JP2006232827A - リン酸エステルの製造法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 リン酸エステルを構成する有機ヒドロキシ化合物がアルキレンオキサイド付加物で、しかも酸型のリン酸エステルの臭気を改善した製造法の提供。
【解決手段】 下記工程1及び工程2を含むリン酸エステルの製造法。
工程1:炭素数6〜36の脂肪族1価アルコールと炭素数2〜4のアルキレンオキサイドとを、アルカリ触媒存在下に反応させた後、炭素数2〜10の、ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸及びトリカルボン酸から選ばれる少なくとも1種の酸で中和し、有機ヒドロキシ化合物を得る工程。
工程2:工程1で得られた有機ヒドロキシ化合物とリン酸化剤を反応させる工程。
【選択図】 なし
【解決手段】 下記工程1及び工程2を含むリン酸エステルの製造法。
工程1:炭素数6〜36の脂肪族1価アルコールと炭素数2〜4のアルキレンオキサイドとを、アルカリ触媒存在下に反応させた後、炭素数2〜10の、ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸及びトリカルボン酸から選ばれる少なくとも1種の酸で中和し、有機ヒドロキシ化合物を得る工程。
工程2:工程1で得られた有機ヒドロキシ化合物とリン酸化剤を反応させる工程。
【選択図】 なし
Description
本発明は、臭気の少ない高品質のリン酸エステルの製造法に関する。
有機ヒドロキシ化合物のリン酸エステルは、洗浄剤、乳化剤、繊維処理剤、防錆剤、又は医療品の分野で使用されている。特に、有機ヒドロキシ化合物としてアルキレンオキサイド付加物を用い、しかも酸型のリン酸エステルは、弱酸性域での起泡力や洗浄力に優れ、毒性や皮膚刺激性が低いことから、シャンプーや洗顔剤等の人体に直接使用する商品に有用であり、特にスキンケア製品に有用である。
このような酸型のリン酸エステルは、例えば、脂肪族1価アルコールとアルキレンオキサイドとをアルカリ触媒存在下に反応させた後、酢酸で中和し、更にリン酸化することにより製造されているが、このような方法で製造されるリン酸エステルは、異臭があり十分満足できるものではない。
また、特許文献1には、有機ヒドロキシ化合物とリン酸化剤を反応させた後、未反応有機ヒドロキシ化合物を低減させるための精製を行い、更に得られた精製物に、水を添加して水の含有量が特定範囲になるように調整する、リン酸エステルの製造法が開示されているが、原料として用いる有機ヒドロキシ化合物の製法により、臭気を改善する方法については何ら記載されていない。
特開2004−217631号公報
本発明の課題は、リン酸エステルを構成する有機ヒドロキシ化合物がアルキレンオキサイド付加物で、しかも酸型のリン酸エステルの臭気を改善した製造法を提供することにある。
本発明は、下記工程1及び工程2を含むリン酸エステルの製造法、また更に下記工程3を含むリン酸エステルの製造法を提供する。
工程1:炭素数6〜36の脂肪族1価アルコールと炭素数2〜4のアルキレンオキサイドとを、アルカリ触媒存在下に反応させた後、炭素数2〜10の、ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸及びトリカルボン酸から選ばれる少なくとも1種の酸で中和し、有機ヒドロキシ化合物を得る工程。
工程2:工程1で得られた有機ヒドロキシ化合物とリン酸化剤を反応させる工程。
工程3:工程2で得られた反応生成物の精製を行う工程。
工程1:炭素数6〜36の脂肪族1価アルコールと炭素数2〜4のアルキレンオキサイドとを、アルカリ触媒存在下に反応させた後、炭素数2〜10の、ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸及びトリカルボン酸から選ばれる少なくとも1種の酸で中和し、有機ヒドロキシ化合物を得る工程。
工程2:工程1で得られた有機ヒドロキシ化合物とリン酸化剤を反応させる工程。
工程3:工程2で得られた反応生成物の精製を行う工程。
本発明により、リン酸エステルを構成する有機ヒドロキシ化合物がアルキレンオキサイド付加物で、しかも酸型であるリン酸エステルの、臭気が改善された製造法を提供することができる。
本発明の工程1に用いられる脂肪族1価アルコールは、炭素数6〜36の飽和又は不飽和脂肪族1価アルコールであり、炭素数8〜30の飽和又は不飽和脂肪族1価アルコールが好ましく、炭素数8〜22の飽和又は不飽和脂肪族1価アルコールが更に好ましい。
工程1に用いられる炭素数2〜4のアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等が挙げられ、炭素数2〜3のアルキレンオキサイドが好ましく、エチレンオキサイド、又はエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの混合物が更に好ましい。また、有機ヒドロキシ化合物中のアルキレンオキサイド平均付加モル数は、0.1〜100が好ましく、0.1〜50が更に好ましく、0.1〜20が特に好ましい。
工程1に用いられるアルカリ触媒としては、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属のアルコキシド等が挙げられ、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムが好ましく、水酸化カリウムが特に好ましい。アルカリ触媒の添加量は、脂肪族1価アルコール1モルに対し、0.001〜0.1モルが好ましく、0.005〜0.05モルが更に好ましい。
脂肪族1価アルコールとアルキレンオキサイドを反応させる際の温度は、50〜180℃が好ましく、60〜120℃が更に好ましい。反応圧力は、加圧下が好ましく、0.1〜0.5MPaが更に好ましい。
工程1において、中和に用いられる酸は、炭素数2〜10の、ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸及びトリカルボン酸から選ばれる少なくとも1種であり、乳酸、グリセリン酸、マロン酸、グリコール酸、クエン酸及びリンゴ酸から選ばれる少なくとも1種が好ましく、水に対する溶解量が50体積%以上の1種又は2種以上の混合物が好ましい。具体的には、乳酸、グリセリン酸が更に好ましい。酸の使用量は、アルカリ触媒1モルに対し、中和するカルボン酸基の量として0.5〜3.0モルが好ましく、0.8〜1.5モルが更に好ましい。
本発明の工程2は、工程1で得られた有機ヒドロキシ化合物とリン酸化剤を反応させる工程であり、用いられるリン酸化剤としては、オルトリン酸、五酸化リン(無水リン酸)、ポリリン酸、オキシ塩化リン等が挙げられ、オルトリン酸、五酸化リン(無水リン酸)が好ましい。これらは単独でも2種以上を組合わせて用いることもできる。リン酸化剤の量は目的とするリン酸エステル組成に応じ適宜決めることができる。
有機ヒドロキシ化合物とリン酸化剤とを反応させる際の反応温度は、40〜120℃が好ましく、60〜100℃が更に好ましい。リン酸化反応後は、加水分解によって、副生物等を低減することが好ましい。
本発明においては、リン酸エステルの臭気を更に改善する観点から、工程3を含むことが好ましい。工程3は、工程2で得られた反応生成物の精製を行う工程である。
精製方法は特に限定されず、例えば、特公平3−27558号、特開平11−158193号に記載されている抽出や晶析による方法、あるいは特公昭62−25155号、特開昭62−33190号、特開昭63−166893号に記載されている水蒸気蒸留等の蒸留による方法、更には不活性ガスを吹き込む方法等が挙げられる。これらの中では、減圧下での蒸留、不活性ガスの吹き込みが好ましく、水蒸気蒸留、不活性ガスの吹き込みが更に好ましい。
さらに、バッチ式での精製工程よりも薄膜蒸留器や充填蒸留塔を用いることでより効率的に精製することができ、工程1で用いる中和酸に酢酸やプロピオン酸等用いた場合と比較すると、より穏和な条件での精製が可能となり、製品の色相改善において好ましい。
また、薄膜蒸留器や充填蒸留塔を用いて水蒸気蒸留、不活性ガスの吹き込みを行うことで効率的に臭気の改善が可能となりさらに更に好ましい。
さらに、バッチ式での精製工程よりも薄膜蒸留器や充填蒸留塔を用いることでより効率的に精製することができ、工程1で用いる中和酸に酢酸やプロピオン酸等用いた場合と比較すると、より穏和な条件での精製が可能となり、製品の色相改善において好ましい。
また、薄膜蒸留器や充填蒸留塔を用いて水蒸気蒸留、不活性ガスの吹き込みを行うことで効率的に臭気の改善が可能となりさらに更に好ましい。
本発明の製造法により、リン酸エステルを構成する有機ヒドロキシ化合物がアルキレンオキサイド付加物であり、しかも酸型であるリン酸エステルの臭気を改善することができ、本発明の方法により得られるリン酸エステルは、弱酸性域での起泡力や洗浄力に優れ、しかも毒性や皮膚刺激性が低く、臭気の悪化がないため、種々の洗浄基剤、特に手、顔、身体用洗浄基剤として極めて有用である。また酸型であるため、洗浄剤等に配合する際に種々のバリエーションが可能である。
例中の%は、特記しない限り重量%である。尚、各例で得られたリン酸エステル中の未反応有機ヒドロキシ化合物含量及び水分量は下記方法で測定した。
<未反応有機ヒドロキシ化合物含量>
リン酸エステルにトリエタノールアミンを加えて中和後、内部標準(例えばテトラデシルアルコール)、解乳化剤(例えばエタノール)及び石油エーテルを加えて抽出し、石油エーテル層中の未反応有機ヒドロキシ化合物をガスクロマトグラフ(Agilent社製「HP-5890」)を用いて測定した。
リン酸エステルにトリエタノールアミンを加えて中和後、内部標準(例えばテトラデシルアルコール)、解乳化剤(例えばエタノール)及び石油エーテルを加えて抽出し、石油エーテル層中の未反応有機ヒドロキシ化合物をガスクロマトグラフ(Agilent社製「HP-5890」)を用いて測定した。
<水分量>
カールフィッシャー電量滴定装置(平沼産業株式会社製「AQUACOUNTER AQ-7」)を用いて測定した。
カールフィッシャー電量滴定装置(平沼産業株式会社製「AQUACOUNTER AQ-7」)を用いて測定した。
実施例1
<工程1>
反応槽として3Lのオートクレーブ(SUS製)を用い、ここにシェルケミカルズジャパン製ネオドール23(Neodol 23)を1372.0g(7.12モル)、フレーク状水酸化カリウム(日本曹達(株)製)1.0g(0.018モル)を投入後、反応槽内を窒素置換した。槽内を撹拌しながら110℃に昇温後、真空ポンプにて13Paまで減圧し、1時間脱水を行った(留去水:0.7g)。槽内を155℃に昇温後、エチレンオキサイドガス627g(14.24モル)を1時間30分かけて徐々に添加した後、さらに1時間撹拌熟成した。80℃まで冷却した後、4kPaに減圧し、30分間同条件にて未反応エチレンオキサイドガスを除去した。槽内を窒素ガスにて大気圧に戻した後、90%乳酸水溶液1.8g(0.018モル)を添加し、水酸化カリウムを中和した。反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均2モル付加体、平均分子量=280.4)1998gを得た。
<工程1>
反応槽として3Lのオートクレーブ(SUS製)を用い、ここにシェルケミカルズジャパン製ネオドール23(Neodol 23)を1372.0g(7.12モル)、フレーク状水酸化カリウム(日本曹達(株)製)1.0g(0.018モル)を投入後、反応槽内を窒素置換した。槽内を撹拌しながら110℃に昇温後、真空ポンプにて13Paまで減圧し、1時間脱水を行った(留去水:0.7g)。槽内を155℃に昇温後、エチレンオキサイドガス627g(14.24モル)を1時間30分かけて徐々に添加した後、さらに1時間撹拌熟成した。80℃まで冷却した後、4kPaに減圧し、30分間同条件にて未反応エチレンオキサイドガスを除去した。槽内を窒素ガスにて大気圧に戻した後、90%乳酸水溶液1.8g(0.018モル)を添加し、水酸化カリウムを中和した。反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均2モル付加体、平均分子量=280.4)1998gを得た。
<工程2>
2Lの反応容器に工程1で得られた有機ヒドロキシ化合物(平均分子量=280.4)920.51g(3.28モル)及び85%のオルトリン酸81.34g(P2O5・nH2Oとして表すとP2O5;0.35モル、H2O;1.74モル)を入れ、攪拌・混合し、温度を50〜70℃に保ちながら五酸化リン(有効分98.5%)198.15g(1.38モル)を徐々に添加した後、80℃に昇温し12時間反応を行った。さらに、イオン交換水12gを添加し、80℃で3時間加水分解を行った。冷却後、有機ヒドロキシ化合物含量2.3%及び水分1.3%を含むリン酸エステルを1213g得た。
2Lの反応容器に工程1で得られた有機ヒドロキシ化合物(平均分子量=280.4)920.51g(3.28モル)及び85%のオルトリン酸81.34g(P2O5・nH2Oとして表すとP2O5;0.35モル、H2O;1.74モル)を入れ、攪拌・混合し、温度を50〜70℃に保ちながら五酸化リン(有効分98.5%)198.15g(1.38モル)を徐々に添加した後、80℃に昇温し12時間反応を行った。さらに、イオン交換水12gを添加し、80℃で3時間加水分解を行った。冷却後、有機ヒドロキシ化合物含量2.3%及び水分1.3%を含むリン酸エステルを1213g得た。
実施例2
実施例1の工程2において、80℃に昇温して12時間反応を行った後、80℃のまま、4kPaにまで減圧し、反応器内に毎時12gの速度で水蒸気を吹き込み、10時間同条件にて水蒸気蒸留を行った。冷却後、有機ヒドロキシ化合物含量2.0%及び水分0.8%を含むリン酸エステルを1213g得た。
実施例1の工程2において、80℃に昇温して12時間反応を行った後、80℃のまま、4kPaにまで減圧し、反応器内に毎時12gの速度で水蒸気を吹き込み、10時間同条件にて水蒸気蒸留を行った。冷却後、有機ヒドロキシ化合物含量2.0%及び水分0.8%を含むリン酸エステルを1213g得た。
比較例1
実施例1の工程1において、乳酸の代わりに酢酸1.1g(0.018モル)を用いて水酸化カリウムを中和する以外は実施例1と同様に反応させ、反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均2モル付加体、平均分子量=280.2)1996gを得た。
実施例1の工程1において、乳酸の代わりに酢酸1.1g(0.018モル)を用いて水酸化カリウムを中和する以外は実施例1と同様に反応させ、反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均2モル付加体、平均分子量=280.2)1996gを得た。
得られた有機ヒドロキシ化合物(平均分子量=280.2)919.1g(3.28モル)を用い、実施例1の工程2と同様にしてリン酸化反応及びその後の加水分解処理を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.2%及び水分1.2%を含むリン酸エステルを1211g得た。
比較例2
比較例1と同様にして、有機ヒドロキシ化合物を得、同様にリン酸化反応を行った後、実施例2と同様にして水蒸気蒸留を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.1%及び水分0.9%を含むリン酸エステルを1212g得た。
比較例1と同様にして、有機ヒドロキシ化合物を得、同様にリン酸化反応を行った後、実施例2と同様にして水蒸気蒸留を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.1%及び水分0.9%を含むリン酸エステルを1212g得た。
試験例1
実施例1〜2及び比較例1〜2で得られた各リン酸エステル25gを50mLスクリュー管に入れ、官能パネラー4人により瓶口での官能評価(臭い評価)を行った。官能評価は下記に示す0〜5の6段階の数値にて評価を行い、4人の平均値で示した。結果を表1に示す。
・臭いの評価基準
0:無臭
1:判別できない弱い臭い
2:弱いが判別可能な臭い
3:明らかにわかる臭い
4:強い臭い
5:強烈な臭い
実施例1〜2及び比較例1〜2で得られた各リン酸エステル25gを50mLスクリュー管に入れ、官能パネラー4人により瓶口での官能評価(臭い評価)を行った。官能評価は下記に示す0〜5の6段階の数値にて評価を行い、4人の平均値で示した。結果を表1に示す。
・臭いの評価基準
0:無臭
1:判別できない弱い臭い
2:弱いが判別可能な臭い
3:明らかにわかる臭い
4:強い臭い
5:強烈な臭い
実施例3
<工程1>
反応槽として10Lのオートクレーブ(SUS製)を用い、ここにシェルケミカルズジャパン製ネオドール23(Neodol 23)を4527.6g(23.48モル)、フレーク状水酸化カリウム(日本曹達(株)製)3.3g(0.059モル)を投入後、反応槽内を窒素置換した。槽内を撹拌しながら110℃に昇温後、真空ポンプにて13Paまで減圧し、1時間脱水を行った(留去水:1.9g)。槽内を155℃に昇温後、エチレンオキサイドガス517g(11.74モル)を1時間30分かけて徐々に添加した後、さらに1時間撹拌熟成した。80℃まで冷却した後、4kPaに減圧し、30分間同条件にて未反応エチレンオキサイドガスを除去した。槽内を窒素ガスにて大気圧に戻した後、90%乳酸水溶液5.9g(0.059モル)を添加し、水酸化カリウムを中和した。反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均0.5モル付加体、平均分子量=216.1)5047gを得た。
<工程1>
反応槽として10Lのオートクレーブ(SUS製)を用い、ここにシェルケミカルズジャパン製ネオドール23(Neodol 23)を4527.6g(23.48モル)、フレーク状水酸化カリウム(日本曹達(株)製)3.3g(0.059モル)を投入後、反応槽内を窒素置換した。槽内を撹拌しながら110℃に昇温後、真空ポンプにて13Paまで減圧し、1時間脱水を行った(留去水:1.9g)。槽内を155℃に昇温後、エチレンオキサイドガス517g(11.74モル)を1時間30分かけて徐々に添加した後、さらに1時間撹拌熟成した。80℃まで冷却した後、4kPaに減圧し、30分間同条件にて未反応エチレンオキサイドガスを除去した。槽内を窒素ガスにて大気圧に戻した後、90%乳酸水溶液5.9g(0.059モル)を添加し、水酸化カリウムを中和した。反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均0.5モル付加体、平均分子量=216.1)5047gを得た。
<工程2>
2Lの反応容器に工程1で得られた有機ヒドロキシ化合物(平均分子量=216.1)704.5g(3.26モル)及び85%のオルトリン酸93.9g(P2O5・nH2Oとして表すとP2O5;0.41モル、H2O;2.00モル)を入れ、窒素雰囲気下で、攪拌・混合し、温度を50〜70℃に保ちながら五酸化リン(有効分98.5%)202.16g(1.40モル)を徐々に添加した後、80℃に昇温し12時間反応を行った。さらに、イオン交換水30gを添加し、80℃で3時間加水分解を行った。冷却後、有機ヒドロキシ化合物含量2.3%及び水分2.5%を含むリン酸エステルを1024g得た。
2Lの反応容器に工程1で得られた有機ヒドロキシ化合物(平均分子量=216.1)704.5g(3.26モル)及び85%のオルトリン酸93.9g(P2O5・nH2Oとして表すとP2O5;0.41モル、H2O;2.00モル)を入れ、窒素雰囲気下で、攪拌・混合し、温度を50〜70℃に保ちながら五酸化リン(有効分98.5%)202.16g(1.40モル)を徐々に添加した後、80℃に昇温し12時間反応を行った。さらに、イオン交換水30gを添加し、80℃で3時間加水分解を行った。冷却後、有機ヒドロキシ化合物含量2.3%及び水分2.5%を含むリン酸エステルを1024g得た。
実施例4
実施例3の工程2において、80℃に昇温して12時間反応を行った後、80℃のまま、4kPaにまで減圧し、反応器内に毎時10gの速度で水蒸気を吹き込み、10時間同条件にて水蒸気蒸留を行った。冷却後、有機ヒドロキシ化合物含量2.0%及び水分0.9%を含むリン酸エステルを1014g得た。
実施例3の工程2において、80℃に昇温して12時間反応を行った後、80℃のまま、4kPaにまで減圧し、反応器内に毎時10gの速度で水蒸気を吹き込み、10時間同条件にて水蒸気蒸留を行った。冷却後、有機ヒドロキシ化合物含量2.0%及び水分0.9%を含むリン酸エステルを1014g得た。
比較例3
実施例3の工程1において、乳酸の代わりに酢酸3.5g(0.059モル)を用いて水酸化カリウムを中和する以外は実施例3と同様に反応させ、反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均0.5モル付加体、平均分子量=216.0)5046gを得た。
実施例3の工程1において、乳酸の代わりに酢酸3.5g(0.059モル)を用いて水酸化カリウムを中和する以外は実施例3と同様に反応させ、反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均0.5モル付加体、平均分子量=216.0)5046gを得た。
得られた有機ヒドロキシ化合物(平均分子量=216.0)704.2g(3.26モル)を用い、実施例3の工程2と同様にしてリン酸化反応及びその後の加水分解処理を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.2%及び水分2.7%を含むリン酸エステルを1021g得た。
比較例4
比較例3と同様にして、有機ヒドロキシ化合物を得、同様にリン酸化反応を行った後、実施例4と同様にして水蒸気蒸留を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.1%及び水分0.9%を含むリン酸エステルを1016g得た。
比較例3と同様にして、有機ヒドロキシ化合物を得、同様にリン酸化反応を行った後、実施例4と同様にして水蒸気蒸留を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.1%及び水分0.9%を含むリン酸エステルを1016g得た。
比較例5
実施例3の工程1において、水酸化カリウムを乳酸で中和することなく反応を終了した。反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均0.5モル付加体、平均分子量=215.8)5040gを得た。
実施例3の工程1において、水酸化カリウムを乳酸で中和することなく反応を終了した。反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均0.5モル付加体、平均分子量=215.8)5040gを得た。
得られた有機ヒドロキシ化合物(平均分子量=215.8)703.5g(3.26モル)を用い、実施例3の工程2と同様にしてリン酸化反応及びその後の加水分解処理を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.2%及び水分2.7%を含むリン酸エステルを1020g得た。
比較例6
比較例5と同様にして有機ヒドロキシ化合物を得、同様にリン酸化反応を行った後、実施例4と同様にして水蒸気蒸留を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.1%及び水分0.9%を含むリン酸エステルを1014g得た。
比較例5と同様にして有機ヒドロキシ化合物を得、同様にリン酸化反応を行った後、実施例4と同様にして水蒸気蒸留を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.1%及び水分0.9%を含むリン酸エステルを1014g得た。
実施例5
実施例3の工程1で得られた有機ヒドロキシ化合物(平均分子量=216.1)800gを耐圧式ガラス瓶に計り取り、密閉後40℃の保管庫で30日間保存した。この保存品703.9g(3.26モル)及び85%のオルトリン酸93.9g(P2O5・nH2Oとして表すとP2O5;0.41モル、H2O;2.00モル)を、2Lの反応容器に入れ、攪拌・混合し、温度を50〜70℃に保ちながら五酸化リン(有効分98.5%)202.16g(1.40モル)を徐々に添加した後、80℃に昇温し12時間反応を行った。さらに、イオン交換水30gを添加し、80℃で3時間加水分解を行った。冷却後、有機ヒドロキシ化合物含量2.3%及び水分2.5%を含むリン酸エステルを1024g得た。
実施例3の工程1で得られた有機ヒドロキシ化合物(平均分子量=216.1)800gを耐圧式ガラス瓶に計り取り、密閉後40℃の保管庫で30日間保存した。この保存品703.9g(3.26モル)及び85%のオルトリン酸93.9g(P2O5・nH2Oとして表すとP2O5;0.41モル、H2O;2.00モル)を、2Lの反応容器に入れ、攪拌・混合し、温度を50〜70℃に保ちながら五酸化リン(有効分98.5%)202.16g(1.40モル)を徐々に添加した後、80℃に昇温し12時間反応を行った。さらに、イオン交換水30gを添加し、80℃で3時間加水分解を行った。冷却後、有機ヒドロキシ化合物含量2.3%及び水分2.5%を含むリン酸エステルを1024g得た。
実施例6
実施例5において、80℃に昇温して12時間反応を行った後、80℃のまま、4kPaにまで減圧し、反応器内に毎時10gの速度で水蒸気を吹き込み、10時間同条件にて水蒸気蒸留を行った。冷却後、有機ヒドロキシ化合物含量2.0%及び水分0.9%を含むリン酸エステルを1015g得た。
実施例5において、80℃に昇温して12時間反応を行った後、80℃のまま、4kPaにまで減圧し、反応器内に毎時10gの速度で水蒸気を吹き込み、10時間同条件にて水蒸気蒸留を行った。冷却後、有機ヒドロキシ化合物含量2.0%及び水分0.9%を含むリン酸エステルを1015g得た。
比較例7
比較例3で得られた有機ヒドロキシ化合物(平均分子量=216.0)800gを耐圧式ガラス瓶に計り取り、密閉後40℃の保管庫で30日間保存した。この保存品704.2g(3.26モル)を用い、実施例5と同様にリン酸化反応及びその後の加水分解処理を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.2%及び水分2.7%を含むリン酸エステルを1022g得た。
比較例3で得られた有機ヒドロキシ化合物(平均分子量=216.0)800gを耐圧式ガラス瓶に計り取り、密閉後40℃の保管庫で30日間保存した。この保存品704.2g(3.26モル)を用い、実施例5と同様にリン酸化反応及びその後の加水分解処理を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.2%及び水分2.7%を含むリン酸エステルを1022g得た。
比較例8
比較例7と同様の保存品を用い、同様にリン酸化反応を行った後、実施例6と同様に水蒸気蒸留を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.1%及び水分0.9%を含むリン酸エステルを1015g得た。
比較例7と同様の保存品を用い、同様にリン酸化反応を行った後、実施例6と同様に水蒸気蒸留を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.1%及び水分0.9%を含むリン酸エステルを1015g得た。
比較例9
比較例5で得られた有機ヒドロキシ化合物(平均分子量=215.8)800gを耐圧式ガラス瓶に計り取り、密閉後40℃の保管庫で30日間保存した。この保存品703.5g(3.26モル)を用い、実施例5と同様にリン酸化反応及びその後の加水分解処理を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.2%及び水分2.7%を含むリン酸エステルを1020g得た。
比較例5で得られた有機ヒドロキシ化合物(平均分子量=215.8)800gを耐圧式ガラス瓶に計り取り、密閉後40℃の保管庫で30日間保存した。この保存品703.5g(3.26モル)を用い、実施例5と同様にリン酸化反応及びその後の加水分解処理を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.2%及び水分2.7%を含むリン酸エステルを1020g得た。
比較例10
比較例9と同様の保存品を用い、同様にリン酸化反応を行った後、実施例6と同様に水蒸気蒸留を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.1%及び水分0.9%を含むリン酸エステルを1014g得た。
比較例9と同様の保存品を用い、同様にリン酸化反応を行った後、実施例6と同様に水蒸気蒸留を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.1%及び水分0.9%を含むリン酸エステルを1014g得た。
試験例2
実施例3〜6及び比較例3〜10で得られた各リン酸エステルについて試験例1と同様に臭いの官能評価を行った。結果を表2に示す。
実施例3〜6及び比較例3〜10で得られた各リン酸エステルについて試験例1と同様に臭いの官能評価を行った。結果を表2に示す。
実施例7
実施例1の工程1において、乳酸の代わりに65%グリセリン酸水溶液2.9g(0.018モル)を用いて水酸化カリウムを中和する以外は同様に反応させ、反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均2モル付加体、平均分子量=279.7)1981gを得た。
実施例1の工程1において、乳酸の代わりに65%グリセリン酸水溶液2.9g(0.018モル)を用いて水酸化カリウムを中和する以外は同様に反応させ、反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均2モル付加体、平均分子量=279.7)1981gを得た。
得られた有機ヒドロキシ化合物(平均分子量=279.7)919.1g(3.28モル)を用い、実施例1の工程2と同様にしてリン酸化反応及びその後の加水分解処理を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.1%及び水分1.2%を含むリン酸エステルを1209g得た。
実施例8
実施例7と同様にして有機ヒドロキシ化合物を得、同様にリン酸化反応を行った後、実施例2と同様に水蒸気蒸留を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.0%及び水分0.9%を含むリン酸エステルを1210g得た。
実施例7と同様にして有機ヒドロキシ化合物を得、同様にリン酸化反応を行った後、実施例2と同様に水蒸気蒸留を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.0%及び水分0.9%を含むリン酸エステルを1210g得た。
実施例9
実施例1の工程1において、乳酸の代わりに50%マロン酸水溶液1.9g(0.009モル)を用いて水酸化カリウムを中和する以外は同様に反応させ、反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均2モル付加体、平均分子量=280.0)1988gを得た。
実施例1の工程1において、乳酸の代わりに50%マロン酸水溶液1.9g(0.009モル)を用いて水酸化カリウムを中和する以外は同様に反応させ、反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均2モル付加体、平均分子量=280.0)1988gを得た。
得られた有機ヒドロキシ化合物(平均分子量=280.0)919.1g(3.28モル)を用い、実施例1の工程2と同様にしてリン酸化反応及びその後の加水分解処理を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.0%及び水分1.1%を含むリン酸エステルを1210g得た。
実施例10
実施例9と同様にして有機ヒドロキシ化合物を得、同様にリン酸化反応を行った後、実施例2と同様に水蒸気蒸留を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.2%及び水分0.8%を含むリン酸エステルを1209g得た。
実施例9と同様にして有機ヒドロキシ化合物を得、同様にリン酸化反応を行った後、実施例2と同様に水蒸気蒸留を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.2%及び水分0.8%を含むリン酸エステルを1209g得た。
試験例3
実施例7〜10で得られた各リン酸エステルについて試験例1と同様に臭いの官能評価を行った。結果を表3に示す。
実施例7〜10で得られた各リン酸エステルについて試験例1と同様に臭いの官能評価を行った。結果を表3に示す。
実施例11
<工程1>
反応槽として3Lのオートクレーブ(SUS製)を用い、ここにシェルケミカルズジャパン製ネオドール23(Neodol 23)1794.8g(9.30モル)、フレーク状水酸化カリウム(日本曹達(株)製)1.3g(0.023モル)を投入後、反応槽内を窒素置換した。槽内を撹拌しながら110℃に昇温後、真空ポンプにて13Paまで減圧し、1時間脱水を行った(留去水:1.2g)。槽内を155℃に昇温後エチレンオキサイドガス205g(4.65モル)を30分かけて徐々に添加した後、さらに1時間撹拌熟成した。80℃まで冷却した後、4kPaに減圧し、30分間同条件にて未反応エチレンオキサイドガスを除去した。槽内を窒素ガスにて大気圧に戻した後、70%グリコール酸水溶液2.5g(0.023モル)を添加し、水酸化カリウムを中和した。反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均0.5モル付加体、平均分子量=214.6)1976gを得た。
<工程1>
反応槽として3Lのオートクレーブ(SUS製)を用い、ここにシェルケミカルズジャパン製ネオドール23(Neodol 23)1794.8g(9.30モル)、フレーク状水酸化カリウム(日本曹達(株)製)1.3g(0.023モル)を投入後、反応槽内を窒素置換した。槽内を撹拌しながら110℃に昇温後、真空ポンプにて13Paまで減圧し、1時間脱水を行った(留去水:1.2g)。槽内を155℃に昇温後エチレンオキサイドガス205g(4.65モル)を30分かけて徐々に添加した後、さらに1時間撹拌熟成した。80℃まで冷却した後、4kPaに減圧し、30分間同条件にて未反応エチレンオキサイドガスを除去した。槽内を窒素ガスにて大気圧に戻した後、70%グリコール酸水溶液2.5g(0.023モル)を添加し、水酸化カリウムを中和した。反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均0.5モル付加体、平均分子量=214.6)1976gを得た。
<工程2>
2Lの反応容器に工程1で得られた有機ヒドロキシ化合物(平均分子量=214.6)843.0g(3.93モル)及び116%のポリリン酸291.0g(P2O5・nH2Oとして表すとP2O5;1.72モル、H2O;2.58モル)を入れ、攪拌・混合し、温度を80℃に保ちながら1時間撹拌した。いったん冷却後、温度を50〜70℃に保ちながら、五酸化リン(有効分99.0%)66.0g(0.46モル)を徐々に添加した後、80℃に昇温し12時間反応を行った。さらに、イオン交換水30gを添加し、80℃で3時間加水分解を行い、冷却後、有機ヒドロキシ化合物含量2.3%及び水分2.5%を含むリン酸エステルを1213g得た。
2Lの反応容器に工程1で得られた有機ヒドロキシ化合物(平均分子量=214.6)843.0g(3.93モル)及び116%のポリリン酸291.0g(P2O5・nH2Oとして表すとP2O5;1.72モル、H2O;2.58モル)を入れ、攪拌・混合し、温度を80℃に保ちながら1時間撹拌した。いったん冷却後、温度を50〜70℃に保ちながら、五酸化リン(有効分99.0%)66.0g(0.46モル)を徐々に添加した後、80℃に昇温し12時間反応を行った。さらに、イオン交換水30gを添加し、80℃で3時間加水分解を行い、冷却後、有機ヒドロキシ化合物含量2.3%及び水分2.5%を含むリン酸エステルを1213g得た。
実施例12
実施例11の工程2において、80℃に昇温して12時間反応を行った後、80℃のまま、4kPaにまで減圧し、反応器内に毎時12gの速度で水蒸気を吹き込み、10時間同条件にて水蒸気蒸留を行った。冷却後、有機ヒドロキシ化合物含量2.2%及び水分0.9%を含むリン酸エステルを1204g得た。
実施例11の工程2において、80℃に昇温して12時間反応を行った後、80℃のまま、4kPaにまで減圧し、反応器内に毎時12gの速度で水蒸気を吹き込み、10時間同条件にて水蒸気蒸留を行った。冷却後、有機ヒドロキシ化合物含量2.2%及び水分0.9%を含むリン酸エステルを1204g得た。
実施例13
実施例11の工程1において、グリコール酸の代わりに50%マロン酸水溶液2.4gを用いて水酸化カリウムを中和する以外は同様に反応させ、反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均0.5モル付加体、平均分子量=215.8)1992gを得た。
実施例11の工程1において、グリコール酸の代わりに50%マロン酸水溶液2.4gを用いて水酸化カリウムを中和する以外は同様に反応させ、反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均0.5モル付加体、平均分子量=215.8)1992gを得た。
得られた有機ヒドロキシ化合物(平均分子量=215.8)844.4g、116%のポリリン酸289.8g及び五酸化リン(有効分99.0%)65.7gを用い、実施例11の工程2と同様にしてリン酸化反応及びその後の加水分解処理を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.2%及び水分2.3%を含むリン酸エステルを1201g得た。
実施例14
実施例13と同様にして有機ヒドロキシ化合物を得、同様にリン酸化反応を行った後、実施例12と同様に水蒸気蒸留を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.1%及び水分0.8%を含むリン酸エステルを1198g得た。
実施例13と同様にして有機ヒドロキシ化合物を得、同様にリン酸化反応を行った後、実施例12と同様に水蒸気蒸留を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.1%及び水分0.8%を含むリン酸エステルを1198g得た。
実施例15
実施例11の工程1において、グリコール酸の代わりに50%クエン酸水溶液3.0gを用いて水酸化カリウムを中和する以外は同様に反応させ、反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均0.5モル付加体、平均分子量=217.5)2002gを得た。
実施例11の工程1において、グリコール酸の代わりに50%クエン酸水溶液3.0gを用いて水酸化カリウムを中和する以外は同様に反応させ、反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均0.5モル付加体、平均分子量=217.5)2002gを得た。
得られた有機ヒドロキシ化合物(平均分子量=217.5)846.4g、116%のポリリン酸288.3g及び五酸化リン(有効分99.0%)65.4gを用い、実施例11の工程2と同様にしてリン酸化反応及びその後の加水分解処理を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.3%及び水分2.1%を含むリン酸エステルを1211g得た。
実施例16
実施例15と同様にして有機ヒドロキシ化合物を得、同様にリン酸化反応を行った後、実施例12と同様に水蒸気蒸留を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.3%及び水分0.9%を含むリン酸エステルを1202g得た。
実施例15と同様にして有機ヒドロキシ化合物を得、同様にリン酸化反応を行った後、実施例12と同様に水蒸気蒸留を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.3%及び水分0.9%を含むリン酸エステルを1202g得た。
実施例17
実施例11の工程1において、グリコール酸の代わりに65%グリセリン酸水溶液3.8gを用いて水酸化カリウムを中和する以外は同様に反応させ、反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均0.5モル付加体、平均分子量=214.8)1985gを得た。
実施例11の工程1において、グリコール酸の代わりに65%グリセリン酸水溶液3.8gを用いて水酸化カリウムを中和する以外は同様に反応させ、反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均0.5モル付加体、平均分子量=214.8)1985gを得た。
得られた有機ヒドロキシ化合物(平均分子量=214.8)843.3g、116%のポリリン酸290.8g及び五酸化リン(有効分99.0%)65.9gを用い、実施例11の工程2と同様にしてリン酸化反応及びその後の加水分解処理を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.1%及び水分2.2%を含むリン酸エステルを1214g得た。
実施例18
実施例17と同様にして有機ヒドロキシ化合物を得、同様にリン酸化反応を行った後、実施例12と同様に水蒸気蒸留を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.2%及び水分0.8%を含むリン酸エステルを1186g得た。
実施例17と同様にして有機ヒドロキシ化合物を得、同様にリン酸化反応を行った後、実施例12と同様に水蒸気蒸留を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.2%及び水分0.8%を含むリン酸エステルを1186g得た。
実施例19
実施例11の工程1において、グリコール酸の代わりに90%乳酸水溶液2.4gを用いて水酸化カリウムを中和する以外は同様に反応させ、反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均0.5モル付加体、平均分子量=215.9)1990gを得た。
実施例11の工程1において、グリコール酸の代わりに90%乳酸水溶液2.4gを用いて水酸化カリウムを中和する以外は同様に反応させ、反応終了品を反応槽下部ドレーンより抜き出し、有機ヒドロキシ化合物(エチレンオキサイド平均0.5モル付加体、平均分子量=215.9)1990gを得た。
得られた有機ヒドロキシ化合物(平均分子量=215.9)844.5g、116%のポリリン酸289.8g及び五酸化リン(有効分99.0%)65.7gを用い、実施例11の工程2と同様にしてリン酸化反応及びその後の加水分解処理を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.2%及び水分2.2%を含むリン酸エステルを1207g得た。
実施例20
実施例19と同様にして有機ヒドロキシ化合物を得、同様にリン酸化反応を行った後、実施例12と同様に水蒸気蒸留を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.1%及び水分0.9%を含むリン酸エステルを1196g得た。
実施例19と同様にして有機ヒドロキシ化合物を得、同様にリン酸化反応を行った後、実施例12と同様に水蒸気蒸留を行い、有機ヒドロキシ化合物含量2.1%及び水分0.9%を含むリン酸エステルを1196g得た。
試験例4
実施例11〜20で得られた各リン酸エステルについて試験例1と同様に臭いの官能評価を行った。結果を表4に示す。
実施例11〜20で得られた各リン酸エステルについて試験例1と同様に臭いの官能評価を行った。結果を表4に示す。
実施例21
実施例1の工程1及び2と同様の操作により得られたリン酸エステル(有機ヒドロキシ化合物2.1%及び水分1.3%含有、試験例1と同様の臭い評価結果2.2)600gをスミス蒸留器を用い、圧力2kPa、蒸留温度120℃にて、塔頂からリン酸エステルを毎分4g、塔底から水蒸気を毎分3gで供給しながら水蒸気蒸留を行った。ドレーンより有機ヒドロキシ化合物0.5%及び水分0.2%を含むリン酸エステル590gを得た。
実施例1の工程1及び2と同様の操作により得られたリン酸エステル(有機ヒドロキシ化合物2.1%及び水分1.3%含有、試験例1と同様の臭い評価結果2.2)600gをスミス蒸留器を用い、圧力2kPa、蒸留温度120℃にて、塔頂からリン酸エステルを毎分4g、塔底から水蒸気を毎分3gで供給しながら水蒸気蒸留を行った。ドレーンより有機ヒドロキシ化合物0.5%及び水分0.2%を含むリン酸エステル590gを得た。
比較例11
比較例1の工程1及び2と同様の操作により得られたリン酸エステル(有機ヒドロキシ化合物2.3%及び水分1.2%含有、試験例1と同様の臭い評価結果3.4)600gをスミス蒸留器を用い、圧力2kPa、蒸留温度120℃にて、塔頂からリン酸エステルを毎分4g、塔底から水蒸気を毎分3gで供給しながら水蒸気蒸留を行った。ドレーンより有機ヒドロキシ化合物0.6%及び水分0.3%を含むリン酸エステル591gを得た。
比較例1の工程1及び2と同様の操作により得られたリン酸エステル(有機ヒドロキシ化合物2.3%及び水分1.2%含有、試験例1と同様の臭い評価結果3.4)600gをスミス蒸留器を用い、圧力2kPa、蒸留温度120℃にて、塔頂からリン酸エステルを毎分4g、塔底から水蒸気を毎分3gで供給しながら水蒸気蒸留を行った。ドレーンより有機ヒドロキシ化合物0.6%及び水分0.3%を含むリン酸エステル591gを得た。
比較例12
比較例1の工程1及び2と同様の操作により得られたリン酸エステル(有機ヒドロキシ化合物2.2%及び水分1.2%含有、試験例1と同様の臭い評価結果3.4)600gをスミス蒸留器を用い、圧力2kPa、蒸留温度150℃にて、塔頂からリン酸エステルを毎分4g、塔底から水蒸気を毎分3gで供給しながら水蒸気蒸留を行った。ドレーンより有機ヒドロキシ化合物0.3%及び水分0.1%を含むリン酸エステル587gを得た。
比較例1の工程1及び2と同様の操作により得られたリン酸エステル(有機ヒドロキシ化合物2.2%及び水分1.2%含有、試験例1と同様の臭い評価結果3.4)600gをスミス蒸留器を用い、圧力2kPa、蒸留温度150℃にて、塔頂からリン酸エステルを毎分4g、塔底から水蒸気を毎分3gで供給しながら水蒸気蒸留を行った。ドレーンより有機ヒドロキシ化合物0.3%及び水分0.1%を含むリン酸エステル587gを得た。
Claims (5)
- 下記工程1及び工程2を含むリン酸エステルの製造法。
工程1:炭素数6〜36の脂肪族1価アルコールと炭素数2〜4のアルキレンオキサイドとを、アルカリ触媒存在下に反応させた後、炭素数2〜10の、ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸及びトリカルボン酸から選ばれる少なくとも1種の酸で中和し、有機ヒドロキシ化合物を得る工程。
工程2:工程1で得られた有機ヒドロキシ化合物とリン酸化剤を反応させる工程。 - 中和に用いる酸が、乳酸、グリセリン酸、マロン酸、グリコール酸、クエン酸及びリンゴ酸から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の製造法。
- 更に下記工程3を含む請求項1又は2記載の製造法。
工程3:工程2で得られた反応生成物の精製を行う工程。 - 工程3で行う精製が水蒸気蒸留及び/又は不活性ガスの吹き込みである請求項3記載の製造法。
- 工程3で行う精製が薄膜蒸留器又は充填蒸留塔を用いた精製である請求項3又は4記載の製造法。
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