)を有し、前記縮合反応工程(I)の後に縮合物の中和を行う、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の水溶性塩の製造方法に関する。
また、本発明は、上記本発明の製造方法で得られうるナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその水溶性塩、該ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物水溶性塩を含有するセメント分散剤、並びに、セメント、水及び該セメント分散剤を含有するセメント組成物に関する。
更に本発明は、ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとを縮合反応させる縮合反応工程(I)、該縮合反応工程(I)で得られた縮合物を含む反応系に亜硫酸塩を添加する工程(II)、及び該工程(II)の反応系から水不溶解物を除去する工程(III)を有し、前記縮合反応工程(I)の後に縮合物の中和を行う、セメント分散剤組成物の製造方法に関する。
本発明により、未反応ホルムアルデヒド量が低減され、品質が安定し、環境への負荷が小さく、セメント分散剤として好適なナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の水溶性塩を容易に製造できる方法が提供される。このため、未反応ホルムアルデヒド量が低減され、品質が安定し、環境への負荷が小さいナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物水溶性塩、該水溶性塩を含有するセメント分散剤、及び該分散剤を含有するセメント組成物を提供することができる。
本発明は、従来提案されている上記(1)、(2)の方法とは異なり、未反応ホルムアルデヒドを亜硫酸塩で水不溶解物として除去する方法を提案するものである。
即ち、本発明では、ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとを縮合反応させる縮合反応工程(I)、該縮合反応工程(I)で得られた縮合物を含む反応系に亜硫酸塩を添加する工程(II)、及び該工程(II)の反応系から水不溶解物を除去する工程(III)を含むナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の製造方法、または、ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとを縮合反応させる縮合反応工程(I)、該縮合反応工程(I)で得られた縮合物を含む反応系に亜硫酸塩を添加する工程(II)、及び該工程(II)の反応系から水不溶解物を除去する工程(III)を含み、前記縮合反応工程(I)の後に縮合物の中和を行う、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の水溶性塩の製造方法であり、このようにしてナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドの縮合反応終了後、反応系に亜硫酸塩を添加して未反応ホルムアルデヒドを水不溶解物として除去するものである。
本発明で選定した亜硫酸塩は、ホルムアルデヒドの水不溶解物の形成能に優れ、十分な除去効果を奏することができる。他の無機塩ではこのような効果は十分に得られない。従って、縮合反応の条件や縮合時間を延長する必要はなく、未反応ホルムアルデヒド量を低減することが可能となる。本発明の製造方法では、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物水溶性塩が溶解した水溶液を得ることができるため、そのまま種々の用途、特にセメント分散剤に好ましく供することができる。
本発明では、ホルムアルデヒド含量が110ppm(重量比基準、以下同様)以下であるナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の水溶性塩を得ることができる。すなわち、本発明によれば、ホルムアルデヒドが110ppm以下であり、重量平均分子量が10000以上であるナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物またはその水溶性塩を含有するセメント分散剤を提供することができる。
本発明で使用する亜硫酸塩は、ナトリウム塩等の一価の金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等の二価の金属塩が好ましく、特にカルシウム塩がホルムアルデヒドを水不溶解物として、除去する面から好ましい。
また亜硫酸塩の添加量は、縮合反応後の反応系中に存在する未反応ホルムアルデヒド1モルに対して、亜硫酸塩を0.5〜5モルが好ましく、更に0.8〜3モル、特に1〜3モルであることが、反応効率、濾過工程での負担、未反応ホルムアルデヒド量の低減の観点から好ましい。
更にナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の水溶性塩を製造する場合は、縮合反応工程(I)の後に縮合物の中和を行うことが容器の腐食防止等の観点から好ましい。中和は、工程(III)の前までに行うことが好ましく、また、工程(II)において亜硫酸塩と共に中和剤を添加して、未反応ホルムアルデヒドの水不溶解物の形成と中和を行うことが好ましい。中和は、保存容器の腐食を抑制する観点から、反応系のpHが20℃で4〜12の範囲になるまで行うことが好ましく、中和剤としては、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、炭酸カルシウム等が使用でき、亜硫酸塩の添加効果発現(未反応ホルムアルデヒドを水不溶解物にする効果)の観点から、炭酸カルシウムが好ましい。中和剤は、ナフタレンスルホン酸と未反応硫酸に対してそれぞれ1.0〜1.1モル倍添加することが好ましい。すなわち、中和剤は、ナフタレンスルホン酸に対して1.0〜1.1モル倍添加することが好ましく、未反応硫酸に対して1.0〜1.1モル倍添加することが好ましい。かかる水溶性塩は、通常、該水溶性塩が溶解した水溶液として得られる。
セメント分散剤としてのナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物水溶性塩の製造方法の一例を以下に簡単に説明する。
まず、ナフタレンスルホン酸を得るために、ナフタレン1モルに対して、硫酸1.2〜1.4モル比を用い、150〜165℃で2〜5時間反応させてスルホン化物を得る。次いで、該スルホン化物1モルに対して、ホルムアルデヒドとして0.95〜0.99モルとなるようにホルマリンを85〜95℃で、3〜6時間かけて滴下し、95〜105℃で縮合反応を行う〔工程(I)〕。縮合物に、水と中和剤(例えば炭酸カルシウム)と亜硫酸塩を加え、80〜95℃で中和工程を行うと共に未反応アルデヒドを水不溶解物とする〔工程(II)及び中和〕。中和剤は、ナフタレンスルホン酸と未反応硫酸に対してそれぞれ1.0〜1.1モル倍添加することが好ましい。また、亜硫酸塩は、未反応ホルムアルデヒド1モルに対して、0.5〜5モル添加することが好ましい。なお、反応系中の未反応ホルムアルデヒドの量は、後述する実施例の方法により測定できる。その後、定法により水不溶解物を除去する工程、好ましくは濾過により分離し〔工程(III)〕、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物水溶性塩の水溶液が得られる。この水溶液はそのまま或いは他の成分を適宜添加してセメント分散剤組成物として使用することができる。該水溶液の固形分濃度は用途にもよるが、セメント分散剤用としては、30〜45重量%が好ましい。更に必要に応じて該水溶液を乾燥、粉末化して粉末状のナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物水溶性塩を得ることができ、これを粉末状のセメント分散剤に用いてもよい。乾燥、粉末化は、噴霧乾燥、ドラム乾燥、凍結乾燥等により行うことができる。
本発明の製造方法で得られうるナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその水溶性塩は、重量平均分子量が10000以上が好ましく、更に10000〜15000であることが好ましい。この分子量は、液体クロマトグラフィー法(標準物質はポリスチレンスルホン酸ナトリウム)により測定されるものである。
また、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物水溶性塩について、水溶性とは、固形分濃度10重量%以上の水溶液を調製できるものをいう。
ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物をセメント分散剤として使用する場合、セメント100重量部に対して、0.05〜3重量部、更に0.1〜2重量部、特に0.2〜1重量部が好ましい。
本発明のセメント分散剤と、セメントと、水を混合することによりセメント組成物が得られる。水/セメント重量比(W/C)は20〜60%、更に25〜50%、特に30〜45%が好ましい。
セメントとしては、普通ポルトランドセメント、ビーライトセメント、中庸熱セメント、早強セメント、超早強セメント、耐硫酸セメント等のセメントであり、またこれらに高炉スラグ、フライアッシュ、シリカヒューム、石粉(炭酸カルシウム粉末)等が添加されたものでもよい。
さらに、セメント組成物に骨材を含有することもできる。骨材として、砂及び砂利が挙げられる。その際、水硬性組成物はモルタルやコンクリートとして使用できる。
本発明のセメント組成物は、生コンクリート、コンクリート振動製品分野の外、セルフレベリング用、耐火物用、プラスター用、石膏スラリー用、軽量又は重量コンクリート用、AE用、補修用、プレパックド用、トレーミー用、グラウト用、地盤改良用、寒中用等種々のコンクリートに使用できる。
以下の比較例及び実施例によりナフタレン系縮合物塩を製造し、セメント分散剤としての性能評価を行った。結果を表1に示す。
(未反応ホルムアルデヒド量の測定方法)
反応系中の未反応ホルムアルデヒド量は、ナフタレン系縮合物塩を含む反応生成物(固形分濃度40重量%)1gを蒸留水100mlに溶解した後、この水溶液に対して、2−4−ジニトロフェニルヒドラドン誘導体化処理を行い、液体クロマトグラフィーを用いて定量した。標準物質は、ホルムアルデヒドの2−4−ジニトロフェニルヒドラドン誘導体を使用した。液体クロマトグラフィー法の測定条件を下記に示す。
・カラムタイプ:L-Column-ODS(4.6φ×150mm)
・溶離液:水/アセトニトリル=1/1
・流速:1.0ml/min
・検出器:UV360nm
(ナフタレン系縮合物塩の分子量)
ナフタレン系縮合物塩の分子量は、0.2%水溶液に調整し、液体クロマトグラフィー法で測定し、重量平均分子量で表した。標準物質はポリスチレンスルホン酸ナトリウムを使用した。液体クロマトグラフィー法の測定条件を下記に示す。
・カラムタイプ:G4000SWXL+ G2000SWXL(7.8φ×300mm)
・溶離液:30mM酢酸ソーダ水溶液/アセトニトリル=6/4
・流速:0.7ml/min
・検出器:UV280nm
(セメント分散剤としての性能評価)
ナフタレン系縮合物塩のセメント分散剤としての性能を評価した。普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)1000gとセメントに対して1重量%(固形分換算)のナフタレン系縮合物塩を水300gに溶解したものをJIS−R5201に基づいたモルタルミキサーで低速1分、高速2分混合した後、ビカー針コーンに充填する。コーン表面を平滑にならして、引き上げ後の拡がり(mm)を測定した。
比較例1
ナフタレン1モルに硫酸1.28モルを150℃〜160℃で3時間反応させたスルホン化物に水44gを入れ、ホルマリン(37%)0.98モル(ホルムアルデヒドとして、以下同様)を90℃で3時間かけて滴下する。滴下後98℃から102℃で10時間縮合反応を行った。縮合物に水と中和量の炭酸カルシウムを加えて中和した。中和後のpHは約6であった。その後、濾過して、ナフタレン系縮合物のカルシウム塩(以下、Ca塩と表記する)濃度を40重量%固形分に調整した。このときの未反応ホルムアルデヒド量は660ppmであり、Ca塩の分子量は13200であった。得られた水溶液を用いてセメント分散剤としての性能評価を行った。
比較例2
ナフタレン1モルに硫酸1.28モルを150℃〜160℃で3時間反応させたスルホン化物に水44gを入れ、ホルマリン(37%)0.95モルを80℃〜90℃で3時間かけて滴下する。滴下後98℃から102℃で10時間縮合反応を行った。縮合物に水と中和量の炭酸カルシウムを加えて中和した。中和後のpHは約6であった。その後、濾過してCa塩40重量%固形分とした。このときの未反応ホルムアルデヒド量は450ppm、Ca塩の分子量は8500であった。得られた水溶液を用いてセメント分散剤としての性能評価を行った。
比較例3
ナフタレン1モルに硫酸1.28モルを150℃〜160℃で3時間反応させたスルホン化物に水44gを入れ、ホルマリン(37%)0.95モルを90℃で3時間かけて滴下する。滴下後98℃から102℃で18時間縮合反応を行った。縮合物に水と中和量の炭酸カルシウムを加えて中和した。中和後のpHは約6であった。その後、濾過してCa塩40重量%固形分とした。このときの未反応ホルムアルデヒド量は410ppm、Ca塩の分子量は11100であった。得られた水溶液を用いてセメント分散剤としての性能評価を行った。
比較例4
ナフタレン1モルに硫酸1.28モルを150℃〜160℃で3時間反応させたスルホン化物に水44gを入れ、ホルマリン(37%)0.98モルを90℃で3時間かけて滴下する。滴下後98℃から102℃で18時間縮合反応を行った。縮合物に水と中和量の炭酸カルシウムを加えて中和した。中和後のpHは約6であった。その後、濾過してCa塩40重量%固形分とした。このときの未反応ホルムアルデヒド量は440ppm、Ca塩の分子量は16300であった。得られた水溶液を用いてセメント分散剤としての性能評価を行った。
比較例5
比較例1の合成法で縮合反応を行った後、縮合物に水と中和量の炭酸カルシウムと、表1に示す未反応ホルムアルデヒド量に対する量の炭酸ナトリウムを加えて中和した。中和後のpHは約6であった。その後、比較例1同様に濾過してCa塩40重量%固形分に調整した。このときの未反応ホルムアルデヒド量、分子量を表1に示す。得られた水溶液を用いてセメント分散剤としての性能評価を行った。
実施例1〜9
比較例1の合成法で縮合反応を行った後、縮合物に水と中和量の炭酸カルシウムと、表1に示す種類、未反応ホルムアルデヒド量に対する量の亜硫酸塩を加えて中和した。中和後のpHは約6であった。その後、比較例1同様に濾過してCa塩40重量%固形分に調整した。このときの未反応ホルムアルデヒド量、分子量を表1に示す。得られた水溶液を用いてセメント分散剤としての性能評価を行った。
Figure 2006233210
*表1中、亜硫酸塩の添加量は、未反応ホルムアルデヒド1モルあたりの添加量(モル)である。

Claims (8)

  1. ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとを縮合反応させる縮合反応工程(I)、該縮合反応工程(I)で得られた縮合物を含む反応系に亜硫酸塩を添加する工程(II)、及び該工程(II)の反応系から水不溶解物を除去する工程(III)を有するナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の製造方法。
  2. ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとを縮合反応させる縮合反応工程(I)、該縮合反応工程(I)で得られた縮合物を含む反応系に亜硫酸塩を添加する工程(II)、及び該工程(II)の反応系から水不溶解物を除去する工程(III)を有し、前記縮合反応工程(I)の後に縮合物の中和を行う、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の水溶性塩の製造方法。
  3. 亜硫酸塩が二価の金属塩である請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 亜硫酸塩を、未反応ホルムアルデヒド1モルに対して、0.5〜5モル添加する請求項1〜3の何れか1項記載の製造方法。
  5. 請求項1〜4いずれか記載の製造方法で得られうるナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその水溶性塩。
  6. 請求項5記載のナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物水溶性塩を含有するセメント分散剤。
  7. セメント、水及び請求項6記載のセメント分散剤を含有するセメント組成物。
  8. ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとを縮合反応させる縮合反応工程(I)、該縮合反応工程(I)で得られた縮合物を含む反応系に亜硫酸塩を添加する工程(II)、及び該工程(II)の反応系から水不溶解物を除去する工程(III)を有し、前記縮合反応工程(I)の後に縮合物の中和を行う、セメント分散剤組成物の製造方法。
JP2006022359A 2005-01-31 2006-01-31 ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の製造方法 Active JP5234700B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006022359A JP5234700B2 (ja) 2005-01-31 2006-01-31 ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005023965 2005-01-31
JP2005023965 2005-01-31
JP2006022359A JP5234700B2 (ja) 2005-01-31 2006-01-31 ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006233210A true JP2006233210A (ja) 2006-09-07
JP5234700B2 JP5234700B2 (ja) 2013-07-10

Family

ID=37041211

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006022359A Active JP5234700B2 (ja) 2005-01-31 2006-01-31 ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5234700B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8338078B2 (en) 2008-10-28 2012-12-25 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Photoresist undercoat-forming material and patterning process
JP2016124932A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 花王株式会社 ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の製造方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60179414A (ja) * 1984-02-27 1985-09-13 Mitsui Toatsu Chem Inc 尿素樹脂粒子体分散液中の遊離ホルムアルデヒド除去方法
JPS60235756A (ja) * 1984-05-02 1985-11-22 花王株式会社 セメント分散剤の製造法
JPS61133218A (ja) * 1984-12-04 1986-06-20 Mitsui Toatsu Chem Inc 紙用填料の製造方法
JPH03228778A (ja) * 1990-02-01 1991-10-09 Nippon Kasei Kk ホルマリン除去剤
JPH04211046A (ja) * 1990-02-19 1992-08-03 Chem Linz Ag 低い遊離ホルムアルデヒド含有率を有するナフタリンスルホン酸/ホルムアルデヒド縮合体の製法
JPH06234824A (ja) * 1992-12-17 1994-08-23 Sumitomo Chem Co Ltd 共縮合物およびそれを含有するゴム組成物
JPH10102018A (ja) * 1996-09-27 1998-04-21 Natl Starch & Chem Investment Holding Corp 段ボール用耐水性アルカリ接着剤組成物

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60179414A (ja) * 1984-02-27 1985-09-13 Mitsui Toatsu Chem Inc 尿素樹脂粒子体分散液中の遊離ホルムアルデヒド除去方法
JPS60235756A (ja) * 1984-05-02 1985-11-22 花王株式会社 セメント分散剤の製造法
JPS61133218A (ja) * 1984-12-04 1986-06-20 Mitsui Toatsu Chem Inc 紙用填料の製造方法
JPH03228778A (ja) * 1990-02-01 1991-10-09 Nippon Kasei Kk ホルマリン除去剤
JPH04211046A (ja) * 1990-02-19 1992-08-03 Chem Linz Ag 低い遊離ホルムアルデヒド含有率を有するナフタリンスルホン酸/ホルムアルデヒド縮合体の製法
JPH06234824A (ja) * 1992-12-17 1994-08-23 Sumitomo Chem Co Ltd 共縮合物およびそれを含有するゴム組成物
JPH10102018A (ja) * 1996-09-27 1998-04-21 Natl Starch & Chem Investment Holding Corp 段ボール用耐水性アルカリ接着剤組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8338078B2 (en) 2008-10-28 2012-12-25 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Photoresist undercoat-forming material and patterning process
JP2016124932A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 花王株式会社 ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5234700B2 (ja) 2013-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6057712B2 (ja) 吹付け可能な水硬性結合剤組成物及びその使用方法
JP6381551B2 (ja) 硬化促進剤組成物
JP5507809B2 (ja) 芳香族化合物又は複素芳香族化合物を主体とする重縮合生成物、その製造方法、及びその使用
CN100513344C (zh) 萘磺酸甲醛缩合物的制造方法
RU2638380C2 (ru) Продукт поликонденсации на основе ароматических соединений, способ его получения и его применение
US8366825B2 (en) Rapid binder compositions containing a calcium salt for concrete components and structures
EP2520553B1 (en) Hardening accelerator for hydraulic composition
JP6265993B2 (ja) セメント組成物用の硬化促進剤組成物
JP2012504695A (ja) ホスファート化重縮合生成物の製造方法及びその使用
JP6371213B2 (ja) 水硬性組成物用混和剤
JP5006466B2 (ja) 水硬性組成物用分散剤
JP2005139060A (ja) セメント用凝結促進剤
JP5536389B2 (ja) 水硬性組成物用減水剤
JP5234700B2 (ja) ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の製造方法
JP2007326728A (ja) コンクリートの製造方法及びコンクリート
JP7426792B2 (ja) セメント混和剤の添加量の決定、確認、評価方法、及びセメント組成物の製造方法
JP6461581B2 (ja) セメント混和剤
JP6877392B2 (ja) 粒状組成物及びその製造方法、分散剤、並びに水硬性組成物
JP6877391B2 (ja) 粒状組成物及び分散剤
EP4077476A1 (fr) Composés fluidifiants pour compositions hydrauliques
JP2003292362A (ja) 耐硫酸性セメント組成物
AU2022424299A1 (en) Additive or sealing composition for cementitous compositions, cementitious composition, methods of manufacturing the same, and methods of preparing a cementitious structure and treating a surface thereof
CA3201855A1 (fr) Adjuvant pour fluidifier une composition cimentaire a teneur reduite en ciment
JP2011201744A (ja) 耐硫酸性セメント組成物、耐硫酸性モルタル組成物及び耐硫酸性コンクリート組成物
JP2011201745A (ja) 耐硫酸性セメント組成物、耐硫酸性モルタル組成物及び耐硫酸性コンクリート組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110816

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111014

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120529

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120730

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130319

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130321

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5234700

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160405

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250