JP2006233197A - ノボラック型フェノール樹脂の製造方法、ノボラック型フェノール樹脂、および、フォトレジスト用フェノール樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 (a)フェノール類とアルデヒド類とを縮合反応させる工程と、(c)上記(a)工程後の反応系温度を170〜250℃に維持しながら、該反応系温度よりも沸点が低い低沸点化合物を添加して、ノボラック型フェノール樹脂の低核体成分を除去する工程とを有することを特徴とする、ノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
【選択図】 なし
Description
フェノール樹脂は通常、フェノール類とアルデヒド類とを酸性又は塩基性触媒の存在下で反応させて得られる。しかし、通常の合成方法で得られたフェノール類は、樹脂中に未反応フェノール類や2核体成分などの低核体成分が多く含有され、用途によってはこれら低核体成分の存在により種々の問題が発生することがある。
一般にポジ型フォトレジストには、ナフトキノンジアジド化合物等のキノンジアジド基を有する感光剤と、ノボラック型フェノール樹脂のようなアルカリ可溶性樹脂が用いられている。このような組成からなるポジ型フォトレジストは、露光後にアルカリ溶液による現像によって高い解像力を示し、IC、LSI等の半導体製造、LCD(液晶ディスプレイ)などの表示画面機器の製造および印刷原版の製造などに利用されている。また、ノボラック型フェノ-ル樹脂はプラズマドライエッチングに対し、芳香環を多く持つ構造に起
因する高いドライエッチング耐性も有しており、これまでノボラック型フェノ-ル樹脂と
ナフトキノンジアジド系感光剤とを含有する数多くのポジ型フォトレジストが開発、実用化され、大きな成果を挙げてきている。
しかし、これらの原材料から一般的方法により得られた樹脂を用いたフォトレジストでは、例えば、LCDの製造工程において、フォトレジスト中のフェノール樹脂の低核体成分(主に2核体成分)が昇華することにより、その昇華物が生産ラインに堆積・汚染し、製品の歩留まり低下を引き起こす原因となっている。このため、フェノール樹脂の2核体成分の低減要求が非常に高くなってきている。
溶剤分画手法は、フェノール樹脂中の各成分の溶媒に対する溶解度差を利用する手法であるが、フェノール樹脂の低核体成分同士には明確な溶解度差が存在しないため、2核体成分を選択的に除去することが困難である。このため余分な樹脂分を除去することになり、バッチ収得が低下し、安価に製造できないという欠点があった。また、2核体成分の除去効率が低い為に、繰り返しの操作が必要となり、除去した成分を含有する廃液が大量に発生するため、環境への負荷が高い製造方法であった。
核体成分を水との共沸作用により通常の操作温度の範囲内で留去する手法である。具体的には例えば、高温で溶融させた樹脂を反応容器底部に設けた配管よりポンプで吸出し、180℃程度の高温水蒸気と混合させ、発生した揮発成分を留去して、樹脂分を反応容器へ戻す操作を繰り返す方法などで行われる。
この手法では、フェノール樹脂中の各成分の沸点差を利用するため、3核体以上の樹脂成分は除去されにくく、収得をさほど低下させることなく樹脂を得ることができる。
しかし、重量平均分子量が3000を超えるような樹脂の場合には、溶融粘度が高くポンプの能力を超えてしまうため実施が困難になるという問題がある。また、高温の樹脂と蒸気とを強制混合することにより発生する突沸・爆発現象などに耐えうる頑丈な設備が必要であること、高温蒸気を多量に発生させるためのエネルギー費用が必要となることなど、工業的規模での実施においては特性面からの制約、生産技術的障壁・経済的負担など問題のある技術であった。
また、本発明の製造方法により得られたノボラック型フェノール樹脂を用いることにより、低核体成分の昇華物による生産ラインの汚染を低減し、生産性を向上させることができるフォトレジスト用フェノール樹脂組成物を提供するものである。
(1)
(a)フェノール類とアルデヒド類とを縮合反応させる工程と、
(c)前記(a)工程後の反応系温度を170〜250℃に維持しながら、該反応系温度よりも沸点が低い低沸点化合物を添加して、ノボラック型フェノール樹脂の低核体成分を除去する工程と、
を有することを特徴とする、ノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
(2)
前記(a)工程の後であって、前記(c)工程の前に、さらに、(b)前記(a)工程後の反応系から、水又は水と反応溶媒とを実質的に除去する工程を備えることを特徴とする、上記(1)に記載のノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
(3)
(a)フェノール類とアルデヒド類とを縮合反応させる工程と、
(b)上記(a)工程後の反応系から、水又は水と反応溶媒とを実質的に除去する工程と、
(c)上記(b)工程後の反応系温度を170〜250℃に維持しながら、該反応系温度よりも沸点が低い低沸点化合物を添加して、ノボラック型フェノール樹脂の低核体成分を除去する工程と、
を有することを特徴とする、上記(1)に記載のノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
(4)上記(c)工程において、反応系温度を210〜240℃に維持する段階を有する上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
(5)上記(c)工程において、低沸点化合物を液状形態で添加する、上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
(6)上記(c)工程において、低沸点化合物として、水を含むものを用いる上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
(7)上記(c)工程において、低沸点化合物として、ノボラック型フェノール樹脂の低核体成分を溶解しうる化合物を含むものを用いる、上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
(8)上記ノボラック型フェノール樹脂の低核体成分を溶解しうる化合物は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、1−ブタノール、メチルイソブチルケトンから選ばれるものである上記(7)に記載のノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
(9)上記(c)工程において添加される低沸点化合物の量は、反応系全体に対して1〜10重量%/時間である、上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
(10)上記(c)工程は、80Torr以下の減圧下で実施されるものである、上記(1)ないし(9)のいずれかに記載のノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
(11)上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の方法により製造されたものであることを特徴とするノボラック型フェノール樹脂。
(12)2核体成分の含有量が7%以下である、上記(11)に記載のノボラック型フェノール樹脂。
(13)重量平均分子量が1000〜20000である、上記(11)又は(12)に記載のノボラック型フェノール樹脂。
(14)フォトレジストに用いられるものである、上記(11)ないし(13)のいずれかに記載のノボラック型フェノール樹脂。
(15)
(ア)上記(14)に記載のノボラック型フェノール樹脂、
(イ)感光剤、及び、
(ウ)溶剤、
を含有することを特徴とする、フォトレジスト用フェノール樹脂組成物。
本発明の製造方法により製造されたノボラック型フェノール樹脂を用いたフォトレジスト用樹脂組成物は、例えばLCD製造工程等において、低核体成分の昇華物による生産ラインの汚染を低減させ、生産性を向上させることができる。
本発明のノボラック型フェノール樹脂の製造方法は、
(a)フェノール類とアルデヒド類とを縮合反応させる工程と、
(c)前記(a)工程後の反応系温度を170〜250℃に維持しながら、該反応系温度よりも沸点が低い低沸点化合物を添加して、ノボラック型フェノール樹脂の低核体成分を除去する工程と、
を有することを特徴とする。
なお、前記(a)工程の後であって、前記(c)工程の前に、さらに、(b)前記(a)工程後の反応系から、水又は水と反応溶媒とを実質的に除去する工程を備えるようにしてもよい。
また、本発明のノボラック型フェノール樹脂の製造方法は、
(a)フェノール類とアルデヒド類とを縮合反応させる工程と、
(b)上記(a)工程後の反応系から、水又は水と反応溶媒とを実質的に除去する工程と、
(c)上記(b)工程後の反応系温度を170〜250℃に維持しながら、該反応系温度よりも沸点が低い低沸点化合物を添加して、低核体成分を除去する工程と、
を有することを特徴とする。
そして、本発明のフォトレジスト用樹脂組成物は、
(ア)上記本発明のノボラック型フェノール樹脂、
(イ)感光剤、及び、
(ウ)溶剤、
を含有することを特徴とする。
まず、本発明のノボラック型フェノール樹脂の製造方法(以下、単に「製造方法」ということがある)について説明する。
この場合、m−クレゾールとp−クレゾールとの比率は特に限定されないが、重量比(m−クレゾール/p-クレゾール)=9/1〜1/9とすることが好ましい。さらに好ま
しくは8/2〜2/8である。m−クレゾールの比率が上記下限値未満になると感度が低下することがあり、上記上限値を超えると耐熱性が低下することがある。
ズアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、テトラオキシメチレン、フェニルアセトアルデヒド、o-トルアルデヒド、サリチルアルデヒド等が挙げられる。
これらの中でも、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドを用いることが特性上好ましい。
特に、得られたノボラック型フェノール樹脂をフォトレジスト用に適用する場合は、反応モル比を0.5〜1.0とすることが好ましい。これにより、フォトレジスト用として好適な分子量を有したものとすることができる。
上記反応モル比が上記上限値を超えると、フォトレジスト用とするには過剰に高分子量化したり、反応条件によってはゲル化したりすることがある。また、上記下限値未満では、低核体成分の含有量が相対的に多くなるため、これを除去する際の効率が低下することがある。
反応溶媒としては、フェノール樹脂を溶解するものであれば使用でき、特に限定されないが、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールアルキルエーテル類、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエーテル類、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類、シクロヘキサノン、メチルアミルケトンなどのケトン類、ジオキサンのような環式エーテル類及び、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、オキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、酢酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のエステル類、N,N’−ジメチルホルムアミドなどのアミド類を挙げることができる。これらは一種単独で用いてもよいし、また2種以上混合して用いてもよい。
酸性触媒としては特に限定されないが、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、亜リン酸等の無機酸類、蓚酸、ジエチル硫酸、パラトルエンスルホン酸、有機ホスホン酸等の有機酸類、酢酸亜鉛等の金属塩類等が挙げられる。これらを単独または2種類以上組み合わせて使用することができる。
具体的には、例えば、攪拌装置、温度計、熱交換器を備えた反応容器にフェノール類、アルデヒド類、酸性触媒を仕込み、必要に応じて反応溶媒を加え、還流条件下で1〜10時間反応を行うことができる。あるいは、フェノール類、酸性触媒、必要に応じて反応溶媒を加え、アルデヒド類を逐次添加しながら還流条件下で1〜10時間反応を行うことができる。
例えば、上記(a)工程後の反応系を常圧下、減圧下、あるいは、常圧下及び減圧下で、130〜220℃に昇温して、1〜15時間処理することにより、反応系中から水を実
質的に除去することができる。また、上記(a)工程で反応溶媒を用いた場合も、この(b)工程で実質的に除去することができる。なお、減圧下で処理する場合は、反応系を例えば40〜100Torrに保持して実施することができる。
なお、この(b)工程においては、上記条件で実施することにより、水、反応溶媒のほか、ノボラック型フェノール樹脂中に含有される未反応モノマー類の大部分についても除去することができる。
このように(b)工程を設けて、水、反応溶媒および場合によっては未反応モノマー類を除去した場合、続く(c)工程を効率よく行うことができるようになる。
なお、本発明においては、特に断りのない限り、「ノボラック型フェノール樹脂の低核体成分」とは、「未反応フェノール類と、ノボラック型フェノール樹脂の2核体成分」を指すものとする。
上記(c)工程における反応系温度は、上記下限値未満であると、特に、2核体成分の除去を実施するのが難しくなることがある。一方、上記上限値を越えると、フェノール類とアルデヒド類との反応モル比などによっては、(c)工程の実施中にフェノール樹脂の経時変化が進行しやすくなることがある。
ここで、(c)工程は上記範囲内において反応系温度を一定として実施することもできるし、必要に応じて、適宜段階的に反応系温度を変えて実施することもできる。
この(c)工程においては、反応系温度を210〜240℃に維持する段階を有することが好ましい。これにより、ノボラック型フェノール樹脂中の低核体成分を留去しやすくすることができる。
このメカニズムは明確ではないが、低沸点化合物がノボラック型フェノール樹脂と接触して気化する際に、ノボラック型フェノール樹脂中に含有される低核体成分との共沸作用により、低沸点化合物とともに低核体成分を留去することができるのではないかと考えられる。
ルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなど
のプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類、ジオキサンなどのエーテル類、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、酢酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチルなどのエステル類のほか、水などを挙げることができる。
これらは一種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いることもできる。
沸点が上記下限値未満であると、反応装置内の減圧度によっては、低沸点化合物がノボラック型フェノール樹脂表面に到達する前に気化して、低核体成分の除去効果が充分でなくなることがある。
また、上記低沸点化合物としては、ノボラック型フェノール樹脂の低核体成分を溶解しうる化合物を含むものを用いることが好ましい。これにより、留去した後の2核体成分が、配管や熱交換器の内部に付着、固結するのを防ぐことができる。
上記低沸点化合物としては、水とともに、ノボラック型フェノール樹脂の低核体成分を溶解しうる化合物を用いると、低核体成分を効率よく除去することができるとともに、留去した後の低核体成分の取り扱い性を良好なものとすることができる。
これらの中でも、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、1−ブタノール、メチルイソブチルケトンから選ばれるものを用いることが好ましい。そして特に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを用いることが好ましい。
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートは、フォトレジスト用樹脂組成物の溶剤として用いられている高純度(低不純物)のグレードを容易に入手することができるので、特に、得られるノボラック型フェノール樹脂をフォトレジスト用途に用いる場合には、ノボラック型フェノール樹脂中の不純物を増やすことなく低核体成分を除去でき、フォトレジスト用途に好適なノボラック型フェノール樹脂とすることができる。
ここで、低沸点化合物を2種類以上用いるときは、予めそれらを混合して1つのタンクからこれを添加することもできるし、各々のタンクから別々に添加することもできる。
この(c)工程においては、低沸点化合物は単位時間あたりの添加量を一定に維持しながら添加することが好ましい。これにより、低核体成分の留去速度を一定に保ち、目的とする低核体成分の含有量へ容易に導くことができる。
添加量が小さすぎると、低核体成分の低減に長時間を有することがある。また、大きすぎると、反応系の温度が低下し、低核体成分の留去を円滑に行うのが難しくなることがある。そこで、低沸点化合物の添加量を上記の範囲にすることにより、反応系の温度を好適な水準に維持しながら、効率的に低核体成分の除去を行うことができる。
なお、この(c)工程において添加される低沸点化合物の総量としては特に限定されず、目的とする低核体成分の留去量のほか、反応系の温度、用いる低沸点化合物の種類に応じて適宜設定することができる。
このような目的のためには、(c)工程は80Torr以下の減圧下で実施されるものであることが好ましい。これにより、上記作用を効果的に発現させることができる。
これにより、ノボラック型フェノール樹脂中の低核体成分を留去することができる。そして、本発明の方法は、ノボラック型フェノール樹脂中の各成分の明確な沸点差を利用するため、低核体成分のみを選択的に除去することができ、除去効率に優れるだけでなく、ノボラック型フェノール樹脂の収得率も高いという利点をも有する。
さらに、例えば従来の水蒸気蒸留法と比較すると、高温の水蒸気を用いることによる取り扱い性の問題がなく、装置のための投資も大幅に軽減でき、簡易な方法でありながら高い効率で低核体成分の含有量が少ないノボラック型フェノール樹脂を得ることができるものである。
本発明のノボラック型フェノール樹脂は、上記本発明の製造方法で得られたものであることを特徴とする。
また、同様に、2核体成分の含有量としては特に限定されないが、7%以下、好ましくは6%以下まで除去したものであることが好ましい。
これにより特に、本発明のノボラック型フェノール樹脂をフォトレジスト用に適用する場合、LCD等の製造工程において低核体成分の昇華物の発生量を低減させ、生産性を向上させる作用を効果的に発現させることができる。
このような分子量を有するノボラック型フェノール樹脂を製造するにあたって、本発明の製造方法は特に好ましく適用することができる。
これにより、耐熱性、感度など、フォトレジスト用樹脂として好ましい特性を有するものとすることができる。重量平均分子量が上記下限値よりも小さいと耐熱性が低下する可能性があり、上記上限値よりも大きいと感度が充分でないことがある。
また、重量平均分子量および2核体成分の含有量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC測定)により測定したものである。重量平均分子量は、ポリスチレン標準物質を用いて作成した検量線をもとに計算する。2核体成分の含有量は、分子量分布曲線から、樹脂全体に対する2核体成分の面積比率(%)により算出する。GPC測定はテトラヒドロフランを溶出溶媒として使用し、流量1.0ml/分、カラム温度40℃の条件で実施する。
装置は、例えば
・本体:TOSOH社製HLC−8020
・検出器:波長280nmにセットしたTOSOH社製UV−8011
・分析用カラム:昭和電工社製・SHODEX KF−802 1本、KF−803 1本、KF−805 1本、を使用する。
本発明の樹脂組成物は、
(ア)上記本発明のノボラック型フェノール樹脂、
(イ)感光剤、及び、
(ウ)溶剤、
を含有することを特徴とする。
また、(イ)感光剤としては例えば、キノンジアジド基含有化合物を含有することができる。
そして、(ウ)溶剤としては、上記(ア)、(イ)成分を溶解するものを用いることができる。
感光剤としては例えば、キノンジアジド基含有化合物を用いることができる。
キノンジアジド基含有化合物としては、例えば、(1)2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,6−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシ−2’−メチルベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3’,4,4’,6−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4,4’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4,5−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,3’,4,4’,5’,6−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、2,3,3’,4,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノンなどのポリヒドロキシベンゾフェノン類、
アルカン類、
(イ)感光剤の配合量が上記下限値未満ではパターンに忠実な画像を得にくく、転写性が低下することがある。一方、上記上限値を超えると、フォトレジストとして感度の低下がみられることがある。
本発明の樹脂組成物で用いられる溶剤としては例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールアルキルエーテル類、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエーテル類、メチルセロソルブアセテート、エチルセ
ロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトンなどのケトン類、ジオキサンのような環式エーテル類及び、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、オキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のエステル類を挙げることができる。これらは一種単独で用いてもよいし、また2種以上混合して用いてもよい。
また、充填材、顔料を添加する場合には、ディゾルバー、ホモジナイザー、3本ロールミルなどの分散装置を用いて分散、混合させることができる。また、必要に応じて、さらにメッシュフィルター、メンブレンフィルターなどを用いて樹脂組成物のろ過を行うこともできる。
本発明の製造方法により製造されたノボラック型フェノール樹脂は種々の用途に適用することができるが、例えば、フォトレジスト用に適用することにより、例えばLCD製造工程において、低核体成分の昇華物による生産ラインの汚染を低減させ、生産性を向上させることができるものである。
(1)実施例1
攪拌装置、温度計、熱交換器を備えた3Lの4口フラスコに、m−クレゾールとp−ク
レゾールとを、モル比(m−クレゾール:p−クレゾール)=40:60の割合で混合したフェノール類1000部、37%ホルムアルデヒド水溶液450部(F/P=0.60)、シュウ酸6部を仕込み、還流条件下で4時間反応を行った。
反応後、内温170℃まで昇温して常圧下で脱水し、さらに、60Torrの減圧下で220℃まで昇温して減圧脱水を行った。
この後、反応系を220℃に維持して、60torrの減圧下で、反応系全体に対して7(%/時間)の割合で水(沸点100℃)を添加する処理を4時間実施して、重量平均分子量4000、2核体成分6.4%、未反応フェノール類(モノマー)0.1%以下のノボラック型フェノール樹脂710部を得た。
実施例1と同様の装置に、m−クレゾールとp−クレゾールとを、モル比(m−クレゾール:p−クレゾール)=50:50の割合で混合したフェノール類1000部、37%ホルムアルデヒド水溶液473部(F/P=0.63)、シュウ酸12部を仕込み、還流条件下で4時間反応を行った。
反応後、内温170℃まで昇温して常圧下で脱水し、さらに、50Torrの減圧下で230℃まで昇温して減圧脱水を行った。
この後、反応系を230℃に維持して、50torrの減圧下で、反応系全体に対して5(%/時間)の割合で水を添加する処理を7時間実施して、重量平均分子量4500、2核体成分3.2%、未反応フェノール類0.1%以下のノボラック型フェノール樹脂740部を得た。
実施例1と同様の装置に、m−クレゾールとp−クレゾールとを、モル比(m−クレゾール:p−クレゾール)=70:30の割合で混合したフェノール類1000部、37%ホルムアルデヒド水溶液653部(F/P=0.87)、シュウ酸0.4部を仕込み、還流条件下で4時間反応を行った。
反応後、内温150℃まで昇温して常圧下で脱水し、さらに、40Torrの減圧下で240℃まで昇温して減圧脱水を行った。
この後、反応系を240℃に維持して、40torrの減圧下で、反応系全体に対して10(%/時間)の割合で1−ブタノール(沸点118℃)を添加する処理を8時間実施して、重量平均分子量6000、2核体成分2.3%、未反応フェノール類0.1%以下のノボラック型フェノール樹脂720部を得た。
実施例1と同様の装置に、m−クレゾールとp−クレゾールとを、モル比(m−クレゾール:p−クレゾール)=50:50の割合で混合したフェノール類1000部、37%ホルムアルデヒド水溶液473部(F/P=0.63)、シュウ酸7.5部を仕込み、還流条件下で4時間反応を行った。
反応後、内温170℃まで昇温して常圧下で脱水し、さらに、60Torrの減圧下で220℃まで昇温して減圧脱水を行った。
この後、反応系を220℃に維持して、60torrの減圧下で、反応系全体に対して10(%/時間)の割合でプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点146℃)を添加する処理を3時間実施して、重量平均分子量4500、2核体成分6.9%、未反応フェノール類0.1%以下のノボラック型フェノール樹脂700部を得た。
実施例1と同様の装置に、m−クレゾールとp−クレゾールとを、モル比(m−クレゾール:p−クレゾール)=45:55の割合で混合したフェノール類1000部、37%ホルムアルデヒド水溶液480部(F/P=0.64)、シュウ酸3.5部を仕込み、還
流条件下で4時間反応を行った。
反応後、内温170℃まで昇温して常圧下で脱水し、さらに、30Torrの減圧下で210℃まで昇温して減圧脱水を行った。
この後、反応系を210℃に維持して、30torrの減圧下で、反応系全体に対して8(%/時間)の割合でメチルイソブチルケトン(沸点116℃)を添加する処理を5時間実施して、重量平均分子量4900、2核体成分4.8%、モノマー成分0.1%以下のノボラック型フェノール樹脂700部を得た。
実施例1と同様の装置に、m−クレゾールとp−クレゾールとを、モル比(m−クレゾール:p−クレゾール)=50:50の割合で混合したフェノール類1000部、37%ホルムアルデヒド水溶液488部(F/P=0.65)、シュウ酸10.5部を仕込み、還流条件下で4時間反応を行った。
反応後、内温170℃まで昇温して常圧下で脱水し、さらに、50Torrの減圧下で230℃まで昇温して減圧脱水を行った。
この後、反応系を230℃に維持して、50torrの減圧下で、反応系全体に対して6(%/時間)の割合で、水とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの混合溶液(85:15)を添加する処理を8時間実施して、重量平均分子量3200、2核体成分3.4%、未反応フェノール類0.1%以下のノボラック型フェノール樹脂740部を得た。
実施例1と同様の装置に、m−クレゾールとp−クレゾールとを、モル比(m−クレゾール:p−クレゾール)=45:55の割合で混合したフェノール類1000部、37%ホルムアルデヒド水溶液450部(F/P=0.60)、シュウ酸11部を仕込み、還流条件下で4時間反応を行った。
反応後、内温170℃まで昇温して常圧下で脱水し、さらに、60Torrの減圧下で220℃まで昇温して減圧脱水を行った。
この後、反応系を220℃に維持して、60torrの減圧下で、反応系全体に対して4(%/時間)の割合で、水とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの混合溶液(90:10)を添加する処理を2時間実施して、重量平均分子量3700、2核体成分6.4%、未反応フェノール類0.1%以下のノボラック型フェノール樹脂710部を得た。
実施例1と同様の装置に、m−クレゾールとp−クレゾールとを、モル比(m−クレゾール:p−クレゾール)=40:60の割合で混合したフェノール類1000部、37%ホルムアルデヒド水溶液458部(F/P=0.61)、シュウ酸0.4部を仕込み、還流条件下で4時間反応を行った。
反応後、内温150℃まで昇温して常圧下で脱水し、さらに、30Torrの減圧下で210℃まで昇温して減圧脱水を行った。
この後、反応系を210℃に維持して、30torrの減圧下で、反応系全体に対して8(%/時間)の割合で水とメチルエチルケトン(沸点80℃)の混合溶液(95:5)を添加する処理を8時間実施して、重量平均分子量4700、2核体成分4.0%、未反応フェノール類0.1%以下のノボラック型フェノール樹脂690部を得た。
実施例1と同様の装置に、m−クレゾールとp−クレゾールとを、モル比(m−クレゾール:p−クレゾール)=45:55の割合で混合したフェノール類1000部、37%ホルムアルデヒド水溶液443部(F/P=0.59)、シュウ酸0.6部を仕込み、還
流条件下で4時間反応を行った。
反応後、内温170℃まで昇温して常圧下で脱水し、さらに、30Torrの減圧下で240℃まで昇温して減圧脱水を行った。
この後、反応系を240℃に維持して、30torrの減圧下で、反応系全体に対して3(%/時間)の割合で水と1−ブタノールの混合溶液(80:20)を添加する処理を6時間実施して、重量平均分子量4300、2核体成分2.0%、未反応フェノール類0.1%以下のノボラック型フェノール樹脂620部を得た。
攪拌装置、温度計、滴下漏斗2つ、熱交換器を備えた3Lの4口フラスコに、m−クレゾールとp−クレゾールとを、モル比(m−クレゾール:p−クレゾール)=35:65の割合で混合したフェノール類1000部、37%ホルムアルデヒド水溶液420部(F/P=0.56)、シュウ酸6部を仕込み、還流条件下で4時間反応を行った。
反応後、内温170℃まで昇温して常圧下で脱水し、さらに、60Torrの減圧下で220℃まで昇温して減圧脱水を行った。
この後、反応系を230℃に昇温後維持して、40torrの減圧下で、反応系全体に対して水を4(%/時間)と、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを3(%/時間)とを、これらの割合で同時に添加する処理を12時間実施して、重量平均分子量3800、2核体成分3.4%、未反応フェノール類0.1%以下のノボラック型フェノール樹脂690部を得た。
実施例1と同様の装置に、フェノール1000部、37%ホルムアルデヒド水溶液647部(F/P=0.75)、シュウ酸10部を仕込み、還流条件下で4時間反応を行った。
反応後、内温140℃まで昇温して常圧下で脱水し、さらに、80Torrの減圧下で170℃まで昇温して減圧脱水を行った。
この後、反応系を240℃に昇温後維持して、80torrの減圧下で、反応系全体に対して4(%/時間)の割合で水を添加する処理を6時間実施して、重量平均分子量2500、2核体成分2.1%、未反応フェノール類0.1%以下のノボラック型フェノール樹脂800部を得た。
実施例1と同様の装置に、フェノール1000部、37%ホルムアルデヒド水溶液690部(F/P=0.80)、シュウ酸10部を仕込み、還流条件下で4時間反応を行った。
反応後、内温150℃まで昇温して常圧下で脱水し、さらに、40Torrの減圧下で200℃まで昇温して減圧脱水を行った。
この後、反応系を210℃に昇温後維持して、40torrの減圧下で、反応系全体に対して6(%/時間)の割合で水を添加する処理を5時間実施して、重量平均分子量4500、2核体成分5.6%、未反応フェノール類0.1%以下のノボラック型フェノール樹脂820部を得た。
実施例1と同様の装置に、m−クレゾールとp−クレゾールとを、モル比(m−クレゾール:p−クレゾール)=40:60の割合で混合したフェノール類1000部、37%ホルムアルデヒド水溶液450部(F/P=0.58)、シュウ酸21部を仕込み、還流条件下で4時間反応を行った。
この後、内温170℃まで常圧下で脱水し、さらに、60torrの減圧下で230℃まで昇温して減圧脱水を行い、重量平均分子量2800、2核体成分11.2%、未反応
フェノール類1.1%のノボラック型フェノール樹脂730部を得た。
実施例1と同様の装置に、m−クレゾールとp−クレゾールとを、モル比(m−クレゾール:p−クレゾール)=60:40の割合で混合したフェノール類1000部、37%ホルムアルデヒド水溶液533部(F/P=0.71)、シュウ酸8部を仕込み、還流条件下で4時間反応を行った。
この後、内温170℃まで常圧下で脱水し、さらに、50torrの減圧下で220℃まで昇温して減圧脱水を行い、重量平均分子量4500、2核体成分10.0%、未反応フェノール類1.8%のノボラック型フェノール樹脂780部を得た。
(1)実施例21
実施例1で得られたノボラック型フェノール樹脂70部と、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸の2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンエステル15部とを、PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)150部に溶解した後、孔径1.0μmのメンブレンフィルターを用いてろ過して、樹脂組成物を得た。
実施例22は、実施例1で得られたノボラック型フェノール樹脂のかわりに、実施例2で得られたノボラック型フェノール樹脂を用いたほかは、実施例21と同様にして樹脂組成物を得た。
実施例23〜30についても同様に、実施例1で得られたノボラック型フェノール樹脂のかわりに、それぞれ、実施例3〜10で得られたノボラック型フェノール樹脂を用いたほかは、実施例21と同様にして樹脂組成物を得た。
実施例1で得られたノボラック型フェノール樹脂のかわりに、比較例1で得られたノボラック型フェノール樹脂を用いたほかは、実施例11と同様にして樹脂組成物を得た。
実施例1で得られたノボラック型フェノール樹脂のかわりに、比較例2で得られたノボラック型フェノール樹脂を用いたほかは、実施例11と同様にして樹脂組成物を得た。
3.1 ノボラック型フェノール樹脂
(1)収率
下記式により算出した。
収率(%)=(得られた樹脂の重量/仕込んだフェノール類モノマーの重量)×100
JIS K 0114に準拠して、3,5‐キシレノールを内部標準物質として内部標準法によって測定した。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC測定)により測定した。重量平均分子量は、ポリスチレン標準物質を用いて作成した検量線をもとに計算した。2核体成分の含有量は、分子量分布曲線から、樹脂全体に対する2核体成分の面積比率(%)により算出した。GPC測定はテトラヒドロフランを溶出溶媒として使用し、流量1.0ml/分、カラム温度40℃の条件で実施した。
装置は、
・本体:TOSOH社製・「HLC−8020」
・検出器:波長280nmにセットしたTOSOH社製・「UV−8011」
・分析用カラム:昭和電工社製・「SHODEX KF−802 1本、KF−803 1本、KF−805 1本」
を使用した。
(1)昇華性試験
樹脂組成物を3インチシリコンウエハ上に約1μmの厚みになるようにスピンコーターで塗布し、110℃のホットプレート上で100秒間乾燥させた。この乾燥時に、シリコンウエハをシャーレで覆い昇華物を捕集した。この作業を10枚分行い、シャーレに付着した物質の重量を測定した。
樹脂組成物を3インチシリコンウエハ上に約1μmの厚さになるようにスピンコーターで塗布し、110℃のホットプレート上で100秒間乾燥させた。そのウエハを現像液(2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液)に60秒間浸した後、水で洗浄し、110℃のホットプレート上で100秒間乾燥させた。現像液に浸した時の膜厚の減少量を現像液に浸す前の膜厚に対して百分率で表し、膜減り率とした。
実施例21〜30は、実施例1〜10で得られたノボラック型フェノール樹脂を用いたフォトレジスト用フェノール樹脂組成物であり、従来の製造方法で得られたノボラック型フェノール樹脂を用いた比較例11、12と比べて、昇華物量が少なく、膜減り率にも優れたものとすることができた。
Claims (15)
- (a)フェノール類とアルデヒド類とを縮合反応させる工程と、
(c)前記(a)工程後の反応系温度を170〜250℃に維持しながら、該反応系温度よりも沸点が低い低沸点化合物を添加して、ノボラック型フェノール樹脂の低核体成分を除去する工程と、
を有することを特徴とする、ノボラック型フェノール樹脂の製造方法。 - 前記(a)工程の後であって、前記(c)工程の前に、さらに、(b)前記(a)工程後の反応系から、水又は水と反応溶媒とを実質的に除去する工程を備えることを特徴とする、請求項1に記載のノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
- (a)フェノール類とアルデヒド類とを縮合反応させる工程と、
(b)前記(a)工程後の反応系から、水又は水と反応溶媒とを実質的に除去する工程と、
(c)前記(b)工程後の反応系温度を170〜250℃に維持しながら、該反応系温度よりも沸点が低い低沸点化合物を添加して、ノボラック型フェノール樹脂の低核体成分を除去する工程と、
を有することを特徴とする、請求項1に記載のノボラック型フェノール樹脂の製造方法。 - 前記(c)工程において、反応系温度を210〜240℃に維持する段階を有する請求項1ないし3のいずれかに記載のノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
- 前記(c)工程において、低沸点化合物を液状形態で添加する、請求項1ないし4のいずれかに記載のノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
- 前記(c)工程において、低沸点化合物として、水を含むものを用いる請求項1ないし5のいずれかに記載のノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
- 前記(c)工程において、低沸点化合物として、ノボラック型フェノール樹脂の低核体成分を溶解しうる化合物を含むものを用いる、請求項1ないし6のいずれかに記載のノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
- 前記ノボラック型フェノール樹脂の低核体成分を溶解しうる化合物は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、1−ブタノール、メチルイソブチルケトンから選ばれるものである請求項7に記載のノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
- 前記(c)工程において添加される低沸点化合物の量は、反応系全体に対して1〜10重量%/時間である、請求項1ないし8のいずれかに記載のノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
- 前記(c)工程は、80Torr以下の減圧下で実施されるものである、請求項1ないし9のいずれかに記載のノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
- 請求項1ないし10のいずれかに記載の方法により製造されたものであることを特徴とするノボラック型フェノール樹脂。
- 2核体成分の含有量が7%以下である、請求項11に記載のノボラック型フェノール樹脂。
- 重量平均分子量が1000〜20000である、請求項11又は12に記載のノボラック型フェノール樹脂。
- フォトレジストに用いられるものである、請求項11ないし13のいずれかに記載のノボラック型フェノール樹脂。
- (ア)請求項14に記載のノボラック型フェノール樹脂、
(イ)感光剤、及び、
(ウ)溶剤、
を含有することを特徴とする、フォトレジスト用フェノール樹脂組成物。
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