JP2004168964A - ノボラック樹脂、その製造方法及びポジ型ホトレジスト組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】未反応物や、低分子量オリゴマーの生成がなく、樹脂収率の良いノボラック樹脂の合成方法、、仕込比通りの組成比を有する、分散度の狭いノボラック樹脂および、トータルDOFマージンの広いレジスト組成物を提供する。
【解決手段】ポリスチレン換算質量平均分子量(Mw)が1500〜5000のノボラックオリゴマーAとMwが500〜2000のノボラックオリゴマーBとを酸触媒の存在下、アルデヒド類あるいはケトン類を用いて縮重合させるノボラック樹脂の合成方法、該合成方法で合成されてなるノボラック樹脂および、前記ノボラック樹脂と、ナフトキノンジアジドスルホニル基含有化合物とを含有してなるポジ型ホトレジスト組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】ポリスチレン換算質量平均分子量(Mw)が1500〜5000のノボラックオリゴマーAとMwが500〜2000のノボラックオリゴマーBとを酸触媒の存在下、アルデヒド類あるいはケトン類を用いて縮重合させるノボラック樹脂の合成方法、該合成方法で合成されてなるノボラック樹脂および、前記ノボラック樹脂と、ナフトキノンジアジドスルホニル基含有化合物とを含有してなるポジ型ホトレジスト組成物。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノボラック樹脂、その製造方法及びこのノボラック樹脂を用いてなるポジ型レジスト組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
i線(365nm)リソグラフィ用ポジ型ホトレジスト組成物としては、アルカリ可溶性ノボラック樹脂とナフトキノンジアジドスルホニル基含有化合物とを含有する組成物が感度、解像性、耐熱性に優れる材料であるとして、半導体の集積回路(IC)作成の分野など広く実用に共されている。
このアルカリ可溶性ノボラック樹脂としては、m−クレゾール、p−クレゾール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノールなどのフェノール類を少なくとも2種含有する混合フェノール類と、アルデヒド類あるいはケトン類との縮合反応により合成されるポリマーが、一般に用いられている。
【0003】
しかし、上記の各フェノール類は、それぞれ反応性に違いがあり、反応が不均一に進行して、仕込比通りの組成を有するポリマーが得られなかったり、残存モノマー(未反応物)や、ダイマー、トリマーといった低核化物を生成し、レジスト組成物のスカム発生原因となったりするなどの問題がある。
さらに、分散度(Mw/Mn)の狭い、いわゆる狭分散度のポリマーが得られにくく、高コントラストのレジスト組成物の調製が困難であった。
なお、分別等の操作を繰り返すことにより狭分散度のポリマーを得ることもできるが、廃棄する樹脂分が多くなることから、樹脂収率が悪く、原料コストが高くなるばかりか、ポリマーを構成する各フェノール単位の比率が仕込比から著しく異なり、当初予想していた樹脂特性を得られないといった問題もあった。
【0004】
また、近年、半導体技術の進展に伴ってICの高集積化はますます進み、0.35μm以下の超微細で、密集パターン、孤立パターンなど、形状の異なる複数のレジストパターンを形状良く形成することのできる材料が望まれている。
しかし、ノボラック樹脂を用いたポジ型のホトレジスト組成物は、レジストパターンの膜減りが発生しやすく、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形状良く形成することは困難とされている。
また、孤立パターンでは、パターンが膜減りにより細くなって、パターン倒れが生じやすく、密集パターンでは、分離パターンが形成できなかったり、膜減りが著しいといった問題を有する。
また、ホールパターンや、ストライプ状の抜きパターンなどを形成する場合、パターン上部が現像液に溶解し、いわゆるテーパー形状の抜きパターンになってしまう問題があった。
【0005】
このように、i線(365nm)波長よりも短い、0.35μm以下の微細パターンを形成する領域においては、パターン形状の悪化が生じ、この形状の悪化に伴い、焦点深度幅特性が著しく低下するため、実用的なレジストパターンの形成が困難であった。
特に、近年、複雑な回路パターンから構成される高集積ロジック系ICの製造が活発に行われているが、当該ICの製造には、廉価なi線露光技術を用い、種類の異なる複数のレジストパターンを同一露光条件で形成でき、かつそれぞれのパターンを形状良く形成することのできる共通のDOF(トータルDOFマージン)の広いレジスト組成物が望まれている。
【0006】
このような状況から、感度、解像力に優れたフォトレジストの開発が進められている。
例えば、ジメチロール基を有するフェノール系化合物とm−クレゾール、アルデヒド類、必要によりp−クレゾールとを、酸触媒の存在下で縮重合させてMw3000〜15000のポジ型ホトレジスト用ノボラック樹脂を合成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、高純度ノボラック樹脂の製造方法として、フェノール類とアルデヒド類とを酸触媒の存在下で縮重合させ、脱水し、液温を120〜200℃、減圧度10〜660Torrに保持して、水または水と不活性ガスを入れながら蒸留することで、未反応原料、不純物および異物を殆ど含有しない高純度ノボラック樹脂を製造する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0007】
また、m−クレゾール、アルデヒド類、および所望によりp−クレゾールとを酸触媒の存在下で縮重合させて得られたノボラック樹脂低分子量縮合物に、p−クレゾール、および必要に応じてアルデヒド類を加えて反応を行い、Mwが3500〜20000のノボラック樹脂を製造する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
また、フェノール類とアルデヒド類を酸触媒の存在下で縮重合させて得られたMwが1000〜3500の低分子量ノボラック型フェノール樹脂に、アルデヒド類を加え、モノマーとダイマーの合計含有量が3%以下で、Mwが3500〜50000のノボラック型フェノール樹脂を製造する方法も提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
ここでは、低分子量ノボラック型フェノール樹脂合成後に残存モノマー(未反応物)や、ダイマー、トリマーといった低分子量オリゴマーを除去する操作を行うことにより、最終的に得られるノボラック樹脂中の低分子量オリゴマー含有量を少なく抑えている。
【0008】
また、m−クレゾール、p−クレゾールおよびホルムアルデヒドを、酢酸、シュウ酸等の有機酸または塩酸、硫酸等の無機酸の存在下に反応して合成したノボラック樹脂と、4〜7核体のリニア型ポリフェノール骨格を有するナフトキノンジアジドスルホニル基含有化合物とを含有するポジ型ホトレジスト組成物の記載もある(例えば、特許文献5、6参照。)。
【0009】
【特許文献1】
特開平3−29949号公報
【特許文献2】
特開昭61−34009号公報
【特許文献3】
特開平9−132624号公報
【特許文献4】
特開平11−246643号公報
【特許文献5】
特開平6−167805号公報
【特許文献6】
特開平9−114093号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載の方法では、高分子量のノボラックを合成するためにはアルデヒド類の存在が必須であり、その結果、反応性の高いm−クレゾールのみの重合が進行しやすく、分散度の狭いポリマーが得られにくい、残存モノマー(未反応物)や、ダイマー、トリマーといった低分子量オリゴマーを生成し易いなどの問題がある。
また、当該樹脂は、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形成する分野においては、適用が難しい。
また、特許文献2に記載の方法では、未反応原料、不純物および異物は蒸留によって除かれるものの、反応性の低いp−クレゾールなどのモノマーが、残存モノマー(未反応物)や、ダイマー、トリマーといった低分子オリゴマーの形で生成する問題は解消されず、樹脂収率が悪く、原料コストが高くなるばかりか、ポリマーを構成する各フェノール単位の組成比と仕込比との差が生じやすく、当初予想していた樹脂特性を得られないといった問題がある。
また、当該樹脂は、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形成する分野においては、適用が難しい。
【0011】
特許文献3に記載の方法では、依然、反応性の低いp−クレゾールなどのモノマーが、残存モノマー(未反応物)や、ダイマー、トリマーといった低分子オリゴマーの形で生成する問題は解消されず、これらが、レジスト組成物のスカム発生原因となったりするなどの問題がある。
また、当該樹脂は、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形成する分野においては、適用が難しい。
特許文献4に記載の方法では、上述のように低分子オリゴマー除去操作により、最終的に得られるノボラック樹脂中の低分子オリゴマー含有量は少なく抑えることができるものの、結局、合成時に反応性の低いモノマーが残存モノマーとして発生し、仕込比通りの組成を有するポリマーが得られにくく、当初予想した通りの樹脂特性が得られにくいといった問題がある。また、樹脂の分散度についても充分狭いとは言い難い。
また、当該樹脂は、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形成する分野においては、適用が難しい。
【0012】
特許文献5、6に記載のホトレジスト組成物は、0.5μm程度のパターン形成には対応できるが、低分子量成分を分別することによりスカムの現象等は図ることはできるが、樹脂の分散度の点では充分狭いとは言い難く、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形成する分野においては、解像性、および焦点深度幅(DOF)特性に難点があり、その適用が難しい。
【0013】
本発明の目的は、残存モノマー(未反応物)や、ダイマー、トリマーといった低分子量オリゴマーの生成がなく、樹脂収率の良いノボラック樹脂の合成方法を提供することにある。
また本発明の別の目的は、仕込比通りの組成比を有する、分散度の狭いノボラック樹脂を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究の結果、特定のポリスチレン換算質量平均分子量(Mw)を有するノボラックオリゴマー同士を、酸触媒の存在下、アルデヒド類あるいはケトン類を用いて縮重合させることにより、残存モノマー(未反応物)や、ダイマー、トリマーといった低分子量オリゴマーの生成がなく、樹脂の分散度が狭く、樹脂収率の良いノボラック樹脂を合成することができるという知見を得、本発明をなすに至った。
また、本発明者らは、上記の方法で合成したノボラック樹脂と、特定の構造を有するナフトキノンジアジドスルホニル基含有化合物とを含有してなるポジ型ホトレジスト組成物は、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形成することができることを見出し、本発明をなすに至った。
【0015】
すなわち、本発明のノボラック樹脂の合成方法は、ポリスチレン換算質量平均分子量(Mw)が1500〜5000のノボラックオリゴマーAとMwが500〜2000のノボラックオリゴマーBとを、酸触媒の存在下、アルデヒド類あるいはケトン類を用いて縮重合させることを特徴とする。
また、本発明のノボラック樹脂は、前記合成方法で合成されてなることを特徴とする。
さらに、本発明のポジ型ホトレジスト組成物は、前記ノボラック樹脂と、ナフトキノンジアジドスルホニル基含有化合物とを含有してなることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
「ノボラック樹脂およびその合成方法」
本発明のノボラック樹脂の合成方法は、ポリスチレン換算質量平均分子量(Mw)が1500〜5000のノボラックオリゴマーAとMwが500〜2000のノボラックオリゴマーBとを、酸触媒の存在下、アルデヒド類あるいはケトン類を用いて縮重合させることを特徴とするが、オリゴマーAのMwは2000〜3000であることが好ましく、オリゴマーBのMwは1000〜1500であることが好ましい。このMwはゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定することができる。
オリゴマーAのMwを1500以上とすることで、ノボラック樹脂合成反応終了後に低分子量オリゴマーの生成を低減させることができる。また、オリゴマーAのMwを5000以下にすることで、最終生成物であるノボラック樹脂のMwを適切に保ち、レジスト組成物の基板への良好な塗布特性を維持することができる。
一方、オリゴマーBのMwを500以上にすることで、合成反応終了後の未反応物を低減することができる。また、2000以下にすることで、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形状良く形成することができるというレジスト特性を得るために必要なブロックの大きさとすることができる。
【0017】
オリゴマーAおよびBを構成するモノマー単位は、特に限定はなく、例えばフェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール等のクレゾール類;2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、3,4−キシレノール等のキシレノール類;m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−エチルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2,3,5−トリエチルフェノール、4−tert−ブチルフェノール、3−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−5−メチルフェノール等のアルキルフェノール類;p−メトキシフェノール、m−メトキシフェノール、p−エトキシフェノール、m−エトキシフェノール、p−プロポキシフェノール、m−プロポキシフェノール等のアルコキシフェノール類;o−イソプロペニルフェノール、p−イソプロペニルフェノール、2−メチル−4−イソプロペニルフェノール、2−エチル−4−イソプロペニルフェノール等のイソプロペニルフェノール類;フェニルフェノール等のアリールフェノール類;4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノールA、レゾルシノール、ヒドロキノン、ピロガロール等のポリヒドロキシフェノール類等から導かれるフェノール系単位を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中では、下記一般式(I)で表されるm−クレゾール単位、
【0018】
【化9】
【0019】
下記一般式(II)で表されるキシレノール単位、
【0020】
【化10】
【0021】
あるいは下記一般式(III)で表されるp−クレゾール単位、
【0022】
【化11】
【0023】
から選ばれる少なくとも1種を含有することが、成膜性が良好で高いコントラストのレジストが得られることから好ましく、さらに、下記一般式(IV)で表される2,5−キシレノール単位、
【0024】
【化12】
【0025】
下記一般式(V)で表される2,3,5−トリメチルフェノール単位、
【0026】
【化13】
【0027】
下記一般式(VI)で表されるハイドロキノン単位から選ばれる少なくとも1種を含有すると、スカムの発生抑制、高コントラスト化、形状の改善、感度向上など、種々の特性に優れたレジスト組成物の調整が可能となるので好ましい。
【0028】
【化14】
【0029】
本発明の方法で得られるノボラック樹脂は、これを構成する全フェノール系単位中、一般式(I)で表されるm−クレゾール単位を5〜70モル%含有することが好ましく、15〜50モル%含有することがより好ましい。m−クレゾール単位を5モル%以上含有することにより、調製したレジスト組成物の成膜性が良好になり、70モル%以下とすることにより、膜減りが低減するので好ましい。
【0030】
また、一般式(II)で表される3,4−キシレノール単位および一般式(III)で表されるp−クレゾール単位の中から選ばれる少なくとも1種を、当該ノボラック樹脂を構成する全フェノール系単位中、2〜50モル%含有することが好ましく、5〜40モル%含有することがより好ましい。
当該単位を2モル%以上とすることで、コントラストの高いレジスト組成物を調製することができ、また50モル%以下とすることで、現像液に対する溶解性を良好に維持でき、高感度のレジスト組成物とすることができるので好ましい。
【0031】
また、一般式(IV)で表される2,5−キシレノール単位を、当該ノボラック樹脂を構成する全フェノール系単位中、2〜70モル%含有することが好ましく、5〜50モル%含有することがより好ましい。
2,5−キシレノール単位2モル%以上とすることで、調製したレジスト組成物はスカムの発生を抑えることができ、また70モル%以下とすると、膜減りが低減するので好ましい。
【0032】
また、一般式(V)で表される2,3,5−トリメチルフェノール単位を、当該ノボラック樹脂を構成する全フェノール系単位中、2〜20モル%含有することが好ましく、5〜10モル%含有することがより好ましい。
2,3,5−トリメチルフェノール単位を2モル%以上とすることで、当該フェノール単位を配合することの効果を充分に発現させることができ、また、20モル%以下とすることで、得られるレジスト組成物の感度を良好な範囲に維持することができる。
【0033】
また、一般式(VI)で表されるハイドロキノン単位を、当該ノボラック樹脂を構成する全フェノール系単位中、2〜20モル%含有することが好ましく、5〜10モル%含有することがより好ましい。
ハイドロキノン単位を2モル%以上とすることで、当該フェノール単位を配合することの効果を充分に発現させることができ、また、20モル%以下とすることで、調製したレジスト組成物の感度が早くなりすぎることなく、コントロールが容易となるので好ましい。
本発明のノボラック樹脂は、オリゴマーAおよびオリゴマーBが上記の各フェノール系単位、つまり、m−クレゾール、3,4−キシレノール、p−クレゾール、2,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、ハイドロキノンなどから選ばれる少なくとも2種のフェノール類(以下、混合フェノール類という。)に由来する単位を含有していることが好ましい。
【0034】
なお、本発明のノボラックオリゴマーAおよびBの合成は、上述のようなフェノール類と、アルデヒド類あるいはケトン類とを酸触媒の存在下、公知の方法で行うことができる。
【0035】
アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、トリメチルアセトアルデヒド、アクロレイン、クロトンアルデヒド、シクロヘキサンアルデヒド、フルフラール、フリルアクロレイン、ベンズアルデヒド、テレフタルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、桂皮アルデヒド等が挙げられる。
ケトン類としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジフェニルケトン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0036】
ノボラックオリゴマーAの合成方法として、例えば、フェノール類と、シュウ酸等の酸性触媒とをγ−ブチロラクトン等の有機溶媒中に配合し、100℃程度の温度条件において溶解し、これにアルデヒド類として、例えば37%ホルマリン水溶液を滴下し、滴下終了後、10時間程度撹拌することで得ることができる。フェノール類に対するアルデヒド類のモル比はフェノール類1モルあたり0.2〜0.8モルとすることが好ましい。オリゴマーAの分子量のコントロールは、反応時間と分子量の関係を予め測定しておき、反応時間を所望の分子量になるようにコントロールすることにより行うことができる。
また、ノボラックオリゴマーBの合成方法として、例えば、フェノール類と、シュウ酸等の酸性触媒とをγ−ブチロラクトン等の有機溶媒中に配合し、100℃程度の温度条件において溶解し、これにアルデヒド類として、例えば37%ホルマリン水溶液を滴下し、滴下終了後、10時間程度撹拌することで得ることができる。フェノール類に対するアルデヒド類のモル比はフェノール類1モルあたり0.2〜0.8モルとすることが好ましい。オリゴマーBの分子量のコントロールはオリゴマーAの場合と同様にして行うことができる。
【0037】
次いで、ノボラックオリゴマーAとBとを、酸触媒の存在下、アルデヒド類あるいはケトン類を用いて縮重合させることにより本発明のノボラック樹脂を合成する。ここで用いる酸触媒も、オリゴマーA、Bの合成で用いたのと同様の酸触媒を用いることができる。
当該ノボラック樹脂の合成方法としては、例えば、オリゴマーA、オリゴマーBおよびシュウ酸を2−ヘプタノン等の有機溶媒に配合し、40質量%程度の濃度に調整し、100℃程度の温度条件下において、これにアルデヒド類として、例えば37%ホルマリン水溶液を滴下し、滴下終了後6時間程度攪拌を行うことにより得ることができる。
ノボラック樹脂合成にあたってのノボラックオリゴマーAとBの比率は、反応速度及び収率の点から、10/90〜50/50(質量比)とすることが好ましい。ノボラックオリゴマーA、Bの合計に対するアルデヒド類あるいはケトン類の配合量はオリゴマー合計100gあたり0.1〜0.2モルとすることが好ましい。
上記の合成法で合成されたノボラック樹脂は、アルカリ可溶性(アルカリ水溶液に溶解可能)となる。
このようにして得られたノボラック樹脂は、例えば、ポリスチレン換算質量平均分子量(Mw)が4000程度の縮重合生成物であるので、適宜分別操作を行い、低分子量のものを除去して所望の分子量に高めることが有利である。
【0038】
分別操作としては、例えば、上記で得られたノボラック樹脂の反応溶液に対し、反応溶液の50質量%程度の水を加え、1時間程度静置し、溶液が2層に分離した後、上層をデカンテーションしてノボラック樹脂溶液を得る。
次いで、得られた溶液を例えば、2−ヘプタノン等の疎水性の有機溶媒に溶解させ、水で洗浄して、酸触媒、未反応物、低分子量体の除去を行い、最後に、適宜、濃縮等を行い、濃度15質量%程度の2−ヘプタノン溶液に調整し、例えば、n−ヘプタン等の有機溶媒を加え、攪拌、静置し、下層(2−ヘプタノン層)を抽出することにより、所望の質量平均分子量を有するノボラック樹脂を得ることができる。
上記の分別操作により、例えば、Mw=6500、溶解速度8nm/s程度の物性を示すノボラック樹脂を得ることもできる。
この溶解速度は、ノボラック樹脂を適当な有機溶媒に溶解し、これを所定の膜厚(0.5〜2μm程度)で基板上に設けて乾燥皮膜を形成し、これを3.5質量%TMAH水溶液(23℃)に浸漬し、該膜厚が0となるのに要する時間を求めて、下記式
溶解速度=膜厚/膜厚が0となるのに要する時間
により算出した値である。
【0039】
本発明の方法で得られるノボラック樹脂(分別後)は、23℃における3.5質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液に対する溶解速度が3〜100nm/sec.の範囲にあることが好ましく、5〜30nm/sec.の範囲にあることがより好ましい。この溶解速度を3nm/sec.以上とすることにより、調製したレジスト組成物の成膜性が良好となり、耐熱性も良好となる。この溶解速度を100nm/sec.以下とすることにより、レジスト組成物を高感度のものとすることができる。この溶解速度は、ノボラック樹脂の分子量のコントロール、オリゴマーの合成に用いるフェノール類を適宜選択することなどにより調整することができる。
【0040】
また質量平均分子量は、2000〜20000の範囲であることが好ましく、3000〜10000の範囲であることがより好ましい。質量平均分子量を2000以上にすることにより、調製したレジスト組成物の成膜性が良好となり、耐熱性も良好となる。また、質量平均分子量を20000以下にすることにより、レジスト組成物を高感度のものとすることができる。ノボラック樹脂の質量平均分子量は、上記、分別等の操作を行うことにより調整することができる。
また、分散度[質量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)]は、5以下であることが好ましく、3以下であることがより好ましい。分散度を5以下にすることにより、パターン形状の良好なレジストパターンを得ることができる。なお、分散度は実質的には1以上である。
【0041】
[ポジ型レジスト組成物]
本発明のポジ型ホトレジスト組成物は、上述のノボラック樹脂[(A)成分]と、ナフトキノンジアジドスルホニル基含有化合物[(B)成分]とを含有してなる。
(B)ナフトキノンジアジドスルホニル基含有化合物
この(B)成分であるナフトキノンジアジドスルホニル基含有化合物としては、フェノール化合物とナフトキノンジアジドスルホン酸化合物とのエステル化物を用いることが、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形成する場合においても、種類の異なる複数のレジストパターンを同一露光条件で形成でき、かつ、それぞれのパターンを形状良く形成することのできる共通のDOF(トータルDOFマージン)が広いレジスト組成物となり好ましい。
【0042】
ここで用いられるフェノール化合物としては、下記一般式(VII)
【0043】
【化15】
【0044】
〔式中、R1 〜R8 はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6、好ましくは1〜3の直鎖または分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜6、好ましくは6のアルコキシ基、または炭素数3〜6、好ましくは6のシクロアルキル基を表し;R10、R11はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜6、好ましくは1〜3の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し;R9 が水素原子または炭素数1〜6、好ましくは1〜3の直鎖または分岐鎖のアルキル基の場合は、Qは水素原子、炭素数1〜6、好ましくは1〜3の直鎖または分岐鎖のアルキル基または下記の化学式(VIII)で表される残基
【0045】
【化16】
【0046】
(式中、R12およびR13はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6、好ましくは1〜3の直鎖または分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜6、好ましくは1〜3のアルコキシ基、または炭素数3〜6のシクロアルキル基を表し;cは1〜3の整数を示す)であり、QがR9 の末端と結合する場合はQとR9 およびQとR9 との間の炭素原子とともに、炭素鎖3〜6のシクロアルキル基を形成し;a、bは1〜3の整数を表し;dは0〜3の整数を表し;nは0〜3の整数を表す〕
で表される化合物が好適であり、ストライプ形状の抜きパターンを形成する場合に特に好ましい。
【0047】
当該一般式に該当するフェノール化合物としては、トリス(4−ヒドロシキフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタンなどのトリスフェノール型化合物;
【0048】
2,4−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−5−ヒドロキシフェノール、2,6−ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール等のリニア型3核体フェノール化合物;1,1−ビス〔3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル〕イソプロパン、ビス[2,5−ジメチル−3−(4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシフェニル]メタン、ビス[2,5−ジメチル−3−(4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−エチルフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−エチルフェニル]メタン、ビス[2−ヒドロキシ−3−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルフェニル]メタン、ビス[2−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−5−メチルフェニル]メタン、ビス[4−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−5−メチルフェニル]メタン、ビス[2,5−ジメチル−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシフェニル]メタン等のリニア型4核体フェノール化合物;
2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,6−ビス[2,5−ジメチル−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシベンジル]−4−メチルフェノール等のリニア型5核体フェノール化合物等のリニア型ポリフェノール化合物;
【0049】
ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、2,3,4−トリヒドロキシフェニル−4’−ヒドロキシフェニルメタン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(2’,3’,4’−トリヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−2−(2’,4’−ジヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−(3’−フルオロ−4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジメチルフェニル)プロパンなどのビスフェノール型化合物;
1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1−[1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、などの多核枝分かれ型化合物;
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンなどの縮合型フェノール化合物などが挙げられる。
【0050】
中でもビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン等のトリスフェノール型化合物、1,1−ビス〔3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル〕イソプロパン、2,6−ビス[2,5−ジメチル−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシベンジル]−4−メチルフェノール等のリニア型ポリフェノール化合物などが、感度、解像性に優れ、形状の良好なレジストパターンを形成できる点で好ましい。
【0051】
上記一般式(VII)で表される化合物のフェノール性水酸基の全部または一部をナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化する方法は、常法により行うことができ、例えば、ナフトキノンジアジドスルホニルクロライド(ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物)を上記一般式(VII)で表される化合物と縮合させることにより得ることができる。具体的には、上記一般式(VII)で表される化合物とナフトキノン−1,2−ジアジド−4(または5)−スルホニルクロライドとを、ジオキサン、n−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン等の有機溶媒に所定量溶解し、ここにトリエチルアミン、トリエタノールアミン、ピリジン、炭酸アルカリ、炭酸水素アルカリ等の塩基性触媒を加えて反応させ、得られた生成物を水洗、乾燥して調製することができる。
【0052】
(B)成分としては、上記例示した好ましいナフトキノンジアジドエステル化物の他に、他のナフトキノンジアジドエステル化物も用いることができ、例えばポリヒドロキシベンゾフェノンや没食子酸アルキル等のフェノール化合物とナフトキノンジアジドスルホン酸化合物とのエステル化反応生成物なども用いられ得るが、それらの使用量は(B)成分中、80質量%以下、特には50質量%以下であることが、本発明の効果を損なわない点で好ましい。
これら(B)成分は単独で用いてもよく、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0053】
本発明組成物において、(B)成分の配合量は、(A)成分であるアルカリ可溶性ノボラック樹脂と所望に応じて添加される後述する(C)成分との合計量100質量部に対し10〜60質量部であるのが好ましく、より好ましくは20〜50質量部である。(B)成分の配合量を10質量部以上とすることにより、パターンに忠実な画像を得ることができ、転写性も向上する。また、(B)成分の配合量を60質量部以下とすることにより、感度と形成されるレジスト膜の均質性が向上し、解像性も向上する。
【0054】
その他の成分について
本発明のポジ型ホトレジスト組成物においては、その好ましい性能を損なわない範囲において、所望に応じ、さらに感度向上剤[(C)成分]を含有させることができる。
(C)成分としては、特に限定はなく、従来からポジ型ホトレジストの感度向上剤(増感剤)として知られているものを用いることができる
【0055】
感度向上剤としては、上記のポリフェノール化合物を使用することができ、例えばビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、1,4−ビス[1(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]ベンゼン、2,4−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)−6−メチルフェノール、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1−[1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、2,6−ビス[1−(2,4−ジヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−メチルフェノール、4,6−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]レゾルシン、4,6−ビス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニルメチル)ピロガロール、4,6−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)ピロガロール、2,6−ビス(3−メチル−4,6−ジヒドロキシフェニルメチル)−4−メチルフェノール、2,6−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニルメチル)−4−メチルフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等が挙げられるほか、6−ヒドロキシ−4a−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−9−1’−スピロシクロヘキシル−1,2,3,4,4a,9a−ヘキサヒドロキサンテン、6−ヒドロキシ−5−メチル−4a−(2,4−ジヒドロキシ−3−メチルフェニル)−9−1’−スピロシクロヘキシル−1,2,3,4,4a,9a−ヘキサヒドロキサンテン等も使用することができる。中でも6−ヒドロキシ−4a−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−9−1’−スピロシクロヘキシル−1,2,3,4,4a,9a−ヘキサヒドロキサンテン、2,6−ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,4−ビス[1(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]ベンゼンなどが好ましい。また2,4−ビス〔1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−5−ヒドロキシフェノールも好ましいものとして挙げられる。
これら(C)成分の含有量は(A)成分であるノボラック樹脂100質量部に対し5〜50質量部とするのが好ましく、より好ましくは10〜35質量部である。
【0056】
本発明のポジ型ホトレジスト組成物においては、その他、本発明の目的を損なわない範囲でハレーション防止のための紫外線吸収剤、ストリエーション防止のための界面活性剤等の各種添加剤を配合することができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ジメチルアミノ−2’,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、5−アミノ−3−メチル−1−フェニル−4−(4−ヒドロキシフェニルアゾ)ピラゾール、4−ジメチルアミノ−4’−ヒドロキシアゾベンゼン、4−ジエチルアミノアゾベンゼン、4−ジエチルアミノ−4’−エトキシアゾベンゼン、クルクミン等を例示できる。界面活性剤としては、フロラードFC−430、同FC431(商品名、住友3M社製)、エフトップEF122A、同EF122B、同EF122C、同EF126(商品名、トーケムプロダクツ社製)等のフッ素系界面活性剤を例示できる。
更に必要に応じて付加的樹脂、可塑剤、安定化剤、コントラスト向上剤等の慣用の添加剤を本発明の目的に支障のない範囲で添加含有させることができる。
【0057】
本発明のポジ型ホトレジスト組成物は、上記した各成分を適当な有機溶剤に溶解して溶液の形で用いるのが好ましい
ここで用いられる有機溶剤としては、特に限定はない。
【0058】
例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、3−ヘプタノン等のケトン類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノアセテート、あるいはこれらのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルまたはモノフェニルエーテル等の多価アルコール類およびその誘導体;ジオキサンのような環式エーテル類;および乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル等のエステル類を挙げることができる。
有機溶剤の使用量は、レジストとして好適な範囲とされる。
【0059】
次に、このような本発明のポジ型ホトレジスト組成物の使用方法の一例として、レジストパターンの形成方法を説明する。
まず、シリコンウェーハ等の支持体上に、ポジ型ホトレジスト組成物の溶液をスピンナー等で塗布し、乾燥して感光層を形成させ、次いで紫外線を発光する光源、例えば低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯等を用い、パターンが描かれたホトマスクを介して露光する。次にこれを現像液、例えば1〜10質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液のような弱アルカリ性水溶液に浸漬すると、露光部が溶解除去されてマスクパターンに忠実な画像(レジストパターン)を得ることができる。
本発明のレジスト組成物は、i線露光技術を用い、種類の異なる複数のレジストパターンを同一露光条件で形成でき、かつ、それぞれのパターンを形状良く形成することのできる共通のDOF(トータルDOFマージン)が広いという特徴を有する。
【0060】
【実施例】
以下に、実施例を用いて、本発明をさらに詳しく説明する。
(合成例1)〔ノボラックオリゴマーA1[(m−クレゾール/p−クレゾール/2,5−キシレノール=5/1/4(モル比)]の合成〕
m−クレゾール54.0g、p−クレゾール10.8g、2,5−キシレノール48.8g、およびシュウ酸1.0g、をγ−ブチロラクトン150gに配合し、100℃において、これに37%ホルマリン水溶液81.0gを0.5時間かけて滴下した。滴下終了後、10時間撹拌を行ったところ、反応系中には、Mwが2500の縮重合生成物A1が得られていた。
【0061】
(合成例2)〔ノボラックオリゴマーA2[m−クレゾール/p−クレゾール/2,5−キシレノール=5/3/2(モル比)]の合成〕
m−クレゾール54.0g、p−クレゾール32.4g、2,5−キシレノール24.4g、およびシュウ酸1.0g、をγ−ブチロラクトン150gに配合し、100℃において、これに37%ホルマリン水溶液81.0gを0.5時間かけて滴下した。滴下終了後、10時間撹拌を行ったところ、反応系中には、Mwが2500の縮重合生成物A2が得られていた。
【0062】
(合成例3)(m−クレゾールのノボラックオリゴマーB1の合成)
m−クレゾール108.0g、およびシュウ酸1.0g、をγ−ブチロラクトン150gに配合し、100℃において、これに37%ホルマリン水溶液81.0gを0.5時間かけて滴下した。滴下終了後、10時間撹拌を行ったところ、反応系中には、Mwが1200の縮重合生成物B1が得られていた。
【0063】
(合成例4)〔ノボラックオリゴマーB2[m−クレゾール/3,4−キシレノール/2,3,5−トリメチルフェノール=3/4/1(モル比)]の合成〕
m−クレゾール32.4g、3,4−キシレノール48.8g、2,3,5−トリメチルフェノール13.6g、およびシュウ酸1.0g、をγ−ブチロラクトン150gに配合し、100℃において、これに37%ホルマリン水溶液64.8gを0.5時間かけて滴下した。滴下終了後、10時間撹拌を行ったところ、反応系中には、Mwが1200の縮重合生成物B2が得られていた。
【0064】
(合成例5)〔ノボラックオリゴマーB3[m−クレゾール/3,4−キシレノール/2,3,5−トリメチルフェノール/ハイドロキノン=3/4/1/1(モル比)]の合成〕
m−クレゾール32.4g、3,4−キシレノール48.8g、2,3,5−トリメチルフェノール13.6g、ハイドロキノン11.0gおよびシュウ酸1.0g、をγ−ブチロラクトン150gに配合し、100℃において、これに37%ホルマリン水溶液72.9gを0.5時間かけて滴下した。滴下終了後、10時間撹拌を行ったところ、反応系中には、Mwが1200の縮重合生成物B3が得られていた。
【0065】
(合成例6)(ノボラック樹脂1の合成)
上記合成例1で合成したノボラックオリゴマーA1と上記合成例5で合成したノボラックオリゴマーB3とを、酸触媒の存在下、ホルムアルデヒドを用いて縮重合反応を行い、ノボラック樹脂1を合成した。
すなわち、オリゴマーA1を30.0g、オリゴマーB3を70.0gおよびシュウ酸10.0gを2−ヘプタノン溶液40%質量濃度に調整し、100℃において、これに37%ホルマリン水溶液12gを滴下した。滴下終了後6時間攪拌を行ったところ、反応系中には、ポリスチレン換算質量平均分子量(Mw)が4000の縮重合生成物が得られていた。
(分別操作)反応溶液に対し、反応溶液の50質量%の水を加え、1時間静置したところ2層に分離したので、上層をデカンテーションしてフェノールノボラック樹脂溶液を得た。これを2−ヘプタノン500gに溶解させ、水で洗浄して、酸触媒、未反応物、低分子量体の除去を行った。ついで、濃度15質量%の2−ヘプタノン溶液に調整し、n−ヘプタン650gを加え、攪拌、静置し、下層(2−ヘプタノン層)を抽出することにより、Mw6500、溶解速度8nm/sのノボラック樹脂1を得た。オリゴマーA、オリゴマーBの合成に用いたモノマーおよびノボラック樹脂合成に用いたホルマリン量に対する樹脂収率は50%と高収率であった。また、得られたノボラック樹脂の分散度は2.7であった。
【0066】
(合成例7〜11)(ノボラック樹脂2〜6の合成)
上記合成例6で用いたノボラックオリゴマーA1とB3を下記表1に記載のものに代えた以外は合成例6と同様にして、ノボラック樹脂2〜6を合成した。
ノボラック樹脂2〜6の樹脂収率はいずれも50%であった。
【0067】
【表1】
【0068】
(比較合成例1)〔ノボラック樹脂7[m−クレゾール/p−クレゾール=55/45(モル比)]の合成〕
四つ口フラスコに、m−クレゾール148.5g(1.375モル)、p−クレゾール121.5g(1.125モル)、メチルイソブチルケトン252g、10%シュウ酸水溶液37.0gおよび90%酢酸水溶液84.8gを仕込み、100℃の油浴で加熱攪拌しながら、37%ホルマリン129.5gを40分かけて滴下し、その後さらに15時間反応させた。次に水洗、脱水して、ノボラック樹脂を42.3%含有するメチルイソブチルケトン溶液466gを得た。GPCによるポリスチレン換算質量平均分子量は4300であった。
(分別操作)
この溶液450gを、底抜きセパラブルフラスコに仕込み、さらにメチルイソブチルケトン909.6gおよびn−ヘプタン996.1gを加えて、60℃で30分間攪拌した後、静置し、分液した。分液で得られた下層のマスに、2−ヘプタノンを380g加え、メチルイソブチルケトンおよびn−ヘプタンをエバポレーターにより除去して、ノボラック樹脂7の2−ヘプタノン溶液を得た。GPCによるポリスチレン換算質量平均分子量は9000であった。
この樹脂中には、未反応モノマー、ダイマー、トリマーなどの低分子量物が含まれており、分散度は7.8と広かった。この樹脂の溶解速度は6.8nm/sであった。
ノボラック樹脂8の樹脂収率は30%であった。
【0069】
(比較合成例2)〔ノボラック樹脂8[m−クレゾール/p−クレゾール/2,5−キシレノール=5/1/4(モル比)]の合成〕
四つ口フラスコに、m−クレゾール54.0g(0.5モル)、p−クレゾール10.8g(0.1モル)、2,5−キシレノール48.8g(0.4モル)、メチルイソブチルケトン170.4g、10%シュウ酸水溶液10gおよび90%酢酸水溶液1.1gを仕込み、100℃の油浴で加熱攪拌しながら、37%ホルマリン64.8gを40分かけて滴下し、その後さらに15時間反応させた。次に水洗、脱水して、ノボラック樹脂を42.3%含有するメチルイソブチルケトン溶液292gを得た。GPCによるポリスチレン換算重量平均分子量は3500であった。
(分別操作)
この溶液450gを、底抜きセパラブルフラスコに仕込み、さらにメチルイソブチルケトン909.6gおよびn−ヘプタン996.1gを加えて、60℃で30分間攪拌した後、静置し、分液した。分液で得られた下層のマスに、2−ヘプタノンを380g加え、メチルイソブチルケトンおよびn−ヘプタンをエバポレーターにより除去して、ノボラック樹脂8の2−ヘプタノン溶液を得た。GPCによるポリスチレン換算重量平均分子量は5700であった。
この樹脂中には、未反応モノマー、ダイマー、トリマーなどの低分子量物が含まれており、分散度は6.0と広かった。この樹脂の溶解速度は14nm/sであった。
ノボラック樹脂8の樹脂収率は30%であった。
【0070】
(実施例1〜6、比較例1、2)
合成例6〜11、および比較合成例1、2で合成したノボラック樹脂1〜8を用い、以下の組成からなるポジ型ホトレジスト組成物の塗布液1〜8を調製した。
ノボラック樹脂 100質量部
ナフトキノンジアジドエステル化物 50質量部
〔2,6−ビス[2,5−ジメチル−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシベンジル]−4−メチルフェノールの1モルと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロライド(以下「5−NQD」という)2モルとのエステル化反応生成物〕
感度向上剤 30質量部
[6−ヒドロキシ−4a−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−9−1’−スピロシクロヘキシル−1,2,3,4,4a,9a−ヘキサヒドロキサンテン]
溶媒 [2−ヘプタノン] 540質量部
【0071】
(実施例7)
ナフトキノンジアジドエステル化物をビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタンの1モルと5−NQD2モルとのエステル化反応生成物に代えた以外は実施例1と同様にして塗布液9を調製した。
【0072】
(比較例3)
ノボラック樹脂として、ノボラック樹脂7を用いた以外は実施例7と同様にして塗布液10を調製した。
【0073】
(比較例4)
ノボラック樹脂として、ノボラック樹脂8を用いた以外は実施例7と同様にして塗布液11を調製した。
【0074】
上記実施例1〜7、および比較例1〜4で調製した塗布液1〜11について、下記の評価を行った。
[感度評価]
試料をスピンナーを用いてシリコンウェーハ上に塗布し、これをホットプレート上で90℃、90秒間乾燥して膜厚1.05μmのレジスト膜を得た。この膜にマスクを介し、縮小投影露光装置NSR−2005i10D(ニコン(株)製、NA=0.57)を用いて0.1秒から0.01秒間隔で露光した後、110℃、90秒間のPEB(露光後加熱)処理を行い、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間水洗して乾燥した。その際、マスクパターンの設定寸法(線幅0.35μm、L&S=1:1)が忠実に再現されるのに要する露光時間(Eop)を感度としてミリ秒(ms)単位で表した。
【0075】
[解像性評価]
0.35μmL&Sに対応するマスクパターンを再現する露光量における限界解像度を表した。
【0076】
[焦点深度幅特性]
1.密集パターン
縮小投影露光装置NSR−2005i10D(ニコン(株)製、NA=0.57)を用いて、Eop[マスクパターンの設定寸法(線幅0.35μm、L&S=1:1)が忠実に再現されるのに要する露光時間]を基準露光量とし、その露光量において、焦点を適宜上下にずらし、露光、現像を行って得られたレジストパターンのSEM(走査型電子顕微鏡)写真の観察を行った。そのSEM写真より、線幅0.35μm、L&S=1:1の密集パターンが、設定寸法の±10%の寸法変化の範囲内で得られる焦点ずれの最大値(μm)を焦点深度幅特性とした。
【0077】
2.孤立パターン
縮小投影露光装置NSR−2005i10D(ニコン(株)製、NA=0.57)を用いて、Eop[マスクパターンの設定寸法(線幅0.35μm、L&S=1:1)が忠実に再現されるのに要する露光量]を基準露光量とし、その露光量において、焦点を適宜上下にずらし、露光、現像を行って得られたレジストパターンのSEM(走査型電子顕微鏡)写真の観察を行った。そのSEM写真より、幅0.35μmの孤立ラインパターンが、設定寸法(0.35μm)の±10%の寸法変化の範囲内で得られる焦点ずれの最大値(μm)を焦点深度幅特性とした。
【0078】
3.Total焦点深度幅特性
上記の1、2の評価において、密集パターン、孤立パターンのいずれのレジストパターンに対しても0.35μmの矩形のレジストパターンが設定寸法の±10%の範囲で得られる焦点のずれの最大値(μm)をTotal焦点深度幅特性とした。
【0079】
評価結果を表2に示す。
【0080】
【表2】
【0081】
オリゴマーを経由せずモノマーから直接合成したノボラック樹脂を用いた比較例のホトレジスト組成物の塗布液では、いずれも解像性及び焦点深度幅特性が低いのに対し、本発明の実施例のノボラック樹脂を用いたホトレジスト組成物の塗布液では優れた解像性、焦点深度幅特性を示すことがわかる。
【0082】
【発明の効果】
本発明のノボラック樹脂の合成法によれば、残存モノマー(未反応物)や、ダイマー、トリマーといった低分子量オリゴマーの生成がなく、仕込比通りの組成比を有する、分散度の狭いノボラック樹脂を樹脂収率良く合成できる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノボラック樹脂、その製造方法及びこのノボラック樹脂を用いてなるポジ型レジスト組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
i線(365nm)リソグラフィ用ポジ型ホトレジスト組成物としては、アルカリ可溶性ノボラック樹脂とナフトキノンジアジドスルホニル基含有化合物とを含有する組成物が感度、解像性、耐熱性に優れる材料であるとして、半導体の集積回路(IC)作成の分野など広く実用に共されている。
このアルカリ可溶性ノボラック樹脂としては、m−クレゾール、p−クレゾール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノールなどのフェノール類を少なくとも2種含有する混合フェノール類と、アルデヒド類あるいはケトン類との縮合反応により合成されるポリマーが、一般に用いられている。
【0003】
しかし、上記の各フェノール類は、それぞれ反応性に違いがあり、反応が不均一に進行して、仕込比通りの組成を有するポリマーが得られなかったり、残存モノマー(未反応物)や、ダイマー、トリマーといった低核化物を生成し、レジスト組成物のスカム発生原因となったりするなどの問題がある。
さらに、分散度(Mw/Mn)の狭い、いわゆる狭分散度のポリマーが得られにくく、高コントラストのレジスト組成物の調製が困難であった。
なお、分別等の操作を繰り返すことにより狭分散度のポリマーを得ることもできるが、廃棄する樹脂分が多くなることから、樹脂収率が悪く、原料コストが高くなるばかりか、ポリマーを構成する各フェノール単位の比率が仕込比から著しく異なり、当初予想していた樹脂特性を得られないといった問題もあった。
【0004】
また、近年、半導体技術の進展に伴ってICの高集積化はますます進み、0.35μm以下の超微細で、密集パターン、孤立パターンなど、形状の異なる複数のレジストパターンを形状良く形成することのできる材料が望まれている。
しかし、ノボラック樹脂を用いたポジ型のホトレジスト組成物は、レジストパターンの膜減りが発生しやすく、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形状良く形成することは困難とされている。
また、孤立パターンでは、パターンが膜減りにより細くなって、パターン倒れが生じやすく、密集パターンでは、分離パターンが形成できなかったり、膜減りが著しいといった問題を有する。
また、ホールパターンや、ストライプ状の抜きパターンなどを形成する場合、パターン上部が現像液に溶解し、いわゆるテーパー形状の抜きパターンになってしまう問題があった。
【0005】
このように、i線(365nm)波長よりも短い、0.35μm以下の微細パターンを形成する領域においては、パターン形状の悪化が生じ、この形状の悪化に伴い、焦点深度幅特性が著しく低下するため、実用的なレジストパターンの形成が困難であった。
特に、近年、複雑な回路パターンから構成される高集積ロジック系ICの製造が活発に行われているが、当該ICの製造には、廉価なi線露光技術を用い、種類の異なる複数のレジストパターンを同一露光条件で形成でき、かつそれぞれのパターンを形状良く形成することのできる共通のDOF(トータルDOFマージン)の広いレジスト組成物が望まれている。
【0006】
このような状況から、感度、解像力に優れたフォトレジストの開発が進められている。
例えば、ジメチロール基を有するフェノール系化合物とm−クレゾール、アルデヒド類、必要によりp−クレゾールとを、酸触媒の存在下で縮重合させてMw3000〜15000のポジ型ホトレジスト用ノボラック樹脂を合成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、高純度ノボラック樹脂の製造方法として、フェノール類とアルデヒド類とを酸触媒の存在下で縮重合させ、脱水し、液温を120〜200℃、減圧度10〜660Torrに保持して、水または水と不活性ガスを入れながら蒸留することで、未反応原料、不純物および異物を殆ど含有しない高純度ノボラック樹脂を製造する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0007】
また、m−クレゾール、アルデヒド類、および所望によりp−クレゾールとを酸触媒の存在下で縮重合させて得られたノボラック樹脂低分子量縮合物に、p−クレゾール、および必要に応じてアルデヒド類を加えて反応を行い、Mwが3500〜20000のノボラック樹脂を製造する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
また、フェノール類とアルデヒド類を酸触媒の存在下で縮重合させて得られたMwが1000〜3500の低分子量ノボラック型フェノール樹脂に、アルデヒド類を加え、モノマーとダイマーの合計含有量が3%以下で、Mwが3500〜50000のノボラック型フェノール樹脂を製造する方法も提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
ここでは、低分子量ノボラック型フェノール樹脂合成後に残存モノマー(未反応物)や、ダイマー、トリマーといった低分子量オリゴマーを除去する操作を行うことにより、最終的に得られるノボラック樹脂中の低分子量オリゴマー含有量を少なく抑えている。
【0008】
また、m−クレゾール、p−クレゾールおよびホルムアルデヒドを、酢酸、シュウ酸等の有機酸または塩酸、硫酸等の無機酸の存在下に反応して合成したノボラック樹脂と、4〜7核体のリニア型ポリフェノール骨格を有するナフトキノンジアジドスルホニル基含有化合物とを含有するポジ型ホトレジスト組成物の記載もある(例えば、特許文献5、6参照。)。
【0009】
【特許文献1】
特開平3−29949号公報
【特許文献2】
特開昭61−34009号公報
【特許文献3】
特開平9−132624号公報
【特許文献4】
特開平11−246643号公報
【特許文献5】
特開平6−167805号公報
【特許文献6】
特開平9−114093号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載の方法では、高分子量のノボラックを合成するためにはアルデヒド類の存在が必須であり、その結果、反応性の高いm−クレゾールのみの重合が進行しやすく、分散度の狭いポリマーが得られにくい、残存モノマー(未反応物)や、ダイマー、トリマーといった低分子量オリゴマーを生成し易いなどの問題がある。
また、当該樹脂は、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形成する分野においては、適用が難しい。
また、特許文献2に記載の方法では、未反応原料、不純物および異物は蒸留によって除かれるものの、反応性の低いp−クレゾールなどのモノマーが、残存モノマー(未反応物)や、ダイマー、トリマーといった低分子オリゴマーの形で生成する問題は解消されず、樹脂収率が悪く、原料コストが高くなるばかりか、ポリマーを構成する各フェノール単位の組成比と仕込比との差が生じやすく、当初予想していた樹脂特性を得られないといった問題がある。
また、当該樹脂は、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形成する分野においては、適用が難しい。
【0011】
特許文献3に記載の方法では、依然、反応性の低いp−クレゾールなどのモノマーが、残存モノマー(未反応物)や、ダイマー、トリマーといった低分子オリゴマーの形で生成する問題は解消されず、これらが、レジスト組成物のスカム発生原因となったりするなどの問題がある。
また、当該樹脂は、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形成する分野においては、適用が難しい。
特許文献4に記載の方法では、上述のように低分子オリゴマー除去操作により、最終的に得られるノボラック樹脂中の低分子オリゴマー含有量は少なく抑えることができるものの、結局、合成時に反応性の低いモノマーが残存モノマーとして発生し、仕込比通りの組成を有するポリマーが得られにくく、当初予想した通りの樹脂特性が得られにくいといった問題がある。また、樹脂の分散度についても充分狭いとは言い難い。
また、当該樹脂は、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形成する分野においては、適用が難しい。
【0012】
特許文献5、6に記載のホトレジスト組成物は、0.5μm程度のパターン形成には対応できるが、低分子量成分を分別することによりスカムの現象等は図ることはできるが、樹脂の分散度の点では充分狭いとは言い難く、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形成する分野においては、解像性、および焦点深度幅(DOF)特性に難点があり、その適用が難しい。
【0013】
本発明の目的は、残存モノマー(未反応物)や、ダイマー、トリマーといった低分子量オリゴマーの生成がなく、樹脂収率の良いノボラック樹脂の合成方法を提供することにある。
また本発明の別の目的は、仕込比通りの組成比を有する、分散度の狭いノボラック樹脂を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究の結果、特定のポリスチレン換算質量平均分子量(Mw)を有するノボラックオリゴマー同士を、酸触媒の存在下、アルデヒド類あるいはケトン類を用いて縮重合させることにより、残存モノマー(未反応物)や、ダイマー、トリマーといった低分子量オリゴマーの生成がなく、樹脂の分散度が狭く、樹脂収率の良いノボラック樹脂を合成することができるという知見を得、本発明をなすに至った。
また、本発明者らは、上記の方法で合成したノボラック樹脂と、特定の構造を有するナフトキノンジアジドスルホニル基含有化合物とを含有してなるポジ型ホトレジスト組成物は、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形成することができることを見出し、本発明をなすに至った。
【0015】
すなわち、本発明のノボラック樹脂の合成方法は、ポリスチレン換算質量平均分子量(Mw)が1500〜5000のノボラックオリゴマーAとMwが500〜2000のノボラックオリゴマーBとを、酸触媒の存在下、アルデヒド類あるいはケトン類を用いて縮重合させることを特徴とする。
また、本発明のノボラック樹脂は、前記合成方法で合成されてなることを特徴とする。
さらに、本発明のポジ型ホトレジスト組成物は、前記ノボラック樹脂と、ナフトキノンジアジドスルホニル基含有化合物とを含有してなることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
「ノボラック樹脂およびその合成方法」
本発明のノボラック樹脂の合成方法は、ポリスチレン換算質量平均分子量(Mw)が1500〜5000のノボラックオリゴマーAとMwが500〜2000のノボラックオリゴマーBとを、酸触媒の存在下、アルデヒド類あるいはケトン類を用いて縮重合させることを特徴とするが、オリゴマーAのMwは2000〜3000であることが好ましく、オリゴマーBのMwは1000〜1500であることが好ましい。このMwはゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定することができる。
オリゴマーAのMwを1500以上とすることで、ノボラック樹脂合成反応終了後に低分子量オリゴマーの生成を低減させることができる。また、オリゴマーAのMwを5000以下にすることで、最終生成物であるノボラック樹脂のMwを適切に保ち、レジスト組成物の基板への良好な塗布特性を維持することができる。
一方、オリゴマーBのMwを500以上にすることで、合成反応終了後の未反応物を低減することができる。また、2000以下にすることで、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形状良く形成することができるというレジスト特性を得るために必要なブロックの大きさとすることができる。
【0017】
オリゴマーAおよびBを構成するモノマー単位は、特に限定はなく、例えばフェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール等のクレゾール類;2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、3,4−キシレノール等のキシレノール類;m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−エチルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2,3,5−トリエチルフェノール、4−tert−ブチルフェノール、3−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−5−メチルフェノール等のアルキルフェノール類;p−メトキシフェノール、m−メトキシフェノール、p−エトキシフェノール、m−エトキシフェノール、p−プロポキシフェノール、m−プロポキシフェノール等のアルコキシフェノール類;o−イソプロペニルフェノール、p−イソプロペニルフェノール、2−メチル−4−イソプロペニルフェノール、2−エチル−4−イソプロペニルフェノール等のイソプロペニルフェノール類;フェニルフェノール等のアリールフェノール類;4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノールA、レゾルシノール、ヒドロキノン、ピロガロール等のポリヒドロキシフェノール類等から導かれるフェノール系単位を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中では、下記一般式(I)で表されるm−クレゾール単位、
【0018】
【化9】
【0019】
下記一般式(II)で表されるキシレノール単位、
【0020】
【化10】
【0021】
あるいは下記一般式(III)で表されるp−クレゾール単位、
【0022】
【化11】
【0023】
から選ばれる少なくとも1種を含有することが、成膜性が良好で高いコントラストのレジストが得られることから好ましく、さらに、下記一般式(IV)で表される2,5−キシレノール単位、
【0024】
【化12】
【0025】
下記一般式(V)で表される2,3,5−トリメチルフェノール単位、
【0026】
【化13】
【0027】
下記一般式(VI)で表されるハイドロキノン単位から選ばれる少なくとも1種を含有すると、スカムの発生抑制、高コントラスト化、形状の改善、感度向上など、種々の特性に優れたレジスト組成物の調整が可能となるので好ましい。
【0028】
【化14】
【0029】
本発明の方法で得られるノボラック樹脂は、これを構成する全フェノール系単位中、一般式(I)で表されるm−クレゾール単位を5〜70モル%含有することが好ましく、15〜50モル%含有することがより好ましい。m−クレゾール単位を5モル%以上含有することにより、調製したレジスト組成物の成膜性が良好になり、70モル%以下とすることにより、膜減りが低減するので好ましい。
【0030】
また、一般式(II)で表される3,4−キシレノール単位および一般式(III)で表されるp−クレゾール単位の中から選ばれる少なくとも1種を、当該ノボラック樹脂を構成する全フェノール系単位中、2〜50モル%含有することが好ましく、5〜40モル%含有することがより好ましい。
当該単位を2モル%以上とすることで、コントラストの高いレジスト組成物を調製することができ、また50モル%以下とすることで、現像液に対する溶解性を良好に維持でき、高感度のレジスト組成物とすることができるので好ましい。
【0031】
また、一般式(IV)で表される2,5−キシレノール単位を、当該ノボラック樹脂を構成する全フェノール系単位中、2〜70モル%含有することが好ましく、5〜50モル%含有することがより好ましい。
2,5−キシレノール単位2モル%以上とすることで、調製したレジスト組成物はスカムの発生を抑えることができ、また70モル%以下とすると、膜減りが低減するので好ましい。
【0032】
また、一般式(V)で表される2,3,5−トリメチルフェノール単位を、当該ノボラック樹脂を構成する全フェノール系単位中、2〜20モル%含有することが好ましく、5〜10モル%含有することがより好ましい。
2,3,5−トリメチルフェノール単位を2モル%以上とすることで、当該フェノール単位を配合することの効果を充分に発現させることができ、また、20モル%以下とすることで、得られるレジスト組成物の感度を良好な範囲に維持することができる。
【0033】
また、一般式(VI)で表されるハイドロキノン単位を、当該ノボラック樹脂を構成する全フェノール系単位中、2〜20モル%含有することが好ましく、5〜10モル%含有することがより好ましい。
ハイドロキノン単位を2モル%以上とすることで、当該フェノール単位を配合することの効果を充分に発現させることができ、また、20モル%以下とすることで、調製したレジスト組成物の感度が早くなりすぎることなく、コントロールが容易となるので好ましい。
本発明のノボラック樹脂は、オリゴマーAおよびオリゴマーBが上記の各フェノール系単位、つまり、m−クレゾール、3,4−キシレノール、p−クレゾール、2,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、ハイドロキノンなどから選ばれる少なくとも2種のフェノール類(以下、混合フェノール類という。)に由来する単位を含有していることが好ましい。
【0034】
なお、本発明のノボラックオリゴマーAおよびBの合成は、上述のようなフェノール類と、アルデヒド類あるいはケトン類とを酸触媒の存在下、公知の方法で行うことができる。
【0035】
アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、トリメチルアセトアルデヒド、アクロレイン、クロトンアルデヒド、シクロヘキサンアルデヒド、フルフラール、フリルアクロレイン、ベンズアルデヒド、テレフタルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、桂皮アルデヒド等が挙げられる。
ケトン類としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジフェニルケトン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0036】
ノボラックオリゴマーAの合成方法として、例えば、フェノール類と、シュウ酸等の酸性触媒とをγ−ブチロラクトン等の有機溶媒中に配合し、100℃程度の温度条件において溶解し、これにアルデヒド類として、例えば37%ホルマリン水溶液を滴下し、滴下終了後、10時間程度撹拌することで得ることができる。フェノール類に対するアルデヒド類のモル比はフェノール類1モルあたり0.2〜0.8モルとすることが好ましい。オリゴマーAの分子量のコントロールは、反応時間と分子量の関係を予め測定しておき、反応時間を所望の分子量になるようにコントロールすることにより行うことができる。
また、ノボラックオリゴマーBの合成方法として、例えば、フェノール類と、シュウ酸等の酸性触媒とをγ−ブチロラクトン等の有機溶媒中に配合し、100℃程度の温度条件において溶解し、これにアルデヒド類として、例えば37%ホルマリン水溶液を滴下し、滴下終了後、10時間程度撹拌することで得ることができる。フェノール類に対するアルデヒド類のモル比はフェノール類1モルあたり0.2〜0.8モルとすることが好ましい。オリゴマーBの分子量のコントロールはオリゴマーAの場合と同様にして行うことができる。
【0037】
次いで、ノボラックオリゴマーAとBとを、酸触媒の存在下、アルデヒド類あるいはケトン類を用いて縮重合させることにより本発明のノボラック樹脂を合成する。ここで用いる酸触媒も、オリゴマーA、Bの合成で用いたのと同様の酸触媒を用いることができる。
当該ノボラック樹脂の合成方法としては、例えば、オリゴマーA、オリゴマーBおよびシュウ酸を2−ヘプタノン等の有機溶媒に配合し、40質量%程度の濃度に調整し、100℃程度の温度条件下において、これにアルデヒド類として、例えば37%ホルマリン水溶液を滴下し、滴下終了後6時間程度攪拌を行うことにより得ることができる。
ノボラック樹脂合成にあたってのノボラックオリゴマーAとBの比率は、反応速度及び収率の点から、10/90〜50/50(質量比)とすることが好ましい。ノボラックオリゴマーA、Bの合計に対するアルデヒド類あるいはケトン類の配合量はオリゴマー合計100gあたり0.1〜0.2モルとすることが好ましい。
上記の合成法で合成されたノボラック樹脂は、アルカリ可溶性(アルカリ水溶液に溶解可能)となる。
このようにして得られたノボラック樹脂は、例えば、ポリスチレン換算質量平均分子量(Mw)が4000程度の縮重合生成物であるので、適宜分別操作を行い、低分子量のものを除去して所望の分子量に高めることが有利である。
【0038】
分別操作としては、例えば、上記で得られたノボラック樹脂の反応溶液に対し、反応溶液の50質量%程度の水を加え、1時間程度静置し、溶液が2層に分離した後、上層をデカンテーションしてノボラック樹脂溶液を得る。
次いで、得られた溶液を例えば、2−ヘプタノン等の疎水性の有機溶媒に溶解させ、水で洗浄して、酸触媒、未反応物、低分子量体の除去を行い、最後に、適宜、濃縮等を行い、濃度15質量%程度の2−ヘプタノン溶液に調整し、例えば、n−ヘプタン等の有機溶媒を加え、攪拌、静置し、下層(2−ヘプタノン層)を抽出することにより、所望の質量平均分子量を有するノボラック樹脂を得ることができる。
上記の分別操作により、例えば、Mw=6500、溶解速度8nm/s程度の物性を示すノボラック樹脂を得ることもできる。
この溶解速度は、ノボラック樹脂を適当な有機溶媒に溶解し、これを所定の膜厚(0.5〜2μm程度)で基板上に設けて乾燥皮膜を形成し、これを3.5質量%TMAH水溶液(23℃)に浸漬し、該膜厚が0となるのに要する時間を求めて、下記式
溶解速度=膜厚/膜厚が0となるのに要する時間
により算出した値である。
【0039】
本発明の方法で得られるノボラック樹脂(分別後)は、23℃における3.5質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液に対する溶解速度が3〜100nm/sec.の範囲にあることが好ましく、5〜30nm/sec.の範囲にあることがより好ましい。この溶解速度を3nm/sec.以上とすることにより、調製したレジスト組成物の成膜性が良好となり、耐熱性も良好となる。この溶解速度を100nm/sec.以下とすることにより、レジスト組成物を高感度のものとすることができる。この溶解速度は、ノボラック樹脂の分子量のコントロール、オリゴマーの合成に用いるフェノール類を適宜選択することなどにより調整することができる。
【0040】
また質量平均分子量は、2000〜20000の範囲であることが好ましく、3000〜10000の範囲であることがより好ましい。質量平均分子量を2000以上にすることにより、調製したレジスト組成物の成膜性が良好となり、耐熱性も良好となる。また、質量平均分子量を20000以下にすることにより、レジスト組成物を高感度のものとすることができる。ノボラック樹脂の質量平均分子量は、上記、分別等の操作を行うことにより調整することができる。
また、分散度[質量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)]は、5以下であることが好ましく、3以下であることがより好ましい。分散度を5以下にすることにより、パターン形状の良好なレジストパターンを得ることができる。なお、分散度は実質的には1以上である。
【0041】
[ポジ型レジスト組成物]
本発明のポジ型ホトレジスト組成物は、上述のノボラック樹脂[(A)成分]と、ナフトキノンジアジドスルホニル基含有化合物[(B)成分]とを含有してなる。
(B)ナフトキノンジアジドスルホニル基含有化合物
この(B)成分であるナフトキノンジアジドスルホニル基含有化合物としては、フェノール化合物とナフトキノンジアジドスルホン酸化合物とのエステル化物を用いることが、0.35μm以下の超微細なレジストパターンを形成する場合においても、種類の異なる複数のレジストパターンを同一露光条件で形成でき、かつ、それぞれのパターンを形状良く形成することのできる共通のDOF(トータルDOFマージン)が広いレジスト組成物となり好ましい。
【0042】
ここで用いられるフェノール化合物としては、下記一般式(VII)
【0043】
【化15】
【0044】
〔式中、R1 〜R8 はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6、好ましくは1〜3の直鎖または分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜6、好ましくは6のアルコキシ基、または炭素数3〜6、好ましくは6のシクロアルキル基を表し;R10、R11はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜6、好ましくは1〜3の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し;R9 が水素原子または炭素数1〜6、好ましくは1〜3の直鎖または分岐鎖のアルキル基の場合は、Qは水素原子、炭素数1〜6、好ましくは1〜3の直鎖または分岐鎖のアルキル基または下記の化学式(VIII)で表される残基
【0045】
【化16】
【0046】
(式中、R12およびR13はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6、好ましくは1〜3の直鎖または分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜6、好ましくは1〜3のアルコキシ基、または炭素数3〜6のシクロアルキル基を表し;cは1〜3の整数を示す)であり、QがR9 の末端と結合する場合はQとR9 およびQとR9 との間の炭素原子とともに、炭素鎖3〜6のシクロアルキル基を形成し;a、bは1〜3の整数を表し;dは0〜3の整数を表し;nは0〜3の整数を表す〕
で表される化合物が好適であり、ストライプ形状の抜きパターンを形成する場合に特に好ましい。
【0047】
当該一般式に該当するフェノール化合物としては、トリス(4−ヒドロシキフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタンなどのトリスフェノール型化合物;
【0048】
2,4−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−5−ヒドロキシフェノール、2,6−ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール等のリニア型3核体フェノール化合物;1,1−ビス〔3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル〕イソプロパン、ビス[2,5−ジメチル−3−(4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシフェニル]メタン、ビス[2,5−ジメチル−3−(4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−エチルフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−エチルフェニル]メタン、ビス[2−ヒドロキシ−3−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルフェニル]メタン、ビス[2−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−5−メチルフェニル]メタン、ビス[4−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−5−メチルフェニル]メタン、ビス[2,5−ジメチル−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシフェニル]メタン等のリニア型4核体フェノール化合物;
2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,6−ビス[2,5−ジメチル−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシベンジル]−4−メチルフェノール等のリニア型5核体フェノール化合物等のリニア型ポリフェノール化合物;
【0049】
ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、2,3,4−トリヒドロキシフェニル−4’−ヒドロキシフェニルメタン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(2’,3’,4’−トリヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−2−(2’,4’−ジヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−(3’−フルオロ−4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジメチルフェニル)プロパンなどのビスフェノール型化合物;
1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1−[1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、などの多核枝分かれ型化合物;
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンなどの縮合型フェノール化合物などが挙げられる。
【0050】
中でもビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン等のトリスフェノール型化合物、1,1−ビス〔3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル〕イソプロパン、2,6−ビス[2,5−ジメチル−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシベンジル]−4−メチルフェノール等のリニア型ポリフェノール化合物などが、感度、解像性に優れ、形状の良好なレジストパターンを形成できる点で好ましい。
【0051】
上記一般式(VII)で表される化合物のフェノール性水酸基の全部または一部をナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化する方法は、常法により行うことができ、例えば、ナフトキノンジアジドスルホニルクロライド(ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物)を上記一般式(VII)で表される化合物と縮合させることにより得ることができる。具体的には、上記一般式(VII)で表される化合物とナフトキノン−1,2−ジアジド−4(または5)−スルホニルクロライドとを、ジオキサン、n−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン等の有機溶媒に所定量溶解し、ここにトリエチルアミン、トリエタノールアミン、ピリジン、炭酸アルカリ、炭酸水素アルカリ等の塩基性触媒を加えて反応させ、得られた生成物を水洗、乾燥して調製することができる。
【0052】
(B)成分としては、上記例示した好ましいナフトキノンジアジドエステル化物の他に、他のナフトキノンジアジドエステル化物も用いることができ、例えばポリヒドロキシベンゾフェノンや没食子酸アルキル等のフェノール化合物とナフトキノンジアジドスルホン酸化合物とのエステル化反応生成物なども用いられ得るが、それらの使用量は(B)成分中、80質量%以下、特には50質量%以下であることが、本発明の効果を損なわない点で好ましい。
これら(B)成分は単独で用いてもよく、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0053】
本発明組成物において、(B)成分の配合量は、(A)成分であるアルカリ可溶性ノボラック樹脂と所望に応じて添加される後述する(C)成分との合計量100質量部に対し10〜60質量部であるのが好ましく、より好ましくは20〜50質量部である。(B)成分の配合量を10質量部以上とすることにより、パターンに忠実な画像を得ることができ、転写性も向上する。また、(B)成分の配合量を60質量部以下とすることにより、感度と形成されるレジスト膜の均質性が向上し、解像性も向上する。
【0054】
その他の成分について
本発明のポジ型ホトレジスト組成物においては、その好ましい性能を損なわない範囲において、所望に応じ、さらに感度向上剤[(C)成分]を含有させることができる。
(C)成分としては、特に限定はなく、従来からポジ型ホトレジストの感度向上剤(増感剤)として知られているものを用いることができる
【0055】
感度向上剤としては、上記のポリフェノール化合物を使用することができ、例えばビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、1,4−ビス[1(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]ベンゼン、2,4−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)−6−メチルフェノール、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1−[1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、2,6−ビス[1−(2,4−ジヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−メチルフェノール、4,6−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]レゾルシン、4,6−ビス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニルメチル)ピロガロール、4,6−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)ピロガロール、2,6−ビス(3−メチル−4,6−ジヒドロキシフェニルメチル)−4−メチルフェノール、2,6−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニルメチル)−4−メチルフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等が挙げられるほか、6−ヒドロキシ−4a−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−9−1’−スピロシクロヘキシル−1,2,3,4,4a,9a−ヘキサヒドロキサンテン、6−ヒドロキシ−5−メチル−4a−(2,4−ジヒドロキシ−3−メチルフェニル)−9−1’−スピロシクロヘキシル−1,2,3,4,4a,9a−ヘキサヒドロキサンテン等も使用することができる。中でも6−ヒドロキシ−4a−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−9−1’−スピロシクロヘキシル−1,2,3,4,4a,9a−ヘキサヒドロキサンテン、2,6−ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,4−ビス[1(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]ベンゼンなどが好ましい。また2,4−ビス〔1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−5−ヒドロキシフェノールも好ましいものとして挙げられる。
これら(C)成分の含有量は(A)成分であるノボラック樹脂100質量部に対し5〜50質量部とするのが好ましく、より好ましくは10〜35質量部である。
【0056】
本発明のポジ型ホトレジスト組成物においては、その他、本発明の目的を損なわない範囲でハレーション防止のための紫外線吸収剤、ストリエーション防止のための界面活性剤等の各種添加剤を配合することができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ジメチルアミノ−2’,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、5−アミノ−3−メチル−1−フェニル−4−(4−ヒドロキシフェニルアゾ)ピラゾール、4−ジメチルアミノ−4’−ヒドロキシアゾベンゼン、4−ジエチルアミノアゾベンゼン、4−ジエチルアミノ−4’−エトキシアゾベンゼン、クルクミン等を例示できる。界面活性剤としては、フロラードFC−430、同FC431(商品名、住友3M社製)、エフトップEF122A、同EF122B、同EF122C、同EF126(商品名、トーケムプロダクツ社製)等のフッ素系界面活性剤を例示できる。
更に必要に応じて付加的樹脂、可塑剤、安定化剤、コントラスト向上剤等の慣用の添加剤を本発明の目的に支障のない範囲で添加含有させることができる。
【0057】
本発明のポジ型ホトレジスト組成物は、上記した各成分を適当な有機溶剤に溶解して溶液の形で用いるのが好ましい
ここで用いられる有機溶剤としては、特に限定はない。
【0058】
例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、3−ヘプタノン等のケトン類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノアセテート、あるいはこれらのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルまたはモノフェニルエーテル等の多価アルコール類およびその誘導体;ジオキサンのような環式エーテル類;および乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル等のエステル類を挙げることができる。
有機溶剤の使用量は、レジストとして好適な範囲とされる。
【0059】
次に、このような本発明のポジ型ホトレジスト組成物の使用方法の一例として、レジストパターンの形成方法を説明する。
まず、シリコンウェーハ等の支持体上に、ポジ型ホトレジスト組成物の溶液をスピンナー等で塗布し、乾燥して感光層を形成させ、次いで紫外線を発光する光源、例えば低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯等を用い、パターンが描かれたホトマスクを介して露光する。次にこれを現像液、例えば1〜10質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液のような弱アルカリ性水溶液に浸漬すると、露光部が溶解除去されてマスクパターンに忠実な画像(レジストパターン)を得ることができる。
本発明のレジスト組成物は、i線露光技術を用い、種類の異なる複数のレジストパターンを同一露光条件で形成でき、かつ、それぞれのパターンを形状良く形成することのできる共通のDOF(トータルDOFマージン)が広いという特徴を有する。
【0060】
【実施例】
以下に、実施例を用いて、本発明をさらに詳しく説明する。
(合成例1)〔ノボラックオリゴマーA1[(m−クレゾール/p−クレゾール/2,5−キシレノール=5/1/4(モル比)]の合成〕
m−クレゾール54.0g、p−クレゾール10.8g、2,5−キシレノール48.8g、およびシュウ酸1.0g、をγ−ブチロラクトン150gに配合し、100℃において、これに37%ホルマリン水溶液81.0gを0.5時間かけて滴下した。滴下終了後、10時間撹拌を行ったところ、反応系中には、Mwが2500の縮重合生成物A1が得られていた。
【0061】
(合成例2)〔ノボラックオリゴマーA2[m−クレゾール/p−クレゾール/2,5−キシレノール=5/3/2(モル比)]の合成〕
m−クレゾール54.0g、p−クレゾール32.4g、2,5−キシレノール24.4g、およびシュウ酸1.0g、をγ−ブチロラクトン150gに配合し、100℃において、これに37%ホルマリン水溶液81.0gを0.5時間かけて滴下した。滴下終了後、10時間撹拌を行ったところ、反応系中には、Mwが2500の縮重合生成物A2が得られていた。
【0062】
(合成例3)(m−クレゾールのノボラックオリゴマーB1の合成)
m−クレゾール108.0g、およびシュウ酸1.0g、をγ−ブチロラクトン150gに配合し、100℃において、これに37%ホルマリン水溶液81.0gを0.5時間かけて滴下した。滴下終了後、10時間撹拌を行ったところ、反応系中には、Mwが1200の縮重合生成物B1が得られていた。
【0063】
(合成例4)〔ノボラックオリゴマーB2[m−クレゾール/3,4−キシレノール/2,3,5−トリメチルフェノール=3/4/1(モル比)]の合成〕
m−クレゾール32.4g、3,4−キシレノール48.8g、2,3,5−トリメチルフェノール13.6g、およびシュウ酸1.0g、をγ−ブチロラクトン150gに配合し、100℃において、これに37%ホルマリン水溶液64.8gを0.5時間かけて滴下した。滴下終了後、10時間撹拌を行ったところ、反応系中には、Mwが1200の縮重合生成物B2が得られていた。
【0064】
(合成例5)〔ノボラックオリゴマーB3[m−クレゾール/3,4−キシレノール/2,3,5−トリメチルフェノール/ハイドロキノン=3/4/1/1(モル比)]の合成〕
m−クレゾール32.4g、3,4−キシレノール48.8g、2,3,5−トリメチルフェノール13.6g、ハイドロキノン11.0gおよびシュウ酸1.0g、をγ−ブチロラクトン150gに配合し、100℃において、これに37%ホルマリン水溶液72.9gを0.5時間かけて滴下した。滴下終了後、10時間撹拌を行ったところ、反応系中には、Mwが1200の縮重合生成物B3が得られていた。
【0065】
(合成例6)(ノボラック樹脂1の合成)
上記合成例1で合成したノボラックオリゴマーA1と上記合成例5で合成したノボラックオリゴマーB3とを、酸触媒の存在下、ホルムアルデヒドを用いて縮重合反応を行い、ノボラック樹脂1を合成した。
すなわち、オリゴマーA1を30.0g、オリゴマーB3を70.0gおよびシュウ酸10.0gを2−ヘプタノン溶液40%質量濃度に調整し、100℃において、これに37%ホルマリン水溶液12gを滴下した。滴下終了後6時間攪拌を行ったところ、反応系中には、ポリスチレン換算質量平均分子量(Mw)が4000の縮重合生成物が得られていた。
(分別操作)反応溶液に対し、反応溶液の50質量%の水を加え、1時間静置したところ2層に分離したので、上層をデカンテーションしてフェノールノボラック樹脂溶液を得た。これを2−ヘプタノン500gに溶解させ、水で洗浄して、酸触媒、未反応物、低分子量体の除去を行った。ついで、濃度15質量%の2−ヘプタノン溶液に調整し、n−ヘプタン650gを加え、攪拌、静置し、下層(2−ヘプタノン層)を抽出することにより、Mw6500、溶解速度8nm/sのノボラック樹脂1を得た。オリゴマーA、オリゴマーBの合成に用いたモノマーおよびノボラック樹脂合成に用いたホルマリン量に対する樹脂収率は50%と高収率であった。また、得られたノボラック樹脂の分散度は2.7であった。
【0066】
(合成例7〜11)(ノボラック樹脂2〜6の合成)
上記合成例6で用いたノボラックオリゴマーA1とB3を下記表1に記載のものに代えた以外は合成例6と同様にして、ノボラック樹脂2〜6を合成した。
ノボラック樹脂2〜6の樹脂収率はいずれも50%であった。
【0067】
【表1】
【0068】
(比較合成例1)〔ノボラック樹脂7[m−クレゾール/p−クレゾール=55/45(モル比)]の合成〕
四つ口フラスコに、m−クレゾール148.5g(1.375モル)、p−クレゾール121.5g(1.125モル)、メチルイソブチルケトン252g、10%シュウ酸水溶液37.0gおよび90%酢酸水溶液84.8gを仕込み、100℃の油浴で加熱攪拌しながら、37%ホルマリン129.5gを40分かけて滴下し、その後さらに15時間反応させた。次に水洗、脱水して、ノボラック樹脂を42.3%含有するメチルイソブチルケトン溶液466gを得た。GPCによるポリスチレン換算質量平均分子量は4300であった。
(分別操作)
この溶液450gを、底抜きセパラブルフラスコに仕込み、さらにメチルイソブチルケトン909.6gおよびn−ヘプタン996.1gを加えて、60℃で30分間攪拌した後、静置し、分液した。分液で得られた下層のマスに、2−ヘプタノンを380g加え、メチルイソブチルケトンおよびn−ヘプタンをエバポレーターにより除去して、ノボラック樹脂7の2−ヘプタノン溶液を得た。GPCによるポリスチレン換算質量平均分子量は9000であった。
この樹脂中には、未反応モノマー、ダイマー、トリマーなどの低分子量物が含まれており、分散度は7.8と広かった。この樹脂の溶解速度は6.8nm/sであった。
ノボラック樹脂8の樹脂収率は30%であった。
【0069】
(比較合成例2)〔ノボラック樹脂8[m−クレゾール/p−クレゾール/2,5−キシレノール=5/1/4(モル比)]の合成〕
四つ口フラスコに、m−クレゾール54.0g(0.5モル)、p−クレゾール10.8g(0.1モル)、2,5−キシレノール48.8g(0.4モル)、メチルイソブチルケトン170.4g、10%シュウ酸水溶液10gおよび90%酢酸水溶液1.1gを仕込み、100℃の油浴で加熱攪拌しながら、37%ホルマリン64.8gを40分かけて滴下し、その後さらに15時間反応させた。次に水洗、脱水して、ノボラック樹脂を42.3%含有するメチルイソブチルケトン溶液292gを得た。GPCによるポリスチレン換算重量平均分子量は3500であった。
(分別操作)
この溶液450gを、底抜きセパラブルフラスコに仕込み、さらにメチルイソブチルケトン909.6gおよびn−ヘプタン996.1gを加えて、60℃で30分間攪拌した後、静置し、分液した。分液で得られた下層のマスに、2−ヘプタノンを380g加え、メチルイソブチルケトンおよびn−ヘプタンをエバポレーターにより除去して、ノボラック樹脂8の2−ヘプタノン溶液を得た。GPCによるポリスチレン換算重量平均分子量は5700であった。
この樹脂中には、未反応モノマー、ダイマー、トリマーなどの低分子量物が含まれており、分散度は6.0と広かった。この樹脂の溶解速度は14nm/sであった。
ノボラック樹脂8の樹脂収率は30%であった。
【0070】
(実施例1〜6、比較例1、2)
合成例6〜11、および比較合成例1、2で合成したノボラック樹脂1〜8を用い、以下の組成からなるポジ型ホトレジスト組成物の塗布液1〜8を調製した。
ノボラック樹脂 100質量部
ナフトキノンジアジドエステル化物 50質量部
〔2,6−ビス[2,5−ジメチル−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシベンジル]−4−メチルフェノールの1モルと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロライド(以下「5−NQD」という)2モルとのエステル化反応生成物〕
感度向上剤 30質量部
[6−ヒドロキシ−4a−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−9−1’−スピロシクロヘキシル−1,2,3,4,4a,9a−ヘキサヒドロキサンテン]
溶媒 [2−ヘプタノン] 540質量部
【0071】
(実施例7)
ナフトキノンジアジドエステル化物をビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタンの1モルと5−NQD2モルとのエステル化反応生成物に代えた以外は実施例1と同様にして塗布液9を調製した。
【0072】
(比較例3)
ノボラック樹脂として、ノボラック樹脂7を用いた以外は実施例7と同様にして塗布液10を調製した。
【0073】
(比較例4)
ノボラック樹脂として、ノボラック樹脂8を用いた以外は実施例7と同様にして塗布液11を調製した。
【0074】
上記実施例1〜7、および比較例1〜4で調製した塗布液1〜11について、下記の評価を行った。
[感度評価]
試料をスピンナーを用いてシリコンウェーハ上に塗布し、これをホットプレート上で90℃、90秒間乾燥して膜厚1.05μmのレジスト膜を得た。この膜にマスクを介し、縮小投影露光装置NSR−2005i10D(ニコン(株)製、NA=0.57)を用いて0.1秒から0.01秒間隔で露光した後、110℃、90秒間のPEB(露光後加熱)処理を行い、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間水洗して乾燥した。その際、マスクパターンの設定寸法(線幅0.35μm、L&S=1:1)が忠実に再現されるのに要する露光時間(Eop)を感度としてミリ秒(ms)単位で表した。
【0075】
[解像性評価]
0.35μmL&Sに対応するマスクパターンを再現する露光量における限界解像度を表した。
【0076】
[焦点深度幅特性]
1.密集パターン
縮小投影露光装置NSR−2005i10D(ニコン(株)製、NA=0.57)を用いて、Eop[マスクパターンの設定寸法(線幅0.35μm、L&S=1:1)が忠実に再現されるのに要する露光時間]を基準露光量とし、その露光量において、焦点を適宜上下にずらし、露光、現像を行って得られたレジストパターンのSEM(走査型電子顕微鏡)写真の観察を行った。そのSEM写真より、線幅0.35μm、L&S=1:1の密集パターンが、設定寸法の±10%の寸法変化の範囲内で得られる焦点ずれの最大値(μm)を焦点深度幅特性とした。
【0077】
2.孤立パターン
縮小投影露光装置NSR−2005i10D(ニコン(株)製、NA=0.57)を用いて、Eop[マスクパターンの設定寸法(線幅0.35μm、L&S=1:1)が忠実に再現されるのに要する露光量]を基準露光量とし、その露光量において、焦点を適宜上下にずらし、露光、現像を行って得られたレジストパターンのSEM(走査型電子顕微鏡)写真の観察を行った。そのSEM写真より、幅0.35μmの孤立ラインパターンが、設定寸法(0.35μm)の±10%の寸法変化の範囲内で得られる焦点ずれの最大値(μm)を焦点深度幅特性とした。
【0078】
3.Total焦点深度幅特性
上記の1、2の評価において、密集パターン、孤立パターンのいずれのレジストパターンに対しても0.35μmの矩形のレジストパターンが設定寸法の±10%の範囲で得られる焦点のずれの最大値(μm)をTotal焦点深度幅特性とした。
【0079】
評価結果を表2に示す。
【0080】
【表2】
【0081】
オリゴマーを経由せずモノマーから直接合成したノボラック樹脂を用いた比較例のホトレジスト組成物の塗布液では、いずれも解像性及び焦点深度幅特性が低いのに対し、本発明の実施例のノボラック樹脂を用いたホトレジスト組成物の塗布液では優れた解像性、焦点深度幅特性を示すことがわかる。
【0082】
【発明の効果】
本発明のノボラック樹脂の合成法によれば、残存モノマー(未反応物)や、ダイマー、トリマーといった低分子量オリゴマーの生成がなく、仕込比通りの組成比を有する、分散度の狭いノボラック樹脂を樹脂収率良く合成できる。
Claims (10)
- ポリスチレン換算質量平均分子量(Mw)が1500〜5000のノボラックオリゴマーAとMwが500〜2000のノボラックオリゴマーBとを、酸触媒の存在下、アルデヒド類あるいはケトン類を用いて縮重合させることを特徴とするノボラック樹脂の合成方法。
- 前記オリゴマーAのMwが2000〜3000であり、前記オリゴマーBのMwが1000〜1500であることを特徴とする請求項1記載のノボラック樹脂の合成方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法で合成されてなるノボラック樹脂。
- 請求項8記載のノボラック樹脂と、ナフトキノンジアジドスルホニル基含有化合物とを含有するポジ型ホトレジスト組成物。
- 前記ナフトキノンジアジドスルホニル基含有化合物が、下記一般式(VII)
で表されるフェノール化合物とナフトキノンジアジドスルホン酸化合物とのエステル化物であることを特徴とする請求項9記載のポジ型ホトレジスト組成物。
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---|---|---|---|
JP2002339134A JP2004168964A (ja) | 2002-11-22 | 2002-11-22 | ノボラック樹脂、その製造方法及びポジ型ホトレジスト組成物 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017111455A (ja) * | 2011-12-09 | 2017-06-22 | 旭化成株式会社 | 感光性樹脂組成物、硬化レリーフパターンの製造方法、半導体装置及び表示体装置 |
-
2002
- 2002-11-22 JP JP2002339134A patent/JP2004168964A/ja not_active Withdrawn
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